JP2564392B2 - 熱電変換材料用の粉末 - Google Patents

熱電変換材料用の粉末

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JP2564392B2 JP1096819A JP9681989A JP2564392B2 JP 2564392 B2 JP2564392 B2 JP 2564392B2 JP 1096819 A JP1096819 A JP 1096819A JP 9681989 A JP9681989 A JP 9681989A JP 2564392 B2 JP2564392 B2 JP 2564392B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱エネルギーを電気エネルギーに転換する
ことのできる熱電変換材料を製造するための粉末に関す
る。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
Apply.Phys.Lett.,45,72(1984)には、炭化珪素を不
活性ガス雰囲気中で熱処理した焼結体が記載されてい
る。この炭化珪素焼結体は、耐熱性はあるものの、ゼー
ベック係数が高くとも約0.4mV/Kであり、さらに比抵抗
が高く、熱電変換材料としては不満足な性能しか有して
いない。
大阪工業技術試験所季報37,32(1986)には、炭化珪
素焼結体の熱起電力についての報告がされている。該季
報第33頁の図3(f)には、焼結助剤として炭化硼素を
使用して得られる炭化珪素焼結体は、炭化珪素焼結体と
してβ型炭化珪素を用いた場合には、熱起電力が小さく
かつ400℃近傍で熱起電力の極性が逆転すること、ま
た、α型炭化珪素を用いた場合には、約200〜600℃の温
度範囲で約0.8mV/Kの起電力があることが示されてい
る。
しかし、炭化珪素を含有する熱電変換材料を実用的に
使用可能とするためには、ゼーベック係数で表される熱
起電力をさらに高めることが望まれている。
また、特開昭63−275189号公報には、粒径が0.5μm
以下の金属又は金属合金の超微粒子を用いた熱電素子が
提案されている。該公報によれば、上記金属または金属
合金の超微粒子を成形した後に焼成することが必要であ
るが、上記のような超微粒子は凝集力が大きく二枚粒子
を形成し、取り扱いがきわめて困難である。また、この
超微粒子はプラズマを利用して調製されるが、生成する
微粒子が反応壁に固着するため、反応後の取り出しも著
しく困難である。さらに上記公報には、微細で均一な粒
径の粉末が開示されているが、このような粉末は成形体
及び焼結体の密度が低く、電気抵抗が高いため、熱電変
換性能指数(Z=α・σ/κ式中、αはゼーベック係
数、σは電気抵抗の逆数である移動度、κは熱伝導率を
示す。)が小さいという課題がある。
従って、本発明の第1の目的は、耐熱性と同時にゼー
ベック係数が十分に大きく、また高温排ガスを対象とす
る熱電発電用の材料として好適な熱電変換材料を製造す
ることができる熱電変換材料用の粉末を提供することに
ある。
また、本発明の第2の目的は、焼結体の密度を高める
ことによってゼーベック係数が充分大きい熱電変換材料
を製造することのできる熱電変換材料用の粉末を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、炭化珪素粒子の表面に、炭化硼素の被覆層
が形成されてなることを特徴とする熱電変換材料用の粉
末(第1の発明)を提供することによって上記第1の目
的を達成したものである。
また、本発明は、炭化硼素粒子の表面に、炭化珪素の
被覆層が形成されてなることを特徴とする熱電変換材料
用の粉末(第2の発明)及び炭化硼素粒子の表面に、炭
化珪素と炭化硼素との混合物からなる被覆層が形成され
てなることを特徴とする熱電変換材料用の粉末(第3の
発明)を提供することによって上記第1の目的を達成し
たものである。
また、本発明は、粒径0.5〜50μmの担体粒子の表面
に、熱電変換性能を有する、非晶質または粒径0.1μ以
下の粒子からなる被覆層が形成されてなることを特徴と
する熱電変換材料用の粉末(第4の発明)を提供するこ
とによって上記第2の目的を達成したものである。
以下、本発明について詳述する。
第1の発明に用いられる炭化珪素粒子は、後述する被
覆層が形成される担体粒子を形成し、該炭化珪素粒子と
しては、α型あるいはβ型の結晶構造を有するものを使
用することができるが、α型炭化珪素粒子が、β型炭化
珪素粒子よりもゼーベック係数の大きい熱電変換材料を
与えることができるので、α型炭化珪素粒子の方が好ま
しく使用される。
第1の本発明に用いられる炭化珪素粒子は、粒径が、
10μm以下であることが好ましく、5μm以下であるこ
とがより好ましい。炭化珪素粒子の粒径が小さくなるほ
ど、散乱係数が大きくなり、結果として熱電変換材料の
ゼーベック係数が高くなる。
第1の本発明における被覆層は、炭化硼素によって形
成される。
被覆層を形成する際に用いられる炭化硼素の硼素源と
しては、トリアルキル硼素、硼素のハライド、例えば三
塩化硼素及び三弗化硼素等が挙げられる。また、硼素源
として硼素のハライドを使用する場合には、炭化硼素の
炭素源としては、例えば、メタン、エタン等の炭化水素
が挙げられ、この炭素源を上記ハライドと共に炭化硼素
源として供給することができる。
第1の本発明における被覆層の厚さは、1×10-3〜10
μmであることが好ましい。この炭化硼素は、非結晶あ
るいは粒径500Å以下の超微粒子であることが、熱電変
換材料のゼーベック係数を高める上で好ましい。
第1の発明の熱電変換材料用の粉末は、炭化珪素粒子
の表面に予め炭化硼素の被覆層が形成されている点で、
前述した従来の炭化珪素と焼結助剤である炭化硼素との
単なる混合粉末とは異なっていることが明らかである。
この違いにより、本発明の熱電変換材料用の粉末は炭化
珪素と炭化硼素との単なる混合物に比較して、ゼーベッ
ク係数の高い熱電変換材料を与えることができる。
また、第2、第3の発明に用いられる炭化硼素粒子
は、第1の発明の熱電変換材料用の粉末に用いられる炭
化珪素粒子と同様担体粒子を形成するもので、その粒径
は10μm以下であることが好ましく、5μm以下である
ことがより好ましい。炭化硼素粒子の平均粒径が小さく
なるほど、上述の如く散乱係数が大きくなり、結果とし
て熱電変換材料のゼーベック係数が高くなる。
第2、第3の発明における被覆層は、炭化珪素単独あ
るいは炭化珪素と炭化硼素との混合物から形成される。
第2、第3の発明における被覆層を形成する際に用い
られる炭化珪素源としては、例えば、アルコキシシラ
ン、アルキルアルコキシシラン、アルコキシハロゲノシ
ラン、アルキルハロゲノシラン等が挙げられる。また、
必要に応じて、炭化珪素の炭素源としては、第1の発明
における炭化水素を用いることができる。
被覆層を形成する炭化珪素は、α型炭化珪素及びβ型
炭化珪素のいずれであってもよいが、第1の発明と同様
α型炭化珪素がゼーベック係数の大きい熱電変換材料を
与えることができるので好ましい。
上記被覆層を形成する際に用いられる炭化硼素源とし
ては第1の発明と同様の化合物が挙げられる。
第3の発明における被覆層が炭化珪素及び炭化硼素と
の混合物で形成される場合の両者の混合割合は、特に制
限されないが、炭化珪素が20〜80重量%で、残部が炭化
硼素であることが好ましい。上記被覆層において、炭化
硼素粒子の近傍では炭化硼素の含有率の高い被覆層が形
成されており、被覆層の表面近傍では炭化珪素の含有率
の高い被覆層が形成されていることが好ましい。
第2、第3の発明における被覆層の厚さは、1×10-3
〜10μmであることが好ましい。第2、第3の発明の熱
電変換材料用の粉末は、炭化硼素粒子の表面に予め炭化
珪素あるいは炭化珪素と炭化硼素との混合物からなる被
覆層が形成されている点で、前述した従来の炭化珪素と
焼結助剤である炭化硼素との単なる混合粉末とは明らか
に異なっている。この違いにより、第2、第3の本発明
の熱電変換材料用の粉末は、第1の発明と同様、炭化珪
素と炭化硼素との単なる混合物に比較して、ゼーベック
係数の高い熱電変換材料を与えることができる。
第4の発明は、第1、第2及び第3の発明を更に改良
したもので、第4の発明に用いられる担体粒子は、第
1、第2及び第3の発明における担体粒子の粒度を特定
したものであり、該担体粒子を形成する化合物は、第
1、第2及び第3の発明の担体粒子を形成する化合物に
制限されないが、その粒径が0.5〜50μmのものであ
る。そして、該担体粒子は、上記粒径の範囲内において
ある程度の粒径分布を有するものであることが好まし
い。このように、粒径分布を有する担体粒子を用いて、
後述の如く、本発明の熱電変換材料用の粉末を製造し、
この熱電変換材料用の粉末を用いて焼結体を成形して熱
電変換材料を製造すると、上記粒径の範囲内に分布する
小さな担体粒子と大きな担体粒子とが混在しているた
め、大きな粒径の担体粒子同士で形成される空間内に、
小さな担体粒子が侵入してその空間を補完し、上記熱電
変換材料の密度をより一層大きくすることができ、密度
を大きくすることによって、熱電変換材料としての電気
抵抗を小さくすることができる。
更に、本発明の熱電変換材料用の粉末を用いて得られ
る焼結体は、ゼーベック係数を高い。ゼーベック係数が
高くなる理由は、定かではないが、以下の如く推論され
る。熱起電力は、近似的に α〜(k/e)・γ と表される。ここで、kはボルツマン定数、eは素電
荷、γは散乱係数である。k/eは普遍定数で、約86μV/d
eg、γは物質により異なるが、通常の金属では略1、半
導体では略2であることが知られている。本発明の熱電
変換材料用の粉末を用いた熱電変換材料においては、異
種の物質が相接する界面による散乱が効き、移動度σの
減少を招くことなく、散乱係数γが大きくなることによ
り、熱起電力が高まるものである。但し、本発明は、上
記推論に限定されるものではない。
また、上記担体粒子を形成する物質は、特に制限され
るものではないが、このような物質としては、例えば、
半導体選書7:熱電発電・熱電冷却・太陽電池(日刊工業
新聞)あるいは熱電半導体とその応用(日刊工業新聞)
に記載された酸化物、炭化物、珪化物、硼化物、窒化物
を挙げることができる。
第4の発明における被覆層は、熱電変換性能を有する
非晶質または0.1μm以下の粒子からなっている。被覆
層を熱電変換性能を有する非晶質で形成することは、焼
結体である熱電変換材料のゼーベック係数を高める上で
好ましい。
第4の発明における被覆層を、熱電変換性能を有する
粒径0.1μm以下の粒子で形成することは、焼結体であ
る熱電変換材料のゼーベック係数を高める上で好まし
い。
第4の発明における被覆層の厚さは、1×10-3〜10μ
mであることが好ましく、1×10-2〜5μmであること
がゼーベック係数を高める上でより好ましい。
また、第4の発明における被覆層を形成する物質は、
特に制限されるものではないが、このような物質として
は、例えば、半導体選書7:熱電発電・熱電冷却・太陽電
池(日刊工業新聞)あるいは熱電半導体とその応用(日
刊工業新聞)に記載された酸化物、炭化物、珪化物、硼
化物、窒化物を挙げることができる。
本発明の上記各熱電変換材料用の粉末は、それ自体公
知の方法に従って成形焼結することによって熱電変換材
料にすることができる。この成形焼結する方法として
は、例えば、上記粉末をホットプレス法によって成形と
焼結とを同時に行う方法、上記粉末に熱可塑性樹脂など
の成形助剤を配合し、配合物を射出成形、押出成形など
によってグリーン成形体を調製し、ついでこのグリーン
成形体中の成形助剤を脱脂した後に焼結する方法等が挙
げられる。
本発明の熱電変換材料用の粉末は例えば以下の方法に
よって製造することができる。第1図は本発明の熱電変
換材料を製造する際に使用される装置の一例を示す概略
図である。
反応容器1は円筒状の反応室2及び粉体を収納する半
球状の収納室3からなる。収納室3内部には、粉体掻き
上げ羽根4が取り付けられた撹拌軸5が設置され、撹拌
軸5は収納室3の側壁を貫通しており、その一端は図示
しない駆動装置に連結されている。さらに、収納室3に
は、ガス供給管6が取り付けられている。
反応室2の外側には反応室2を取り囲むように高周波
コイル7が設置され、また、反応室2の他端は図示しな
い排気系に接続されている。
炭化硼素粒子8を収納室2に入れ、反応容器1内を1
×10-4〜10torrの高真空とする。ついで、掻き上げ羽根
4を図中の矢印方向に回転させて、炭化硼素粒子8を反
応室2内にかき上げる。
また、ガス供給管6から、例えば炭化珪素源である珪
素化合物、必要に応じて水素を供給する。
炭化珪素源としては、アルコキシシラン、アルキルア
ルコキシシラン、アルコキシハロゲノシラン、アルキル
ハロゲノシランなどが使用される。必要に応じて、炭素
源、例えばメタン、エタンのような炭化水素を供給する
こともできる。
高周波コイル7に高周波電力を投入して、反応室2内
部にプラズマを発生させる。このプラズマ中で生成する
炭化珪素が、プラズマ中を浮遊する炭化硼素粒子の表面
に被覆される。このようにして、炭化硼素粒子で被覆さ
れた熱電変換材料用の粉末が調製される。
また、上記熱電変換材料用の粉末を、炭化硼素の融点
により5〜800℃低い温度で熱処理して、炭化珪素を炭
化硼素中に拡散させることによって、炭化硼素粒子の表
面に炭化珪素と炭化硼素との混合物からなる被覆層が形
成された熱電変換材料用の粉末を調製することができ
る。
〔実施例〕
以下に、第1乃至第4の発明を、それぞれの実施例を
挙げて説明する。
下記各実施例における熱電変換材料のゼーベック係数
(熱起電力)は、次のようにして求めた。即ち、幅5m
m、厚さ2mm、長さ10mmの測定片の両端部にそれぞれ熱電
対を取り付け、これをそれぞれの測定温度に加熱した
後、測定片の長さ方向に窒素ガスを流通させることによ
って測定片の両端の間で温度差を発生させ、そのときに
発生する熱起電力を求め、この起電力を測定片の温度差
で除することによって、ゼーベック係数を求めた。
実施例1(第1の発明) 第1図に示す装置を用いて炭化珪素粒子の表面に炭化
硼素の被覆層を形成させた。
使用原料及びその使用割合は次の通りである。
炭化珪素粒子:α型 30g トリエチル硼素 10.3ml/hr 窒素 4ml/min. 水素 16ml/min. プラズマ発生装置として高周波プラズマ発生装置を用
い、周波数13.56MHz、投入電力150Wに設定して操作し、
反応容器内の圧力を0.1torrに設定した。また、使用し
た反応容器の直径は60mmであった。
上記の条件で10時間かけて炭化珪素粒子の表面への炭
化硼素の被覆を行った。
炭化硼素の被覆層が形成されて得た炭化珪素粒子をホ
ットプレスして、直径20mm、厚さ2mmの板状の焼結体を
作成した。この焼結体から測定片を切り出して上述の如
く測定片に温度差を発生させて、このときに発生した熱
起電力を測定し、ゼーベック係数を求め、その結果を次
に示す。
実施例2(第2の発明) 本実施例では、下記条件を除き、実施例1と同様に第
1図に示す装置を用いて炭化硼素粒子の表面に炭化珪素
の被覆層を形成させた。
使用原料及びその使用割合は次の通りであった。
炭化硼素粒子(平均粒径1μm) 30g メチルトリクロルシラン 9.6ml/hr Ar(希釈ガス) 25ml/min. メタン 1.4ml/min. 水素 0.4ml/min. 上記の条件で2時間かけて炭化硼素粒子の表面への炭
化珪素の被覆を行った。
炭化珪素の被覆層が形成されて得た炭化硼素粒子をホ
ットプレスして、測定片を作成した。この測定片につい
て上述の如くゼーベック係数を求め、その結果を次に示
す。
実施例3(第3の発明) 実施例2で得られた熱電変換材料用の粉末をアルゴン
ガス雰囲気下で、700℃で2時間加熱処理して、炭化硼
素粒子の表面に炭化珪素及び炭化硼素の混合物からなる
被覆層を形成させた。
得られた被覆粉末を実施例2におけると同様にして焼
結した後、焼結体から測定片を切り出してゼーベック係
数を求め、その結果を次に示す。
実施例4(第4の発明) 本実施例では、担体粒子として、結晶性のFeSi2(鉄
シリサイド)のインゴットをボールミルによって粉砕
し、平均粒径を2μmに調製したものを用いた。
そして、第1図に示す装置に準じた装置を用いて鉄シ
リサイド粒子の表面に鉄シリサイドの被覆層を形成させ
た。この際、鉄シリサイドの鉄源としてフェロセンを使
用し水素と共に、また珪素源としてシランガスを使用し
アルゴンと共に、次の使用割合でそれぞれの供給口から
供給した。
鉄シリサイド粒子(平均粒径2μm) 20g フェロセン 1.05g/hr 水素 45ml/min. シラン 6.7ml/min. アルゴン 67ml/min. プラズマ発生装置として用いた高周波プラズマ発生装
置は、周波数13.56MHz、投入電力800Wに設定して操作
し、反応容器の圧力を0.3torrに設定した。
上記の条件で8時間かけて鉄シリサイド粒子の表面へ
の鉄シリサイドの被覆を行った。
尚、鉄イリサイドの被覆層の厚さtは、次式に基づい
て求めた結果、0.03μmであった。
φ=W′(FeSi2)/W(FeSi2)=0.1、 ρ′(FeSi2)/ρ(FeSi2)=1 尚、W(FeSi2)、W′(FeSi2)はそれぞれ鉄シリサ
イド粒子の重量、被覆層の鉄シリサイドの重量を示し、
ρ(FeSi2)、ρ′(FeSi2)はそれぞれ鉄シリサイド粒
子の密度、被覆層の鉄シリサイドの密度を示す。
鉄シリサイドの被覆層が形成されて得られた鉄シリサ
イド粒子をホットプレスして、直径20mm、厚さ2mmの板
状の焼結体を作成し、この焼結体から測定片を切り出し
てゼーベック係数を求め、その結果を以下に示す。
〔発明の効果〕 第1乃至第3の発明の熱電変換材料用の粉末は、炭化
硼素を焼結助剤として焼結した炭化珪素焼結体に比較し
て、耐熱性と同時にゼーベック係数が十分に大きく、ま
た高温排ガスを対象とする熱電発電用の材料として好適
な熱電変換材料を製造することができるものである。
また、第4の発明の熱電変換材料用の粉末は、特定の
粒径を有する担体粒子を用いており、第1乃至第3の発
明に比べて、焼結体の密度を高めることができるため、
ゼーベック係数が十分大きい熱電変換材料を製造するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の熱電変換材料を製造する際に使用さ
れる装置の概略図である。 1……反応容器、2……反応室 3……収納室、4……粉体かき上げ羽根 7……高周波コイル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化珪素粒子の表面に、炭化硼素の被覆層
    が形成されていることを特徴とする熱電変換材料用の粉
    末。
  2. 【請求項2】炭化硼素粒子の表面に、炭化珪素の被覆層
    が形成されていることを特徴とする熱電変換材料用の粉
    末。
  3. 【請求項3】炭化硼素粒子の表面に、炭化珪素と炭化硼
    素との混合物からなる被覆層が形成されていることを特
    徴とする熱電変換材料用の粉末。
  4. 【請求項4】粒径0.5〜50μmの担体粒子の表面に、熱
    電変換性能を有する、非晶質または粒径0.1μ以下の粒
    子からなる被覆層が形成されていることを特徴とする熱
    電変換材料用の粉末。
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