JP2563536B2 - マルチウインドウイベント管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、マルチウインドウ表示を実現している小型
のコンピュータシステム（パーソナルコンピュータ）の
入力イベント処理とウインドウ制御を行うマルチウイン
ドウイベント管理装置に関するものである。特に、ユー
ザの操作とその操作に伴うコンピュータシステムの動作
から発生するイベント（事象）と、ウインドウを制御す
るためのメッセージ情報やウインドウ間で情報を交換す
るためのメッセージ情報とをまとめて一元的に管理する
マルチウインドウイベント管理装置に関するものであ
る。

従来の技術 第11図は従来の小型のコンピュータシステム（パーソ
ナルコンピュータ）のイベント管理手段の構成を示すも
のであり、１はキーボード、２はポインティングデバイ
ス、３はフロッピーディスク、４はキーボード１やポイ
ンティングデバイス２やフロッピーディスク３からのイ
ベントの発生を検出し、検出したイベントをイベント情
報としてキュー管理するデバイス管理手段、５はウイン
ドウの再表示指示やウインドウのアクティブ状態の変更
を知らせるウインドウ制御情報を作成するウインドウ管
理手段、６はデバイス管理手段４とウインドウ管理手段
５を用いてイベントを統一して管理するイベント管理装
置である。

以上のように構成された従来のパーソナルコンピュー
タにおいて、イベント処理を行う場合の動作を第12図の
フローチャートを用いて説明する。

上記システムでアプリケーションプロセスがイベント
情報の獲得を行う場合、アプリケーションプロセスはイ
ベント管理手段６にイベント獲得の指令を送る。

７において、イベント管理手段６はウインドウ管理手
段５を用いてウインドウ制御情報が存在するか調べる。
ウインドウ制御情報は、ウインドウがキーボードやポイ
ンティングデバイスからイベント情報を得ることが可能
な状態であるアクティブ状態へ状態が移ったことを示す
アクティブ状態変更メッセージ、その逆の状態となる非
アクティブ状態変更メッセージ、ウインドウの再表示を
指示する再表示メッセージなどよりなる。このウインド
ウ制御情報が存在する場合、８へ処理を移し、存在しな
い場合、９へ処理を移す。

８においてイベント管理手段６は、ウインドウ管理手
段５をもちいてウインドウ制御情報を取り出し、アプリ
ケーションプロセスへウインドウ制御情報を送り処理を
終了する。

９においてイベント管理手段６は、デバイス管理手段
４を用いてキュー管理されているイベント情報を取り出
し、イベント情報が存在する場合アプリケーションプロ
セスへこのイベント情報を送り処理を終了する。イベン
ト情報が存在しない時、イベント情報が発生しなかった
というイベント情報を生成し処理を終了する。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、アプリケーショ
ンプロセスがイベント情報をイベント管理手段６から取
り込んだ後、自分でイベント情報を解析しその解析内容
に従って自分で動作する必要があるという問題点を有し
ていた。

例えば、アプリケーションプロセスは獲得したイベン
ト情報とウインドウの位置情報を用いて自分でポインタ
の形状を変更し、イベント情報に記録されているイベン
ト発生位置情報を自分で他の座標系へ座標変換し、イベ
ント情報に記録されたイベント発生位置情報とポインテ
ィングデバイスのスイッチの状態から自分で判断してメ
ニュー選択機能を起動し、ウインドウ間のメッセージ情
報の交換も自分でしなければならないという問題点を有
していた。

本発明はかかる点に鑑み、マルチウインドウシステム
においてユーザの操作とその操作に伴うコンピュータシ
ステムの動作から発生するイベント情報と，ウインドウ
を制御するためのメッセージ情報やウインドウ間で情報
を交換するためのメッセージ情報をまとめて一元的に管
理し自動的に、ポインタ形状の変更を行ない、イベント
位置情報を他の座標系へ座標変換を行い、イベント情報
を解析して指定された状況に合う場合メニュー選択イベ
ントを自動生成し、ウインドウのアクティブ状態の切り
換えを自動的に行なうマルチウインドウイベント管理装
置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明は、入力装置より発生したイベントをイベント
が発生した時点の時刻およびイベントの発生時点でのポ
インタの位置情報をまとめてイベント情報として管理す
るイベント管理手段と、ウインドウの属性を記憶管理す
るウインドウ情報管理手段と、アクティブ状態を特定の
ウインドウに切り換える処理を行なうアクティブウイン
ドウ切り換え手段と、ウインドウへウインドウ制御指示
を与えるメッセージ情報のメモリ上の位置とメッセージ
情報を送るべきウインドウを示す番号とを共に記憶管理
するメッセージ情報管理手段と、ポインタの位置情報と
現在アクティブ状態のウインドウの位置の関係に従って
ポインタの形状を変更するポインタ形状変更手段と、イ
ベント管理手段に管理されたイベント情報に記録されて
いるイベント発生位置情報を指定された座標系に変換す
る座標変換手段と、任意の機能をフロントエンド機能と
して登録することができ、さらにイベント情報を指定さ
れたフロントエンド機能に送り、その機能により加工処
理されたイベント情報を受け取るフロントエンドプロセ
ッサ手段と、イベント管理手段、座標変換手段、ウイン
ドウ情報管理手段、アクティブウインドウ切り換え手
段、メッセージ情報管理手段およびフロントエンドプロ
セッサ手段を制御し、イベント情報とメッセージ情報を
一元的に管理するウインドウイベント管理手段とを備え
たことを特徴とするマルチウインドウイベント管理手段
である。

作用 本発明は前記した構成により、ユーザの操作により発
生するイベント情報とウインドウを制御するメッセージ
情報やウインドウ間で情報を交換するためのメッセージ
情報をまとめて一元的に管理し制御することにより、自
由にウインドウ間でメッセージ情報を交換でき、自動的
にポインタ形状を変更し、イベント情報に記録された位
置情報の座標変換を行い、メニュー選択を要求するイベ
ント情報を条件が合えば自動生成し、登録されたフロン
トエンド機能にイベント情報を送りその機能より処理さ
れたイベント情報を受け取ることによりイベント情報の
加工を行ない、イベントの発生した位置情報とウインド
ウの位置情報に基づいてウインドウのアクティブ状態の
切り換えをする。

実施例 第１図は、本発明の一実施例におけるマルチウインド
ウイベント管理装置の構成を示すものである。

第１図において、10はキーボード、11はフロッピーデ
ィスクドライバ、12はポインティングデバイスである。
13はキーボード10、フロッピーディスクドライバ11、ポ
インティングデバイス12等の入力装置から発生したイベ
ントを発生時刻とそのイベント発生時点でのポインタの
位置をまとめてイベント情報とし、それらのイベント情
報をキュー管理し、ポインティングデバイス12のイベン
ト情報に関してポインティングデバイス12に付属するス
イッチの組合せによりメニュー選択イベントに変更する
イベント管理手段である。14はウインドウのサイズ、画
面上の位置などウインドウの属性を管理記憶するウイン
ドウ情報管理手段、15は指定されたウインドウのアクテ
ィブ状態を切り換えるアクティブウインドウ切り換え手
段、16はウインドウ毎のメッセージを管理するメッセー
ジ情報管理手段である。17はイベント管理手段13で管理
されているイベント情報に記録された位置情報を指定さ
れた座標系へ変換する座標変換手段、18はポインタの形
状をポインタの位置情報と現在アクティブ状態のウイン
ドウの位置情報を用いて変更するポインタ形状変更手
段、19はイベント情報を指定された機能へ送り、その機
能より加工されたイベント情報を受取るフロントエンド
プロセッサ手段である。20は、イベント管理手段13と座
標変換手段17とポインタ形状変更手段18とウインドウ情
報管理手段14とアクティブウインドウ切り換え手段15と
メッセージ情報管理手段16とフロントエンドプロセッサ
手段19を制御しイベント情報とメッセージ情報を一元的
に管理するウインドウイベント管理手段である。

第２図に、このマルチウインドウイベント管理装置よ
り返されるイベント情報の構造を示す。21は、キーボー
ド、ポインティングデバイス、ウインドウの再表示、ウ
インドウのアクティブ状態の切り換え（アクティブ状態
への変更または非アクティブ状態への変更）などのイベ
ント情報の種類を示すイベント型である。22はイベント
情報が発生した時刻を示すイベント発生時刻、23はイベ
ント情報の発生した画面上の位置を示すイベント発生位
置、24は例えばキーボードより発生したイベント情報な
ら押されたキーの情報、ポインティングデバイスから発
生したイベント情報なら押されたボタンの情報などのイ
ベント情報の詳細な情報を示すイベント詳細情報であ
る。

第３図に、ウインドウ情報管理手段14が管理するウイ
ンドウ属性データの構造を示す。ウインドウ情報管理手
段14はウインドウの情報をリスト構造で管理し、１つの
ウインドウの情報をリスト構造の１要素に割り当ててい
る。リスト構造内の要素の並びはウインドウの重なりに
合わせて並べており、画面の最前面に位置するウインド
ウに対応する要素を先頭に、ウインドウの重なりに従っ
てウインドウに対応する要素がつながっている。

30はリスト構造データの先頭を示すアドレス指示部、
31から37はリスト構造データの要素内の構造を示してい
る。31は次の要素が存在するアドレスを示す次アドレス
記憶部、32はこの要素が示すウインドウの識別子を記憶
するウインドウID記憶部、33はこの要素が示すウインド
ウを管理するプロセスを示すプロセスID記憶部、34はこ
の要素が示すウインドウの画面上の位置を記憶するウイ
ンドウ位置記憶部、35はこの要素が示すウインドウの大
きさを記憶するウインドウサイズ記憶部、36はこの要素
が示すウインドウの状態（例えばアクティブ状態が非ア
クティブ状態か）を記憶するウインドウ状態記憶部、37
はこの要素が示すウインドウの種類（例えばウインドウ
の大きさが変更できないウインドウや移動することがで
きないウインドウやアクティブ状態をウインドウが閉じ
られるまで保持するウインドウなど）を記憶するウイン
ドウ種類記憶部である。

第４図は、メッセージ情報管理手段16の構造を示した
ものである。メッセージ情報管理手段16は複数の記憶部
より構成され、各記憶部は２つの記憶するレジスタより
構成されている。

40はメッセージを送るウインドウIDを記憶するインデ
ックス部、41はリスト構造で管理されているメッセージ
情報の先頭アドレスを示すアドレス指示部である。メッ
セージ情報管理手段16はインデックス部40で指定された
ウインドウ毎にメッセージ情報をリスト構造で管理して
いる。メッセージ情報管理手段16がリスト構造で管理す
るメッセージ情報のデータ構造を第５図に示す。42はリ
スト構造データへの先頭アドレスを示すアドレス指示
部、43はメッセージの属性を記憶する属性部、44は次の
メッセージ要素データへのアドレスを記憶する次アドレ
ス記憶部、45はメッセージデータの大きさを記憶するデ
ータサイズ記憶部、46は実際のメッセージデータが記憶
される実データである。

以上のように構成された本実施例のマルチウインドウ
イベント管理装置について、以下その動作について説明
する。

マルチウインドウシステムにおいて、アプリケーショ
ンプロセスがマルチウインドウイベント管理装置に対し
てイベント獲得要求を出した時の本実施例の動作を説明
する。

本実施例のマルチウインドウイベント管理装置の動き
を、第６図のフローチャートを用いて説明する。

なおアプリケーションプロセスは、かならずアプリケ
ーションプロセスが管理しているウインドウのウインド
ウIDを示してイベント獲得要求を出すものとする。また
獲得したイベントの位置情報が現在アクティブ状態のウ
インドウの座標に合わせて座標変換するのか、または座
標変換しないスルーモードかも必ず指定するものとす
る。

さらにウインドウのアクティブ状態を変更すべき位置
でイベントが発生した場合に、アクティブ状態を変更す
る変更可能モードとするのか、または変更不可能モード
とするのか、およびアクティブ状態を失っている状態に
おいて、他のアプリケーションプロセスやウインドウイ
ベント管理手段20からメッセージ情報がくるまで待つメ
ッセージ待ちモードかメッセージ待ちしないモードかも
指定するものとする。

50においてウインドウイベント管理手段20は、イベン
ト獲得要求を出したアプリケーションプロセスが管理す
るウインドウがアクティブ状態か非アクティブ状態かを
ウインドウ情報管理手段14を用いて確認する。ウインド
ウ情報管理手段14は、アドレス指示部30により示された
リスト構造データを検索し、各リスト要求データの中の
ウインドウID記憶部32を調べ、指定されたウインドウID
を持つ要素データのウインドウ状態記憶部36に記憶され
たウインドウの状態（アクティブ状態か非アクティブ状
態か）をウインドウイベント管理手段20に返す。

ウインドウイベント管理手段20はウインドウ情報管理
手段14から返された情報に基づいてウインドウがアクテ
ィブ状態の場合、51のアクティブ処理へ制御を移す。ウ
インドウが非アクティブ状態の場合、処理を52の非アク
ティブ処理へ移す。

この処理が終了した時点で、アプリケーションプロセ
スに対して第２図で示された構造を持つイベント情報が
返される。

アクティブ処理を第７図のフローチャートを用いて説
明する。

60においてウインドウイベント管理手段20は、まずイ
ベント獲得要求を出したアプリケーションプロセスが管
理するウインドウに対してメッセージ情報が存在するか
メッセージ情報管理手段16を用いて調べる。

メッセージ情報管理手段16は、指定されたウインドウ
に一致するインデックス部40に対応するアドレス指示部
41を用いてメッセージデータを調査する。アドレス指示
部41が０の場合、メッセージ情報管理手段16はウインド
ウイベント管理手段20に対して指定されたウインドウに
対するメッセージは存在しないと報告する。アドレス指
示部41にアドレスが存在する場合、ウインドウイベント
管理手段20に対してメッセージが存在することを報告す
る。

ウインドウイベント管理手段20はメッセージ情報管理
手段16よりの報告に基づいてメッセージが存在した場
合、処理を61へ移す。存在しない場合、63へ処理を移
す。

61においてウインドウイベント管理手段20は、メッセ
ージ情報管理手段16を用いて指定されたウインドウへの
メッセージ情報を取り出す。メッセージ情報管理手段16
は、指定されたウインドウに対応するアドレス指示部41
が示すリスト構造データの先頭の要素のメッセージ情報
を、ウインドウイベント管理手段20に送る。

ウインドウイベント管理手段20は、メッセージ情報管
理手段16よりメッセージ情報を得たあと、処理を64へ移
す。

63においてウインドウイベント管理手段20は、イベン
ト管理手段13を用いて入力装置より発生したイベント情
報を入力する。イベント管理手段13は、キュー管理して
きたキーボードやフロッピーディスクやポインティング
デバイスからのイベント情報をFIFOの順序でウインドウ
イベント管理手段20に返す。なおイベント管理手段13に
管理されているイベント情報にはすでに、イベント発生
時刻とそのイベント発生時におけるポインタの画面上の
位置が記録されている。またイベント管理手段13は、ポ
インティングデバイスに付属するスイッチにより発生し
たイベントを得た場合、そのスイッチの組合せを調べ特
定の組合せの時、そのイベントをメニューの選択処理を
要求するメニュー選択イベントに加工する。

64においてウインドウイベント管理手段20は、フロン
トエンドプロセッサ手段19に対してフロントエンド機能
が登録されているか調べる。フロントエンド機能が登録
されている場合、処理を65へ移し制御をフロントエンド
プロセッサ手段19へ移す。フロントエンド機能が登録さ
れていない場合、処理を66へ移す。

65においてフロントエンドプロセッサ手段19は、64ま
での処理で得られたイベント情報またはメッセージ情報
を登録されたフロントエンド機能へ渡す。フロントエン
ド機能で加工されたイベント情報またはメッセージ情報
は、再びフロントエンドプロセッサ機能65へフロントエ
ンド機能より返され、処理を66へ移す。

66においてウインドウイベント管理手段20は、ポイン
タ形状変更手段18を用いてポインタの形状を変更させ
る。ポインタ形状変更手段18は、イベント情報に記録さ
れた位置情報とウインドウ情報管理手段14より得た現在
アクティブ状態のウインドウの位置情報を用いて、アク
ティブ状態のウインドウの位置に従ったポインタの形状
の変更を実行する。なお、メッセージ情報は、この処理
を行なわず67へ処理を移す。

67においてウインドウイベント管理手段20は、現在の
処理対象がメッセージ情報またはメニュー選択イベント
の場合処理を71へ移す。現在の処理対象がメッセージ情
報またはメニュー選択イベントでない場合処理を68へ移
す。

68においてウインドウイベント管理手段20は、イベン
ト情報に記録された位置情報をウインドウ情報管理手段
14を用いて、どのウインドウ上で発生したのか確認を行
う。ウインドウ情報管理手段14は、イベント情報に記録
された位置情報を用いて第３図に示したリスト構造のウ
インドウ属性データを、アドレス指示部30より示される
先頭よりリスト構造をたどりながら各要素のウインドウ
位置記憶部34を調べ、一致したウインドウ位置記憶部34
の要素のウインドウID記憶部32に記録されたウインドウ
IDをウインドウイベント管理手段20へ返す。

69においてウインドウイベント管理手段20は、イベン
ト情報の発生した位置が現在アクティブ状態のウインド
ウ上では無い場合処理を70のウインドウ変更処理へ移
す。イベント情報が現在アクティブ状態のウインドウ上
で発生した場合、処理を71へ移す。

70においてウインドウイベント管理手段20は、アクテ
ィブウインドウ切り換え手段15を用いてイベント情報の
発生したウインドウをアクティブ状態とし、いままでの
アクティブ状態のウインドウを非アクティブ状態とす
る。次にウインドウの重なり関係もアクティブ状態の変
更とともに変更し、新たにアクティブ状態となったウイ
ンドウを最前面とし、それに伴うウインドウの再表示指
示も行う。

71においてウインドウイベント管理手段20は、現在ま
で処理してきたイベント情報またはメッセージ情報をア
プリケーションプロセスへ送り処理を終了する。

イベント送信処理を第８図のフローチャートを用いて
説明する。

80においてウインドウイベント管理手段20は、アプリ
ケーションプロセスのイベント獲得時のオプション設定
が現在アクティブ状態のウインドウの座標に合わせて変
換するモードか、または座標変換をしないスルーモード
かを確認する。座標変換するモードの場合81へ処理を移
し、スルーモードの場合、処理を82へ移す。

81においてウインドウイベント管理手段20は、ウイン
ドウ情報管理手段14を用いて現在アクティブ状態のウイ
ンドウの位置情報をとりだす。次にウインドウイベント
管理手段20は、アクティブ状態のウインドウの位置情報
と座標変換手段17を用いてイベント情報に記録された位
置情報をアクティブ状態のウインドウの座標系に変換す
る。

82においてウインドウイベント管理手段20は、アプリ
ケーションプロセスへウイベント情報を渡し処理を終了
する。

ウインドウ変更処理を第９図のフローチャートを用い
て説明する。

90においてウインドウイベント管理手段20は、アプリ
ケーションプロセスのイベント獲得時のオプション設定
がウインドウのアクティブ状態の変更可能モードか変更
不可能モードかを確認する。アクティブ状態が変更可能
モードの場合、処理を92へ渡す。アクティブ状態が変更
不可能の場合、処理を91へ移す。

91においてウインドウイベント管理手段20は、アプリ
ケーションプロセスへのイベント送信処理を行い処理を
終了する。

92においてウインドウイベント管理手段20は、アクテ
ィブウインドウ切り換え手段15を用いて新たにアクティ
ブ状態となるウインドウに対し、ウインドウのアクティ
ブ状態の切り換え処理を行う。アクティブウインドウ切
り換え手段15は、ウインドウイベント管理手段20より新
たにアクティブ状態となるウインドウが指定されると、
ウインドウ情報管理手段14を用いてウインドウ属性デー
タ内の指定されたウインドウに対応する要素のウインド
ウ状態記憶部36をアクティブ状態に変更し、以前アクテ
ィブ状態であったウインドウに対する要素のウインドウ
状態記憶部36を非アクティブ状態に設定する。

93においてアクティブウインドウ切り換え手段15は新
しくアクティブ状態になったウインドウを最前面に移動
させる。このため、アクティブウインドウ切り換え手段
15は、ウインドウ情報管理手段14が保持するウインドウ
管理情報のリスト構造を変更し、新しくアクティブ状態
となったウインドウに対応する要素をアドレス指示部30
より直接示すリスト構造の先頭の位置へ移動させる。

94においてアクティブウインドウ切り換え手段15は、
ウインドウの重なり関係の変更に伴う再表示の必要なウ
インドウと再表示領域を決定する。次にアクティブウイ
ンドウ切り換え手段15はメッセージ情報管理手段16を用
いて、再表示の必要なウインドウに対して再表示メッセ
ージとアクティブ状態となったウインドウに対してアク
ティブ状態への変更のメッセージを設定する。そしてウ
インドウの切り換えを起こしたイベント情報のイベント
型を“非アクティブ状態への変更”に変更し、処理を終
了する。

非アクティブ処理を第10図のフローチャートを用いて
説明する。

100においてウインドウイベント管理手段20は、メッ
セージ情報が来るまで待つメッセージ待ちモードかメッ
セージ待ちしないモードかを確認する。ウインドウイベ
ント管理手段20はメッセージ待ちする場合、処理を102
へ移す。メッセージ待ちしないモードの場合、処理を10
1へ移す。

101においてウインドウイベント管理手段20は、メッ
セージ情報管理手段16を用いて指定されたウインドウに
対してメッセージ情報が来ているか確認する。メッセー
ジ情報が来ている場合ウインドウイベント管理手段20
は、処理を104へ移す。

102においてウインドウイベント管理手段20は、メッ
セージ情報管理手段16を用いて指定されたウインドウに
対してメッセージ情報が来ているか確認する。メッセー
ジ情報が来ている場合ウインドウイベント管理手段20は
処理を104へ移す。メッセージ情報がまだ来ていない場
合ウインドウイベント管理手段20は処理を103へ移す。

103においてウインドウイベント管理手段20は、メッ
セージ情報管理手段16を用いて指定されたウインドウに
対してメッセージ情報が来るまで待ち続ける。そしてメ
ッセージ情報が到着した時点で処理を104へ移す。

104においてウインドウイベント管理手段20は、メッ
セージ情報をアプリケーションプロセスへ渡す。そして
処理を終了する。

105においてウインドウイベント管理手段20は、指定
されたウインドウに対してメッセージ情報が無いという
“NOメッセージ情報”を作成しアプリケーションプロセ
スに返す。そして処理を終了する。

以上のように、本実施例によれば、入力装置より発生
したイベントをイベントが発生した時点の時刻およびイ
ベントの発生時点でのポインタの位置情報をまとめてイ
ベント情報として管理するイベント管理手段と、ウイン
ドウの属性を記憶管理するウインドウ情報管理手段と、
アクティブ状態を特定のウインドウに切り換える処理を
行なうアクティブウインドウ切り換え手段と、ウインド
ウへウインドウ制御指示を与えるメッセージ情報のメモ
リ上の位置とメッセージ情報を送るべきウインドウを示
す番号を共に記憶管理するメッセージ情報管理手段と、
ポインタの位置情報と現在アクティブ状態のウインドウ
の位置の関係に従ってポインタの形状を変更するポイン
タ形状変更手段と、イベント管理手段に管理されたイベ
ント情報に記録されているイベント発生位置情報を指定
された座標系に変換する座標変換手段と、任意の機能を
フロントエンド機能として登録することができ、さらに
イベント情報を指定されたフロントエンド機能に送り、
その機能により加工処理されたイベント情報を受け取る
フロントエンドプロセッサ手段と、イベント管理手段、
座標変換手段、ウインドウ情報管理手段、アクティブウ
インドウ切り換え手段、メッセージ情報管理手段および
フロントエンドプロセッサ手段を制御し、イベント情報
とメッセージ情報を一元的に管理するウインドウイベン
ト管理手段とを備えたことにより、ユーザの操作により
発生するイベント情報とウインドウを制御するメッセー
ジ情報やウインドウ間で情報を交換するためのメッセー
ジ情報をまとめて一元的に管理し制御することにより、
自由にウインドウ間でメッセージ情報を交換でき、自動
的にポインタ形状を変更し、イベント情報に記録された
位置情報の座標変換を行い、メニュー選択を要求するイ
ベント情報を条件が合えば自動生成し、登録されたフロ
ントエンド機能にイベント情報を送りその機能より処理
されたイベント情報を受け取ることによりイベント情報
の加工を行ない、イベントの発生した位置情報とウイン
ドウの位置情報に基づいてウインドウのアクティブ状態
の切り換えを行なうことができる。

なお、上記実施例においてウインドウ情報管理手段14
やメッセージ情報管理手段16のデータの管理方法をリス
ト構造を用いて実現しているが、配列型のデータ構造を
用いて実現してもよい。

発明の効果 以上説明したように本発明によれば、ユーザの操作に
より発生するイベント情報とウインドウを制御するメッ
セージ情報やウインドウ間で情報を交換するためのメッ
セージ情報をまとめて一元的に管理し制御することによ
り、自由にウインドウ間でメッセージ情報を交換でき、
自動的にポインタ形状を変更し、イベント情報に記録さ
れた位置情報の座標変換を行い、メニュー選択を要求す
るイベント情報を条件が合えば自動生成し、登録された
フロントエンド機能にイベント情報を送りその機能より
処理されたイベント情報を受け取ることによりイベント
情報の加工を行ない、イベントの発生した位置情報とウ
インドウの位置情報に基づいてウインドウのアクティブ
状態の切り換えを行なうことができ、その実用化効果は
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明における一実施例のマルチウインドウイ
ベント管理装置の構成図、第２図は、ウインドウイベン
トデータの構成図、第３図は、ウインドウ情報管理手段
の構成図、第４図はメッセージ情報管理手段の構成図、
第５図はメッセージ情報データの構造図、第６図はマル
チウインドウイベント管理装置の動作を示すフローチャ
ート、第７図はアクティブ処理のフローチャート、第８
図はイベント送信処理のフローチャート、第９図はウイ
ンドウ変更処理のフローチャート、第10図は非アクティ
ブ処理のフローチャート、第11図は従来例のイベント管
理装置の構成図、第12図は従来のイベント管理装置の動
作を説明するフローチャートである。 10……キーボード、11……フロッピーディスクドライ
バ、12……ポインティングデバイス、13……イベント管
理手段、14……ウインドウ情報管理手段、15……アクテ
ィブウインドウ切り換え手段、16……メッセージ情報管
理手段、17……座標変換手段、18……ポインタ形状変更
手段、19……フロントエンドプロセッサ手段、20……ウ
インドウイベント管理手段、21……イベント型、22……
イベント発生時刻、23……イベント発生位置、24……イ
ベント詳細情報、30……アドレス指示部、31……次アド
レス記憶部、32……ウインドウID記憶部、33……プロセ
スID記憶部、34……ウインドウ位置記憶部、35……ウイ
ンドウサイズ記憶部、36……ウインドウ状態記憶部、37
……ウインドウ種類記憶部、40……インデックス部、41
……アドレス指示部、42……アドレス指示部、43……属
性部、44……次アドレス記憶部、45……データサイズ記
憶部、46……実データ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫛木 好明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−20525（ＪＰ，Ａ)

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】キーボード、ポインティングデバイス、フ
   ロッピーディスクドライバ等の入力装置より発生したイ
   ベントをイベントが発生した時点の時刻およびイベント
   の発生時点でのポインティングデバイスに連動して画面
   上を移動するポインタの位置情報をまとめてイベント情
   報として管理するイベント管理手段と、ウインドウのサ
   イズ、画面上の位置、ウインドウを管理するプロセスの
   IDなどのウインドウの属性を記憶管理するウインドウ情
   報管理手段と、ウインドウを管理するプロセスが前記入
   力装置からイベント情報を受け取ることができる状態で
   あるアクティブ状態を特定のウインドウに切り換える処
   理を行なうアクティブウインドウ切り換え手段と、ウイ
   ンドウを管理するプロセスへウインドウ内容の再表示や
   アクティブ状態の変更などのウインドウ制御指示を与え
   るメッセージ情報を指定されたウインドウへ送付しかつ
   メッセージ情報の管理を行なうメッセージ情報管理手段
   と、画面上のポインタの位置情報と現在アクティブ状態
   のウインドウの位置の関係に従ってポインタの形状を変
   更するポインタ形状変更手段と、前記イベント管理手段
   に管理されているイベント情報に記録されたイベント発
   生位置情報を指定された座標系に変換する座標変換手段
   と、任意の機能を登録することができ、かつイベント情
   報を登録された機能に送り、その機能により処理された
   イベント情報を受け取ることによりイベント情報の加工
   を行なうフロントエンドプロセッサ手段と、前記イベン
   ト管理手段、前記座標変換手段、前記ウインドウ情報管
   理手段、前記アクティブウインドウ切り換え手段、前記
   メッセージ情報管理手段および前記フロントエンドプロ
   セッサ手段を制御し、イベント情報とメッセージ情報を
   一元的に管理するウインドウイベント管理手段とを備え
   たことを特徴とするマルチウインドウイベント管理装
   置。
2. 【請求項２】キーボード、フロッピーディスクドライ
   バ、ポインティングデバイス等の入力装置から発生した
   イベントを、イベント発生時刻とその時点でのポインタ
   の位置情報と組み合せてイベント情報とし、そのイベン
   ト情報をキュー管理し、ポインティングデバイスに付属
   するスイッチからのイベント情報に対してそのスイッチ
   の組合せによりメニュー選択を要求するイベント情報で
   あるメニュー選択イベントを生成し、アプリケーション
   プロセスよりイベント獲得の指令が来た場合キュー管理
   されているイベント情報の先頭のイベント情報を要求先
   へ送る請求項１記載のイベント管理手段を備えたことを
   特徴とするマルチウインドウイベント管理装置。
3. 【請求項３】イベント管理手段に管理されたイベント情
   報に記録されたポインティングデバイスに連動する画面
   上のポインタの位置情報を、ウインドウ情報管理手段に
   記憶されている特定のウインドウの座標系に合わせて変
   換する座標変換手段を備えたことを特徴とする請求項１
   記載のマルチウインドウイベント管理装置。
4. 【請求項４】ポインティングデバイスに連動する画面上
   のポインタの形状を、イベント情報に記録されたイベン
   ト発生位置情報と、キーボード、ポインティングデバイ
   ス等の入力装置からイベント情報を得ることができるア
   クティブ状態のウインドウの位置情報とを用いて変更す
   るポインタ形状変更手段を備えたことを特徴とする請求
   項１記載のマルチウインドウイベント管理装置。
5. 【請求項５】ウインドウのアクティブ状態が切り換え可
   能と指定されている場合、イベント管理手段に管理され
   たポインティングデバイスのスイッチが発生するイベン
   ト情報において、アクティブ状態でない他のウインドウ
   の内部でポインティングデバイスのスイッチによるイベ
   ント情報が発生した場合、アクティブ状態をイベント情
   報が発生したウインドウへ切り換え、同時にウインドウ
   の重なり関係を切り換え、新たにアクティブ状態となっ
   たウインドウを最前面に移し、ウインドウの重なり関係
   の切り換えによりウインドウ内容の再表示が必要になっ
   た場合必要なウインドウに対して再表示のメッセージ情
   報を、メッセージ情報管理手段を用いて送るアクティブ
   ウインドウ切り換え手段を備えたことを特徴とする請求
   項１記載のマルチウインドウイベント管理装置。
6. 【請求項６】メッセージ情報のメモリ上の位置とメッセ
   ージ情報を送るべきウインドウを示す番号を共に記憶管
   理する構造を持ち、指定されたウインドウに対して送ら
   れたメッセージ情報をキュー管理し、アプリケーション
   プロセスの要求に対して指定されたウインドウに対する
   メッセージ情報が存在するか報告し、指定されたウイン
   ドウに対するメッセージ情報をアプリケーションプロセ
   スに送り、メッセージ情報待ちモードが指定されている
   場合メッセージが到着するまで待ち、メッセージ情報が
   到着してからメッセージ情報を要求したアプリケーショ
   ンプロセスへ送るメッセージ情報管理手段を備えたこと
   を特徴とする請求項１記載のマルチウインドウイベント
   管理装置。
7. 【請求項７】イベント情報を入力してそのイベント情報
   の加工処理を行なう任意のフロントエンド機能を登録す
   ることができ、フロントエンド機能の登録状況を要求し
   たアプリケーションプロセスに登録状況を報告し、フロ
   ントエンド機能が登録されている時イベント情報を登録
   されたフロントエンド機能に送り、そのフロントエンド
   機能により加工されたイベント情報を受け取るフロント
   エンドプロセッサ手段を備えたことを特徴とする請求項
   １記載のマルチウインドウイベント管理装置。