JP2562918Y2 - 車輪駆動装置の潤滑構造 - Google Patents

車輪駆動装置の潤滑構造

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JP2562918Y2
JP2562918Y2 JP1992085068U JP8506892U JP2562918Y2 JP 2562918 Y2 JP2562918 Y2 JP 2562918Y2 JP 1992085068 U JP1992085068 U JP 1992085068U JP 8506892 U JP8506892 U JP 8506892U JP 2562918 Y2 JP2562918 Y2 JP 2562918Y2
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    • B60G2206/50—Constructional features of wheel supports or knuckles, e.g. steering knuckles, spindle attachments

Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、油圧モータの出力側を
減速機構、クラッチ機構を介して車輪に連結すると共
に、ブレーキ機構を設けた車輪駆動装置の各部を潤滑す
る構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】減速機構、クラッチ機構、ブレーキ機構
を備えた車輪駆動装置においては各部を潤滑、クーリン
グするために潤滑油を供給する必要がある。
【０００３】
【考案が解決しようとする課題】減速機構、クラッチ機
構、ブレーキ機構に配管を接続して各部に潤滑油を供給
することが考えられるが、このようにすると配管本数が
多くなって配管スペースが大きくなる。
【０００４】そこで、本考案は前述の課題を解決できる
ようにした車輪駆動装置の潤滑構造を提供することを目
的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】車輪取付体１にホイール
ハブ７を軸受８を介して回転自在に支承し、このホイー
ルハブ７にタイヤ９を取付けて車輪２とし、前記車輪取
付体１に取付けた油圧モータ３１の出力側を、前記車輪
取付体１の軸孔５０に嵌挿した駆動軸６に連結し、この
駆動軸６を減速機構１０とクラッチ機構１１を介して前
記ホイールハブ７に連結し、このホイールハブ７と車輪
取付体１に亘ってブレーキ機構３７を取付けた車輪駆動
装置において、前記軸孔５０と駆動軸６との環状空間５
１を軸受８、ブレーキ機構３７のブレーキディスク４１
間を経て、そのブレーキディスク４１よりも外周側のポ
ート５５に連通し、このポート５５に排出用配管５６を
接続すると共に、前記環状空間５１に潤滑油を供給する
ようにした車輪駆動装置の潤滑構造。
【０００６】車輪取付体１にホイールハブ７を軸受８を
介して回転自在に支承し、このホイールハブ７にタイヤ
９を取付けて車輪２とし、前記車輪取付体１に取付けた
油圧モータ３１の出力側を、前記車輪取付体１の軸孔５
０に嵌挿した駆動軸６に連結し、この駆動軸６を減速機
構１０とクラッチ機構１１を介して前記ホイールハブ７
に連結し、このホイールハブ７と車輪取付体１に亘って
ブレーキ機構３７を取付けた車輪駆動装置において、前
記車輪取付体１の中心側にクラッチ用圧油供給用の油孔
６５を形成し、この油孔６５を回転シール部を介してホ
イールハブ７に形成した油孔６６に連通し、この油孔６
６をクラッチ機構１１の受圧室２９に接続し、前記回転
シール部の漏れ油を軸受８、ブレーキ機構３７のブレー
キディスク４１間を経て、そのブレーキディスク４１よ
りも外周側のポート５５に供給し、そのポート５５に排
出用配管５６を接続した車輪駆動装置の潤滑構造。
【０００７】
【作 用】駆動軸６と軸孔５０との環状空間５２に流
入した潤滑油は遠心力によって軸受８、ブレーキ機構３
７のブレーキディスク４１間を流通してポート５５に流
れ、そのポート５５より排出用配管５６に流出するの
で、少ない配管で軸受８、ブレーキディスク４１を潤
滑、クーリングできる。
【０００８】クラッチ機構１１を接・切するクラッチ用
圧油の一部は回転シール部より漏れて軸受８、ブレーキ
機構３７のブレーキディスク４１間を流通してポート５
５に流れ、そのポート５５より排出用配管５６に流出す
るので、少ない配管で軸受８、ブレーキディスク４１を
潤滑、クーリングできる。
【０００９】図１に示すように、図示しない車体に揺動
自在に支承された車輪取付体１に車輪２が取付けられ、
この車輪取付体１と車体に亘ってサスペンションシリン
ダ３が取付けられて車輪２を車体に対して左右操舵可能
としてある。
【００１０】前記車輪取付体１は取付基部４と左右方向
に向かう筒状の支承軸部５より成り、その支承軸部５内
に駆動軸６が回転自在に挿入支承され、支承軸部５の外
周面にホイールハブ７が軸受８で回転自在に支承され、
このホイールハブ７にタイヤ９が取付けられて車輪２と
構成し、前記駆動軸６の一端部とホイールハブ７が遊星
歯車式の減速機構１０とクラッチ機構１１を介して連結
している。
【００１１】該減速機構１０は前記駆動軸６にカップリ
ング１２を介して連結した入力軸１３に一体的に設けた
第１サンギヤ１４と、この第１サンギヤ１４に噛合した
第１プラネタリギヤ１５と、この第１プラネタリギヤ１
５を支承した第１キャリヤ１６と、前記車輪取付体１の
支承軸部５端部にスプライン嵌合連結した固定リングギ
ヤ１７と、この固定リングギヤ１７に噛合した第２キャ
リヤ１８に設けられて相互に嵌合した第２サンギヤ１
９、第２プラネタリギヤ２０と、前記ホイールハブ７に
回転自在に支承した駆動筒体２１を備え、この駆動筒体
２１に形成した第１・第２内歯２２，２３に前記第１・
第２プラネタリギヤ１５，２０がそれぞれ噛合し、第１
キャリヤ１６が第２サンギヤ１９に噛合して二段減速機
構となっている。
【００１２】前記クラッチ機構１１はホイールハブ７に
ボルト止めした従動筒体２４と前記駆動筒体２１に駆動
クラッチ板２５と従動クラッチ板２６を交互にスプライ
ン嵌合して取付け、この駆動クラッチ板２５に従動クラ
ッチ板２６をピストン２７で圧着するようになり、その
ピストン２７はリング状となってホイールハブ７の環状
凹部２８内に嵌挿されて受圧室２９を構成し、その受圧
室２９に圧油を供給することでピストン２７が伸長して
駆動クラッチ板２５と従動クラッチ板２６を圧着して駆
動軸６の回転をホイールハブ７に伝達し、前記受圧室２
９の圧油を排出すると前記駆動クラッチ板２５と従動ク
ラッチ板２６が離隔して駆動軸６に設けた減速機１０と
ホイールハブ７が不連続となり、高速走行時に車輪２の
回転によって減速機構１０が回転しないから減速機構各
部の異状磨耗を防止できる。
【００１３】前記車輪取付体１の取付基部４における車
輪２側と反対の端面３０には油圧モータ３１のモータ本
体３２がボルト３３で連結され、その油圧モータ３１の
回転軸３４は第１ギヤ３５と第２ギヤ３６で駆動軸６に
連結してあり、前記支承軸部５とホイールハブ７とに亘
ってブレーキ機構３７が設けてある。つまり、車輪取付
体１には支承軸部５と取付基部４に貫通した軸孔５０が
形成され、取付基部４の端面３０には凹陥部１００が形
成してあると共に、カバー１０１がボルト止めされて軸
孔５０と連続したギヤ収納部１０２を構成し、そのギヤ
収納部１０２に第１ギヤ３５と第２ギヤ３６が設けてあ
ると共に、カバー１０１に油圧モータ本体３２が取付け
てある。該ブレーキ機構３７は支承軸部５の外向フラン
ジ２０ａにボルト３８で連結した一端板３９を備え、こ
の一端板３９に固着した筒体４０とホイールハブ７とに
ブレーキディスク４１を交互にスプライン嵌合して取付
け、ピストン４２を油室４３の圧油で作動してブレーキ
ディスク４１を他端板４４に押しつけてブレーキディス
ク４１を圧着することでホイールハブ７を制動する。
【００１４】次に各部の潤滑について説明する。前記モ
ータ本体３２取付用のカバー１０１には図示しない潤滑
油入口が形成され、この潤滑油入口は車輪取付体１のギ
ヤ収納部１０２に開口して軸孔５０と駆動軸６との環状
空間５１に連通し、この環状空間５１は支承軸部５の径
方向の油孔５２で支承軸部５とホイールハブ７との間の
環状空間５３に連通し、その環状空間５３は軸受８を通
してホイールハブ７と一端板３９との間の空間５４に連
通し、その空間５４はブレーキ機構３９のブレーキディ
スク４１間を通って外周側のポート５５に連通し、その
ポート５５に排出用配管５６が接続し、前記潤滑油入口
には潤滑油供給配管が接続してある。
【００１５】このようであるから、潤滑油入口より流入
した潤滑油はギヤ収納部１０２より環状空間５１に流入
する際に第１・第２ギヤ３５，３６、軸受１０３を潤滑
し、遠心力によって油孔５２、環状空間５３、空間５
４、ブレーキディスク４１間を通ってポート５５に流
れ、そのポート５５より排出用配管５６に流出するか
ら、外部を潤滑及びクーリングする。
【００１６】図２に示すように、前記支承軸部５の外周
面に第１カラー６０が嵌合され、この第１カラー６０と
ホイールハブ７の内周面との間に第２カラー６１が嵌合
されており、図３に示すようにこの第１カラー６０には
シール材６２が装着されて第１カラー６０と第２カラー
６１との嵌合部をシールしている。前記第１・第２カラ
ー６０，６１には油孔６３，６４が形成され、この第１
カラー６０の油孔６３は車輪取付体１の油孔６５で図示
しないクラッチバルブの出力側に連通され、第２カラー
６１の油孔６４はホイールハブ７の油孔６６で前記クラ
ッチ機構１１の受圧室２９に連通しており、クラッチハ
ブルより圧送されたクラッチ用圧油の一部は第１・第２
カラー６０，６１の嵌合部、つまり回転シール部より漏
れて前記環状空間５３に流れ、遠心力によって前述と同
様に各部を潤滑して外周側のポート５５より排出用配管
５６に流出する。なお、図１と図２に示す潤滑構造をそ
れぞれ設けても良い。
【００１７】
【考案の効果】駆動軸６と軸孔５０との環状空間５２に
流入した潤滑油は遠心力によって軸受８、ブレーキ機構
３７のブレーキディスク４１間を流通してポート５５に
流れ、そのポート５５より排出用配管５６に流出するの
で、少ない配管で軸受８、ブレーキディスク４１を潤
滑、クーリングできる。
【００１８】クラッチ機構１１を接・切するクラッチ用
圧油の一部は回転シール部より漏れて軸受８、ブレーキ
機構３７のブレーキディスク４１間を流通してポート５
５に流れ、そのポート５５より排出用配管５６に流出す
るので、少ない配管で軸受８、ブレーキディスク４１を
潤滑、クーリングできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案の第１実施例を示す断面図である。
【図２】本考案の第２実施例を示す断面図である。
【図３】図２のカラー部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
１…車輪取付体、２…車輪、６…駆動軸、７…ホイール
ハブ、８…軸受、９…タイヤ、１０…減速機構、１１…
クラッチ機構、３７…ブレーキ機構、３１…油圧モー
タ、５０…軸孔、５１…環状空間、５５…ポート、５６
…排出用配管。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車輪取付体１にホイールハブ７を軸受８
    を介して回転自在に支承し、このホイールハブ７にタイ
    ヤ９を取付けて車輪２とし、前記車輪取付体１に取付け
    た油圧モータ３１の出力側を、前記車輪取付体１の軸孔
    ５０に嵌挿した駆動軸６に連結し、この駆動軸６を減速
    機構１０とクラッチ機構１１を介して前記ホイールハブ
    ７、に連結し、このホイールハブ７と車輪取付体１に亘
    ってブレーキ機構３７を取付けた車輪駆動装置におい
    て、 前記軸孔５０と駆動軸６との環状空間５１を軸受８、ブ
    レーキ機構３７のブレーキディスク４１間を経て、その
    ブレーキディスク４１よりも外周側のポート５５に連通
    し、このポート５５に排出用配管５６を接続すると共
    に、前記環状空間５１に潤滑油を供給するようにしたこ
    とを特徴とする車輪駆動装置の潤滑構造。
  2. 【請求項２】 車輪取付体１にホイールハブ７を軸受８
    を介して回転自在に支承し、このホイールハブ７にタイ
    ヤ９を取付けて車輪２とし、前記車輪取付体１に取付け
    た油圧モータ３１の出力側を、前記車輪取付体１の軸孔
    ５０に嵌挿した駆動軸６に連結し、この駆動軸６を減速
    機構１０とクラッチ機構１１を介して前記ホイールハブ
    ７に連結し、このホイールハブ７と車輪取付体１に亘っ
    てブレーキ機構３７を取付けた車輪駆動装置において、 前記車輪取付体１の中心側にクラッチ用圧油供給用の油
    孔６５を形成し、この油孔６５を回転シール部を介して
    ホイールハブ７に形成した油孔６６に連通し、この油孔
    ６６をクラッチ機構１１の受圧室２９に接続し、前記回
    転シール部の漏れ油を軸受８、ブレーキ機構３７のブレ
    ーキディスク４１間を経て、そのブレーキディスク４１
    よりも外周側のポート５５に供給し、そのポート５５に
    排出用配管５６を接続したことを特徴とする車輪駆動装
    置の潤滑構造。
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