JP2562211Y2 - プリンタの紙送り装置 - Google Patents

プリンタの紙送り装置

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JP2562211Y2
JP2562211Y2 JP2426091U JP2426091U JP2562211Y2 JP 2562211 Y2 JP2562211 Y2 JP 2562211Y2 JP 2426091 U JP2426091 U JP 2426091U JP 2426091 U JP2426091 U JP 2426091U JP 2562211 Y2 JP2562211 Y2 JP 2562211Y2
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cam
feed cam
cotter pin
paper
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正光 野島
正 三ッ橋
池田  智夫
孝治 比留間
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙送り量の切換え機構
を有したプリンタの紙送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在プリンタはコンピュータ周辺機器や
OA機器のひとつとして重要な位置を占めるに至ってい
る。
【0003】このプリンタの通常印字時の動作は、1行
印字を行う印字動作と、用紙を送り改行を行う紙送り動
作の2つの動作を交互に行うものである。この通常印字
動作はプリンタの最も基本的な動作である。一方、空白
行や、印字終了後の送り出しなど、全く印字が行われ
ず、紙送りのみが行われる無印字部分の紙送り動作もあ
る。
【0004】この紙送り機構は、前記通常印字の場合、
印字ヘッドが1行印字するのを待って1行用紙を送る。
つまり印字ヘッドが1往復するに要する時間(以後サイ
クル時間という)あたり1行分用紙が送られ改行が行わ
れることになる。一方、無印字部分の紙送り動作の場
合、印字は行われないので印字ヘッドの往復運動とは関
係なく紙送り量を設定することが可能である。つまり通
常印字の場合の1サイクル時間あたり1行送るという送
り量に従う必要は全くない。そして、通常印字時よりも
速く、たとえば1サイクル時間あたり3行などと設定す
れば、プリンタの作動時間を短縮することが可能とな
る。
【0005】さて、このような紙送り機構において、プ
リンタの動作に応じて紙送り量を変更すること、プリン
タの高速化を図る上で重要な課題である。
【0006】このため、簡潔な機構で紙送り量の変更を
行うために、紙送りの機構を駆動するために独立したス
テッピングモータやサーボモータなどの駆動モータが採
用されている。このように独立した駆動モータを設置す
ることで、空白行など印字の行われない間に、できるだ
け速く必要な量だけ用紙を送り、プリンタの作動時間を
減少させ、高速化を図っている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】さてプリンタに要求さ
れる性能として、前述のような高速化の一方、小型化・
軽量化の要求もある。特に、コンピュータやその周辺機
器、またOA機器などに対する小型化、軽量化の要求は
強まっており、携帯可能なコンピュータやワードプロセ
ッサなどの普及により、今後この小型化、軽量化の要求
はさらに強まると思われる。
【0008】この小型・軽量化の動向に対応するには、
前述の紙送り専用のモータを設置する方法ではそのモー
タの重量や設置場所が小型・軽量化を阻害するものとな
ってしまう。
【0009】そこで、紙送り機構の駆動モータと、印字
ヘッドを紙送りと直角方向に動かす機構や、リボン送り
の機構など駆動モータとを共用することで、駆動モータ
の数を減らし、重量や設置場所を減少させることができ
る。これによって、小型・軽量化が可能となる。
【0010】しかしながら、このように各々の機構に共
通の駆動モータを使用するために、独立のモータを使用
したときのように紙送り量を変えるためにモータの回転
量を変えることで対応することができない。
【0011】さらに、小型軽量化の要求により印字ヘッ
ドを小型化し1行の印字を上下ふたつの部分に分け、印
字ヘッド2往復で1行を形成することも行われている。
このような場合、前記改行のための送り、無印字部分の
送りに加え、1行の上半分から下半分へ印字部を移動す
るための紙送りも必要になり、種々の紙送りの量を設定
できることはますます重要な課題となる。
【0012】本考案は、前述のような問題を解決するた
めになされたもので、小型・軽量かつ紙送り量の設定範
囲の広いプリンタの紙送り装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決する手段】前述のような課題を解決するた
めに本考案は、揺動量の変化によって紙送りローラ軸の
回転量を調整する揺動ギアを有し、この揺動量の変化
を、前記揺動ギアと係合する高さの異なるカムを各々有
し、選択的に前記揺動ギアと係合する同軸配置された第
1送りカムおよび第2送りカムの切換えにより行う。つ
まり、この第1および第2送りカムのいずれか一方を前
記揺動ギアに係合させ、揺動ギアの揺動量を変化させる
のであり、本考案にかかるプリンタ紙送り装置はこのた
めのカム選択機構を有している。
【0014】このカム選択機構は、前記両送りカムの軸
と平行に移動可能でかついずれかの送りカムと常時係合
し、他方の送りカムと選択的に係合するよう両カム間に
配置されたコッタピンと、前記両送りカムと共通の軸を
有し、両送りカム間に静止状態で配置され、前記コッタ
ピンの摺動部と係合するはずし面と落とし面とが側面に
設けられたリターンリングと、前記リターンリングの落
し面からの退避および落し面への進入が可能な選択レバ
ーと、前記選択レバーを退避位置および進入位置に移動
するアクチュエータとを有している。
【0015】
【作用】高さの異なるカムを選択的に使用することによ
り、揺動ギアの揺動量を変化させ、紙送りローラ軸の回
転量を調整する。
【0016】このカムの選択機構は、選択レバーがリタ
ーンリングの落とし面に進入している状態では、前記コ
ッタピンはその摺動部と選択レバーが係合することによ
り両送りカムを切り離し状態に制御し、第1送りカムに
より揺動ギアを揺動させる。一方、前記選択レバーが前
記リターンリングの落とし面から退避したときは、前記
コッタピンが、その摺動部とリターンリング落とし面と
が係合し、両送りカムを結合状態に制御し、第2送りカ
ムの高いカム高さによって揺動ギアの揺動量を増加させ
て紙送りローラ軸の送り量を増量する。
【0017】これにより、従来紙送り量の設定が制限さ
れるという問題のあった共用の駆動モータを用いる方式
において、紙送り量を調整することが可能な紙送り装置
を提供することができる。そして、この紙送り装置を用
いることで、小型・軽量でかつ効率の良いプリンタを製
作することが可能となる。
【0018】
【実施例】本考案の好適な実施例を図面により説明す
る。
【0019】図1(A)は本考案にかかるプリンタの紙
送り装置の実施例を示す全体図であり、図1(B)はそ
の断面図である。また、図2は特に送り量切換え機構部
分の分解斜視図である。
【0020】駆動ギア1は駆動軸2を介し図示されてい
ない駆動モータにより回転される。この駆動モータは実
施例において印字ヘッドの移動機構のモータと共用さ
れ、一定の回転数で回転している。前記駆動ギア1は、
駆動軸2と平行に配置された支持軸12上に回転自在に
軸支される送りギア3bと噛合し、これに駆動力を伝達
する。駆動ギア1と送りギア3bのギア比は印字ヘッド
が1往復する間に送りギア3bが1回転するように設定
されている。第1送りカム3は、その円周上にひとつの
カム山3aを有し、前記送りギア3bと同軸上に配置、
結合されている。したがって、第1送りカム3と送りギ
ア3bは一体となって回転し、カム山3aは印字ヘッド
1往復につき1回転する。第1支持軸12上には、第2
送りカム4も配置されており、これも第1送りカム3と
同様に、第1支持軸12により回転自在に軸支されてい
る。この第2送りカム4は、その円周上に第1送りカム
のカム山3aより高いカム高さを有する4つのカム山4
a−1,4a−2,4a−3,4a−4が設けられ、そ
の側面には4つの凹部4b−1,4b−2,4b−3,
4b−4が設けられている。以下、これらカム山および
凹部の符号についてはそれらの区別の必要がない限り、
単にカム山4aおよび凹部4bと記す。第2送りカム4
は選択機構により、第1送りカム3と選択的に係合さ
れ、係合したときのみ駆動軸1からの駆動力が伝達され
る。
【0021】前記選択機構は、コッタピン6−1,6−
2、リターンリング5、選択レバー8、アクチュエータ
11を有する。コッタピンの符号については、それらの
区別の必要がない限り単にコッタピン6と記す。
【0022】コッタピン6は前記第1送りカム3の第2
送りカム4側の側面に前記支持軸12に平行な方向に移
動可能に2個配置され、第1送りカム3と共に回転す
る。また、バネ7によって、第2送りカム4に向かって
付勢されている。このコッタピン6は細径部と太径部を
有し、これらふたつの部分の段差面が前記バネ7の付勢
力によりリターンリング5または選択レバー8の側面と
係合し、摺動面6aとして、働く。
【0023】リターンリング5は前記第1送りカム3と
第2送りカム4の間に静止状態で配置される。さらに詳
しく説明すると、このリターンリング5はその側面に、
前記コッタピンの摺動面6aと係合し、各々の部分の支
持軸12方向の厚さの異なるはずし面5bと落とし面5
aを有し、またこれらふたつの面を繋ぐ斜面5cが設け
られている。このコッタピン摺動面6aがリターンリン
グ落とし面5aに落ち込んでいるときは、コッタピン6
は第2送りカム4に向かって突出し、その側面の凹部4
bに挿入される。そして、第1送りカム3と第2送りカ
ム4とが結合し、駆動軸1からの駆動力が第2送りカム
4に伝達される。一方、リターンリングはずし面5bが
コッタピン摺動部6aに係合しているときには、コッタ
ピン6はバネ7に抗して第1送りカム3側に押し戻され
ている。このコッタピン6の動きは選択レバー8により
制御される。
【0024】選択レバー8はアーム部8aと突設部8b
を有し、第1支持軸12と平行に配置されたレバー支持
軸15に回動可能に軸支さている。アーム部8aはレバ
ー支持軸15回りに回動することにより、前記リターン
リング落とし面5aに進入および退避可能に設置され
る。そして、選択レバーアーム部8aが、リターンリン
グ落とし面5aに進入したときにはリターンリング5と
コッタピン摺動部6aの間に介在し、コッタピン摺動部
6aがリターンリング落とし面5aと係合するのを阻止
する。したがって、コッタピン6は第2送りカム4側に
突出せず、第1送りカム3と第2送りカム4は結合され
ない。
【0025】この選択レバーアーム部8aの進入および
退避は、アクチュエータ11により制御され、本実施例
ではアクチュエータとして電磁ソレノイドを使用してい
る。つまりソレノイド11aに電流が流れると、ソレノ
イドのアーマチュアを形成する選択レバーの突設部8b
がソレノイド11aにより、吸引され選択レバー8をレ
バー支持軸15回りに回転させる。そして、選択レバー
アーム部8aがリターンリング落とし面5aより退避す
る。ソレノイド11aに電流が流れないときには、図示
されていないバネにより、選択レバーアーム部8aはリ
ターンリング落とし面5aに進入する。
【0026】以上のように、駆動軸1からの駆動力は第
1送りカム3に伝達し、さらに前記選択機構により、選
択的に第2送りカム4に伝達する。
【0027】揺動ギア9は、前記第1支持軸12と平行
に配置された第2支持軸13に軸支され、これを軸とし
て揺動する。この揺動ギア9の一方の端には第1送りカ
ム3に係合する第1押圧子9a、第2送りカム4に係合
する第2押圧子9bのふたつの押圧子を有し、他端には
ギア部9cが設けられている。このふたつの押圧子のう
ち、いずれか一方がそれと係合する送りカムにより押動
され、揺動ギア9がそのカム高さに応じて揺動する。つ
まり、第2送りカム4が回転しないときには第1送りカ
ム3と揺動ギアの第1押圧子9aが係合し、また、第2
送りカム4が回転するときには、その高いカム高さによ
って第2送りカム4と揺動ギア第2押圧子9aが係合す
る。このカムの選択機構については詳細を後述する。揺
動ギア9の他端のギア部9cは、前述の揺動を受け、こ
のギア部9cと噛合するギアをその外周部に有する回動
ギア14を回動する。この回動ギア14は、前記第1支
持軸および第2支持軸と平行に配置された紙送りローラ
軸10により回動可能に軸支されている。この回動ギア
14はその側面にクラッチ面14aを有し、このクラッ
チ面14aに対面し、紙送りローラ軸10上に固定され
たクラッチホイール15と係合し、ワンウェイクラッチ
を形成する。すなわち、揺動ギア9の揺動に応じて回動
ギア14は、時計回り、反時計回りいずれにも回転する
が、このワンウェイクラッチを介在することにより紙送
りローラ軸10の回転方向は常に一方向となる。この紙
送りローラ軸10と同軸上に紙送りローラは固定配置さ
れ(図示はしない)その回転量に応じてプリンタ用紙を
送る。
【0028】本考案に係る実施例の構成は前述のごとく
であり、以下に各々の機構の作用を順次説明する。
【0029】(選択機構の作用)第1送りカム3と、第
2送りカム4の選択機構について図3,4,5,6,に
より説明する。
【0030】まず、第1送りカム3により紙送りをする
場合について記す。
【0031】図3はリターンリングの落とし面5aに選
択レバーが進入した状態を示す。選択レバーは図3にお
いて反時計回りのトルクを図には示していないバネによ
り受けており、リターンリング落とし面5aに進入して
いる。また、リターンリング5は図示していないプリン
タのフレームに固定されている。リターンリングの落と
し面5aの区間において、選択レバーアーム部8aがリ
ターンリング落とし面5aとコッタピン摺動部6aの間
に介在しているために、コッタピン6はバネ7に抗して
第1送りカム3側に押し戻され、第2送りカム4の側面
に設けられた凹部4bに挿入されることはない。そし
て、リターンリング5のはずし面5bの区間においては
コッタピン摺動部6aがリターンリングはずし面5bと
係合し、このときもまたコッタピン6は第1送りカム3
側に押し戻され、第2送りカム凹部4bにコッタピン6
が挿入することはない。したがって、第1送りカム3と
第2送りカム4は切り離し状態となり、第2送りカムは
回転しない。
【0032】この様子を図4に示す。図4は、コッタピ
ン6の回転軌跡に沿った断面を展開した模式図である。
コッタピン6は第1送りカムと共に回転しており、図中
の矢印Lに沿って摺動するが、リターンリング5と選択
レバーアーム部8aにより第2送りカムの凹部4bに挿
入するのを阻止され、ふたつの送りカム3,4は切り離
し状態となる。
【0033】次に、第2送りカム4により紙送りをする
場合を記す。
【0034】図5は、選択レバーア−ム部8aをリター
ンリング落とし面5aから退避させた状態を示す。アク
チュエータ11のソレノイド11aに電流を流し、発生
する磁力によって選択レバー突設部8bは吸引されレバ
ー支持軸15を軸として時計回り(図中の矢印の方向)
に回動し、図5中の2点鎖線の位置より実線の位置に移
動する。このように選択レバーアーム部8aがリターン
リング落とし面5aより退避すると、コッタピン摺動面
6aとリターンリング落とし面5aの間に選択レバーア
ーム部8aが介在しない区間ができる。そして、コッタ
ピン6が第1送りカム3の回転にともなって移動し、リ
ターンリング落とし面5aの区間に入ると、選択レバー
アーム部8aとコッタピン6は係合しなくなる。この位
置が図5に示す区間Cの起点Cである。このとき、コ
ッタピン6は介在するものがなくなるので、支えを失い
バネ7により第2送りカム4側に突出し第2送りカムの
凹部4bに挿入される。このようにして、図中のC
らCまでの区間Cにおいてコッタピン6は、第2送り
カム凹部4bに挿入されている。この状態が図5(B)
の断面図の下半分に示されている。このとき第2送りカ
ム4は第1送りカム3と結合状態となり共に回転する。
【0035】最後に、第1および第2送りカム3,4が
切離し状態になるときの作用の説明を記す。
【0036】図6はこの第2送りカム4が回転するとき
の模式図である。コッタピン6は第1送りカムと共に回
転しており、その動きは矢印Pにより示される。そして
コッタピン6は、区間Cで、前述のように第2送りカム
4と係合し、第2送りカム4を太い矢印Qの方向に回転
させる。
【0037】さらにコッタピン6が移動し、リターンリ
ングの斜面5cに達すると、斜面5cにより第1送りカ
ム3側に徐々に押し戻され、ついにはCの位置にて第
2カムの凹部4bから抜け、第1送りカム3と第2送り
カム4が切離し状態になる。以上のように、選択レバー
8の動きを制御することによって、コッタピン6を第2
送りカムに挿入させるか、否かを制御し、第1送りカム
1と第2送りカムを結合状態とするか、切り離し状態と
するかを選択すること可能となる。
【0038】(第1送りカムの作用)第1送りカム3の
作用を、図7,8により説明する。図7は第1送りカム
3と揺動ギア9の関係を示す。
【0039】揺動ギア9は図には示されていないバネに
よって、反時計回りのトルクを常に受けている。このた
め、前述の選択機構により、第1送りカム3と第2送り
カム4が切り離し状態に制御された場合、揺動ギア第1
押圧子9aは、常時第1送りカム3と接触している。そ
して、第1送りカム3の回転にともなってそのカム山3
aが第1押圧子9aを押動し、さらにカム山3aが第1
押圧子9aの位置を過ぎた後は、前述の図示されていな
いバネによって、初期の位置に戻る。これら一連の動作
により、揺動ギア9は第1送りカムのカム山3aの高さ
に応じた量、揺動する。
【0040】このとき、第2送りカム4は第1送りカム
3と切り離されているため、駆動モータからの駆動力は
伝達されず、回転しない。この場合の第2送りカム4と
揺動ギア9の関係を図8に示す。第2送りカム4が回転
しない場合は図示するように、第2送りカムに対応する
揺動ギアの第2押圧子9aがカムの谷にくる位置に固定
される。これは揺動ギア9が図には示されていないバネ
によって図中反時計回りのトルクを常に受けているため
である。したがって、第1送りカム3と第2送りカム4
が切り離された状態では、第1送りカム3によって、揺
動ギア9が揺動される。
【0041】(第2送りカムの作用)第2送りカム4の
作用を図9により説明する。図9に前述の選択機構によ
り第2送りカム4が第1送りカム3と一体となって回転
した場合を示す。図9(A)はその平面図、図9(B)
は断面図である。このとき第2送りカムのカム山4aは
第1送りカムのカム山3aより高いため、揺動ギアの第
1押圧子9aは第1送りカム3と離れ、揺動ギアの第2
押圧子9aが第2送りカム4により押動される。図には
第1送りカムのカム山3aが第1押圧子9aに対面する
位置にきたときの状態を示しているが、カム山3a以外
の部分が第1押圧子9aに対面する位置にあるときも、
当然第2送りカム4によって第2押圧子9aが押動され
る。この押動により、揺動ギアは第2支持軸13回りに
揺動する。このとき、第2送りカムのカム山4aが第1
送りカムのカム山3aより高いので、これに相応し揺動
量が増加する。そして、カム山4aが第2押圧子9aの
位置を過ぎると、図示されていないバネによって、揺動
ギア9は初期状態、つまり図8の位置に復帰する。
【0042】このように、選択機構により第2送りカム
4に駆動力が伝達されるときは、この第2送りカム4に
よって揺動ギア9が揺動する。第1送りカム3は常時回
転しているのであるが、この場合揺動ギア9の揺動には
直接関与しない。つまり、前述のごとく、第2カムのカ
ム山4aが第1送りカムのカム山3aよりも高いので、
揺動ギアの第2押圧子9bはが第2送りカムのカム山4
aにより押動され、第1押圧子9aと第1送りカム3は
切り離された状態となるからである。したがって、第1
送りカム3と第2送りカム4の選択は、第2送りカム4
を回転させるか否かによって行うことができる。
【0043】最後に前述の紙送り機構を使用したプリン
タの作動について説明する。
【0044】本実施例のプリンタは図10に示すよう
に、10ドット行で1行(E部)が構成されている。1
0ドット行のうち印字される行は7ドット行(F部)で
あり、3ドット行(G部)は行間の空白部分である。
【0045】本実施例の紙送り装置においては、第1送
りカム3は4ドット行送る場合に使用され、第2送りカ
ム4は、6ドット行送る場合に使用される。つまり、両
送りカムのカム山3a,4aのカム高さは各々4ドッ
ト,6ドット行、用紙が送られるように設定されてい
る。
【0046】印字ヘッドは1往復につき4ドット行印字
を行い、2往復で1行の印字を終了する。図10にて説
明すれば、印字ヘッドはまずHの位置で印字を行う。こ
れが印字ヘッドの1往復目である。2往復目は4ドット
行紙を送り、Jの位置に移動し印字を行う。この2往復
で、8ドット行の印字が可能であるが、前述のようにこ
のうちの7ドット行を印字行に当てている。したがっ
て、8ドット行のうちの最後の1行(G)は空白部分
の一部となる。このようにして印字ヘッド2往復で1行
の印字が終了する。
【0047】そして、次行の印字に移るのであるが、こ
のとき6ドット行用紙を送り、JからKの位置に移動さ
せる。これによって空白部分の残り2ドット行を形成す
ることができる。このように通常の印字時には4→6→
4→6→…と用紙を送り印字を行う。このとき、4ドッ
ト行送るときに第1送りカム3により、6ドット行送る
ときには第2送りカム4により、揺動ギア9を揺動させ
る。この送りカムの選択を前述の選択機構が行う。
【0048】前述のように、10ドット行で1行を形成
する場合5ドット行ずつ2回に分けて印字することも考
えられ、この場合紙送りの量を切換える必要はなくな
る。しかし、2往復目の3ドット行は常に印字されない
ことになり無駄となる。さらに、5ドット行印字するた
め印字ヘッドが大きくなり、小型軽量化の妨げとなる。
すなわち、無駄を省いた効率の良い、小型・軽量のプリ
ンタを作製するには、本実施例の示す4ドット行と6ド
ット行を交互に送る機構がより好適である。
【0049】ところで、プリンタの作動状態として前述
の通常の印字の他に、空白行や印字終了後の送り出しな
ど、全く印字が行われず紙送りのみが行われる場合もあ
る。このような場合、前述の通常印字のように、印字ヘ
ッド1往復つまり第1送りカム1回転につき4または6
ドット行紙を送っていては動作が緩慢となる。つまり印
字ヘッド1往復の間に、上記印字時よりさらに増量して
紙を送ることができれば全体として印字時間を短縮する
ことができる。
【0050】本実施例では、このことを考慮し、第1送
りカム1回転につき、12ドット行、または10ドット
行紙を送ることができる構成となっており、以下これに
ついてを説明する。
【0051】前述のように、本実施例においては第2送
りカムに4つのカム山4aが、その側面に4つの凹部4
bが設けられており、これらに新たにカム山には4a−
1,4a−2,4a−3,4a−4、凹部には4b−
1,4b−2,4b−3,4b−4と番号を付す。ま
た、ふたつのコッタピンについても同様に6−1,6−
2と番号を付す。図11(A)にこれを示す。図中の★
は第2送りカム4の回転の様子が分かるようにカム山4
a−1に付した識別印である。
【0052】コッタピン6−1,6−2は図中の円Sに
沿って移動し、そしてこれらのコッタピンはその回転軸
に対称な位置に各々配置されている。前述のようにコッ
タピン6が第2送りカムの凹部に挿入される区間は、図
中Cで示される区間である。すなわち、コッタピンがこ
の区間Cにあるときのみ、第2送りカム4は第1送りカ
ムと結合され一体となって回転する。
【0053】以下、12ドット行用紙を送る場合と、1
0ドット行用紙を送る場合の作用を順次説明する。
【0054】(12ドット行送り)図11(A)の状態
から、コッタピン6−1が第1送りカム3と共に反時計
回り(図中矢印Yの方向)に回転し、区間Cに来たとき
選択レバー8を回動させると、コッタピン6−1が第2
送りカム凹部4b−1に挿入され第2送りカム4が回転
し、第2送りカムのカム山4a−1が揺動ギア9を揺動
させ紙送りが行われる。コッタピン6−1がさらに回転
し区間Cを過ぎると、コッタピン6−1がリターンリン
グ5に押し戻され第2送りカム4は第1送りカム3より
分離する。このとき、第2送りカム4は図11(A)の
状態から反時計回りに、1/4回転した状態で静止して
いる。これが図11(B)である。
【0055】さらに第1送りカム3が回転すると、今度
は次のコッタピン6−2が区間Cに達する。このとき、
選択レバー8を回動させれば、今度はコッタピン6−2
が第2送りカムの凹部4b−2に挿入される。そして再
び第2送りカムは1/4回転し、今度はカム山4a−2
が揺動ギア9を揺動させる。そして、図11(C)の状
態で静止する。これで第1送りカム3の1回転が終了
し、次の1回転では、カム山4a−1の代わりに4a−
3、カム山4a−2の代わりに4a−4が働き同様の作
動が行われる。
【0056】以上のように、第1送りカム3上にコッタ
ピンが2個配置されているため、第1送りカム3の1回
転、すなわち印字ヘッド1往復につき2回紙送りを行う
ことができる。前述の場合には、第2送りカム4を2回
働いているので6ドット行を2回、つまり12ドット行
紙送りを行うことができる。
【0057】(10ドット行送り)図11(A)の状態
から、コッタピン6−1により第2送りカム4を回転さ
せ、図11(B)の状態になる動作は、12ドット行送
りの場合と全く同様である。
【0058】図11(B)の状態から図11(C)の状
態までの間で、コッタピン6−2が区間Cに入っても選
択レバー8を回動させなければ、コッタピン6−2は第
2送りカム4の凹部4b−2に挿入されない。したがっ
て、第2送りカム4は第1送りカム3と分離された状態
であり、回転しない。このため、第2送りカム4ではな
く、第1送りカムのカム山3aにより揺動ギア9が揺動
される。
【0059】以上のように、印字ヘッド1往復につき第
2送りカム4により1回、第1送りカム3により1回紙
送りを行うことができる。すなわち、6ドット行、4ド
ット行各々1回、合計10ドット行、用紙を送ることが
できる。
【0060】このように、本実施例によれば、印字ヘッ
ドが1往復する間に4,6,10,12ドット行、用紙
を送ることが可能となり種々のプリンタ作動状態に対応
することができる。
【0061】また、本実施例では、第1送りカム3に2
個のコッタピン6を配置したが、4個とすれば第1送り
カム1回転につき最大4回、第2送りカム4により揺動
ギア9を揺動させることが可能である。このときは、6
ドット行が4回、すなわち24ドット行用紙を送ること
が可能となる。
【0062】
【考案の効果】以上のように、印字ヘッドの移動機構や
紙送り機構の駆動モータを共有化したプリンタは、軽量
・小型化に適しているおり、さらに本考案による紙送り
装置により、紙送り量を種々に設定することができる。
これによりプリンタの小型・軽量化を実現しつつ、作動
効率の良いプリンタを供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる紙送り装置の全体図である。
【図2】本考案にかかる紙送り装置のうち特に送り量の
切り換え機構部分の分解斜視図である。
【図3】選択レバがリターンリング落とし面に進入した
ときのコッタピンの作用説明図である。
【図4】選択レバがリターンリング落とし面に進入した
ときのコッタピンと第2送りカムの作用を説明する模式
図である。
【図5】選択レバがリターンリング落とし面から退避し
たときのコッタピンの作用説明図である。
【図6】選択レバがリターンリング落とし面から退避し
たときのコッタピンと第2送りカムの作用を説明する模
式図である。
【図7】第1送りカムの作用説明図である。
【図8】第2送りカムが回転しないときの揺動ギアとの
関係図である。
【図9】第2送りカムの作用説明図である。
【図10】プリンタの紙送りと印字の際のドット行の関
係の説明図である。
【図11】増量送りのときの作用説明図である。
【符号の説明】
3 第1送りカム 4 第2送りカム 5 リターンリング 6 コッタピン 8 選択レバー 9 揺動ギア 10 紙送りローラ軸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】送り量切換え機構を介してモータ駆動力を
    紙送りローラ軸に伝達するプリンタの紙送り装置におい
    て、前記送り量切換え機構は、揺動量の変化によって前
    記ローラ軸の回転量を調整する揺動ギアと、前記揺動ギ
    アと係合する高さのことなるカムを各々有し、選択的に
    前記揺動ギアと係合する同軸配置された第1送りカムお
    よび第2送りカムと、前記両送りカムのいずれか一方を
    前記揺動ギアに係合するための送りカム選択機構と、を
    含み、前記送りカム選択機構は、前記両送りカムの軸と
    平行に移動可能でかついずれかの送りカムと常時係合
    し、他方の送りカムと選択的に係合するよう両カム間に
    配置されたコッタピンと、前記両送りカムと共通の軸を
    有し、両送りカム間に静止状態で配置され、前記コッタ
    ピンの摺動部と係合するはずし面と落とし面とが側面に
    設けられたリターンリングと、前記リターンリングの落
    し面からの退避および落し面への進入が可能な選択レバ
    ーと、前記選択レバーを退避位置および進入位置に移動
    するアクチュエータと、を含み、前記選択レバーがリタ
    ーンリングの落とし面に進入している状態では、前記コ
    ッタピンはその摺動部と選択レバーが係合することによ
    り両送りカムを切り離し状態に制御し、第1送りカムに
    より揺動ギアを揺動させ、一方、前記選択レバーが前記
    リターンリングの落とし面から退避したときは、前記コ
    ッタピンが、その摺動部とリターンリングの落とし面と
    が係合し、両送りカムを結合状態に制御し、第2送りカ
    ムの高いカム高さによって揺動ギアの揺動量を増加させ
    て紙送りローラ軸の送り量を増量することを特徴とする
    プリンタ紙送り装置。
JP2426091U 1991-04-12 1991-04-12 プリンタの紙送り装置 Expired - Lifetime JP2562211Y2 (ja)

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JP2426091U JP2562211Y2 (ja) 1991-04-12 1991-04-12 プリンタの紙送り装置
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GB9208124A GB2256399B (en) 1991-04-12 1992-04-13 Sheet feeder for printer
GB9302824A GB2263886B (en) 1991-04-12 1993-02-12 Sheet feeder for printer

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JPH04120053U JPH04120053U (ja) 1992-10-27
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