JP2561137Y2 - 油圧システム - Google Patents

油圧システム

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JP2561137Y2
JP2561137Y2 JP3423292U JP3423292U JP2561137Y2 JP 2561137 Y2 JP2561137 Y2 JP 2561137Y2 JP 3423292 U JP3423292 U JP 3423292U JP 3423292 U JP3423292 U JP 3423292U JP 2561137 Y2 JP2561137 Y2 JP 2561137Y2
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oil
hydraulic motor
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compressor
displacement hydraulic
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鈴木  茂
邦文 後藤
辰幸 星野
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Toyota Industries Corp
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Toyota Industries Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は主として空調用圧縮機を
搭載した車両における油圧システムに係わり、さらに詳
しくは可変容量型油圧ポンプ、定容量型油圧モータ及び
圧縮機の組付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用油圧システムとして、実
開昭62ー97302号公報に開示されたものがある。
この油圧システムでは車両用エンジンによって駆動され
る可変容量型油圧ポンプの吐出ポートに対し、空調用圧
縮機を駆動するための定容量型油圧モータが主油路によ
り直列に接続されている。又、主油路上には絞り弁が直
列に介在されており、この絞り弁前後の油圧差を感知し
て前記可変容量型油圧ポンプの容量可変機構を制御する
感圧式容量制御弁を有している。そして、エンジンの回
転数が変動しても、定容量型油圧モータへの供給油量を
ほぼ一定にして空調用圧縮機の回転数を安定化するよう
になっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記油圧システムでは
可変容量型油圧ポンプ、定容量型油圧モータ及び空調用
圧縮機がそれぞれ独立して装設されていたので、エンジ
ンルーム内における占有スペースが増大して、各部品の
組付性が低下するとともに、部品点数が増大して構造が
複雑化し、製品のコストダウンを図ることができないと
いう問題があった。
【0004】本考案は可変容量型油圧ポンプ、定容量型
油圧モータ及び空調用圧縮機のエンジンルーム内におけ
る占有スペースを大幅に低減して、それらの組付性を向
上するとともに、部品点数を減少して構造を簡素化及び
軽量化し、製品のコストダウンを図ることができる油圧
システムを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本考案では、
動力供給源によって駆動される可変容量型油圧ポンプ
と、該可変容量型油圧ポンプの吐出通路に接続された定
容量型油圧モータと、該定容量型油圧モータにより回転
駆動される空調用圧縮機と、さらに、前記定容量型油圧
モータへの作動油路に設けた絞りと、前記絞り前後の差
圧を利用して前記可変容量型油圧ポンプの容量可変機構
を動作する容量制御弁とにより構成された油圧システム
において、前記可変容量型油圧ポンプ、定容量型油圧モ
ータ及び圧縮機をこの順に直列一体状に組付け、前記定
容量型油圧モータの出力軸と圧縮機の回転軸を共用とし
ている。
【0006】
【作用】動力供給源によって可変容量型油圧ポンプが駆
動されると、該ポンプの吸入ポートから吸入された油は
吐出ポートから吐出通路を介して定容量型油圧モータの
入口に供給され、該油圧モータの作動室を通って出口か
ら油圧ポンプの吸入ポート側に吐出される。このため油
圧モータの出力軸と共通の圧縮機の回転軸が回転され
て、圧縮機が駆動され空調装置が作動される。
【0007】又、前記吐出通路に設けた絞り前後の差圧
の変動により感圧式容量制御弁が動作されて、容量可変
機構によりポンプの吐出容量が調整され、定容量油圧モ
ータに供給される油量がほぼ一定に制御される。
【0008】この考案は前記可変容量型油圧ポンプ、定
容量型油圧モータ及び圧縮機をこの順に直列一体状に組
付け、前記定容量型油圧モータの出力軸と圧縮機の回転
軸を共用にしたので、定容量型型油圧モータの前後両側
板を省略したり、油圧モータの出力軸と圧縮機の回転軸
を支持するベアリングの個数を減少したりして、部品点
数を減少し、構造を簡素化して小型軽量化できる。この
ため、エンジンルーム内における占有スペースが大幅に
低減され、それらの組付性が向上する。
【0009】
【実施例】以下、本考案を具体化した第1実施例を図1
〜図7に基づいて説明する。最初に、図7により油圧シ
ステム全体の概略構成を説明すると、動力供給源として
の車両用エンジンEにはアキシャルピストン型の可変容
量型油圧ポンプ1が作動連結されている。この可変容量
型油圧ポンプ1は油タンクTから油を吸入して吐出通路
27に吐出する。
【0010】吐出通路27にはフローデバイダ4を介し
て一対の作動油路L1 ,L2 が並列接続されている。第
1の作動油路L1 上には定容量型油圧モータ2が介在さ
れており、該油圧モータ2によってスクロール圧縮機3
が駆動されるようになっている。
【0011】第2の作動油路L2 上にはパワーステアリ
ング機構Sを構成するコントロールバルブ5が介在され
ている。前記フローデバイダ4には前記コントロールバ
ルブ5への油量を制御する第1の絞りK1 が設けられて
いる。コントロールバルブ5はハンドルにより中立ポー
ト5aと右又は左の操舵ポート5b,5cとに切り換え
可能であり、中立ポート5aに保持された状態におい
て、油を所定量油タンクTへ還流する第2の絞りK2
設けられている。
【0012】又、第1の作動油路L1 上には油圧モータ
2の上流側に位置するように第3の絞りK3 が介在され
ている。この第3の絞りK3 上流側の第1の作動油路L
1 には制御通路10及びパイロット油路P1 ,P2 を介
して感圧式容量制御弁6が接続されている。前記油圧ポ
ンプ1には容量可変機構を構成する容量制御シリンダ7
が組み込まれており、容量制御シリンダ7には容量制御
弁6から制御圧油が供給されるようにしている。そし
て、容量制御弁6及び容量制御シリンダ7により後述す
るように油圧ポンプ1の吐出容量が調整されて定量の油
が油圧モータ2に供給されるようにしている。
【0013】さらに、前記第1の作動油路L1 上にはフ
ローデバイダ4と第3の絞りK3 との間に位置するよう
に、電磁切換弁8が介在されている。エアコンスイッチ
9がオフされた状態では切換弁8がドレンポート8aに
保持されてフローデバイダ4から第1の作動油路L1
流れる油が油タンクTへ戻され、エアコンスイッチ9が
オンされると、切換弁8が開路ポート8bに切り換えら
れて作動油路L1 が開路されるようにしている。
【0014】第1の作動油路L1 は油圧モータ2の下流
側で前記ポンプ1の吸入ポートに接続され、第2の作動
油路L2 はコントロールバルブ5の下流側で油タンクT
に還流される。
【0015】前記絞りK1 ,K2 ,K3 の通路断面積は
この順に小中大に設定されており、絞り度合いはK1
2 ,K3 の順に大中小となっている。次に、図1に基
づいて可変容量型斜板式ピストンポンプ1の構成を説明
する。
【0016】センタハウジング11の前(左)端面には
フロントハウジング12が接合固定され、センタハウジ
ング11の後(右)端面にはリヤエンドカバー13が接
合固定され、それらの内部にはクランク室14が形成さ
れている。前記フロントハウジング12とエンドカバー
13の対向端壁間には回転軸15がベアリング16によ
り支持されており、その外端部は図示しない動力取出機
構を介してエンジンEに連結される。又、前記回転軸1
5にはシリンダブロック18がスプラインによって同期
回転可能に結合されており、該シリンダブロック18内
には複数のシリンダボア19が回転軸15と平行に形成
されている。これらのシリンダボア19内にはそれぞれ
シュー20を介して斜板21に係留されるピストン22
が往復動可能に収容されている。又、回転軸15と一体
的に回転するシリンダブロック18内のシリンダボア1
9がバルブプレート23に透設した円弧状をなす吸入ポ
ート24及び吐出ポート25と交互に連通される。これ
により作動油が吸入ポート24からシリンダボア19内
に吸入され、シリンダボア19内の作動油が吐出ポート
25から吐出される。
【0017】前記リヤエンドカバー13には前記吸入ポ
ート24及び吐出ポート25と連通する吸入通路26及
び吐出通路27が形成されている。吸入通路26はリヤ
エンドカバー13の外周開口部から油タンクTに接続さ
れている。
【0018】前記斜板21は復帰バネ28により常には
その傾角を最小容量に等しい最小傾角(約0.1〜4
°)に変位する方向に付勢されている。又、前記リヤエ
ンドカバー13には前述した制御シリンダ7が回転軸1
5と平行に支持され、該シリンダ7内には制御ピストン
29が往復動可能に収容されている。そして、制御ピス
トン29の先端面が斜板21を押動して該斜板21の傾
角を該復帰バネ28に抗して増大させる向きに押動する
ことにより、ピストン22のストロークを変更し、吐出
容量を最大に調整することができるようになっている。
さらに、油圧システムの停止時においては前記制御シリ
ンダ7内の制御室7aが大気圧となっているので、前記
復帰バネ28の弾性力により斜板21が図1において最
小容量位置に付勢保持され、最小容量起動が可能であ
る。
【0019】前記のように構成した油圧ポンプ1のリヤ
エンドカバー13側には油圧モータ2及びスクロール型
圧縮機3がその順に直列に連結されている。この圧縮機
3を前記油圧モータ2に先立って説明する。
【0020】圧縮機を構成するセンタハウジング30の
フロント側端面には、フロントハウジング31が接合固
定され、リヤ側にはリヤハウジング32が接合固定され
ている。又、前記センタハウジング30には固定スクロ
ール体33が一体形成され、このスクロール体33と対
応して旋回スクロール体34が収容されている。前記フ
ロントハウジング31及びリヤエンドカバー13には油
圧モータ2の出力軸を共用する回転軸35がベアリング
36,37を介して支持されている。又、回転軸35の
後端部には偏心カムピン38が支持され、該カムピン3
8を前記旋回スクロール体34の背面に形成したボス部
に偏心軸受39を介して連結され、この回転軸35が回
転されると、自転防止機構40により自転防止された状
態で旋回スクロール体34が所定の公転半径で旋回動作
されて、吸入口31aから吸入した冷媒ガスを圧縮して
吐出室へ圧送し、吐出口32aから外部冷媒回路に吐出
するようになっている。
【0021】次に、前記油圧ポンプ1と圧縮機3との間
に介在固定された定容量型油圧モータ2の構成を図1,
図2により説明する。油圧モータ2の横短円筒状をなす
ハウジング41は油圧ポンプ1のリヤエンドカバー13
と、圧縮機3のフロントハウジング31との間に介在さ
れ、複数の図示しないボルトにより固定されている。こ
のハウジング41の内部を貫通する前記回転軸35上に
は図2に示すように外歯歯車42が嵌合固定され、この
外歯歯車42と噛み合う内歯歯車43が前記ハウジング
41の内周面に嵌合固定されている。さらに、前記両歯
車42,43の間には円弧状の仕切板44が介在されて
いる。
【0022】図1,4に示すように前記リヤエンドカバ
ー13に形成したポンプ1の吐出通路27にはフローデ
バイダ4が介在され、このフローデバイダ4から分岐し
た第1の作動油路L1 には前記第3の絞りK3 が設けら
れている。そして、この第1の作動油路L1 の第3の絞
りK3 の下流側開口部は、図2に示すように定容量油圧
モータ2の油の入口45aとなっている。又、入口45
aは両歯車42,43の噛み合う点から円弧状に所定角
度範囲に開口されている。さらに、油圧モータ2の油の
出口45bも入口45aと同様にリヤエンドカバー13
に対し両歯車42,43の噛み合う点から円弧状に所定
角度範囲に開口形成されている。そして、該出口45b
はリヤエンドカバー13内で連通路51により前記吸入
通路26に接続されている。
【0023】従って、油圧ポンプ1の吐出ポート25か
ら吐出された油が、吐出通路27、フローデバイダ4、
第1作動油路L1 及び第3の絞りK3 を通して、入口4
5aから油圧モータ2の作動室内に圧送されると、内歯
歯車42が回転軸35とともに図2において反時計周り
方向へ回転される。この回転軸35により偏心カムピン
38が公転され、旋回スクロール体34が旋回されて、
冷媒ガスの圧縮動作が行われる。又、出口45bから吐
出された油は連通路51及び吸入通路26を通してポン
プ1に吸入される。
【0024】次に、前記リヤエンドカバー13内に収容
されたフローデバイダ4の構成を図4及び図5に基づい
て説明する。前記リヤエンドカバー13内には、弁ケー
シング46が収容され、該ケーシング46には吐出通路
27と連通するポート46a、第1,2の作動油路
1 ,L2 と連通するポート46b,46cが形成され
ている。このケーシング46内には中空円筒状のスプー
ル47が往復動可能に収容され、その内部には前記第1
の絞りK1 を有する隔壁47aが形成され、外周部には
前記ポート46aと対応して透孔47bが、ポート46
cと対応して透孔47cがそれぞれ形成されている。さ
らに、ケーシング46の左側に形成したバネ収容室48
にはバネ49が収容され、図4においてスプール47の
右端面が弁座50に当接してポート46bを閉路する方
向へ付勢している。
【0025】従って、ポンプ1の吐出ポート25から吐
出通路27を通して圧油がフローデバイダ4に供給され
ると、油量が少ない場合にはスプール47の隔壁47a
右側面に作用する圧力が低いので、バネ49によりスプ
ール47が図4に示すようにポート46bを閉路する方
向へ移動され、油は第1の絞りK1 を通り、透孔47c
からポート46cを経て第2の作動油路L2 からパワー
ステアリング用のシリンダ5側に優先して供給される。
又、余剰の油に応じてスプール47が弁座50から離隔
されて、ポート46bから第1の作動油路L1 に供給さ
れる。さらに、吐出通路27からの油量が増大すると、
スプール47の隔壁47a右側面に作用する圧力が増大
して図5に示すようにスプール47が左方に移動され、
第1の作動油路L1 への油の供給量が増大される。この
状態でポート46cが閉鎖されることはないので、第2
の作動油路L2 にもステアリング動作に必要な所定量の
油が優先して供給される。
【0026】前記リヤエンドカバー13内には第1の作
動油路L1 の第3の絞りK3 上流側と前記制御シリンダ
7の制御室7aとを連通する前記制御通路10が形成さ
れ、この制御通路10の途中には前記容量制御弁6が配
設されている。この制御弁6の構成を図6により説明す
る。
【0027】円筒状の弁ケーシング52には前記制御通
路10と連通するポート52a,52b及びドレンポー
ト52cが形成されている。ケーシング52内には大径
部53a,53b及びその間に小径部53cを有するス
プール53が往復動可能に収容されている。又、右側の
バネ収容室54には制御通路10を常には開放する方向
へ付勢するバネ55が収容されている。そして、バネ5
5によりスプール53が図6において左側端に移動され
た状態で、大径部53bにより制御通路10の通路面積
が最大となり、大径部53aによりドレンポート52c
が閉鎖されるようにしている。
【0028】さらに、前記スプール53の左端面側には
圧力室57が形成され、前記パイロット油路P1により
第3の絞りK3 上流側の第1の作動油路L1 の圧油が作
用するようにしている。一方、前記バネ収容室54には
前記パイロット油路P2により第3の絞りK3 下流側の
第1の作動油路L1 の圧油が作用するようにしている。
【0029】次に、前記のように構成した車両用油圧シ
ステムについて、その作用を説明する。図7はエンジン
Eが停止されて油圧ポンプ1の運転が停止され、エアコ
ンスイッチ9がオフされて電磁切換弁8がドレンポート
8aに切換られ、かつパワーステアリング機構Sのコン
トロールバルブ5が中立ポート5aに保持された状態を
示す。この状態では吐出通路27及び第1の作動油路L
1 が大気圧(≒0)に等しく、容量制御弁6のパイロッ
ト油路P1 ,P2 及び制御通路10の油圧も同油圧とな
っている。そのため図6において容量制御弁6のバネ5
5により制御通路10が開路され、制御シリンダ7の制
御室7aが第1の作動油路L1 と連通され、かつドレン
ポート52cを閉路する位置に保持されている。従っ
て、図1において油圧ポンプ1の斜板21が復帰バネ2
8により制御ピストン29を没入する方向に移動され、
斜板21が傾斜角最小位置に付勢保持されてポンプ1が
最小容量の停止状態にある。
【0030】この状態においてエンジンEにより油圧ポ
ンプ1が起動されると、図1において回転軸15が回転
されるので、斜板21の傾斜角に応じてピストン22が
最小ストロークで往復動され、吸入通路26から吸入し
た油をシリンダボア19内に吸入した後、吐出ポート2
5から吐出通路27に圧送する。圧送された油はフロー
デバイダ4に流れるが、これは図4においてフローデバ
イダ4の第1の絞りK1 から第2の作動油路L2 へ優先
して供給されるとともに、コントロールバルブ5の第2
の絞りK2 を通して油タンクTへ還流する。なお、余剰
の油は第1の作動油路L1 へ流れ、電磁切換弁8のドレ
ンポート8aから油タンクTへ還流される。
【0031】前述したポンプ1からの吐出油量は、空調
システム作動時の送り出し油量に比べて非常に少ない。
従って、空調システムが働いていない時の圧油供給のエ
ンジン負荷は非常に少なく、動力損失が抑制される。
【0032】この最小容量状態で、図7においてパワー
ステアリング機構Sを動作するため、コントロールバル
ブ5が中立ポート5aから操舵ポート5b又は5cに切
換られた場合には、フローデバイダ4の第1の絞りK1
からパワステシリンダに圧油が優先して供給される。従
って、パワーステアリング機構Sを動作するのに必要な
油量が確保される。
【0033】次に、パワーステアリング機構Sが不作動
状態において、図7に示すエアコンスイッチ9がオンさ
れると、電磁式切換弁8が励磁されてドレンポート8a
から開路ポート8bに切り換えられる。すると図6にお
いて容量制御弁6が制御通路10を開放しドレンポート
52cを閉鎖する位置に保持されているので、第1の作
動油路L1 及び制御通路10を通して制御油圧が制御シ
リンダ7の制御室7aに供給される。この結果制御ピス
トン29により斜板21が復帰バネ28の弾性力に抗し
て傾斜角が増大する方向へ移動されて、ポンプ1の吐出
容量が増大される。このため、第1の作動油路L1 から
油圧モータ2に大流量の油が供給されて、回転軸35が
回転され、スクロール型圧縮機3が起動される。
【0034】この油圧モータ2及び圧縮機3の運転状態
において、エンジンEの回転数が変動してポンプ1から
の吐出油量、つまり吐出油圧が変動すると、第3の絞り
3前後の差圧が変動するので、この差圧が図6におい
て圧力室57及びバネ収容室54に作用する。このため
スプール53の位置が調整されて、制御通路10を介し
て制御シリンダ7に供給される制御油圧も調整される。
すなわち、吐出油量が多くなり、差圧が増大すると圧力
室57への油圧が大きくなるので、スプール53は図6
の右方に移動され、制御通路10の開度を減少し、制御
シリンダ7への制御油圧を低下し、斜板21の傾斜角を
減少し、容量を低減する。
【0035】反対に、吐出油量が少なくなり差圧が低減
すると圧力室57への油圧が低下するので、スプール5
3は図6において左方に移動され、制御通路10の開度
を増大し、制御シリンダ7への制御油圧を高めて、斜板
21の傾斜角を増大し、容量を増大する。この動作が繰
り返し行われ、ポンプ1から吐出油量がほぼ一定に保持
され、油圧モータ2及び圧縮機3はエンジンEの回転変
動に無関係にほぼ一定に制御される。
【0036】なお、パワーステアリング機構S及び圧縮
機3が共に作動している状態状態では、前述した動作が
同期して行われる。前述した第1実施例ではスクロール
型圧縮機3を使用したが、この場合には図1に示すよう
に回転軸35を支持する前後一対のラジアルベアリング
36,37の軸方向への間隔D1が長くなり、かつベア
リング37と偏心カムピン39との間隔D2と前記間隔
D1との比が小さくなる。従って、圧縮動作の際、カム
ピン39にラジアル方向への偏荷重が作用してもベアリ
ング36,37に作用する負荷が低減されて耐久性が向
上する。
【0037】又、この第1実施例では圧縮機3のフロン
トハウジング31内に1個のベアリング36を使用する
のみで良いため、部品点数が減少し、該フロントハウジ
ング31の軸方向の寸法を短くして小型化を図ることが
できる。もし、油圧モータ及び圧縮機がともに単一の場
合には、出力軸及び回転軸が2個必要となるばりでな
く、それぞれの軸を支持するベアリングも2個、計4個
必要となり、さらに油圧モータの専用のフロント側板及
びリヤ側板が必要で、それらを組付るパッキンやボルト
等の個数も増大する。しかしこの第1実施例では前述の
問題を全て解消することができる。
【0038】次に、この考案の第2実施例を図8に基づ
いて説明する。この第2実施例では前述した第1実施例
のスクロール型圧縮機3に代えて、ベーン圧縮機64を
油圧モータ2に連結している。この圧縮機64はセンタ
ハウジング30の前後両側にフロント側板65、リヤ側
板66を配設するとともに、両側板65,66間に楕円
筒状のシリンダブロック67を介在している。又、該シ
リンダブロック67内にはロータ68が収容され、該ロ
ータ68の中心孔に前記回転軸35を嵌入固定してい
る。さらに、前記ロータ68には複数のベーン69が出
没可能に収容されている。そして、前記回転軸35が油
圧モータ2により回転されると、ロータ68が回転され
て吸入口31aから吸入した冷媒ガスを吸入通路70を
通してシリンダブロック67内圧縮室へ吸入して圧縮し
た後、吐出室71へ吐出するようにしている。
【0039】この第2実施例では回転軸35を支持する
一対のラジアルベアリング36,37の間隔が長いの
で、その右端部に嵌合固定したロータ68を貫通してリ
ヤ側板66に回転軸35の端部を支持する必要がなくな
り、部品点数を減少することができ、リヤ側板66での
芯だし作業が不要となり、組付を容易に行うことができ
る。
【0040】なお、この第2実施例のベーン圧縮機64
としては、回転軸35へのラジアル荷重を軽減するた
め、シリンダブロック67内に楕円筒状のシリンダボア
が形成され、ロータ68が円柱状で圧縮室を点対称に2
箇所有するものが望ましい。
【0041】本考案は勿論前記実施例のみに限定される
ものではなく、次のように具体化することも可能であ
る。 (1)前記両実施例ではフローデバイダ4及びパワース
テアリング機構Sのコントロールシリンダ5を設けた
が、これを省略した油圧システムに具体化すること。
【0042】(2)前記実施例では最小容量起動型ピス
トンポンプ1を使用したが、これに代えて大容量起動型
ピストンポンプを使用すること。 (3)前記第3の絞りK3 の位置をモータ2下流側の第
1の作動油路L1 上に変更したり、吐出通路27に変更
したりすること。
【0043】
【考案の効果】以上詳述したように本考案は、可変容量
型油圧ポンプ、定容量型油圧モータ及び圧縮機をこの順
に直列一体状に組付け、前記油圧モータの出力軸と圧縮
機の回転軸を共用としたので、油圧ポンプ、油圧モータ
及び圧縮機のエンジンルーム内における占有スペースを
大幅に低減して、それらの組付性を向上するとともに、
部品点数を減少して構造を簡素化し、製品のコストダウ
ンを図ることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例の油圧システムに使用され
る可変容量型油圧ポンプ、定容量型油圧モータ及び圧縮
機の断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】フローデバイダの断面図である。
【図5】フローデバイダの断面図である。
【図6】容量制御弁の断面図である。
【図7】油圧システムを示す回路図である。
【図8】この考案の第2実施例を示す油圧ポンプ、油圧
モータ及びベーン圧縮機の断面図である。
【符号の説明】
1 可変容量型油圧ポンプ、2 定容量型油圧モータ、
3 スクロール圧縮機、6 容量制御弁、7 容量可変
機構を構成する容量制御シリンダ、7a 制御室、10
制御通路、21 斜板、27 吐出通路、28 復帰
バネ、29 制御ピストン、35 回転軸、36,37
ベアリング、64 ベーン圧縮機、L1 第1の作動
油路、K3 第3の絞り、E 動力供給源としてのエン
ジン。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力供給源によって駆動される可変容量
    型油圧ポンプと、 該可変容量型油圧ポンプの吐出通路に接続された定容量
    型油圧モータと、 該定容量型油圧モータにより回転駆動される空調用圧縮
    機と、 さらに、前記定容量型油圧モータへの作動油路に設けた
    絞りと、 前記絞り前後の差圧を利用して前記可変容量型油圧ポン
    プの容量可変機構を動作する容量制御弁とにより構成さ
    れた油圧システムにおいて、 前記可変容量型油圧ポンプ、定容量型油圧モータ及び圧
    縮機をこの順に直列一体状に組付け、前記定容量型油圧
    モータの出力軸と圧縮機の回転軸を共用とした油圧シス
    テム。
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