JP2561079B2 - 繊維束製インキ誘導部材の製造方法 - Google Patents
繊維束製インキ誘導部材の製造方法Info
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- JP2561079B2 JP2561079B2 JP61260271A JP26027186A JP2561079B2 JP 2561079 B2 JP2561079 B2 JP 2561079B2 JP 61260271 A JP61260271 A JP 61260271A JP 26027186 A JP26027186 A JP 26027186A JP 2561079 B2 JP2561079 B2 JP 2561079B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 繊維相互の接触部を溶剤によって互いに溶着してペン
先やボールペンのボール受座部材などの繊維束製インキ
誘導部材を製造する方法に関する。
先やボールペンのボール受座部材などの繊維束製インキ
誘導部材を製造する方法に関する。
(従来の技術) ポリエステル,ポリアクリロニトリルなどの繊維の相
互の接触部を,エポキシ,フェノールなどの熱硬化樹脂
を主体とする樹脂液によって互いに固着するのが一般的
である。また,繊維自身の一部に低融点部を設けてお
き,加熱によってこの低融点部を溶融し互いに固着させ
る方法もある。
互の接触部を,エポキシ,フェノールなどの熱硬化樹脂
を主体とする樹脂液によって互いに固着するのが一般的
である。また,繊維自身の一部に低融点部を設けてお
き,加熱によってこの低融点部を溶融し互いに固着させ
る方法もある。
(発明が解決しようとする問題点) 耐摩耗性が不十分な点である。即ち,繊維そのものの
耐摩耗性が不十分な上,繊維相互の固着に使用される接
着剤は繊維に比べて更に耐摩耗性が不十分なのが一般的
であり全体として耐摩耗性は一層悪いものとなってしま
う。ここで,溶融固着するものについては低融点部を形
成する物質自体を接着剤と考えれば同様である。
耐摩耗性が不十分な上,繊維相互の固着に使用される接
着剤は繊維に比べて更に耐摩耗性が不十分なのが一般的
であり全体として耐摩耗性は一層悪いものとなってしま
う。ここで,溶融固着するものについては低融点部を形
成する物質自体を接着剤と考えれば同様である。
(問題点を解決するための手段) まず基本的に繊維そのものに耐摩耗性に優れたものを
使用し,かつ,繊維相互の固着は繊維自体による,従っ
て,後で除去される溶剤によって繊維をゲル化させ,繊
維相互の接触部を溶着するのが好ましいとの観点で本発
明はなされたものであり,繊維としてポリエーテルエー
テルケトンを使用するとともに溶剤として1−メチル−
2−ピロリドンを使用する。
使用し,かつ,繊維相互の固着は繊維自体による,従っ
て,後で除去される溶剤によって繊維をゲル化させ,繊
維相互の接触部を溶着するのが好ましいとの観点で本発
明はなされたものであり,繊維としてポリエーテルエー
テルケトンを使用するとともに溶剤として1−メチル−
2−ピロリドンを使用する。
以下,詳述する。
ポリエーテルエーテルケトンは耐熱性,耐薬品性など
とともに耐摩耗性に極めて優れており,溶融紡糸など通
常の繊維化法によって容易に繊維化されたものを得るこ
とができる。そこで,適宜長さ,太さのものを使用目的
に応じて適宜選択し,束にしたものに1−メチル−2−
ピロリドンを浸漬やスプレーなどの方法で付着させる。
この際,加熱しておいてもよい。また,付着が過剰にな
された場合にはポリエーテルエーテルケトン繊維間の毛
管部分に存在する余分な1−メチル−2−ピロリドンを
絞りや風乾などで除去し,加熱成形室内の適宜断面形状
の型に通す。温度は150℃〜330℃位が好ましい。得られ
たものを所望長さに寸断し,また,必要に応じて端部整
形などをなして製品を得る。ここで,1−メチル−2−ピ
ロリドンの付着の工程や型に通す工程などを場合によっ
ては温度や処理時間などを変更しながら複数回経ること
で溶着度の制御をなすこともある。また,加熱すること
は溶着度を高めるとともにポリエーテルエーテルケトン
の伸び性を小さくして摩耗時の糸引き現象の発生を抑え
る上で都合がよく,溶着とは別に加熱工程を経させるこ
ともできる。更に,1−メチル−2−ピロリドンに予めポ
リエーテルエーテルケトンを溶解しておき、この溶液を
接着剤として使用することもできる。
とともに耐摩耗性に極めて優れており,溶融紡糸など通
常の繊維化法によって容易に繊維化されたものを得るこ
とができる。そこで,適宜長さ,太さのものを使用目的
に応じて適宜選択し,束にしたものに1−メチル−2−
ピロリドンを浸漬やスプレーなどの方法で付着させる。
この際,加熱しておいてもよい。また,付着が過剰にな
された場合にはポリエーテルエーテルケトン繊維間の毛
管部分に存在する余分な1−メチル−2−ピロリドンを
絞りや風乾などで除去し,加熱成形室内の適宜断面形状
の型に通す。温度は150℃〜330℃位が好ましい。得られ
たものを所望長さに寸断し,また,必要に応じて端部整
形などをなして製品を得る。ここで,1−メチル−2−ピ
ロリドンの付着の工程や型に通す工程などを場合によっ
ては温度や処理時間などを変更しながら複数回経ること
で溶着度の制御をなすこともある。また,加熱すること
は溶着度を高めるとともにポリエーテルエーテルケトン
の伸び性を小さくして摩耗時の糸引き現象の発生を抑え
る上で都合がよく,溶着とは別に加熱工程を経させるこ
ともできる。更に,1−メチル−2−ピロリドンに予めポ
リエーテルエーテルケトンを溶解しておき、この溶液を
接着剤として使用することもできる。
(作用) 1−メチル−2−ピロリドンはポリエーテルエーテル
ケトンの繊維を表面から次第にゲル化させ,ゲル化した
ポリエーテルエーテルケトンは相互の接触部で溶着し,1
−メチル−2−ピロリドンの蒸散後に3次元的結合部を
有する一体物となる。
ケトンの繊維を表面から次第にゲル化させ,ゲル化した
ポリエーテルエーテルケトンは相互の接触部で溶着し,1
−メチル−2−ピロリドンの蒸散後に3次元的結合部を
有する一体物となる。
(実施例) <実施例1> 捲縮を有する8デニールのポリエーテルエーテルケト
ンの繊維を目付1.5g/mに束ねたものを1−メチル−2−
ピロリドンに浸漬した後,出口径1.5mmのノズルに通し
て余剰分を除去し,次いで,50cm/分の速度で180℃に保
持した加熱成形室内の直径2.0mmの円形吐出部を有する
型に通した。得られたものを長さ30mmに寸断し,両端を
半球状に整形した。
ンの繊維を目付1.5g/mに束ねたものを1−メチル−2−
ピロリドンに浸漬した後,出口径1.5mmのノズルに通し
て余剰分を除去し,次いで,50cm/分の速度で180℃に保
持した加熱成形室内の直径2.0mmの円形吐出部を有する
型に通した。得られたものを長さ30mmに寸断し,両端を
半球状に整形した。
<実施例2> 捲縮を有する3デニールのポリエーテルエーテルケト
ンの繊維を目付1.5g/mに束ねたものをポリエーテルエー
テルケトンの2%(重量)1−メチル−2−ピロリドン
溶液に浸漬した後,出口径1.5mmのノズルに通して余剰
分を除去し,次いで,50cm/分の速度で220℃に保持した
加熱成形室内の直径2.0mmの円形吐出部を有する型に通
した。得られたものを更に250℃で1時間熱処理後,長
さ30mmに寸断し,両端を半球状に整形した。
ンの繊維を目付1.5g/mに束ねたものをポリエーテルエー
テルケトンの2%(重量)1−メチル−2−ピロリドン
溶液に浸漬した後,出口径1.5mmのノズルに通して余剰
分を除去し,次いで,50cm/分の速度で220℃に保持した
加熱成形室内の直径2.0mmの円形吐出部を有する型に通
した。得られたものを更に250℃で1時間熱処理後,長
さ30mmに寸断し,両端を半球状に整形した。
(発明の効果) 実施例1,2のものと,比較のために同寸法の市販アク
リル繊維(3デニール)製ペン先とをそれぞれペン先と
して筆記具に組立て,100gの垂直荷重で200m筆記後600m
筆記後のそれぞれの摩耗量を測定した結果を表−1に示
す。
リル繊維(3デニール)製ペン先とをそれぞれペン先と
して筆記具に組立て,100gの垂直荷重で200m筆記後600m
筆記後のそれぞれの摩耗量を測定した結果を表−1に示
す。
表−1より判るように本発明によれば,耐摩耗性に極
めて優れた繊維束製インキ誘導部材を得ることができ
る。
めて優れた繊維束製インキ誘導部材を得ることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】繊維相互の接触部を溶剤によって互いに溶
着して繊維束製のインキ誘導部材を製造する方法であっ
て,前記繊維としてポリエーテルエーテルケトンを,ま
た,前記溶剤として1−メチル−2−ピロリドンをそれ
ぞれ使用してなる繊維束製インキ誘導部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61260271A JP2561079B2 (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 繊維束製インキ誘導部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61260271A JP2561079B2 (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 繊維束製インキ誘導部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63114693A JPS63114693A (ja) | 1988-05-19 |
JP2561079B2 true JP2561079B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=17345739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61260271A Expired - Lifetime JP2561079B2 (ja) | 1986-10-31 | 1986-10-31 | 繊維束製インキ誘導部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2561079B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5060563A (ja) * | 1973-09-29 | 1975-05-24 | ||
JPS5615410A (en) * | 1979-07-18 | 1981-02-14 | Teijin Ltd | Production of aromatic polyamide fiber |
JPS61132392A (ja) * | 1984-11-30 | 1986-06-19 | ぺんてる株式会社 | インキ誘導部材 |
-
1986
- 1986-10-31 JP JP61260271A patent/JP2561079B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63114693A (ja) | 1988-05-19 |
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