JP2560918C - - Google Patents

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JP2560918C
JP2560918C JP2560918C JP 2560918 C JP2560918 C JP 2560918C JP 2560918 C JP2560918 C JP 2560918C
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traverse
yarn
blades
rotating
guide
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、糸を巻取パッケージとする場合に、糸を往復動(以下トラバースと
言う)させるトラバース装置に関し、特に2以上の糸案内羽根を有する回転部材
の2枚を重ねて配置すると共に互いに逆方向に回転させ、前記糸案内羽根の運動
軌跡に沿ってトラバース案内面を設けたトラバース装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 通常のトラバース装置は溝カム機構を用い、これと係合するトラバースガイド
の往復運動によって糸のトラバースを行なわせていた。そのためトラバースガイ
ドの折返し点において生ずる衝撃や、その場合に生ずる騒音がきわめて大きく、
高速回転を円滑に行うには限界がある。そこで、このような溝カム機構による欠
点を解決するものとして、互いに反対方向に回転する糸案内羽根を用いて糸をト
ラバースさせるトラバース装置が知られている。 【0003】 以下図4乃至図6により、互いに反対方向に回転する糸案内羽根を用いるトラ
バース装置を説明する。図4および図5において、紡出された糸Yは回転部材1
,2に設けられた糸案内羽根3,3′,4,4′によって交互にトラバースされ 、トラバース案内部材5のトラバース案内面dの上を案内されながら、タッチロ
ーラ6によって回転させられている巻取パッケージ7に巻き取られる。ここで回
転部材1,2は同一の回転中心を有し、それぞれ回転軸8および9に設けられて
、互いに反対方向に回転するようになっている。すなわち、回転軸8の他端には
傘歯車10が設けられ、また他方の回転軸9の他端には傘歯車11が設けられ、
これらの傘歯車10,11が電動機13によって駆動される傘歯車12と噛み合
っているので、回転部材1,2には互いに反対方向に回転運動が与えられること
になるのである。このように同一回転中心を有し、互いに反対方向に回転する回
転部材1,2の周囲に180°ずつの間隔を置いて、それぞれ回転部材1には糸
案内羽根3,3′が、また回転部材2には糸案内羽根4、4′がネジ等で固定さ
れている。 【0004】 図6によって更に詳細を説明すると、糸案内羽根3,3′および4,4′の各
先端の回転中心からの距離は同一半径としてあり、回転によって鎖線Cの円軌線
跡を画く。糸Yは糸案内羽根の側面によって運ばれ、かつトラバース案内部材5
のトラバース案内面dの曲線に沿い、折返し点aおよびbにおいて互いに反対方
向に回転する糸案内羽根と入れかわりながら、左右のトラバース運動を行う。こ
こで各折返し点a,bでの糸の折返しを確実にしかも円滑に実施できるようにす
るため、次のような構成がとられている。すなわち、各回転部材1,2に対する
糸案内羽根3と3′および4と4′の取付け位置は180°の関係にし、またト
ラバース運動の折返し点aおよびbにおいて上下の糸案内羽根が重なるようにす
るために角aobが90°にしてある。また、糸渡しを確実に行うため、折返し
点aおよびbにはそれぞれ糸案内羽根の重なり合う位置に近接して上面と下面と
に突出ガイドを設けることもある。さらに、糸渡しを確実に行うため、回転部材
1,2の回転中心を僅かにずらすこともある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 図4乃至図6に示すトラバース装置では、トラバースの往路と復路の速度は同
じとなる(ワインド数が一定である)。したがって、図3の(b)に示すように 、往路eと復路fの交差点gは巻取パッケージの軸方向一直線上に並ぶ。そのた
め、巻取パッケージをほどく場合に交差点gで引っ掛かりやすく、解舒性が悪く
なり、また、巻取パッケージの両端部分が膨らむバルジ現象が発生し易いという
問題点があった。 【0006】 本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり
、その目的とするところは、互いに反対方向に回転する糸案内羽根を用いるトラ
バース装置であって解舒性に優れバルジも発生しにくいトラバース装置を提供す
ることを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために、本発明のトラバース装置は、糸案内羽根を有する
回転部材の2枚を重ねて配置すると共に互いに逆方向に回転させ、前記糸案内羽
根の運動軌跡に沿ってトラバース案内部材を設けたトラバース装置において、2
枚の前記回転部材の糸案内羽根の枚数を異ならせると共に、枚数比の逆数で回転
速度を異ならせ、この回転速度の異なりが糸のトラバースの往路と復路の速度の
異なりになるよう2枚の前記回転部材及び前記トラバース案内部材を配設したも
のである。 【0008】 【作用】 2枚の前記回転部材の糸案内羽根の枚数を異ならせると共に、枚数比の逆数で
回転速度を異ならせ、この回転速度の異なりが糸のトラバースの往路と復路の速
度の異なりになるよう2枚の前記回転部材及び前記トラバース案内部材を配設す
ると、糸のトラバース往路と復路の速度が異なり、タッチローラの回転数は一
定であるので往路と復路でのワインド数が異なる。その結果、糸の交差点が点在
するようにばらされる。 【0009】 【実施例】 以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明のトラバー スの側面図、図2は図1のX−X線断面図である。なお、従来例の図4乃至図6
で説明した部分と同じ作動をする部分については同じ符号を付してその説明を省
略する。 【0010】 図1において、傘歯車12と傘歯車10,11との間に歯数の異なる中間傘歯
車が設けられ、回転部材16,17が異なる回転速度となっている。図示例では
、中間傘歯車14と中間傘歯車15との歯数比は3対2であり、回転部材16と
回転部材17との回転速度比は2対3となっている。例えば、回転部材16の回
転数が600rpmであると、回転部材17の回転数は900rpmである。 【0011】 図2において、回転部材16は円周120°分割位置に3本の糸案内羽根18
a,18b,18cを有しており、回転部材17は円周180°分割位置に2本
の糸案内羽根19a,19bを有している。すなわち、回転部材16の羽根枚数
と回転部材17の羽根枚数との比は、回転部材16と回転部材17との回転速度
比である2対3の逆数比である3対2となっている。また、糸案内羽根18a,
18b,18cと糸案内羽根19a,19bの位相差は図示の位置を基準として
互いの回転数比でずれるようにとなっている。 【0012】 図2において、トラバース案内部材20のトラバース案内面dの折り返し点a
,bが形成する角aobは72°となっている。すなわち、遅い糸案内羽根18
aが図示の位置から時計方向に36°回転して折り返し点bに至ると、早い糸案
内羽根19aが図示の位置から反時計方向に54°回転して折り返し点bに至り
、36°対54°が回転速度比の2対3になる位置が折り返し点となるように、
トラバース案内部材20のトラバース案内面dが定められている。 【0013】 つぎに、上述した構造のトラバース装置の作動を以下に説明する。図2におい
て、回転速度の遅い糸案内羽根18aが糸Yをトラバース案内面dに沿って右行
きで案内している。糸案内羽根18aが折り返し点bに至ると、糸案内羽根19
aが折り返し点bに至り、糸渡しが行われる。つぎに、糸案内羽根19aが左行 きで案内し、折り返し点aに至ると、糸案内羽根18cが折り返し点aに至り、
糸渡しが行われる。以上の繰り返しにより糸Yのトラバースが行われる。そして
、回部部材16と回転部材17の回転速度比が2対3であるので、往路と復路の
ワインド数が異なってくる。 【0014】 つぎに、ワインド数が異なる場合のパッケージを図3により説明する。図3(
a)において、往路hのワインド数が4で復路iのワインド数が6の場合が例示
されている。往路hと復路iの交差点はjとkの2か所に分散される。従来の図
3(b)との場合に比較して、糸が解舒される場合の引っ掛かりが少なくなり、
パッケージの両端が膨れるバルジ現象も緩和される。なお、Sはトラバース巾、
Dはパッケージの直径である。 【0015】 なお、上述した実施例では、2枚羽根と3枚羽根の組合せ例であったが、この
場合に限ることなく、2枚羽根と4枚羽根の組合せや3枚羽根と4枚羽根の組合
せであっても、枚数比の逆数の回転速度とし、折り返し点が一致するようにトラ
バース案内部材の形状と羽根同士の位相差を決めることにより上記実施例と同様
の作用効果を得ることができる。 【0016】 【発明の効果】 本発明のトラバース装置は、糸案内羽根を有する回転部材の2枚を重ねて配置
すると共に互いに逆方向に回転させ、前記糸案内羽根の運動軌跡に沿ってトラバ
ース案内部材を設けたトラバース装置において、2枚の前記回転部材の糸案内羽
根の枚数を異ならせると共に、枚数比の逆数で回転速度を異ならせ、この回転速
度の異なりが糸のトラバースの往路と復路の速度の異なりになるよう2枚の前記
回転部材及び前記トラバース案内部材を配設したものであり、糸のトラバース
往路と復路の速度が異なり(往路と復路でのワインド数が異なる)、糸の交差点
がばらけるので、解舒性が向上すると共に、バルジ現象も発生しにくくなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のトラバースの側面図 【図2】 図1のX−X線断面図 【図3】 トラバース装置の作動を示す図 【図4】 従来のトラバース装置の側面図 【図5】 従来のトラバース装置の上面図 【図6】 図4のZ−Z断面図 【符号の説明】 14,15 中間傘歯車 16,17 回転部材 18a,18b,18c,19a,19b 糸案内部材 20 トラバース案内部材

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 糸案内羽根を有する回転部材の2枚を重ねて配置すると共に互いに逆方向に回
    転させ、前記糸案内羽根の運動軌跡に沿ってトラバース案内部材を設けたトラバ
    ース装置において、2枚の前記回転部材の糸案内羽根の枚数を異ならせると共に
    、枚数比の逆数で回転速度を異ならせ、この回転速度の異なりが糸のトラバース
    の往路と復路の速度の異なりになるよう2枚の前記回転部材及び前記トラバース
    案内部材を配設したことを特徴とするトラバース装置。

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