JP2560442Y2 - ステアリングブーツ装置 - Google Patents
ステアリングブーツ装置Info
- Publication number
- JP2560442Y2 JP2560442Y2 JP1991019448U JP1944891U JP2560442Y2 JP 2560442 Y2 JP2560442 Y2 JP 2560442Y2 JP 1991019448 U JP1991019448 U JP 1991019448U JP 1944891 U JP1944891 U JP 1944891U JP 2560442 Y2 JP2560442 Y2 JP 2560442Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- socket
- boot
- tie rod
- ball
- peripheral surface
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
- Sealing Devices (AREA)
- Pivots And Pivotal Connections (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車のステアリング
装置に使用されるステアリングブーツ装置に関する。
装置に使用されるステアリングブーツ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のステアリング装置においては、
例えばラックアンドピニオン式の場合、ステアリングホ
イールの往復回転運動は、ピニオン軸からラック軸を介
して往復直線運動に変換され、ラック軸の端部からボー
ルソケットジョイントを介してタイロッドへ伝えられ、
タイロッドの端部に連結されたナックルアームを介して
車輪の操向が行われる。ステアリングブーツは、ボール
ソケットジョイントを間にしてシリンダとタイロッドと
の間に設けられ、ラック軸およびボールソケットジョイ
ントの滑動を保護する。
例えばラックアンドピニオン式の場合、ステアリングホ
イールの往復回転運動は、ピニオン軸からラック軸を介
して往復直線運動に変換され、ラック軸の端部からボー
ルソケットジョイントを介してタイロッドへ伝えられ、
タイロッドの端部に連結されたナックルアームを介して
車輪の操向が行われる。ステアリングブーツは、ボール
ソケットジョイントを間にしてシリンダとタイロッドと
の間に設けられ、ラック軸およびボールソケットジョイ
ントの滑動を保護する。
【0003】ボールソケットジョイントの滑動を円滑に
するために、ボールとソケットとの間の嵌合部にグリー
スが注入されるが、このグリースの保持を目的に、ボー
ルソケットジョイントの部分だけをさらにインナーブー
ツで覆うステアリングブーツ装置が知られている。
するために、ボールとソケットとの間の嵌合部にグリー
スが注入されるが、このグリースの保持を目的に、ボー
ルソケットジョイントの部分だけをさらにインナーブー
ツで覆うステアリングブーツ装置が知られている。
【0004】図2には、このようなステアリングブーツ
装置の構成が示されている。ラック軸1の端部にはソケ
ット2が形成され、このソケット2は、タイロッド3の
端部に形成されたボール4が嵌合して、ボールソケット
ジョイント5を構成している。ラック軸1とタイロッド
3との間には、アウターブーツ6が設けられ、ソケット
2の外周面とタイロッド3との間にはインナーブーツ7
が設けられている。インナーブーツ7は、一端がソケッ
ト2の外周面に固定され、他端がタイロッド3に固定さ
れている。このインナーブーツ7の内部空間にはグリー
スが充填されて、ソケット2とボール4との円滑な滑動
を長期間にわたって維持している。
装置の構成が示されている。ラック軸1の端部にはソケ
ット2が形成され、このソケット2は、タイロッド3の
端部に形成されたボール4が嵌合して、ボールソケット
ジョイント5を構成している。ラック軸1とタイロッド
3との間には、アウターブーツ6が設けられ、ソケット
2の外周面とタイロッド3との間にはインナーブーツ7
が設けられている。インナーブーツ7は、一端がソケッ
ト2の外周面に固定され、他端がタイロッド3に固定さ
れている。このインナーブーツ7の内部空間にはグリー
スが充填されて、ソケット2とボール4との円滑な滑動
を長期間にわたって維持している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示すようなフレキシブルブーツ装置においては、ラック
軸1とタイロッド3とが相対変位したとき、アウターブ
ーツ6がインナーブーツ7のソケット側の肩部7a等に
接触して擦れ、一方または両方が次第に摩耗して破損す
る恐れがあった。
示すようなフレキシブルブーツ装置においては、ラック
軸1とタイロッド3とが相対変位したとき、アウターブ
ーツ6がインナーブーツ7のソケット側の肩部7a等に
接触して擦れ、一方または両方が次第に摩耗して破損す
る恐れがあった。
【0006】また、インナーブーツ7は、ソケット2の
外周面とタイロッド3との間の短い部分に装着されるた
め、蛇腹部の展開長を十分に取ることができず、急激な
伸縮により応力が集中して耐久性が低下するという問題
があった。
外周面とタイロッド3との間の短い部分に装着されるた
め、蛇腹部の展開長を十分に取ることができず、急激な
伸縮により応力が集中して耐久性が低下するという問題
があった。
【0007】本考案は、このような従来の問題を解決す
るものであり、アウターブーツとインナーブーツとの接
触を防止するとともに、インナーブーツの急激な伸縮を
防止して耐久性の高いステアリングブーツ装置を提供す
ることを目的とする。
るものであり、アウターブーツとインナーブーツとの接
触を防止するとともに、インナーブーツの急激な伸縮を
防止して耐久性の高いステアリングブーツ装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記目的を達
成するために、インナーブーツのボール側の端部はタイ
ロッドに固定するものの、ソケット側の端部は、ソケッ
トの外周面に固定することなく、ソケットの球面状の外
周面に摺動可能に設けたことを特徴とする。
成するために、インナーブーツのボール側の端部はタイ
ロッドに固定するものの、ソケット側の端部は、ソケッ
トの外周面に固定することなく、ソケットの球面状の外
周面に摺動可能に設けたことを特徴とする。
【0009】
【作用】インナーブーツのソケット側の端部がソケット
の球面状外周面に摺動可能に設けられているため、ボー
ルソケットジョイントによって結合されたラック軸とタ
イロッド3が相対変位したとき、アウターブーツの変形
に追随してインナーブーツのソケット側の端部がソケッ
トの球面状の外周面を移動するので、インナーブーツの
ソケット側の端部がアウターブーツに接触することがな
く、接触に起因する破損を防止できるとともに、急激な
伸縮による耐久性の低下を防止することができる。
の球面状外周面に摺動可能に設けられているため、ボー
ルソケットジョイントによって結合されたラック軸とタ
イロッド3が相対変位したとき、アウターブーツの変形
に追随してインナーブーツのソケット側の端部がソケッ
トの球面状の外周面を移動するので、インナーブーツの
ソケット側の端部がアウターブーツに接触することがな
く、接触に起因する破損を防止できるとともに、急激な
伸縮による耐久性の低下を防止することができる。
【0010】
【実施例】図1には本考案の一実施例が示されている。
図1において、ラック軸11の一端部にはソケット12
が形成され、このソケット12には、タイロッド13の
一端部に形成されたボール14が嵌合して、ボールソケ
ットジョイント15を構成している。アウターブーツ1
6はその両端部をそれぞれ図示を省略したシリンダおよ
びタイロッド13に固定して設けられ、ソケット12の
外周面とタイロッド13との間には、ソケット12側の
端部を摺動可能とし、ボール14側の端部をタイロッド
13に固定したインナーブーツ17が設けられている。
インナーブーツ17の内部空間にはグリースが充填され
ている。
図1において、ラック軸11の一端部にはソケット12
が形成され、このソケット12には、タイロッド13の
一端部に形成されたボール14が嵌合して、ボールソケ
ットジョイント15を構成している。アウターブーツ1
6はその両端部をそれぞれ図示を省略したシリンダおよ
びタイロッド13に固定して設けられ、ソケット12の
外周面とタイロッド13との間には、ソケット12側の
端部を摺動可能とし、ボール14側の端部をタイロッド
13に固定したインナーブーツ17が設けられている。
インナーブーツ17の内部空間にはグリースが充填され
ている。
【0011】ソケット12は、ボール14側の外周面1
2aが、ボール14の中心Oを中心とする半径Rの球面
状に形成され、その外周面12aには、ボール14の中
心Oを通って軸11の軸線Lに垂直な面Hのタイロッド
13側の部分にインナーブーツ係止リング18が取り付
けられている。
2aが、ボール14の中心Oを中心とする半径Rの球面
状に形成され、その外周面12aには、ボール14の中
心Oを通って軸11の軸線Lに垂直な面Hのタイロッド
13側の部分にインナーブーツ係止リング18が取り付
けられている。
【0012】インナーブーツ17は、ソケット12側の
端部の内側に断面三角形状のリップ17aを備えてい
る。なおリップ形状は上記に限定されるものではなく、
種々考えられる。リップ17aの内径は、ソケット12
の外周面12aよりも僅かに小さく形成され、ソケット
12の外周面12aに軽く圧接している。インナーブー
ツ17のタイロッド13側の端部は、タイロッド13の
外周面に嵌めこまれて固定されている。
端部の内側に断面三角形状のリップ17aを備えてい
る。なおリップ形状は上記に限定されるものではなく、
種々考えられる。リップ17aの内径は、ソケット12
の外周面12aよりも僅かに小さく形成され、ソケット
12の外周面12aに軽く圧接している。インナーブー
ツ17のタイロッド13側の端部は、タイロッド13の
外周面に嵌めこまれて固定されている。
【0013】次に上記実施例の動作について説明する。
ラック軸11とタイロッド13とが一直線上に並んだと
きは、インナーブーツ17のリップ17aは、ソケット
12の外周面12a上の軸方向ほぼ中間に位置してい
る。ラック軸11とタイロッド13とが図のように相対
変位すると、インナーブーツ17の圧縮側においては、
自由状態の形状を保持したまま、リップ17は係止リン
グ18に当って移動を阻止されるまでソケット12の球
面状の外周面12aをラック軸側に向って滑動し、リッ
プ17は係止リングに当たって移動を阻止されると、圧
縮される。したがって変位量(作動角)が大きな場合に
もインナーブーツの圧縮量はそれほど大きくならない。
インナーブーツ17の伸長側においては、自由状態の形
状を保持したまま、リップ17aがソケット12の球面
状の外周面12aをタイロッド側に向って滑動し、圧縮
側のリップ17aが移動を阻止されるのに応じて、伸長
される。したがって、同様に伸長したアウターブーツ1
6とインナーブーツ17のソケット側端部との接触が防
止され、またインナーブーツ17内に充填されたグリー
スの漏れも防止される。また、インナーブーツ17は自
由状態のまま移動するので、急激な伸縮による応力の集
中を避けることができ、耐久性の低下を防止することが
できるとともにコンパクト化することもできる。
ラック軸11とタイロッド13とが一直線上に並んだと
きは、インナーブーツ17のリップ17aは、ソケット
12の外周面12a上の軸方向ほぼ中間に位置してい
る。ラック軸11とタイロッド13とが図のように相対
変位すると、インナーブーツ17の圧縮側においては、
自由状態の形状を保持したまま、リップ17は係止リン
グ18に当って移動を阻止されるまでソケット12の球
面状の外周面12aをラック軸側に向って滑動し、リッ
プ17は係止リングに当たって移動を阻止されると、圧
縮される。したがって変位量(作動角)が大きな場合に
もインナーブーツの圧縮量はそれほど大きくならない。
インナーブーツ17の伸長側においては、自由状態の形
状を保持したまま、リップ17aがソケット12の球面
状の外周面12aをタイロッド側に向って滑動し、圧縮
側のリップ17aが移動を阻止されるのに応じて、伸長
される。したがって、同様に伸長したアウターブーツ1
6とインナーブーツ17のソケット側端部との接触が防
止され、またインナーブーツ17内に充填されたグリー
スの漏れも防止される。また、インナーブーツ17は自
由状態のまま移動するので、急激な伸縮による応力の集
中を避けることができ、耐久性の低下を防止することが
できるとともにコンパクト化することもできる。
【0014】なお、上記実施例においては、ソケット1
2の外周面12a上の、ボール14の中心Oを通って軸
11の軸線Lに垂直な面Hのタイロッド13側の部分に
インナーブーツ係止リング18を設けて、インナーブー
ツ17のリップ17aが、この係止リング18よりもラ
ック軸11側に移動しないように構成したが、インナー
ブーツ係止リング18は設けず、ソケット12に段部を
形成する等してインナーブーツの滑動を制限するように
してもよい。
2の外周面12a上の、ボール14の中心Oを通って軸
11の軸線Lに垂直な面Hのタイロッド13側の部分に
インナーブーツ係止リング18を設けて、インナーブー
ツ17のリップ17aが、この係止リング18よりもラ
ック軸11側に移動しないように構成したが、インナー
ブーツ係止リング18は設けず、ソケット12に段部を
形成する等してインナーブーツの滑動を制限するように
してもよい。
【0015】
【考案の効果】以上のように、本考案によるステアリン
グブーツ装置は、インナーブーツのボール側の端部はタ
イロッドに固定するものの、ソケット側の端部はソケッ
トの球面状の外周面に摺動可能に設けたので、ボールソ
ケットジョイントによって結合されたラック軸とタイロ
ッドとが相対変位したとき、アウターブーツがインナー
ブーツに接触することがなく、したがってこの接触に起
因する破損を防止できるとともに、急激な伸縮による耐
久性の低下を防止することができる。
グブーツ装置は、インナーブーツのボール側の端部はタ
イロッドに固定するものの、ソケット側の端部はソケッ
トの球面状の外周面に摺動可能に設けたので、ボールソ
ケットジョイントによって結合されたラック軸とタイロ
ッドとが相対変位したとき、アウターブーツがインナー
ブーツに接触することがなく、したがってこの接触に起
因する破損を防止できるとともに、急激な伸縮による耐
久性の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すステアリングブーツ装
置の部分断面図。
置の部分断面図。
【図2】従来のステアリングブーツ装置の一例を示す部
分断面図。
分断面図。
11 ラック軸 12 ソケット 12a 外周面 13 タイロッド 14 ボール 15 ボールソケットジョイント 16 アウターブーツ 17 インナーブーツ 17a リップ 18 インナーブーツ係止リング
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダとタイロッドにそれぞれの端部
が固定されたアウターブーツと、ラック軸と前記タイロ
ッドとを結合するボールソケットジョイントのソケット
の外周面と前記タイロッドとの間に設けられたインナー
ブーツとを備え、前記ボールソケットジョイントのソケ
ットの少なくともボール側の外周面を前記ボールの中心
を中心とする球面状に形成し、前記インナーブーツは、
一端がタイロッドに固定されるとともに、ソケット側の
他端が前記ソケットの球面状の外周面に摺動可能に支持
されたことを特徴とするステアリングブーツ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991019448U JP2560442Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | ステアリングブーツ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991019448U JP2560442Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | ステアリングブーツ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04115985U JPH04115985U (ja) | 1992-10-15 |
JP2560442Y2 true JP2560442Y2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=31905726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991019448U Expired - Lifetime JP2560442Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | ステアリングブーツ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560442Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5349832Y2 (ja) * | 1974-05-25 | 1978-11-29 | ||
JPS58118138A (ja) * | 1982-01-06 | 1983-07-14 | Hitachi Ltd | 半導体記憶装置 |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP1991019448U patent/JP2560442Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04115985U (ja) | 1992-10-15 |
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