JP2560242B2 - ジアセチレン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ジアセチレン誘導体及びその製造方法

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JP2560242B2
JP2560242B2 JP6051338A JP5133894A JP2560242B2 JP 2560242 B2 JP2560242 B2 JP 2560242B2 JP 6051338 A JP6051338 A JP 6051338A JP 5133894 A JP5133894 A JP 5133894A JP 2560242 B2 JP2560242 B2 JP 2560242B2
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宏雄 松田
信次 南
修司 岡田
八郎 中西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なジアセチレン誘導
体、さらに詳しくは、固相重合性を有し、非線形光学材
料、感光材料、高分子半導体結晶などの機能材料の原料
として有用な、三重結合の炭素原子に直接結合した硫黄
原子を有するジアセチレン誘導体及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、非線形光学材料、感光材料、高分
子半導体結晶などを形成するための単量体として、ジア
セチレン類の研究が盛んに行われている。
【0003】非線形光学材料、感光材料、高分子半導体
結晶などの形成にジアセチレン類を用いるには、ジアセ
チレン類は固相重合性を有することが必要であり、ま
た、非線形光学材料に用いる場合には、このジアセチレ
ンは、三重結合の炭素原子に硫黄原子などの電子供与性
の高いヘテロ原子が直接結合した電子的効果の大きいも
のが好適であることが知られている。
【0004】三重結合の炭素原子に硫黄原子が直接結合
したジアセチレン誘導体としては、1,4‐ビス(フェ
ニルチオ)アセチレン及び1‐メチルチオ‐4‐エチル
アセチレンが知られている[「ジャーナル・オブ・ジ・
アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J.Am.Che
m.Soc)」第112巻、第6437ページ(199
0年)、「Zh.Org.Khim.」第16巻、第5
12ページ(1980年)]。
【0005】しかしながら、1,4‐ビス(フェニルチ
オ)アセチレンすなわちフェニルチオ基をジアセチレン
部位の両末端に有するジアセチレン誘導体は、室温で不
安定な油状物質であり、固相重合反応には適さない。ま
た1‐メチルチオ‐4‐エチルアセチレンは、安定であ
るものの、室温で油状の化合物であって、やはり固相重
合反応には利用することができない。
【0006】このように、三重結合の炭素原子に電子供
与性の高い硫黄原子が直接結合し、電子的効果が大き
く、しかも固相重合性を有するジアセチレン誘導体は、
これまで見出されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、三重結合の炭素原子に電子供与性の高い
硫黄原子が直接結合し、かつ固相重合性を有する新規な
ジアセチレン誘導体を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規なア
セチレン誘導体を開発するために鋭意研究を重ねた結
果、ウレタン部位を有するアルキレン基とアリールチオ
基とが、それぞれジアセチレン部分の両末端に結合した
ジアセチレン誘導体は、電荷移動効果が大きく、かつ固
相重合性を有することを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、一般式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2n−OCONHAr2 (I) (式中のAr1及びAr2はそれぞれフェニル基又は置換
フェニル基であり、それらはたがいに同一でも異なって
いてもよく、nは1〜8の整数である)で表わされるジ
アセチレン誘導体を提供するものである。
【0010】前記一般式(I)で表わされるジアセチレ
ン誘導体は、文献未載の新規な化合物であって、式中の
Ar1及びAr2は、それぞれフェニル基又は置換フェニ
ル基である。ここで、置換フェニル基としては、置換基
として、例えばフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子
や、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
アルキル基を1つ又は複数有するフェニル基が好ましく
は挙げられる。Ar1及びAr2はたがいに同一であって
もよいし、異なっていてもよい。また、nは1〜8の整
数である。
【0011】前記一般式(I)で表わされるジアセチレ
ン誘導体は、例えば一般式 HC≡C−C≡C−(CH2nOH (II) (式中のnは前記と同じ意味をもつ)で表わされるω‐
ヒドロキシ‐1,3‐アルカジインを出発原料として用
い、(A)出発原料のω‐ヒドロキシ‐1,3‐アルカ
ジインの末端水酸基を保護する工程、(B)1‐位にア
リールチオ基を導入する工程、(C)末端水酸基の保護
基を脱離する工程、(D)アリールイソシアネートを反
応させ、末端にウレタン基を導入する工程の4工程を経
て製造することができる。
【0012】上記の(A)の工程は、ω‐ヒドロキシ‐
1,3‐アルカジインに、保護剤例えばジヒドロピラン
を反応させ、テトラヒドロピラニル基を導入することに
よって行われる。この保護剤との反応は、溶媒中、酸性
触媒の存在下で行うのが好ましい。この際の溶媒として
は塩化メチレンやヘキサンのような非プロトン性溶媒
が、また酸性触媒としては例えばp‐トルエンスルホン
酸、そのピリジニウム塩、酸型陽イオン交換樹脂などが
用いられるが、酸性触媒としては、後処理の容易な点で
特に酸型陽イオン交換樹脂例えばアンバーリスト15
(アルドリッチ社製、登録商標名)が好適である。この
反応は、通常常圧下、0〜50℃の範囲の温度で5〜2
0時間かきまぜることによって行われる。反応終了後、
反応混合物を常法に従って除去し、溶媒を留去したの
ち、例えばシリカゲルクロマトグラフィーによって、生
成物の分離、精製を行う。
【0013】次に(B)の工程は、(A)の工程で得ら
れる末端水酸基を保護したω‐ヒドロキシ‐1,3‐ア
ルカジインに、ブチルリチウムのようなアルキルリチウ
ム化合物を反応させて1‐位をリチオ化したのち、一般
式 Ar1SX (III) (式中のAr1は前記と同じ意味をもちXはハロゲン原
子である)で表わされるアリールチオハライド例えばフ
ェニルチオクロリドを反応させることによって行われ
る。
【0014】この末端水酸基を保護したω‐ヒドロキシ
‐1,3‐アルカジインのリチオ化とそれに続くアリー
ルチオハライドとの反応は、末端水酸基を保護したω‐
ヒドロキシ‐1,3‐アルカジインを適当な溶媒例えば
テトラヒドロフランやジエチルエーテルなどに溶解し、
好ましくはアルゴンや窒素のような不活性ガスの雰囲気
中で、常圧下−100℃ないし−50℃の低温におい
て、ヘキサンのような溶媒に溶解したアルキルリチウム
を滴下し、1〜10時間かきまぜて反応させてリチオ化
合物を形成させ、次いでアリールチオハライドをテトラ
ヒドロフランやジエチルエーテルなどの溶媒に溶かして
滴下し、かきまぜて十分に混合し、さらに0〜50℃に
昇温して3〜15時間かきまぜながら反応させることに
よって行われる。
【0015】反応終了後、pH緩衝溶液例えばリン酸緩
衝溶液を加え、有機層を適当な溶剤例えばジエチルエー
テルや塩化メチレンを用いて溶剤抽出したのち、この抽
出液を硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウムのような乾燥
剤を用いて乾燥後、これから生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーなどにより分離、精製する。
【0016】(C)の工程は、(B)の工程で得た一般
式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2nOTHP (IV) (式中のAr1及びnは前記と同じ意味をもち、THP
はテトラヒドロピラニル基である)で表わされるジアセ
チレン誘導体の末端水酸基の保護基を、例えば酸性触媒
を用いて脱離させる工程である。
【0017】この際の酸性触媒としては、例えばp‐ト
ルエンスルホン酸又はそのピリジニウム塩や酸型の陽イ
オン交換樹脂が用いられるが、後処理が容易な点で酸型
の陽イオン交換樹脂が好ましい。この脱離反応は、上記
の一般式(IV)のジアセチレン誘導体をメタノールや
エタノールのようなプロトン性溶媒に溶解し、これに所
要の酸性触媒を加えて、0〜50℃の温度において、2
〜20時間かきまぜることによって行われる。反応終了
後、反応混合物から酸性触媒を除去し、溶媒を留去した
のち、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り、分離、精製する。
【0018】最後に(4)の工程は、前記(3)の工程
で得た一般式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2nOH (V) (式中のAr1及びnは前記と同じ意味をもつ)で表わ
されるジアセチレン誘導体に、一般式 Ar2NCO (VI) (式中のAr2は前記と同じ意味をもつ)で表わされる
アリールイソシアネートを反応させることによって行わ
れる。
【0019】この一般式(V)で表わされるジアセチレ
ン誘導体と一般式(VI)で表わされるアリールイソシ
アネートとの反応は、塩基性触媒例えばピリジンやジメ
チルアミノピリジンの存在下で行われる。すなわち、上
記のジアセチレン誘導体を、ベンゼンやトルエンのよう
な芳香族炭化水素溶媒に溶解し、これに塩基性触媒及び
上記のアリールイソシアネートとを加え、50〜150
℃の温度において2〜20時間かきまぜながら反応させ
る。反応終了後、反応混合物から、触媒及び溶媒を除去
したのち、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィー
を用いて分離、精製すれば、前記一般式(I)で表わさ
れる本発明の化合物が、白色針状結晶として得られる。
【0020】
【発明の効果】本発明のジアセチレン誘導体は、ジアセ
チレン部分の両末端に、ウレタン部位を有するアルキレ
ン基とアリールチオ基とをそれぞれ有する文献未載の新
規な化合物であって、三重結合の炭素原子に、電子供与
性の高い硫黄原子が直接結合しているので、電荷移動効
果が大きく、かつ固相重合性を有することから、例えば
非線形光学材料、感光材料、高分子半導体結晶などの機
能材料の原料として極めて有用である。
【0021】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0022】実施例1 5,7‐オクタジイン‐1‐オール5000mgを塩化
メチレン100mlに溶解し、ここにジヒドロピラン1
000mg、イオン交換樹脂(アンバーリスト)200
mgを加え、12時間室温でかきまぜたのち、イオン交
換樹脂をろ別し、溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶
媒として分離、精製することにより、5,7‐オクタジ
イニル=テトラヒドロピラニル=エーテル5100mg
を得た。
【0023】得られたジアセチレン化合物248mgを
THF5mlに溶解し、−78℃に冷却したのち、これ
にブチルリチウムのヘキサン溶液(1M)0.86ml
を滴下し、3時間かきまぜた後、4‐ブモロフェニルス
ルフェニルクロリド400mgのTHF溶液(2ml)
を滴下した。3時間かきまぜたのち、室温に昇温し、さ
らに12時間かきまぜた。リン酸緩衝溶液(pH7)を
加え、有機層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展
開溶媒として分離、精製することにより、8‐(4‐ブ
ロモフェニル)チオ‐5,7‐オクタジイニル=テトラ
ヒドロピラニル=エーテル249mgを得た。
【0024】得られたジアセチレン化合物245mgを
メタノール30mlに溶解し、ここにイオン交換樹脂
(アンバーリスト)10mgを加え、12時間室温でか
きまぜたのち、イオン交換樹脂をろ別し、溶媒を留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより塩化メ
チレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、精製すること
により、8‐(4‐ブロモフェニル)チオ‐5,7‐オ
クタジイン‐1‐オール98mgを得た。
【0025】得られたジアセチレン化合物98mgをベ
ンゼン10ml、ピリジン10mlの混合溶媒に溶解
し、フェニルイソシアネート100mgを加え、12時
間加熱還流下かきまぜた。室温に冷却後、反応混合物か
ら溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、
精製することにより、8‐(4‐ブロモフェニル)チオ
‐5,7‐オクタジイニル=フェニル=カルバメート1
20mgを得た。このものは融点105℃の白色針状結
晶であった。元素分析値(C2118BrNO2S)とし
て、 計算値(%);C 58.89,H 4.24,N
3.27,S 7.49 実測値(%);C 59.02,H 4.16,N
2.78,S 7.40
【0026】実施例2 実施例1と同様な操作により得られた5,7‐オクタジ
イニル=テトラヒドロピラニル=エーテル248mgを
THF5mlに溶解し、−78℃に冷却したのち、これ
にブチルリチウムのヘキサン溶液(1M)0.86ml
を滴下し、8時間かきまぜた後、3‐ブロモフェニルス
ルフェニルクロリド400mgのTHF溶液(2ml)
を滴下した。3時間かきまぜたのち、室温に昇温し、さ
らに12時間かきまぜた。リン酸緩衝溶液(pH7)を
加え、有機層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展
開溶媒として分離、精製することにより、8‐(3‐ブ
ロモフェニル)チオ‐5,7‐オクタジイニル=テトラ
ヒドロピラニル=エーテル349mgを得た。
【0027】得られたジアセチレン化合物245mgを
メタノール30mlに溶解し、ここにイオン交換樹脂
(アンバーリスト)10mgを加え、12時間室温でか
きまぜたのち、イオン交換樹脂をろ別し、溶媒を留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより塩化メ
チレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、精製すること
により、8‐(3‐ブロモフェニル)チオ‐5,7‐オ
クタジイン‐1‐オール100mgを得た。
【0028】得られたジアセチレン化合物98mgをベ
ンゼン10ml、ピリジン10mlの混合溶液に溶解
し、フェニルイソシアネート100mgを加え、12時
間加熱還流下かきまぜた。室温に冷却後、反応混合物か
ら溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、
精製することにより、8‐(3‐ブロモフェニル)チオ
‐5,7‐オクタジイニル=フェニル=カルバメート1
18mgを得た。このものは融点70℃の白色針状結晶
であった。元素分析値(C2118BrNO2S)とし
て、 計算値(%);C 58.89,H 4.24,N
3.27,S 7.49 実測値(%);C 59.00,H 4.20,N
3.20,S 7.40
【0029】実施例3 実施例1と同様な操作により得られた5,7‐オクタジ
イニル=テトラヒドロピラニル=エーテル248mgを
THF5mlに溶解し、−78℃に冷却したのち、これ
にブチルリチウムのヘキサン溶液(1M)0.35ml
を滴下し、3時間かきまぜた後、フェニルスルフェニル
クロリド390mgのTHF溶液(2ml)を滴下し
た。3時間かきまぜたのち、室温に昇温し、さらに12
時間かきまぜた。リン酸緩衝溶液(pH7)を加え、有
機層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒と
して分離、精製することにより、8‐フェニルチオ‐
5,7‐オクタジイニル=テトラヒドロピラニル=エー
テル230mgを得た。
【0030】得られたジアセチレン化合物200mgを
メタノール30mlに溶解し、ここにイオン交換樹脂
(アンバーリスト)10mgを加え、12時間室温でか
きまぜたのち、イオン交換樹脂をろ別し、溶媒を留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより塩化メ
チレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、精製すること
により、8‐フェニルチオ‐5,7‐オクタジイン‐1
‐オール100mgを得た。
【0031】得られたジアセチレン化合物98mgをベ
ンゼン10ml、ピリジン10mlの混合溶媒に溶解
し、フェニルイソシアネート100mgを加え、12時
間加熱還流下かきまぜた。室温に冷却後、反応混合物か
ら溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、
精製することにより、8‐フェニルチオ‐5,7‐オク
タジイニル=フェニル=カルバメート110mgを得
た。元素分析値(C2119 NO2)として、 計算値(%);C 72.18,H 5.48,N
4.01,S 9.18 実測値(%);C 72.15,H 5.44,N
3.95,S 9.16
【0032】実施例4 実施例1と同様の操作により得られた5,7‐オクタジ
イニル=テトラヒドロピラニル=エーテル248mgを
THF5mlに溶解し、−78℃に冷却したのち、これ
にブチルリチウムのヘキサン溶液(1M)0.85ml
を滴下し、3時間かきまぜた後、4‐メチルフェニルス
ルフェニルクロリド350mgのTHF溶液(2ml)
を滴下した。3時間かきまぜたのち、室温に昇温し、さ
らに12時間かきまぜた。リン酸緩衝溶液(pH7)を
加え、有機層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展
開溶媒として分離、精製することにより、8‐(4‐メ
チルフェニル)チオ‐5,7‐オクタジイニル=テトラ
ヒドロピラニル=エーテル230mgを得た。
【0033】得られたジアセチレン化合物200mgを
メタノール30mlに溶解し、ここにイオン交換樹脂
(アンバーリスト)10mgを加え、12時間室温でか
きまぜたのち、イオン交換樹脂をろ別し、溶媒を留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより塩化メ
チレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、精製すること
により、8‐(4‐メチルフェニル)チオ‐5,7‐オ
クタジイン‐1‐オール95mgを得た。
【0034】得られたジアセチレン化合物90mgをベ
ンゼン10ml、ピリジン10mlの混合溶媒に溶解
し、フェニルイソシアネート100mgを加え、12時
間加熱還流下かきまぜた。室温に冷却後、反応混合物か
ら溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、
精製することにより、8‐(4‐メチルフェニル)チオ
‐5,7‐オクタジイニル=フェニル=カルバメート1
10mgを得た。元素分析値(C2221 NO2S)とし
て、 計算値(%);C 72.80,H 5.82,N
3.85,S 8.82 実測値(%);C 72.78,H 5.75,N
3.80,S 8.79
【0035】実施例5 6,8‐ノナジイン‐1‐オール5000mgを塩化メ
チレン100mlに溶解し、ここにジヒドロピラン10
00mg、イオン交換樹脂(アンバーリスト)200m
gを加え、12時間室温でかきまぜたのち、イオン交換
樹脂をろ別し、溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒
として分離、精製することにより、6,8‐ノナジイニ
ル=テトラヒドロピラニル=エーテル5000mgを得
た。
【0036】得られたジアセチレン化合物250mgを
THF5mlに溶解し、−78℃に冷却したのち、これ
にブチルリチウムのヘキサン溶液(1M)0.85ml
を滴下し、3時間かきまぜ後、4‐ブモロフェニルスル
フェニルクロリド400mgのTHF溶液(2ml)を
滴下した。3時間かきまぜたのち、室温に昇温し、さら
に12時間かきまぜた。リン酸緩衝溶液(pH7)を加
え、有機層を塩化メチレンで抽出し、有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより塩化メチレン‐ヘキサンを展開
溶媒として分離、精製することにより、9‐(4‐ブロ
モフェニル)チオ‐6,8‐ノナジイニル=テトラヒド
ロピラニル=エーテル230mgを得た。
【0037】得られたジアセチレン化合物250mgを
メタノール90mlに溶解し、ここにイオン交換樹脂
(アンバーリスト)10mgを加え、12時間室温でか
きまぜたのち、イオン交換樹脂をろ別し、溶媒を留去
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより塩化メ
チレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、精製すること
により、9‐(4‐ブロモフェニル)チオ‐6,8‐ノ
ナジイン‐1‐オール110mgを得た。
【0038】得られたジアセチレン化合物100mgを
ベンゼン10ml、ピリジン10mlの混合溶媒に溶解
し、フェニルイソシアネート100mgを加え、12時
間加熱還流下かきまぜた。室温に冷却後、反応混合物か
ら溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により塩化メチレン‐ヘキサンを展開溶媒として分離、
精製することにより、9‐(4‐ブロモフェニル)チオ
‐6,8‐ノナジイニル=フェニル=カルバメート11
0mgを得た。元素分析値(C2220BrNO2S)と
して、 計算値(%);C 59.73,H 4.56,N
3.17,S 7.25 実測値(%);C 59.69,H 4.51,N
3.16,S 7.20
【0039】参考例 実施例1〜5で得られた本発明のジアセチレン誘導体の
各試料を塩化メタンに溶解した溶液(0.1M)それぞ
れを、石英基板上に回転塗布し、溶媒を蒸発除去して薄
層を形成した。次いで、この各薄層にコバルト60ガン
マー線又は高圧水銀灯による紫外線を照射したところ、
いずれも固相重合させることができた。
フロントページの続き (72)発明者 岡田 修司 宮城県仙台市太白区郡山6−5−8− 505 (72)発明者 中西 八郎 宮城県仙台市宮城野区若竹2−3−20− 404

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2n−OCONHAr2 (式中のAr1及びAr2はそれぞれフェニル基又は置換
    フェニル基であり、それらはたがいに同一でも異なって
    いてもよく、nは1〜8の整数である)で表わされるジ
    アセチレン誘導体。
  2. 【請求項2】 置換フェニル基が、置換基としてハロゲ
    ン原子及びアルキル基の中から選ばれた少なくとも1つ
    を有するものである請求項1記載のジアセチレン誘導
    体。
  3. 【請求項3】 (A)一般式 HC≡C−C≡C−(CH2nOH (式中のnは1〜8の整数である)で表わされるω‐ヒ
    ドロキシ‐1,3‐アルカジインの末端水酸基に保護基
    を導入する工程、(B) (A)工程で得た末端水酸基
    が保護されたω‐ヒドロキシ‐1,3‐アルカジインの
    1‐位にアリールチオ基を導入して、一般式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2nO−保護基 (式中のAr1はフェニル基又は置換フェニル基であ
    り、nは前記と同じ意味をもつ)で表わされるジアセチ
    レン誘導体を生成する工程、(C) (B)工程で得た
    ジアセチレン誘導体から保護基を脱離させる工程、及び
    (D) (C)工程で得た保護基を脱離したジアセチレ
    ン誘導体にアリールイソシアネートを反応させ、末端に
    ウレタン基を導入する工程の4工程から成ることを特徴
    とする、一般式 Ar1S−C≡C−C≡C−(CH2n−OCONHAr2 (式中のAr1及びnは前記と同じ意味をもち、Ar2
    フェニル基又は置換フェニル基である)で表わされるジ
    アセチレン誘導体の製造方法。
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