JP2560107Y2 - 気体圧縮機の油分離器 - Google Patents

気体圧縮機の油分離器

Info

Publication number
JP2560107Y2
JP2560107Y2 JP6272492U JP6272492U JP2560107Y2 JP 2560107 Y2 JP2560107 Y2 JP 2560107Y2 JP 6272492 U JP6272492 U JP 6272492U JP 6272492 U JP6272492 U JP 6272492U JP 2560107 Y2 JP2560107 Y2 JP 2560107Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
gas
separation chamber
pressure gas
wire mesh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6272492U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0625589U (ja
Inventor
隆 田村
智 石田
順紘 佐藤
Original Assignee
セイコー精機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セイコー精機株式会社 filed Critical セイコー精機株式会社
Priority to JP6272492U priority Critical patent/JP2560107Y2/ja
Publication of JPH0625589U publication Critical patent/JPH0625589U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2560107Y2 publication Critical patent/JP2560107Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は気体圧縮機の内部で油
含有高圧ガスを効率良く高圧ガスと油に分離できる油分
離器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、図2に示す如くこの種の油分
離器1はベースブロック2を有し、このベースブロック
2は圧縮機本体50を構成するリアサイドブロック51
に一体に取り付けられていると共に、図3に示す如く2
つの筒状分離室3,4を備えており、その分離室3,4
は上端3a,4aが蓋で密閉され下端3b,4bが開口
された形状、即ち下端開口型の形状に形成されている。
【0003】また、上記ベースブロック2には2つのガ
ス通路5,6が設けられていると共に、図4に示す如く
上記圧縮機本体50を構成するシリンダ52にはその内
外周面を貫通する2つの吐出ポート53,54が略対向
するように穿設されており、上記ガス通路5,6は一端
が上記分離室3,4の接線方向よりその分離室3,4に
開口され、かつ他端が上記吐出ポート53,54側に開
口されている。
【0004】さらに、上記各分離室3,4には図3に示
す如く筒状ガス透過部材として筒状の金網フィルタ7,
8がそれぞれ装着されており、この金網フィルタ7,8
はその一部が分離室3,4の下端3b,4bから分離室
3,4の外部に露出するよう設けられている。
【0005】また、上記分離室3,4の開口端側には支
持部9がベースブロック2と一体に形成されていると共
に、この支持部9に設けた嵌合凹部9a,9bには上記
金網フィルタ7,8の下端側が嵌合するように構成され
ている。
【0006】なお、上記圧縮機本体50にはリアサイド
ブロック51、シリンダ52及びフロントサイドブロッ
ク55により断面楕円状のシリンダ室56が形成され、
そのシリンダ室56にはロータ57が設けられており、
このロータ57はその外周面がシリンダ56の内周面と
対向するように配設されていると共に、上記両サイドブ
ロック51,55に架設されたロータ軸58に取り付け
られている。
【0007】また、上記ロータ57にはその径方向に5
つのスリット59が放射状に形成されていると共に、そ
の各スリット59内にはベーン60が進退自在にそれぞ
れ挿入されており、この各ベーン60は、ロータ57の
回転による遠心力とベーン60の底部に供給される潤滑
油の背圧とにより、シリンダ室56の内周面に向かって
付勢されるように構成されている。
【0008】さらに、上記シリンダ52には2つの吸気
ポート61,62が設けられており、この各吸気ポート
61,62は上記ロータ57が回転してベーン60が一
方の吐出ポート53又は他方の吐出ポート54を通過し
た直後にそれぞれ形成されていると共に、上記フロント
サイドブロック55の連絡孔63を介しフロントヘッド
64の吸気室65及び吸気口66と連通するように形成
されている。
【0009】即ち、上記の如く奇数枚(5枚)のベーン
60を有する圧縮機本体50にあっては、ロータ57が
回転すると、吸気口66から吸気室65、連絡孔63、
及び吸気ポート61,62を介してシリンダ室56内に
低圧ガスを吸い込んだ後、この低圧ガスを潤滑油と共に
圧縮し、その後、圧縮済みの油含有高圧ガスを2つの吐
出ポート53,54から交互に吐出するように構成され
ている。
【0010】また、このように吐出された油含有高圧ガ
スは油分離器1で高圧ガスと油に分離される。即ち、吐
出ポート53,54から吐出された油含有高圧ガスは、
ガス通路5,6を経て分離室3,4の金網フィルタ7,
8に衝突した後、金網フィルタ7,8内で旋回し、次
に、金網フィルタ7,8から高圧室67に流出する。
【0011】つまり、上記のような油含有高圧ガスは、
金網フィルタ7,8との衝突、金網フィルタ7,8内で
の旋回時における遠心分離作用、及び高圧室67との衝
突により、油と高圧ガスに分離されると共に、その後、
油は高圧室67の油溜まり68に貯留され、高圧ガスは
吐出口69から図示しないエアコンシステム側の凝縮器
に供給される。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の油分離器1にあっては、金網フィルタ7,
8はその一部が分離室3,4の下端3b,4bから分離
室3,4の外部に露出するよう設けられているため、吐
出ポート53,54から吐出された油含有高圧ガスがガ
ス通路5,6を経て分離室3,4に至る段階で、その油
含有高圧ガスの一部が、金網フィルタ7,8に直接衝突
せず、図3矢印で示す如く分離室3,4と金網フィルタ
7,8との隙間からその金網フィルタ7,8の外周面に
沿って漏れる、即ち一部の油含有高圧ガスは、金網フィ
ルタ7,8との衝突や、金網フィルタ7,8内での旋回
時における遠心分離作用により、油と高圧ガスに分離さ
れることなく、そのままの状態で上記隙間から分離室
3,4の外部へ漏れるので、油含有高圧ガスを効率良く
高圧ガスと油に分離できず、その結果、油不足による気
体圧縮機の潤滑不良を招く他、吐出口69を介しエアコ
ンシステム側に流出する油の量が多く、そのエアコンシ
ステムの熱交換能力が低下する等の不具合が生じる。
【0013】この考案は上述の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、油含有高圧ガスを効率
良く高圧ガスと油に分離できる油分離器を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、吐出ポートから油含有高圧ガスを吐出
する圧縮機本体に取り付けられたベースブロックと、上
記ベースブロックに形成された下端開口型の筒状分離室
と、上記筒状分離室の接線方向よりその筒状分離室に一
端を開口しかつ他端を上記吐出ポート側に開口したガス
通路と、上記筒状分離室に装着されると共にその筒状分
離室の下端開口から一部が露出するよう設けられた筒状
ガス透過部材とを備える気体圧縮機の油分離器におい
て、上記筒状分離室の下端開口側に、上記筒状ガス透過
部材の露出部外周を覆う追加フィルタを設けたことを特
徴とする。
【0015】
【作用】この考案によれば、圧縮機本体の吐出ポートか
ら吐出された油含有高圧ガスがガス通路を経て分離室に
至る段階で、ガス透過部材に直接衝突することなく分離
室とガス透過部材との隙間からガス透過部材の外周面に
沿って流出する一部の油含有高圧ガスは、そのままの状
態で上記隙間から分離室の外部へ漏れることはなく、追
加フィルタに直に衝突し、この衝突で油と高圧ガスに分
離される。
【0016】
【実施例】以下、この考案に係る油分離器の一実施例に
ついて図1に基づき説明する。なお、従来と同一部材に
は同一符号を付し、また、油分離器が適用される気体圧
縮機の具体的な構造、例えば図2及び図4に示すように
圧縮機本体50が圧縮済みの油含有高圧ガスを吐出ポー
ト53,54から吐出するように構成されている点等に
ついては、従来と同一なため、その詳細説明を省略す
る。
【0017】図1に示す油分離器はベースブロック2を
有し、このベースブロック2は図2に示すような圧縮機
本体50を構成するリアサイドブロック51に一体に取
り付けられていると共に、2つの筒状分離室3,4を備
えており、その分離室3,4は上端3a,4aが蓋で密
閉され下端3b,4bが開口された形状、即ち下端開口
型の形状に形成されている。
【0018】また、上記ベースブロック2には2つのガ
ス通路5,6が互いに途中で連通することなくそれぞれ
独立して設けられており、この一方のガス通路5の一端
は上記両分離室3,4間に位置しかつ分離室3の接線方
向よりその分離室3に開口されていると共に、そのガス
通路5の他端は上記吐出ポート53側に開口されてい
る。そして、他方のガス通路6の一端は上記分離室4の
接線方向よりその分離室4に開口されていると共に、そ
のガス通路6の他端は上記吐出ポート54側に開口され
ている。
【0019】さらに、上記各分離室3,4には筒状ガス
透過部材として筒状の金網フィルタ7,8がそれぞれ装
着されており、この金網フィルタ7,8は分離室3,4
の全内周面を覆い、かつその一部が分離室3,4の下端
3b,4bから分離室3,4の外部に露出するよう設け
られている。
【0020】また、上記分離室3,4の下端開口側には
金網フィルタ7,8と同じ材質等から形成した筒状の追
加フィルタ10,11が設けられており、この追加フィ
ルタ10,11は金網フィルタ7,8の露出部外周に密
着しかつその露出部外周を全面的に漏れなく覆うように
取り付けられている。
【0021】なお、上記分離室3,4の開口端側には支
持部9がベースブロック2と一体に形成されていると共
に、この支持部9に設けた嵌合凹部9a,9bには上記
金網フィルタ7,8の下端側が嵌合するように構成され
ている。
【0022】即ち、上記の如く構成された油分離機によ
れば、圧縮機本体50が吐出ポート53,54から圧縮
済みの油含有高圧ガスを吐出すると、この油含有高圧ガ
スはガス通路5,6を経て分離室3,4の金網フィルタ
7,8に直接衝突した後、その金網フィルタ7,8内で
旋回し、次に、金網フィルタ7,8から高圧室67に流
出する。
【0023】また、上記の如く油含有高圧ガスがガス通
路5,6を経て分離室3,4に至る段階においては、そ
の油含有高圧ガスの一部が、金網フィルタ7,8に直接
衝突することなく、一方の分離室3と金網フィルタ7と
の隙間、あるいは他方の分離室4と金網フィルタ8との
隙間から金網フィルタ7,8の外周面に沿って漏れる
が、このように漏れる一部の油含有高圧ガスは、追加フ
ィルタ10,11に直に衝突した後、高圧室67に流出
する。
【0024】つまり、この油分離器においては、油含有
高圧ガスは、金網フィルタ7,8との衝突、金網フィル
タ7,8内での旋回時における遠心分離作用、並びに高
圧室67との衝突により、油と高圧ガスとに分離される
と共に、このとき、分離室3と金網フィルタ7との隙間
等から漏れる一部の油含有高圧ガスについても、追加フ
ィルタ10,11との衝突、及び高圧室67との衝突に
より、油と高圧ガスとに分離されるので、全ての油含有
高圧ガスが効率良く高圧ガスと油とに十分に分離され
る。
【0025】なお、分離後の油は高圧室67の油溜まり
68に貯留され、分離後の高圧ガスは吐出口69から図
示しないエアコンシステム側の凝縮器に供給される。
【0026】したがって、上記実施例の油分離器によれ
ば、金網フィルタに直接衝突することなく分離室と金網
フィルタとの隙間からその金網フィルタの外周面に沿っ
て流出する一部の油含有高圧ガスも、そのままの状態で
上記隙間から分離室の外部へ漏れることはなく、追加フ
ィルタに直に衝突し、この衝突で油と高圧ガスに分離さ
れるので、全ての油含有高圧ガスを効率良く高圧ガスと
油とに十分に分離でき、これにより、油不足による気体
圧縮機の潤滑不良を防止できる他、気体圧縮機の吐出口
を介しエアコンシステム側に流出する油の量が可及的に
減少し、エアコンシステムの熱交換能力が向上する。
【0027】
【考案の効果】この考案に係る気体圧縮機の油分離器に
あっては、上記の如く筒状分離室の下端開口側に筒状ガ
ス透過部材の露出部外周を覆う追加フィルタを設けたた
め、ガス透過部材に直接衝突することなく分離室とガス
透過部材との隙間からそのガス透過部材の外周面に沿っ
て流出する一部の油含有高圧ガスも、そのままの状態で
上記隙間から分離室の外部へ漏れることはなく、追加フ
ィルタに直に衝突し、この衝突で油と高圧ガスに分離さ
れるので、全ての油含有高圧ガスを効率良く高圧ガスと
油とに十分に分離でき、これにより、油不足による気体
圧縮機の潤滑不良を防止できる他、気体圧縮機の吐出口
を介しエアコンシステム側に流出する油の量が可及的に
減少し、エアコンシステムの熱交換能力が向上する等の
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る油分離器の断面図。
【図2】従来の油分離器を内臓した気体圧縮機の断面
図。
【図3】図2に示すIII −III 線における油分離器の断
面図。
【図4】図2に示すIV−IV線での断面図。
【符号の説明】
2 ベースブロック 3,4 分離室 5,6 ガス通路 7,8 金網フィルタ(ガス透過部材) 10,11 追加フィルタ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出ポートから油含有高圧ガスを吐出す
    る圧縮機本体に取り付けられたベースブロックと、上記
    ベースブロックに形成された下端開口型の筒状分離室
    と、上記筒状分離室の接線方向よりその筒状分離室に一
    端を開口しかつ他端を上記吐出ポート側に開口したガス
    通路と、上記筒状分離室に装着されると共にその筒状分
    離室の下端開口から一部が露出するよう設けられた筒状
    ガス透過部材とを備える気体圧縮機の油分離器におい
    て、 上記筒状分離室の下端開口側に、上記筒状ガス透過部材
    の露出部外周を覆う追加フィルタを設けたことを特徴と
    する気体圧縮機の油分離器。
JP6272492U 1992-09-07 1992-09-07 気体圧縮機の油分離器 Expired - Lifetime JP2560107Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6272492U JP2560107Y2 (ja) 1992-09-07 1992-09-07 気体圧縮機の油分離器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6272492U JP2560107Y2 (ja) 1992-09-07 1992-09-07 気体圧縮機の油分離器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0625589U JPH0625589U (ja) 1994-04-08
JP2560107Y2 true JP2560107Y2 (ja) 1998-01-21

Family

ID=13208603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6272492U Expired - Lifetime JP2560107Y2 (ja) 1992-09-07 1992-09-07 気体圧縮機の油分離器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2560107Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0625589U (ja) 1994-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0712072A (ja) ベーン圧縮機
KR20140011953A (ko) 압축기
US20020067998A1 (en) Compressor utilizing shell with low pressure side motor and high pressure side oil sump
JP6402648B2 (ja) ベーン型圧縮機
JP3024743B2 (ja) 回転圧縮器
JP2003201964A (ja) 気体圧縮機
US4571164A (en) Vane compressor with vane back pressure adjustment
US4490100A (en) Rotary vane-type compressor with discharge passage in rotor
JP2560107Y2 (ja) 気体圧縮機の油分離器
EP0126477B1 (en) Rotor-shaft bearing apparatus for movable vane compressors
JP4009112B2 (ja) 気体圧縮機
JP2003227485A (ja) 複数シリンダ圧縮機
KR960038127A (ko) 회전베인형 유체압기기
US5899677A (en) Vane compressor having a high-pressure space formed in the cam ring
JP3987697B2 (ja) 気体圧縮機
JP3745915B2 (ja) 気体圧縮機
JPH10339288A (ja) 偏心形ベーンポンプ
JPS6361512B2 (ja)
JP3106656B2 (ja) 横型スクロール流体機械
JPS6246712B2 (ja)
JP2569906Y2 (ja) 気体圧縮機の油分離器
JP2019100234A (ja) ベーン型圧縮機
JP2001140781A (ja) 気体圧縮機
JPH10131878A (ja) ベーン型圧縮機
JPH0643514Y2 (ja) ベーン型圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970818

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term