JP2559942B2 - 水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ取付構造 - Google Patents

水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ取付構造

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JP2559942B2 JP4063472A JP6347292A JP2559942B2 JP 2559942 B2 JP2559942 B2 JP 2559942B2 JP 4063472 A JP4063472 A JP 4063472A JP 6347292 A JP6347292 A JP 6347292A JP 2559942 B2 JP2559942 B2 JP 2559942B2
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    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H11/00Marine propulsion by water jets
    • B63H11/02Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water
    • B63H11/04Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water by means of pumps
    • B63H11/08Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water by means of pumps of rotary type

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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、吸込通水路先端から
水を吸い込み吐出通水路後端から水を噴出して推進する
水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ取付構造に関し、
特に水ジェット推進ポンプの接続部が液密状にシールさ
れたポンプ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】小型滑走艇の推進装置として使用されて
いる水ジェット推進ポンプ(以下、推進ポンプともい
う)の場合、推進ポンプの吸込通水路側の外気に露出し
ている接続部で液密性が低下すると、ポンプ内に外気が
混入し、インペラーが空転する等して、推進ポンプの所
定の性能が得られない。
【0003】このため、従来、小型滑走艇の推進装置と
して使用されている推進ポンプのケーシングと、船体の
一部とによって船体内に形成される推進のための通水路
において、上記推進ポンプのケーシングと船体の一部を
構成する吸込ダクトの接続部をそれぞれ筒状にするとと
もに、このように筒状になった、吸込ダクトの接続部分
の径を推進ポンプのケーシングの径より大きく形成する
とともに、さらに両者に十分な重なり代を設けて推進ポ
ンプのケーシングを吸込ダクトに嵌込む嵌込式に構成す
るとともに、この接合面に、所定時間経過後に弾性固化
(本明細書において固化状態において弾性を有する固化
状態をいう)する液体パッキンを塗布して、完全なシー
ル機能を具備させて推進ポンプを船体に取り付けてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ポンプ取付構造の場合、嵌込み時等において液体パッキ
ンがベタベタして扱い難く、また液体パッキンが人手に
より塗布されることより、塗布状態にバラツキが生じる
とともに組立時間と工数が増加することとなる。
【0005】また、上記液体パッキンの塗布は、接合面
に均等に且つ所定の厚みで塗布される必要があることよ
り熟練した作業者が必要となる。さらには、推進ポンプ
部分を取り外してオーバーホールする場合に、上記液体
パッキンをその都度取り除いて、組立時に新たな液体パ
ッキンを再び塗布しなければならず、余分な工数を必要
とする。
【0006】また、図6に図示するように、上記推進ポ
ンプの接続部分となる端部2A′に、上記液体パッキンに
代えて、ゴム等の弾性体からなるシール部材1′が介装
されることもあるが、この場合には、組立完了時点で、
シール部材が正確に所定位置に位置しないことがあり、
この場合には所望の液密性が得られないこととなる。
【0007】本発明は、上述のような現況に鑑みおこな
われたもので、熟練した作業者でなくとも、簡単に且つ
迅速に、液密性および信頼性の高い接続をおこなうこと
ができ、且つオーバーホール時にもシール部材が再利用
できるような水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ取付
構造を提供することを目的とする。
【0008】本第1の発明にかかる水ジェット推進式小
型滑走艇のポンプ取付構造は、水ジェット推進ポンプの
ケーシングと船体の一部とによって推進のためのポンプ
通水路を形成した水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ
取付構造において、上記水ジェット推進ポンプのケーシ
ングの外周面にその全周にわたって被係合手段を備えた
フランジ部を突設するとともに、該フランジ部の被係合
手段に係合する係合手段を備えた弾性部材よりなるシー
ル部材でフランジ部の全周にわたって外周方より該フラ
ンジ部の外周面及び両側面を覆い、該シール部材の外周
面が船体の一部に形成されたポンプ取付部位の内周面に
沿うようこの水ジェット推進ポンプを小型滑走艇の船体
に取り付けることによって、水ジェット推進ポンプのケ
ーシングと船体の一部とでこれらの接続部が液密状にな
ったポンプ通水路を形成したことを特徴とする。
【0009】また、本第2の発明にかかる水ジェット推
進式小型滑走艇のポンプ取付構造は、上記第1の発明に
かかるポンプ取付構造において、前記フランジ部の被係
合手段を、該フランジの端面あるいは凹状の溝若しくは
凸状の段部の肩部で形成するとともに、前記シール部材
の係合手段を、内径側に突出したリップ部で構成したこ
とを特徴とする。
【0010】
【作用】しかして、本第1の発明にかかる水ジェット推
進式小型滑走艇のポンプ取付構造によれば、シール部材
の係合部が、推進ポンプのケーシングに形成されたフラ
ンジ部の被係合部に係合して位置決めされ、接続作業前
後において該シール部材がその位置で保持される。
【0011】また、本第2の発明によれば、シール部材
に形成されたリップ部が推進ポンプのフランジ部の端面
等からなる段部の肩部に係合して位置決めされ、接続作
業前後において該シール部材がその位置で保持される。
【0012】このため、非熟練者であっても、シール部
材を、接続部における推進ポンプのフランジ部の所定位
置に正確に且つ安定して配設することができ、非熟練者
であっても簡単に且つ迅速に、液密性および信頼性の高
いポンプ取り付けをおこなうことができる。
【0013】そして、このポンプ取付構造によれば、オ
ーバーホール時にも、接続部において容易且つ円滑に推
進ポンプを船体から外すことができ、このときシール部
材が損傷を受けず、且つ再組立時にもシール部材の接触
状態が変化しないため、シール部材の再利用が可能とな
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0015】図1は本発明の実施例にかかるポンプ取付
構造を示す要部の分解斜視図、図2はシール部材が介装
された接続部の状態を示す一部断面した水ジェット推進
ポンプ接続部分の側面図、図3は要部の構成を示す図2
の部分拡大図、図4はシール部材の構成を示す部分断面
図である。
【0016】図において、4は本実施例において船体A
の一部を構成する吸込ダクト、Bは推進ポンプ2を収容
するために船体Aに形成されたポンプ室である。そし
て、この水ジェット推進式の小型滑走艇では、上記吸込
ダクト4と、ポンプ室Bに収納された上記推進ポンプ2
のケーシング2Bとが、液密状に接続されることによっ
て、吸込ダクト4先端の船底開口部Eから推進ポンプ2
の吐出口Cに到るポンプ通水路Dが形成されている。そ
して、図示しないエンジンとプロペラシャフト6を介し
て、推進ポンプ2内のインペラー7を駆動し、上述のよ
うに、吸込ダクト4先端の船底開口部Eから吸い込んだ
水を上記推進ポンプ2の吐出口Cから後方へ噴出するこ
とによって、推進力を得るように構成されている。
【0017】この小型滑走艇は、航行状態の1態様であ
る滑走状態では喫水が浅くなることに起因して、上記ポ
ンプ室Bには水が無い状態となり、また、インペラー7
より前方の通水路D1 内は負圧状態になることより、吸
込ダクト4と推進ポンプ2のケーシング2Bとの接続部分
で液密性が低下すると、推進ポンプ2内にポンプ室Bか
ら空気が吸い込まれて、インペラー7が空転する等の不
都合が生じる。このため、接続部分には、確実なシール
構造を設ける必要がある。
【0018】そこで、弾性部材からなるシール部材1
が、図2あるいは図3に図示するように、本実施例では
推進ポンプ2の吸込口側(接続部分)に形成されたフラ
ンジ部2Aに配設されている。図1あるいは図3に図示す
るように、推進ポンプ2には、上述のシール部材1を配
設するため、フランジ部2Aの端面2aより中央よりの部位
の上半分に被係合手段の1つである凹部3が、また下半
分に肩部8が連なることによって周設されるとともに、
他の被係合手段として、上記凹部3及び肩部8に離間し
てフランジ部2Aの端面2aが利用されている。
【0019】上記シール部材1は、図1に図示するよう
に、推進ポンプ2の吸込口側のフランジ部2Aの全周を覆
うよう全体の形状が環状に形成されるとともに、図1あ
るいは図4に拡大して図示するように、その両端1a,1b
には内径側 (図4において下方側)に突出したリップ部
1Aが係合手段としてそれぞれ形成され、このリップ部分
1Aは、上記端面2aと凹部3内に係合している。さらに、
本実施例の場合、より高い液密性が得られるように、シ
ール部材1の外周面には外径側(図4において上方側)
に突出した突起1D(図1,図4参照)が底面部分1Bは1
列その他の部分には2列周設されている。
【0020】また、本実施例では、上記推進ポンプ2の
吸込口側 (接続部分) のフランジ部2Aの正面形状は、図
5に図示するように、両側面間の寸法が上方(滑走艇の
デッキ側)で狭く下方(船底側)で広くなったやや
「ハ」の字になったテーパ状に形成され、また、吸込ダ
クト4 の接続部分4Aも上記推進ポンプ2の形状に合致す
るようやや「ハ」の字になったテーパ状に形成されてい
る。
【0021】さらに、本実施例では、図1あるいは図5
に図示するように、上記推進ポンプ2のフランジ部2Aの
頂部には前後方向に突出した小さな突起片2bがそれぞれ
形成されるとともに、上記シール部材1のリップ部1Aに
は上記突起片2bに係合する切欠き1Cが形成されている。
【0022】ところで、本実施例で、船体の一部として
形成されている吸込ダクト4の接続部分4Aは、図1に二
点鎖線で又図5に実線で示すように、上記推進ポンプ2
の吸込口側のフランジ部2Aの外径よりやや大きめ(正確
には、シール部材1の圧縮厚み分だけ大きめ)の内径に
形成されるとともに、航行時水中に位置する接続部分4A
の底部4Bは推進ポンプ2の取付を容易にするために切除
されている。尚、この切除された底部4Bには、図2に図
示するように、小型滑走艇の底部の一部を構成するグレ
ート5が取着され、このグレート5は推進ポンプ2のフ
ランジ部2Aの底面部分1Bとシール部材を介して液密性を
保持して接続されている。また、推進ポンプ2の下方に
は図示しないポンプカバーが取着される。
【0023】しかして、上述のように構成された本ポン
プ接続部のシール機構は、以下のよように作用する。即
ち、組立に際し、図3に図示するように、推進ポンプ2
の上記フランジ部2Aに、シール部材1を、該シール部材
1の一方のリップ部1Aが推進ポンプ2の先端面2aに係止
された状態で、他方のリップ部1Aが上記凹部3内に係合
するよう装着する。
【0024】また、この装着の際、左右で同等の緊迫力
を得て、確実な装着性と液密性の向上を企図して、図5
に図示するように、シール部材1の上記切欠1Cが推進ポ
ンプ2フランジ部2Aの上記突起片2bに係合するよう合わ
せながら装着する。
【0025】そして、上記推進ポンプ2のフランジ部2A
へのシール部材1の装着が完了すると、必要に応じて挿
入時の摩擦を軽減するためシール部材1の表面に水又は
オイルを塗布し、図5に図示するように、推進ポンプ2
を、吸込ダクト4が構成されている上方の船体A側にボ
ルトで取着する。この取着の際、上述のように、推進ポ
ンプ2のフランジ部2Aおよび吸込ダクト4の接続部分が
「ハ」の字状に形成されているため、推進ポンプ2を所
定取付位置にセットする作業が楽になるとともに、ボル
トでの螺合の進行に従って、上記シール部材1は底部部
分1Bを除き上記吸込ダクト4によって徐々に周囲から、
シール部材1が均等に圧縮され、シール効果が高められ
る。
【0026】ところで、上記フランジ部2Aに外装された
シール部材1の底面部分1Bは、滑走時でも水中に位置す
る部位に配設しておけば特に液密性を要しないが、船底
面より上方に位置する場合には、ポンプ通水路Dの液密
性をより確実なものにするために、船底を構成する部材
との間でシールするのが良い。このため、本実施例で
は、上記吸込ダクト4の船底開口部Eからの海草等の吸
い込みを防止するグレート5の格子状でない部位(船底
の一部を構成する部位)と、シール部材1の底面部分1B
との間は液密性を保持するよう接続されており、さら
に、本実施例では、グレート5と、上記吸込ダクト4の
接続部分4A側面部位との間も、シール部材1に形成した
突出部分1Eによってシールしている。
【0027】もちろん、船底を構成する部材としては、
上記グレート5でなくポンプカバーであってもよい。
【0028】このため、本ポンプ取付構造によれば、組
立当初、上述のように所定の位置関係にシール部材1を
推進ポンプ2のフランジ部2Aに係合させて外装しておけ
ば、後は、位置的にずれることなく、非常に容易に且つ
円滑に完璧なシール機能を具備させて推進ポンプを船体
に取り付けることができる。
【0029】また、オーバーホールする際は、上記手順
と逆の手順で吸込ダクト4から推進ポンプ2を外せば、
シール部材1はなんら損傷されることなく、再組立時再
びシール部材1を使用することができる。
【0030】
【発明の効果】しかして、本発明にかかるポンプ取付構
造によれば、非常に簡単に且つ円滑に接続することがで
き、しかもこのように接続されたポンプ通水路は高い液
密性を具備したものとなる。従って、熟練者でなくと
も、高い信頼性のあるシール機能を備えたポンプ取付を
簡単におこなうことができる。
【0031】また、オーバーホールの際にも、簡単に推
進ポンプが船体から取り外せて、且つ元のシール部材を
用いて再び組み立てることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかるポンプ取付構造を示
す要部の分解斜視図である。
【図2】 シール部材が介装された接続部の状態を示す
一部断面した水ジェット推進ポンプ接続部分の側面図で
ある。
【図3】 要部の構成をを示す図2の部分拡大図であ
る。
【図4】 本実施例に使用されているシール部材の構成
を示す図1のI−I矢視断面図である。
【図5】 フランジ部にシール部材を外装した推進ポン
プを吸込ダクト側に取着する状態を示す図2のII−II矢
視方向から見た正面図である。
【図6】 従来のポンプ取付構造を示すシール部材と推
進ポンプ端部の斜視図である。
【符号の説明】
1…シール部材 1A…リップ部 2…推進ポンプ(水ジェット推進ポンプ) 2A…フランジ部 2B…ケーシング 2a…先端面(被係合手段) 2b…突起片 3…凹部(被係合手段) 4…吸込ダクト(船体の一部) A…船体 D…ポンプ通水路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水ジェット推進ポンプのケーシングと船体
    の一部とによって推進のためのポンプ通水路を形成した
    水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ取付構造におい
    て、 上記水ジェット推進ポンプのケーシングの外周面にその
    全周にわたって被係合手段を備えたフランジ部を突設
    るとともに、該フランジ部の被係合手段に係合する係合
    手段を備えた弾性部材よりなるシール部材でフランジ部
    全周にわたって外周方より該フランジ部の外周面及び
    両側面を覆い、該シール部材の外周面が船体の一部に形
    成されたポンプ取付部位の内周面に沿うようこの水ジェ
    ット推進ポンプを小型滑走艇の船体に取り付けることに
    よって、水ジェット推進ポンプのケーシングと船体の一
    部とでこれらの接続部が液密状になったポンプ通水路を
    形成したことを特徴とする水ジェット推進式小型滑走艇
    のポンプ取付構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載する水ジェット推進式小型
    滑走艇のポンプ取付構造において、前記フランジ部の被
    係合手段を、該フランジの端面あるいは凹状の溝若しく
    は凸状の段部の肩部で形成するとともに、前記シール部
    材の係合手段を、内径側に突出したリップ部で構成した
    ことを特徴とする水ジェット推進式小型滑走艇のポンプ
    取付構造。
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