JP2559603B2 - 油冷式横形スクロール圧縮機 - Google Patents

油冷式横形スクロール圧縮機

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JP2559603B2 JP62314148A JP31414887A JP2559603B2 JP 2559603 B2 JP2559603 B2 JP 2559603B2 JP 62314148 A JP62314148 A JP 62314148A JP 31414887 A JP31414887 A JP 31414887A JP 2559603 B2 JP2559603 B2 JP 2559603B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固定スクロールとレシーバタンクを一体構造
に形成してなる油冷式横形スクロール圧縮機に関する。
〔従来の技術〕
スクロール圧縮機は旋回運動する旋回スクロールとこ
れに噛合する固定スクロール間に形成される圧縮室内に
空気を導入し、所定圧力の圧縮空気をレシーバタンク側
に吐出するものでその一般的構造のものは圧縮機本体と
レシーバタンクとが別々に形成されている。また圧縮機
本体も縦型のものが多い。油冷式のスクロール圧縮機の
場合、冷却用油はレシーバタンク内に蓄溜され、オイル
クーラ等を介して圧縮機本体内に供給され、圧縮室内に
導入されて圧縮空気と共に再びレシーバタンク側に送ら
れて循環使用される。この場合、軸受その他の部分から
の回収油を圧縮機本体のどの位置に供給するかについて
は従来のスクロール圧縮機においては特に吟味されてな
く、適宜の場所に配置されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
冷却用油は圧縮室内に導入されると共に、前記した如
く、軸受その他油潤滑を必要とする部分の潤滑および各
部の冷却を行うように機能する。この冷却用油が循環使
用されず圧縮機本体の下部に蓄溜する場合が生ずる。従
ってこの蓄溜している油を何等かの手段によりレシーバ
タンク側に送る必要がある。
本発明は以上要請に基づいて創案されたもので、軸受
その他油潤滑を必要とする部分からの油の回収口の位置
を工夫し、圧縮機本体内に蓄溜して循環使用されない冷
却用油を無くし、圧縮機の潤滑,冷却効果を向上すると
共に、蓄溜冷却用油のために生ずるメカニカルロスを低
減し、圧縮機効率を向上し得る油冷式横形スクロール圧
縮機を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、以上の目的を達成するために、固定スクロ
ールを横向きに、かつ一体的に形成してなるレシーバタ
ンクと、該レシーバタンクに連結する圧縮機本体と、該
本体内に枢支され前記固定スクロールと噛合する旋回ス
クロールとを備える横形スクロール圧縮機において、前
記圧縮機本体側の潤滑および冷却用の油の蓄溜する部位
と前記旋回スクロールと固定スクロールとの噛合する圧
縮室底部の油溜りとを連結する供給口を設け、該供給口
を前記旋回スクロール又は固定スクロールのラップの最
外周縁の部位よりも少なくとも下方に開口形成するよう
にした油冷式横形スクロール圧縮機を構成するものであ
る。
〔作用〕
冷却用油の供給口が旋回スクロールのラップの外周縁
巻き終り近傍の最下端側にあると、旋回スクロールの旋
回運動により、前記供給口から導入されて圧縮機本体の
下部に蓄溜している油が圧縮室内に吸い込まれることに
なる。これにより蓄溜が圧縮室内に入り、圧縮空気と共
にレシーバタンク内に戻入されることになる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第3図に示す如く、旋回スクロール13は回転軸14の先
端部に偏心して形成される旋回軸15に軸受16を介し枢支
される。回転軸14は圧縮機本体17に軸受18,19を介し枢
支されると共に、図示しない駆動手段により回転され
る。
第1図にも示す如く、旋回スクロール13のラップ20に
は固定スクロール21のラップ22が噛合し圧縮室23を形成
する。圧縮室23内には第1図および第2図に示す空気吸
入口24からの空気が導入され、所定圧力に圧縮された
後、吐出口25から吐出される。
油冷式横形圧縮機の場合、固定スクロール22とレシー
バタンク26とは一体的構造のものから形成され、図示の
如く圧縮機本体17およびレシーバタンク26は横型に配置
される。すなわち回転軸14が水平に配設され、旋回スク
ロール13の旋回面が垂直方向に配置されることになる。
なお旋回スクロール13は圧縮機本体17の壁にスラスト支
持されると共に旋回スクロール13等が収納される室9と
回転軸14に固定するバランサ27が収納されている室3と
を画成している。
レシーバタンク26内には吐出された圧縮空気内の油を
分離するオイルセパレータ28が内設され、油分離された
空気は吐出パイプ29から使用場所に送られる。分離した
油5はオイルクーラ6を介し油孔10から圧縮機室23に開
口するオイル噴射口11,12から噴射されると共に戻入管
7を介し、図の左端側にあるシールホルダ30の油孔4か
ら圧縮機本体17内部に戻入される。戻入された油は矢視
の如く軸受19,18を通り室3内に導入される。
圧縮機本体17の下端には室3の底部に連通する油孔2
が設けられ、更に油孔2に連通すると共に室9内に連通
する供給口1が設けられている。供給口1は室9の底面
側に連通し得る圧縮機本体17の最下端部に設けられる。
次に、本実施例の作用を更に詳しく説明する。
戻入管7から油孔4を介し圧縮機本体17内に入った油
は前記した如く軸受16,18,19等を冷却,潤滑し室3の底
面に溜り、油孔2および供給口1から室9内の底面に蓄
溜し、油溜り8を形成する。すなわち圧縮機本体17内部
に戻入された油5は各部の潤滑,冷却を行った後、油溜
り8として一定の位置に蓄溜される。
第1図に示す如く、吸入空気は空気吸入口24から室9
内に入り、ラップ20,21間の圧縮室23内に吸引される
が、第2図に示す如く、旋回スクロール13のラップ20の
巻き終り部の旋回(イ,ロ,ハ,ニと旋回する)に伴
い、吸入空気と蓄溜している油5とを圧縮室23内に吸上
げるように作用する。すなわち油溜り8の油5はほとん
どすべて圧縮室23内に吸引されることになる。圧縮室23
内に導入された油5は圧縮空気を冷却すると共に吐出口
25からレシーバタンク26側に吐出されて循環する。
以上の如く、圧縮機本体17内には油溜り8が発生せ
ず、その分だけメカニカルロスが低減することになる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、供給口の位置を前記した如く設定す
ることにより、油溜りが発生せず、冷却油が常時循環さ
れ冷却,潤滑効率を向上すると共に、メカニカルロスを
低減し圧縮効率を向上し得る効果が上げられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明一実施例の供給口の位置を示す平面図、
第2図はその実施例の作用を説明する一部拡大平面図、
第3図は実施例の位置を明示するための軸断面図であ
る。 1……供給口、2,4,10……油孔、3,9……室、5……
油、6……オイルクーラ、7……戻入管、8……油溜
り、11,12……噴射孔、13……旋回スクロール、14……
回転軸、15……旋回軸、16,18,19……軸受、17……圧縮
機本体、20,22……ラップ、21……固定スクロール、23
……圧縮室、24……空気吸入口、25……吐出口、26……
レシーバタンク、27……バランサ、28……オイルセパレ
ータ、29……吐出パイプ、30……シールホルダ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定スクロールを横向きに、かつ一体的に
    形成してなるレシーバタンクと、該レシーバタンクに連
    結する圧縮機本体と、該本体内に枢支され前記固定スク
    ロールと噛合する旋回スクロールとを備える横形スクロ
    ール圧縮機において、前記圧縮機本体側の潤滑および冷
    却用の油の蓄溜する部位と前記旋回スクロールと固定ス
    クロールとの噛合する圧縮室底部の油溜りとを連結する
    供給口を設け、該供給口を前記旋回スクロール又は固定
    スクロールのラップの最外周縁の部位よりも少なくとも
    下方に開口形成することを特徴とする油冷式横形スクロ
    ール圧縮機。
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