JP2559517Y2 - 2サイクル断熱エンジン - Google Patents
2サイクル断熱エンジンInfo
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- JP2559517Y2 JP2559517Y2 JP11210691U JP11210691U JP2559517Y2 JP 2559517 Y2 JP2559517 Y2 JP 2559517Y2 JP 11210691 U JP11210691 U JP 11210691U JP 11210691 U JP11210691 U JP 11210691U JP 2559517 Y2 JP2559517 Y2 JP 2559517Y2
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- Japan
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- liner
- cylinder liner
- engine
- intake port
- Prior art date
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02F—CYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
- F02F1/00—Cylinders; Cylinder heads
- F02F1/18—Other cylinders
- F02F1/22—Other cylinders characterised by having ports in cylinder wall for scavenging or charging
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、掃気ポートとシリン
ダ部を備えたシリンダブロックに嵌合し、前記掃気ポー
トに対応する掃気口を備えた前記シリンダ部に嵌合する
シリンダライナを備えた2サイクル断熱エンジンに関す
る。
ダ部を備えたシリンダブロックに嵌合し、前記掃気ポー
トに対応する掃気口を備えた前記シリンダ部に嵌合する
シリンダライナを備えた2サイクル断熱エンジンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、2ストローク即ち2サイクルで
作動される断熱エンジンは、シリンダヘッドに排気ポー
トを備え且つシリンダ下部に掃気ポートを備えた燃焼室
を断熱構造に形成したものであり、クランクシャフト1
回転ごとに1回爆発し、吸入、圧縮、燃焼及び排気・掃
気の4つの作用をピストンの2行程で終了するものであ
る。そして、2サイクル断熱エンジンは、吸気と掃気と
を同時に掃気ポートから導入して行うものである。燃焼
室の断熱構造としては、ピストンヘッド部、シリンダヘ
ッド部或いはシリンダ部に形成した主室、又はシリンダ
ヘッドに形成した副室をセラミックス等の断熱材或いは
耐熱材を用いて構成すると共に、シリンダブロックに形
成したシリンダ部に嵌合したシリンダライナをセラミッ
クスで製作して断熱構造に構成している。
作動される断熱エンジンは、シリンダヘッドに排気ポー
トを備え且つシリンダ下部に掃気ポートを備えた燃焼室
を断熱構造に形成したものであり、クランクシャフト1
回転ごとに1回爆発し、吸入、圧縮、燃焼及び排気・掃
気の4つの作用をピストンの2行程で終了するものであ
る。そして、2サイクル断熱エンジンは、吸気と掃気と
を同時に掃気ポートから導入して行うものである。燃焼
室の断熱構造としては、ピストンヘッド部、シリンダヘ
ッド部或いはシリンダ部に形成した主室、又はシリンダ
ヘッドに形成した副室をセラミックス等の断熱材或いは
耐熱材を用いて構成すると共に、シリンダブロックに形
成したシリンダ部に嵌合したシリンダライナをセラミッ
クスで製作して断熱構造に構成している。
【0003】従来、2サイクル断熱エンジンにおいて、
シリンダブロックに形成したシリンダ部にシリンダライ
ナを嵌合する構造では、シリンダブロックを金属材料で
製作し且つシリンダライナをセラミックスで製作してい
る場合には、金属とセラミックスでは熱膨張係数が異な
り、両者間には熱膨張差があるため、両者の固定には通
常の固定では困難である。
シリンダブロックに形成したシリンダ部にシリンダライ
ナを嵌合する構造では、シリンダブロックを金属材料で
製作し且つシリンダライナをセラミックスで製作してい
る場合には、金属とセラミックスでは熱膨張係数が異な
り、両者間には熱膨張差があるため、両者の固定には通
常の固定では困難である。
【0004】従来、断熱エンジンにおいて、シリンダブ
ロックのシリンダ部に嵌合したシリンダライナを固定す
る構造として、図3及び図4に示すものが開示されてい
る。該断熱エンジンは、シリンダヘッド30を固定した
金属製のシリンダブロック31、シリンダブロック31
に形成したシリンダ部32、該シリンダ部32に嵌合し
たセラミックス製のシリンダライナ33、シリンダブロ
ック31に形成された掃気ポート即ち吸気ポート34、
該吸気ポート34と連通するシリンダライナ33に形成
した掃気口即ち吸気口35を有している。
ロックのシリンダ部に嵌合したシリンダライナを固定す
る構造として、図3及び図4に示すものが開示されてい
る。該断熱エンジンは、シリンダヘッド30を固定した
金属製のシリンダブロック31、シリンダブロック31
に形成したシリンダ部32、該シリンダ部32に嵌合し
たセラミックス製のシリンダライナ33、シリンダブロ
ック31に形成された掃気ポート即ち吸気ポート34、
該吸気ポート34と連通するシリンダライナ33に形成
した掃気口即ち吸気口35を有している。
【0005】そこで、シリンダブロック31にシリンダ
ライナ33を固定する場合に、シリンダブロック31の
シリンダ部32とシリンダライナ33との上端部におい
てシリンダヘッド30との間にシールリング37とリン
グ状ガスケット38を配置する。更に、シリンダブロッ
ク31のシリンダ部32とシリンダライナ33との下端
部において、複数個の固定ブラケット39の一端の係止
部41をシリンダライナ33に係止させ、固定ブラケッ
ト39をシリンダブロック31とシリンダライナ33と
に跨って配置し、固定ブラケット39をシリンダブロッ
ク31にボルト等の固着手段40で固定している。上記
のように、シリンダライナをシリンダブロックに固定し
たものとして、例えば、特開平1−155059号公報
に開示されたものがある。
ライナ33を固定する場合に、シリンダブロック31の
シリンダ部32とシリンダライナ33との上端部におい
てシリンダヘッド30との間にシールリング37とリン
グ状ガスケット38を配置する。更に、シリンダブロッ
ク31のシリンダ部32とシリンダライナ33との下端
部において、複数個の固定ブラケット39の一端の係止
部41をシリンダライナ33に係止させ、固定ブラケッ
ト39をシリンダブロック31とシリンダライナ33と
に跨って配置し、固定ブラケット39をシリンダブロッ
ク31にボルト等の固着手段40で固定している。上記
のように、シリンダライナをシリンダブロックに固定し
たものとして、例えば、特開平1−155059号公報
に開示されたものがある。
【0006】また、断熱エンジンにおけるシリンダライ
ナとして、実開昭60−23232号公報に開示された
ものがある。該シリンダライナは、外周面に所定の間隔
を隔てて突起を形成し、これをシリンダブロックに圧入
した際、前記シリンダブロックの内壁面とシリンダライ
ナとの間に断熱空間を形成したものである。
ナとして、実開昭60−23232号公報に開示された
ものがある。該シリンダライナは、外周面に所定の間隔
を隔てて突起を形成し、これをシリンダブロックに圧入
した際、前記シリンダブロックの内壁面とシリンダライ
ナとの間に断熱空間を形成したものである。
【0007】更に、断熱エンジン用ドライライナのオイ
ルシールとして、実開昭60−185044号公報に開
示されたものがある。該オイルシールは、シリンダライ
ナ上部外周にシリンダブロックの第1のオイルギャラリ
と連通する第2のオイルギャラリを設け、シリンダライ
ナに第2のオイルギャラリより下部に段差を形成し、シ
リンダブロックに対し該段差を介して係止されるように
挿嵌されたシリンダライナを備え、該段差より上部では
締まり嵌めとし、段差より下部ではすきま嵌めとすると
ともに、シリンダライナ上部にシリンダヘッドガスケッ
トを配設したものである。
ルシールとして、実開昭60−185044号公報に開
示されたものがある。該オイルシールは、シリンダライ
ナ上部外周にシリンダブロックの第1のオイルギャラリ
と連通する第2のオイルギャラリを設け、シリンダライ
ナに第2のオイルギャラリより下部に段差を形成し、シ
リンダブロックに対し該段差を介して係止されるように
挿嵌されたシリンダライナを備え、該段差より上部では
締まり嵌めとし、段差より下部ではすきま嵌めとすると
ともに、シリンダライナ上部にシリンダヘッドガスケッ
トを配設したものである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図3及
び図4に示すような断熱エンジンでは、シリンダライナ
33をセラミックスで且つシリンダブロック31を金属
材料で製作しているので、温度変化によって両者の熱膨
張が異なり、熱膨張差によってシリンダブロック31の
シリンダ部32とシリンダライナ33の外周面との間
に、図5に示すように、エアギャップ即ちクリアランス
36が発生する。シリンダブロック31に吸気ポート3
4を形成し、該吸気ポート34に連通するシリンダライ
ナ33に掃気口35を形成している場合には、上記のよ
うな隙間即ちクリアランス36が発生すると、吸気ポー
ト34からシリンダ42内に掃気及び吸入空気を送り込
む過給時に、クリアランス36から外部或いはクランク
ケース内へブーストの漏洩が発生したり、或いはクリア
ランス36を通じて吸気ポート34及び吸気口35内へ
のオイル侵入等が発生するという問題がある。
び図4に示すような断熱エンジンでは、シリンダライナ
33をセラミックスで且つシリンダブロック31を金属
材料で製作しているので、温度変化によって両者の熱膨
張が異なり、熱膨張差によってシリンダブロック31の
シリンダ部32とシリンダライナ33の外周面との間
に、図5に示すように、エアギャップ即ちクリアランス
36が発生する。シリンダブロック31に吸気ポート3
4を形成し、該吸気ポート34に連通するシリンダライ
ナ33に掃気口35を形成している場合には、上記のよ
うな隙間即ちクリアランス36が発生すると、吸気ポー
ト34からシリンダ42内に掃気及び吸入空気を送り込
む過給時に、クリアランス36から外部或いはクランク
ケース内へブーストの漏洩が発生したり、或いはクリア
ランス36を通じて吸気ポート34及び吸気口35内へ
のオイル侵入等が発生するという問題がある。
【0009】そこで、上記のようなクリアランス36を
通ってブーストの漏洩或いはオイルの侵入等の現象を防
止するため、図6に示すように、シリンダブロック31
に形成した吸気ポート34とシリンダライナ33に形成
した吸気口35との上下部分に、Oリング43,44等
を介在させてシールすることが考えられるが、Oリング
43,44等でシールしても、断熱エンジンでは、壁面
は高温になるため、Oリング43,44の耐久性につい
ては問題があり、Oリング43,44の長期間の寿命は
困難である。
通ってブーストの漏洩或いはオイルの侵入等の現象を防
止するため、図6に示すように、シリンダブロック31
に形成した吸気ポート34とシリンダライナ33に形成
した吸気口35との上下部分に、Oリング43,44等
を介在させてシールすることが考えられるが、Oリング
43,44等でシールしても、断熱エンジンでは、壁面
は高温になるため、Oリング43,44の耐久性につい
ては問題があり、Oリング43,44の長期間の寿命は
困難である。
【0010】そこで、この考案の目的は、上記の課題を
解決することであり、掃気ポート即ち吸気ポートを備え
た金属材料から製作したシリンダブロックに形成したシ
リンダ部にセラミックスから製作したシリンダライナを
嵌合して取り付けた2サイクル断熱エンジンにおいて、
シリンダライナとシリンダブロックとの熱膨張差で発生
するクリアランスを許容し、クリアランスを通じて吸気
ポート内へオイルが侵入するのを防止するとともに、過
給時にブーストの漏洩が発生しないように、シリンダブ
ロックのシリンダ部とシリンダライナ外周面との間のシ
ールを確保する2サイクル断熱エンジンを提供すること
である。
解決することであり、掃気ポート即ち吸気ポートを備え
た金属材料から製作したシリンダブロックに形成したシ
リンダ部にセラミックスから製作したシリンダライナを
嵌合して取り付けた2サイクル断熱エンジンにおいて、
シリンダライナとシリンダブロックとの熱膨張差で発生
するクリアランスを許容し、クリアランスを通じて吸気
ポート内へオイルが侵入するのを防止するとともに、過
給時にブーストの漏洩が発生しないように、シリンダブ
ロックのシリンダ部とシリンダライナ外周面との間のシ
ールを確保する2サイクル断熱エンジンを提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記目的を
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
考案は、シリンダヘッドを取り付け且つ吸気ポートを形
成した金属製シリンダブロック、該シリンダブロックに
形成したシリンダ部に嵌合し且つ前記吸気ポートに対応
する吸気口を備えたセラミックス製シリンダライナ、前
記シリンダ部と前記シリンダライナとの上端部間を密封
する金属製ガスケット、及び前記シリンダ部と前記シリ
ンダライナとの下端部間を密封するため前記シリンダ部
と前記シリンダライナとの全周にわたって伸びる金属製
シールリングを有する2サイクル断熱エンジンに関す
る。
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
考案は、シリンダヘッドを取り付け且つ吸気ポートを形
成した金属製シリンダブロック、該シリンダブロックに
形成したシリンダ部に嵌合し且つ前記吸気ポートに対応
する吸気口を備えたセラミックス製シリンダライナ、前
記シリンダ部と前記シリンダライナとの上端部間を密封
する金属製ガスケット、及び前記シリンダ部と前記シリ
ンダライナとの下端部間を密封するため前記シリンダ部
と前記シリンダライナとの全周にわたって伸びる金属製
シールリングを有する2サイクル断熱エンジンに関す
る。
【0012】
【作用】この考案は、上記のように構成され、次のよう
に作用する。即ち、この2サイクル断熱エンジンは、金
属製のシリンダブロックに形成したシリンダ部とセラミ
ックス製のシリンダライナとの上端部間を密封するリン
グ状ガスケット、及び前記シリンダ部と前記シリンダラ
イナとの下端部間を密封するため前記シリンダ部と前記
シリンダライナとの全周にわたって伸びる金属製シール
リングを有するので、熱膨張差によって前記シリンダブ
ロックの前記シリンダ部と前記シリンダライナの外周面
との間にクリアランスが発生したとしても、該クリアラ
ンスを通ってクランクケースからオイルが吸気ポートに
侵入するようなことはない。また、過給時に、クリアラ
ンスを通ってブーストが漏洩することも防止することが
できる。
に作用する。即ち、この2サイクル断熱エンジンは、金
属製のシリンダブロックに形成したシリンダ部とセラミ
ックス製のシリンダライナとの上端部間を密封するリン
グ状ガスケット、及び前記シリンダ部と前記シリンダラ
イナとの下端部間を密封するため前記シリンダ部と前記
シリンダライナとの全周にわたって伸びる金属製シール
リングを有するので、熱膨張差によって前記シリンダブ
ロックの前記シリンダ部と前記シリンダライナの外周面
との間にクリアランスが発生したとしても、該クリアラ
ンスを通ってクランクケースからオイルが吸気ポートに
侵入するようなことはない。また、過給時に、クリアラ
ンスを通ってブーストが漏洩することも防止することが
できる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この考案による2サ
イクル断熱エンジンの実施例を説明する。図1はこの考
案による2サイクル断熱エンジンの一実施例を示す概略
断面図、及び図2は図1の2サイクル断熱エンジンの下
面図である。
イクル断熱エンジンの実施例を説明する。図1はこの考
案による2サイクル断熱エンジンの一実施例を示す概略
断面図、及び図2は図1の2サイクル断熱エンジンの下
面図である。
【0014】この2サイクル断熱エンジンは、クランク
シャフトの1回転で1回爆発を行うタイプであり、2ス
トローク即ち2サイクルで作動され、吸入、圧縮、燃焼
及び排気・掃気の4つの作用がピストンの2ストローク
で行われるものである。この2サイクル断熱エンジン
は、例えば、アルミニウム合金等の金属材料から成るシ
リンダブロック1、該シリンダブロック1に金属ガスケ
ット等のガスケット14を介在して固定したアルミニウ
ム合金等の金属材料から成るシリンダヘッド10を有し
ている。シリンダブロック1には、エンジンの気筒数に
対応する複数個のシリンダ部2が形成され、該シリンダ
部2にはシリンダ13を構成するセラミックス製のシリ
ンダライナ3が嵌合している。
シャフトの1回転で1回爆発を行うタイプであり、2ス
トローク即ち2サイクルで作動され、吸入、圧縮、燃焼
及び排気・掃気の4つの作用がピストンの2ストローク
で行われるものである。この2サイクル断熱エンジン
は、例えば、アルミニウム合金等の金属材料から成るシ
リンダブロック1、該シリンダブロック1に金属ガスケ
ット等のガスケット14を介在して固定したアルミニウ
ム合金等の金属材料から成るシリンダヘッド10を有し
ている。シリンダブロック1には、エンジンの気筒数に
対応する複数個のシリンダ部2が形成され、該シリンダ
部2にはシリンダ13を構成するセラミックス製のシリ
ンダライナ3が嵌合している。
【0015】また、シリンダヘッド10には、エンジン
の気筒数に対応即ちシリンダ13に対応する穴が形成さ
れている。該穴には、例えば、断熱構造に構成した燃焼
室の一部を構成するヘッドライナが嵌合しており、該ヘ
ッドライナはヘッド下面部とライナ上部から構成されて
いる。ライナ上部で形成されるシリンダとシリンダライ
ナで形成されるシリンダには、断熱構造の燃焼室の一部
を形成したピストンが往復運動するように組み込まれ
る。勿論、燃焼室として断熱構造の副室をシリンダヘッ
ド10に構成することもできるものである。更に、燃焼
室は、耐熱性で且つ断熱性に富む窒化ケイ素Si
3 N4 、チタン酸アルミニウムAl2 TiO5 等のセラ
ミックスから断熱構造に構成されている。
の気筒数に対応即ちシリンダ13に対応する穴が形成さ
れている。該穴には、例えば、断熱構造に構成した燃焼
室の一部を構成するヘッドライナが嵌合しており、該ヘ
ッドライナはヘッド下面部とライナ上部から構成されて
いる。ライナ上部で形成されるシリンダとシリンダライ
ナで形成されるシリンダには、断熱構造の燃焼室の一部
を形成したピストンが往復運動するように組み込まれ
る。勿論、燃焼室として断熱構造の副室をシリンダヘッ
ド10に構成することもできるものである。更に、燃焼
室は、耐熱性で且つ断熱性に富む窒化ケイ素Si
3 N4 、チタン酸アルミニウムAl2 TiO5 等のセラ
ミックスから断熱構造に構成されている。
【0016】この2サイクル断熱エンジンは、例えば、
排気バルブをシリンダヘッド10に配置して掃気作用を
シリンダ中心線に対して一定方向の気流によって行わ
せ、エンジンの効率をアップさせたユニフロータイプに
構成することができる。この2サイクル断熱エンジン
は、シリンダヘッド10に形成された1個又は複数個の
ポートは、排気ポートとして機能するものである。排気
ポートにはバルブシートが形成され、該バルブシートに
は開閉作動する排気バルブが配置されている。
排気バルブをシリンダヘッド10に配置して掃気作用を
シリンダ中心線に対して一定方向の気流によって行わ
せ、エンジンの効率をアップさせたユニフロータイプに
構成することができる。この2サイクル断熱エンジン
は、シリンダヘッド10に形成された1個又は複数個の
ポートは、排気ポートとして機能するものである。排気
ポートにはバルブシートが形成され、該バルブシートに
は開閉作動する排気バルブが配置されている。
【0017】また、この2サイクル断熱エンジンにおい
て、シリンダブロック1のシリンダ部2に嵌合したシリ
ンダライナ3の下部には、掃気口即ち吸気口5が形成さ
れている。シリンダブロック1には、吸気口5に連通す
る掃気ポート即ち吸気ポート4が形成され、図示してい
ないが、該吸気ポート4はシリンダブロック1のシリン
ダ部2の周囲に形成された環状掃気通路に常時連通状態
に形成されている。該環状掃気通路は吸気通路に連通し
ている。吸気通路は、クランクケース、ターボチャージ
ャ或いはルーツブロワ等の過給機から送られる空気即ち
掃気が送り込まれるように構成されている。
て、シリンダブロック1のシリンダ部2に嵌合したシリ
ンダライナ3の下部には、掃気口即ち吸気口5が形成さ
れている。シリンダブロック1には、吸気口5に連通す
る掃気ポート即ち吸気ポート4が形成され、図示してい
ないが、該吸気ポート4はシリンダブロック1のシリン
ダ部2の周囲に形成された環状掃気通路に常時連通状態
に形成されている。該環状掃気通路は吸気通路に連通し
ている。吸気通路は、クランクケース、ターボチャージ
ャ或いはルーツブロワ等の過給機から送られる空気即ち
掃気が送り込まれるように構成されている。
【0018】この2サイクル断熱エンジンにおいて、シ
リンダライナ3で形成されるシリンダ13内を往復運動
するピストンは、該ピストンのピストンヘッドの頂面が
掃気ポートの上壁面より下方に降下することで、掃気即
ち空気がシリンダ内に導入される。ピストンは、例え
ば、窒化ケイ素Si3 N4 、チタン酸アルミニウムAl
2 TiO5 等のセラミックスから断熱構造に構成されて
いるピストンヘッド部と、該ピストンヘッド部にメタル
フロー金属等で断熱ガスケット等を介在して固定したア
ルミニウム合金等の金属材料から成るピストンスカート
部から構成されている。
リンダライナ3で形成されるシリンダ13内を往復運動
するピストンは、該ピストンのピストンヘッドの頂面が
掃気ポートの上壁面より下方に降下することで、掃気即
ち空気がシリンダ内に導入される。ピストンは、例え
ば、窒化ケイ素Si3 N4 、チタン酸アルミニウムAl
2 TiO5 等のセラミックスから断熱構造に構成されて
いるピストンヘッド部と、該ピストンヘッド部にメタル
フロー金属等で断熱ガスケット等を介在して固定したア
ルミニウム合金等の金属材料から成るピストンスカート
部から構成されている。
【0019】この考案による2サイクル断熱エンジン
は、特に、吸気ポート4を備えた金属材料で製作したシ
リンダブロック1に、吸気口5を備えたセラミックスで
製作したシリンダライナ3を取り付ける構造に特徴を有
するものである。この2サイクル断熱エンジンは、シリ
ンダブロック1に形成したシリンダ部2とシリンダライ
ナ3との上端部間を密封する金属製ガスケット7、及び
シリンダ部2とシリンダライナ3との下端部間を密封す
るためシリンダ部2とシリンダライナ3との全周にわた
って伸びる金属製シールリング11,12を有してい
る。また、シリンダブロック1のシリンダ部2の内壁と
シリンダライナ3の外周面との間には、断熱のため微小
な隙間6が形成されている。
は、特に、吸気ポート4を備えた金属材料で製作したシ
リンダブロック1に、吸気口5を備えたセラミックスで
製作したシリンダライナ3を取り付ける構造に特徴を有
するものである。この2サイクル断熱エンジンは、シリ
ンダブロック1に形成したシリンダ部2とシリンダライ
ナ3との上端部間を密封する金属製ガスケット7、及び
シリンダ部2とシリンダライナ3との下端部間を密封す
るためシリンダ部2とシリンダライナ3との全周にわた
って伸びる金属製シールリング11,12を有してい
る。また、シリンダブロック1のシリンダ部2の内壁と
シリンダライナ3の外周面との間には、断熱のため微小
な隙間6が形成されている。
【0020】この2サイクル断熱エンジンにおいて、シ
リンダ部2とシリンダライナ3との下端部間では、シリ
ンダライナ3の全周下端面に沿ってSUS等の金属材料
から製作されたシールリング11が配置され、また、シ
リンダブロック1のシリンダ部2の全周下端面に沿って
SUS等の金属材料から製作されたシールリング12が
配置されている。これらのシールリング11,12は、
全周にわたって伸びるリング状の固定ブラケット9で支
持されている。固定ブラケット9がシリンダブロック1
にボルト15で緊締されることによって、シールリング
11,12はそれぞれシリンダライナ3の下端面とシリ
ンダブロック1のシリンダ部2の下端面に押圧され、シ
リンダ部2とシリンダライナ3との間をシール状態にす
る。また、上端部間を密封する金属製ガスケット7には
押さえ金具8が設けられ、シリンダブロック1にシリン
ダヘッド10が固定されることによって、金属製ガスケ
ット7が弾性変形してシリンダブロック1とシリンダラ
イナ3間を密封する状態に設定される。
リンダ部2とシリンダライナ3との下端部間では、シリ
ンダライナ3の全周下端面に沿ってSUS等の金属材料
から製作されたシールリング11が配置され、また、シ
リンダブロック1のシリンダ部2の全周下端面に沿って
SUS等の金属材料から製作されたシールリング12が
配置されている。これらのシールリング11,12は、
全周にわたって伸びるリング状の固定ブラケット9で支
持されている。固定ブラケット9がシリンダブロック1
にボルト15で緊締されることによって、シールリング
11,12はそれぞれシリンダライナ3の下端面とシリ
ンダブロック1のシリンダ部2の下端面に押圧され、シ
リンダ部2とシリンダライナ3との間をシール状態にす
る。また、上端部間を密封する金属製ガスケット7には
押さえ金具8が設けられ、シリンダブロック1にシリン
ダヘッド10が固定されることによって、金属製ガスケ
ット7が弾性変形してシリンダブロック1とシリンダラ
イナ3間を密封する状態に設定される。
【0021】
【考案の効果】この考案による2サイクル断熱エンジン
は、上記のように構成されており、次のような効果を有
する。この2サイクル断熱エンジンは、金属製シリンダ
ブロックに形成したシリンダ部にセラミックス製シリン
ダライナを嵌合し、前記シリンダブロックのシリンダ部
と前記シリンダライナとの上端部間を金属製ガスケット
で密封すると共に、前記シリンダ部と前記シリンダライ
ナとの下端部間を前記シリンダ部と前記シリンダライナ
との全周にわたって伸びる金属製シールリングで密封し
ているので、熱膨張差によって前記シリンダブロックの
前記シリンダ部と前記シリンダライナの外周面との間に
クリアランスが発生したとしても、該クリアランスを通
ってクランクケースからオイルが吸気ポートに侵入する
ようなことはない。
は、上記のように構成されており、次のような効果を有
する。この2サイクル断熱エンジンは、金属製シリンダ
ブロックに形成したシリンダ部にセラミックス製シリン
ダライナを嵌合し、前記シリンダブロックのシリンダ部
と前記シリンダライナとの上端部間を金属製ガスケット
で密封すると共に、前記シリンダ部と前記シリンダライ
ナとの下端部間を前記シリンダ部と前記シリンダライナ
との全周にわたって伸びる金属製シールリングで密封し
ているので、熱膨張差によって前記シリンダブロックの
前記シリンダ部と前記シリンダライナの外周面との間に
クリアランスが発生したとしても、該クリアランスを通
ってクランクケースからオイルが吸気ポートに侵入する
ようなことはない。
【0022】従って、シリンダブロックとシリンダライ
ナとの間に熱膨張差でクリアランスが発生することがあ
っても、該クリアランス及び吸気ポートを通じて燃焼室
へオイルが侵入するのを防止できるので、HC等のエミ
ッションの発生を低減できる。また、過給時に、上記ク
リアランスを通ってブーストが漏洩することも防止で
き、出力を低下させることがなく、エンジン性能を向上
させることができる。それ故に、この2サイクル断熱エ
ンジンでは、低エミッション特性を活かしたエンジン性
能を向上させたエンジンを提供できる。
ナとの間に熱膨張差でクリアランスが発生することがあ
っても、該クリアランス及び吸気ポートを通じて燃焼室
へオイルが侵入するのを防止できるので、HC等のエミ
ッションの発生を低減できる。また、過給時に、上記ク
リアランスを通ってブーストが漏洩することも防止で
き、出力を低下させることがなく、エンジン性能を向上
させることができる。それ故に、この2サイクル断熱エ
ンジンでは、低エミッション特性を活かしたエンジン性
能を向上させたエンジンを提供できる。
【図1】この考案による2サイクル断熱エンジンの一実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
【図2】図1の2サイクル断熱エンジンの下面図であ
る。
る。
【図3】従来の2サイクル断熱エンジンの一例を示す断
面図である。
面図である。
【図4】図3の2サイクル断熱エンジンの下面図であ
る。
る。
【図5】図3の2サイクル断熱エンジンの作動で発生す
る現象を示す断面図である。
る現象を示す断面図である。
【図6】従来の2サイクル断熱エンジンの別の例を示す
断面図である。
断面図である。
1 シリンダブロック 2 シリンダ部 3 シリンダライナ 4 吸気ポート 5 吸気口 6 クリアランス 7 金属製ガスケット 8 押さえ金具 9 固定ブラケット 10 シリンダヘッド 11 金属製シールリング 12 金属製シールリング 13 シリンダ
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダヘッドを取り付け且つ吸気ポー
トを形成した金属製シリンダブロック、該シリンダブロ
ックに形成したシリンダ部に嵌合し且つ前記吸気ポート
に対応する吸気口を備えたセラミックス製シリンダライ
ナ、前記シリンダ部と前記シリンダライナとの上端部間
を密封する金属製ガスケット、及び前記シリンダ部と前
記シリンダライナとの下端部間を密封するため前記シリ
ンダ部と前記シリンダライナとの全周にわたって伸びる
金属製シールリングを有する2サイクル断熱エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210691U JP2559517Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 2サイクル断熱エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210691U JP2559517Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 2サイクル断熱エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0557337U JPH0557337U (ja) | 1993-07-30 |
JP2559517Y2 true JP2559517Y2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=14578302
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11210691U Expired - Lifetime JP2559517Y2 (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 2サイクル断熱エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559517Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP11210691U patent/JP2559517Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0557337U (ja) | 1993-07-30 |
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