JP2559510Y2 - クレイドル型可変容量アキシャルピストンポンプ - Google Patents

クレイドル型可変容量アキシャルピストンポンプ

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JP2559510Y2
JP2559510Y2 JP10629391U JP10629391U JP2559510Y2 JP 2559510 Y2 JP2559510 Y2 JP 2559510Y2 JP 10629391 U JP10629391 U JP 10629391U JP 10629391 U JP10629391 U JP 10629391U JP 2559510 Y2 JP2559510 Y2 JP 2559510Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、産業機械等の油圧回路
における高圧用駆動源に用いて好適なクレイドル型可変
容量アキシャルピストンポンプに関し、詳しくは、ケー
シングには円弧面状のクレイドルガイドが凹設され、斜
板には円弧面状のクレイドルが突設され、これらクレイ
ドルガイドとクレイドルとの間に介在されたスラストブ
ッシュを介して斜板がケーシングに対して揺動可能に支
承されてなるクレイドル型可変容量アキシャルピストン
ポンプの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクレイドル型可変容量アキシャル
ピストンポンプ(以下、単にクレイドル型ポンプとい
う。)として、特開昭58−65980号、特開昭64
−36986号公報記載のものが知られている。このク
レイドル型ポンプは、ケーシング及びエンドカバーによ
って形成される密閉空間内に駆動軸が支承されており、
駆動軸には軸心と平行に複数のボアを有するシリンダブ
ロックが嵌合されている。ケーシングには円弧面状のク
レイドルガイドが凹設され、斜板には円弧面状のクレイ
ドルが突設され、これらクレイドルガイドとクレイドル
との間にはスラストブッシュが介在されている。斜板は
このスラストブッシュを介してケーシングに対して揺動
可能に支承され、容量可変機構により傾角が決定され
る。シリンダブロックの各ボア内には斜板に回転摺動可
能に係留されたシューを介してピストンが斜板の傾角に
応じて往復動可能に収納されている。シリンダブロック
とエンドカバーとの間にはボアと連通する吸入及び吐出
ポートを備えた弁板がエンドカバーに固定されており、
この弁板の吸入及び吐出ポートを除く部分がシリンダブ
ロックのボア開口端を封塞している。そして、エンドカ
バーには上記吸入及び吐出ポートとそれぞれ連通する吸
入及び吐出口が形成されている。
【0003】かかるクレイドル型ポンプでは、駆動軸の
回転によりシリンダブロックが回転し、ボア内をピスト
ンが斜板の傾角に応じて往復動することによりボアに容
積変化を生じさせ、低圧の作動油を吸入口から吸入ポー
トを経て容積拡大途上のボアに吸入するとともに、高圧
の作動油を容積縮小途上のボアから吐出ポートを経て吐
出口で吐出する。このとき、斜板にはピストンからシュ
ーを介してスラスト荷重が作用する。このクレイドル型
ポンプでは、斜板がトラニオン型のものと比較して互い
に大きな面積を有するスラストブッシュとクレイドルと
の弧面摺動により揺動する構成であるため、比較的大き
なスラスト荷重が斜板に作用する場合であっても、その
スラスト荷重を好適に支持し、過大なスラスト荷重にも
充分耐えることが可能である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上記公報記載
のクレイドル型ポンプにおいては、スラストブッシュと
して滑性金属製、例えば銅系金属からなるものを採用し
ている。摺動面に樹脂膜を施した金属製スラストブッシ
ュを採用することもある。これらの場合、通常、ケーシ
ング及び斜板は鉄系金属からなり、図7に示すように、
スラストブッシュ90はケーシングのクレイドルガイド
91に皿小ねじ92により締着される。そして、スラス
トブッシュ90は、この皿小ねじ92によりクレイドル
ガイド91に保持されて周方向への移動が防止される。
【0005】このため、スラストブッシュ90は、皿も
み穴によって厚肉化されるばかりでなく、周方向への移
動防止のために比較的大きな皿小ねじ92を採用するこ
とからこの皿もみ穴もより大きなものである必要があ
り、より厚肉化される。したがって、このクレイドル型
ポンプは、軸長化され、大型化及び大重量化されること
になる。
【0006】また、このクレイドル型ポンプでは、スラ
ストブッシュ90の組付けに際し、皿小ねじ92を要し
て部品点数の増加を生じることから、またクレイドルガ
イド91とスラストブッシュ90とを位置決めの後、皿
小ねじ92を皿もみ穴に挿入し、しかる後に締着する必
要があることから、組付けが困難である。同時に、スラ
ストブッシュ90は、少なくとも本体が金属製であるこ
とから、容易に加工可能なものでない。一方、かかる従
来のクレイドル型ポンプでは、上記のように金属製であ
って加工が困難なスラストブッシュ90を高い真円度の
摺動面90aに成形しなければ、摺動面90aが斜板の
クレイドル(図示せず)と整合せず、ひいては斜板を好
適に揺動させることができない。また、例えかかる困難
な加工を克服し、スラストブッシュ90の摺動面90a
を高い真円度で成形したとしても、ケーシングのクレイ
ドルガイド91が充分な真円度でなければ、摺動面90
aがクレイドルガイド91の影響を受けてクレイドルと
整合しないため、クレイドルガイド91も高い真円度で
加工しなければならない。
【0007】したがって、このクレイドル型ポンプは製
造コストも高騰することとなる。本考案は、クレイドル
型ポンプの軸短化による小型化及び軽量化を図るととも
に、製造コストの低廉化をも図ることを解決すべき課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案のクレイドル型ポ
ンプは、上記課題を解決するため、前記クレイドルガイ
ドは凹部をもち、前記スラストブッシュは該凹部と嵌合
する凸部をもつ樹脂製であり、該スラストブッシュは該
凹部及び該凸部とにより組付け時に位置決めされるとと
もに該凹部及び該凸部の嵌合により該クレイドルガイド
に保持され、かつ該クレイドルガイドは粗面化されてい
るという新規な構成を採用している。
【0009】クレイドルガイドの凹部は穴状や溝状で形
成することができる。スラストブッシュの凸部はこのク
レイドルガイドの凹部に嵌合される。スラストブッシュ
を構成する樹脂としては、直鎖脂肪族ポリアミド(ナイ
ロン)、共重合系ポリアセタール(ジュラコン)、PT
FE等の摺動性及び被削性に富む樹脂を採用することが
できる。
【0010】クレイドルガイドの粗面化の程度は、スラ
スト荷重の大きさ、スラストブッシュを構成する樹脂等
によって適宜選択できる。スラストブッシュの摺動面に
は油溝を設けることもできる。
【0011】
【作用】本考案のクレイドル型ポンプでは、スラストブ
ッシュは、組付け時にクレイドルガイドの凹部とスラス
トブッシュの凸部とによりクレイドルガイドとの間で位
置決めされ、クレイドルに押圧され、凹部及び凸部の嵌
合によりクレイドルガイドに保持される。このため、ス
ラストブッシュは従来のように皿もみ穴を要しないので
薄肉化される。したがって、このクレイドル型ポンプ
は、軸短化され、小型化及び軽量化される。
【0012】また、このクレイドル型ポンプでは、スラ
ストブッシュの組付けに際し、従来のような皿小ねじを
要しないため部品点数が削減され、かつ上記のように凹
部及び凸部の嵌合によりスラストブッシュをクレイドル
ガイドに保持できるため、容易に組付けられる。同時
に、スラストブッシュは樹脂製であることから、その凸
部とともに容易に型成形によって得られる。一方、この
クレイドル型ポンプでは、スラストブッシュを高い真円
度の摺動面に成形しなくても、またクレイドルガイドを
高い真円度に加工しなくても、ある程度高い精度で板厚
を管理し、かつクレイドルを高い真円度及び密の面粗さ
に加工していれば、使用によりスラストブッシュがクレ
イドルに磨耗されてクレイドルとなじみ、比較的短期間
で斜板が好適に揺動可能となる。
【0013】このとき、粗面化されたクレイドルガイド
は、クレイドルガイドの摩擦係数を密の面粗さのクレイ
ドルの摩擦係数より大きくする。このため、スラストブ
ッシュがクレイドルガイド側で受ける周方向の摩擦力
は、同スラストブッシュがクレイドル側で受ける周方向
の摩擦力よりも大きくなる。このため、クレイドルガイ
ドとクレイドルとの間のスラストブッシュは、主として
摩擦係数の差により周方向への移動が防止され、凹部及
び凸部の嵌合によりスラストブッシュが簡易に保持さ
れ、従来のように比較的大きな皿小ねじを用いてスラス
トブッシュを完全にクレイドルガイドに固着しなくて
も、スラストブッシュは好適にクレイドルガイドに保持
される。一方、上記クレイドルガイド部の摩擦力による
スラストブッシュの周方向への移動の防止は、凹部及び
凸部に応力集中が作用するのを緩和する。
【0014】したがって、このクレイドル型ポンプで
は、スラストブッシュをクレイドルガイドに簡易に組付
け、かつスラストブッシュ及びクレイドルガイドの加工
を簡易に行い、これにより製造コストを低廉化したとし
ても、斜板を好適に揺動させることができる。
【0015】
【実施例】以下、本考案を具体化した実施例を図面を参
照しつつ説明する。 (実施例1) このクレイドル型ポンプは、図1に示すように、鉄系金
属からなるケーシング1及びエンドカバー2によって形
成される密閉空間3内に軸受4a、4b及び軸封装置4
cを介して駆動軸4が支承されており、駆動軸4のスプ
ライン4dには軸心と平行に複数のボア5を有するシリ
ンダブロック6が軸心に沿って変位可能に嵌合されてい
る。また、ケーシング1には、図2に示すように、シリ
ンダブロック6側で駆動軸4を挟んで対称に一対のクレ
イドルガイド10が駆動軸4に対して直角方向に延びる
円弧面状に凹設されており、これらクレイドルガイド1
0の中央部にはドリル加工により穴状の凹部10aが形
成されている。ケーシング1の各クレイドルガイド10
の面粗さは後述する斜板8のクレイドル8aより粗く、
さほど高精度に加工されていない。
【0016】各クレイドルガイド10にはナイロン製の
スラストブッシュ7が保持される。各スラストブッシュ
7はナイロン製であることから、その凸部7aとともに
容易に型成形によって得られた。また、各スラストブッ
シュ7は、ある程度高い精度で板厚が管理されている
が、さほど高精度でなく円弧面状の摺動面7bが形成さ
れている。これらスラストブッシュ7は、組付け時にク
レイドルガイド10の凹部10aとスラストブッシュ7
の凸部7aとによりクレイドルガイド10との間で位置
決めされ、クレイドル8aに押圧され、凹部10a及び
凸部7aの嵌合によりクレイドルガイド10に保持され
る。こうして、図3に示すように、クレイドルガイド1
0に保持されたスラストブッシュ7は、従来のように皿
もみ穴を要しないので薄肉化されている。したがって、
このクレイドル型ポンプは、軸短化され、小型化及び軽
量化されている。
【0017】また、このクレイドル型ポンプでは、各ス
ラストブッシュ7の組付けに際し、従来のような皿小ね
じを要しないため部品点数が削減され、かつ上記のよう
に凹部10a及び凸部7aの嵌合により各スラストブッ
シュ7を各クレイドルガイド10に保持できるため、容
易に組付けられる。図1に示すように、高精度に円弧面
状のクレイドル8aが突設され鉄系金属又はアルミ系金
属からなる斜板8は、スラストブッシュ7の摺動面7b
とクレイドル8aとにより支承されている。この斜板8
には、回転摺動可能にシュー9が係留されており、シュ
ー9にはピストン11が係留され、このピストン11は
シリンダブロック6の各ボア5内を往復動可能に収納さ
れている。また、シリンダブロック6とエンドカバー2
との間にはボア5と連通する吸入及び吐出ポート12
a、12bを備えた弁板12がエンドカバー2に固定さ
れており、この弁板12の吸入及び吐出ポート12a、
12bを除く部分がシリンダブロック6のボア開口端を
封塞している。エンドカバー2には上記吸入及び吐出ポ
ート12a、12bとそれぞれ連通する吸入及び吐出口
13a、13bが形成されている。
【0018】駆動軸4とシリンダブロック6との間の環
状空間20内にはスペーサ21、サークリップ22を介
して圧縮ばね23が配設されている。スペーサ21は圧
縮ばね23の付勢力によりピン24を介してピボット2
5を軸心に沿って押圧し、ピボット25はシュー9を径
方向に摺動可能に係留するシューリテーナ26と揺動可
能に係留されている。こうして、斜板8は、圧縮ばね2
3の付勢力により、スペーサ21、ピン24、ピボット
25、シューリテーナ26及びシュー9を介してケーシ
ング1側に押圧されている。一方、サークリップ22は
同圧縮ばね23の付勢力によりシリンダブロック6を斜
板8とは逆方向へ押圧している。
【0019】また、エンドカバー2におけるピストン1
1の下死点側には、斜板8の一端とケーシング1側から
当接する付勢ロッド31が制御ばね32を介して装備さ
れている。他方、この付勢ロッド31等と斜板8に対し
て対称なエンドカバー2には、外部より制御油が導入さ
れる制御シリンダ33が配設され、この制御シリンダ3
3内には制御油により進退される制御ロッド34が装備
されている。
【0020】このクレイドル型ポンプでは、前記従来の
クレイドル型ポンプと同様に、駆動軸4の回転によりス
プライン4dを介してシリンダブロック6が回転する。
このとき、上述のように各スラストブッシュ7を高い真
円度の摺動面7bに成形していなくても、また各クレイ
ドルガイド10を高い真円度に加工していなくても、あ
る程度高い精度で板厚を管理し、かつクレイドル8aを
高い真円度及び密の面粗さに加工していれば、使用によ
りスラストブッシュ7がクレイドル8aに磨耗されてク
レイドル8aとなじみ、比較的短期間で斜板8が好適に
揺動可能となる。
【0021】そして、クレイドルガイド10は低精度の
加工であるため、粗い面粗さのクレイドルガイド10の
摩擦係数μ1 は、密の面粗さのクレイドル8aの摩擦係
数μ2 より大きい。また、図3に示すように、スラスト
ブッシュ7の板厚をt、摺動面7bの曲率半径をRとす
れば、ケーシング1のクレイドルガイド10の曲率半径
は(R+t)となる。このため、スラスト荷重をFとす
れば、スラストブッシュ7がクレイドルガイド10側で
受ける周方向の摩擦力T1 =(R+t)・μ1・F、同
スラストブッシュ7がクレイドル8a側で受ける周方向
の摩擦力T2 =R・μ2 ・Fとなり、T1 はT2 よりも
大きくなる。このため、クレイドルガイド10とクレイ
ドル8aとの間のスラストブッシュ7は、摩擦係数及び
曲率半径の差により周方向への移動が防止され、凹部1
0a及び凸部7aの嵌合によりスラストブッシュ7が簡
易に保持され、従来のように比較的大きな皿小ねじを用
いてスラストブッシュ7を完全にクレイドルガイド10
に固着しなくても、スラストブッシュ7は好適にクレイ
ドルガイド10に保持される。一方、これら摩擦係数及
び曲率半径の差によるクレイドルガイド10によるスラ
ストブッシュ7の周方向への移動の防止は、凹部10a
及び凸部7aに応力集中が作用するのを緩和する。
【0022】したがって、このクレイドル型ポンプで
は、スラストブッシュ7をクレイドルガイド10に簡易
に組付け、かつスラストブッシュ7及びクレイドルガイ
ド10の加工を簡易に行い、これにより製造コストを低
廉化したとしても、斜板8を好適に揺動させることがで
きる。この後、付勢ロッド31と制御ロッド34との対
向により決定される斜板8の傾角に応じてボア5内をピ
ストン11が往復動する。これにより、ボア5は容積変
化を生じ、低圧の作動油を吸入口13aから吸入ポート
12aを経て容積拡大途上のボア5に吸入するととも
に、高圧の作動油を容積縮小途上のボア5から吐出ポー
ト12bを経て吐出口13bで吐出する。このとき、ピ
ストン11からシュー9を介して大きなスラスト荷重を
受ける斜板8は、摺動面7bとクレイドル8aとの支承
により、そのスラスト荷重を好適に支持し、過大なスラ
スト荷重にも充分耐えることが可能である。 (実施例2) このクレイドル型ポンプでは、図4に示すように、ケー
シング1の各クレイドルガイド10の両縁部に溝状の凹
部10bが形成され、各スラストブッシュ7には凹部1
0bとそれぞれ嵌合する凸部7cが形成され、これら凹
部10bと凸部7cとの嵌合により各スラストブッシュ
7が各クレイドルガイド10に保持されている。他の構
成は実施例1のものと同一であるため、詳細を省略す
る。
【0023】このクレイドル型ポンプにおいても、実施
例1と同様の作用及び効果を奏することができる。 (実施例3) このクレイドル型ポンプでは、図5に示すように、スラ
ストブッシュ7の摺動面7bに格子状の油溝71を形成
したものであり該油溝71は型によって容易に形成する
ことができる。他の構成は実施例1のものと同一である
ため、詳細を省略する。
【0024】このクレイドル型ポンプにおいては、実施
例1と同様の作用及び効果を奏することができるととも
に、ナイロン製のスラストブッシュ7に油溝71を設け
るという簡易な構成により、スラストブッシュ7がクレ
イドル8a側で受ける周方向の摩擦力を極めて小さくす
ることができるため、スラストブッシュ7をより好適に
クレイドルガイド10に保持し、ひいては斜板8をより
好適に揺動させることができる。 (実施例4) このクレイドル型ポンプでは、図6に示すように、スラ
ストブッシュ7の摺動面7bにスパイラル状の油溝72
を形成したものである。他の構成は実施例1のものと同
一であるため、詳細を省略する。
【0025】このクレイドル型ポンプにおいても、実施
例3と同様の作用及び効果を奏することができる。な
お、上記実施例1〜4では、ケーシング1及び斜板8と
して鉄系金属からなるものを採用したが、樹脂製のスラ
ストブッシュ7を採用したことにより、少なくとも一方
をアルミニウム系金属で構成することができる。この場
合には、クレイドル型ポンプのさらなる軽量化を実現す
ることができる。
【0026】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案のクレイド
ル型ポンプでは、クレイドルガイドが凹部をもち、スラ
ストブッシュがこの凹部と嵌合する凸部をもつ樹脂製で
あり、スラストブッシュがこれら凹部及び凸部により組
付け時に位置決めされるとともに凹部及び凸部の嵌合に
よりクレイドルガイドに保持され、かつこのクレイドル
ガイドは粗面化されているため、以下のような優れた効
果を奏することができる。 (1)スラストブッシュの薄肉化により軸短化を実現す
ることができ、これにより、小型化及び軽量化を図るこ
とができる。 (2)樹脂製のスラストブッシュが容易に成形可能であ
り、このスラストブッシュ及び金属製のクレイドルガイ
ドを簡易に加工し、かつスラストブッシュを簡易にクレ
イドルガイドに組付けても、斜板を好適に揺動可能に支
承することができる。したがって、製造コストの低廉化
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のクレイドル型ポンプの縦断面図であ
る。
【図2】実施例1のクレイドル型ポンプにおける要部斜
視図である。
【図3】実施例1のクレイドル型ポンプにおける要部断
面図である。
【図4】実施例2のクレイドル型ポンプにおける要部断
面図である。
【図5】実施例3のクレイドル型ポンプにおけるスラス
トブッシュの斜視図である。
【図6】実施例4のクレイドル型ポンプにおけるスラス
トブッシュの斜視図である。
【図7】従来のクレイドル型ポンプにおける要部断面図
である。
【符号の説明】
1…ケーシング 10…クレイドルガイド 1
0a、10b…凹部 2…エンドカバー 3…密閉空間 4
…駆動軸 5…ボア 23…圧縮ばね 6
…シリンダブロック 8…斜板 8a…クレイドル 9
…シュー 11…ピストン 25…ピボット 2
6…シューリテーナ 7…スラストブッシュ 7b…摺動面 7
a、7c…凸部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング及びエンドカバーによって形成
    される密閉空間内に支承された駆動軸と、該駆動軸の軸
    心方向に複数のボアを有して該駆動軸と共に回転し、圧
    縮ばねにより該軸心に沿って該エンドカバー側に付勢さ
    れるシリンダブロックと、容量可変機構を介して傾角を
    変化させる斜板と、該斜板と回転摺動可能に係留された
    シューを介し、該斜板の該傾角に応じて各該ボア内を往
    復動する複数のピストンと、該圧縮ばねにより該軸心に
    沿って該シリンダブロックとは逆に付勢されるピボット
    と、該ピボットと揺動可能に係留されかつ該シューを径
    方向に摺動可能に係留するシューリテーナとを含み、該
    ケーシングには円弧面状のクレイドルガイドが凹設さ
    れ、該斜板には円弧面状のクレイドルが突設され、該ク
    レイドルガイドと該クレイドルとの間に介在されたスラ
    ストブッシュを介して該斜板が該ケーシングに対して揺
    動可能に支承されてなるクレイドル型可変容量アキシャ
    ルピストンポンプにおいて、 前記クレイドルガイドは凹部をもち、前記スラストブッ
    シュは該凹部と嵌合する凸部をもつ樹脂製であり、該ス
    ラストブッシュは該凹部及び該凸部とにより組付け時に
    位置決めされるとともに該凹部及び該凸部の嵌合により
    該クレイドルガイドに保持され、かつ該クレイドルガイ
    ドはクレイドル円弧面よりも粗面化されていることを特
    徴とするクレイドル型可変容量アキシャルピストンポン
    プ。
JP10629391U 1991-12-24 1991-12-24 クレイドル型可変容量アキシャルピストンポンプ Expired - Lifetime JP2559510Y2 (ja)

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JPH0552266U JPH0552266U (ja) 1993-07-13
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013022094A1 (ja) * 2011-08-11 2013-02-14 Ntn株式会社 摺動ナット、圧縮機用滑り軸受、およびクレイドルガイド

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013022094A1 (ja) * 2011-08-11 2013-02-14 Ntn株式会社 摺動ナット、圧縮機用滑り軸受、およびクレイドルガイド

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