JP2558703B2

JP2558703B2 - シャンプ−組成物

Info

Publication number: JP2558703B2
Application number: JP62148188A
Authority: JP
Inventors: 隆池内
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1987-06-15
Filing date: 1987-06-15
Publication date: 1996-11-27
Anticipated expiration: 2011-11-27
Also published as: JPS63313716A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はシャンプー組成物に係わり、特には豊かな泡
立ちときめ細かいクリーミィーな泡質を有し、洗髪時つ
るつるして手ぐしの通りが良いシャンプー組成物に関す
る。

〔従来の技術〕

近年シャンプーは洗髪時に豊かに泡立ち、なおかつき
め細かくクリーミィな泡質であるものが要望されてい
る。泡質に関しては、洗髪時に起る毛髪と毛髪とのから
まりや摩擦によるキューティクルの剥離等の毛髪の損傷
を防止するために、単にきめが細かいというだけではな
く泡がつるつるして手ぐしの通りが良いことが望まし
い。

そこで、メチルセルロースやカチオン化セルロース等
の水溶性高分子をシャンプーに配合して洗髪時の泡に粘
りを与え、きめの細かい泡とする試みがなされている。

しかし、洗髪時の毛髪損傷防止の上で重要である泡が
つるつるして手ぐしの通りが良いという点においては全
く改良されず、また泡立ちについてもかえって劣化させ
るものが多く、泡立ちが良好であるとともに泡がつるつ
るして手ぐしの通りが良いシャンプーを得るまでには至
っていない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、豊かな
泡立ちときめ細かいクリーミィな泡質を有し、しかも洗
髪時に泡がつるつるして手ぐしの通りが良いシャンプー
組成物を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、界面活性剤としてスルホン酸型アニオン界
面活性剤を使用し、さらにジアリルアンモニウムクロリ
ド−アクリルアミド共重合体および有機カルボン酸塩を
併用してなるシャンプー組成物を提供する。

本発明に用いられるスルホン酸型アニオン界面活性剤
としては、下記式（１）に示すものがある。

R₁SO₃M₁ （１）（ただし、R₁は炭素数12〜16のα−オレフィン、炭素数
12〜16のビニリデン型オレフィン、炭素数12〜16のイン
ナーオレフィン、炭素数12〜16のヒドロキシルアルキル
基または炭素数10〜18の直鎖もしくは分枝鎖のパラフィ
ンであり、M₁はアルカリ金属、アルキル置換アンモニウ
ムまたはヒドロキシアルキル置換アンモニウムを示
す。）式（１）で示されるスルホン酸塩の具体例としては、
例えばα−オレフィンスルホネート（AOS塩）と称する
物質が挙げられる。この物質は、通常、ワックスクラッ
キング法、チーグラー触媒を用いたエチレン重合法等に
よって得られる平均炭素数12〜16のα−オレフィンを原
料とし、これを薄膜上に保持して不活性ガスで希釈した
ガス状無水硫酸でスルホン化したのち、水酸化ナトリウ
ム等のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩で中和
し、加水分解させることにより得られる。この場合、得
られた生成物は、例えばヒドロキシアルカンスルホネー
ト（HOS）を10〜45重量％（ただし、2HOSが0.5〜８重量
％、通常１〜５重量％、3HOS以上が５〜44.5重量％）、
アルケニルスルホネート（ANS）を55〜80重量％、ジス
ルホネート（DS）を３〜15重量％含有する混合物であ
る。

他のスルホン酸塩としては、平均炭素数10〜18、好ま
しくは14〜18のアルカンスルホネートのアルカリ金属
塩、またはアルカリ土類金属塩等がある。これらアルカ
ンスルホネートは、たとえば炭素数10〜18のｎ−パラフ
ィンにスルフォキシデーションを施してアルカンスルホ
ン酸としたのち、これをアルカリを用いて中和させるこ
とにより得ることができる。

スルホン酸型アニオン界面活性剤は、シャンプー組成
物中に２〜40重量％、特に好ましくは３〜30重量％含有
されることが望ましい。２重量％未満の場合には良好な
泡立ちが得にくく、40重量％を超えると低温において白
濁を生じる場合がある。

本発明に用いられるジアリルアンモニウムクロリド−
アクリルアミド共重合体としては、下記式（２）および
式（３）で示される構造を有するものがある。

（ここで、m₁およびm₂は分子量１万〜100万を与える数
を示し、R₂、R₃は同じかもしくは異なって、水素または
炭素数１〜18、好ましくは１〜４のアルキル基を示し、
R₄、R₅は同じかもしくは異なって、水素、炭素数１〜３
のアルキル基もしくはフェニル基を示し、はアニオン残基であり、塩素、臭素等のハロゲンイオ
ン、硫酸、硝酸等の無機酸残基またはメチル硫酸、ヒド
ロキシカルボン酸等の有機酸残基を示す。）上記構造を有する共重合体のうち、好ましいものとし
てMERCK社よりMERQOAT550として市販されているジメチ
ルジアリルアンモニウムクロリドとアクリルアミドとの
共重合体がある。

ジアリルアンモニウムクロリド−アクリルアミド共重
合体の配合量は0.1〜５重量％、特には0.1〜３重量％の
範囲が好適であり、0.1重量％未満ではクリーミィな泡
質および洗髪時につるつるして手ぐしの通りの良い泡が
得にくく、５重量％を超えると組成物が白濁分離する場
合がある。

本発明に用いられる有機カルボン酸塩としては、例え
ばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、グルコン
酸、酪酸、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、エチレ
ンジアミン四酢酸、安息香酸、ニトリロトリ酢酸、マロ
ン酸、イタコン酸、グルタル酸、プロピオン酸、乳酸、
アジピン酸、α−オキシグルタル酸、吉草酸、グリシ
ン、ロイシン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、システイン、チロシン、リジン、アクリル酸、ヒド
ロキシアクリル酸等のアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、ヒドロキシアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
なお、有機カルボン酸塩は酸として配合して組成物中で
中和して塩とすることも可能である。

有機カルボン酸塩の配合量は0.1〜５重量％、特には
0.1〜３重量％の範囲が好適である。0.1重量％未満では
クリーミィな泡質および洗髪時につるつるして手ぐしの
通りが良い泡が得にくく、５重量％を超えると組成物が
白濁分離する場合がある。

本発明のシャンプー組成物には上記のスルホン酸型ア
ニオン界面活性剤、ジアリルアンモニウムクロリド−ア
クリルアミド共重合体および有機カルボン酸からなる必
須成分に加えて、必要によりその使用目的に応じた他の
任意成分を適宜配合することができる。例えば、スルホ
ン酸型アニオン界面活性剤に加えて他のアニオン界面活
性剤、非イオン性界面活性剤または両性界面活性剤を配
合することが可能であり、さらに増粘剤、紫外線吸収
剤、防腐剤、乳化剤のふけ止め剤、酸化防止剤、トニッ
ク剤、色素、香料等の１種または２種以上を配合するこ
とができる。また、組成物の系の相溶性を改善するため
に、エチルアルコールまたはイソプロピルアルコール等
の低級アルコールを、泡立ちに悪影響を及ぼさない範囲
において配合することが可能である。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明は豊かな泡立ちときめ細か
いクリーミィな泡質を有し、しかも洗髪時につるつるし
て手ぐしの通りがよいシャンプー組成物を提供するもの
であり、シャンプーとして好適に使用することができ
る。

〔実施例〕

以下に本発明の実施例および比較例を示すが、各例の
説明に先立ち各例において採用した評価方法について説
明する。

泡立ちの評価それぞれに調製した液体洗浄剤組成物の６％水溶液20
ml（25℃）を100mlメスシリンダーに採取し、人工汚垢
として液体ラノリンを0.2g添加して10秒間に20回振とう
する。そのまま１分間静置したち泡容積（ml）を測定
し、60ml以上であれば実用上良好な泡立ちが得られるも
のと判定する。

泡のクリーミィ感、つるつる感および手ぐしの通りの評
価被験者の頭髪を二分し、左右にそれぞれ3gの標準試料
および試験試料を施して洗髪する。その際の左右頭髪上
の泡をクリーミィ感、つるつる感および手ぐしの通りを
被験者が一対比較法により官能評価を行なう。官能評価
の評点は次の通りとする。

（評点）＋２点試験試料のほうが好ましい＋１点試験試料のほうがやや好ましい０点同等である −１点標準試料のほうがやや好ましい −２点標準試料のほうが好ましい判定は被験者20名の評点の合計で行ない、合計点が７
点以上であれば実用上充分な効果があるとする。なお、
標準試料としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル
硫酸ナトリウム（平均EO付加モル数＝３）の10％水溶
液を用いた。

＜実施例１〜11および比較例１〜３＞下記第１表に記載した配合組成に従って実施例１〜11
および比較例１〜３のシャンプー組成物を調製し、前記
評価方法により泡立ち、泡のクリーミィ感、泡のつるつ
る感、手ぐしの通りを評価した。その結果を第１表に併
記する。なお、表中の各成分の配合量は重量％で示し
た。この結果より実施例１〜11の本発明の組成物は泡立
ち、泡のクリーミィ感、泡のつるつる感および洗髪時の
手ぐしの通りのいずれもが良好であることが認められ
る。これに対し、界面活性剤としてポリオキシエチレン
ラウリルエーテル硫酸ナトリウム（平均EO付加モル数
＝３）を用いた比較例１、ジアリルアンモニウクロリド
−アクリルアミド共重合体を配合していない比較例２、
および有機カルボン酸を配合していない比較例３は泡立
ち、泡のクリーミィ感、泡のつるつる感および洗髪時の
手ぐしの通りのいずれか、あるいはいずれもが不十分で
あった。

＜実施例12および13＞第２表に記載した配合組成に従ってそれぞれのシャン
プー組成物を調製し、前記評価方法により洗髪中の泡立
ち、泡のクリーミィ感、泡のつるつる感および手ぐしの
通りの評価を行なった。その結果を第２表に併記する。
なお、表中の各成分の配合量は重量％で示した。この結
果より、本発明のシャンプー組成物は、硫酸ナトリウ
ム、香料等のスルホン酸型アニオン界面活性剤、ジアリ
ルアンモニウムクロリド−アクリルアミド共重合体およ
び有機カルボン酸塩以外の成分を配合した場合において
も、泡立ち、泡のクリーミィ感、つるつる感、洗髪時の
手ぐしの通りが劣化することなくいずれも良好である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】スルホン酸型アニオン界面活性剤、ジアリ
ルアンモニウムクロリド−アクリルアミド共重合体、お
よび、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、グルコ
ン酸、酪酸、マレイン酸、フマール酸、フタル酸、エチ
レンジアミン四酢酸、安息香酸、ニトリロトリ酢酸、マ
ロン酸、イタコン酸、グルタル酸、プロピオン酸、乳
酸、アジピン酸、α−オキシグルタル酸、吉草酸、グリ
シン、ロイシン、セリン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、システイン、チロシン、リジン、アクリル酸および
ヒドロキシルアクリル酸からなる群から選択される少な
くとも１つの化合物の塩を含有することを特徴とするシ
ャンプー組成物。