JP2558586B2 - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JP2558586B2 JP5002861A JP286193A JP2558586B2 JP 2558586 B2 JP2558586 B2 JP 2558586B2 JP 5002861 A JP5002861 A JP 5002861A JP 286193 A JP286193 A JP 286193A JP 2558586 B2 JP2558586 B2 JP 2558586B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可及的に対称的な帯状
線を多く有し、これによって飛行特性を一層向上させた
ゴルフボールに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールの表面に多数のディンプル
を形成してゴルフボールの飛行方向の安定化(飛行の対
称性)を得ようとする技術思想については従来から種々
の公知例がある。
【0003】ゴルフボールの飛行の対称性を得るために
はできるだけディンプルをゴルフボール球面上に平均的
に分散させることが有利である。一方、ゴルフボールは
金型内で成形されて製造される関係上、その表面に上、
下金型の合わせ面に沿ってディンプルの形成されない円
形の帯状線部分(パーティングライン)が形成されるの
が通例である。
【0004】ところが、このようにゴルフボール球面上
に1本のパーティングラインが形成されるとパーティン
グライン上にクラブフェイスを当てた場合とそうでない
場合では球面上の対称性が損なわれるため、ゴルフボー
ルの飛行の安定性が確保されない。そこで、これを避け
るために前記パーティングラインの他に適宜の本数の最
大円からなる円形帯状部分(以下、単に帯状線という)
を形成して、ゴルフボール球面上にできるだけ均等に帯
状線が存在するようにしたゴルフボールが知られている
(例えば、特開昭61−22871号、特開昭61−1
00270号公報)。このように複数本の帯状線をゴル
フボール球面上に均等に分散形成すると、ゴルフボール
球面上には球面正多面体が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ゴルフボー
ル球面上に円形の帯状線とディンプルとを形成し、それ
によってゴルフボールの飛行の対称性を得ようとすれ
ば、前記帯状線の本数をできるだけ多くしてゴルフボー
ル球面上にできるだけ均等に帯状線とディンプルが分散
せしめられるようにする必要があるが、上記の従来技術
においては、帯状線によって形成される領域が大きすぎ
たり、あるいは十分な対称性が得られないといった不具
合が生じていた。
【0006】本発明は、ゴルフボール球面上に複数本の
帯状線を分散形成し、それによってゴルフボール球面上
に形成される帯状線とディンプルとが可及的に均等に分
散せしめられるようにしたゴルフボールを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、表面に複数個のディンプルと、いずれ
のディンプルとも交差しない最大円からなる4本の帯状
線とを備え、1本の帯状線はゴルフボールの表面を2つ
の半球面に分割する金型間のパーティングラインとし、
3本の帯状線はパーティングラインに対し90°より小
さい等角度で交差し且つ該パーティングラインを6等分
し、パーティングライン上の6分割された帯状線を一辺
とする球面正三角形3個と、パーティングライン上の6
分割された帯状線を一辺とする球面正四角形3個とを各
半球面に対して交互に形成するとともに、前記3個の球
面正三角形のパーティングライン上にない3つの頂点で
頂部球面正三角形を形成し、各正三角形領域および各正
四角形領域に帯状線と交差しないようにディンプルを配
置することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明では、1本のパーティングラインと3本
の帯状線とによりゴルフボール球面上に8個の球面正三
角形と6個の球面正四角形が形成されるが、各球面正三
角形と各球面正四角形との間にはそれほど大きな寸法上
の差異は生じない。従って、これらの球面正三角形と球
面正四角形との組み合わせによって、ゴルフボールの対
称性を向上させ、飛行特性を良好なものとすることがで
きる。
【0009】
【実施例】第1の実施例 図1および図2は、本発明をいわゆるラージサイズのゴ
ルフボールに適用した実施例を示している。
【0010】図1および図2に示すゴルフボールにおい
ては、384個のディンプルとこれらのいずれのディン
プルとも交差しない且つ最大円からなる7本の円形帯状
線(P、Q1 、Q2 、Q3 、R1 、R2 、R3 )が形成
されている。これらの各帯状線のうち、帯状線Pはゴル
フボール製造用の金型の合わせ面に沿って形成されるい
わゆるパーティングラインである。3本の帯状線Q1
2 、Q3 は上記パーティングラインPを6等分すべく
90°より小さい等角度で該パーティングラインと交差
している。これらのパーティングラインPと3本の帯状
線Q1 、Q2 、Q3 によりゴルフボール球面上にはパー
ティングラインPの一方側に4つの球面正三角形
(T1 、T2 、T3 、T4 )と3つの球面正四角形(W
1 、W2 、W3)が形成され、パーティングラインPの
他方側に4つの球面正三角形(T5 、T 6 、T7
8 )と3つの球面正四角形(W4 、W5 、W6 )とが
形成される。各球面正三角形(T1 〜T8 )と各球面正
四角形(W1 〜W6 )とは交互に隣接配置されている
(上記T8 は図面上に現れていない)。
【0011】他の3本の帯状線R1 、R2 、R3 は各球
面正四角形(W1 〜W6 )の対角線となるもので、これ
らの3本の帯状線R1 、R2 、R3 により6個の球面正
四角形(W1 〜W6 )は24個の球面二等辺三角形(W
11、W12、W13、W14〜W61、W62、W63、W64)に等
分割される。
【0012】この第1実施例のゴルフボール(ラージボ
ール)においては、全て(384)のディンプルが相互
に同一径(3.35mm〜3.5mmの範囲で決定され
る)、同一深さ(0.22mm〜0.29mmの範囲で
決定される)とされ、夫々各球面正三角形(T1
8 )または各球面二等辺三角形(W11〜W24)ごとに
その領域内で均等に分散形成されている。因みに、図
1、図2に示すゴルフボールでは各ディンプルの直径を
3.42mm、深さを0.29mmとしている。第2の実施例 図3および図4に示すゴルフボールは、本発明をいわゆ
るスモールサイズのゴルフボールに適用したものであ
る。
【0013】このゴルフボールは、各帯状線P、Q1
3 、R1 〜R3 とそれによって区画形成される各球面
正三角形(T1 〜T8 )、同球面二等辺三角形(W11
64)の形状、配列並びに384の各ディンプルの配列
は前記第1実施例の場合と同じであるが、前記各ディン
プルの寸法が各ディンプルと同一となっていない点で上
記第1実施例のものと異なっている。
【0014】すなわち、この第2実施例のゴルフボール
では、各ディンプルについて4種類の寸法(大ディンプ
ル、中ディンプル、小ディンプル、最小ディンプル)が
あり、その分類は次のようになっている。 (1) 各球面正三角形領域内における大ディンプル (1−1) 各球面正三角形T1 〜T8 の頂点部に位置
するディンプル(Aディンプル)。
【0015】(1−2) 各球面正三角形T1 〜T8
おいて各帯状線(P、Q1 〜Q3 、R1 〜R3 )に沿っ
て各中点に位置するディンプル(Bディンプル)。 (2) 各球面正三角形領域内における中ディンプル (2−1) 前記各AディンプルとBディンプルの中間
に位置するディンプル(Cディンプル)。 (3) 各球面正三角形領域内における小ディンプル (3−1) 前記A、B、C各ディンプルに囲まれた内
側に位置する3つのディンプル(Dディンプル)。 (4) 各球面二等辺三角形領域内における小ディンプ
ル (4−1) 各球面二等辺三角形の底辺の両端に位置す
るディンプル(Eディンプル)。
【0016】(4−2) 各球面二等辺三角形の底辺に
中点に位置するディンプル(Fディンプル)。 (5) 各球面二等辺三角形における最小ディンプル (5−1) 各球面二等辺三角形の頂点に位置するディ
ンプル(Gディンプル)。 (6) 各球面二等辺三角形領域における中ディンプル (6−1) 前記Gディンプルに隣接するディンプル
(Hディンプル)。 (7) 各球面二等辺三角形領域における大ディンプル (7−1) 各球面二等辺三角形内においてE、F、
G、H各ディンプルを除いた残余(5つ)のディンプル
(Iディンプル)。
【0017】以上の4種類の大きさ(大、中、小、最
小)のディンプルの寸法は次の範囲で適宜選択される。 (a) 大ディンプル(A、B、I各ディンプル) 直径=3.70〜3.90mm(本実施例=3.80m
m) 深さ=0.20〜0.25mm(本実施例=0.22m
m) (b) 中ディンプル(C、H各ディンプル) 直径=3.50〜3.70mm(本実施例=3.60m
m) 深さ=0.20〜0.25mm(本実施例=0.22m
m) (c) 小ディンプル(D、E、F各ディンプル) 直径=3.20〜3.50mm(本実施例=3.40m
m) 深さ=0.20〜0.25mm(本実施例=0.22m
m) (d) 最小ディンプル(Gディンプル) 直径=2.80〜3.20mm(本実施例=3.00m
m) 深さ=0.18〜0.20mm(本実施例=0.20m
m)
【0018】
【発明の効果】本発明のゴルフボールによれば、球面正
三角形と球面正四角形とを組み合わせることにより、ゴ
ルフボール表面を略等しい面積の領域に分割することが
でき、これによって、飛行特性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るゴルフボールの正面
図で、1つの球面正三角形を正面中央に配置した状態を
示す図である。
【図2】図1のゴルフボールを水平方向に180°回転
させ且つ1つの球面正四角形を中央に配置した状態にお
ける裏面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るゴルフボールの正面
図で、1つの球面正三角形を正面中央に配置した状態を
示す図である。
【図4】図3のゴルフボールを水平方向に180°回転
させ且つ1つの球面正四角形を中央に配置した状態にお
ける裏面図である。
【符号の説明】
P、Q1 〜Q3 、R1 〜R3 …帯状線 T1 〜T8 …球面正三角形 W1 〜W6 …球面正四角形

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に複数個のディンプルと、いずれのデ
    ィンプルとも交差しない最大円からなる4本の帯状線と
    を備え、1本の帯状線はゴルフボールの表面を2つの半
    球面に分割する金型間のパーティングラインとし、3本
    の帯状線はパーティングラインに対し90°より小さい
    等角度で交差し且つ該パーティングラインを6等分し、
    パーティングライン上の6分割された帯状線を一辺とす
    る球面正三角形3個と、パーティングライン上の6分割
    された帯状線を一辺とする球面正四角形3個とを各半球
    面に対して交互に形成するとともに、前記3個の球面正
    三角形のパーティングライン上にない3つの頂点で頂部
    球面正三角形を形成し、各正三角形領域および各正四角
    形領域に帯状線と交差しないようにディンプルを配置す
    ることを特徴とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】請求項1記載のゴルフボールにおいて、各
    正三角形領域に帯状線に沿って12個のディンプルを配
    列し、さらにその内側に3個のディンプルを正三角形状
    に配列し、各正四角形領域の各帯状線に沿って5個のデ
    ィンプルを配列し、その内側に3個、またその内側に2
    個、さらにまた内側に1個のディンプルを夫々配置する
    ことにより384個のディンプルを形成したことを特徴
    とするゴルフボール。
  3. 【請求項3】請求項2記載のゴルフボールにおいて、全
    てのディンプルが直径および深さにおいて同一寸法であ
    ることを特徴とするゴルフボール。
  4. 【請求項4】請求項3記載のゴルフボールにおいて、デ
    ィンプルが深さ0.22mm〜0.29mmで直径3.
    35mm〜3.50mmであることを特徴とするゴルフ
    ボール。
  5. 【請求項5】請求項2記載のゴルフボールにおいて、全
    ての正三角形領域のディンプルの大きさが3種類の寸法
    からなり、全ての正四角形領域のディンプルの大きさが
    4種類の寸法からなることを特徴とするゴルフボール。
  6. 【請求項6】請求項5記載のゴルフボールにおいて、全
    ての正三角形領域で頂点部のディンプルをAディンプ
    ル、帯状線に沿って各中点に位置するディンプルをBデ
    ィンプル、さらに前記AディンプルとBディンプルの間
    に位置するディンプルをCディンプル、前記A、B、C
    各ディンプルで囲まれた内側に位置する3個のディンプ
    ルをDディンプルとしたとき、前記AディンプルとBデ
    ィンプルを同径の大ディンプルとし、前記Cディンプル
    をそれに次ぐ中ディンプルとし、前記DディンプルをC
    ディンプルに次ぐ小ディンプルとし、さらに全ての正四
    角形領域で各コーナー部に位置するディンプルをEディ
    ンプル、帯状線に沿った中央に位置するディンプルをF
    ディンプル、頂点に位置するディンプルをGディンプ
    ル、前記Gディンプルに隣接するディンプルをHディン
    プル、残りのディンプルをIディンプルとしたとき、前
    記EディンプルとFディンプルを前記Dディンプルと同
    径の小ディンプルとし、前記Gディンプルを前記小ディ
    ンプルに次ぐ最小ディンプルとし、前記Hディンプルを
    前記Cディンプルと同径の中ディンプルとし、前記Iデ
    ィンプルを前記A、B各ディンプルと同径の大ディンプ
    ルとしたことを特徴とするゴルフボール。
  7. 【請求項7】請求項6記載のゴルフボールにおいて、前
    記大ディンプルの深さを0.20〜0.25mm、直径
    を3.70〜3.90mmとし、前記中ディンプルの深
    さを0.20〜0.25mm、直径を3.50〜3.7
    0mmとし、前記小ディンプルの深さを0.20〜0.
    25mm、直径を3.20〜3.50mmとし、さらに
    前記最小ディンプルの深さを0.18〜0.20mm、
    直径を2.80〜3.20mmとしたことを特徴とする
    ゴルフボール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61100270A (ja) * 1984-10-23 1986-05-19 鎌田利株式会社 ゴルフボ−ル製造装置
JPH0654961B2 (ja) * 1985-04-10 1994-07-20 松下電器産業株式会社 サンプルホ−ルド回路

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