JP2558341Y2 - ビームプロファイルモニタ - Google Patents

ビームプロファイルモニタ

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JP2558341Y2
JP2558341Y2 JP1991043947U JP4394791U JP2558341Y2 JP 2558341 Y2 JP2558341 Y2 JP 2558341Y2 JP 1991043947 U JP1991043947 U JP 1991043947U JP 4394791 U JP4394791 U JP 4394791U JP 2558341 Y2 JP2558341 Y2 JP 2558341Y2
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靖明 西上
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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、キャッチプレートに照
射されたイオンビームの形状および密度分布を検出する
ビームプロファイルモニタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオン注入装置は、拡散したい不純物を
イオン化し、この不純物イオンを磁界を用いた質量分析
法により選択的に取り出してイオンビームとし、このイ
オンビームを電界により加速してイオン照射対象物に照
射することで、イオン照射対象物内に不純物を注入する
ものである。
【0003】上記のイオンビームは、通常、ビーム走査
方式やメカニカル走査方式等によりイオン照射対象物の
全面に照射されるようになっているが、イオンビームが
不均一な密度分布でイオンを有していた場合には、イオ
ン照射対象物への不純物の注入量にバラツキを生じさせ
ることになると共に、イオン照射対象物の特定部分に過
剰な電荷を堆積させてチャージアップを生じさせる要因
になる。
【0004】従って、イオンビームは、一般に、イオン
照射対象物へ照射する前段階として、イオン照射対象物
の背面側に位置するキャッチプレートに照射され、この
キャッチプレートにおける照射面の密度分布がビームプ
ロファイルモニタにより検出され、この検出結果を基に
密度分布が調整されるようになっている。
【0005】従来、上記のビームプロファイルモニタ
は、図5に示すように、キャッチプレートのX方向およ
びY方向に配設された例えば15点の測定子51a…か
らなるビーム電流検出部51を有している。そして、こ
のビーム電流検出部51は、図4に示すように、各測定
子51a…にそれぞれ接続された抵抗器を有する抵抗回
路52と、上記の各抵抗器をインターフェース回路59
からの切換信号で順次切り換えるスイッチング回路53
と、増幅回路54とを介してオシロスコープ55のY入
力側に接続されている。
【0006】また、オシロスコープ55のX入力側に
は、DA変換回路56を介して発振器57の接続された
カウンタ回路58が接続されている。このカウンタ回路
58は、DA変換回路56で三角波を形成させてオシロ
スコープ55のX方向の掃引を行わせるようになってい
ると共に、インターフェース回路59の切換信号の出力
タイミングを設定するようになっている。
【0007】これにより、従来のビームプロファイルモ
ニタは、図5に示すように、X方向またはY方向の測定
子51a…を順次切り換えて、各測定子51a…から得
られた検出電圧をオシロスコープ55に表示させること
で、イオンビーム60のX方向およびY方向の密度分布
を検出できるようになっている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のビームプロファイルモニタでは、測定子51a…が
X方向およびY方向の線状に配設されているため、図6
に示すように、各測定子51a…からの測定結果もX方
向およびY方向の線状に限定されることになる。
【0009】従って、測定者は、オシロスコープ55の
表示からイオンビーム60の密度分布および幅を線状に
確認できるだけであり、測定者がイオンビーム60の全
体的な密度分布や形状を把握する場合には、ビームプロ
ファイルモニタから得られたX方向およびY方向の密度
分布や幅を基にして全容を推測することが必要になる。
【0010】そして、この推測による全容の把握は、測
定者に余計な負担をかけることになっていると共に、正
確さに欠けるものになっている。
【0011】従って、本考案においては、面状に測定結
果を得ると共に表示させることで、イオンビーム60の
全体的な把握を可能にし、上記の問題を解決することが
できるビームプロファイルモニタを提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案のビームプロファ
イルモニタは、上記課題を解決するために、イオンビー
ムのイオン密度を複数の測定子を介して測定し、これら
測定結果を表示部に表示させて密度分布を確認させるも
のであり、下記の特徴を有している。
【0013】即ち、上記ビームプロファイルモニタは、
その測定子複数列および複数行に等間隔で配置されて
おり、上記各測定子の出力を所定アドレス順に順次選択
する選択手段と、上記選択手段で選択された測定子の出
力を表示出力に演算する演算手段とを備え、上記表示部
は、演算手段からの出力を、上記測定子の配置状態と同
一の配置状態で表示し、上記演算手段はまた、各測定子
の出力が予め定める条件を満足していないときには、イ
ンターロック信号を出力することを特徴としている。
【0014】
【作用】上記の構成によれば、イオンビームの密度分布
は、イオン密度を測定させる測定子が複数列および複数
行に等間隔で配置されているため、面状に測定されるこ
とになり、これらの測定結果は、測定子の配置状態と同
一の配置状態で表示部に表示されることになる。従っ
て、ビームプロファイルモニタは、イオンビームの密度
分布が表示部に面状に表示されるため、イオンビームの
全体的な密度分布および形状を容易に且つ正確に認識さ
せることになると共に、イオンビームの全容を把握する
際の測定者の負担を軽減させることになる。また、各測
定子の出力が予め定める条件を満足していないとき、た
とえばチャージアップを生じる基準値を超えていたり、
照射面の大きさの基準値を超えていたりすると、インタ
ーロック信号が出力され、イオン照射対象物へのイオン
照射が自動的に禁止されることになる。これによって、
測定者の負担をさらに軽減することができる。
【0015】
【実施例】本考案の一実施例を図1ないし図3に基づい
て説明すれば、以下の通りである。
【0016】本実施例に係るビームプロファイルモニタ
は、図1に示すように、イオンビームの照射により電流
を生じるビーム電流検出部1を有している。このビーム
電流検出部1は、各々にアドレスNo.が付された例え
ば直径2mmの複数の測定子からなっており、これらの
測定子は、図2に示すように、キャッチプレート12に
例えば7mmピッチで17行17列の方形状に等間隔で
配設されている。
【0017】上記のキャッチプレート12は、回転と共
に矢符方向に往復並進移動するディスク13の背面側に
設けられており、ディスク13がイオンビーム14の通
過経路から退避した際に、イオンビーム14が照射され
るようになっている。
【0018】上記のビーム電流検出部1は、図1に示す
ように、抵抗回路2に接続されている。抵抗回路2は、
同一の抵抗値を有する複数の抵抗器からなっており、こ
れらの抵抗器は、一端がビーム電流検出部1の各測定子
にそれぞれ接続されている。
【0019】また、各抵抗器は、他端がファラデー部に
接続されており、イオンビームの照射によって測定子か
ら電流が流れた際に、両端部間に照射量に応じた電位差
を生じさせるようになっている。
【0020】上記の抵抗回路2は、複数の入力端子を有
したスイッチング回路3に接続されている。このスイッ
チング回路3は、各入力端子にスイッチ部を介して接続
された共通出力端子を有しており、スイッチング回路3
の各入力端子には、上記の各抵抗器の一端部がそれぞれ
接続されていると共に、ファラデー部側の他端部が共通
に接続されている。また、このスイッチング回路3に
は、切換信号を出力する切換信号発生回路7が接続され
ており、スイッチング回路3は、切換信号に対応したア
ドレスNo.の抵抗器に接続された入力端子と共通出力
端子との接続状態を切り換えるようになっている。
【0021】上記のスイッチング回路3は、共通出力端
子が増幅回路4に接続されており、増幅回路4は、スイ
ッチング回路3で選択されたアドレスNo.の抵抗器か
ら得られた検出電圧を所定の増幅率で増幅するようにな
っている。そして、この増幅回路4は、検出電圧のアナ
ログ値をデジタル値に変換して検出データ信号を出力す
るAD変換器5を介してCPU(Central Processing U
nit)6に接続されている。
【0022】一方、上述のスイッチング回路3に切換信
号を出力する切換信号発生回路7には、インターフェー
ス回路8を介してアドレス信号発生回路9が接続されて
いる。このアドレス信号発生回路9は、アドレスNo.
を示すアドレス信号を所定時間単位で切り換えて出力す
るようになっており、このアドレス信号が入力される切
換信号発生回路7は、アドレス信号に対応した切換信号
を出力するようになっている。
【0023】また、アドレス信号発生回路9は、上述の
CPU6にも接続されており、CPU6には、アドレス
信号発生回路9からのアドレス信号とAD変換器5から
の検出データ信号とが入力されるようになっている。こ
のCPU6は、LCD(Liquid Crystal Display) およ
びLCDコントローラ等からなる表示部11に接続され
ていると共に、ROM(Read Only Memory) およびRA
M(Random Access Memory)からなるメモリ10に接続
されている。尚、上記の表示部11は、CRT(Cathod
e-Ray Tube) 表示になっていても良い。
【0024】上記のメモリ10のRAMには、アドレス
No.に対応させて検出データを記憶可能な検出データ
記憶領域等が形成されており、ROMには、ビーム密度
表示ルーチンやインターロックルーチン等のプログラム
やデータ等が記憶されている。そして、上記のビーム密
度表示ルーチンは、検出データをイオン密度に換算した
り、この換算値を色分け等して表示部11に表示させる
ようになっている。また、インターロックルーチンは、
検出データが所定の条件を満足しているか否かを判定
し、満足していないときにインターロック信号を発生さ
せて測定者への警報や装置の自動制御を実行させるよう
になっている。
【0025】上記の構成において、ビームプロファイル
モニタの動作について説明する。
【0026】先ず、図2に示すように、拡散したい不純
物がイオン源15でイオン化され、この不純物イオンが
質量分析器16で選択的に取り出されてイオンビーム1
4にされることになる。そして、このイオンビーム14
は、キャッチプレート12に配設されたビーム電流検出
部1に照射されることになり、ビーム電流検出部1の各
測定子は、イオンビーム14の照射によりイオン密度に
応じた電流を生じることになる。
【0027】上記の電流は、図1に示すように、抵抗回
路2の各抵抗器を流れることになり、各抵抗器は、電流
値に応じた電位差を両端部に有することになる。この
際、各抵抗器の両端部には、スイッチング回路3の入力
端子が接続されており、これらの入力端子と共通出力端
子との接続状態は、切換信号発生回路7からの切換信号
で切り換えられている。これにより、切換信号で選択さ
れたアドレスNo.の抵抗器に生じた電位差のみが、検
出電圧として共通出力端子から出力されることになり、
この検出電圧は、増幅回路4で増幅された後、AD変換
器5でアナログ値からデジタル値に変換されて検出デー
タ信号としてCPU6へ出力されることになる。
【0028】上記のCPU6には、検出データ信号の入
力時に、アドレス信号発生回路9からアドレス信号も入
力されている。このアドレス信号は、検出データ信号の
出力元である抵抗器のアドレスNo.を示しており、C
PU6は、メモリ10のRAMに形成された検出データ
記憶領域に、検出データをアドレスNo.に対応させて
記憶させることになる。そして、この検出データ記憶領
域への検出データの記憶は、アドレスNo.の最初から
最後まで連続して順次行われることになる。
【0029】最終アドレスNo.の検出データの記憶が
完了すると、次いで、ビーム密度表示ルーチンが実行さ
れることになり、各検出データは、イオン密度に換算さ
れることになる。この後、換算値が例えば赤色や緑色等
に所定量毎に色分けされ、図3に示すように、ビーム電
流検出部1の測定子の配置状態と同一の配置状態で表示
部11に表示されることになる。そして、測定者は、表
示部11の表示から、イオンビームの密度分布および形
状を認識することになる。
【0030】また、CPU6は、ビーム密度表示ルーチ
ンの実行と共に、インターロックルーチンも実行してお
り、検出データが所定の条件を満足しているか否かを判
定することになる。即ち、所定の条件には、例えばチャ
ージアップを生じる基準値やイオンビームの照射面の大
きさの基準となる基準境界A等があり、検出データがチ
ャージアップを生じる基準値を超えたり、イオンビーム
が基準境界A内に存在している場合には、条件を満足し
ていないとしてインターロック信号が発生され、測定者
への警報や装置の自動制御が実行されることになる。
【0031】このように、本実施例のビームプロファイ
ルモニタは、イオンビームの密度分布をビーム電流検出
部1の測定子で面状に測定し、この測定結果を測定子の
配置状態と同一の配置状態で表示部11に表示させるよ
うになっている。従って、このビームプロファイルモニ
タは、イオンビームの全体的な密度分布および形状を容
易に且つ正確に認識させることが可能になっていると共
に、イオンビームの全容を把握する際の測定者の負担を
軽減させることが可能になっている。
【0032】
【考案の効果】本考案のビームプロファイルモニタは、
以上のように、イオンビームのイオン密度を複数の測定
子を介して測定し、これら測定結果を表示部に表示さ
せて測定者に密度分布を確認させるビームプロファイル
モニタにおいて、上記測定子は、複数列および複数行に
等間隔で配置されており、上記各測定子の出力を所定ア
ドレス順に順次選択する選択手段と、上記選択手段で選
択された測定子の出力を表示出力に演算する演算手段と
を備え、上記表示部は、演算手段からの出力上記測
定子の配置状態と同一の配置状態で表示し、上記演算手
段はまた、各測定子の出力が予め定める条件を満足して
いないときにはインターロック信号を出力する構成であ
る。
【0033】これにより、イオンビームの密度分布が、
複数列および複数行に等間隔で配置された測定子で面状
に測定され、これらの測定結果が測定子の配置状態と同
一の配置状態で表示部に表示されるため、イオンビーム
の全体的な密度分布および形状を容易に且つ正確に認識
させることが可能になると共に、イオンビームの全容を
把握する際の測定者の負担を軽減させることが可能にな
るという効果を奏する。また、各測定子の出力が予め定
める条件を満足していないとき、たとえばチャージアッ
プを生じる基準値を超えていたり、照射面の大きさの基
準値を超えていたりすると、インターロック信号が出力
され、イオン照射対象物へのイオン照射が自動的に禁止
されることになる。これによって、測定者の負担をさら
に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のビームプロファイルモニタのブロック
図である。
【図2】イオンビームのキャッチプレートへの照射状態
を示す説明図である。
【図3】測定結果の表示部への表示状態を示す説明図で
ある。
【図4】従来例を示すものであり、ビームプロファイル
モニタのブロック図である。
【図5】測定子の配置状態を示す説明図である。
【図6】測定結果のオシロスコープへの表示状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 ビーム電流検出部 2 抵抗回路 3 スイッチング回路(選択手段) 4 増幅回路 5 AD変換器 6 CPU(演算手段) 7 切換信号発生回路(選択手段) 8 インターフェース回路(選択手段) 9 アドレス信号発生回路(選択手段) 10 メモリ 11 表示部 12 キャッチプレート 13 ディスク 14 イオンビーム 15 イオン源 16 質量分析器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265 H01L 21/265 T

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンビームのイオン密度を複数の測定子
    を介して測定し、これら測定結果を表示部に表示させ
    測定者に密度分布を確認させるビームプロファイルモ
    ニタにおいて、 上記測定子は、複数列および複数行に等間隔で配置され
    ており、上記各測定子の出力を所定アドレス順に順次選択する選
    択手段と、 上記選択手段で選択された測定子の出力を表示出力に演
    算する演算手段とを備え、 上記 表示部は、演算手段からの出力を、上記測定子の配
    置状態と同一の配置状態で表示し、 上記演算手段はまた、各測定子の出力が予め定める条件
    を満足していないときには、インターロック信号を出力
    することを特徴とするビームプロファイルモニタ。
JP1991043947U 1991-06-12 1991-06-12 ビームプロファイルモニタ Expired - Lifetime JP2558341Y2 (ja)

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JP1991043947U JP2558341Y2 (ja) 1991-06-12 1991-06-12 ビームプロファイルモニタ

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JPH04136857U JPH04136857U (ja) 1992-12-21
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DE10351059B4 (de) * 2003-10-31 2007-03-01 Roth & Rau Ag Verfahren und Vorrichtung zur Ionenstrahlbearbeitung von Oberflächen
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