JP2558247Y2 - 炭材の炭化装置 - Google Patents

炭材の炭化装置

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JP2558247Y2
JP2558247Y2 JP6265192U JP6265192U JP2558247Y2 JP 2558247 Y2 JP2558247 Y2 JP 2558247Y2 JP 6265192 U JP6265192 U JP 6265192U JP 6265192 U JP6265192 U JP 6265192U JP 2558247 Y2 JP2558247 Y2 JP 2558247Y2
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carbonization
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彰 廣岡
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば廃棄木材などの
炭材を炭化処理して、その再利用を図るための炭化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の炭化装置としては、
供給部がドラム軸方向の一端部側に、排出部が他端部側
にそれぞれ接続されたドラム内で、炭材を加熱して炭化
物を生成するものが知られている(例えば、特開昭47
−15387号公報参照)。このような炭化装置におい
て、一般に、上記回転ドラムの内面には撹拌羽根が設け
られているとともに、上記ドラムは上記排出部に向かっ
てわずかに下り勾配となるように設置されており、この
ドラムを上記ドラム軸回りに回転させることにより供給
された炭材が撹拌されながら排出部側に先送りされるよ
うにされている。また、このような炭化装置を用いた炭
化処理法として、一般に、上記供給部から炭材を連続的
に供給して上記回転ドラム内での炭化処理および上記排
出部からの炭化物の排出を連続的に行う連続処理と、上
記供給部から所定量の炭材を一単位として上記ドラム内
に投入してこの一単位の炭材について炭化処理をした後
に上記排出部から炭化物を取り出すバッチ処理とがあ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記連続処
理の場合、炭材の供給、炭化処理および炭化物の排出を
連続的に行うものであるため、炭化物の品質安定化のた
めにその排出速度を一定のものに維持する必要があり、
一方、上記バッチ処理の場合、炭化物の生産効率向上の
ために、排出速度をできるだけ速めて一単位のバッチ処
理終了後できるだけ早く次の一単位のもののバッチ処理
を行う必要がある。
【0004】しかし、上記炭化処理において、上記供給
部から供給された炭材を比較的長時間(例えば数時間)
にわたり、かなりの高温(例えば300〜700℃)に
加熱する必要があるため、上記炭材をドラム内の供給部
側から排出部側まで極めてゆっくりと先送りする必要が
あり、上記下り勾配の傾斜角度を大きくすることができ
ないという事情がある。従って、連続処理であるとバッ
チ処理であるとに拘らず炭化物の排出速度は上記傾斜角
度に依存し、その傾斜角度に対応して極めてゆっくりし
たものとなる。
【0005】このため、上記連続処理の場合、上記ドラ
ム内での炭材の滞在時間、すなわち、炭化処理時間を確
保する上では好都合であるのに対して、上記バッチ処理
の場合、炭化処理が終了しても炭化物の排出が終了する
まで時間がかかり次のバッチ処理の開始が遅れるという
不都合を生じ、生産効率の向上を阻害する。
【0006】本考案は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、ドラム内での
炭材もしくは炭化物の送り速度を調節(変化)可能とし
て炭化物の速やかな排出を図ることにより、特にバッチ
処理による場合の生産効率の向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の考案は、乾留炉を構成するドラムで
あって、ドラム軸方向の両側端部の一方に供給口を、他
方に排出口をそれぞれ有するドラムと、このドラムをド
ラム軸回りに回転可能に支持する架台とを備えるもので
ある。そして、この架台を傾動支持部により上記ドラム
軸方向に直交する方向の水平軸の回りに傾動可能に支持
し、この傾動支持部から離れた位置の上記架台に連結し
たシリンダ手段により上記ドラムを水平状態と上記排出
口に向かって下り勾配となる傾斜状態との間を上記水平
軸の回りに傾動変換可能な構成とするものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の考案では、
シリンダの伸縮調節により架台が水平軸回りに傾動する
ため、連続処理の場合、上記シリンダの伸縮調節により
上記ドラムを水平状態から排出口に向かってわずかに下
り勾配の緩傾斜状態にしてこれを維持することにより、
炭材の送り速度が比較的ゆっくりとした一定の速度とな
り排出速度が一定の速度となる。また、バッチ処理の場
合、炭化処理の間、上記シリンダの伸縮調節により上記
ドラムをほぼ水平状態とし、炭化処理終了後、上記シリ
ンダの伸縮調節により上記ドラムを傾動させて最大傾斜
状態とすることにより、ドラム内の炭化物が排出部側に
滑り落ちるため、炭化物排出速度が上記緩傾斜状態の場
合よりも速くなり、排出時間の短縮化が図られる。この
ため、一単位のバッチ処理に要する時間が排出時間の短
縮化分、短縮化され、これにより、バッチ処理による場
合の生産効率の向上が図られる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図1ないし図3は、本考案の実施例に係る
炭化装置を示し、1は支持フレーム、2はこの支持フレ
ーム1の上に水平軸Zの回りに傾動可能に支持された架
台である床フレーム、3はこの床フレーム2の上に横向
きに配置されて上記水平軸Zに直交するドラム軸Xの回
りに回転可能に支持されたドラム、4はこのドラム3の
ドラム軸X方向の一端部(図1の左端部)である供給口
3aに接続された供給部、5は上記ドラム3の他端部で
ある排出口3b(図1の右端部)に接続された排出部、
6は上記排出口3bの側に配置された排出量調節手段、
7は上記排出部5に接続された排煙処理手段である。上
記炭化装置は、上記支持フレーム1と、上記床フレーム
2、ドラム3、供給部4および排出部5などからなる装
置本体とからなり、この装置本体の全体が、上記支持フ
レーム1により、所定の上方位置で傾動可能に支持され
ている。
【0011】上記支持フレーム1は、設置場所に位置固
定された基礎部材1aと、この基礎部材1aに立設され
た複数の柱部材1b,1b,…と、この各柱部材1bの
上端同士を連結するはり部材1cとからなる。
【0012】上記床フレーム2は、上記ドラム3、供給
部4および排出部5などを一体的に支持する架台を構成
するものである。この床フレーム2の上記ドラム軸X方
向の一側部である上記排出口3bの側の部位は上記はり
部材1cに設けられた傾動支持部8aに上記水平軸Zの
回りに傾動可能に連結されるとともに、上記ドラム軸X
方向の他側部である供給口3aの側の部位はシリンダ手
段としての傾動用油圧シリンダ8bを介して上記基礎部
材1aに取付けられている。そして、上記床フレーム2
は、上記油圧シリンダ8bの縮小作動により上記はり部
材1c上に載置されて上記ドラム3がほぼ水平に保たれ
た水平状態(図1に示す状態)に変換され、伸長作動に
より上記水平軸Zを中心として傾動して上記ドラム3が
供給部4から排出部5に向かって下り勾配になる傾斜状
態(図2に示す状態)に変換されるようになっている。
上記シリンダ8bは図示しない圧力源と接続されてお
り、その圧力源からの作動油の供給調節による上記シリ
ンダ8bの伸縮作動量の調節により上記床フレーム2の
傾斜角度を所望のものに調節することができるようにな
っている。
【0013】上記ドラム3は、上記床フレーム2の上面
の所定位置にドラム軸Xに平行な軸の回りに回転可能に
取付けられた、一対の鍔付きガイドローラ9a,9a
と、平坦なローラ面を有する二対のガイドローラ9b,
9b,…とによって、上記ドラム軸X方向の中央位置と
両側端部の位置の3箇所で回転可能に支持されている。
上記中央位置の各ガイドローラ9aはその両端面に環状
の凹部を形成する一対の鍔部9c,9cを有しており、
この両鍔部9c,9cの間隔に相当する幅の環状凸部で
ある無端状ガイドレール10aが上記ドラム3のドラム
軸X方向中央位置の外周面に突出形成されている。この
ガイドレール10aのドラム軸X方向両側面を上記鍔部
9c,9cが挟んだ状態で、上記各ガイドローラ9aが
上記ガイドレール10aに転動可能に接触している。
【0014】また、上記ドラム3の両側端部3a,3b
の外周面には上記各ガイドローラ9bの幅より所定量大
きい幅のガイドレール10bがそれぞれ設けられてお
り、この各ガイドレール10bに上記各ガイドローラ9
bが転動可能に接触している。つまり、上記ドラム3
は、上記ガイドローラ9aおよびガイドレール10aに
よってドラム軸X方向の中央部の上記床フレーム2に対
する相対移動が規制され、かつ、上記各ガイドローラ9
bおよび各ガイドレール10bによって両側端部3a,
3bのドラム軸X方向の相対移動が許容されるようにな
っている。
【0015】そして、上記6つのガイドローラ9a,9
b,…の内、ドラム軸Xを挟んで一側のガイドローラ9
aと隣接するガイドローラ9bとは駆動ロッド11によ
り互いに連結されており、この駆動ロッド11がチェー
ン13を介して連結された駆動モータ12により回転駆
動されて、上記両ガイドローラ9a,9bが回転作動さ
れるようになっている。そして、この両ガイドローラ9
a,9bの回転により上記ドラム3がドラム軸Xの回り
に回転作動されるようになっている。
【0016】また、上記ドラム3のドラム軸X方向の適
当な位置(図例では隣接する二つのガイドレール10
a,10bの中間位置)の外周面には、外周方向に突出
する環状のフランジ14が固定されており、このフラン
ジ14の上記ドラム軸X方向の排出部5側の側面14a
に、上記床フレーム2に取付けられた支持ローラ15が
垂直軸Yの回りに転動可能に近接対峙している。つま
り、ドラム3の上記傾斜状態(図2参照)においてドラ
ム3が排出側へ移動しようとするのを最終的に阻止する
ストッパーの機能を果たすようになっている。
【0017】さらに、上記ドラム3の内周面には、図4
に詳細を示すように、内方に突出する多数の撹拌用羽根
板16,16,…が設けられている。この各羽根板16
は上記内周面を円周方向に8等分した各位置であってド
ラム軸Xに平行な線上に互いに所定間隔をあけて配置さ
れており、供給口3aからドラム3内に供給された炭材
を、上記ドラム3のドラム軸X回りの回転作動により、
撹拌するようになっている。
【0018】また、上記ドラム3の供給口3aには上記
床フレーム2に取付けられたカバー筒体17が外挿され
ており、このカバー筒体17は供給口3aの外周面に取
付けられたシール部材18によってその内周面をシール
した状態で、供給側開口部3cを遮蔽するようになって
いる。そして、上記カバー筒体17にはガスバーナーな
どの燃焼手段19が上記ドラム3の内方に向けて取付け
られており、この燃焼手段19により上記ドラム3の内
部が加熱されるようになっている。なお、上記ドラム3
の外周面は図示しない断熱材により覆われており、放熱
防止が図られている。
【0019】上記のように構成されたドラム3と上記燃
焼手段19などによって、炭材を炭化処理する乾留炉が
構成されている。
【0020】上記供給部4は、上記床フレーム2の上方
位置に取付けられ、炭材を投入するホッパー20と、こ
のホッパー20の下端に設けられて、上記ホッパー20
からの炭材をドラム3の供給側開口部3cから内部に送
給する送給手段21とを備えている。この送給手段21
は、図5および図6に詳細を示すように、上記ホッパー
20の下端に連通する横向きの送給筒体22と、この送
給筒体22の内部を進退して上記ホッパー20の下端か
らの炭材を上記供給側開口部3cまで押し込むピストン
部材23と、このピストン部材23を進退させる一対の
油圧シリンダ24,24とからなる。
【0021】この一対の油圧シリンダ24,24は、上
記送給筒体22の外面に上記ピストン部材23の進退方
向に取付けられており、両シリンダロッド24a,24
aを連結する連結杆25に上記ピストン部材23のピス
トンロッド23aが連結されている。そして、上記各油
圧シリンダ24の伸縮作動に伴い上記ピストン部材23
が往復動を繰り返すことにより、送給筒体22内の炭材
をドラム3内に連続して押し込むようになっている。
【0022】また、上記送給筒体22の先端部22aは
カバー筒体17を貫通して上記供給側開口部3cからド
ラム3の下部に挿入されており、上記先端部22aに
は、図7に示すように上記ドラム3の下部内周面3eに
合致する半円状の留め板26が固定されている。そし
て、この留め板26は、これを貫通する上記送給筒体2
2の先端部からドラム3内に供給された炭材がカバー筒
体17側に落ち込まないように留める役割を果たすよう
になっている。なお、この留め板26は、上記供給口3
aの下部内周面3eからわずかに離されて浮いた状態に
配置され、ドラム3の回転時にドラム3と互いに干渉し
ないようになっている。
【0023】なお、図1および図5中27はカバー筒体
17の底部に接続されたメンテナンス用の排出管であ
り、この排出管27は上記カバー筒体17の底部に溜ま
る粉炭などを定期的に排出して上記シール部材18内へ
の上記粉炭の噛み込みを防止するようになっている。
【0024】上記排出部5は、上記床フレーム2に支持
されたL字状の排出ダクト28と、この排出ダクト28
内の炭化物を取出口28aまで破砕しながら送給するス
クリューコンベア29と、このスクリューコンベア29
を回転駆動する駆動モータ30とを備えている。上記排
出ダクト28は、図8に詳細に示すように、上記ドラム
3の排出口3bを覆うカバー筒部31と、このカバー筒
部31の下端に連通されて下方に延びる落し込み用シュ
ート筒部32と、このシュート筒部32の下端に基端側
が連通して上記取出口28aまで延ばされた横向きの送
給筒部33とからなる。
【0025】上記カバー筒部31は、上記排出口3bに
ドラム軸X方向から外挿されて、排出口3bの外周面に
取付けられたシール部材34を介してその内周面をシー
ルするようになっている。そして、排出側開口部3d
と、この排出側開口部3dからドラム軸X方向に所定距
離だけ離して位置付けられた上記カバー筒部31の端壁
31aとの間に、上記シュート筒部32への落し込み空
間35が形成されている。
【0026】上記送給筒部33の内部には上記スクリュ
ーコンベア29が上記シュート筒部32の下方位置から
上記取出口28aまで配置されており、このスクリュー
コンベア29の軸部29aは背後に延ばされて軸受け部
36を介して上記床フレーム2に支持されている。そし
て、上記軸部29aはチェーン30aを介して軸部29
aと偏心位置に配置された上記駆動モータ30に接続さ
れている。また、上記軸部29aの中間位置の外周面に
はディスク37aと、このディスク37aの両面から突
出するロータ37bとが固定されており、これらディス
ク37aおよびロータ37bの下方位置には冷却槽38
が設けられている。この冷却槽38には図示しない冷却
水循環系により冷却水が循環して供給され、その冷却水
に上記ディスク37aおよびロータ37bの一部が漬け
られて上記軸部29aを冷却するようになっている。
【0027】上記排出量調節手段6は、上記ドラム3の
排出側開口部3dの下部を閉止する開閉体である留め板
39と、この留め板39をドラム軸X方向に進退作動さ
せる作動手段40とを備えている。上記留め板39は、
図9に詳細を示すように上記排出口3bの下半部の内周
面3fに合致する半円形状に形成されており、その留め
板39の閉状態(図8に実線で示す状態)で、その外周
縁39aが上記排出側開口部3bの内周面3fからわず
かに離れた状態に位置付けられるようになっている。
【0028】上記作動手段40は、図10に詳細に示す
ように、上記カバー筒部31の端壁31aに上記ドラム
軸X方向に配置されて取付けられた油圧シリンダ41
と、この油圧シリンダ41の両側部に油圧シリンダ41
に平行に設けられた一対のガイドロッド42,42とか
らなる。上記油圧シリンダ41のシリンダロッド41a
および上記一対のガイドロッド42,42の各先端は上
記端壁31aを貫通して上記留め板39に固定されてお
り、上記油圧シリンダ41の伸縮作動により上記留め板
39が上記閉状態と、この閉状態からドラム軸X方向に
平行移動した開状態(図8に二点鎖線で示す状態)との
間を移動されかつ両状態間の各移動位置に上記留め板3
9が無段階に位置固定されるようになっている。すなわ
ち、上記閉状態では、排出側開口部3dの下半部が閉止
されてその留め板39によりドラム3内の炭化物もしく
は炭材の落し込み空間35側への移動が阻止され、上記
開状態では、上記排出側開口部3dと図8の二点鎖線で
示す上記留め板39との間にドラム3内の炭化物がほぼ
抵抗なくシュート筒部32内に落下できるドラム軸X方
向の隙間Sが形成され、この隙間Sの大きさが上記閉状
態から開状態に至る間で上記留め板39の移動に伴い大
小調節されるようになっている。つまり、上記隙間Sの
大小調節により、上記シュート筒部32への炭化物の落
ち込み量を増減調節するようになっている。
【0029】上記排煙処理手段7は、上記カバー筒部3
1の上面に一端が取付けられて上記落し込み空間35の
上部に連通された乾留ガス取込み管路46と、この乾留
ガス取込み管路46の他端に接続されたコンデンサ43
と、このコンデンサ43から分離気体を吸引排出するブ
ロワ44とを備えている。この排煙処理手段7は、上記
ブロワ44の作動により上記ドラム3および上記落し込
み空間35の上部に滞積する高温の乾留ガスが乾留ガス
取込み管路46を通して上記コンデンサ43に吸引さ
れ、この吸引した高温の乾留ガスを上記コンデンサ43
で冷却して凝縮させる結果、気液に分離するようになっ
ている。そして、炭材が木材である場合、上記乾留ガス
は木酢液などの液体と可燃ガスとに分離され、その木酢
液は上記コンデンサ43の下部から回収され、また、上
記可燃ガスは上記コンデンサ43の上部から上記ブロワ
44を通して回収される。なお、上記木酢液は酸性で害
虫が嫌うため、例えば芝生などの害虫駆除液として有効
利用を図ることができる。
【0030】次に、上記の構成の炭化装置により廃木材
などの炭材を炭化処理して炭化物である木炭を回収する
ための処理手順を説明する。この処理手順にはバッチ処
理と連続処理の2方式があり、本実施例では、いずれの
方式によっても炭材の炭化処理を行うことができる。以
下、各方式での処理手順を説明する。
【0031】バッチ処理の場合、まず、傾動用油圧シリ
ンダ8bを縮小作動させてドラム3を水平状態にする。
次に、駆動モータ12の駆動により上記ドラム3を回転
させるとともに、燃焼手段19によりドラム3内を加熱
する。そして供給部4のホッパー20に廃木材などの1
回の処理量に相当する所定量の炭材を投入し、この炭材
を送給手段21により供給口3aからドラム3内に供給
する。そして、この炭材を羽根板16,16,…により
撹拌しながら、所定温度(例えば、300〜700℃)
で所定時間(例えば数時間)加熱することにより乾留し
て所定状態まで炭化させる。この炭化処理に際し、排出
量調節手段6の留め板39は、図11に示すように、閉
状態にして、ドラム3内の炭材もしくは炭化物45が排
出部5のシュート筒部32に落下しないようにする。な
お、上記燃焼手段19は初期にフル出力状態にして昇温
し、所定温度になればその出力を止めて、後は余熱で処
理するようにすればよい。
【0032】上記炭材が所定状態まで炭化されて木炭な
どの炭化物になれば、上記ドラム3を回転させたまま傾
動用油圧シリンダ8bを最大伸長状態まで伸長作動させ
て上記ドラム3を排出口3bに向かって比較的急な下り
勾配となる傾斜状態にするとともに、作動手段40を作
動させて留め板39を図12に示すように開状態にす
る。これにより、ドラム3の底部に堆積している炭化物
45はドラム3の底部内周面を滑って排出側開口部3d
と上記留め板39との隙間S1 からシュート筒部32内
に重力作用により落下して、その全量がドラム3から排
出される。
【0033】そして、上記炭化物の排出後、上記留め板
39を閉状態に復元させるとともに、上記油圧シリンダ
8bを縮小作動させて上記ドラム3を水平状態に復元さ
せ、2回目のバッチ処理を行う。すなわち、上記供給部
4によって上記所定量の炭材をドラム3に供給して炭化
処理を行う。
【0034】上記バッチ処理による場合、上記油圧シリ
ンダ8bの伸縮作動により床フレーム2に支持されたド
ラム3を水平状態と、水平軸Zの回りに傾動した上記所
定の傾斜状態とに変換することができるため、上記ドラ
ム3を水平状態にすることにより所定温度で所定時間加
熱する炭化処理を効率的に行うことができる一方、上記
ドラム3を上記傾斜状態にすることにより上記炭化処理
後の炭化物の排出を速やかに行うことができる。従っ
て、従来の炭化装置における比較的緩やかな緩傾斜状態
に固定的に支持されたドラムによりバッチ処理を行う場
合と比べ、ドラム3内で炭材がより撹拌されて加熱状態
のより安定化を図ることができるとともに、排出工程に
要する時間の短縮化を図ることができ、バッチ処理によ
る場合の炭化物生産の効率化を図ることができる。
【0035】また、連続処理の場合、初期運転は上記バ
ッチ処理と同様に、水平状態のドラム3内に供給部4か
ら炭材を所定量供給して、この炭材を撹拌しながら所定
温度で所定時間加熱する。そして、所定の炭化状態にな
れば、上記油圧シリンダ8bを所定量だけ伸長作動させ
て上記ドラム3を排出口3bに向かってわずかに下り勾
配となる緩傾斜状態にするとともに、上記留め板39を
図13に示すように閉状態から所定量だけ後退させた定
量排出状態に位置固定し、送給手段21を作動させて比
較的少ない一定量ずつの炭材をドラム3内に連続的に供
給する定常運転を行う。
【0036】これにより、上記留め板39と排出側開口
部3dとの隙間S2 の量に対応した一定量の炭化物45
を上記シュート筒部32に連続して落下させることがで
きる。以後、供給口3aから供給された炭材が上記緩傾
斜状態にされたドラム3の傾斜角度に応じて比較的ゆっ
くりした速度で排出口3bの側へ送られ、この送られる
過程で炭化処理が行われて先行する炭化物の排出に連続
して上記隙間S2 から排出される。そして、炭材の供給
と、その炭化処理と、炭化物45の排出とが連続して行
われる。なお、この場合、上記燃焼手段19は初期にフ
ル出力状態にして昇温し、所定温度になればその出力を
絞ってその所定温度を維持するようにすればよい。
【0037】そして、この連続処理の場合、炭材の種類
により炭化速度が早いなどの場合、それに対応して上記
留め板39の位置をさらに後退調節して上記排出側開口
部3dとの間の隙間Sを大きくし、これに合わせて炭材
の供給量を増加すればよい。これにより、上記隙間Sが
大きくなる分だけシュート筒部32への炭化物の落下量
が増大するため、上記炭化物の排出量を所望のものに増
量調節することができる。逆に、減量調節したい場合、
上記と逆に上記留め板39を前進調節すればよい。
【0038】また、上記炭化速度が早いなどの場合、こ
れらの調節の他、ドラム3の傾斜角度の変更調節による
方法を採ることができる。すなわち、上記留め板39の
位置および炭材の供給量などを変更せずに、油圧シリン
ダ8bのより伸長側への作動により上記ドラム3の傾斜
角度が上記緩傾斜状態よりもさらにわずかに大きくなる
ように微調節して、排出口3bに向かう下り勾配をわず
かに大きくする。これにより、ドラム3内を供給口3a
から排出口3bに送られる炭材の送り速度が上記傾斜角
度が増加した分、大きくなるため、炭材のドラム3内で
の滞在時間、すなわち、炭化処理の加熱時間を短くする
ことができ、上記炭化速度が早い炭材に応じて適切な炭
化処理時間にすることができる。従って、炭材の種類に
応じて最適な炭化処理を行うことができる。
【0039】このように、本実施例によれば、同じ炭化
装置を用いて連続処理およびバッチ処理のいずれの方式
による炭化処理をも行うことができ、しかも、連続処理
の場合、炭材の種類に応じた処理速度に調節することが
できる上、バッチ処理の場合、生産効率の向上を図るこ
とができる。
【0040】なお、上記実施例では、炭材として廃木材
を用いているが、これに限らず、例えば動植物など有機
固体物ならなんでも用いることができる。
【0041】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1記載の考
案における炭材の炭化装置によれば、シリンダ手段の伸
縮調節によりドラム内の炭材の排出口側への送り速度を
調節することができるため、連続処理およびバッチ処理
のいずれの方式による炭化処理をも効率よく行うことが
できる。すなわち、上記連続処理において、シリンダの
伸縮調節により架台が水平軸回りに傾動してドラムを水
平状態から所望の傾斜状態に変換することができるた
め、上記シリンダの伸縮調節により上記ドラムを水平状
態から排出口に向かってわずかに下り勾配の緩傾斜状態
に変換してこれを維持することにより、炭材の送り速度
を比較的ゆっくりとした一定の速度として所定の炭化処
理時間の確保と排出速度の一定化とを図ることができ
る。さらに、この場合、上記ドラムの傾斜角度の微調節
によってドラム内での炭材の送り速度の微調節を行うこ
とができるため、炭材の種類などに応じて最適な炭化処
理を行うことができる。
【0042】また、上記バッチ処理において、上記シリ
ンダの伸縮調節により炭化処理の間、上記ドラムをほぼ
水平状態とし、炭化処理終了後、上記シリンダの伸縮調
節により上記ドラムを傾動させて最大傾斜状態とするこ
とにより、ドラム内の炭化物が排出部側に滑り落ちるた
め、炭化物排出速度を上記緩傾斜状態の場合よりも速く
することができる。これにより、排出時間の短縮化を図
ることができ、その分、1回のバッチ処理時間を短縮化
することができ、バッチ処理による場合の生産効率の向
上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す全体図である。
【図2】図1におけるドラムが傾斜状態での全体図であ
る。
【図3】図1のA−A線における一部省略拡大断面図で
ある。
【図4】ドラムの拡大縦断面図である。
【図5】供給部の拡大断面図である。
【図6】図5のB−B線における断面図である。
【図7】図5のC−C線における断面図である。
【図8】排出部の拡大断面図である。
【図9】図8のD−D線における断面図である。
【図10】図8のE−E線における断面図である。
【図11】留め板の閉状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図12】留め板の開状態における炭化物の状態を示す
簡略図である。
【図13】留め板が中間移動位置にある定量排出状態に
おける炭化物の状態を示す簡略図である。
【符号の説明】
2 床フレーム(架台) 3 ドラム 3a 供給口 3b 排出口 8a 傾動支持部 8b 傾動用油圧シリンダ(シリンダ手段) X ドラム軸 Z 水平軸
フロントページの続き (72)考案者 成定 俊昭 神奈川県横浜市鶴見区尻手3丁目2番43 号 新明和工業株式会社 特装車事業部 内

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾留炉を構成するドラムであって、ドラ
    ム軸方向の両側端部の一方に供給口を、他方に排出口を
    それぞれ有するドラムと、 このドラムをドラム軸回りに回転可能に支持する架台
    と、 この架台を上記ドラム軸方向に直交する方向の水平軸の
    回りに傾動可能に支持する傾動支持部と、 この傾動支持部から離れた位置の上記架台に連結されて
    上記ドラムを水平状態と上記排出口に向かって下り勾配
    となる傾斜状態との間を上記水平軸の回りに傾動変換す
    るシリンダ手段とを備えていることを特徴とする炭材の
    炭化装置。
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