JP2556963Y2 - 数値制御装置 - Google Patents

数値制御装置

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JP2556963Y2
JP2556963Y2 JP1987187927U JP18792787U JP2556963Y2 JP 2556963 Y2 JP2556963 Y2 JP 2556963Y2 JP 1987187927 U JP1987187927 U JP 1987187927U JP 18792787 U JP18792787 U JP 18792787U JP 2556963 Y2 JP2556963 Y2 JP 2556963Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は数値制御装置に係り、特に逆行機能作動後
の正行復元時における制御モーダルの復元の改良に関す
るものである。 [従来の技術] 第6図は従来の数値制御装置(以下、NC装置という)
の構成図であり、(1)は加工プログラムなどを記録す
る記録媒体としての紙テープ、(2)はこの紙テープ
(1)の読み出し、書き込みなどの駆動を制御する入力
制御装置、(3)は演算制御部、(4)は記憶装置、
(5)は被制御体となる機械の制御を行う機械制御部、
(6)は被制御体である工作機械、(7)はコンソー
ル、(8)はNC装置へのデータ入力及びNC装置内部のデ
ータの表示等を行うコンソール制御部である。 次に動作について説明する。入力制御装置(2)は紙
テープ(1)を駆動し、紙テープ(1)に記録されてい
る加工プログラムを電気信号に変換して演算制御部
(3)に出力する。演算制御部(3)は、上記電気信号
に変換された加工プログラムを、記憶装置(4)に記憶
されている処理プログラムに基づいて解析処理し、移動
指令データや主軸正転、逆転、停止等の補助指令を機械
制御部(5)に出力して機械制御部(5)で各種駆動信
号に変換し、機械(6)に配設されているモータやソレ
ノイド(共に図示せず)を駆動し、ワークを加工する。 通常加工においては、加工プログラムは順方向に逐次
実行する正行モードで処理・実行されるが、加工途中
で、例えば工具破損等の異常が発生して加工がスキップ
された場合には加工を途中で中断し、加工プログラムを
逆方向に実行すべく、演算制御部(3)は入力制御装置
(2)を制御して紙テープ(1)を逆方向に駆動せし
め、紙テープ(1)に記録されている加工プログラムを
逆方向に読み込み、移動指令は逆方向移動指令として、
補助指令は指令をそのまま処理を行い、逆行モードで加
工プログラムを逆方向に実行する。上記処理を繰返すこ
とにより、所定の位置(ここでは正常加工済領域)まで
逆行すると逆行を中止して正行モードに戻し、加工プロ
グラムを順方向に読み込み、処理して加工プログラムを
順方向に処理・実行する。 ところで、加工プログラムの指令が、その指令だけで
制御状態が完結する、例えば、送りなどをある時間だけ
停止させるドウエル指令(G04X2.0;……2秒間動作休止
を表わす)の如きアンモーダルのプログラムであれば、
逆方向に実行した場合でも上記例のプログラムではG04X
2.0;として処理すれば問題はない。 また、第7図(a)に示すような、オン/オフ制御の
プログラム(M08で冷却油オン、M09で冷却油オフを意味
し、加工中の冷却油のオン/オフを制御している)にお
いては、状態が変化する時にのみ指令するという条件を
付ければ、正行時にM08を読み込めばM08(冷却油オン)
として処理し、逆行時にM08を読み込めばM09(冷却油オ
フ)というように、逆の指令に読み替えて処理・実行す
れば、正行時/逆行時とも正常な制御モードが確保され
る。 なお、第7図(a)に示すような加工プログラムにお
いて、図示しないが、N31〜N36、N38〜N44、N46〜N49等
のブロックには、ワークを加工するための移動指令が記
述されている。 ところが、第7図(b)示すような制御状態が3種類
以上あるモーダル指令のグループ、即ち一度指令すると
その指令を入換えうる他の指令を与えない限り状態が変
化しないプログラム(M03で主軸正転、M04で主軸逆転、
M5で主軸停止)では、逆行時にN25M05(主軸停止)を読
み込んだ場合は、その前のモーダル指令はM03(主軸正
転)であったのか、M04(主軸逆転)であったのか不明
であり、正行モードに戻した場合に復元すべきモーダル
を特定することができない。 なお、第7図(b)に示すような加工プログラムは、
具体的に記載すると、例えば次のようなプログラムであ
る。 プログラム(座標値は1mm単位) 指令内容 : N08T10; 工具番号10を選択 N09S1500; 主軸回転数を1500rpmに
設定 N10M03; 主軸正転 N11G92G0X220Y150Z150; 加工開始点の上方に位置
決め N12M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 G3X20Y20J20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y50; Y軸+方向に50mm切削 G3X-20Y20I-20; 半径20mmの1/4円を切削 N13G1X-50; X軸−方向に50mm切削 G3X-20Y-20J-20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y-50; Y軸−方向に50mm切削 G3X-20Y-20I20; 半径20mmの1/4円を切削 M09; クーラント・オフ G0Z+20; Z軸退避 N15M05; 主軸停止 N16T12; 工具番号12を選択 N20M04; 主軸逆転 N21G92G0X220Y170Z150; Y軸を20mmシフトした位
置に位置決め M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 Y50; Y軸+方向に50mm切削 X-50; X軸−方向に50mm切削 Y-50; Y軸−方向に50mm切削 M09; クーラント・オフ N22G0Z+20; Z軸退避 N25M05; 主軸停止 N26T08; 工具番号8を選択 N27S1300; 主軸回転数を1300rpmに
設定 N29M04; 主軸逆転 : また、数値制御装置では、EIA(Electronic Industri
es Association)規格等により「一度指令をするとその
指令を変更する指令が入力されるまでその状態を保持す
る指令」をモーダル指令として定義されており、上記定
義に従ってN11〜G0Z+20までのブロックにはM03を指定
してもしなくても、N10のブロックにM03が指定されてい
ることにより、そのN11〜G0Z+20までのブロックは主軸
正転(M03)のモードが保持されるように制御されるの
で、そのN11〜G0Z+20までのブロックにはM03を指定し
ないのが一般的なプログラミング方法である。これはN1
5M05;〜N29M04;の間においても同様で、N16のブロック
にはM05を指定せず、またN21〜N22のブロックにはM04を
指定せず、またN26、N27のブロックにはM05を指定しな
い。 また、モーダル指令のグループとは、ある状態を変更
する一連の指令群を言い、例えば本明細書に記載のM03
(主軸正転)/M04(主軸逆転)/M05(主軸停止)が一つ
のグループを、またM08(冷却油オン)/M09(冷却油オ
フ)が別の一つのグループを構成しており、ここで指定
された状態がそのグループ以外のグループのモーダル指
令によって変更されることはない。 即ち、第7図(b)に示すプログラムにおいて、例え
ばN25M05以前に同一モーダルグループのどの指令が指令
されているかは、人がこのプログラムを見ればN25とい
うシーケンス番号から一瞥してN20M04であることが判
る。 しかし、数値制御装置内においてはN25というシーケ
ンス番号の付されたブロックの存在する位置から逆方向
にプログラムを辿って行き、最初に見つかる同一グルー
プのMコードを判別しなければならないため、第7図
(b)に示すプログラムにおいては、一つのグループが
M03、M04、M05という三つの指令で構成されており、M05
(主軸停止)はM03(主軸正転)またはM04(主軸逆転)
をキャンセルする指令であるため、M03またはM04が指令
されていたと予想できるものの、M03であったのか、M04
であったのかはシーケンス番号で指定された位置からプ
ログラムを逆に辿っていかないと判断ができない。 上記理由によって、N25M05もN15M05も数値制御装置内
においてはM05というコードだけからはそれ以前に指令
されたモーダル指令がM03なのかM04なのかの判断は直ち
にはできないので、正行モードに戻した場合に復元すべ
きモーダルを特定することができない。 このような問題点があることから従来の逆行機能を備
えた数値制御装置では、逆行モードから正行モードに復
元した際には、復元すべきモーダルを加工プログラムを
考慮してコンソール(7)から手動で入力するか、或い
は現在指令されている指令の前にどの指令が指令されて
いたかをNC装置自身が判別できるようにするために、次
の加工プログラムに示すように、当該モーダル指令が変
更される場合には、その直前のブロックに変更前のモー
ダル指令を指令しておき、1ブロック分だけ余分に逆読
みすることにより、前回のモーダル指令を判別できるよ
うにしていた。 プログラム(座標値は1mm単位) 指令内容 : N08T10; 工具番号10を選択 N09S1500; 主軸回転数を1500rpmに
設定 N10M03; 主軸正転 N11G92G0X220Y150Z150; 加工開始点の上方に位置
決め N12M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 G3X20Y20J20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y50; Y軸+方向に50mm切削 G3X-20Y20I-20; 半径20mmの1/4円を切削 N13G1X-50; X軸−方向に50mm切削 G3X-20Y-20J-20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y-50; Y軸−方向に50mm切削 G3X20Y-20I20; 半径20mmの1/4円を切削 M09; クーラント・オフ G0Z+20; Z軸退避 N14M03; 主軸正転(本来ならばこ
のブロックでM03を指令する必要はないが、次のブロッ
クにM05(主軸停止)が指令されるので、その前のモー
ダル値がM03であることがわかるようにこのM03を指令し
ておく) N15M05; 主軸停止 N16T12; 工具番号12を選択 N19M05; 主軸停止(本来ならばこ
のブロックでM05を指令する必要はないが、次のブロッ
クにM04(主軸逆転)が指令されるので、その前のモー
ダル値がM05であることがわかるようにこのM05を指令し
ておく) N20M04; 主軸逆転 N21G92G0X220Y170Z150; Y軸を20mmシフトした位
置に位置決め M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 Y50; Y軸+方向に50mm切削 X-50; X軸−方向に50mm切削 Y-50; Y軸−方向に50mm切削 M09; クーラント・オフ N22G0Z+20; Z軸退避 N24M04; 主軸逆転(本来ならばこ
のブロックでM04を指令する必要はないが、次のブロッ
クにM05(主軸停止)が指令されるので、その前のモー
ダル値がM04であることがわかるようにこのM04を指令し
ておく) N25M05; 主軸停止 N26T08; 工具番号8を選択 N27S1300; 主軸回転数を1300rpmに
設定 N28M05; 主軸停止(本来ならばこ
のブロックでM05を指令する必要はないが、次のブロッ
クにM04(主軸停止)が指令されるので、その前のモー
ダル値がM05あることがわかるようにこのM05を指令して
おく) N29M04; 主軸逆転 : [考案が解決しようとする問題点] 従来の数値制御装置は以上のように構成されているの
で、加工の再開時には所要のモーダルをコンソール
(7)から入力するか、或いは加工プログラム上のモー
ダル変化直前に現行と同一のモーダル指令が必要なこと
から、操作性及び作業性が悪いなどの問題点があった。 この考案は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、逆行モードから正行モードへの復元時に自
動的に前回指令されていたモーダル状態に復元できる数
値制御装置を得ることを目的とする。 [問題点を解決するための手段] この考案に係る数値制御装置は、加工プログラムを順
方向に動作中に動作を中断し、前記加工プログラムの所
定の位置まで逆方向に動作後、所定の操作により再び順
方向に動作を継続する逆行機能を備え、かつ前記加工プ
ログラム中に指定されるモーダル命令はそのモーダル命
令の属するグループのモーダル値を変更するときのみに
指定するように作成された加工プログラムを解析し実行
する数値制御装置において、同一グループのモーダル命
令をそのグループ毎に記憶するメモリ領域と、前記メモ
リ領域に前記モーダル命令をグループ毎に書き込み・読
み出しを行うメモリ制御手段を備え、前記メモリ制御手
段は、前記加工プログラムを順方向に動作中は前記加工
プログラムの任意のブロックに指定されたモーダル命令
を読み出された順番に前記グループ毎のメモリ領域に、
最後に書き込まれたものが一番最初に読み出されるよう
に積み重ねて書き込み、前記加工プログラムを逆方向に
動作させた場合には、モーダル命令が指定されたブロッ
クを読み込んだ時に当該モーダル命令が属するグループ
に対応するメモリ領域からモーダル命令を読み出すと共
にその一つ前のモーダル命令が読み出せるように記憶内
容を一段階シフトしておき、再び前記加工プログラムを
順方向に動作させた場合には、前記読み出したモーダル
命令のグループに対応するメモリ領域からモーダル命令
を読み出すと共にその一つ前のモーダル命令が読み出せ
るように記憶内容を一段階シフトし、更に今回読み出し
たモーダル命令を当該グループに対応するメモリ領域に
書き込み、同時に今回読み出したモーダル命令を出力し
て実行させるように構成したものである。 [作用] この考案におけるメモリ制御手段は、前記加工プログ
ラムを順方向に動作中は前記加工プログラムの任意のブ
ロックに指定されたモーダル命令を読み出された順番に
前記グループ毎のメモリ領域に、最後に書き込まれたも
のが一番最初ち読み出されるように積み重ねて書き込
み、前記加工プログラムを逆方向に動作させた場合に
は、モーダル命令が指定されたブロックを読み込んだ時
に当該モーダル命令が属するグループに対応するメモリ
領域からモーダル命令を読み出すと共にその一つ前のモ
ーダル命令が読み出せるように記憶内容を一段階シフト
しておき、再び前記加工プログラムを順方向に動作させ
た場合には、前記読み出したモーダル命令のグループに
対応するメモリ領域からモーダル命令を読み出すと共に
その一つ前のモーダル命令が読み出せるように記憶内容
を一段階シフトし、更に今回読み出したモーダル命令を
当該グループに対応するメモリ領域に書き込み、同時に
今回読み出したモーダル命令を演算制御部に出力して実
行させる。 [考案の実施例] 以下、この考案の一実施例を図について説明する。 第1図において、(9)は最初に記憶したデータ、2
番目に記憶したデータ、……n番目に記憶したデータに
対して、後ろから順にn番目のデータ、……2番目のデ
ータ、最初のデータ、という具合に時系列的に逆に読み
出しを行うFILO(First In Last Out)メモリ手段とし
てのFILOメモリであり、このFILOメモリ(9)を設けた
こと、並びに演算制御部(3)に下記の動作を行う機能
(メモリ制御手段)を持たせた以外は従来のものと同一
である。 次に本実施例の動作について説明する。第1図におい
て、入力制御装置(2)は紙テープ(1)を駆動し、紙
テープ(1)に記録されている加工プログラムを電気信
号に変換して演算制御部(3)に出力する。演算制御部
(3)は、上記電気信号に変換された加工プログラム
を、記憶装置(4)に記憶されている処理プログラムに
基づいて解析処理し、移動指令データや主軸正転、逆
転、停止等の補助指令を、機械制御部(5)に出力して
機械制御部(5)で各種駆動信号に変換し、機械(6)
に配設されているモータやソレノイド(共に図示せず)
を駆動し、ワークを加工する。 ここで、第7図(b)に示す加工プログラム(本明細
書の第3頁第18行目〜第4頁第23行目に記載のプログラ
ム)を実行した場合には、上記処理により機械(6)を
制御するとともに、順方向に読み込み順にM03;M05;M04;
M05;……をFILOメモリ(9)の主軸制御モーダルエリア
(9a)に第2図に示す如く順次記憶していく。 第2図(d)は、第7図(b)のプログラムをシーケ
ンスN25M05;まで実行した状態を示している。 この制御を第3図のフローチャートに従って説明す
る。 機械制御部(5)から入力される正行モード/逆行モ
ードのスイッチの状態をステップ1でチェックし、正行
モードであればステップ2でプログラムを順方向に読み
込む。ステップ3では読み込んだ指令がモーダル指令で
あるか否かチェックし、モーダル指令であればステップ
4で該モーダル指令の属するグループに対応するFILOメ
モリ(ここでは、M03、M04、M05の時は(9a)のメモリ
エリア)に記憶する。これを繰返すことによって、各モ
ーダル指令は、読み込んだ順に第2図(a)〜(d)の
ようにFILOメモリ(9)に記憶される。 次に加工途中で工具の折損等により加工が途切れ、加
工プログラムを逆方向に実行し、工具位置を正常な加工
を続行出来る位置まで戻す場合は、オペレータは機械制
御部(5)の操作スイッチを操作して加工を中断し、逆
行モードに切換えて図示しない自動起動釦を押す。 第4図は上記操作後の制御フローチャートを示し、ス
テップ11で正行モード/逆行モードのスイッチをチェッ
クし、逆行モードであればステップ12に進みプログラム
を逆方向に読み取る。ステップ13では読み取った指令が
モーダル指令であるか否かをチェックし、モーダル指令
であればステップ14で該モーダル指令の属するグループ
に対応するFILOメモリ(9)のメモリエリア(9a)から
記憶内容を読み出す。この例では、加工プログラムをN2
5M05;までを実行していた状態から逆行するので、加工
プログラムを逆方向に読み取り、N25M05;のブロックを
読み込むと、演算制御部(3)はFILOメモリ(9)のメ
モリエリア(9a)からデータを1回読み出す。これによ
り第2図(d)から(c)の様にメモリエリア(9a)の
記憶内容が変化し、N25以前のモーダル状態(N20のM0
4)が読み出せる状態となる。N25〜N20のプログラムを
逆行中に正行モードに戻せる位置に来たとすると、オペ
レータは逆行動作を中断し、正行モードに切換えて再び
自動起動釦を押す。 第5図は上記操作後の制御フローチャートを示し、ス
テップ21では逆行モード中に正行モードに切り換えられ
たかどうかをチェックし、正行復元であれば、ステップ
22でFILOメモリ(9)のメモリエリア(9a)からモーダ
ルデータM04を読み出す。 このときメモリエリア(9a)の記憶内容は、FILOメモ
リの性質上第2図(c)から(b)の様に更に一つ前の
モーダル状態を示す様になるため、ステップ23で上記で
読み出したモーダルデータM04を再度メモリエリア(9
a)に書き込み、第2図(c)の状態を保持させる。続
いて上記読み出したモーダルデータM04を、テープ指令
と同様に演算制御部(3)で処理し、テープ加工プログ
ラム実行に先立って実行させ、機械制御部(5)に主軸
逆転信号を出力し、機械(6)に配設されている主軸装
置を逆転させる。上記制御が完了後加工プログラムを順
方向に読み込み、加工を継続する。 上述の動作を幾つかの例をあげて更に詳述するなら
ば、本考案に係る数値制御装置は次のとおり動作する。
なお加工プログラムは、本明細書の第3頁第18行目〜第
4頁第23行目に記載のプログラム、即ち下記のプログラ
ムであると仮定して説明する。 プログラム(座標値は1mm単位) 指令内容 : N08T10; 工具番号10を選択 N09S1500; 主軸回転数を1500rpmに
設定 N10M03; 主軸正転 N11G92G0X220Y150Z150; 加工開始点の上方に位置
決め N12M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 G3X20Y20J20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y50; Y軸+方向に50mm切削 G3X-20Y20I-20; 半径20mmの1/4円を切削 N13G1X-50; X軸−方向に50mm切削 G3X-20Y-20J-20; 半径20mmの1/4円を切削 G1Y-50; Y軸−方向に50mm切削 G3X20Y-20I20; 半径20mmの1/4円を切削 M09; クーラント・オフ G0Z+20; Z軸退避 N15M05; 主軸停止 N16T12; 工具番号12を選択 N20M04; 主軸逆転 N21G92G0X220Y170Z150; Y軸を20mmシフトした位
置に位置決め M08; クーラント・オン G91G1Z-20; 切り込み開始(相対値で
Z−方向に20mm) X50; X軸+方向に50mm切削 Y50; Y軸+方向に50mm切削 X-50; X軸−方向に50mm切削 Y-50; Y軸−方向に50mm切削 M09; クーラント・オフ N22G0Z+20; Z軸退避 N25M05; 主軸停止 N26T08; 工具番号8を選択 N27S1300; 主軸回転数を1300rpmに
設定 N29M04; 主軸逆転 : 即ち、テープに記録された加工プログラムを正行モー
ドで順方向に読み込み加工している場合、ワーク加工中
に工具が折れるとその時点でワークと工具は接しなくな
り加工できなくなる。そこで加工中に工具が折れた当該
ブロックを再度加工する必要があるが、そのためには当
該ブロックの始点又は加工が再開できるブロックまで工
具を戻し、新しい工具でもう一度当該ブロックを実行さ
せる必要がある。 例えば今、上記の加工プログラムを実行していて、N2
6のブロック実行中にX50のブロックで工具が折れている
のに気が付き、N21のブロックまで逆行させ、N21のブロ
ックから正行モードに戻すと仮定する。 このときM03/M04/M05のモーダルグループに対応する
メモリ領域(9a)には、今まで実行してきたM03(N10の
ブロック)、M05(N15のブロック)、M04(N20のブロッ
ク)、M05(N25のブロック)が、最後のM05が最初に読
み出せるように記憶されている(第2図(d)の状
態)。 またM08/M09のモーダルグループに対応するメモリ領
域には今まで実行してきたM08、M09、M08、M09が、最後
のM09が最初に読み出せるように記憶されている。 なお、工具交換方法については各種方式があるが本願
考案の目的ではないので説明を割愛する。 また、逆行制御において当該ブロックの始点まで工具
を戻す方法としては、例えば工具が折れて加工を中断し
た位置または折損に気が付いた所で1ブロック制御モー
ドにして一旦当該ブロックの終点まで実行して停止さ
せ、逆行モードにより加工プログラムを逆方向に読み込
むことによって当該ブロックを読み込んで逆方向指令
(例えば直線指令であれば相対座標値の符号を反転、円
弧指令であれば回転方向を逆にし相対座標値の符号を反
転させれば逆の経路を辿ることができる)に変換し実行
させて戻す方法がある。複数のブロックに跨って戻す場
合、後者の方法を続けることによってプログラムの最初
の位置まで戻すことも可能である。この何れかの方法に
よって当該ブロックまたは再加工が必要なブロックの始
点まで戻す。 逆行しているときにN25M05(主軸停止)が読み込まれ
ると、この時点でM03/M04/M05のモーダルグループに対
応するメモリ領域(9a)から、正行モード時の最後に記
憶されたM05(N25で指令されたもの)を読み出す。この
結果、メモリ領域(9a)の内容はM03、M05、M04となり
(第2図(c)の状態)、M04が最初に読み出されるよ
うに1段シフトされる。 また、N22の前のブロックであるM09を読み込むと、M0
8/M09のモーダルグループに対応するメモリ領域から、
正行モード時の最後に記憶されたM09を読み出す。この
結果、メモリ領域の内容はM08、M09、M08となり、M08が
最初に読み出されるように1段シフトされる。また、N2
1の次のブロックであるM08を読み込むと、M08/M09のモ
ーダルグループに対応するメモリ領域から、M08を読み
出す。この結果、メモリ領域の内容はM08、M09となり、
M09が最初に読み出されるように1段シフトされる。 なお、逆行しながら加工するとすればモーダル命令を
読んだときにその前の状態に復元させることは可能であ
るが、例えば工具回転方向が正行時と同じになっても工
具の進行方向が逆になるため、切削の相対方向が逆(ダ
ウンカット←→アッパーカット)になるので一般的には
逆行時には加工は行わない。このため逆行時の補助指令
などは加工プログラムから読み出しても機械の制御は行
わない。つまり、M05はM05として読み出され、モーダル
制御のための内部処理は行うが、外部への出力はしな
い。 また、逆行中に任意のブロックで正行モードに戻す場
合、逆行にする場合と同様に1ブロック制御を用いれば
各ブロックの接点で停止するので正行モードに戻す位置
を決めるのは容易である。 正行モードに戻す位置(この例の場合N21のブロッ
ク)まで戻ったら機械が停止している状態で正行モード
に戻し、1ブロック制御を解除して自動運転起動する
と、逆行中に読み込んだM03/M04/M05のモーダルグルー
プに対応するメモリ領域(9a)からM04が読み出されてM
04が出力されると同時に、メモリ領域(9a)の内容がM0
3、M05となり(第2図(b)の状態)、M05が最初に読
み出されるように1段シフトされる。 またこの時、M08/M09のモーダルグループに対応する
メモリ領域からM09が読み出されてM09が出力されると同
時に、メモリ領域の内容がM08となり、M08が最初に読み
出されるように1段シフトされる。 そこで今読み出したM04を補助指令として実行させ、
主軸を逆転させると同時に、上記メモリ領域(9a)に再
度M04をを書き込む。これによりメモリ領域(9a)の内
容はM03、M05、M04となり(第2図(c)の状態)、M04
が最初に読み出されるように変わる。 また、今読み出したM09を補助指令として実行させ、
クーラントオフとさせると同時に、上記メモリ領域に再
度M09を書き込む。これによりメモリ領域の内容はM08、
M09となり、M09が最初に読み出されるように変わる。即
ち、この状態では、モーダル値は、M04、M09となる。 これらの動作と同時に加工プログラムを順方向に読み
込んで加工を中断したブロックの移動指令ブロック(こ
の例の場合N21のブロック)が読み出され、このブロッ
クを演算制御部(3)で解析・演算し、加工を再開す
る。 ここで、加工を中断したブロックが例えばN25M05だっ
たとすると、このM05は実行され、主軸は停止する。そ
してM03/M04/M05グループに対応するメモリ領域の内容
及びM08/M09グループに対応するメモリ領域の内容は上
述と同じになっており、この位置から逆行すれば上述の
M05状態での移動指令がないことを除けば同じである。
また、N25M05実行前のブロックであるN22のブロックで
逆行すれば、M03/M04/M05グループに対応するメモリ領
域の内容はM03、M05、M04で、M04が最初に読み出せる状
態になっており、N20まではこのグループの指令はない
ので上記メモリ領域が参照されることはない。最新の状
態としてはM04が保持されており、主軸停止していない
のでこのモードは保持される。仮に上記メモリ領域を参
照してもM04が読み出され、指令に矛盾は生じない。 なお、上記実施例ではFILOメモリ手段としてFILOメモ
リ(9)を使用して、記憶したデータを時系列的に逆に
読み出したが、通常のメモリ装置を用いてソフトウエア
で同等の働きを実現してもよい。 また、上記実施例ではM03〜M05の補助指令を用いて説
明したが、補助指令に限らず、移動モード等を制御する
準備指令や工具選択を行う工具指令、更には主軸制御を
行う主軸指令などであっても良く、上記実施例に限られ
るものではない。 [考案の効果] 以上のようにこの考案によれば、加工プログラム中の
モーダル指令をメモリ手段に記憶しておき、逆行時には
該記憶を読み出して常にその時点に対応したモーダル状
態を保持するように構成したので、逆行を考慮したプロ
グラムをする必要がなく、またモーダルを人手により復
元させる煩わしさもないため、操作性及び作業性が向上
するという効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図〜第5図はこの考案の一実施例を示し、第1図は
数値制御装置のブロック図、第2図はFILOメモリの記憶
状態の変化を示す図、第3図は正行運転時の制御フロー
チャート、第4図は逆行運転時の制御フローチャート、
第5図は正行復元時の制御フローチャート、第6図及び
第7図は従来例を示し、第6図は数値制御装置のブロッ
ク図、第7図は加工プログラム例を示す図である。 図において、(1)は加工プログラムが記録された紙テ
ープ、(3)は演算制御部、(4)は記憶装置、(5)
は機械制御部、(7)はコンソール、(9)はFILOメモ
リである。 なお図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−192440(JP,A) 特開 昭59−142613(JP,A) 特開 昭62−77610(JP,A) 特開 昭57−168306(JP,A) 特開 昭61−168006(JP,A) 特開 昭59−201107(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 1.加工プログラムを順方向に動作中に動作を中断し、
    前記加工プログラムの所定の位置まで逆方向に動作後、
    所定の操作により再び順方向に動作を継続する逆行機能
    を備え、かつ前記加工プログラム中に指定されるモーダ
    ル命令はそのモーダル命令の属するグループのモーダル
    値を変更するときのみに指定するように作成された加工
    プログラムを解析し実行する数値制御装置において、同
    一グループのモーダル命令をそのグループ毎に記憶する
    メモリ領域と、前記メモリ領域に前記モーダル命令をグ
    ループ毎に書き込み・読み出しを行うメモリ制御手段を
    備え、前記メモリ制御手段は、前記加工プログラムを順
    方向に動作中は前記加工プログラムの任意のブロックに
    指定されたモーダル命令を読み出された順番に前記グル
    ープ毎のメモリ領域に、最後に書き込まれたものが一番
    最初に読み出されるように積み重ねて書き込み、前記加
    工プログラムを逆方向に動作させた場合には、モーダル
    命令が指定されたブロックを読み込んだ時に当該モーダ
    ル命令が属するグループに対応するメモリ領域からモー
    ダル命令を読み出すと共にその一つ前のモーダル命令が
    読み出せるように記憶内容を一段階シフトしておき、再
    び前記加工プログラムを順方向に動作させた場合には、
    前記読み出したモーダル命令のグループに対応するメモ
    リ領域からモーダル命令を読み出すと共にその一つ前の
    モーダル命令が読み出せるように記憶内容を一段階シフ
    トし、更に今回読み出したモーダル命令を当該グループ
    に対応するメモリ領域に書き込み、同時に今回読み出し
    たモーダル命令を出力して実行させるように動作するこ
    とを特徴とする数値制御装置。 2.メモリ領域は、FILO(First In Last Out)メモリ
    であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項
    に記載の数値制御装置。
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