JP2556256B2 - Frtpの成形法 - Google Patents

Frtpの成形法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FRTP(繊維強化熱
可塑性樹脂)の成形法にかかわり、特に、細長い中空体
のFRTP製品を高品質かつ安価に製造できる成形法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維、カーボン繊維などを強化繊
維とし、ナイロン、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹
脂をマトリクスとするFRTP製品は、輸送機器、スポ
ーツ用具などの製造に用いられている。これらの製造に
は、上記強化繊維とマトリクスをなす熱可塑性樹脂の繊
維(以下「マトリクス繊維」という)とからなるプリプ
レグが用いられる。特に、細長い中空体のFRTP製
品、例えばゴルフクラブシャフト、釣竿などを製造する
場合には、いわゆる内圧成形法が用いられる。これは、
細長い中空体に成形した上記プリプレグの中空部に、シ
リコーンなど耐熱性エラストマー製のチューブを挿入
し、この状態でプリプレグを型に装填する。次いで、チ
ューブに圧縮空気などの加圧流体を導入してプリプレグ
に内圧を加え、これによってプリプレグを型に押圧し、
これとともに型を加熱炉などに入れてマトリクス繊維の
溶融温度に加熱する。溶融した樹脂が強化繊維に含浸し
た後で型を冷却すれば、樹脂がマトリクスとして強化繊
維の間隙を充填して固化し、FRTP製品が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の内圧成
形法によって細長い中空のFRTP製品を製造するに
は、製品の長さに応じた大型の加熱炉またはホットプレ
スが必要であって、設備費が嵩むとともに加熱のための
エネルギー消費も大きいものとなる。また、強化繊維と
マトリクス繊維とからなるプリプレグは一般に通気性で
あって、その組織の内部に多量の空気を含んでいる。こ
のプリプレグ全体が一時に加熱溶融され、かつ均一に内
圧が加えられると、組織内部に含まれていた空気は逃げ
場がなく、冷却後に得られた製品の内部に気泡として残
留し、ボイドまたはピンホールとなって製品の強度、外
観を低下させる。本発明は上記の問題を解決するために
なされたものであり、その目的は、細長い中空のFRT
P製品を高品質かつ安価に製造することができるFRT
Pの成形法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、中空部を
有するFRTP用のプリプレグの中空部にチューブを挿
入し、このプリプレグを内圧成形用の型に装填し、次い
で上記のチューブに内圧を加えてプリプレグを型に押圧
しながら、型の外方から加熱装置によってプリプレグを
帯域加熱してその部分の樹脂を溶融せしめ、かつ、その
加熱帯域を型に沿って漸次一方向に移動せしめることか
らなるFRTPの成形法を提供することによって解決で
きる。
【0005】
【作用】本発明のFRTP成形法においては、プリプレ
グの中空部にチューブを挿入し、このプリプレグを内圧
成形用の型に装填し、チューブに内圧を加えてプリプレ
グを型に押圧する。このプリプレグは、型の外方から加
熱装置によって一定の帯域のみが加熱され、その部分の
樹脂が溶融される。従って、この帯域にある溶融樹脂
は、強化繊維の間隙を流動してこれに含浸され、マトリ
クスとなる。このとき、プリプレグのこの部分に含まれ
ていた空気は熱圧を受け、通気性の未加熱部分に押出さ
れるので、溶融帯域内のプリプレグの組織には気泡が残
留しない。この溶融帯域は、加熱装置を型に対して相対
的に移動せしめることによって、漸次一方向に移動する
ので、各部に含まれていた空気は、漸次未加熱部分側に
押出され、最終的にはプリプレグの末端から排出され、
結局、溶融帯域の全域にわたって、気泡のない緻密な組
織と良好な外観を有するFRTP製品が得られる。この
方法は、型に沿って小型の加熱装置を移動する方法を採
れるので、大型の加熱炉は不要であり、また、加熱に誘
導加熱を用いれば、効率的な加熱が行え、加熱エネルギ
ーが少なくてすむ。
【0006】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1(a)(b)は、いずれも本発明の一実施例を
示す部分断面図である。図1(a)において、符号1は
中空部5を有するFRTP用のプリプレグである。この
プリプレグ1は、強化繊維とマトリクス繊維とを混紡し
たトウを袋織りしたものであって、細長い筒状に成形さ
れている。この中空部5にチューブ2を挿入する。この
チューブ2は、シリコーンゴム、ナイロン、PFAなど
のプラスチック等の耐熱性の材料からなり、プリプレグ
1とほぼ等しい長さを有していて、その一端が封じら
れ、他端は圧縮空気など加圧流体のノズルに接続されて
いる。チューブ2が挿入されたプリプレグ1を、型3に
装着する。この型3は、成形すべき製品の形状に対応し
た細長いものである。この状態で、チューブ2に加圧流
体を導入してこれを膨張せしめ、プリプレグ1を型3に
押圧する。型3の長さ方向外周部には、一定の幅を有す
る環状の誘導加熱装置4が型を包囲して設けられてい
る。この誘導加熱装置4は、型3に沿ってその一端部か
ら他端部まで、制御された速度で移動できるようになっ
ている。
【0007】図1(b)は、誘導加熱装置4を型3の一
端部から他端部まで漸次一方向に移動せしめるときの、
途中の状態を示している。この図において、誘導加熱装
置4の加熱帯域内にあるプリプレグの部分1aでは、マ
トリクス繊維が加熱されて溶融し、溶融樹脂はチューブ
2によって型側に押圧され、強化繊維に含浸される。こ
のとき、加熱帯域内のプリプレグに含まれていた空気は
押圧され、通気性のある未加熱部分1b側に押出され
る。一方、すでに誘導加熱装置4が通過した帯域のプリ
プレグの部分1cでは、強化繊維に含浸した樹脂が冷却
固化し、FRTPとなっている。このようにして、誘導
加熱装置4を型の一端部から他端部まで一方向に移動す
ると、型3の内部では漸次FRTP化が進行し、プリプ
レグ1に含まれていた空気は漸次未加熱部分1b側に押
出され、最終的には型の一端部から放出されて、全体と
してボイドやピンホールのないFRTP製品が成形され
る。
【0008】本発明の成形法に用いられるFRTPプリ
プレグ用の強化繊維の例としては、カーボン繊維、ガラ
ス繊維、ケブラー繊維などを挙げることができる。この
強化繊維は、マトリクスとなる樹脂との接着を強化する
ために、例えばシランカップリング剤、チタネートカッ
プリング剤、金属セッケンなどで予め表面処理されてい
ることが好ましい。マトリクスとなる熱可塑性樹脂の例
としては、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリフェニレンオキサイド、液晶ポリマーなどを挙げる
ことができる。この樹脂は、マトリクス繊維の形状で用
いることが好ましい。これによって、型に順応しやすい
安定したプリプレグが得られる。このときのプリプレグ
は、実施例に示したように、マトリクス繊維が強化繊維
と混紡され、混紡トウとして織られたものであってもよ
いが、マトリクス繊維のトウと強化繊維のトウとが混織
されて、例えば袋織りされたものであってもよい。ま
た、この樹脂は必ずしも繊維である必要はなく、例えば
粉末であって、これが強化繊維のトウに包含されたもの
であってもよい。さらに、このプリプレグは、樹脂では
なく、熱圧によってマトリクス樹脂となるモノマーまた
はオリゴマーが強化繊維に含浸されたものであってもよ
い。
【0009】加熱装置によるプリプレグの帯域加熱は、
要は型の一端部から他端部まで漸次一方向に移動して行
えばよいのであるから、上記実施例のように誘導加熱装
置4を移動するのではなく、図2に示すように、固定さ
れた環帯状の誘導加熱装置4の中を、プリプレグとチュ
ーブ2とを装填した型3が通過するような方式を用いる
こともできる。また、加熱手段として、誘導加熱が効率
的で好ましいが、これに限らず、環状の電気抵抗炉など
を用いることもできる。
【0010】
【発明の効果】本発明のFRTP成形法は、プリプレグ
の中空部にチューブを挿入し、このプリプレグを内圧成
形用の型に装填し、次いで上記のチューブに内圧を加え
てプリプレグを型に押圧しながら、型の外方から加熱装
置によってプリプレグを帯域加熱してその部分の樹脂を
溶融せしめ、かつ、その加熱帯域を型に沿って漸次一方
向に移動せしめるものであるので、大型の加熱炉やホッ
トプレスなどの設備を必要とせず、また、効率的な誘導
加熱を用いれば、エネルギーも少なくてすむ。従って、
安価に製造できるとともに省エネルギーの効果もある。
また、このプリプレグは、溶融帯域で樹脂が型に押圧さ
れるとともに、これに含まれていた空気が漸次未加熱側
に押出されるので、気泡として残留することがなく、従
ってボイドやピンホールができず、成形されたFRTP
製品の強度、外観がともに改善される。以上説明したよ
うに本発明のFRTP成形法は、ゴルフクラブのシャフ
トや釣竿など、従来のFRTP成形法では気泡が抜けに
くく製造が困難であった細長い中空体製品の製造に特に
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)(b)はそれぞれ、実施例の過程を示
す部分断面図である。
【図2】 他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…プリプレグ、2…チューブ、3…型、4…誘導加熱
装置、5…中空部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有するFRTP用のプリプレグ
    の中空部にチューブを挿入し、このプリプレグを内圧成
    形用の型に装填し、次いで上記のチューブに内圧を加え
    てプリプレグを型に押圧しながら、型の外方から加熱装
    置によってプリプレグを帯域加熱してその部分の樹脂を
    溶融せしめ、かつ、その加熱帯域を型に沿って漸次一方
    向に移動せしめることを特徴とするFRTPの成形法。
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