JP2556220B2 - 溶融めっき鋼板の目付方法 - Google Patents

溶融めっき鋼板の目付方法

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JP2556220B2
JP2556220B2 JP3238762A JP23876291A JP2556220B2 JP 2556220 B2 JP2556220 B2 JP 2556220B2 JP 3238762 A JP3238762 A JP 3238762A JP 23876291 A JP23876291 A JP 23876291A JP 2556220 B2 JP2556220 B2 JP 2556220B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続溶融亜鉛めっき等の
溶融金属めっきにおいて、鋼板に付着した溶融金属をワ
イピングし、めっき鋼板の目付を行うための方法に関す
る。
【0002】
【従来技術】連続溶融めっき処理では、図14に示すよ
うに溶融めっき浴3中のシンクロール4に巻付搬送され
る鋼板Sが、押えおよび板反り矯正用のピンチロ−ル5
を経て上方に引き上げられた後、通常、めっき浴面上で
ガスワイピングノズル6により余剰めっき分を絞り取ら
れ、均一なめっき厚を得るようにしている。
【0003】このようなめっき処理において、生産性を
上げるために板の通板速度を上げようとすると、鋼板S
に付随して上方に持ち上げられる溶融金属量が必然的に
多くなるため、ガスワイピングノズル6のガス圧を高め
る必要がある。しかし、このようにガスワイピングノズ
ル6のガス圧を高めると、高速で板に衝突したガスジェ
ットは余分な溶融金属を下方に掻き落すだけでなく、随
伴ガス流を発生させ、この随伴ガス流により溶融金属の
一部がスプラッシュとなり、これがガスワイピングノズ
ルに付着してノズル詰りを生じさせ、この結果ガス流の
均一性が阻害され、めっき目付量を均一にすることがで
きなくなる。このようにめっき目付量が不均一である
と、美観上の問題のみならず、めっき後の合金化の不均
一化や巻取時の荷崩れの原因となる。また、スプラッシ
ュの一部は鋼板に再付着し、鋼板傷の原因となる等の問
題もある。また、ガスワイピングノズルのガス流量を増
大させることは、コストアップや騒音発生の要因ともな
る。
【0004】従来、高速化に対応するために余剰な溶融
金属を絞り取る方法に関し、以下のような提案がなされ
ている。 特公昭44−7444号に示されるように、鋼板に高
周波磁場を印加し、鋼板に発生する渦電流に伴うロ−レ
ンツ力を利用して溶融金属を絞り、且つガスワイピング
を併用する方法 特開昭61−227158号に示されるように、鋼板
に定常電流を流し、静磁場とのローレンツ力により余剰
溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノズルに到
らしめる方法 特開昭61−204363号に示されるように、鋼板
の面外方向に静磁場を発生させ、鋼板の移動により発生
する溶融金属中の誘導電流と静磁場とのローレンツ力に
より、余剰の溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピン
グノズルに到らしめる方法 特開昭61−266560号や特開昭62−1033
33号に示されるように、鋼板下方向に移動磁界を発生
させ余剰溶融金属を下方に絞った後、ガスワイピングノ
ズルに到らしめる方法
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
の最大の欠点は、特に鋼板などの強磁性体に磁場を作用
させる際、鋼板は磁場の強い方に引き付けられるために
不安定な系となり、目的とするような適正な制御を行う
ことが難しいという点にある。このような制御上の問題
を回避するためには、磁場発生装置と鋼板との間隔を広
く取る必要があり、この結果、磁場の効果が極めて限定
されてしまい、本来目的としているような効果は十分に
得られない。
【0006】また、溶融金属の目付量の均一化を阻害す
る要因として、鋼板の振動や幅方向での板反り(所謂C
反り)があるが、上述したいずれの提案も鋼板の制振や
板反り矯正には全く効果がない。上記の特公昭44−
7444号には、コイル間を通過する鋼板は磁気的な反
発力でコイル間中心にセンタリングされるという、鋼板
の振動抑制効果が期待し得るような内容が示されている
が、上述したように単に鋼板に高周波磁場を印加した場
合には、強磁性体である鋼板に磁気的吸引力が強く作用
するため、通板する鋼板がコイル方向に吸引される等、
却って不安定な状態が引き起こされ、振動の抑制等は全
く期待できない。
【0007】このように従来の方法では、強磁性の鋼板
が磁場により吸引され、不安定な系となるという根本的
な問題があり、このため本来目的とするような十分な作
用が期待できないという欠点があった。
【0008】本発明はこのような従来の問題に鑑みなさ
れたもので、溶融めっき鋼板の板反りや振動を防止しつ
つ、ガスワイピングにより本来得られる平滑な仕上げ表
面を維持しつつ、高速かつ均一な目付を可能とする目付
方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】鋼板のような強磁性体に
単に磁場を印加し、鋼板の制振やめっき目付を行おうと
しても、鋼板に磁気吸引力が作用し、鋼板がより不安定
な状態におかれることは、上述した通りである。このよ
うな問題に対し本発明者らは、図1のB〜H曲線に示さ
れるように鋼板の強磁性を示す領域が非飽和域に限ら
れ、飽和域では強磁性でなくなることに着目し、鋼板に
十分な飽和域に達するような高周波磁場を印加すれば、
磁気吸引力よりも高周波電流路を流れる電流と鋼板中の
誘導電流間に生じる反発力の方が強くなり、上記磁気吸
引力に伴う不安定性が解消されること、さらには、この
ような高周波磁場の印加をガスワイピング箇所の極く近
傍に対して行うことにより、ガスワイプと協働した溶融
金属の適切且つ効果的な絞りが可能となることを見出
し、本発明を完成させたものである。
【0010】すなわち本発明は、溶融めっき浴の浴面上
方において、溶融めっき浴から引き出される鋼板の両面
に付着した溶融金属にガスワイピングノズルからガスを
吹き付けてめっき目付量を制御する方法において、鋼板
両側の各ガスワイピングノズルのノズル部にその長手方
向に沿った高周波電流導通路を設け、各高周波電流導通
路に周波数3kHz以上で且つ鋼板を磁気的に飽和させ
得る大きさの高周波電流を通電して鋼板に逆位相の高周
波電流を誘導させ、この誘導電流と前記各電流導通路の
高周波電流との相互作用により鋼板面に働く磁気圧力を
発生させ、鋼板にその両面側から作用する前記磁気圧力
により、鋼板の幅方向での板反りと振動を防止するとと
もに、鋼板に付着した溶融金属を前記吹き付けガスと協
働させてワイピングし、鋼板のめっき目付を行うように
したものである。ここで、鋼板の誘導電流と高周波電流
導通路の高周波電流との相互作用により鋼板面に働く
「磁気圧力」とは、高周波電流導通路を流れる高周波電
流と鋼板中の誘導電流との間に生じる磁気的な反発作用
により鋼板面に作用する磁気的な圧力を指す。
【0011】このような本発明において、高周波電流導
通路は鋼板通板方向で間隔をおいて2以上設けることが
できる。すなわち、1つのノズル部内に鋼板通板方向で
間隔をおいて、例えば2つの高周波電流導通路を組み込
むことができる。また、ノズル部内とは別に、ノズル部
の上方または下方若しくはその両方に別の高周波電流導
通路を設けることも可能である。また、高周波電流導通
路が組み込まれたガスワイピングノズルは、一般には鋼
板を挟んで略対向した位置に配置されており、この場合
には、対向する両高周波電流導通路に同位相の高周波電
流が流される。但し、例えば、上述したように鋼板の両
側にそれぞれ複数の高周波電流導通路を配置する場合に
は、高周波電流導通路が組み込まれたガスワイピングノ
ズルは必ずしも鋼板を挟んで対向する必要はなく、鋼板
通板方向で位置をずらして配置してもよい。そしてこの
場合には、上記高周波電流導通路を組み込んだガスワイ
ピングノズルが鋼板を挾んで対向する場合のような電流
の位相に関する制約はない。
【0012】ノズル内に組み込まれる高周波電流導通路
は、鋼板幅方向に亘って設ける必要があるが、必ずしも
板幅方向と平行に設ける必要はなく、高周波電流導通路
全長に板幅方向に対して傾きをもたせ、或いは高周波電
流導通路の一部に板幅方向に対して傾きをもたせるよう
な構成とすることができる。鋼板エッジ部では、高周波
電流導通路を流れる電流に対して鋼板中を流れる電流の
方向が90°の関係になるため、このエッジ部近傍で磁
気圧力が弱まる傾向があり、このような問題に対して
は、上記のように高周波電流導通路全長に板幅方向に対
して傾きをもたせ、或いは電流導通路の鋼板エッジ部近
傍に面した部分に板幅方向に対して傾きをもたせた構成
とするのが有効である。なお、このように高周波電流導
通路の一部または全部に傾きをもたせる場合、ノズル自
体に傾きをもたせてもよいし、また、ノズル部内の電流
導通路のみに傾きをもたせるようにしてもよい。
【0013】
【作用】本発明法の作用を、強磁性体である鋼板の磁気
特性を示す図1(磁束密度と磁界の強さとの関係図)と
本発明の一実施例である図2および図3に基づき説明す
る。図2は実施状況を示す側面図、図3は同じく正面図
である。
【0014】本発明法では、溶融めっき浴3の浴面上方
において、溶融めっき浴3から引き出され連続通板する
鋼板Sの前面側と後面側に、それぞれ鋼板面に平行な高
周波電流導通路1a、1bを先端ノズル部に有するガス
ワイピングノズル2を鋼板Sに近接して配置する。この
実施例では、各ノズルのノズルスリットの上下に2つの
高周波電流導通路が設けられている。高周波電流導通路
1a、1bに同位相の高周波電流を流すと、鋼板Sには
これと逆位相の電流が流れる。この鋼板を流れる電流は
前記高周波電流導通路の電流とは方向が逆となるため、
高周波電流導通路1a、1bの電流と鋼板Sを流れる電
流との間に磁気的な反発作用が生じ、これが磁気圧力と
して鋼板表面に作用する。しかしながら、鋼板のような
強磁性体では透磁率が高いため、上述したように単に電
流が流れただけでは、磁気吸引力が反発力を上回り、不
安定な系となってしまう。ここで、高周波電流導通路1
a、1bの電流を大きくしていくと、図1に示す鋼板中
の磁界の振幅が大きくなり、全体的には飽和域に鋼板が
滞留する時間が長くなり、この結果、ある磁界の振幅以
上では磁気反発力が磁気吸引力よりはるかに支配的とな
る。本発明では、このように鋼板Sを磁気的に十分に飽
和させ得るに十分な大きさの高周波電流を高周波電流導
通路1a、1bに通電し、必要な磁気反発力を得る。こ
の磁気反発力は鋼板Sに対してその両側から非接触のバ
ネが作用するのと同じであり、鋼板Sの振動を抑制し、
また、C反りを矯正する。そして、このように鋼板Sの
制振および板反りの矯正がなされた状況下で、鋼板両面
側から作用する溶融金属への磁気圧力と吹き付けガスが
協働することで、鋼板に付着している余剰の溶融金属3
0が絞り落され、極めて均一な目付が可能となる。すな
わち、磁気圧力がガスワイピング位置に作用し、板の振
動や反りを抑制、矯正しつつガス圧力と協働してワイピ
ングを行うため、ワイピングガス圧力が低くても溶融金
属を適切且つ効率的に絞ることができる。また、めっき
表面の平滑性はガスワイプにより適切に維持される。
発明において高周波電流導通路に通電させる高周波電流
の周波数は、後述する実施例の結果から3kHz以上と
する。また、高周波電流の大きさは電流の周波数と高周
波電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて選択され、例
えば、後述す る実施例の場合のように高周波電流導通路
−鋼板間の設定距離が15mm、周波数が3kHzの場
合には、電流値を3×10 4 A程度とすることにより鋼
板を磁気的な飽和域とすることができる。また、例えば
周波数が20kHzの場合には、同様の高周波電流導通
路−鋼板間の設定距離において電流値を500A程度と
することにより鋼板を磁気的な飽和域とすることができ
る。要は、高周波電流(3kHz以上)の周波数と高周
波電流導通路−鋼板間の設定距離に応じて、鋼板を磁気
的に飽和させ得る大きさの電流値を選択すればよい
【0015】
【実施例】図2ないし図8に本発明の実施例を示す。こ
のうち図2および図3は、上述したように鋼板Sを挾ん
で対向するようにして配置された1対のガスワイピング
ノズル2の各先端ノズル部内に、鋼板面に平行な高周波
電流導通路1a、1b(この実施例では、ノズル内部に
上下2対の高周波電流導通路1a,1bを設けている)
を鋼板に近接して配し、これら高周波電流導通路1a、
1bに同位相の高周波電流を流すようにしたものであ
る。
【0016】また、図4および図5は、対向するガスワ
イピングノズル2の各先端ノズル部内に高周波電流導通
路1a、1bを組み込むとともに、各ノズル下方位置
に、別の高周波電流導通路1a´、1b´を鋼板Sに近
接して配した例である。この例では、上下の高周波電流
導通路の電流の位相が反対となっているが、同位相でも
よい。
【0017】図6は、鋼板両側の高周波電流導通路1
a,1bが組み込まれたワイピングノズル2を鋼板を挾
んで対向させることなく、上下にずらして配置するとと
もに、その各上下に別の高周波電流導通路1a´,1b
´を配置し、全体として高周波電流導通路を千鳥状に配
置した場合の例である。この場合には、各個別の高周波
電流導通路の高周波電流に対応して、鋼板内にこれと逆
位相の電流が流れ、鋼板Sには鋼板通板方向で交互に反
対方向からの磁気圧力が作用することになる。なお、こ
の例では鋼板の前面側と後面側で高周波電流導通路を流
れる電流の位相が逆となっているが、位相が同一であっ
てもよい。すなわち、高周波電流導通路を流れる電流の
位相は任意である。
【0018】また、鋼板エッジ部では、高周波電流導通
路を流れる電流に対して鋼板中を流れる電流の方向が9
0°の関係になるため、このエッジ部近傍で磁気圧力が
弱まる傾向があり、このような問題に対しては、高周波
電流導通路全長を板幅方向に対して傾け、或いは電流導
通路の鋼板エッジ部近傍と対向する部分に板幅方向に対
し傾きをもたせる方法が有効である。図7は前者の例を
示すもので、鋼板両側のワイピングノズル2に組み込ま
れる高周波電流導通路1a,1bの全長に板幅方向に対
して適当な傾きをもたせたものである。また、図8は鋼
板エッジ部近傍に面した高周波電流導通路1a,1bの
部分11に板幅方向に対する傾きをもたせたものであ
る。以上のような構成は上記各実施例に適用可能であ
る。
【0019】本発明者等は、本発明の効果を検証するた
め以下のようなシュミレーション解析を行った。この解
析は、図4に示す高周波電流導通路の配置例のものにつ
いて、以下の解析条件に基づき、 コイル断面寸法:30×50mm コイル電流 :3×104A 周波数 :3000Hz 鋼板厚さ :2.3mm 鋼板比透磁率 :1 鋼板が両高周波電流導通路からそれぞれ15mmずつ離
れたセンタ位置にある場合、鋼板が上記センタ位置から
片側の高周波電流導通路側にそれぞれ5mm、10mm
ずつずれた場合の3水準について行った。この解析モデ
ルを図9に示す。この解析の結果、本条件における磁界
の強さの片振幅は160000A/mであり、図1およ
び表1に示すような代表的B〜H曲線を持つ鋼板では、
鋼板は完全に飽和域にあることが判った。図10はこの
場合における最大磁気圧力の1サイクルの解析例であ
り、これによれば磁気的吸引力が磁気圧力を上回る時間
は6%以下となり、且つ磁気圧力の最大値は磁気吸引力
の5倍以上であること、このため鋼板が強磁性体である
にもかかわらず、磁気圧力を極めて安定して鋼板に印加
できることが判明した。
【0020】次に、鋼板面上の時間平均した磁気圧力平
均値の分布を解析した例を示す。図11は鋼板が両電流
導通路のセンタ位置にある場合、また図12、図13は
鋼板が上記センタ位置よりも片側の電流導通路側にそれ
ぞれ5mm、10mmずれた場合の各磁気圧力の分布を
示している。これによれば、鋼板がセンタ位置からずれ
た場合、全体として中心へ押しやろうとする力が働くこ
とが示されている。この磁気圧力は高周波電流導通路に
鋼板が近づくにしたがって大きくなるため、鋼板のセン
タリング作用に有効に働き、振動防止に効果がある。ま
た、C反りの矯正力としても有効であり、トータルのC
反り量を0.5mm以内に押えられることが判る。
【0021】これらの結果を踏まえ、図14に示すよう
な従来のめっき設備において、従来のガスワイピングノ
ズル6に代えて図4および図5に相当する装置をめっき
浴面上400mmの位置に設置し、溶融亜鉛めっき鋼板
の目付を実施した。この実験では、鋼板の板幅、電流条
件は上記のシュミレーション解析と同様とし、ラインス
ピード:150m/min、ガス流速:190m/sに
設定して行った。
【0022】この結果、本発明法によるワイピング箇所
における鋼板のC反りは完全に矯正され、振動も1mm
以内の振幅に押えることができ、また、従来のように高
圧のガスワイピングを行った場合のようなスプラッシュ
や騒音の発生もなく、低いガス吹き付け圧力で極めて均
一なめっき目付を行うことができた。また、従来のガス
ワイピング方式において150m/minのラインスピ
−ドでは困難であった35g/m2の目付の亜鉛めっき
も容易に実施可能であることが確認できた。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、鋼板両側の
ガスワイピングノズルのノズル部に設けた高周波電流導
通路から鋼板に対して安定的な磁気圧力を及ぼすことが
でき、またこの磁気圧力がガスワイピング位置に作用
し、板の振動や反りを適正に抑制しつつガス圧力と協働
してワイピングを行うため、ワイピングガス圧力が低く
ても溶融金属を適切且つ効率的に絞ることができ、ガス
ワイプによるめっき表面の平滑性を維持しつつ、極めて
均一な目付が可能となる。また、同時に鋼板の振動や板
反りも適正に抑制することができる。このため、本発明
によれば均一な膜厚の高速めっきを可能ならしめるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼板の磁束密度と磁界の強さとの関係図
【図2】本発明の一実施例を示す側面図
【図3】図2に示す実施例の正面図
【図4】本発明の他の実施例を示す側面図
【図5】図4に示す実施例の正面図
【図6】本発明の他の実施例を示す側面図
【図7】本発明の他の実施例を示す正面図
【図8】本発明の他の実施例を示す正面図
【図9】高周波電流導通路によって鋼板に及ぼされる磁
気圧力を算定するためのシュミレーションにおける解析
モデルを示す説明図
【図10】図9の解析において、最大磁気圧力の1サイ
クルの解析例を示すグラフ
【図11】図9の解析において、鋼板がセンタ位置にあ
る場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
【図12】図9の解析において、鋼板がセンタ位置より
5mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
【図13】図9の解析において、鋼板がセンタ位置より
10mmずれた場合の磁気圧力の分布を示すグラフ
【図14】従来の溶融めっきおよび目付方法を示す説明
【符号の説明】
1、1a、1b…高周波電流導通路、2…ガスワイピン
グノズル、3…溶融めっき浴、11…部分、30…溶融
金属、S…鋼板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融めっき浴の浴面上方において、溶融
    めっき浴から引き出される鋼板の両面に付着した溶融金
    属にガスワイピングノズルからガスを吹き付けてめっき
    目付量を制御する方法において、鋼板両側の各ガスワイ
    ピングノズルのノズル部にその長手方向に沿った高周波
    電流導通路を設け、各高周波電流導通路に周波数3kH
    z以上で且つ鋼板を磁気的に飽和させ得る大きさの高周
    波電流を通電して鋼板に逆位相の高周波電流を誘導さ
    せ、この誘導電流と前記各電流導通路の高周波電流との
    相互作用により鋼板面に働く磁気圧力を発生させ、鋼板
    にその両面側から作用する前記磁気圧力により、鋼板の
    幅方向での板反りと振動を防止するとともに、鋼板に付
    着した溶融金属を前記吹き付けガスと協働させてワイピ
    ングし、鋼板のめっき目付を行うことを特徴とする溶融
    めっき鋼板の目付方法。
  2. 【請求項2】 鋼板両側のガスワイピングノズルのノズ
    ル部に鋼板を挟んで略対向するようにして高周波電流導
    通路を設け、該高周波電流導通路に周波数3kHz以上
    で且つ鋼板を磁気的に飽和させ得る大きさの同位相の高
    周波電流を通電することを特徴とする請求項1に記載の
    溶融めっき鋼板の目付方法。
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