JP2555766B2 - スクロール形流体機械 - Google Patents
スクロール形流体機械Info
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- JP2555766B2 JP2555766B2 JP2244763A JP24476390A JP2555766B2 JP 2555766 B2 JP2555766 B2 JP 2555766B2 JP 2244763 A JP2244763 A JP 2244763A JP 24476390 A JP24476390 A JP 24476390A JP 2555766 B2 JP2555766 B2 JP 2555766B2
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- oil
- groove
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- supply groove
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2240/00—Components
- F04C2240/50—Bearings
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- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧縮要素と該圧縮要素を駆動するモータ
と、該モータの駆動軸を支持する軸受部をもったハウジ
ングとを備え、前記軸受部に給油する潤滑油を、該軸受
部から潤滑箇所へ給油するようにしたスクロール形流体
機械に関する。
と、該モータの駆動軸を支持する軸受部をもったハウジ
ングとを備え、前記軸受部に給油する潤滑油を、該軸受
部から潤滑箇所へ給油するようにしたスクロール形流体
機械に関する。
(従来の技術) この種スクロール形流体機械では、駆動軸で駆動する
圧縮要素のハウジングに対する摺動動作を円滑に行うた
めに、その摺動部分に給油したり、また、前記圧縮要素
を構成する各スクロール間に画成される圧縮室の気密性
を保持するため、前記圧縮室に給油している。
圧縮要素のハウジングに対する摺動動作を円滑に行うた
めに、その摺動部分に給油したり、また、前記圧縮要素
を構成する各スクロール間に画成される圧縮室の気密性
を保持するため、前記圧縮室に給油している。
即ち、本出願人が先に提案したスクロール形圧縮機
(特願平2−34803号)においては、第5図に示したよ
うに、次のような構成をもつ給油機構を採用している。
(特願平2−34803号)においては、第5図に示したよ
うに、次のような構成をもつ給油機構を採用している。
つまり、軸受メタル(D)を介してハウジング(E)
に回転可能に支持する駆動軸(C)には二つの給油通路
(A)(B)を設けて、その上部を前記駆動軸(C)の
上端面に開口させると共に、前記軸受メタル(D)に対
応する部位には、半径方向に延びる横穴(F)(G)を
設ける一方、前記軸受メタル(D)の内周面には、第6
図に示すように、第1及び第2円周溝(H)(I)を環
状に形成して、第1円周溝(H)には、先端部に端部横
穴(J)をもった傾斜溝(K)を、また、第2円周溝
(I)には、先端部に端部横穴(L)をもった傾斜溝
(M)をそれぞれ設けて、前記第1円周溝(H)を前記
給油通路(A)に、また、第2円周溝(I)を前記給油
通路(B)にそれぞれ連通させ、そして、前記ハウジン
グ(E)には、可動スクロール(S1)の支持用スラスト
軸受(N)に連通する第1油通路(O)と、前記可動ス
クロール(S1)と固定スクロール(図示せず)とで画成
される圧縮室(P)に開口する油供給管(Q)を接続し
た第2油通路(R)とを設けて、前記端部横穴(J)と
第1油通路(O)とを、また、前記端部横穴(L)と第
2油通路(R)とをそれぞれ連通させ、前記給油通路
(A)から前記第1油通路(O)を介して前記スラスト
軸受(N)に、また、前記給油通路(B)から前記第2
油通路(R)及び油供給管(Q)を介して前記圧縮室
(P)にそれぞれ給油するようにしている。
に回転可能に支持する駆動軸(C)には二つの給油通路
(A)(B)を設けて、その上部を前記駆動軸(C)の
上端面に開口させると共に、前記軸受メタル(D)に対
応する部位には、半径方向に延びる横穴(F)(G)を
設ける一方、前記軸受メタル(D)の内周面には、第6
図に示すように、第1及び第2円周溝(H)(I)を環
状に形成して、第1円周溝(H)には、先端部に端部横
穴(J)をもった傾斜溝(K)を、また、第2円周溝
(I)には、先端部に端部横穴(L)をもった傾斜溝
(M)をそれぞれ設けて、前記第1円周溝(H)を前記
給油通路(A)に、また、第2円周溝(I)を前記給油
通路(B)にそれぞれ連通させ、そして、前記ハウジン
グ(E)には、可動スクロール(S1)の支持用スラスト
軸受(N)に連通する第1油通路(O)と、前記可動ス
クロール(S1)と固定スクロール(図示せず)とで画成
される圧縮室(P)に開口する油供給管(Q)を接続し
た第2油通路(R)とを設けて、前記端部横穴(J)と
第1油通路(O)とを、また、前記端部横穴(L)と第
2油通路(R)とをそれぞれ連通させ、前記給油通路
(A)から前記第1油通路(O)を介して前記スラスト
軸受(N)に、また、前記給油通路(B)から前記第2
油通路(R)及び油供給管(Q)を介して前記圧縮室
(P)にそれぞれ給油するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記従来例における前記スラスト軸受
(N)などへ潤滑油を供給する給油機構は、前記軸受メ
タル(D)の内周面に、環状の円周溝(H)(I)を設
け、これら各環状の円周溝(H)(I)から分岐して形
成される傾斜溝(K)(M)を介して、これら傾斜溝
(K)(M)の先端部に設ける前記各横穴(J)(L)
を介して給油する構造としているため、各給油通路
(A)、(B)から第1及び第2円周溝(H)、(I)
に流入した油は、前記駆動軸(C)の回転によりそのま
ま各円周溝(H)、(I)に沿って流れてしまい、該各
円周溝(H)、(I)から分岐する前記各傾斜溝
(K)、(M)から各端部横穴(J)、(L)を介して
排出される給油量が充分得られなく、前記スラスト軸受
(N)や前記圧縮室(P)特にスラスト軸受(N)にお
いて給油不足が生じることがあり、前記駆動軸(C)の
回転数が低い場合において油不足の問題が生じ易いので
ある。
(N)などへ潤滑油を供給する給油機構は、前記軸受メ
タル(D)の内周面に、環状の円周溝(H)(I)を設
け、これら各環状の円周溝(H)(I)から分岐して形
成される傾斜溝(K)(M)を介して、これら傾斜溝
(K)(M)の先端部に設ける前記各横穴(J)(L)
を介して給油する構造としているため、各給油通路
(A)、(B)から第1及び第2円周溝(H)、(I)
に流入した油は、前記駆動軸(C)の回転によりそのま
ま各円周溝(H)、(I)に沿って流れてしまい、該各
円周溝(H)、(I)から分岐する前記各傾斜溝
(K)、(M)から各端部横穴(J)、(L)を介して
排出される給油量が充分得られなく、前記スラスト軸受
(N)や前記圧縮室(P)特にスラスト軸受(N)にお
いて給油不足が生じることがあり、前記駆動軸(C)の
回転数が低い場合において油不足の問題が生じ易いので
ある。
また特に起動時においては、給油の立ち上がりが悪
く、駆動軸(C)が起動しても、各端部横穴(J)、
(L)から前記スラスト軸受(N)や前記圧縮室(P)
に到達するのに時間がかかり、特に前記スラスト軸受
(N)において、給油不足による問題が生ずる危険があ
った。
く、駆動軸(C)が起動しても、各端部横穴(J)、
(L)から前記スラスト軸受(N)や前記圧縮室(P)
に到達するのに時間がかかり、特に前記スラスト軸受
(N)において、給油不足による問題が生ずる危険があ
った。
本発明は以上の問題を解決するために発明したもの
で、その目的は、給油箇所に充分給油でき、かつ、起動
時迅速に給油でき給油不足が生ずることのないスクロー
ル形流体機械を提供しようとする点である。
で、その目的は、給油箇所に充分給油でき、かつ、起動
時迅速に給油でき給油不足が生ずることのないスクロー
ル形流体機械を提供しようとする点である。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明では、第1スクロ
ール(10)と第2スクロール(20)とを有する圧縮要素
(3)と、この圧縮要素(3)を駆動するモータ(4)
と、該モータ(4)の駆動軸(5)を軸受メタル(8)
を介して支持する軸受部(60)をもったハウジング
(6)とを備えたスクロール形流体機械において、前記
軸受メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前
記駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(8
1)を設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対
の端部をもつ非連続状として、該給油溝(81)における
前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、
前記ハウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させ
たのである。
ール(10)と第2スクロール(20)とを有する圧縮要素
(3)と、この圧縮要素(3)を駆動するモータ(4)
と、該モータ(4)の駆動軸(5)を軸受メタル(8)
を介して支持する軸受部(60)をもったハウジング
(6)とを備えたスクロール形流体機械において、前記
軸受メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前
記駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(8
1)を設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対
の端部をもつ非連続状として、該給油溝(81)における
前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、
前記ハウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させ
たのである。
また、軸受メタル(8)の内周面には、周方向に延
び、駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する第1及び
第2給油溝(81)(82)を備え、これら給油溝(81)
(82)は、非連続状となっていて、第1給油溝(81)が
ハウジング(6)に設けるスラスト軸受(52)に開口す
る給油路(61)に連通しており、前記第2給油溝(82)
が、前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口する油イ
ンジェクション通路(31)に連通させるのが好ましい。
び、駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する第1及び
第2給油溝(81)(82)を備え、これら給油溝(81)
(82)は、非連続状となっていて、第1給油溝(81)が
ハウジング(6)に設けるスラスト軸受(52)に開口す
る給油路(61)に連通しており、前記第2給油溝(82)
が、前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口する油イ
ンジェクション通路(31)に連通させるのが好ましい。
更に、前記給油溝(81)は、周方向において軸方向の
同一位置に一対の端部をもつ帯状で非連続状とするのが
好ましい。
同一位置に一対の端部をもつ帯状で非連続状とするのが
好ましい。
(作用) 前記駆動軸(5)の回転により、潤滑油が前記給油通
路(53)を介して、前記給油溝(81)に給油されるので
あって、前記給油溝(81)は一対の端部をもった非連続
状となっているため、該給油溝(81)に給油された潤滑
油は、前記駆動軸(5)の回転による粘性ポンプの作用
によりこの給油溝(81)における前記駆動軸(5)の回
転に伴う油流れの下流側端部に押しやられて堰き止めら
れ、該端部に連通する前記ハウジング(6)に設ける給
油路(61)以外に逃げ場がなく、従って、前記給油溝
(81)に給油された潤滑油は、前記給油路(61)に強制
的に圧送されるのである。
路(53)を介して、前記給油溝(81)に給油されるので
あって、前記給油溝(81)は一対の端部をもった非連続
状となっているため、該給油溝(81)に給油された潤滑
油は、前記駆動軸(5)の回転による粘性ポンプの作用
によりこの給油溝(81)における前記駆動軸(5)の回
転に伴う油流れの下流側端部に押しやられて堰き止めら
れ、該端部に連通する前記ハウジング(6)に設ける給
油路(61)以外に逃げ場がなく、従って、前記給油溝
(81)に給油された潤滑油は、前記給油路(61)に強制
的に圧送されるのである。
従って、環状の円周溝を形成し、該円周溝から分岐す
る前記傾斜溝から排出するようにした従来例に比較して
ハウジング(6)内の給油路(61)への給油量は多くで
き、駆動軸(5)の回転数が低い場合でも給油箇所に給
油不足を生じることはないし、また、起動時、その給油
の立上がりを良好にできるので、起動時においても給油
不足を生じないのである。
る前記傾斜溝から排出するようにした従来例に比較して
ハウジング(6)内の給油路(61)への給油量は多くで
き、駆動軸(5)の回転数が低い場合でも給油箇所に給
油不足を生じることはないし、また、起動時、その給油
の立上がりを良好にできるので、起動時においても給油
不足を生じないのである。
また、軸受メタル(8)の内周面に駆動軸(5)の給
油通路(53)に連通する第1及び第2給油溝(81)(8
2)を設け、これら給油溝(81)(82)は、前記したよ
うに非連続状として、第1給油溝(81)を、ハウジング
(6)に設けるスラスト軸受(52)に開口する給油路
(61)に連通させたことにより、前記スラスト軸受(5
2)で必要な潤滑油を運転中のみならず、特に起動時に
おいてもその立上がりを良好にして充分確保でき、その
給油不足を解消できるし、また、前記第2給油溝(82)
を、前記第1給油溝(81)とは別に設けて、該第2給油
溝(82)を前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口す
る油インジェクション通路(31)に連通させたことによ
り、前記圧縮室(30)に必要な油インジェクション量も
確保でき、また、前記第1及び第2給油溝(81)(82)
により、スラスト軸受(52)への給油と、圧縮室(30)
への油インジェクションとを専用化したので、一方が他
方に影響されることなく前記給油及び油インジェクショ
ンに必要な給油量を確保できるのである。
油通路(53)に連通する第1及び第2給油溝(81)(8
2)を設け、これら給油溝(81)(82)は、前記したよ
うに非連続状として、第1給油溝(81)を、ハウジング
(6)に設けるスラスト軸受(52)に開口する給油路
(61)に連通させたことにより、前記スラスト軸受(5
2)で必要な潤滑油を運転中のみならず、特に起動時に
おいてもその立上がりを良好にして充分確保でき、その
給油不足を解消できるし、また、前記第2給油溝(82)
を、前記第1給油溝(81)とは別に設けて、該第2給油
溝(82)を前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口す
る油インジェクション通路(31)に連通させたことによ
り、前記圧縮室(30)に必要な油インジェクション量も
確保でき、また、前記第1及び第2給油溝(81)(82)
により、スラスト軸受(52)への給油と、圧縮室(30)
への油インジェクションとを専用化したので、一方が他
方に影響されることなく前記給油及び油インジェクショ
ンに必要な給油量を確保できるのである。
更に、前記給油溝(81)を、周方向において軸方向の
同一位置に一対の端部を有する帯状の非連続状とするこ
とにより、傾斜溝を不要にでき、それだけ前記給油溝
(81)の加工性が向上すると共に、前記給油溝(81)を
形成する軸受メタル(8)の幅方向寸法を短くでき、そ
の小形化が可能となるのである。
同一位置に一対の端部を有する帯状の非連続状とするこ
とにより、傾斜溝を不要にでき、それだけ前記給油溝
(81)の加工性が向上すると共に、前記給油溝(81)を
形成する軸受メタル(8)の幅方向寸法を短くでき、そ
の小形化が可能となるのである。
(実施例) 第1図に示したものは、ケーシング(1)の上部に、
鏡板(11,21)に渦巻体(12,22)を各々突設した第1及
び第2スクロール(10,20)をもつスクロール形の圧縮
要素(3)を配設し、前記各渦巻体(12,22)間に複数
の圧縮室(30)を画成すると共に、その下部に、インバ
ータ制御による可変速モータ(4)を配設し、前記モー
タ(4)の駆動軸(5)の先端部に形成するピン部(5
0)を、前記第2スクロール(20)のボス筒(23)に嵌
合し、前記圧縮要素(3)とモータ(4)とを連動させ
るようにしている。
鏡板(11,21)に渦巻体(12,22)を各々突設した第1及
び第2スクロール(10,20)をもつスクロール形の圧縮
要素(3)を配設し、前記各渦巻体(12,22)間に複数
の圧縮室(30)を画成すると共に、その下部に、インバ
ータ制御による可変速モータ(4)を配設し、前記モー
タ(4)の駆動軸(5)の先端部に形成するピン部(5
0)を、前記第2スクロール(20)のボス筒(23)に嵌
合し、前記圧縮要素(3)とモータ(4)とを連動させ
るようにしている。
前記第1スクロール(10)は上部ハウジング(6)に
固定され、前記第2スクロール(20)は上部ハウジング
(6)の端面に形成するスラスト軸受(52)に摺動可能
に支持される。
固定され、前記第2スクロール(20)は上部ハウジング
(6)の端面に形成するスラスト軸受(52)に摺動可能
に支持される。
また、前記駆動軸(5)は、上部ハウジング(6)及
び下部ハウジング(図示しない)の軸受部(60)に各々
介装する軸受メタル(8)に回転自由に支持すると共
に、下部には、図示していないが例えば、定容積式の油
ポンプを取付けている。
び下部ハウジング(図示しない)の軸受部(60)に各々
介装する軸受メタル(8)に回転自由に支持すると共
に、下部には、図示していないが例えば、定容積式の油
ポンプを取付けている。
更に、前記駆動軸(5)には前記油ポンプに連通する
給油通路(53)を軸方向に沿って設けて、この給油通路
(53)を前記駆動軸(5)のピン部(50)の上端面に開
口させると共に、前記軸受部(60)に対応する部位に
は、前記給油通路(53)から前記軸受メタル(8)の内
周面側に、径方向外方に延びる一対の連通穴(55)(5
6)を形成している。
給油通路(53)を軸方向に沿って設けて、この給油通路
(53)を前記駆動軸(5)のピン部(50)の上端面に開
口させると共に、前記軸受部(60)に対応する部位に
は、前記給油通路(53)から前記軸受メタル(8)の内
周面側に、径方向外方に延びる一対の連通穴(55)(5
6)を形成している。
しかして、前記モータ(4)の駆動により、吸入管
(13)からケーシング(1)内に吸入した吸入ガスを、
前記圧縮要素(3)の外周部低圧空間(7)から前記圧
縮室(30)に吸入し、圧縮後の吐出ガスを、第1スクロ
ール(10)の中心部に設ける吐出穴(14)から隔壁(1
5)で区画される高圧チャンバー(16)に吐出し、吐出
管(17)からケーシング(1)外部に取出すようにする
と共に、前記ピン部(50)の上端面に前記給油通路(5
3)から油を押出して、前記ボス筒(23)に設けた軸受
メタル(9)に給油し、また、各連通穴(55)、(56)
を介して前記軸受メタル(8)の内周面にも給油するよ
うにしている。尚、(18)は油分離体、(19)は油戻し
キャピラリーである。
(13)からケーシング(1)内に吸入した吸入ガスを、
前記圧縮要素(3)の外周部低圧空間(7)から前記圧
縮室(30)に吸入し、圧縮後の吐出ガスを、第1スクロ
ール(10)の中心部に設ける吐出穴(14)から隔壁(1
5)で区画される高圧チャンバー(16)に吐出し、吐出
管(17)からケーシング(1)外部に取出すようにする
と共に、前記ピン部(50)の上端面に前記給油通路(5
3)から油を押出して、前記ボス筒(23)に設けた軸受
メタル(9)に給油し、また、各連通穴(55)、(56)
を介して前記軸受メタル(8)の内周面にも給油するよ
うにしている。尚、(18)は油分離体、(19)は油戻し
キャピラリーである。
以上の構成において、前記軸受部(60)に介装する軸
受メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前記
駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(81)
を設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対の端
部をもつ非連続状として、該給油溝(81)における前記
駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、前記
ハウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させるの
である。
受メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前記
駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(81)
を設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対の端
部をもつ非連続状として、該給油溝(81)における前記
駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、前記
ハウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させるの
である。
第2図に示した実施例は、前記軸受メタル(8)内周
面に、前記各連通穴(55)(56)の開口位置に対向させ
て、一対の第1及び第2給油溝(81)(82)を設けてお
り、前記軸受メタル(8)の内周面上部側に設ける前記
第1給油溝(81)を、周方向において軸方向の同一位置
に一対の第1及び第2端部(81a)(81b)をもつ帯状の
非連続状として、前記連通穴(55)に連通させ、また、
前記第1給油溝(81)の下部側に設ける第2給油溝(8
2)を、第2図に示したように、水平溝(83)と該水平
溝(83)に対し駆動軸(5)の回転方向前方、即ち、水
平溝(83)における前記駆動軸(5)の回転に伴う油流
れの下流側端部に連続し、かつ、前記水平溝(83)に対
し上方に傾斜する傾斜溝(84)とから形成して、前記第
2給油溝(82)における水平溝(83)を前記連通穴(5
6)に連通させたものである。
面に、前記各連通穴(55)(56)の開口位置に対向させ
て、一対の第1及び第2給油溝(81)(82)を設けてお
り、前記軸受メタル(8)の内周面上部側に設ける前記
第1給油溝(81)を、周方向において軸方向の同一位置
に一対の第1及び第2端部(81a)(81b)をもつ帯状の
非連続状として、前記連通穴(55)に連通させ、また、
前記第1給油溝(81)の下部側に設ける第2給油溝(8
2)を、第2図に示したように、水平溝(83)と該水平
溝(83)に対し駆動軸(5)の回転方向前方、即ち、水
平溝(83)における前記駆動軸(5)の回転に伴う油流
れの下流側端部に連続し、かつ、前記水平溝(83)に対
し上方に傾斜する傾斜溝(84)とから形成して、前記第
2給油溝(82)における水平溝(83)を前記連通穴(5
6)に連通させたものである。
また、前記軸受メタル(8)には、第1給油溝(81)
の第1端部(81a)、即ち該第1給油溝(81)における
前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部に位
置する第1端部(81a)に、半径方向外方に貫通する貫
通孔(85)を形成すると共に、前記第2給油溝(82)の
第1端部(82a)、即ち、前記傾斜溝(84)の終端に位
置する第1端部(82a)にも半径方向外方に貫通する貫
通孔(86)を形成する。
の第1端部(81a)、即ち該第1給油溝(81)における
前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部に位
置する第1端部(81a)に、半径方向外方に貫通する貫
通孔(85)を形成すると共に、前記第2給油溝(82)の
第1端部(82a)、即ち、前記傾斜溝(84)の終端に位
置する第1端部(82a)にも半径方向外方に貫通する貫
通孔(86)を形成する。
前記上部ハウジング(6)には、前記スラスト軸受
(52)に開口する第1給油路(61)と、前記圧縮室(3
0)に開口する油インジェクション通路(31)を接続す
る第2給油路(62)とを設けて、前記第1給油路(61)
を、第1給油溝(81)の第1端部(81a)に設けた前記
貫通孔(85)に連通させ、また、前記第2給油路(62)
を、前記第2給油溝(82)における傾斜溝(84)の端部
(82a)に設けた前記貫通孔(86)に連通させるのであ
る。
(52)に開口する第1給油路(61)と、前記圧縮室(3
0)に開口する油インジェクション通路(31)を接続す
る第2給油路(62)とを設けて、前記第1給油路(61)
を、第1給油溝(81)の第1端部(81a)に設けた前記
貫通孔(85)に連通させ、また、前記第2給油路(62)
を、前記第2給油溝(82)における傾斜溝(84)の端部
(82a)に設けた前記貫通孔(86)に連通させるのであ
る。
次に、以上のように構成したスクロール形流体機械の
作動を説明する。
作動を説明する。
前記駆動軸(5)の回転により、前記ピン部(50)を
軸受支持する軸受メタル(9)及び前記軸受部(60)の
軸受メタル(8)には油ポンプから吐出される潤滑油が
前記給油通路(53)を介して給油されると同時に、前記
給油通路(53)に連通する各連通穴(55)(56)を介し
て、前記各給油溝(81)(82)に給油されるのであっ
て、これら各給油溝(81)(82)に給油された潤滑油
は、前記駆動軸(5)の回転により各給油溝(81)(8
2)にて加圧され、前記第1給油溝(81)から第1給油
路(61)を介して前記スラスト軸受(52)に、また、第
2給油溝(82)から第2給油路(62)及び油インジェク
ション通路(31)を介して前記圧縮室(30)に給油され
るのである。
軸受支持する軸受メタル(9)及び前記軸受部(60)の
軸受メタル(8)には油ポンプから吐出される潤滑油が
前記給油通路(53)を介して給油されると同時に、前記
給油通路(53)に連通する各連通穴(55)(56)を介し
て、前記各給油溝(81)(82)に給油されるのであっ
て、これら各給油溝(81)(82)に給油された潤滑油
は、前記駆動軸(5)の回転により各給油溝(81)(8
2)にて加圧され、前記第1給油溝(81)から第1給油
路(61)を介して前記スラスト軸受(52)に、また、第
2給油溝(82)から第2給油路(62)及び油インジェク
ション通路(31)を介して前記圧縮室(30)に給油され
るのである。
しかして、前記第1給油溝(81)は一対の端部(81
a)(81b)をもった非連続状となっているため、駆動軸
(5)の回転により該第1給油溝(81)内の油は、第1
端部(81a)で堰き止められて、該第1端部(81a)に設
けた前記貫通孔(85)以外に逃げ場がなく、従って、前
記第1給油溝(81)に給油された潤滑油は、前記駆動軸
(5)の回転による粘性ポンプの作用によりこの第1給
油溝(81)の第1端部(81a)、即ち、該第1給油溝(8
1)における前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下
流側端部に位置する第1端部(81a)に押しやられ、前
記貫通孔(85)から第1給油路(61)に強制的に圧送さ
れるのである。
a)(81b)をもった非連続状となっているため、駆動軸
(5)の回転により該第1給油溝(81)内の油は、第1
端部(81a)で堰き止められて、該第1端部(81a)に設
けた前記貫通孔(85)以外に逃げ場がなく、従って、前
記第1給油溝(81)に給油された潤滑油は、前記駆動軸
(5)の回転による粘性ポンプの作用によりこの第1給
油溝(81)の第1端部(81a)、即ち、該第1給油溝(8
1)における前記駆動軸(5)の回転に伴う油流れの下
流側端部に位置する第1端部(81a)に押しやられ、前
記貫通孔(85)から第1給油路(61)に強制的に圧送さ
れるのである。
一方、前記第2給油溝(82)も、一対の端部(82a)
(82b)をもった非連続状とし、しかも水平溝(83)と
傾斜溝(84)とにより形成しているから、前記第1給油
溝(81)と同様前記第2給油溝(82)の水平溝(83)に
供給された潤滑油は、前記駆動軸(5)の回転により前
記水平溝(83)から傾斜溝(84)の第1端部(82a)に
押しやられて、該傾斜溝(84)の端部(82a)に設けた
前記貫通孔(86)から第2給油路(62)に強制的に圧送
されると共に、前記傾斜溝(84)を流れる潤滑油の一部
は前記軸受メタル(8)の内周面に流出し、該軸受メタ
ル(8)の軸方向に広がる油膜を形成することになり、
軸受メタル(8)の軸受性能を充分発揮させることがで
きるのである。
(82b)をもった非連続状とし、しかも水平溝(83)と
傾斜溝(84)とにより形成しているから、前記第1給油
溝(81)と同様前記第2給油溝(82)の水平溝(83)に
供給された潤滑油は、前記駆動軸(5)の回転により前
記水平溝(83)から傾斜溝(84)の第1端部(82a)に
押しやられて、該傾斜溝(84)の端部(82a)に設けた
前記貫通孔(86)から第2給油路(62)に強制的に圧送
されると共に、前記傾斜溝(84)を流れる潤滑油の一部
は前記軸受メタル(8)の内周面に流出し、該軸受メタ
ル(8)の軸方向に広がる油膜を形成することになり、
軸受メタル(8)の軸受性能を充分発揮させることがで
きるのである。
従って、前記第1給油溝(81)に供給され、その第1
端部(81a)から前記貫通孔(85)を経て第1給油路(6
1)に圧送される油量は、連続する円周溝から潤滑油を
圧送する従来例の油量に比較して多く、ほヾ約2倍に増
大させられるのであって、前記駆動軸(5)の回転数が
低い場合でも、前記スラスト軸受(52)に必要な充分量
を給油できるのである。
端部(81a)から前記貫通孔(85)を経て第1給油路(6
1)に圧送される油量は、連続する円周溝から潤滑油を
圧送する従来例の油量に比較して多く、ほヾ約2倍に増
大させられるのであって、前記駆動軸(5)の回転数が
低い場合でも、前記スラスト軸受(52)に必要な充分量
を給油できるのである。
さらに、特に起動時においても、前記油ポンプから吐
出される潤滑油が、前記第1給油溝(81)に供給される
と直ちに前記第1端部(81a)から貫通孔(85)を経て
第1給油路(61)に排出させられるので、つまり、前記
駆動軸(5)の駆動による粘性ポンプの作用を有効に利
用して、前記第1給油路(61)に給油できるので、その
立ち上がりが早く、前記スラスト軸受(52)に迅速に給
油できることになり、給油不足によるトラブルは確実に
解消できるのである。
出される潤滑油が、前記第1給油溝(81)に供給される
と直ちに前記第1端部(81a)から貫通孔(85)を経て
第1給油路(61)に排出させられるので、つまり、前記
駆動軸(5)の駆動による粘性ポンプの作用を有効に利
用して、前記第1給油路(61)に給油できるので、その
立ち上がりが早く、前記スラスト軸受(52)に迅速に給
油できることになり、給油不足によるトラブルは確実に
解消できるのである。
また、前記第2給油溝(82)に供給され、前記傾斜溝
(84)に位置する第1端部(82a)から前記貫通孔(8
6)を経て第2給油路(62)に圧送される油量も、前記
第1給油溝(82)と同様多くできるのであって、前記駆
動軸(5)の回転数が低い場合でも、前記圧縮室(30)
への油インジェクションを充分行うことができるのであ
る。
(84)に位置する第1端部(82a)から前記貫通孔(8
6)を経て第2給油路(62)に圧送される油量も、前記
第1給油溝(82)と同様多くできるのであって、前記駆
動軸(5)の回転数が低い場合でも、前記圧縮室(30)
への油インジェクションを充分行うことができるのであ
る。
以上のように、前記第1給油溝(81)と第2給油溝
(82)とを各別に設け、スラスト軸受(C2)への給油と
圧縮室(30)への油インジェクションとを専用化してい
るので、前記スラスト軸受(52)に必要に給油量を給油
できながら、圧縮室(30)に必要な油インジェクション
量も確保できるのである。
(82)とを各別に設け、スラスト軸受(C2)への給油と
圧縮室(30)への油インジェクションとを専用化してい
るので、前記スラスト軸受(52)に必要に給油量を給油
できながら、圧縮室(30)に必要な油インジェクション
量も確保できるのである。
因みに、以上の如く非連続状に形成した前記第1給油
溝(81)から圧送される油流量と、第6図に示した従来
例の円周溝(H)又は(I)による油流量との前記モー
タ(4)の運転周波数に対する変化を調べてみたとこ
ろ、第3図に示した結果が得られた。
溝(81)から圧送される油流量と、第6図に示した従来
例の円周溝(H)又は(I)による油流量との前記モー
タ(4)の運転周波数に対する変化を調べてみたとこ
ろ、第3図に示した結果が得られた。
即ち、第3図から明らかな通り、実線(イ)で示した
前記第1給油溝(81)からの油流量の運転周波数増大に
対する変化は、実線(ロ)で示す従来例の円周溝(H)
又は(I)からの油流量の運転周波数増大に対する変化
より大きく、高速回転時においては勿論、低速回転時に
おいても、所定の油流量が得られるのである。
前記第1給油溝(81)からの油流量の運転周波数増大に
対する変化は、実線(ロ)で示す従来例の円周溝(H)
又は(I)からの油流量の運転周波数増大に対する変化
より大きく、高速回転時においては勿論、低速回転時に
おいても、所定の油流量が得られるのである。
また、以上の実施例において前記第1給油溝(81)
は、周方向において軸方向の同一位置に端部(81a)(8
1b)を設けた帯状の非連続状としているから、換言する
と、第2給油溝(82)のように、前記水平溝(83)と傾
斜溝(84)とを設けていないから、それだけ前記第1給
油溝(81)の加工が簡単に行えるし、また、それだけ前
記軸受メタル(8)の軸方向長さを短くでき、前記軸受
メタル(8)の軸受性能を低下させない範囲で小形化す
ることができる。
は、周方向において軸方向の同一位置に端部(81a)(8
1b)を設けた帯状の非連続状としているから、換言する
と、第2給油溝(82)のように、前記水平溝(83)と傾
斜溝(84)とを設けていないから、それだけ前記第1給
油溝(81)の加工が簡単に行えるし、また、それだけ前
記軸受メタル(8)の軸方向長さを短くでき、前記軸受
メタル(8)の軸受性能を低下させない範囲で小形化す
ることができる。
また、第2給油溝(82)は傾斜溝(84)を備えている
から、該傾斜溝(84)から潤滑油が軸受メタル(8)の
内周面に流出して軸方向に広がる油膜を形成し、この油
膜により軸受メタル(8)の潤滑性能を充分発揮させる
ことができるのである。
から、該傾斜溝(84)から潤滑油が軸受メタル(8)の
内周面に流出して軸方向に広がる油膜を形成し、この油
膜により軸受メタル(8)の潤滑性能を充分発揮させる
ことができるのである。
尚、以上説明した実施例では、前記駆動軸(5)に一
本の給油通路(53)を設けて、この給油通路(53)から
第1及び第2給油溝(81)(82)を介して前記スラスト
軸受(52)及び前記圧縮室(30)にそれぞれ各別に給油
するように構成したが、前記給油通路(53)を二本設け
て、各給油通路(53)から前記スラスト軸受(52)及び
前記圧縮室(30)に個別に給油できるように構成しても
よい。
本の給油通路(53)を設けて、この給油通路(53)から
第1及び第2給油溝(81)(82)を介して前記スラスト
軸受(52)及び前記圧縮室(30)にそれぞれ各別に給油
するように構成したが、前記給油通路(53)を二本設け
て、各給油通路(53)から前記スラスト軸受(52)及び
前記圧縮室(30)に個別に給油できるように構成しても
よい。
また、以上の実施例では、前記第1給油溝(81)の一
対の端部(81a)(81b)を周方向において軸方向の同一
位置に設ける一方、前記第2給油溝(82)を水平溝(8
3)と傾斜溝(84)とにより構成したが、第4図に示し
たように前記第2給油溝(82)も、第1給油溝(81)と
同様、第1端部(82a)と第2端部(82b)とを周方向に
おいて軸方向同一位置に設けてもよい。
対の端部(81a)(81b)を周方向において軸方向の同一
位置に設ける一方、前記第2給油溝(82)を水平溝(8
3)と傾斜溝(84)とにより構成したが、第4図に示し
たように前記第2給油溝(82)も、第1給油溝(81)と
同様、第1端部(82a)と第2端部(82b)とを周方向に
おいて軸方向同一位置に設けてもよい。
この場合、前記各給油溝(81)(82)の端部(81a)
(81b)を、又、(82a)(82b)を周方向において軸方
向同一位置に形成するから、その加工性を向上できると
共に、軸受メタル(8)の軸方向寸法をより短くできる
のである。
(81b)を、又、(82a)(82b)を周方向において軸方
向同一位置に形成するから、その加工性を向上できると
共に、軸受メタル(8)の軸方向寸法をより短くできる
のである。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明にかかるスクロール形流
体機械では、第1スクロール(10)と第2スクロール
(20)とを有する圧縮要素(3)と、この圧縮要素
(3)を駆動するモータ(4)と、該モータ(4)の駆
動軸(5)を軸受メタル(8)を介して支持する軸受部
(60)をもったハウジング(6)とを備えたスクロール
形流体機械において、前記軸受部(60)に配置する軸受
メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前記駆
動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(81)を
設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対の端部
をもつ非連続状として、該給油溝(81)における前記駆
動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、前記ハ
ウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させたか
ら、前記駆動軸(5)の回転により前記給油溝(81)に
供給された潤滑油は、該給油溝(81)の端部から給油路
(61)に圧送されることになり、従って、傾斜溝を分岐
させた環状の円周溝により形成した従来例の給油溝に比
較してその給油量を多くでき、前記駆動軸(5)の回転
数が低い場合でも給油箇所に給油不足を生じることはな
いし、また、起動時その立ち上がりを良好にできるか
ら、起動時においても給油不足を生じないのである。
体機械では、第1スクロール(10)と第2スクロール
(20)とを有する圧縮要素(3)と、この圧縮要素
(3)を駆動するモータ(4)と、該モータ(4)の駆
動軸(5)を軸受メタル(8)を介して支持する軸受部
(60)をもったハウジング(6)とを備えたスクロール
形流体機械において、前記軸受部(60)に配置する軸受
メタル(8)の内周面に、周方向に延び、かつ、前記駆
動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油溝(81)を
設けると共に、この給油溝(81)を周方向に一対の端部
をもつ非連続状として、該給油溝(81)における前記駆
動軸(5)の回転に伴う油流れの下流側端部を、前記ハ
ウジング(6)に設ける給油路(61)に連通させたか
ら、前記駆動軸(5)の回転により前記給油溝(81)に
供給された潤滑油は、該給油溝(81)の端部から給油路
(61)に圧送されることになり、従って、傾斜溝を分岐
させた環状の円周溝により形成した従来例の給油溝に比
較してその給油量を多くでき、前記駆動軸(5)の回転
数が低い場合でも給油箇所に給油不足を生じることはな
いし、また、起動時その立ち上がりを良好にできるか
ら、起動時においても給油不足を生じないのである。
また、軸受メタル(8)の内周面に、一対の第1及び
第2給油溝(81)(82)を設け、これら給油溝(81)
(82)を前記したように周方向に端部をもつ非連続状と
して、第1給油溝(81)をハウジング(6)に設けるス
ラスト軸受(52)に開口する給油路(61)に連通させた
ことにより、前記スラスト軸受(52)に必要な潤滑油
を、運転時のみならず、特に起動時においてもその立上
がりを良好にして充分確保でき、給油不足によるトラブ
ルを確実に解消できるのであり、しかも、前記第2給油
溝(82)を前記第1給油溝(81)と別に設けて該第2給
油溝(82)を前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口
する油インジェクション通路(31)に連通させたことに
より、前記圧縮室(30)に必要なインジェクション量も
確保でき、また、前記第1及び第2給油溝(81)(82)
によりスラスト軸受(52)への給油と、圧縮室(30)へ
の油インジェクションとを専用したので、一方が他方に
影響されることなく、前記給油及び油インジェクション
に必要な給油量を確保できるのである。
第2給油溝(81)(82)を設け、これら給油溝(81)
(82)を前記したように周方向に端部をもつ非連続状と
して、第1給油溝(81)をハウジング(6)に設けるス
ラスト軸受(52)に開口する給油路(61)に連通させた
ことにより、前記スラスト軸受(52)に必要な潤滑油
を、運転時のみならず、特に起動時においてもその立上
がりを良好にして充分確保でき、給油不足によるトラブ
ルを確実に解消できるのであり、しかも、前記第2給油
溝(82)を前記第1給油溝(81)と別に設けて該第2給
油溝(82)を前記圧縮要素(3)の圧縮室(30)に開口
する油インジェクション通路(31)に連通させたことに
より、前記圧縮室(30)に必要なインジェクション量も
確保でき、また、前記第1及び第2給油溝(81)(82)
によりスラスト軸受(52)への給油と、圧縮室(30)へ
の油インジェクションとを専用したので、一方が他方に
影響されることなく、前記給油及び油インジェクション
に必要な給油量を確保できるのである。
更に、前記給油溝(81)を、周方向において軸方向の
同一位置に一対の端部を有する帯状の非連続状とするこ
とにより、傾斜溝を不要にでき、それだけ前記給油溝
(81)の加工性が向上すると共に、前記給油溝(81)を
形成する軸受メタル(8)の軸方向寸法を短くでき、そ
の小形化が可能となるのである。
同一位置に一対の端部を有する帯状の非連続状とするこ
とにより、傾斜溝を不要にでき、それだけ前記給油溝
(81)の加工性が向上すると共に、前記給油溝(81)を
形成する軸受メタル(8)の軸方向寸法を短くでき、そ
の小形化が可能となるのである。
第1図は、本発明スクロール形流体機械の一実施例を示
す一部省略断面図、第2図は軸受メタル内面の拡大展開
図、第3図は運転周波数と油流量との関係を示すグラ
フ、第4図は別の実施例を示す第2図に対応した拡大展
開図、第5図は従来例の部分断面図、第6図は同軸受メ
タル内面の展開図である。 (3)……圧縮要素 (4)……(可変速)モータ (5)……駆動軸 (6)……(上部)ハウジング (8)……軸受メタル (10)……第1スクロール (20)……第2スクロール (53)……給油通路 (60)……軸受部 (61)……(第1)給油路 (81)……(第1)給油溝
す一部省略断面図、第2図は軸受メタル内面の拡大展開
図、第3図は運転周波数と油流量との関係を示すグラ
フ、第4図は別の実施例を示す第2図に対応した拡大展
開図、第5図は従来例の部分断面図、第6図は同軸受メ
タル内面の展開図である。 (3)……圧縮要素 (4)……(可変速)モータ (5)……駆動軸 (6)……(上部)ハウジング (8)……軸受メタル (10)……第1スクロール (20)……第2スクロール (53)……給油通路 (60)……軸受部 (61)……(第1)給油路 (81)……(第1)給油溝
Claims (3)
- 【請求項1】第1スクロール(10)と第2スクロール
(20)とを有する圧縮要素(3)と、この圧縮要素
(3)を駆動するモータ(4)と、該モータ(4)の駆
動軸(5)を軸受メタル(8)を介して支持する軸受部
(60)をもったハウジング(6)とを備えたスクロール
形流体機械において、 前記軸受メタル(8)の内周面に、周方向に延び、か
つ、前記駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する給油
溝(81)を設けると共に、この給油溝(81)を周方向に
一対の端部をもつ非連続状として、該給油溝(81)にお
ける前記駆動時(5)の回転に伴う油流れの下流側端部
を、前記ハウジング(6)に設ける給油路(61)に連通
させていることを特徴とするスクロール形流体機械。 - 【請求項2】軸受メタル(8)の内周面には、周方向に
延び、駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する第1及
び第2給油溝(81)(82)を備え、これら給油溝(81)
(82)は、周方向に一対の端部をもつ非連続状となって
いて、第1給油溝(81)が、ハウジング(6)に設ける
スラスト軸受(52)に開口する給油路(61)に連通して
おり、前記第2給油溝(82)が、前記圧縮要素(3)の
圧縮室(30)に開口する油インジェクション通路(31)
に連通している請求項1記載のスクロール形流体機械。 - 【請求項3】駆動軸(5)の給油通路(53)に連通する
給油溝(81)が、周方向において、軸方向の同一位置に
一対の端部をもつ、帯状で非連続状となっている請求項
1又は2記載のスクロール形流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2244763A JP2555766B2 (ja) | 1990-09-13 | 1990-09-13 | スクロール形流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2244763A JP2555766B2 (ja) | 1990-09-13 | 1990-09-13 | スクロール形流体機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04124484A JPH04124484A (ja) | 1992-04-24 |
JP2555766B2 true JP2555766B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=17123544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2244763A Expired - Fee Related JP2555766B2 (ja) | 1990-09-13 | 1990-09-13 | スクロール形流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555766B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5716862B1 (ja) * | 2013-11-29 | 2015-05-13 | ダイキン工業株式会社 | スクロール圧縮機 |
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