JP2555646B2 - 電話保留音送出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電話機回路を保留している間、所定の保留
音を電話回線に送出する電話保留音送出装置に関する。

［従来の技術］ 従来、業務用電話機など特殊な電話機を除いて、一般
に、保留音を相手側に送出する装置を内蔵した電話機は
なかった。したがって、これら一般の電話機では、通話
を一時保留する場合、機械式オルゴール等を送話口近く
に置き、このオルゴール音を相手に聞かせていた。

［解決すべき問題点］ 上述した従来一般の電話機保留手段では、保留中も大
きな声あるいは送話口近くでの声は送話口から入って相
手側に送られてしまうため、不都合を生ずるおそれがあ
った。

本発明はこのような不都合を解消するためになされた
もので、保留中、通話を確実にしゃ断してプライバシー
を確保できる電話保留音送出装置の提供を目的とする。

［問題点の解決手段］ 上記目的を達成するために、本発明は、電話回線と電
話機回路との間に挿入し、電話機回路を保留している
間、所定の保留音を電話回線に送出する電話保留音送出
装置であって、互いに直列に接続されかつ上記電話機回
路と並列になるように挿入されたサイリスタおよび抵抗
器と、上記サイリスタのグリッドとアノード間に設けら
れたスイッチと、上記抵抗器と並列に接続されたコンデ
ンサと、上記抵抗器の両端から電源を得て所定の保留音
信号を発生するメロディー発振回路と、このメロディー
発振回路の出力信号を上記電話回線へ送出する出力トラ
ンスとから構成してある。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明
する。

第１図は本実施例の電話保留音送出装置を示す回路図
である。

図面において、１が電話保留音送出装置であり、電話
機接続端子2a,2bに、例えば、二台の単独電話機11,12を
接続し、一方、回路接続端子3a,3bを電話回線13に接続
することにより、保留音を送出する付加回路となる。

４はサイリスタ、５は抵抗器で、互いに直列に接続さ
れ、かつ端子2a,2b間に並列に挿入されている。抵抗器
５は電話回線の直流を閉結するためのもので、50〜200
Ωとしてある。さらに、抵抗器５には、コンデンサ６が
並列に接続してある。このコンデンサ６は、交流信号を
短絡するためのもにで、例えば10μＦ程度のものを用い
ている。サイリスタ４のグリッドとアノード間には押ボ
タンスイッチ７が設けてあり、これによりサイリスタ４
のON/OFFを制御するようになっている。

８はメロディ発振回路、９は出力トランスである。メ
ロディ発振回路８は、例えばICで構成され、抵抗器５の
両端から直流電源を受けて作動し、メヌエットやノック
ターン等の曲を保留音として発生し、出力トランス９の
入力側巻線9aに送出する。出力トランス９の出力側巻線
9bは、端子2a-3a間に挿入してある。

次に、第２図に示した端子2a-2b間の電圧波形図を参
照して動作を説明する。

電話機11が待機状態のとき（Ａ区間）は、電話回線端
子3a-3b間に交換機からの給電電圧（直流48V）がそのま
まあらわれる。電話機11をオフフックすると、電話機11
の直流抵抗により、Ｂ区間に示すように、端子2a-2b間
の電流が低下し、通話状態となる。

ここで、通話を保留するため押ボタンスイッチ７を押
すと、サイリスタ４がONとなり、その結果、電話機11と
並列に接続された抵抗器５により端子2a-2b間の電圧は
さらに低下し、Ｃ区間のようになる。また、コンデンサ
６に充電電流が流れるため、一時的に電圧が低下する。
この状態においては、電話機11の両端はコンデンサ６に
より交流的に短絡されるため、自己の音声が相手側に送
出されることがない。

電話機11のハンドセットをオフクックにしても保留状
態はＤ区間のように継続される。そして、電話機11を再
びオフフックすると、端子2a-2b間は電話機11の直流抵
抗により電圧が急に低下するが、コンデンサ６は急に放
電することがなく、端子2a-2b間の電圧はＤ区間と同様
に保持される。したがって、サイリスタ４は、アノード
とカソードが逆バイアスとなり、OFFされる（Ｅ区
間）。この動作は、電話機11の代わりに電話機12をオフ
クックしても同様である。

そして、通話が終了し、電話機11（12）をオンフック
すると、再び待機状態（Ａ区間）となる。

上記実施例の作用効果をまとめると次のようになる。

電話機をオンフックしても、保留状態を継続でき
る。

電話機を再度オフフックすると、保留状態を解除で
きる。これは、並列に接続された他の電話機をオフフッ
クしても同様であるため、口頭転送するとき便利であ
る。

保留中、オフクックのままでもコンデンサ６によ
り、自分の音声は相手に聞こえない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、保留中、オフク
ックのままでも自分の音声が相手に流れることを確実に
防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る電話保留音送出装置を示
す回路図、第２図は電話機接続端子間の電圧波形図であ
る。 1:電話保留音送出装置 2a,2b:電話機接続端子 3a,3b:回線接続端子 4:サイリスタ、5:抵抗器 6:コンデンサ、7:押ボタンスイッチ 8:メロディ発振回路、9:出力トランス

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電話回線と電話機回路との間に挿入し、電
   話機回路を保留している間、所定の保留音を電話回線に
   送出する電話保留音送出装置であって、互いに直列に接
   続されかつ上記電話機回路と並列になるように挿入され
   たサイリスタおよび抵抗器と、上記サイリスタのグリッ
   ドとアノード間に設けられたスイッチと、上記抵抗器と
   並列に接続されたコンデンサと、上記抵抗器の両端から
   電源を得て所定の保留音信号を発生するメロディー発振
   回路と、このメロディー発振回路の出力信号を上記電話
   回線へ送出する出力トランスとを具備したことを特徴と
   する電話保留音送出装置。