JP2555362B2 - 連続式真空プリコート濾過機及びその濾過助剤プリコート形成方法並びに洗浄方法 - Google Patents

連続式真空プリコート濾過機及びその濾過助剤プリコート形成方法並びに洗浄方法

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JP2555362B2 JP62172104A JP17210487A JP2555362B2 JP 2555362 B2 JP2555362 B2 JP 2555362B2 JP 62172104 A JP62172104 A JP 62172104A JP 17210487 A JP17210487 A JP 17210487A JP 2555362 B2 JP2555362 B2 JP 2555362B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、諸種の製造業とりわけ微生物工業(バイオ
テクノロジー)などにおける分離精製や、産業排水およ
び処理汚泥や、下水および処理汚泥、生活雑排水および
畜産し尿、あるいは湖沼・河川、湾港等における底泥な
らびにアオコや赤潮類の脱水・再資源化処理等に仕様で
きる連続式真空プリコート濾過機、及びそれを使った濾
過助剤プリコート形成法並びに洗浄方法に関する。
[従来の技術] 連続式真空プリコート濾過機とは、回転ドラムの円周
上に濾過助剤層を形成させておき、回転ドラムの下部を
原液槽に浸漬させながら回転ドラムを回転させ、濾過助
剤を通じて処理原液の濾過を行うと共に、この濾過工程
の間に、濾滓と一緒に助剤の層(プリコート層のこと)
をナイフで、極く薄く切りとってゆくものである。濾過
助剤によって濾過された濾液等は回転ドラムの内側に向
けて真空引きされポンプにより外部に放出される。一
方、濾滓は外部に排出される。このようにしてナイフで
削り取られ、新しい面が露出して濾過が可能になったプ
リコート面を再び原液中に浸漬して濾過を行う。このよ
うにして連続的に濾過が行える。かかる真空引き及び連
続濾過を行うことから連続式真空プリコート濾過機と呼
ばれる。濾過助剤は徐々に削り取られ、プリコート層の
厚さが減少し、非常に薄くなると濾過ができなくなるの
で、適宜プリコートしなければならない。これがプリコ
ート工程である。プリコート工程では、濾過助剤を原液
槽に処理原液に代わって流入させて、回転ドラムを回転
させることで回転ドラム表面上への蓄積を行って形成す
る。また、濾過工程による処理原液の濾過により回転ド
ラムも原液槽も汚れることからその洗浄をすることも必
要である。
以上のプリコート濾過機については、下記の文献に詳
しく述べられている。
(1)、雑誌「化学装置」(株式会社、工業調査会発
行、1962年8月号の41頁〜53頁の吉野著による「濾過助
剤について」) (2)、雑誌「化学装置」(株式会社、工業調査会発
行、1964年3月号の20頁〜24頁の吉野著による「助剤濾
過について」) (3)、雑誌「化学装置」(株式会社、工業調査会発
行、1960年3月号の39頁〜43頁の吉野著による「濾過装
置選定について」) (4)、雑誌「ケミカルエンジニアリング」(1961年4
月号、1頁〜7頁の吉野著による「濾過機の形式と選
定」) (5)、雑誌「化学装置」(株式会社、工業調査会発
行、1962年3月号の18頁〜24頁の吉野著による「連続濾
過機」) (6)、雑誌「化学と工業」(1963年12月号の119頁〜1
23頁の吉野著による「用水浄化装置とプロセス」) (7)、「濾過と濾過助剤」(杉本泰治著、地人書館、
昭和42年発行、四版、98頁〜101頁) (8)、「化学装置便覧」(化学工学協会編、丸善株式
会社、昭和45年6月発行。659頁〜661頁) かかる連続式真空プリコート濾過機のシステム図を第
1図に示し、濾過機概略構成図を図2に示す。これら
は、文献(1)、特にその53頁に記載されている従来例
である。第1図は、連続式真空プリコート濾過機1、原
液槽2、濾過助剤添加装置3、原液ポンプ4、瀘液ポン
プ5、真空槽6、濾滓(ヘドロ)貯槽7、モイスチャー
トラップ8、液封槽9、真空ポンプ10から成る。まず、
プリコート工程では、濾過助剤添加装置3から連続式真
空プリコート濾過機1に濾過助剤を流入させ、濾過機本
体である回転ドラムの表面上に濾過助剤の層をプリコー
トする。次に濾過工程に入る。濾過工程では、原液槽2
から原液が原液ポンプ4を介して連続式真空プリコート
濾過機1に流入し、濾過助剤槽を介して濾過が行われ
る。この際、真空槽6を介して濾過機1の本体である回
転ドラムの内部では真空引きされる。真空槽6からは瀘
液ポンプ5から濾液排出がなされ、水滴はモイスチャー
トラップ8でトラップされ、液封槽9に排出される。濾
過工程にあっては、濾過助剤槽表面に蓄積される濾滓及
び目づまりを起こした助剤表面とがナイフ(後述)で削
り取られて濾滓貯槽7へと導かれる。
第2図は連続式真空プリコート濾過機1の構成図であ
って、濾過機本体である回転ドラム14、プリコート層
(濾過助剤層)10、濾滓11、アドバンシングナイフ12、
濾布13、自動パルブ15、撹拌機16、原液槽(フィルタタ
ンク)17から成る。回転ドラム14の下部は原液槽17内に
収容された構成であり、これにより原液槽17に処理原液
18がたまると回転ドラムの下部が浸漬状態となる。この
図は、濾過工程中の図であって、既に回転ドラム14の円
周表面にプリコート層10が形成されていて、原液槽17中
には処理原液18が流入しており、これにより、回転ドラ
ム14の下部が処理原液中に浸漬された状態となってい
る。この状態のもとで、撹拌機16で処理原液18を撹拌さ
せると共に回転ドラム14を回転させる。回転ドラム14の
浸漬中の原液の一部がプリコート層10に付着したまま回
転してゆく。この回転の過程で、プリコート層10ではそ
の表面から内部方向へと液体成分が濾過されてゆき、且
つこれが回転ドラムの内部方向に真空引きされ(図示せ
ず)、系路30Aを介して第1図の真空槽6へと送られ
る。一方、プリコート層10の表面には濾滓が蓄積する。
またプリコート層11の表面近くは目づまりを起こして濾
過能力が劣化する。こうした濾滓とプリコート層10の目
づまりを起こした表面は、ナイフ12で削り取る。削り取
った濾滓及びプリコート層の一部は第1図の濾滓槽7へ
と送られる。
プリコート槽10は、図では塗布13を持っているが、助
剤の構成(種類と素材)は種々である。
尚、プリコート層10の形成においては、系路30を通じ
て濾過助剤を原液槽17内に流入し、撹拌機16で助剤を撹
拌し、回転ドラム14を回転させて、浸漬中の助剤を回転
ドラム14の表面に形成成長させる。
[発明が解決しようとする課題] 従来の連続式真空プリコート濾過機は、原液槽17内に
撹拌機16がもうけてあるが、濾過助剤や原液を原液槽17
へ、系路30を介して、上部から流入させているため、原
液槽17内での濾過助剤等の沈降現象が起こりやすく、原
液槽内に不均一な濃度分布を生じやすかった。このため
安定なプリコート層10の形成が困難となり、その形成に
比較的長時間にわたる助剤濾過を行わねばならなかっ
た。
その上、回転ドラム14の両端の円周上における濾過助
剤のはみ出し現象が起こりやすくプリコート層が不安定
でクラック等も入りやすかった。
また、原液濾過工程後、原液層内を洗浄して、次のブ
リコート操作に入るのに適切な撹拌機が無いため、その
洗浄が困難な上に、長時間を要し、濾過機全体の処理性
能の低下を招いていた。
本発明の目的は、プリコート層の形成を迅速かつ安定
に行えると共に原液槽内での沈降現象をも生じ得ないよ
うにする連続式真空プリコート濾過機を提供するもので
ある。
更に本発明は、上記プリコート濾過機を使ってのプリ
コート層の形成法及び洗浄法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容されてそ
れ自体回転する回転ドラムと、原液槽内に収容された多
孔管と、この多孔管への流入用パイプと、流入用パイプ
及び多孔管を原液槽内で揺動可能な機構と、より成る連
続式真空プリコート濾過機を開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転する回転ドラムと、原液槽内に収容され
た多孔管と、この多孔管への流入用パイプと、流入用パ
イプ及び多孔管を原液槽内で揺動可能な機構と、より成
る連続式真空プリコート濾過機において、回転ドラム表
面上に濾過助剤をプリコートさせるプリコート工程にあ
っては、多孔管を揺動させながら上記パイプから濾過助
剤を流入させ、この流入を受けて多孔管から濾過助剤を
原液槽内に放出し、これによって濾過助剤の回転ドラム
表面への形成と原液槽内の濾過助剤の沈積の防止をはか
って成る連続式真空プリコート濾過機における濾過助剤
プリコート形成法を開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転する回転ドラムと、原液槽内に収容され
た多孔管と、この多孔管への流入用パイプと、流入用パ
イプ及び多孔管を原液槽内で揺動可能な機構と、より成
る連続式真空プリコート濾過機において、原液濾過工程
後の洗浄過程にあっては、上記多孔管を揺動させながら
上記パイプから洗浄水を流入させて原液槽内を洗浄させ
るようにした連続式真空プリコート濾過機の洗浄方法を
開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転すると共に、ドラム円周上に濾過助剤の
プリコート層が形成可能な回転ドラムと、回転ドラムの
ドラム端部の円周に沿って、円周に直角方向に、プリコ
ート層支持用に設けたフランジと、より成る連続式真空
プリコート濾過機を開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転すると共に、ドラム円周上に濾過助剤の
プリコート層が形成可能な回転ドラムと、回転ドラム端
部の円周に沿って及び端部以外の円周に沿って、円周に
直角方向に、プリコート層支持用に設けたフランジと、
より成る連続式真空プリコート濾過機を開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転すると共に、ドラム円周上に濾過助剤の
プリコート槽が形成可能な回転ドラムと、原液槽内に収
容された多孔管と、この多孔管への流入用パイプと、流
入用パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動可能な機構と、
回転ドラムのドラム端部の円周に沿って、円周に直角方
向に、プリコート層支持用に設けたフランジ部と、より
成る連続式真空プリコート濾過機を開示する。
更に本発明は、原液槽と、原液槽内に下部が収容され
てそれ自体回転すると共に、ドラム円周上に濾過助剤の
プリコート層が形成可能な回転ドラムと、原液槽内に収
容された多孔管と、この多孔管への流入用パイプと、流
入パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動可能な機構と、回
転ドラムのドラム端部の円周及び端部以外の円周に沿っ
て、円周に直角方向に、プリコート層支持用に設けたフ
ランジ部と、より成る連続式真空プリコート濾過機を開
示する。
[作用] 本発明によれば、流入用パイプから流入する濾過助剤
が揺動する多孔管を通じて原液槽内に噴出して原液槽の
濾過助剤懸濁液内に一様な上昇流を生ぜしめ、濾過助剤
の沈積を防止する。またプリコート層形成時には新しく
設けた支持用フランジによりプリコート層がクラックや
脱落がおきずに安定に保たれ、更にはみ出し現象もおき
ない。更に、洗浄時においては、流入用パイプから洗浄
水を揺動する多孔管を通じて原液槽内に噴出すること
で、洗浄を行う。
[実施例] 第3図は本発明の連続式真空プリコート濾過機の実施
例であり、特に第3図(イ)は側面図、第3図(ロ)は
正面図である。このプリコート濾過機は、濾過機本体で
ある回転ドラム14、この周囲に形成したプリコート層1
0、アドバンシングナイフ112、原液層(フィルタータン
ク)17、揺動機構部35A、35C、この機構によって揺動す
る複数本の流入用パイプ33及びパイプ先端に設けた1本
以上の多孔管32、越流堰34より成る。パイプ33と多孔管
32とは一体化されており、機構部35A、35Cによって原液
槽17内を矢印の如く揺動する。また、多孔管32の位置は
第3図(イ)、(ロ)からわかるように、原液槽17の底
部近い位置としている。揺動角度は、例えば中心角120
゜である。回転ドラム14の下部は、原液槽17に収容され
るような構成になっており、原液槽内に処理原液が流入
すればその下部が原液内に浸漬された状態となる。回転
ドラム14が回転することで回転ドラム14の全周が浸漬さ
れる。プリコート形成工程でも、同様である。
回転ドラム14の円周上には、円周に直角方向にプリコ
ート支持用のフランジ31(即ち端部円周上に設けたフラ
ンジ31A、31B及び円周中央付近に設けたフランジ31C)
を持つ。このフランジ31(31A、31B、31C)の円周位置
からの高さは、プリコート層10の形成厚み相当の高さを
もたせている。これによって、プリコート層10の円周端
部及び中央でのはみ出しやくずれを機械的に防止する。
回転ドラムの長さが大きいときは、中央以外の円周上に
もフランジを形成することが好ましい。
回転ドラム14は仕切り40によって複数個に仕切られて
おり、その仕切り40によって仕切られた各仕切り部41A
からは、通路41によって真空引き込みが行われるように
なっている。これによって、濾過時にプリコート層10を
介して濾過された濾液(例えば水)は、各仕切り部を通
して通路41に入り真空引き込みで流出する。この流出先
は第1図の真空槽6である。
越流堰34は、原液槽17で処理原液や濾過助剤の懸濁
液、又は洗浄水が必要量を越えたときに外に流す堰であ
る。
次に第3図の濾過機の動作を説明する。
(1)、プリコート層形成工程。
第1図の系路30からのプリコート濾過助剤の懸濁液が
流入用パイプ33に流入する。この助剤の懸濁液は多孔管
32を通じて原液槽17内の底部に噴出する。一方、この
間、回転ドラム14を回転させ、流入パイプ及び多孔管32
を揺動機構35A、35B、35Cで揺動させる。この結果、原
液槽17の内では濾過助剤の懸濁液が蓄積されると共に多
孔管32からの助剤懸濁液の底部からの噴出及びこの噴出
による濾過助剤粒子のまき上げ、更に揺動による撹拌効
果により、一様な上昇流が生じる。これによって原液槽
17内での濾過助剤の沈積が防止される。こうした一様な
上昇流が原液槽17内で生じていることで、回転ドラム14
の表面には濾過助剤の懸濁液が規則正しく付着し、回転
ドラム14が何回転かすることで最終的には回転ドラム14
の表面に所定の厚さのプリコート層10が一様に形成され
る。尚、この際、通路41を介して真空引き込みを行って
プリコート層の形成を迅速、確実に行う。一方、形成さ
れたプリコート層10は、フランジ31A、32Bで円周端より
外側にははみ出さないことになり、且つこのフランジ31
A、31Bの高さ相当の安定したプリコート層厚みを作るこ
とができる。更に、中央部分でもフランジ31Cを設けた
ことにより、このフランジの両側のプリコート層が安定
に形成され、且つ高さ方向に対しても同様である。更に
一定厚みの層形成ができるため、所定の性能(例えばよ
り高い性能)への調整が可能となる。例えば、プリコー
ト層の厚みは18cm前後まで安定に形成できた。
(2)、濾過工程。
プリコート層が形成された御に濾過工程に入る。濾過
工程では濾過助剤の代わりに、第1図の系路30から処理
原液が流入パイプ33に流入する。この処理原液は流入パ
イプ33を通って多孔管32から原液槽17内に噴出し、原液
槽17内で一様な上昇流を生ぜしめる。この間、回転ドラ
ム14は回転し続け、揺動機構35A、35B、35Cは揺動し続
け、且つ通路41を介しての真空引きも行われる。かくし
て、原液槽17内でプリコート層10の表面に付着し且つプ
リコート層内にしみ込んだ原液の一部は回転ドラム14の
回転につれてそのまま付随して行き、その過程でプリコ
ート層10内で濾過され仕切り部41Aへと落ちてゆく。そ
して通路41で真空引きすることで濾過された濾液は外部
へ排出される。一方、プリコート層10の表面には、瀘滓
が蓄積する。この蓄積と併せてプリコート層10の表面は
目づまりにより濾過能力が低下する。そこで、濾過工程
での回転ドラム14の回転に伴ってナイフ12の前進を制御
することで、濾滓及びプリコート層10の表面を削り取っ
てゆく。
このプリコート層10が削り取られてなくなるまで、処
理原液の投入及び濾過が行われる。そしてプリコート層
10がなくなると、(1)のプリコート層形成工程に戻
る。また、プリコート層形成工程に戻る前に次の(3)
の洗浄工程に入り洗浄させた上で(1)のプリコート層
形成工程に入ることもある。
尚、原液の投入は、流入パイプ以外からであってもよ
い。
(3)、洗浄工程。
洗浄工程では、系統30から洗浄水を流入パイプ33に流
入し、多孔管32から洗浄水を原液層内に噴出させること
で行う。そして、この洗浄中にあっては、パイプ33と多
孔管32の揺動とを行う。かくして、洗浄水を次々に流入
させることで、原液層内を迅速に洗浄できる。更に原液
層のみならず、洗浄水の経路となる流入パイプ33、多孔
管32のすべてが洗浄される。且つ揺動させながらの洗浄
である故に、洗浄能力がアップし、正確で迅速な洗浄を
達成できる。
(4)、従来例との比較。
その比較例を第4図に示す。第4図は、No.1〜No4の
4つの実験データであり、No.1、No.3が本実施例による
もの、No.2、No.4が従来例によるものである。この実際
に際しては、50kgのケイ藻土助剤を500の水に懸濁さ
せて撹拌し、プリコート濾過を開始し、厚さ60mmのプリ
コート層を形成させ、その後で原液濾過工程に入った。
但し、濾過面積2m2、ドラム回転数1rpmとした。尚、No.
1とNo.2とがケイ藻土助剤の平均粒子径が20ミクロンの
例、No.3とNo.4とが16ミクロンの例とした。
以下、第4図に従って比較する。
(イ)、プリコート層の形成に必要な時間は、本発明の
No.1、No.3で No.1で40分(min)以下、 No.3で45分(min)以下、 であったが、従来例では、 No.2で2時間以上、 No.4で2時間以上、 であり、形成時間は大幅に短縮できた。
(ロ)、プリコート層の状態については、 No.1では、はみ出しなく、平滑で安定、 No.3では、はみ出しなく、平滑で安定、 であったが、従来例(フランジなし、揺動なし、多孔管
なし)では、 No.2では、はみ出しありで、クラック発生しやすく不安
定、 No.4では、はみ出しありで、クラック発生しやすく不安
定、 であった。
(ハ)、原液槽内での濾過助剤の沈積に関しては、 No.1では、無しで、一様、 No.3では、無しで、一様、 であったが、従来例(第2図の撹拌機使用例)では、 No.2では、有りで、不均一、 No.4では、有りで、不均一、 であった。
(ニ)、洗浄時間については、 No.1では、10分(min)で、残留粒子なく、 No.3では、10分(min)で、残留粒子なく、 No.2では、30分(min)以上かかり、洗浄困難、且つ残
留粒子あり、 No.4では、30分(min)以上かかり、洗浄困難、且つ残
留粒子あり、 であった。ここで、No.2、No.4の従来の洗浄法は、人間
の手作業による例とした。
(5)、現場例。
下水処理場の濃縮汚泥および、湖沼や港湾等の底泥な
らびにアオコや赤潮などの連続脱水に、実施例に係る連
続式真空プリコート濾過機を適用して、従来の機種より
格段優れた脱水効率並びに処理容量が得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、多孔管を使っての濾過助剤の流入及
び、その揺動を行わせることで、プリコート槽の形成
を、安定、迅速、確実に所期の厚さまでの形成、を達成
できた。
更にフランジ部を設けたことで、プリコート層でのク
ラックの発生がなくなりより一層安定なプリコート層を
形成できた。
更に本発明によれば、上記多孔管を揺動させながら洗
浄を行わせることで、確実、迅速、精度のよい洗浄を達
成できることになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の連続式真空プリコート濾過機のシステム
図である。 第2図は従来の連続式真空プリコート濾過機の構成図で
ある。 第3図は本発明の連続式真空プリコート濾過機の実施例
図である。 第4図は本発明の実施例と従来例との比較例図である。 1……連続式真空プリコート濾過機 10……プリコート層 12……アドバンシングナイフ 14……回転ドラム(濾過機本体) 17……原液糟(フイルタタンク) 32……多孔管 33……流入パイプ 35A、35B、35C……揺動機構 40……仕切り 41……通路 41A……仕切り部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原液槽と、 原液槽内に下部が収容されてそれ自体回転する回転ドラ
    ムと、 回転ドラムの上記下部よりも下側の原液槽内に収容され
    た多孔管と、 この多孔管への流入用パイプと、 流入用パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動する機構と、 より成る連続式真空プリコート濾過機。
  2. 【請求項2】原液槽と、 原液槽内に下部が収容されてそれ自体回転する回転ドラ
    ムと、 回転ドラムの上記下部よりも下側の原液槽内に収容され
    た多孔管と、 この多孔管への流入用パイプと、 流入用パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動する機構と、 より成る連続式真空プリコート濾過機において、 回転ドラム表面上に濾過助剤をプリコートさせるプリコ
    ート工程にあっては、多孔管を揺動させながら上記パイ
    プから濾過助剤を流入させ、この流入を受けて多孔管か
    ら濾過助剤を原液槽内に放出し、これによって濾過助剤
    の回転ドラム表面への形成と原液槽内の濾過助剤の沈積
    の防止とをはかって成る連続式真空プリコート濾過機に
    おける濾過助剤プリコート形成法。
  3. 【請求項3】原液槽と、 原液槽内に下部が収容されてそれ自体回転する回転ドラ
    ムと、 回転ドラムの上記下部よりも下側の原液槽内に収容され
    た多孔管と、 この多孔管への流入用パイプと、 流入用パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動する機構と、 より成る連続式真空プリコート濾過機において、 原液濾過工程後の洗浄過程にあっては、上記多孔管を揺
    動させながら上記パイプから洗浄水を流入させて原液槽
    内を洗浄させるようにした連続式真空プリコート濾過機
    の洗浄方法。
  4. 【請求項4】原液槽と、 原液槽内に下部が収容されてそれ自体回転すると共に、
    ドラム円周上に濾過助剤のプリコート槽が形成可能な回
    転ドラムと、 回転ドラムの上記下部よりも下側の原液槽内に収容され
    た多孔管と、 この多孔管への流入用パイプと、 流入用パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動する機構と、 回転ドラムのドラム端部の円周に沿って、円周に直角方
    向に、プリコート層支持用に設けたフランジ部と、 より成る連続式真空プリコート濾過機。
  5. 【請求項5】原液槽と、 原液槽内に下部が収容されてそれ自体回転すると共に、
    ドラム円周上に濾過助剤のプリコート層が形成可能な回
    転ドラムと、 回転ドラムの上記下部よりも下側の原液槽内に収容され
    た多孔管と、 この多孔管への流入用パイプと、 流入パイプ及び多孔管を原液槽内で揺動する機構と、 回転ドラムのドラム端部の円周及び端部以外の円周に沿
    って、円周に直角方向に、プリコート層支持用に設けた
    フランジ部と、 より成る連続式真空プリコート濾過機。
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