JP2554953B2 - 地盤注入工法 - Google Patents

地盤注入工法

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は地盤中に特定の注入液を注入して地盤を固結
する地盤注入工法に係り、詳細には注入液のゲル化時間
調整が容易で、かつ浸透性に優れた地盤注入工法に関す
る。
〔従来の技術〕
地盤固結用注入液として、従来、水ガラス水溶液に、
無機塩、有機塩あるいはグリオキザールやエステル類、
さらにはセメント等を加えてゲル化せしめる水ガラスグ
ラウトが知られている。
上述において、無機塩として水溶性無機塩を用いたも
のはゲル化時間の調整にあたってはわずかな無機塩量の
違いでゲル化時間が大幅に変化し、あるいはわずかに過
少であるだけで全くゲル化しないという現象が生じ、こ
のため固結が不確実であった。
また、難溶性無機塩やセメントの例では、浸透性が悪
く、さらには上述有機系の例では地下水のBODやCODを増
加させるという問題があった。
上述の各例において、特に水溶性無機塩を用いる場
合、このゲル化を確実に行い、かつゲル化時間の調整を
容易に行なえれば極めて有用な注入液となることが期待
される。
そこで、この期待を実現するために、3号水ガラスに
あらかじめNaCl、KClあるいはアルカリ土金属塩を混合
したものをA液とし、他の反応剤水溶液をB液とし、こ
れらA、B液を組み合わせる注入工法が提案されてい
る。しかし、3号水ガラスにNaCl、KClあるいはアルカ
リ土金属塩を混合すると、混合液中にコロイドが急激に
形成されるため、A液を製造してからB液を加えるまで
の経過時間の違いによりゲル化時間が大幅に異なり、ゲ
ル化時間の調整がしにくいという問題があった。
また、水ガラスに強酸を加えて形成される酸性水ガラ
スを基本素材とし、これにアルカリ剤を加える注入工法
も知られているが、この場合、強酸を用いることによる
現場における取り扱い上の問題や、ゲル化時間が調整し
にくいという欠点を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
水ガラスと反応剤をあらかじめ混合してなるそれ自体
ゲル化し得る配合液を基本素材とし、これにゲル化剤を
加えてなる方法は、基本素材が必ずゲル化するため、こ
れにゲル化剤を加えてゲル化時間を調整した注入液も必
ずゲル化し、地盤中における固結性が極めて優れている
という長所がある。
しかし、この方法の最大の欠点は基本素材を配合後、
その内部でコロイドの生成が急速に進行し、その生成は
配合後から注入に至るまでの時間の経過につれて加速さ
れる。したがって、この基本素材(A液)にゲル化剤
(B液)を加えてゲル化時間を調整しようとしても、
A、B混合液のゲル化時間は基本素材(A液)の配合時
からA液にB液を混合するまでの経過時間によってゲル
化時間が異なり、所定のゲル化時間を得ることが極めて
難しい。
実際の現場では、基本素材であるA液を作液してから
A、B液を混合して注入に至るまでに種々の作業、たと
えば注入工程中の注入ステージの変化による注入の中
止、注入管の詰まりによる水洗い、その他のトラブル等
による注入の一時中断、昼休みの注入の中断、ポンプの
調整等が生じ、あるいはその他、B液そのものの配合の
調整、個々の注入管に至るまでの距離の違い等によりA
液にB液を混合して注入する状態になるまでに多かれ少
なかれ、時間を要し、その時間も一定のものではない。
したがって、もし、A液を配合後B液を加えるまでの経
過時間の長短にもかかわらず、ゲル化時間が変化しにく
い方法を見い出せれば、この注入方式はゲル化時間の設
定が容易な工法として極めて優れた、実用性の高い工法
になり得るはずである。
また、施工が大規模になると、一時に大量の注入素材
をつくり、それから多数のポンプを用いて多数の注入管
に送液し、それぞれにゲル化剤を加えてゲル化時間を調
整し、注入することになるが、一時につくられる注入素
材量が多いほど注入が始まってからその注入素材が使い
尽くされるまでに時間がかかるから、その間の時間の経
過にもかかわらず、ゲル化時間の変動が少なければ大量
施工に適した注入工法が可能になる。
そこで、本発明の目的はゲル化時間の調整が容易で、
かつ浸透性に優れ、前述の公知技術に存する欠点を改良
した地盤注入工法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前述の目的を達成するため、本発明によれば、以下の
(A)または(B)のいずれかの条件を満たす配合液を
基本素材とし、この基本素材に反応剤を添加してゲル化
時間を調整してなるアルカリ性注入液を地盤中に注入す
ることを特徴とする。
(A)モル比が2.8以下の水ガラスと可溶性反応剤とを
有効成分とするゲル化時間が1時間よりも長いアルカリ
性を呈する配合液。
(B)モル比が2.8以下の水ガラスと、水溶性アルカリ
と、可溶性反応剤とを有効成分とするゲル化時間が1時
間よりも長いアルカリ性を呈する配合液。
上述の本発明における水ガラスとしては、前述の
(A)ではモル比が2.8以下、好ましくは2.5〜0.5であ
って、液状または粉状のものであり、また、前述の
(B)ではSiO2/Me2O(モル比)が2.8以下、好ましくは
2.8〜0.5である。ここで、SiO2は水ガラスに基因するシ
リカ分を表し、Me2Oは水ガラスと水溶性アルカリに基因
するアルカリ分を表す。
さらに、前述(A)および(B)における可溶性反応
剤としては、可溶性無機塩、例えばNa、K等の一価金属
塩化物、硫酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、CaCl2、MgCl2
のアルカリ土金属塩化物、アルミン酸ソーダ、アルミン
酸リチウム等のアルミン酸塩、Al2Cl3、ポリ塩化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、酸化アルミニウム、みょう
ばん等の三価金属塩、FeCl3、Fe2SO4等の鉄塩が用いら
れるが、その他任意の無機酸、有機酸、アルデヒド、エ
ステル等も同様に使用可能である。
また、前記(B)における水溶性アルカリとしては苛
性アルカリ等が用いられる。
さらに、前記基本素材に添加される反応剤としては、
無機塩、無機酸、有機反応剤、セメント、スラグ、石灰
(消石灰、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)等、
任意のものが用いられる。
上述の基本素材はゲル化時間が1時間以上を有し、か
つアルカリ性であって、この基本素材に反応剤を加えて
なる注入液もまた、アルカリ性を呈するものである。
以下、本発明を実験によって詳述する。
A液およびB液を評−1乃至5に示すように調整す
る。
実験−1 表−1乃至4に示されるA液を配合の後、これに表−
5のB液を混合するまでの時間に対応してゲル化時間
(20℃)を測定した。A、B液を同量づつ合流混合した
急結配合の経過時間(時間)に対するゲル化時間(秒)
の試験結果(20℃)を第1図に示す。
A、B液の組み合わせは第1図中、はA−1:B−
2、はA−2:B−2、はA−4:B−4、はA−5:B
−3、はA−3:B−4はA−7:B−5、はA−8:B
−2、はA−9:B−4、はA−11:B−5、はA−1
0:B−1、はA−18:B−1:はA−19:B−1、はA
−22:B−5、はA−27:B−3である。
第1図より、A液として3号水ガラスを用いた場合に
は経過時間とともにゲル化時間が大幅に変動することが
わかる。
それに対して本発明ではA液配合の後長時間を経ても
ゲル化時間の変動が極めて少な領域があることがわか
る。ただし、A液のゲル化時間が60分よりも短い場合は
ゲル化時間は比較的短縮しやすくなることがわかる。こ
れより基本素材のゲル化時間は60分よりも長い方が望ま
しいことがわかる。
すなわち、3号水ガラスの場合には、基本素材の内部
で配合直後からコロイドの形成が急に行なわれるのに対
し、モル比が低い場合にはコロイドの形成が遅れるため
と思われる。ただし、ゲル化時間が1時間以内の配合で
はゲル化が早い時期に進行するものと思われる。
表−6にアルカリ材を加えた基本素材を例示する。ア
ルカリ材としては単独では水ガラスにゲル化を生じさせ
ないアルカリまたはアルカリ性塩であって、具体的には
苛性アルカリ、炭酸ソーダ等が挙げられ、特に苛性アル
カリが好ましい。A液の作液に当たっては水ガラス水溶
液と反応剤水溶液を混合するが、苛性アルカリはあらか
じめいずれかに混合しておいてもよい。
表−6から、アルカリを用いても基本素材のゲル化の
急激な進行がおさえられ、これに反応剤を加えた場合、
一定なゲル化時間を呈する広範囲な領域が存在すること
がわかる。
実験−2 細砂への注入試験 内径5cm、高さ50cmのモールド中に細砂(D15:0.07m
m、D10:0.05mm、D60:0.12mm、D90:0.15mm)を充填し
て、小型注入ポンプを用いてモールド下面から第1図の
代表的な配合液を注入し、注入時の浸透状況を観察する
とともに、24時間後に最下端ならびに最上端10cm長の固
結体を取り出し、これらの一軸圧縮強度を測定した。結
果を表−7に示す。基本素材に対する反応剤の配合は基
本素材を作液後、1時間経てから行なった。
表−7に示されるように、浸透状況は表−7に示され
るようにI乃至IVグループに分類される。なお、第1図
における実施例No.6〜9および11〜14については実験は
行なわないが、第Iグループに属するものである。
表−7から、A液として3号水ガラスを用いた場合に
は、配合初期段階で珪酸コロイドの凝集が進行し、これ
が細砂に対して浸透を阻害し、かつ固結を不均質にし、
さらに強度も低下し、全体を均質に固結できないことが
わかる。
これに対して、本発明によれば、コロイドの形成が防
止され、最終的には均質なゲル化をもたらし、大きな強
度を得ることがわかる。
また、A液のゲル化時間は1時間以上が浸透の点から
好ましいことがわかる。
以上の本発明の特性を利用して実際の注入に当たって
は、すべての注入方式に用いることができ、特に、A液
に瞬結用B液を合流して瞬結グラウトを注入する工程
と、A液に緩結用B液を合流して緩結グラウトを注入す
る工程とを組み合わせ注入することにより極めて効果的
に地盤固結を達成できる。
さらに基本素材の作液に当てては水ガラスと可溶性反
応剤、ないしはさらに水溶性アルカリとを任意に混合す
ることもでき、たとえば、これらの加圧噴射合流混合方
式により急結混合すれば部分ゲルを生じることがない。
〔発明の効果〕
上述のとおり、本発明はそれ自体ゲル化し得る、水ガ
ラスと可溶性反応剤ないしはさらに水溶性アルカリとの
混合液を基本素材とし、これに反応剤を加えて得られた
注入液を地盤中に注入することを特徴とし、これによっ
て従来の注入方式に存する欠点を解決したものであっ
て、基本素材を作液したのち、長時間にわたって任意に
反応剤を加えてもゲル化の変動が少なく、浸透性にもす
ぐれて、作業性にすぐれ、所定のゲル化時間をうること
ができ、しかも確実にゲル化するため注入効果もすぐ
れ、極めて実用性のある発明である。
【図面の簡単な説明】
第1図はA液の経過時間とA、B合流液のゲル化時間の
関係を表したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 17/12 C09K 17/12 P 17/46 17/46 P 17/48 17/48 P // C09K 103:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(A)または(B)のいずれかの条
    件を満たす配合液を基本素材とし、この基本素材に反応
    剤を添加してゲル化時間を調整してなるアルカリ性注入
    液を地盤中に注入することを特徴とする地盤注入工法。 (A)モル比が2.8以下の水ガラスと、可溶性反応剤と
    を有効成分とするゲル化時間が1時間よりも長いアルカ
    リ性を呈する配合液。 (B)モル比が2.8以下の水ガラスと、水溶性アルカリ
    と、可溶性反応剤とを有効成分とするゲル化時間が1時
    間よりも長いアルカリ性を呈する配合液。
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