JP2554934Y2 - 歩道路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、街中や公園等に利用
される歩道路に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】街中や公園等に設けられる歩道路は、ブ
ロックを敷き詰めて路面としてあるが、こうしたブロッ
クによるもの以外にゴムベルト状の歩道路材を敷設して
なるものもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】このゴムベルト状歩道
路材による歩道路は、側辺を固定手段で止め付けるよう
にしてあるが、側脇側の一辺は、歩道路材を平らにした
まま帯板を介して固定手段を打ち付けて止め付けるよう
にしている。このように止め付けると、帯板が水留めに
なって側脇上面に雨水が溜まり、水処理がうまくゆか
ず、飛散したりして好ましくない。また、帯板で押さえ
付けて固定するだけで歩道路材が次第に緩んで波打ち状
態になり、ここを歩く者がつまずいたりするおそれがあ
る。この考案はこうした問題を解決するためになされた
ものであって、その課題とするところは、歩道路材上に
雨水が溜まらず排水処理が確実になって雨水の飛散もな
く、しかも、歩道路材を張り詰めた状態に保ってその上
を歩行する者がつまづいたりすることなく安全かつ軽快
に歩行することができるようにした歩道路を提供するこ
とを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この考案は、ゴムベルト
状の歩道路材が基盤上に敷設されるとともに、同歩道路
材の側脇側の一辺が、押さえ部材により押さえ込まれて
固定釘により基盤側に固定されてなる歩道路であって、
前記基盤の押さえ部材下方に対応する個所が溝状に形成
され、前記押さえ部材は、溝状の基盤部分に対応した樋
状に形成されていて、前記歩道路材の他の部分の上面よ
りも低くなるようにして固定されていることを特徴とす
る。

【０００５】

【作用】前記基盤の押さえ部材下方に対応する個所が溝
状に形成され、前記押さえ部材は、溝状の基盤部分に対
応した樋状に形成されていて、前記歩道路材の他の部分
の上面よりも低くなるようにして固定されていることを
特徴とするので、歩道路材の側脇部分を基盤の溝状部分
の上に対応させて上から押さえ部材を当てるとともに固
定釘で打ち込み固定することで、歩道路材は一側から引
っ張られながら固定され、緊張した状態で歩道路材を敷
設することができるだけでなく、夏期の酷暑期のように
歩道路材が加熱されてきても緩みにくく、従って、波打
ち等がなくなってつっかかるようなことがなくなる。ま
た、押さえ部材が歩道路材の上面より低くなっているの
で、雨水流しを兼ねる押さえ部材に円滑に入りやすく、
歩道路材上に水が溜まるようなことがなくなる。

【０００６】

【実施例】以下、図示した実施例を参照してこの考案を
詳細に説明する。図１、図２は、この考案の一実施例を
示している。この実施例において、１は表土で、表土１
の上には、基盤２が設けられ、その上に左右２枚の歩道
路材３，３が敷設されている。この歩道路材３は、ゴム
ベルトからなり、その表面には模様３ａが付されてい
る。４は中央分離帯で、プラスチックで作成され、これ
を歩道路材３，３間の上面にセットして固定釘５で止め
付けられることで両歩道路材３，３を抑え付けて固定す
るようになっている。一方の歩道路材３は、逆Ｌ字形の
押さえ部材６で端を固定され、他方の歩道路材３は、Ｕ
字溝状に形成された基盤２の側脇部分に一側辺を対応さ
せるとともにＵ字形で樋状の押さえ部材７で固定釘５で
もって側脇部が固定されている。この押さえ部材７には
水が流れるように歩道路材３の上面よりも少し低くなっ
ている。なお、一側には、植木８用の囲いブロック９…
が設けられ、このブロック９は透水性のものである。

【０００７】歩道路材３は、図２に示すように、その表
面がハイヒールがつっかからずソフトな感触になるよう
な凹凸状になっているとともに、その各所には上下貫通
状の小孔３ｂ…が形成されている。小孔３ｂ…を通じて
の雨水は、透水性の基盤２から表土１に流れ込み、さら
に側方に流れる。流れる水は、囲いブロック９を通じて
排除される。

【０００８】図３は、歩道路材３の下側に水溜まり空間
１５が設けられるようにして、ここに溜まった水で夏期
等に涼しくなるようにした例を示している。空間１５を
形成するため、下敷き１６が設けられ、同下敷き１６の
上面には突部１６ａ‥‥が多数形成されている。

【０００９】図４は、中央分離帯４の側部に、マグネッ
ト粉１７…をまぶした例を示している。このようにする
と、老人や身体障害者等にとって歩く目安になって便利
である。図５は、歩道路材３，３間と分離帯４を通じて
水供給パイプ１８を立ち上げ、このパイプ１８の上端に
回転可能な旋回体１９が取り付けられている例である。
この旋回体１９には散水ノズル２０が設けられて、周囲
に水を噴出する。

【００１０】図６は、同じく散水を目的としたもので、
分離帯４が半円筒形であり、その中に、給水パイプ２２
が通されている。この給水パイプ２２からの水は、分離
帯４上の円盤形の旋回体２３の孔２３ａ…を通じて散水
が行なわれる。図７は、歩道路材３の上を流れる水が多
い場合の非常回避手段を示している。これは、ブロック
２５を山形にしてその凹部２５ａに水が流れ込むように
構成したものである。

【００１１】図８は、歩道路材３の端部押さえ３０につ
いての例で、この押さえ３０は、断面が楔状のもので、
固定釘３１で押さえ固定されている。図９は、押さえ部
３５ａを備えた歩道路材３５を重なるようにして組み合
わせて敷設したものを示している。

【００１２】

【考案の効果】この考案によれば、歩道路材上に雨水が
溜まらず排水処理が確実になって雨水の飛散もなく、し
かも、歩道路材を張り詰めた状態に保ってその上を歩行
する者がつまづいたりすることなく安全かつ軽快に歩行
することができるようにした歩道路を提供することがで
きるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す斜視断面図である。

【図２】図１のＡ部拡大図である。

【図３】歩道路の底に水溜めを作った例を示す斜視断面
図である。

【図４】分離帯にマグネットをまぶした例を示す斜視図
である。

【図５】散水も可能にした例を示す斜視断面図である。

【図６】他の散水の例を示す斜視断面図である。

【図７】水が多量の場合に流れを溜め透水可能にした例
を示す斜視図である。

【図８】歩道路材の端押さえ構造を示す斜視断面図であ
る。

【図９】他の歩道路の例を示す斜視図である。

【符号の説明】 ２…基盤 ３…歩道路材 ５…固定釘 ７…押さえ部
材。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ゴムベルト状の歩道路材が基盤上に敷設
   されるとともに、同歩道路材の側脇側の一辺が、押さえ
   部材により押さえ込まれて固定釘により基盤側に固定さ
   れてなる歩道路であって、前記基盤の押さえ部材下方に
   対応する個所が溝状に形成され、前記押さえ部材は、溝
   状の基盤部分に対応した樋状に形成されていて、前記歩
   道路材の他の部分の上面よりも低くなるようにして固定
   されていることを特徴とする歩道路。