JP2554873B2 - 無菌化粧品の製造方法 - Google Patents
無菌化粧品の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は無菌化粧品の製造方法に関する。
（従来の技術および解決すべき問題点） 化粧品は基礎化粧品、メイクアップ化粧品、香水類、
毛髪用化粧品等に大別され、さらにそれらの性状によっ
て乳液状化粧品、クリーム状化粧品、液状化粧品、半固
型化粧品、粉末化粧品に分類される。このような化粧品
の種類は美しく装うという願望とマスメディアが作りだ
す流行によりますます多くなり生産量も年々増加してい
る。
毛髪用化粧品等に大別され、さらにそれらの性状によっ
て乳液状化粧品、クリーム状化粧品、液状化粧品、半固
型化粧品、粉末化粧品に分類される。このような化粧品
の種類は美しく装うという願望とマスメディアが作りだ
す流行によりますます多くなり生産量も年々増加してい
る。
しかし化粧品の商品目の数が増加しても化粧品本来の
調製目標は変わらず、その根幹とするところは、 （イ）油脂と精製水をいかに良好な乳化状態にして商品
価格を高めるか、 （ロ）多種類の香料の配合により高貴で高級品イメージ
を演出させるか、 （ハ）色素、顔料の配合により、いかに個性的な特徴を
視覚にうったえるか、そしてまた （ニ）防腐剤、殺菌剤の配合により商品の腐敗、変質を
防ぐことにある。
調製目標は変わらず、その根幹とするところは、 （イ）油脂と精製水をいかに良好な乳化状態にして商品
価格を高めるか、 （ロ）多種類の香料の配合により高貴で高級品イメージ
を演出させるか、 （ハ）色素、顔料の配合により、いかに個性的な特徴を
視覚にうったえるか、そしてまた （ニ）防腐剤、殺菌剤の配合により商品の腐敗、変質を
防ぐことにある。
しかしながら、前記の方法で化粧品を調製する際に化
粧品中に含まれる乳化剤、香料、色素、防腐剤、殺菌剤
等のために肌の組織に悪影響を及ぼす等の不具合があっ
た。
粧品中に含まれる乳化剤、香料、色素、防腐剤、殺菌剤
等のために肌の組織に悪影響を及ぼす等の不具合があっ
た。
たとえば、通常の化粧品中には10〜350cell/mlの雑菌
が混入しているが、特に乳液やクリーム等の場合には、
それらの乳濁状態が破壊されないように、加熱殺菌等の
手段はとられておらず、微生物が極めて成長、繁殖しや
すい環境が形成されているので、このままでは極めて非
衛生的である。
が混入しているが、特に乳液やクリーム等の場合には、
それらの乳濁状態が破壊されないように、加熱殺菌等の
手段はとられておらず、微生物が極めて成長、繁殖しや
すい環境が形成されているので、このままでは極めて非
衛生的である。
したがって、従来では化粧品の組成中に殺菌剤および
防腐剤等を加えて構成成分の腐敗や変質を防ぐようにな
されていたが、これらの多くのものは使用者の皮膚に対
して刺激性があり、反復使用によってしみ、そばかす、
その他の肌荒れを生じさせると共に、特にアレルギ性体
質の場合にはかぶれや湿しんの原因となり、また皮膚か
ら体内に浸透して蓄積されるおそれのあるものもある。
防腐剤等を加えて構成成分の腐敗や変質を防ぐようにな
されていたが、これらの多くのものは使用者の皮膚に対
して刺激性があり、反復使用によってしみ、そばかす、
その他の肌荒れを生じさせると共に、特にアレルギ性体
質の場合にはかぶれや湿しんの原因となり、また皮膚か
ら体内に浸透して蓄積されるおそれのあるものもある。
しかし、現状ではこれらの弊害も単にいわゆる化粧荒
れ、焼け等として受取られ、未だ充分な解決手段がとら
れているとはいい難い。
れ、焼け等として受取られ、未だ充分な解決手段がとら
れているとはいい難い。
（問題点を解決するための手段） 前記従来技術の問題は乳濁化状態の化粧品を個々に容
器に充填封入し、複数のこれら容器を容器を出荷段階の
状態に箱詰め梱包し、コバルト60によりγ線を平均約3M
radの線量で梱包体の外側から照射して前記化粧品に滅
菌処理を施すことを特徴とする無菌化粧品の製造方法に
よって解決される。
器に充填封入し、複数のこれら容器を容器を出荷段階の
状態に箱詰め梱包し、コバルト60によりγ線を平均約3M
radの線量で梱包体の外側から照射して前記化粧品に滅
菌処理を施すことを特徴とする無菌化粧品の製造方法に
よって解決される。
乳液状化粧品（例えば乳液、パック液、シャンプー、
リンス、ヘアートリートメント、整髪料）、クリーム状
化粧品（例えばクリーム、日焼け止め化粧品）、液状化
粧品（例えば化粧水、シャンプー、リンス、マニキュ
ア、香水）、半固型化粧品（例えば石けん、口紅、アイ
メイクアップ化粧品）または粉末状化粧品（例えば白
粉、頬紅、ファンデーション）を各々合成樹脂性容器等
に充填封入し、かつ複数個完全に箱詰め梱包して、これ
に線源としてのコバルト60からγ線を0.5〜5.2Mradの範
囲の照射線量で照射して滅菌処理を行なうと、化粧品中
に含まれる雑菌等がほぼ完全に殺菌され、無菌状態の化
粧品が得られる。
リンス、ヘアートリートメント、整髪料）、クリーム状
化粧品（例えばクリーム、日焼け止め化粧品）、液状化
粧品（例えば化粧水、シャンプー、リンス、マニキュ
ア、香水）、半固型化粧品（例えば石けん、口紅、アイ
メイクアップ化粧品）または粉末状化粧品（例えば白
粉、頬紅、ファンデーション）を各々合成樹脂性容器等
に充填封入し、かつ複数個完全に箱詰め梱包して、これ
に線源としてのコバルト60からγ線を0.5〜5.2Mradの範
囲の照射線量で照射して滅菌処理を行なうと、化粧品中
に含まれる雑菌等がほぼ完全に殺菌され、無菌状態の化
粧品が得られる。
実施例 ポリエチレン樹脂製の容器に乳液を充填し、容器の開
口部を密封、被冠した後、かかる容器を複数個箱詰梱包
してコバルト60を照射線源とするγ−線照射装置中に搬
入しコバルトコンベアによって搬送しながら約１分間γ
−線を照射して平均約3Mradのγ−線を加えた。
口部を密封、被冠した後、かかる容器を複数個箱詰梱包
してコバルト60を照射線源とするγ−線照射装置中に搬
入しコバルトコンベアによって搬送しながら約１分間γ
−線を照射して平均約3Mradのγ−線を加えた。
照射後の容器内の乳液には当初存在した雑菌がほとん
ど認められず、実質的に完全に殺菌された化粧品（乳
液）が得られた。
ど認められず、実質的に完全に殺菌された化粧品（乳
液）が得られた。
本発明においては、化粧品が充填された容器に対して
コバルト60によりγ−線を照射して滅菌処理を施すだけ
の処理で化粧品中の雑菌がほぼ完全に死滅するので、従
来のように肌の組織に悪影響を及ぼす防腐剤、殺菌剤の
添加を皆無にするかまたはその添加量を極めて微量なも
のとすることができ、これら薬剤の皮膚に与える刺激を
著しく緩和し衛生的にも極めて優れた効果を得ることが
できる。
コバルト60によりγ−線を照射して滅菌処理を施すだけ
の処理で化粧品中の雑菌がほぼ完全に死滅するので、従
来のように肌の組織に悪影響を及ぼす防腐剤、殺菌剤の
添加を皆無にするかまたはその添加量を極めて微量なも
のとすることができ、これら薬剤の皮膚に与える刺激を
著しく緩和し衛生的にも極めて優れた効果を得ることが
できる。
また、この無菌化処理は製品化されて出荷段階にある
化粧品について最終的な梱包状態で施せばよいから、従
来の化粧品の製造工程に何等変更を加える必要がなく、
殺菌剤や防腐剤の配合のための計量、混入手順も省略す
ることができる。
化粧品について最終的な梱包状態で施せばよいから、従
来の化粧品の製造工程に何等変更を加える必要がなく、
殺菌剤や防腐剤の配合のための計量、混入手順も省略す
ることができる。
さらに化粧品容器が完全に密封されていれば一旦殺菌
した後に外部から微生物が侵入することはないので、従
来の殺菌剤や防腐剤を使用する場合のように内容物が経
時的に腐敗ないしは変質するおそれがなく貯蔵可能な時
間を大幅に延長される。
した後に外部から微生物が侵入することはないので、従
来の殺菌剤や防腐剤を使用する場合のように内容物が経
時的に腐敗ないしは変質するおそれがなく貯蔵可能な時
間を大幅に延長される。
尚前記実施例においてはγ−線源として利用が容易な
コバルト60の照射装置を用いたが、線源はこれに限定さ
れるものではなく、また線量や照射時間も化粧品の内容
等に応じて適宜に変えることができる。また容器や梱包
の材料もγ−線の透過を妨げない材質である限り任意の
ものを用いることができる。
コバルト60の照射装置を用いたが、線源はこれに限定さ
れるものではなく、また線量や照射時間も化粧品の内容
等に応じて適宜に変えることができる。また容器や梱包
の材料もγ−線の透過を妨げない材質である限り任意の
ものを用いることができる。
（発明の効果） 以上のように本発明によれば使用者の皮膚に悪影響を
及ぼす殺菌剤や防腐剤を用いることなく、かつ全体の製
造工程を何等変えることなく無菌化粧品を製造すること
ができる。
及ぼす殺菌剤や防腐剤を用いることなく、かつ全体の製
造工程を何等変えることなく無菌化粧品を製造すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−25907（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−84720（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−74736（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−3055（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】乳濁化状態の化粧品を個々の容器に充填封
入し、複数のこれら容器を容器を出荷段階の状態に箱詰
め梱包し、コバルト60によりγ線を平均約3Mradの線量
で梱包体の外側から照射して前記化粧品に滅菌処理を施
すことを特徴とする無菌化粧品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62062307A JP2554873B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | 無菌化粧品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62062307A JP2554873B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | 無菌化粧品の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63227515A JPS63227515A (ja) | 1988-09-21 |
| JP2554873B2 true JP2554873B2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=13196349
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62062307A Expired - Fee Related JP2554873B2 (ja) | 1987-03-17 | 1987-03-17 | 無菌化粧品の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2554873B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5035858A (en) * | 1989-10-13 | 1991-07-30 | Stericycle, Inc. | Method for disinfecting medical materials |
| US8093293B2 (en) | 1998-07-06 | 2012-01-10 | Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. | Methods for treating skin conditions |
| US8106094B2 (en) | 1998-07-06 | 2012-01-31 | Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. | Compositions and methods for treating skin conditions |
| US8431550B2 (en) | 2000-10-27 | 2013-04-30 | Johnson & Johnson Consumer Companies, Inc. | Topical anti-cancer compositions and methods of use thereof |
| US7192615B2 (en) | 2001-02-28 | 2007-03-20 | J&J Consumer Companies, Inc. | Compositions containing legume products |
| US11225640B2 (en) | 2014-04-15 | 2022-01-18 | Aobiome Llc | Ammonia oxidizing bacteria for treatment of psoriasis |
| JP2017519486A (ja) | 2014-04-15 | 2017-07-20 | エーオーバイオーム， エルエルシー．ＡＯＢｉｏｍｅ， ＬＬＣ． | アンモニア酸化Ｎｉｔｒｏｓｏｍｏｎａｓ ｅｕｔｒｏｐｈａ株Ｄ２３ |
| CN109069878A (zh) * | 2015-07-02 | 2018-12-21 | Ao生物医学有限责任公司 | 微生物群系相容性化妆品 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5939139B2 (ja) * | 1979-06-25 | 1984-09-21 | 孔昭 大塚 | ソフトコンタクトレンズの保存・洗浄液の製造方法 |
| EP0078603A1 (en) * | 1981-10-12 | 1983-05-11 | Imperial Chemical Industries Plc | Polyolefin compositions and articles sterilisable by irradiation |
| US4445550B1 (en) * | 1982-08-20 | 1999-03-09 | Scholle Corp | Flexible walled container having membrane fitment for use with aseptic filling apparatus |
| JPS6025907A (ja) * | 1983-07-22 | 1985-02-08 | Shiibon Keshohin Sogo Honpo:Kk | 化粧品の殺菌方法 |
-
1987
- 1987-03-17 JP JP62062307A patent/JP2554873B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63227515A (ja) | 1988-09-21 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |