JP2019089852A - デオドラント剤 - Google Patents

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和佳 伴
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Keiko Ito
桂子 伊藤
俊彦 下田
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俊彦 下田
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【課題】本発明の目的は、制汗効果の即効性と持続性、さらに、防臭効果の持続性が高く、なおかつ、衛生的で使い勝手の良いデオドラント剤を提供する。【解決手段】揮発性成分と、被膜形成成分と、有効成分として少なくとも制汗成分及び/又は殺菌成分と、を含有するデオドラント剤であり、50g/cm2以上3000g/cm2以下の硬度を有する。組成物の1回使用分量を、密封性を有する使い切り個装容器に充填することが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、デオドラント剤、特に、制汗用のデオドラント剤に関する。
汗にはエクリン汗腺から分泌されるエクリン汗と、アポクリン汗腺から分泌されるアポクリン汗の2種類があることが知られている。この汗の成分が皮膚常在菌によって分解されると、腋臭や汗臭が発生する。
エクリン汗は、水が主成分であり、体温が上昇した際に皮膚上で蒸散して体温を下げる効果のある温熱性発汗の他に、緊張した時に、皮膚を濡らして滑り止め効果を出す精神性発汗がある。また、アポクリン汗はタンパク質や脂質に富んでおり、精神的に刺激を受けた場合に分泌される。
腋の下には、エクリン汗腺とアポクリン汗腺の両方が存在し、緊張や精神的ストレス時には両方の汗腺から発汗する。エクリン汗腺からの精神性発汗は、温熱性発汗に比べ短時間に急激に発汗するため、衣類の汗じみや、べたつきが生じやすい。また、エクリン汗腺からの汗由来の水や塩分にアポクリン汗腺からのタンパク質や脂質が加わった混合物が、皮膚常在菌によって分解され、腋の下は身体の他の部位よりニオイやすくなっていることが知られている。
制汗用のデオドラント剤には、一般に、クロルヒドロキシアルミニウム、みょうばん等の制汗成分や、イソプロピルメチルフェノール、β−グリチルレチン酸等の殺菌成分が配合される。制汗成分は、汗腺にゲルを作って発汗を抑制し、殺菌成分は、皮膚常在菌のはたらきを抑制することによって汗臭や腋臭を抑える。さらに、カオリン、タルク、無水ケイ酸、有機樹脂等の粉体成分を配合することによって、皮膚にさらさら感を付与し、汗によるべたつきを抑えることも、デオドラント剤の重要な役割の一つである(特許文献1参照)。
また、デオドラント剤は、使用感の好み、使用シーン、使用目的に応じて、パウダースプレー、スティック、ロールオン、クリーム、ローションといった様々な使用形態で用いられている。
特開2004−292446号公報 特開2006−248921号公報
デオドラント剤の使用形態に対して、それぞれ付随する問題が存在していた。パウダースプレーやローションの場合、塗布被膜が薄く、制汗効果が不十分であった。スティックの場合、安定性を保つために硬度を高く設定する必要があり、制汗効果の発揮できる適切な量を塗布することは難しかった。さらに、スティック組成物に粉体成分を配合することにより、硬度が低下するため、その配合量が制限され、使用時のさらさら感が充分に得られなかった。
また、消費者にとって、直接肌に塗布するスティックやロールオンは、衛生的ではないと感じられ、クリームにおいては、ジャーに繰り返し指を入れて塗布することに抵抗がある、とのことから、使用形態に対する改善要望が存在していた。
一方、クロルヒドロキシアルミニウムやみょうばん等の制汗成分は、その作用機序から、塗布後すぐ、例えば、予期せぬ精神性発汗を抑制するために、制汗効果をすぐに発揮することは困難であった。また、制汗作用のある香料を予防的に使用することは、その性質上困難であった(特許文献2参照)。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、制汗効果の即効性と持続性を高め、防臭効果の持続性をも高め、使用感が良く、なおかつ、衛生的で使い勝手の良いデオドラント剤を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本願発明に係る1つの態様は、揮発性成分と、被膜形成成分と、有効成分として制汗成分及び/又は殺菌成分と、を含有する組成物の1回使用分量を、密封性を有する使い切り個装容器に充填したことを特徴とするデオドラント剤を提供する。
(2)上記(1)に記載のデオドラント剤において、組成物が50g/cm以上3000g/cm以下の硬度を有していてもよい。
(3)被膜形成成分は、上記(1)または(2)に記載のデオドラント剤において、少なくともアクリルシリコーンを含有していてもよい。
(4)さらに、上記(1)ないし(3)のいずれか1つに記載のデオドラント剤において、粉体成分を組成物の総質量に対し0.1質量%以上50質量%以下で含有してもよい。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれか1つに記載のデオドラント剤において、室温で軟固体状を呈するものであってもよい。
本発明によれば、本構成を有しない場合に比して、制汗効果の即効性と持続性、さらに、防臭効果の持続性が高く、なおかつ、衛生的で使い勝手の良いデオドラント剤を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る使い切り個装容器の斜視図。 本発明の第2実施形態に係る使い切り個装容器の平面図。 本発明の第3実施形態に係る使い切り個装容器の平面図。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。
本実施形態のデオドラント剤は、揮発性成分と、被膜形成成分と、有効成分として少なくとも制汗成分及び/又は殺菌成分と、を含有する組成物の1回使用分量を、密封性を有する使い切り個装容器に充填している。
(揮発性成分)
揮発性成分は、通常化粧品に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン等の環状シリコーン;オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、低粘度メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン;イソドデカン、軽質流動イソパラフィン等の炭化水素;エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール類;フルオロカーボン、テルペン類、水等があげられる。これらは、1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらの中でも、揮発速度の観点から、環状シリコーン、鎖状シリコーン、軽質流動イソパラフィン、エタノールを含有することが好ましい。
揮発性成分の含有量は、組成物の総質量に対し、10質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、特に、30質量%以上70質量%以下とすることが好ましい。10質量%未満であると、肌に伸ばしにくくなり、一方、90質量%を超えると、安定性が保ちにくくなる。
(被膜形成成分)
被膜形成成分は、揮発性成分、有効成分等の各種成分を包含し、肌表面への伸展性、密着性及び耐こすれ性のある被膜を形成する成分であれば特に限定はなく、例えば、アクリル酸エステルの共重合体、メタクリル酸エステルの共重合体等のアクリル系高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、高重合度ポリエチレン、高重合度ポリイソブチレン等のビニル系高分子;ロジン酸誘導体、アビエチン酸誘導体等のテルペン系高分子;トリメチルシロキシケイ酸、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、アクリルシリコーン共重合体等のシリコーン系高分子;変性セルロース系樹脂;キャンデリラ樹脂、フッ素系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ポリビニルイソブチルエーテル;ポリイソブチレン等があげられる。これらは、1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらの中でも、肌への伸展性・密着性の観点から、少なくともアクリルシリコーンを含有することが好ましい。さらに、アクリル系高分子とジメチルポリシロキサンからなるグラフト共重合体を含有することがより好ましい。これらの市販品としては、信越化学工業株式会社から販売されている、KP−541、KP−578、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−561PやKP−562P等を好適に使用できる。被膜形成剤は、制汗成分や殺菌成分を肌にとどめることによって、制汗効果の即効性・持続性を向上させ、殺菌効果の持続性を向上させる。
被膜形成成分の含有量は、組成物の総質量に対し、0.01質量%以上10質量%以下とすることが好ましく、特に、0.1質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。0.01質量%未満であると、制汗効果および防臭効果の向上効果が得られにくく、一方、10質量%を超えると、粘度が高くなり、使用時に皮膚へ伸ばしにくくなる。
(有効成分)
本実施形態のデオドラント剤は、有効成分として、少なくとも制汗成分及び/又は殺菌成分を含有する。制汗成分としては、通常化粧品に使用されるものであれば特に限定はなく、例えば、クロルヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、アラントインクロロヒドロキシアルミニウム等のアルミニウム塩、パラフェノールスルホン酸亜鉛、みょうばん等があげられる。これらは、1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。これらの中でも、制汗効果の高さから、クロルヒドロキシアルミニウムを含有することが好ましい。
制汗成分の含有量は、組成物の総質量に対し、3質量%以上80質量%以下とすることが好ましく、特に、10質量%以上40質量%以下とすることが好ましい。3質量%未満であると、十分な制汗効果が得られず、一方、80質量%を超えると、べたついた使用感となる。
殺菌成分としては、皮膚常在菌を抑制できるものであれば特に限定されず、例えば、イソプロピルメチルフェノール、β−グリチルレチン酸、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩酸クロルヘキシジン、3,4,4−トリクロロカルバニリド(T.C.C)、トリエチルシトレート(T.E.C)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、レゾルシン、フェノール、ソルビン酸、サリチル酸、ヘキサクロロフェン、グルコン酸クロルヘキシジン、銀担持ゼオライト、銀担持シリカ、クワエキス、ユーカリエキス、ローズマリーエキス等の植物由来成分;ジヒドロファルネソール等の抗菌性香料等があげられる。これらは、1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。この中でも、皮膚常在菌に対する殺菌効果の観点から、β−グリチルレチン酸を含有することが好ましい。
殺菌成分の含有量は、組成物の総質量に対し、0.01質量%以上1.0質量%以下とすることが好ましく、特に、0.05質量%以上0.5質量%以下とすることが好ましい。0.01質量%未満であると、十分な殺菌効果が得られず、一方、1.0質量%を超えると、製剤中での均一溶解が困難となる。
また、制汗成分、殺菌成分以外の有効成分としては、例えば、消臭成分、保湿成分、抗炎症成分、抗アレルギー成分、収斂成分、美白成分、細胞賦活成分、紫外線防御成分、活性酸素抑制成分等があげられる。
(粉体成分)
さらに、デオドラント剤には粉体成分を配合することができる。粉体成分としては、一般に化粧品に配合可能な粉体であれば特に限定はなく、例えば、タルク、マイカ、カオリン、魚鱗箔、絹雲母、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、酸化マグネシウム、無水ケイ酸、シリコーン粉末、ゼオライト、ベントナイト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化亜鉛、金粉、銀紛、銅紛等の無機粉体成分;ナイロン粉末、ポリアミド樹脂粉末、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、ポリエステル粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、ポリアクリル酸アルキル粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジンセルロース粉末等の有機粉体成分;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の金属石鹸;有機顔料;無機顔料等があげられる。これらは、1種単独または2種以上の混合物として用いることができる。この中でも、さらさら感や白残りの少なさなど使用感の観点から、タルク、無水ケイ酸、ポリアクリル酸アルキル粉末を含有することが好ましい。
粉体成分は、その少なくとも一部が撥水化処理あるいは親水化処理等の表面処理が施されていても良い。撥水化処理としては、例えば、シリコーン化合物処理、フッ素化合物処理、界面活性剤処理、増粘剤処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、油剤処理、アクリル処理等があげられる。また、親水化処理としては、無機リン酸塩処理、アルギン酸処理等があげられる。
粉体成分の含有量は、組成物の総質量に対し、0.1質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、特に、1.0質量%以上40質量%以下とすることが好ましい。0.1質量%未満であると、さらさら感が得にくく、一方、50質量%を超えると、使い切り個装容器から取り出しにくくなる。
(その他の成分)
デオドラント剤には、上記の成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、グリセリン、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;カラギーナン、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース等の増粘剤;トコフェロール及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体等の酸化防止剤;エデト酸塩、リン酸、ポリリン酸ナトリウム等の金属イオン封鎖剤;動物及び植物エキス;クエン酸、酒石酸等のpH調整剤;シリコーン類、保湿剤、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性)、防腐剤、着色剤、香料等を適宜配合することができる。
(使い切り個装容器)
デオドラント剤は、1回使用分量を、密封性を有する使い切り個装容器に充填する。ここで、1回使用分量とは、通常0.1mL以上5mL以下である。これは、デオドラント剤を両腋部分に使用する際の使用量や効果の発現性から決定されるものであり、一般的に推奨される量である。デオドラント剤の1回使用分量を、密封性を有する使い切り個装容器に充填することで、持ち運びやすくなり、外出先で使用できる等、利便性が向上し、同時に、衛生的となる。
使い切り個装容器の形状は、携帯しやすい構造に成形されたものであれば特に限定はなく使用することができる。以下、図1を参照して、本発明の実施形態に係る使い切り個装容器1について、詳細に説明する。なお、実施形態の説明は、全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。図1は、本発明の第1実施形態に係る使い切り個装容器の斜視図であり、図2は、本発明の第2実施形態に係る使い切り個装容器の平面図であり、図3は、本発明の第3実施形態に係る使い切り個装容器の平面図である。
図1に示す使い切り個装容器1は、いわゆる蓋付容器タイプである。蓋付容器タイプの使い切り個装容器1は、上端開口の周縁にフランジ部21を有する容器本体2と、容器本体2の上端開口を覆う蓋材3とを備えている。蓋材3は、その外周縁がフランジ部21の上面にヒートシールされ、また、容器本体2から剥離するための開封用タブ31を備えている。また、開封を容易にするために、開封用タブ31と密着する領域のフランジ部21、あるいは、開封用タブ31には、切り込み部4を形成することが好ましい。
図2に示す使い切り個装容器1は、いわゆるピロータイプである。ピロータイプの使い切り個装容器1は、一般に、基材をヒートシールしてシール部22を形成し、枕状の袋体に形成するもので、その形態として、図2に示すような四方シールの他に、二方シール、三方シール、側面シール、封筒貼りシール、合掌貼りシール、舟底シール、自立包装タイプ等があげられる。使い切り個装容器1の端部には、開封を容易にするために、密封性に支障を及ぼさない範囲で少なくとも1つノッチ5を設けることが好ましい。
図3に示す使い切り個装容器1は、いわゆる立体成型ピロータイプである。立体成型ピロータイプの使い切り個装容器1は、一般に、基材にブロー成形等でデオドランド剤を充填する中空部23を成形し、デオドラント剤を充填後、ヒートシール等によりシール部22を形成して密閉するものである。使い切り個装容器1の端部には、開封を容易にするために、密封性に支障を及ぼさない範囲でノッチ5を少なくとも1つ設けることが好ましい。また、図1〜3に示した使い切り個装容器の他に、例えば、スティックタイプ、スクリュータイプ、ボトルタイプ等をあげることができる。
使い切り個装容器の成形方法は、特に制限されず、例えば、押出成形、ブロー成形、射出成形、中空成形、真空成形、延伸成形等、使い切り個装容器のタイプに応じて適宜選択することができる。さらに、その素材としては、密封性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等のポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレンアクリルアクリレート樹脂等のプラスチック;ガラス、紙等をあげることができる。また、これらの1種または2種以上を積層したり、混合した樹脂をしたりすることもできる。さらに、使い切り個装容器のガスバリア性を高めるために、アルミニウム膜を樹脂膜の間に挟んだり、ダイヤモンドライクカーボン膜を施したり、最後まで取出しやすくするために、シリコーン処理やフッ素処理を行ったりすることもできる。さらに、使い切り個装容器には、意匠性を高めるためや、容器からデオドラント剤を取出しやすくするために、内外表面に凹凸模様を施すことができる。
(軟固体)
デオドラント剤は、常法に従って製造することができ、例えば、W/O型、O/W型、O/W/O型、W/O/W型、W/Si型等のエマルションや、パウダー分散の非水系であり、クリーム、ローション、軟固体、軟膏、乳液、ジェル等の種々の形態とすることができる。これらの中でも、粉体成分の配合しやすさの観点から、室温で軟固体状を呈するものが好ましい。軟固体状とは、その硬度が、400g/cm以上2500g/cm以下を有するものである。室温とは、1℃以上30℃以下で定義される幅を持った温度をいう。
(硬度)
デオドラント剤の組成物の硬度は、50g/cm以上3000g/cm以下を有することが好ましく、特に、100g/cm以上2500g/cm以下が好ましい。硬度が50g/cm未満であると、デオドラント剤を皮膚に均一に塗布することができず、一方、3000g/cmを超えると、皮膚へ伸ばしにくくなり、また、容器からも取出しにくくなる。硬度の測定としては、例えば、FUDOHレオメーター(株式会社レオテック製)のを用い、3φの進入弾性用アダプターをテーブルスピード 6cm/min、ストローク 10mm、25℃の条件で、試験試料の任意の部分2点を測定し、その平均値をとることにより、測定値を表すことができる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例、比較例及び表1〜3に記載されている部及び%は、特に断りのない限り、質量部及び質量%を表わす。
(実施例1〜4及び比較例1〜3:軟固体)
表1に示す処方に基づき、軟固体のデオドラント剤を下記の製造方法にて調製し、各種評価を行った。すなわち、成分(B)を90℃に加熱し、成分(C)を添加し、融解して均一になるまで混合した。混合を続けながら成分(A)をゆっくりと加え、最後に、成分(D)を加えて充分に混合均一化した後に、図1に示す蓋付容器に充填したあと40℃まで冷却し、室温で軟固体状のデオドラント剤を得た。
(実施例5:W/Siジェル)
表2に示す処方に基づき、W/Siジェルのデオドラント剤を下記の製造方法にて調製し、各種評価を行った。すなわち、成分(A)を均一に混合・分散し、油相を調製した。次に、成分(B)を混合後、成分(C)を加えて水相を調製した。得られた油相に水相を十分撹拌しながら少しずつ加え、最後に、成分(D)を撹拌しながら加えて均一に混合した。この混合液を脱泡し、図3に示す立体成型ピロー容器に充填して、W/Siジェルのデオドラント剤を得た。
(実施例6:O/Wクリーム)
表3に示す処方に基づき、O/Wクリームのデオドラント剤を下記の製造方法にて調製し、各種評価を行った。すなわち、成分(A)及び成分(B)をそれぞれ60〜80℃の範囲で加熱溶解し、成分(A)をホモミキサーにかけながら、成分(B)を徐々に加えて乳化した。品温が30℃以下になるまで冷却した後、成分(C)を投入して撹拌混合し、図2に示すピロー容器に充填して、O/Wクリームのデオドラント剤を得た。
<評価方法>
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたデオドラント剤について、硬度、使用感、制汗効果(持続性、即効性)及び腋臭防止効果を以下の評価方法に基づいて評価した。
(1)硬度
実施例1〜6及び比較例1〜3のデオドラント剤を、直径3.0cm、高さ2.5cmのPET樹脂製容器に対して、約2.0cmの高さに充填し、品温が一定になるまで静置し、個装容器に4.5mL充填した試験試料を作製した。FUDOHレオメーター RT‐2002D‐D(株式会社レオテック製)で3φの進入弾性用アダプターを用い、テーブルスピード 6cm/min、ストローク 10mmで、25℃の条件で、試験試料の任意の部分2点を測定し、その平均値を試験試料の硬度とした。その結果を表1ないし3に示す。
(2)使用感
個装容器に充填した試験試料を、5名の専門パネラーが使用し、容器からの取り出しやすさ、肌への伸ばしやすさ、腋に伸ばしたときのさらさら感を評価した。評価は、特に良好な場合は◎、良好な場合は〇、やや劣る場合は△、劣る場合は×とした。その結果を表1ないし3に示す。
(3)制汗効果
(3−1)即効性
被験者5名の腋の片方に試験試料を塗布し、もう片方は未塗布とした。塗布10分後に40℃、70%の恒温恒湿室に20分入り、左右の発汗の違いを評価した。評価は、塗布部の制汗効果が未塗布部に比べて特に良好な場合は◎、良好な場合は〇、同等な場合は△、劣る場合は×とした。その結果を表1ないし3に示す。
(3−2)持続性
被験者5名の腋の片方に試験試料を塗布し、もう片方は未塗布とした。塗布24時間後に40℃、70%の恒温恒湿室に20分入り、左右の発汗の違いを評価した。評価は、塗布部の制汗効果が未塗布部に比べて特に良好な場合は◎、良好な場合は〇、同等な場合は△、劣る場合は×とした。その結果を表1ないし3に示す。
(4)防臭効果
試験実施前に、3名の専門パネラーが被験者5名の左右の腋の臭気強度を評価した。被験者の腋の片方に試験試料を塗布し、もう片方は未塗布とした。塗布24時間後に3名の専門パネラーが左右の腋の臭気を評価し、発汗前と比較した。24時間後の臭気強度が、試料を塗布した部位が未塗布部に比べ、特に良好な場合は◎、良好な場合は〇、同等な場合は△、劣る場合は×とした。その結果を表1ないし3に示す。
Figure 2019089852
Figure 2019089852
Figure 2019089852
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 使い切り個装容器
2 容器本体
21 フランジ部
22 シール部
23 中空部
3 蓋材
31 開封用タブ
4 切り込み部
5 ノッチ

Claims (6)

  1. 揮発性成分と、被膜形成成分と、有効成分として少なくとも制汗成分及殺菌成分と、を含有するデオドラント剤であって、
    前記制汗成分の含有量が前記デオドラント剤の総質量に対し10質量%以上40質量%以下であり、
    前記殺菌成分の含有量が前記デオドラント剤の総質量に対し0.01質量%以上1.0質量%以下であり、
    前記揮発性成分の含有量が前記デオドラント剤の総質量に対し10質量%以上90質量%以下であり、
    前記被膜形成成分の含有量が前記デオドラント剤の総質量に対し0.01質量%以上10質量%以下であり、
    前記デオドラント剤が50g/cm 以上3000g/cm 以下の硬度を有する
    ことを特徴とするデオドラント剤。
  2. 前記制汗成分がクロルヒドロキシアルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載のデオドラント剤。
  3. 前記被膜形成成分が少なくともアクリルシリコーンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載のデオドラント剤。
  4. さらに、粉体成分を前記組成物の総質量に対し0.1質量%以上50質量%以下で含有
    することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のデオドラント剤。
  5. 室温で軟固体状を呈することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のデオドラント剤。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のデオドラント剤の1回使用分量を充填した、密封性を有する使い切り個装容器。
JP2019052313A 2019-03-20 2019-03-20 デオドラント剤 Pending JP2019089852A (ja)

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