JP2554569B2 - 内燃機関用の重ね放電式点火装置 - Google Patents
内燃機関用の重ね放電式点火装置Info
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- JP2554569B2 JP2554569B2 JP3351250A JP35125091A JP2554569B2 JP 2554569 B2 JP2554569 B2 JP 2554569B2 JP 3351250 A JP3351250 A JP 3351250A JP 35125091 A JP35125091 A JP 35125091A JP 2554569 B2 JP2554569 B2 JP 2554569B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02P—IGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
- F02P9/00—Electric spark ignition control, not otherwise provided for
- F02P9/002—Control of spark intensity, intensifying, lengthening, suppression
- F02P9/007—Control of spark intensity, intensifying, lengthening, suppression by supplementary electrical discharge in the pre-ionised electrode interspace of the sparking plug, e.g. plasma jet ignition
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- Mechanical Engineering (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関用の点火装置に
関し、特に、点火コイル二次側に得られる高圧出力電流
に、別途に設けた昇圧回路の出力電流を加算的に重畳す
る重ね放電式点火装置における改良に関する。
関し、特に、点火コイル二次側に得られる高圧出力電流
に、別途に設けた昇圧回路の出力電流を加算的に重畳す
る重ね放電式点火装置における改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両搭載の内燃機関用点火装置であっ
て、いわゆる重ね放電式と呼ばれるものは周知である。
すなわち、点火コイルの一次電流を遮断することでその
二次側に発生する数Kvの高圧電圧により、点火プラグ
の放電間隙に放電破壊を起こして点火コイルの二次側か
ら放電電流を流し始めた後に、当該放電状態を維持し得
る放電維持電圧値以上の電圧(普通、500V程度以
上)を別途に設けた昇圧回路によって保ちながら、当該
昇圧回路からの出力電流を点火コイル放電電流に加算的
に重畳するのである。事実、このような方式によると、
点火プラグに比較的長い時間に亙り大きな放電エネルギ
を得ることができるため、燃料への着火性が向上し、ひ
いては燃費も向上する。
て、いわゆる重ね放電式と呼ばれるものは周知である。
すなわち、点火コイルの一次電流を遮断することでその
二次側に発生する数Kvの高圧電圧により、点火プラグ
の放電間隙に放電破壊を起こして点火コイルの二次側か
ら放電電流を流し始めた後に、当該放電状態を維持し得
る放電維持電圧値以上の電圧(普通、500V程度以
上)を別途に設けた昇圧回路によって保ちながら、当該
昇圧回路からの出力電流を点火コイル放電電流に加算的
に重畳するのである。事実、このような方式によると、
点火プラグに比較的長い時間に亙り大きな放電エネルギ
を得ることができるため、燃料への着火性が向上し、ひ
いては燃費も向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような重ね放電式
点火装置において、昇圧回路から重畳される重ね放電電
流の大きさは、昇圧回路の出力電圧、点火プラグにおい
て放電を維持させるに必要な最小の電圧値である放電維
持電圧、そして放電経路の抵抗値によって決まってく
る。しかるに、一般に昇圧回路の出力電圧は、経済性を
考えると5%程度のばらつきを許さざるを得ず、放電維
持電圧や放電経路抵抗に至っては10%以上ものばらつ
きがある。したがって、重ね放電電流も、結果として大
きくばらつくことが多く、例えば40mAを基準値とし
て設計されたものでは、下は20mA強から上は60m
A程度までのばらつきが認められた。そこで従来、ばら
つきの下限においてもなお、必要な大きさの重ね放電電
流を得るために、あえて意図的に重ね放電電流値に関す
る設計仕様値を上げて設計することがあったが、これは
いかんせん、不合理である。条件の良好な製品では相当
に無駄なパワーを消費する結果になる。これに対し、コ
スト高になっても昇圧回路や放電経路を厳密に管理して
高精度に作成すれば、そうした重ね放電電流のばらつき
も小さくできるが、これは余りにも現実的ではないし、
第一、小さくできてもばらつきそのものがなくなる訳で
はない。本発明は、このような従来の実情に鑑み、回路
定数的に重ね放電電流のばらつきを生む要因があったと
しても、これを補い得るような制御機能を持つ重ね放電
式点火装置を提供せんとするものである。
点火装置において、昇圧回路から重畳される重ね放電電
流の大きさは、昇圧回路の出力電圧、点火プラグにおい
て放電を維持させるに必要な最小の電圧値である放電維
持電圧、そして放電経路の抵抗値によって決まってく
る。しかるに、一般に昇圧回路の出力電圧は、経済性を
考えると5%程度のばらつきを許さざるを得ず、放電維
持電圧や放電経路抵抗に至っては10%以上ものばらつ
きがある。したがって、重ね放電電流も、結果として大
きくばらつくことが多く、例えば40mAを基準値とし
て設計されたものでは、下は20mA強から上は60m
A程度までのばらつきが認められた。そこで従来、ばら
つきの下限においてもなお、必要な大きさの重ね放電電
流を得るために、あえて意図的に重ね放電電流値に関す
る設計仕様値を上げて設計することがあったが、これは
いかんせん、不合理である。条件の良好な製品では相当
に無駄なパワーを消費する結果になる。これに対し、コ
スト高になっても昇圧回路や放電経路を厳密に管理して
高精度に作成すれば、そうした重ね放電電流のばらつき
も小さくできるが、これは余りにも現実的ではないし、
第一、小さくできてもばらつきそのものがなくなる訳で
はない。本発明は、このような従来の実情に鑑み、回路
定数的に重ね放電電流のばらつきを生む要因があったと
しても、これを補い得るような制御機能を持つ重ね放電
式点火装置を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、昇圧トランスの一次電流をスイッチング素子
によりチョッパリングすることにより、チョッパリング
周波数及びそのデューティ比に応じた昇圧出力を得る昇
圧回路を有し、この昇圧回路の出力電流を点火コイル二
次側に得られる放電電流に加算的に重畳して点火プラグ
に印加する内燃機関用の重ね放電式点火装置として、さ
らに、点火プラグの重ね放電電流を検出する回路と、検
出した重ね放電電流値を基準電流値と比較する回路を設
ける。その上で、上記の比較結果に応じ、現に点火プラ
グに流れている重ね放電電流値を基準電流値に近付ける
ように、昇圧トランスの一次電流をチョッパリングする
スイッチング素子のオンオフデューティ比(通電率)を
制御する。
するため、昇圧トランスの一次電流をスイッチング素子
によりチョッパリングすることにより、チョッパリング
周波数及びそのデューティ比に応じた昇圧出力を得る昇
圧回路を有し、この昇圧回路の出力電流を点火コイル二
次側に得られる放電電流に加算的に重畳して点火プラグ
に印加する内燃機関用の重ね放電式点火装置として、さ
らに、点火プラグの重ね放電電流を検出する回路と、検
出した重ね放電電流値を基準電流値と比較する回路を設
ける。その上で、上記の比較結果に応じ、現に点火プラ
グに流れている重ね放電電流値を基準電流値に近付ける
ように、昇圧トランスの一次電流をチョッパリングする
スイッチング素子のオンオフデューティ比(通電率)を
制御する。
【0005】
【実施例】図1には本発明の一実施例が示されている。
まず、この種の重ね放電式点火装置における共通ないし
基本的構成と同様で良い部分から説明すると、車両搭載
のバッテリ6からの直流電流は、キースイッチ7がオン
となっている状態下で機関が運転しているとき、少なく
とも点火タイミングに至る前にスイッチング素子5がオ
ンとなることにより、点火コイル2の一次巻線に流し込
まれる。そして、適当なる公知既存のセンサ手段(図示
せず)から得られる機関回転角信号3に基づき、点火制
御回路4が点火時期において点火コイル一次電流遮断用
のスイッチング素子5をターンオフさせると、相互誘導
原理により、点火コイル2の二次側に高圧出力が生ず
る。この高圧出力は、当該点火コイル二次側に接続され
ている点火プラグ1にて放電破壊を生ずるに十分な大き
さの電圧(一般に数Kvオーダ)である。
まず、この種の重ね放電式点火装置における共通ないし
基本的構成と同様で良い部分から説明すると、車両搭載
のバッテリ6からの直流電流は、キースイッチ7がオン
となっている状態下で機関が運転しているとき、少なく
とも点火タイミングに至る前にスイッチング素子5がオ
ンとなることにより、点火コイル2の一次巻線に流し込
まれる。そして、適当なる公知既存のセンサ手段(図示
せず)から得られる機関回転角信号3に基づき、点火制
御回路4が点火時期において点火コイル一次電流遮断用
のスイッチング素子5をターンオフさせると、相互誘導
原理により、点火コイル2の二次側に高圧出力が生ず
る。この高圧出力は、当該点火コイル二次側に接続され
ている点火プラグ1にて放電破壊を生ずるに十分な大き
さの電圧(一般に数Kvオーダ)である。
【0006】もちろん、通常の車両は複数気筒車である
ので、最近流行りの低圧配電方式による場合には、点火
コイル2、その一次電流遮断用スイッチング素子5、そ
して点火プラグ1は気筒数分だけ用意され、点火制御回
路4は点火時期に至る点火コイルのスイッチング素子5
に対し、順次電流遮断指令を与えて行く。古くからの高
圧配電方式の場合には、点火コイル二次側に周知のディ
ストリビュータが備えられ、これにより、各点火プラグ
に配電される。本発明はいずれの方式にもその改良のた
め、適用可能である。
ので、最近流行りの低圧配電方式による場合には、点火
コイル2、その一次電流遮断用スイッチング素子5、そ
して点火プラグ1は気筒数分だけ用意され、点火制御回
路4は点火時期に至る点火コイルのスイッチング素子5
に対し、順次電流遮断指令を与えて行く。古くからの高
圧配電方式の場合には、点火コイル二次側に周知のディ
ストリビュータが備えられ、これにより、各点火プラグ
に配電される。本発明はいずれの方式にもその改良のた
め、適用可能である。
【0007】点火制御回路4はまた、発振回路10をも
駆動し、バッテリ6からの直流電流である昇圧トランス
11の一次巻線電流をチョッパリングするスイッチング
素子12の当該チョッパリング周波数及びデューティ比
(通電率)を決定する。本発明の場合には、当該発振回
路10とスイッチング素子12との間に、図1中に示さ
れている可変デューティ比制御回路を有しているが、こ
れは後述するものとすると、本発明によらない、公知既
存の重ね放電式点火装置の場合には、発振回路10の固
定の発振周波数と固定のデューティ比により、スイッチ
ング素子12がオンオフ制御され、これに応じて昇圧ト
ランス11の二次側に一次、二次巻線比に応じた高圧出
力が生ずる。
駆動し、バッテリ6からの直流電流である昇圧トランス
11の一次巻線電流をチョッパリングするスイッチング
素子12の当該チョッパリング周波数及びデューティ比
(通電率)を決定する。本発明の場合には、当該発振回
路10とスイッチング素子12との間に、図1中に示さ
れている可変デューティ比制御回路を有しているが、こ
れは後述するものとすると、本発明によらない、公知既
存の重ね放電式点火装置の場合には、発振回路10の固
定の発振周波数と固定のデューティ比により、スイッチ
ング素子12がオンオフ制御され、これに応じて昇圧ト
ランス11の二次側に一次、二次巻線比に応じた高圧出
力が生ずる。
【0008】この高圧出力は、整流ダイオード13、平
滑コンデンサ14により直流電圧とされ、点火コイル二
次側に加算的に重畳される。また、電圧値としては、一
般に放電を開始して等価インピーダンスの下がった点火
プラグ1の放電間隙間においてそのまま放電を維持し得
る電圧値以上に選ばれ、例えば500V程度以上であ
る。あらかじめ述べると、本発明者の本実施例に関する
実験例では、昇圧回路整流電圧は750Vに設定した。
ただし、この大きさの電圧を点火プラグに印加しただけ
では、放電を開始させることはできない。
滑コンデンサ14により直流電圧とされ、点火コイル二
次側に加算的に重畳される。また、電圧値としては、一
般に放電を開始して等価インピーダンスの下がった点火
プラグ1の放電間隙間においてそのまま放電を維持し得
る電圧値以上に選ばれ、例えば500V程度以上であ
る。あらかじめ述べると、本発明者の本実施例に関する
実験例では、昇圧回路整流電圧は750Vに設定した。
ただし、この大きさの電圧を点火プラグに印加しただけ
では、放電を開始させることはできない。
【0009】いずれにしても、この種の重ね放電式の点
火装置では、上記のような基本回路構成を採用している
ため、点火コイル一次側の電流遮断メカニズムにより二
次側に発生する当初の極めて高い電圧値により、一旦、
点火プラグ1に放電破壊を起こして放電火花を生成した
後は、昇圧回路の出力電流が加算的に重畳され、相当に
長い間、高い放電エネルギを保つことができる。ちなみ
に、従来の電流遮断メカニズムによってのみ得られる放
電電流の継続時間が代表的に2mS未満であったとした
ら、重ね放電メカニズムの採用により、容易に5mS程
度の放電持続時間を得ることができる。
火装置では、上記のような基本回路構成を採用している
ため、点火コイル一次側の電流遮断メカニズムにより二
次側に発生する当初の極めて高い電圧値により、一旦、
点火プラグ1に放電破壊を起こして放電火花を生成した
後は、昇圧回路の出力電流が加算的に重畳され、相当に
長い間、高い放電エネルギを保つことができる。ちなみ
に、従来の電流遮断メカニズムによってのみ得られる放
電電流の継続時間が代表的に2mS未満であったとした
ら、重ね放電メカニズムの採用により、容易に5mS程
度の放電持続時間を得ることができる。
【0010】ところが、既存の重ね放電式点火装置で
は、すでに述べたように、重ね合わされる放電電流値は
かなり大きくばらつく。そこで、本発明を採用した図1
中の実施例では、次のような回路構成とそれらの機能に
より、このばらつきが補正されるようになっている。
は、すでに述べたように、重ね合わされる放電電流値は
かなり大きくばらつく。そこで、本発明を採用した図1
中の実施例では、次のような回路構成とそれらの機能に
より、このばらつきが補正されるようになっている。
【0011】発振回路10の出力を受ける比較器23と
その周辺の受動素子群は、周知の回路技術により、出力
電圧V4として、図2に示されるような鋸波電圧V4を
生成する。この鋸波電圧V4は常に一定周期の固定波形
であり、デューティ比を可変制御するために挿入されて
いる比較器22の正相入力に印加されている。比較器2
2の逆相入力側には、バッテリ電圧VBを抵抗R2と抵
抗R3とで分圧した分圧電圧V3が与えられている。た
だし、この分圧点には、抵抗R1の一端も接続され、当
該抵抗R1の他端はさらに他の比較器21の出力に接続
されている。そして、この最後の比較器21の逆相入力
には、バッテリ電圧VBを抵抗R4と抵抗R5とで分圧
した分圧電圧V2が与えられ、正相入力には、点火プラ
グ1の放電電流IO の放電経路に直列に挿入された放電
電流検出抵抗RO の両端電圧V1が印加される。
その周辺の受動素子群は、周知の回路技術により、出力
電圧V4として、図2に示されるような鋸波電圧V4を
生成する。この鋸波電圧V4は常に一定周期の固定波形
であり、デューティ比を可変制御するために挿入されて
いる比較器22の正相入力に印加されている。比較器2
2の逆相入力側には、バッテリ電圧VBを抵抗R2と抵
抗R3とで分圧した分圧電圧V3が与えられている。た
だし、この分圧点には、抵抗R1の一端も接続され、当
該抵抗R1の他端はさらに他の比較器21の出力に接続
されている。そして、この最後の比較器21の逆相入力
には、バッテリ電圧VBを抵抗R4と抵抗R5とで分圧
した分圧電圧V2が与えられ、正相入力には、点火プラ
グ1の放電電流IO の放電経路に直列に挿入された放電
電流検出抵抗RO の両端電圧V1が印加される。
【0012】今、点火プラグ1にてすでに重ね放電電流
が生成しているものとし、その大きさを図1中に示され
ているIO とする。具体的な方が理解し易いので、本発
明者の実験に用いた値を挙げておくと、当該重ね放電電
流の基準値は例えば40mAである。
が生成しているものとし、その大きさを図1中に示され
ているIO とする。具体的な方が理解し易いので、本発
明者の実験に用いた値を挙げておくと、当該重ね放電電
流の基準値は例えば40mAである。
【0013】しかるに、抵抗R4,R5による分圧電圧
値V2は、放電電流検出抵抗RO に規定の40mAが流
れたときに当該抵抗RO の両端に得られる電圧値V1と
等しくなるように設計されており、したがって、実際に
流れている放電電流IO の大きさが規定値40mA以下
であった場合には、V1<V2となるので、第一の比較
器21の出力はローレベルとなる。すると、抵抗R3に
対し、抵抗R1が並列に入ることになって、第二の比較
器22の逆相入力に印加される電圧V3の大きさは、図
2に示すように、相対的に低い電圧V3''となり、これ
と第三の比較器23から送られてくる所定周波数の鋸波
電圧V4との比較が当該第二比較器22で行われる結
果、その出力によりドライブされるスイッチング素子1
2の制御入力(図示の場合、当該スイッチング素子12
はMOSFETであるので、そのゲート)に対して印加
される波形は、所定の周波数のパルス波形ではあっても
当該スイッチング素子12をオンとさせる期間の長い、
相対的に高いデューティ比の信号波形となる。本実施例
の場合、この相対的に高いデューティ比は、一例として
ほぼ70%に定められているが、このようなときには、
昇圧トランス11における昇圧電圧は上昇傾向になる。
値V2は、放電電流検出抵抗RO に規定の40mAが流
れたときに当該抵抗RO の両端に得られる電圧値V1と
等しくなるように設計されており、したがって、実際に
流れている放電電流IO の大きさが規定値40mA以下
であった場合には、V1<V2となるので、第一の比較
器21の出力はローレベルとなる。すると、抵抗R3に
対し、抵抗R1が並列に入ることになって、第二の比較
器22の逆相入力に印加される電圧V3の大きさは、図
2に示すように、相対的に低い電圧V3''となり、これ
と第三の比較器23から送られてくる所定周波数の鋸波
電圧V4との比較が当該第二比較器22で行われる結
果、その出力によりドライブされるスイッチング素子1
2の制御入力(図示の場合、当該スイッチング素子12
はMOSFETであるので、そのゲート)に対して印加
される波形は、所定の周波数のパルス波形ではあっても
当該スイッチング素子12をオンとさせる期間の長い、
相対的に高いデューティ比の信号波形となる。本実施例
の場合、この相対的に高いデューティ比は、一例として
ほぼ70%に定められているが、このようなときには、
昇圧トランス11における昇圧電圧は上昇傾向になる。
【0014】一方、実際に流れている放電電流IO の大
きさが規定値の40mAを越えた場合にはV1>V2と
なるので、第一の比較器21の出力はハイレベルとな
る。すると、抵抗R3に対し、抵抗R1が並列に入って
いた状態は解除され、第二の比較器22の逆相入力に印
加される電圧V3の大きさは、図2に示されているよう
に相対的に高い電圧V3’となり、これと第三の比較器
23から送られてくる所定周波数の鋸波電圧V4との比
較が当該第二比較器22で行われる結果、その出力によ
りドライブされるスイッチング素子12の制御入力に対
して印加される波形は、所定の周波数のパルス波形では
あっても当該スイッチング素子12をオンとさせる期間
の短い、相対的に低いデューティ比の信号波形となる。
本実施例の場合、このときのデューティ比は、やはり一
例としてではあるが、ほぼ50%に定められており、こ
れによって昇圧回路出力電圧は低下傾向に入る。
きさが規定値の40mAを越えた場合にはV1>V2と
なるので、第一の比較器21の出力はハイレベルとな
る。すると、抵抗R3に対し、抵抗R1が並列に入って
いた状態は解除され、第二の比較器22の逆相入力に印
加される電圧V3の大きさは、図2に示されているよう
に相対的に高い電圧V3’となり、これと第三の比較器
23から送られてくる所定周波数の鋸波電圧V4との比
較が当該第二比較器22で行われる結果、その出力によ
りドライブされるスイッチング素子12の制御入力に対
して印加される波形は、所定の周波数のパルス波形では
あっても当該スイッチング素子12をオンとさせる期間
の短い、相対的に低いデューティ比の信号波形となる。
本実施例の場合、このときのデューティ比は、やはり一
例としてではあるが、ほぼ50%に定められており、こ
れによって昇圧回路出力電圧は低下傾向に入る。
【0015】したがって、図3に示されるように、基準
電流値40mAに対し、実際の重ね放電電流IO の大き
さがこれを越えると、図3中の期間Bで示されるよう
に、スイッチング素子12のデューティ比が50%に低
められ、昇圧トランス11の出力電圧が低められて重ね
放電電流IO の大きさが引き下げられて行き、逆に基準
電流値40mAを下回ると、図3中の期間Aに示される
ように、スイッチング素子12のデューティ比が70%
に高められて昇圧トランス11の出力電圧が高められ、
重ね放電電流IO の値を大きくするように作用する。
電流値40mAに対し、実際の重ね放電電流IO の大き
さがこれを越えると、図3中の期間Bで示されるよう
に、スイッチング素子12のデューティ比が50%に低
められ、昇圧トランス11の出力電圧が低められて重ね
放電電流IO の大きさが引き下げられて行き、逆に基準
電流値40mAを下回ると、図3中の期間Aに示される
ように、スイッチング素子12のデューティ比が70%
に高められて昇圧トランス11の出力電圧が高められ、
重ね放電電流IO の値を大きくするように作用する。
【0016】この結果、図3中に併示されているよう
に、本発明を用いたこの実施例では、放電電流IO の変
動は、回路定数の大きなばらつきにもかかわらず、基準
値である40mAに対し、ピークトウピークでも0.5
mA以下の極めて狭い変動範囲内に制度良く収めること
に成功した。
に、本発明を用いたこの実施例では、放電電流IO の変
動は、回路定数の大きなばらつきにもかかわらず、基準
値である40mAに対し、ピークトウピークでも0.5
mA以下の極めて狭い変動範囲内に制度良く収めること
に成功した。
【0017】以上、本発明の一実施例につき詳記した
が、もちろん、基準電流値の設定は任意設計的な問題で
あるし、デューティ比の可変段階にしても二段階以上、
もっと多くして良い。また、昇圧回路(DC−DCコン
バータ)の具体的な回路構成についても、図示の場合は
最も簡単な一例を示しているに過ぎない(これで十分で
はあるが)。要すればこれに限らず、他励チョッパリン
グ型でスイッチング素子を有するものであれば、同様に
本発明の適用の対象とすることができる。
が、もちろん、基準電流値の設定は任意設計的な問題で
あるし、デューティ比の可変段階にしても二段階以上、
もっと多くして良い。また、昇圧回路(DC−DCコン
バータ)の具体的な回路構成についても、図示の場合は
最も簡単な一例を示しているに過ぎない(これで十分で
はあるが)。要すればこれに限らず、他励チョッパリン
グ型でスイッチング素子を有するものであれば、同様に
本発明の適用の対象とすることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明によると、重ね放電方式を採用す
る点火装置において、実際には回路定数その他に関する
ばらつきがかなり大きくても、これを補償し、重ね放電
電流を相当に安定化することができる。無駄なエネルギ
消費を節約でき、効率の良いかさね放電式点火装置を市
場に提供できるので、車両の燃費向上にも大いに寄与す
る。
る点火装置において、実際には回路定数その他に関する
ばらつきがかなり大きくても、これを補償し、重ね放電
電流を相当に安定化することができる。無駄なエネルギ
消費を節約でき、効率の良いかさね放電式点火装置を市
場に提供できるので、車両の燃費向上にも大いに寄与す
る。
【図1】本発明の重ね放電式点火装置の一実施例を示す
回路図である。
回路図である。
【図2】図1に示される回路の動作を説明するため、要
部波形を示す説明図である。
部波形を示す説明図である。
【図3】本発明の効果を示す説明図である。
1 点火プラグ, 2 点火コイル, 4 点火制御回路, 5 一次電流遮断用トランジスタ, 6 車両搭載のバッテリ, 10 発振駆動回路, 11 昇圧トランス, 12 昇圧トランス一次電流チョッパリング用のスイッ
チング素子, 13 整流ダイオード, 14 平滑コンデンサ, 21 比較器, 22 比較器, 23 比較器, IO 重ね放電電流, RO 放電電流検出抵抗.
チング素子, 13 整流ダイオード, 14 平滑コンデンサ, 21 比較器, 22 比較器, 23 比較器, IO 重ね放電電流, RO 放電電流検出抵抗.
Claims (1)
- 【請求項1】 昇圧トランスの一次電流をスイッチング
素子によりチョッパリングすることにより、該チョッパ
リング周波数及びそのデューティ比に応じた昇圧出力を
得る昇圧回路を有し、該昇圧回路出力電流を点火コイル
二次側に得られる放電電流に加算的に重畳して点火プラ
グに印加する内燃機関用の重ね放電式点火装置であっ
て;上記点火プラグの重ね放電電流を検出する回路と;
該検出した重ね放電電流値を基準電流値と比較する回路
と;該比較結果に応じ、上記重ね放電電流値を上記基準
電流値に近付けるように、上記昇圧トランスの一次電流
をチョッパリングするスイッチング素子のオンオフデュ
ーティ比を制御する回路と;を有して成る内燃機関用の
重ね放電式点火装置。
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---|---|---|---|
JP3351250A JP2554569B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 内燃機関用の重ね放電式点火装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP3351250A JP2554569B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 内燃機関用の重ね放電式点火装置 |
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JP2554569B2 true JP2554569B2 (ja) | 1996-11-13 |
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ID=18416061
Family Applications (1)
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JP3351250A Expired - Fee Related JP2554569B2 (ja) | 1991-12-13 | 1991-12-13 | 内燃機関用の重ね放電式点火装置 |
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-
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- 1991-12-13 JP JP3351250A patent/JP2554569B2/ja not_active Expired - Fee Related
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