JP6011483B2 - 点火装置 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関の点火を行う点火装置に係り、特に、放電開始後のスイッチングにより、重畳的に電流を流して放電維持を図る補助用電源と駆動周波数を算定する駆動周波数演算部とを設けた点火装置に関するものである。
火花点火式の内燃機関にあっては、点火コイル等からなる点火装置によって点火プラグに放電が発せられ、その放電により燃焼室に導入された燃料が燃焼に供される。
この内燃機関の燃焼状態を良好なものにするために、1回の燃焼行程内で点火プラグに放電を複数回生じさせる多重放電型の点火装置が提案されている。
特許文献1には、通常の誘導放電型の点火装置に加えて点火コイルの二次側に点火エネルギを注入するDC−DCコンバータと該DC−DCコンバータの作動を停止する作動停止手段と、所定の運転状況を検知したときに作動停止を解除する作動停止解除手段と、を設けた内燃機関用点火装置が開示されている。
実公平2−24066号公報
ところが、従来の点火装置では、放電の維持を図るべく点火コイルの二次側に設けたDC−DCコンバータには、高耐圧素子を用いる必要があり、製造コストの増大を招く上に、耐圧性の向上、放熱性の向上を図る必要性から、装置の大型化を招き、また、高耐圧素子の発熱等による信頼性の低下等の問題もあった。
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、高耐圧素子を用いることなく、搭載性に優れ、信頼性の高い内燃機関の点火装置を低コストで提供することを目的とするものである。
本発明(7、7a、7b)は、少なくとも、直流電源(10)と、該直流電源(10)の電源電圧を昇圧する昇圧回路(1)と、該昇圧回路(1)に接続せしめた一次巻線(40)の電流の増減により二次巻線(41)に高い二次電圧(V2)を発生する点火コイル(4)と、機関の運転状況に応じて発信された点火信号(IGt)にしたがって前記一次巻線(40)への電流の供給と遮断を切り換える点火用開閉素子(3)と、前記二次巻線(41)に接続され、前記二次巻線(41)からの二次電圧(V2)の印加により、内燃機関の燃焼室内に火花放電を発生させる点火プラグ(5)と、を具備して、内燃機関の点火を行う点火装置であって、前記点火用開閉素子(3)の開閉によって、前記点火プラグ(5)の放電を開始した後に放電維持を図るエネルギを投入すべく、前記昇圧回路(1)から点火コイル(4)の一次巻線(40)と点火用開閉素子(3)との接続点側への放電と停止とを重畳的に行うことによって、前記一次巻線(40)に流れる電流を増加する補助用電源(2)とを具備し、前記補助電源(2)が、該補助用電源(2)からの放電の停止を切り換える補助用開閉素子(20)と、該補助用開閉素子(20)を開閉駆動する補助用開閉素子駆動回路(21、21a、21b)と、内燃機関の運転状況を示すエンジンパラメータ(EPr)に応じて、前記補助用開閉素子(20)の駆動周波数を増減する周波数演算部(210、210a、210b)とを具備することを特徴とする。
具体的には、前記演算部(210、210a、210b)は、エンジン回転数Ne、吸気圧PIN、アクセル開度Th、クランク角CA、エンジン水温Tw、EGR率、空燃比A/F、点火コイルの一次電圧V1、二次電圧V2、二次電流I2のいずれかから選択した1又は複数の前記エンジンパラメータ(PER)の基づいて判定した内燃機関の運転状況に応じて、前記補助用開閉素子(20)を内燃機関の回転数が低いほど、又は、内燃機関の負荷が低いほど、前記補助用開閉素子(20)を駆動する駆動デューティを固定したまま、駆動パルス周波数の増加率を低くし、内燃機関の回転数が高いほど、又は、内燃機関の負荷が高いほど、前記補助用開閉素子(20)を開閉する駆動パルス周波数の増加率を高くする。
また、放電期間において、放電開始直後から放電終了までの間に前記補助用開閉素子(20)を駆動する駆動パルスの周波数の放電終了側を徐々に高くする。
本発明の点火装置(7、7a、7b)によれば、前記周波数演算部(210,210a、210b)によって、内燃機関の運転状況に応じた適切な駆動周波数を算出して、前記補助用開閉素子(20)の駆動周波数を増減することが可能となり、前記補助用電源(2)から前記点火プラグ(5)に投入されるエネルギの増減を図ることが可能となり、投入エネルギの無駄を抑制しつつ、確実に放電の維持を図り、安定した着火を実現できる。
本発明によれば、特に、燃焼室内に強い筒内気流が発生している運転状況において、吹き消えの発生し易い、放電終了側の駆動周波数を高くすることで、前記補助電源(2)からの投入エネルギを増やして、確実に吹き消えの発生を抑制して安定した着火を実現できる。
本発明の第1の実施形態における点火装置の概要を示す構成図 実施例1として示す、図1の点火装置の動作を説明するためのタイムチャート 比較例1として示す、本発明の要部である周波数演算部を具備しない構成の点火装置の動作を示すタイムチャート エンジンパラメータと周波数との関係を示すマップの一例 本発明の点火装置に用いられる周波数演算方法の一例を示すフローチャート 駆動パルス周波数切り換え方法の一例を示すタイムチャート 周波数演算部の一例を示す回路図 本発明の第2の実施形態における点火装置の要部を示す構成図 本発明の第3の実施形態における点火装置の概要を示す構成図
図1を参照して、本発明の第1の実施形態における点火装置7の概要について説明する。
本発明の点火装置7は、図略の内燃機関の気筒毎に設けられ、燃焼室内に導入された混合気に火花放電を発生させて点火を行うものである。
点火装置7は、昇圧回路1と、補助用電源2と、点火用開閉素子3と、点火コイル4と、点火プラグ5と、外部に設けた電子制御装置6(以下、ECU6と称する。)と、によって構成されている。
昇圧回路1は、電源10に接続したエネルギ蓄積用インダクタ11(以下、インダクタ11と称する。)と、インダクタ11への電流の供給と遮断を所定の周期で切り換える昇圧用開閉素子12(以下、昇圧用素子12と称する。)と、インダクタ11に並列に接続したキャパシタ15と、インダクタ11からキャパシタ15への電流を整流する第1の整流素子14と、点火コイル4の一次巻線40とからなり、いわゆるフライバック型の昇圧回路を構成している。
直流電源10(以下、電源10と称する。)は、車載バッテリや、交流電源をレギュレータ等によって直流変換した公知の直流安定化電源等が用いられ、例えば12V、24Vといった一定の直流電圧を供給する。 本実施形態において、昇圧回路2には、いわゆるフライバック型の昇圧回路が用いられた例を示しているが、これに限定するものではなく、いわゆるチョパ型の昇圧回路を用いることもできる。
インダクタ11には、所定のインダクタンス(L0、例えば、5〜50μH)を有するコア付きコイル等が用いられる。
昇圧用素子12には、サイリスタ、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等のパワートランジスタが用いられている。
昇圧用素子12には、昇圧素子駆動用ドライバ(以下、ドライバ13と称する。)が接続されている。
ドライバ13には、機関の運転状況に応じてエンジン制御装置6(以下、ECU6と称する。)から点火信号IGtが発信される。
ドライバ13は、点火信号IGtにしたがって、所定のタイミングで所定の期間だけ、所定の周期でハイローが切り換えられる駆動パルスを発生する。
ドライバ13から昇圧用素子12のゲートGに駆動パルスVGSが印加され、昇圧用素子12のオンオフが切り換えられる。
キャパシタ15には、所定のキャパシタンス(C、例えば、100〜1000μF)を有するコンデンサが用いられており、最大投入エネルギを満たす電荷が蓄えられる構成としてある。
整流素子14には、ダイオードが用いられており、キャパシタ15からインダクタ11への電流の逆流を防止している。
ECU6から送信された点火信号IGtにしたがって、ドライバ13によって昇圧用素子12が開閉されると、電源10からインダクタ11に蓄えられた電気エネルギがキャパシタ15に重畳的に充電され、キャパシタ15の充放電電圧Vdcが電源電圧よりも高い電圧(例えば、50V〜数百V)に昇圧される。
点火コイル4は、コイル線材をN1回巻き回した一次巻線40、N2回巻き介した二次巻線41、コイルコア42、ダイオード43等によって構成されている。
点火コイル4の一次巻線40には、電源10の電圧が印加され、一次巻線40に流れる電流を増減することによって二次巻線41に二次電圧V2として、コイル巻き回数の比N2/N1によって定まる高い電圧(例えば、−20〜―50kV)を発生する。
点火用開閉素子3(以下、点火用素子3と称する。)には、MOS FET、IGBT等のパワートランジスタPTrが用いられている。
点火用素子3は、機関の運転状況に応じてECU6から発信された点火信号IGtにしたがって一次巻線40への電流の供給と遮断を切り換える。
点火用素子3のスイッチングにより、一次巻線40への導通が遮断されると、磁界が急激に変化し、電磁誘導によって、二次巻線41に極めて高い二次電圧V2が発生し、点火プラグ5に印加される。
補助用電源2は、キャパシタ15と一次巻線40との間に介装せしめた、補助用開閉素子20(以下、補助用素子20と称する。)と、補助用素子20を駆動する補助用開閉素子駆動回路21(以下、ドライバ21と称する。)第2の整流素子22と、電源10と、インダクタ11と、キャパシタ15とによって構成されている。
補助用電源2は、放電開始直後に、昇圧回路1から点火コイル4の一次巻線40と点火用開閉素子3との接続点側への放電と停止とを重畳的に行うことによって、二次巻線41に流れる二次電流I2を増加することができる。
補助用素子20には、MOSFET等の応答性が高い、パワートランジスタが用いられている。
第2の整流素子22には、ダイオードが用いられ、キャパシタ15から一次巻線40へ投入する電流を整流する。
補助用素子20は、ドライバ21が接続され、開閉駆動されるようになっている。
ドライバ21は、ECU6から発信された放電期間信号IGwにしたがって、補助用素子20を開閉駆動する駆動パルス信号VGSを発生する。
本実施形態におけるドライバ21には、本発明の要部である、周波数演算部210が設けられている。
周波数演算部210は、外部から直接又は間接的に入力されたエンジンパラメータEPrに応じて、駆動パルス信号VGSの駆動パルス周波数の増減を決定する。
このとき、基準周波数はマップによって予め決定しておき、所定の増減方法によってエンジンの運転状況に応じた駆動周波数に設定される。
図3Bに、周波数算出方法として用いられる具体的なフローチャートの一例を示す。
また、具体的な周波数演算部210の構成としては、デジタル回路であれば、例えばICにプログラミングするような構成によって実現可能で、アナログ回路であれば、例えば、図3Dに示すような非安定マルチバイブレータを用いることができる。
エンジンパラメータEPrには、例えば、エンジン回転数Ne、吸気圧PIN、アクセル開度Th、クランク角CA、エンジン水温Tw、EGR率、空燃比A/F等から選択した1又は複数のパラメータが用いられる。
エンジンパラメータEPrから、内燃機関の運転状況を把握し、後述するマップにしたがって、駆動周波数の増減が決定される。
なお、本実施形態においては、エンジン回転センサ、吸気圧センサ、アクセル開度計、クランク角センサ、エンジン水温計、EGRセンサ、A/Fセンサ等の外部に設けた図略の運転状況確認手段によって検出されたエンジンパラメータEPrが、ECU6を介して間接的に周波数演算部210に伝達される構成を示してあるが、周波数演算部210に直接入力するように構成しても良い。
本実施形態において、駆動パルス信号VGSは、矩形パルス信号となっており、所定の駆動デューティで、補助用素子20の開閉駆動を行い、エンジンパラメータEPrから判断した内燃機関の運転状況に応じて、駆動パルス信号VGSの周波数が増減される。
また、ECU6からドライバ21には、併せて放電期間信号IGwが送信される。
放電期間信号IGwは、補助用素子20の開閉と停止を指示する。
補助用素子20により、キャパシタ15からの放電と停止とを切り換えることによって、点火コイル4の一次巻線40に電流を流し、二次巻線に発生している電流・電圧が増強され、吹き消えを抑制できる。
このとき、点火コイル4の一次巻線40からエネルギを投入するため、二次巻線41側から投入する場合よりも低電圧で投入することができる。
このような構成とすることにより、高回転、高負荷のような失火を起こし易い運転状況のおいては、補助用素子20の開閉周波数の増加率が高く設定される。
二次電流I2が吹き消え限界電流IREFを下回り、途切れる前に、短い周期で次々と補助電源2からエネルギ導入が投入されるために、着火の安定を図ることができる。
低回転、低負荷のように着火し易い状況においては、補助用素子20の開閉周波数の増加率が低く設定され、投入エネルギの抑制を図り、電費の低減を図ることができる。
図2A、図2Bを参照して本発明の点火装置7の作動を実施例1とし、比較例1として本発明の要部である、周波数演算部210を持たない構成の問題点について説明する。
図2(a)に示すように、ECU6から点火信号IGtが発信され、(c)に示すようにIGtの立ち上がりに同期して、昇圧用素子12のオンオフが開始され、同時に(f)に示すように、点火用素子3がオンとなる。
昇圧用素子12のオンオフにより、キャパシタ15にインダクタ11からの電気エネルギが充電され、本図(f)に示すように、充放電電圧Vdcが徐々に上昇する。
点火信号IGtの立ち下がりに同期して、昇圧用素子12の駆動は停止され、同時に点火用素子3が遮断されると、(g)に示すように、点火コイル4の二次側に高い二次電圧V2が発生し、点火プラグに印加され、放電が起こり、(h)に示すように、二次電流I2が流れる。
このとき、従来の火花点火装置では、本図(h)中、一点鎖線で示したように、速やかの二次電流I2が減少し、電極間の放電経路が途切れ、二次電流I2が流れなくなる。
しかし、本発明においては、本図(b)に示す放電期間信号IGwの立ち上がりに同期して、本図(d)に示すように、所定のデューティでハイローが切り換わる駆動パルス信号VGSが補助用素子20のゲートソース間に入力される。
このとき、駆動パルス信号VGSは、(d)に示すように、放電開始から放電終了までの間に、駆動デューティは固定のまま、放電終了側において駆動周波数が高くなるように補助用素子20が開閉制御されている。
このため、(d)に示すように、補助用素子20の切り換えによってキャパシタ15からの放電と停止が繰り返され、これによって、(f)に示すように、キャパシタ15の充放電電圧Vdcにより、点火コイル4の一次巻線40に流れる電流が変化するため、本図(h)に示すように、二次電流I2が重畳され放電が長く維持される。
このとき、徐々に放電電流I2が低くなることによって、吹き消え限界電流IREFに漸近し、放電の吹き消えが発生しやすくなるため、放電開始から放電終了までの間に徐々に補助用素子20の駆動周波数を高くすることで、補助電源2からのエネルギ投入間隔を短くし、エネルギ投入の応答性を上げて、吹き消え限界電流IREFを下まわらないようにするので放電経路が途切れることなく、放電期間信号IGwの立ち下がりまで放電が維持される。
本発明では、キャパシタ15に蓄えたエネルギをパルス的に投入するに当たり、周波数を増加させることで、放電の維持が困難となる放電後期においても、投入可能時間を吹き消えが発生しない時間まで、より長く延ばせるように構成している。
このような構成とすることによって、二次電流I2がエネルギ停止期間においても吹き消え限界電流IREFを下回らないよう駆動周波数を最適に可変している。
また、放電開始付近においては点火コイルの電流変化が大きく、更に吹き消え限界電流IREFまでの余裕が大きいためエネルギ投入デューティを小さく設定し、かつ、エネルギ投入停止時の電流低下への追従性を上げるために駆動周波数は高く設定してあり、吹き消え限界電流IREF近くまで二次電流I2が低下してくる火花中盤から後半にかけてはデューティを大きく設定し一回当たりの投入エネルギを増やし、更に駆動周波数をより高くして追従性を高めて、吹き消え限界電流IREF以上となる期間をより長く保持できるようしている。
ここで、図2Bを参照して、比較例1として示す、本発明の要部である周波数演算部210を用いない場合の問題点について説明する。
比較例1は、周波数演算部210を設けておらず、一定の周波数で補助電源2からのエネルギ投入が行われる点以外は、実施例1として示した図1の構成と同様にデューティ一定である。
比較例1では、本図(d)、(e)に示すように、ドライバ21からの駆動パルス信号VGSにしたがって、補助用素子20が開閉駆動されたとき、キャパシタ15の放電と停止が繰り返され、本図(g)に、示すように放電エネルギが投入される。
しかし、本図(h)に示すように、周波数一定でエネルギ投入を行っている。 このため、点火コイルのエネルギ放出が大きい放電開始前半部では、比較的少ないエネルギ投入でも、エネルギ停止後でも二次電流が吹き消え限界電流IREFを超えるため、放電が維持され吹き消えが発生することはおこりにくいが、放電中盤から後半にかけては、二次電流が吹き消え限界電流IREFに漸近しており、エネルギ投入停止後には吹き消え限界電流IREFを下回ることとなり放電維持ができなくなる。
その結果、本図(f)のA部に示すように、エネルギ投入が繰り返されているにも拘わらず、本図(h)のB部に示すように、放電が途切れているために、投入エネルギが無駄となっていることが判明した。
このため、燃焼室内に強い筒内気流が発生している場合や、極希薄燃焼などの着火性の低い条件下で、十分な放電維持が図れず、着火が不安定となるおそれがある。
図3A、図3B、図3C、図3Dを参照して、本発明の要部である、周波数演算部210で行われる補助用素子20の駆動周波数の演算方法について説明する。
周波数演算部210又はECU6に図3Aに示すようなマップデータを記憶し、エンジンパラメータEPrから判定した内燃機関の運転状況に応じて、周波数の増加率が決定される。
例えば、エンジン回転数Neが低く、吸気圧PINも低い場合には、着火が容易であるため、デューティ一定のまま、周波数増加率として低い値が設定される。
これとは反対に、エンジン回転数Neが高く、吸気圧PINも高い場合には、着火が困難であるため、デューティ一定のまま、周波数増加率として高い値が選択される。
図3Bを参照して本発明の点火装置の制御方法の一例について説明する。
ステップS100の点火信号判定行程では、点火信号IGtの有無を判定する。点火信号IGtの入力があると、判定Yesとなり、ステップS110に進み、点火信号IGtの入力があるまでは、判定Noとなり、ループを繰り返す。
ステップS110の点火用開閉素子駆動行程では、点火信号IGtの立ち上がりに同期して点火用開閉素子3をオンにする。
ステップS120の昇圧用開閉素子駆動行程では、点火信号IGtの立ち上がりに同期して昇圧用開閉素子12の開閉駆動を開始する。
ステップS130の点火信号停止判定行程では、点火信号IGtの停止の有無を判定する。
点火信号IGtがオンとなっておる間は、判定Noとなり、点火用開閉素子3がオンとなった状態が維持され、昇圧開閉素子12の開閉駆動が繰り返される。
点火信号IGtがオフとなると、判定Yesとなり、ステップS140に進む。
ステップS140の点火用開閉素子停止行程では、点火信号IGtの立ち下がりに同期して、点火用開閉素子3がオフとなる。
さらにステップS150の昇圧用開閉素子停止行程では、点火信号IGtの立ち下がりに同期して、昇圧用開閉素子12が停止される。
ステップS100〜ステップS150と平行して、ステップS160、ステップS170も実行されている。
ステップS160の周波数演算行程では、周波数演算部210において、エンジンパラメータEPrに基づいて判定された運転状況に応じて、最適な駆動周波数が算出される。
ステップS170の周波増加率決定行程では、ステップS160において算出された周波数から周波数増加率が決定される。
次いで、ステップ180の放電期間信号判定行程では、放電期間信号IGwの有無を判定する。放電期間信号IGwの立ち上がりまでは、判定Noとなり、ステップS180のループが繰り返され、放電期間信号IGwがオンとなると、判定Yesとなり、ステップS190に進む。
ステップS190の補助用開閉素子駆動行程では、放電期間信号IGwの立ち上がりに同期して、補助用開閉素子20の開閉駆動が開始される。
このとき、ステップS170で決定された周波数増加率にしたがって、補助用開閉素子20の開閉駆動パルスが増減される。
ステップS200の放電期間信号停止判定行程では、放電期間信号IGwの停止の有無が判定され、放電期間信号IGwが停止されるまでは、補助用開閉素子20が開閉駆動され、補助用電源2からのエネルギ供給が行われる。
放電期間信号IGwが停止されると、判定Yesとなり、ステップS210に進む。
ステップS210の補助用開閉素子停止行程では、放電期間信号IGwの立ち下がりに同期して、補助用開閉素子20の開閉駆動が停止され、補助用電源2からのエネルギ投入が停止される。
本実施形態においては、放電開始から放電終了までの間に、エンジンパラメータによって予め決定された増加率に基づいて、徐々に駆動周波数が高くなるように制御される。
さらに、駆動デューティを周波数の減算時には増加させ、周波数の加算時には減衰させる用にしても良い。
この際、駆動パルスの立ち下がりに同期して、異なる周波数の駆動信号への切り換えることによって、駆動デューティ一定のまま、周波数を徐々に高くし、放電期間の終わりほどエネルギ投入間隔が短くなるようにしても良い。
図3Cに示すように、放電開始直後は周波数を低くし、二次電流I2が所定のスレッショルド値I2th(吹き消え限界電流閾値)に近づく放電中盤から後半では、周波数を高くして、コイル電流の変化に対しする追従を早めて、エネルギ投入停止時にI2th以下にならないようにすることで、放電が途切れないようにすることができる。
この際、図3Dに示すような、非安定マルチバイブレータの一部の抵抗R3を、例えば、Ra、Rb、Rc、Rdをスイッチの切換によって選択する方法によって、可変とすることで、時定数を変化させ、周波数の増減を速やかに行うことができる。
ただし、本発明において、具体的な周波数の切換手段を本実施例に限定するものではなく、公知の周波数切換手段を適宜採用し得るものである。
図4を参照して、本発明の第2の実施形態における点火相違7aについて説明する。なお、上記実施形態と同様の構成については、同じ符号付し、相違する部分にアルファベットの枝番を付したので、同一の構成については、説明を省略し、特徴的な部分についてのみ説明する。
上記実施形態においては、周波数演算部210をドライバ21に設けたが。本実施形態においてはECU6内に設け、ドライバ21aには、演算の結果、駆動周波数を決定する周波数信号SFを送信するようにした点が相違する。
このような構成とすることで、ECU6と演算部210aとの間で送受信されるデータを簡素化できる。
本実施形態においても、上記実施形態と同様、内燃機関の運転状況に応じて、過不足なく補助用電源2からのエネルギ投入を行うことで、安定した着火と、電費の抑制との両立を図ることができる。
図5を参照して、本発明の第3の実施形態における点火装置7bについて説明する。
上記実施形態においては、エンジン回転センサ、吸気圧センサ、アクセル開度計、クランク角センサ、エンジン水温計等の外部に設けた図略の運転状況確認手段によって検出されたエンジンパラメータEPrとした例を示したが、本実施形態においては、点火コイル4の一次電圧V1を検出する一次電圧検出手段211を設け、一次電圧V1から二次電圧V2の変化を予測し、これを周波数演算部210bにフィードバックして、周波数増加率を算出している点が相違する。
本実施形態においても、上記実施形態と同様の効果を発揮できる。
なお、本発明の点火装置は、前記実施形態に限定するものではなく、補助電源2からのエネルギ投入を、内燃機関の回転数が低いほど、又は、内燃機関の負荷が低いほど、補助用開閉素子20を駆動する駆動デューティを固定したまま、駆動パルス周波数の増加率を低くし、内燃機関の回転数が高いほど、又は、内燃機関の負荷が高いほど、補助用開閉素子20を開閉する駆動パルス周波数の増加率を高くし、また、放電期間において、放電開始直後から放電終了までの間に前記補助用開閉素子20を駆動する駆動パルスの周波数の放電終了側を高くすることを基本とするものであるが、放電終了側の投入エネルギを高くする本発明の要旨に反しない範囲において、適宜変更可能である。
例えば、必ずしも、テューティ固定に限るものではなく、高回転、高負荷等条件において、吹き消えを発生し難くするため、より早期の高周波化を計り、吹き消えの生じ易い放電終了側の駆動周波数を高くする点に加えて、デューティの増減を重畳的に行うことも可能である。
即ち、内燃機関の負荷が低いほど、デューティと周波数を低くして、内燃機関の負荷が高いほど、デューティと周波数を高くしてもよい。
同様の効果を発揮させるために周波数変更と合わせてデューティを任意に設定することもできる。
7 点火装置
1 昇圧回路
10 直流電源
11 エネルギ蓄積用インダクタ
12 昇圧用開閉素子(PTr12)
13 昇圧用開閉素子駆動ドライバ
14 第1の整流素子
15 昇圧用キャパシタ(C)
2 補助用電源
20 補助用開閉素子(MOS20)
21 補助用開閉素子駆動回路(補助用ドライバ)
210 周波数演算部
22 第2の整流素子
3 点火用開閉素子(PTr3)
4 点火コイル
40 一次巻線(L1)
41 二次巻線(L2)
42 コア
43 整流素子
5 点火プラグ
6 エンジン制御装置(ECU)
IGt 点火信号
IGw 放電期間信号
EPr エンジンパラメータ
V1 一次電圧
V2 二次電圧
I2 二次電流

Claims (7)

  1. 少なくとも、直流電源(10)と、該直流電源(10)の電源電圧を昇圧する昇圧回路(1)と、該昇圧回路(1)に接続せしめた一次巻線(40)の電流の増減により二次巻線(41)に高い二次電圧(V2)を発生する点火コイル(4)と、機関の運転状況に応じて発信された点火信号(IGt)にしたがって前記一次巻線(40)への電流の供給と遮断を切り換える点火用開閉素子(3)と、前記二次巻線(41)に接続され、前記二次巻線(41)からの二次電圧(V2)の印加により、内燃機関の燃焼室内に火花放電を発生させる点火プラグ(5)と、を具備して、内燃機関の点火を行う点火装置であって、
    前記点火用開閉素子(3)の開閉によって、前記点火プラグ(5)の放電を開始した後の放電期間において、
    前記昇圧回路(1)から点火コイル(4)の一次巻線(40)と点火用開閉素子(3)との接続点側への放電と停止とを重畳的に行うことによって、前記二次巻線(41)に流れる電流を増加する補助用電源(2)とを具備し、
    前記補助電源(2)が、
    該補助用電源(2)からの放電の停止を切り換える補助用開閉素子(20)と、
    該補助用開閉素子(20)を開閉駆動する補助用開閉素子駆動回路(21,21a、21b)と、内燃機関の運転状況を示すエンジンパラメータ(EPr)に応じて、前記補助用開閉素子(20)の駆動周波数を増減する周波数演算部(210、210a、210b)と、を具備することを特徴とする点火装置
  2. 前記演算部(210、210a、210b)は、エンジン回転数(Ne)、吸気圧(PIN)、アクセル開度(Th)、クランク角(CA)、エンジン水温(Tw)、EGR率、空燃比(A/F)、点火コイルの一次電圧(V1)、二次電圧(V2)、二次電流(I2)のいずれかから選択した1又は複数のエンジンパラメータ(EPr)に基づいて、判定した内燃機関の運転状況に応じて、前記補助用開閉素子(20)を内燃機関の回転数が低いほど、又は、内燃機関の負荷が低いほど、前記補助用素子を駆動する駆動デューティは一定のまま、駆動パルス周波数の増加率を低くし、内燃機関の回転数が高いほど、又は、内燃機関の負荷が高いほど、前記補助用開閉素子(20)を開閉する駆動パルス周波数の増加率を高くする請求項1に記載の点火装置
  3. 前記駆動デューティを周波数の減算時には増加させ、周波数の加算時には減衰させることを特徴とする請求項2に記載の点火装置
  4. 前記放電期間において、放電開始直後から放電終了までの間に前記補助用開閉素子(20)を駆動する駆動パルスの周波数は、放電終了側を高く設定する請求項1ないし3のいずれかに記載の点火装置
  5. 前記補助用電源(3)からのエネルギ投入は前記一次巻線(40)から実施することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の点火装置(1、1a、1b)
  6. 前記昇圧回路(1)が、前記直流電源(10)に接続したエネルギ蓄積用インダクタ(11)と、前記点火信号(IGt)にしたがって所定の期間だけ前記インダクタ(11)への電流の供給と遮断を所定の周期で切り換える開閉素子(12)と、前記インダクタ(11)に並列に接続したキャパシタ(15)と、前記インダクタ(11)から前記キャパシタ(15)への電流を整流する第1の整流素子(14)とからなる請求項1ないし5のいずれかに記載の点火装置(7、7a、7b)
  7. 前記補助用電源(2)が、前記キャパシタ(15)と前記一次巻線(40)との間に介装され、前記キャパシタ(15)からの放電と停止とを切り換える補助用開閉素子(20)と、前記キャパシタ(15)から前記一次巻線(40)への電流を整流する第2の整流素子(22)と、前記直流電源(10)と、前記インダクタ(11)と前記キャパシタ(15)とからなる請求項6に記載の点火装置(7、7a、7b)
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