JP2554077Y2 - スリッタ用刃物の押圧装置 - Google Patents

スリッタ用刃物の押圧装置

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JP2554077Y2
JP2554077Y2 JP1991046763U JP4676391U JP2554077Y2 JP 2554077 Y2 JP2554077 Y2 JP 2554077Y2 JP 1991046763 U JP1991046763 U JP 1991046763U JP 4676391 U JP4676391 U JP 4676391U JP 2554077 Y2 JP2554077 Y2 JP 2554077Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係るスリッタ用刃物の
押圧装置は、幅広の金属板を複数枚の帯状金属板に切断
する場合に使用するスリッタに付設する。そして、この
スリッタを構成する回転軸に外嵌支持した円輪状の刃物
並びに隣り合う刃物同士の間に挟持したスペーサを、軸
方向に押圧する為に使用する。
【0002】
【従来の技術】幅広の金属板をスリッタにより切断し、
複数枚の帯状金属板とする場合、互いに平行に配設した
回転軸の外周面にそれぞれ複数枚の円輪状の刃物を固定
し、両回転軸に固定された刃物の間に上記幅広の金属板
を送り込む事により、互いに噛合する刃物同士の間でこ
の金属板を切断する。図3は、この様な金属板の切断作
業に従来から使用している、スリッタの第1例を示して
いる。このスリッタは、幅Wを有する幅広の金属板を切
断して、それぞれが幅wを有する、20枚の帯状金属板
とするものである。先ず、この従来のスリッタの第1例
に就いて説明する。
【0003】上下に離隔して互いに平行に配設した上
部、下部各回転軸1、2は、互いに反対方向に同速で回
転自在としている。これら各回転軸1、2の左端部(上
下左右の方向は図面による。以下同じ。)にはフランジ
3を、右端部には雄螺子4を、それぞれ形成している。
上記各回転軸1、2に円輪状の刃物7a、7bを装着す
るには、切断後の帯状金属板の幅wと一致する長さを有
する短円筒状の第一スペーサ5と、この第一スペーサ5
よりもほぼ刃物2枚の厚さ分だけ長さが短い第二スペー
サ6とを交互に使用する。そして、上部回転軸1に装着
した刃物7a、7aの下端縁と、下部回転軸2に装着し
た刃物7b、7bの上端縁とを噛合させる。
【0004】上記各回転軸1、2の右端部の雄螺子4に
は、ナット8、8をそれぞれ螺合し、更に緊締してい
る。従って、各スペーサ5、6と刃物7a、7bとは、
このナット8と上記フランジ3との間で強く挟持された
状態となる。この為、上部、下部各回転軸1、2を互い
に逆方向に回転させつつ、両回転軸1、2の間に幅Wの
金属板を送り込むと、この金属板は刃物7a、7bの噛
合部で切断され、それぞれが幅wである、20枚の帯状
金属板とされる。
【0005】尚、図3に示した第1例のスリッタに於い
ては、上記各回転軸1、2の所定位置に刃物7a、7b
を固定する事が面倒で、これら各刃物7a、7bと回転
軸1、2とが偏心し易いと言った不都合がある。この
為、図4〜5に第2例として示した様な、油圧拡縮式の
スリッタ用回転軸が、実開昭60−131319号公報
その他によって従来から知られている。
【0006】この油圧拡縮式のスリッタ用回転軸は、中
間の小径部10を両端の大径部11、11で挟み、小径
部10の外周面に螺旋溝12を削設した回転軸本体9
に、円管状の保持筒13を外嵌し皿螺子14、14によ
り固定したものである。又、この保持筒13の両端部内
周面と上記回転軸本体9の大径部11、11外周面との
間は、回転軸本体9の外周面に削設した凹溝15、15
に嵌装したOリング16、16により、油密保持を図っ
ている。そして、回転軸本体9の内側に設けられ、小径
部10に一端を開口した通油路17、17の他端を、図
示しない圧油供給手段に通じさせている。従って、上記
小径部10の外周面と上記保持筒13の内周面との間に
形成される円筒状の間隙18には、圧油を給排自在であ
る。
【0007】又、上部、下部両回転軸1、2の基端(図
4の左端)は、それぞれ固定側支持台19に回転自在に
支持し、それぞれの先端部は、移動側支持台20に回転
自在に支持している。刃物7、7並びにスペーサ5、6
の交換時には上記移動側支持台20が、図4の右方に退
避して、各回転軸1、2の先端部を自由端とする。
【0008】上述の様に構成される油圧拡縮式のスリッ
タ用回転軸に円輪状の刃物を装着する場合、回転軸本体
9の小径部10の外周面と保持筒13の内周面との間の
間隙18内に圧油を送り込む以前に、上記移動側支持台
20を退避させた状態で、保持筒13の外径よりも僅か
に大きな内径を有する刃物7、7をこの保持筒13に外
嵌する。そして、各刃物7、7を所定位置に移動させた
後、上記間隙18内に圧油を送り込む。この圧油の送り
込みにより、円管状の保持筒13が膨らみ、この保持筒
13の外周面と各刃物7、7の内周縁とが強く当接し
て、各刃物7、7が保持筒13に対ししっかりと固定さ
れる。
【0009】この様にして外周面に複数枚の刃物7、7
を固定した油圧拡縮式のスリッタ用回転軸は、油圧拡縮
式のものを2本組み合わせて使用する他、図4に示す様
に、前述した円筒状のスペーサ5、6を使用する回転軸
と組み合わせて、スリッタを構成し、幅広の金属板を幅
方向に切断するのに使用する。この場合に於いても、上
記スペーサ5、6を使用する下部回転軸2の端部には雄
螺子4を形成し、この雄螺子4にナット8を螺着して、
上記複数枚の刃物7b、7bとスペーサ5、6とを軸方
向に押圧する。そして、各刃物7b、7bの位置決めを
図ると共に、上記下部回転軸2の周囲で刃物7b、7b
ががたつくのを防止する。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する従来のスリッタに於いては、次に述べ
る様な不都合を生じる。即ち、上部、下部各回転軸1、
2に外嵌したスペーサ5、6及び刃物7a、7bを軸方
向に亙って押圧する為、上記各回転軸1、2の端部に形
成した雄螺子4にナット8、8を螺合させ、更に緊締す
る作業は面倒で、金属板を切断する作業の段取り行程に
時間を要する原因となっていた。
【0011】又、刃物7a、7b及びスペーサ5、6の
端面が回転軸1、2の軸心に対し傾斜していると、上記
ナット8、8の緊締に基づいてこれら各回転軸1、2に
外嵌したスペーサ5、6及び刃物7a、7bを軸方向に
亙って押圧するのに伴い、各部に無理な力が加わり、各
部に変形等の損傷を発生し易い。
【0012】これに対して特開昭59−142016号
公報には、全体が短円筒状で、円周方向に亙って設けた
多数のシリンダ部にそれぞれ押圧ピストンを嵌装した、
スリッタ用刃物を押圧する為の押圧盤に関する考案が記
載されている。この公報に記載された押圧盤を使用すれ
ば、刃物及びスペーサの端面が回転軸の軸心に対し傾斜
していた場合には、各シリンダ部に対する各押圧ピスト
ンの変位量が上記傾斜に応じて変化する。この為、各部
に無理な力が加わる事はない。
【0013】ところが、この公報に記載された押圧盤の
場合には、本体に多数のシリンダ孔を形成し、これら各
シリンダ孔にピストンを、それぞれ油密に嵌装する必要
がある。この為、押圧盤の製造作業が面倒で、コストが
嵩む事が避けられない。又、互いに並列に配置された多
数のシリンダ孔及びピストンの油密保持が、1個所でも
損なわれると、上記押圧盤の機能が喪失する。この為、
油密保持部が多数存在する分だけ、故障が発生し易い。
本考案のスリッタ用刃物の押圧装置は、上述の様な不都
合を何れも解消すべく考案したものである。
【0014】
【課題を解決する為の手段】本考案のスリッタ用刃物の
押圧装置は、円輪状の刃物を外嵌した状態で回転する回
転軸と、この回転軸の先端部外周面に形成された係止凹
溝と、上記回転軸の先端部で、この係止凹溝よりも基端
寄り部分に外嵌自在な固定側環体と、この固定側環体の
周囲に、上記回転軸の軸方向に亙る変位を自在として外
嵌された摺動側環体と、この摺動側環体の内周面と上記
固定側環体の外周面との間に設けられたシリンダ部と、
このシリンダ部内に圧油を送り込む為の供給口と、内径
を弾性的に拡縮自在で、この内径を弾性に抗して拡大し
た状態で上記回転軸の外径よりも大きくし、上記内径を
弾性に基づいて小さくした状態で上記回転軸の外径より
も小さくする事により、上記係止凹溝に係脱自在で、こ
の係止凹溝に係合した状態で上記固定側環体の内径より
も大きな外径を有する係止環と、上記摺動側環体の軸方
向片面で上記係止環と反対側の面に配置した押し板と、
この押し板を上記摺動側環体に対して不離に、且つ若干
の変位自在に結合する結合部材とから構成する。そし
て、上記押し板の軸方向片面で上記摺動側環体と対向す
る面とこの摺動側環体の軸方向片面で上記押し板と対向
する面との係合状態を、互いに密接する球状凸面と球状
凹面との係合として、上記押し板を上記摺動側環体に対
して揺動変位自在としている。
【0015】
【作用】上述の様に構成される本考案のスリッタ用刃物
の押圧装置を用いて円輪状の刃物及びスペーサを、回転
軸の軸方向に亙って押圧すべく、回転軸に刃物及びスペ
ーサを着脱する際には、係止環を係止凹溝から外すと共
に、固定側環体を摺動側環体ごと、回転軸の先端部から
抜き取っておく。この状態で、切断作業に使用する所定
数の刃物及びスペーサを回転軸に、所定の順番で外嵌し
たならば、先ず固定側環体を摺動側環体ごと、上記回転
軸の先端部で上記係止凹溝よりも基端寄り部分に外嵌す
る。
【0016】次いで上記係止凹溝に係止環を、その内径
を弾性に抗して拡大した状態で係止凹溝に整合する部分
に移動させた後、上記内径を弾性に基づいて小さくする
事により係止してから、供給口を通じてシリンダ部内に
圧油を送り込む。この結果、上記シリンダ部の体積が膨
張し、上記固定側環体と摺動側環体とが軸方向に離れる
傾向となる。但し、上記固定側環体は上記係止環に妨げ
られて、回転軸の先端部に向けて移動する事はない為、
摺動側環体が回転軸の基端部に向けて移動し、押し板を
介して上記刃物及びスペーサを軸方向に押圧する。
【0017】これら刃物及びスペーサの端面が回転軸の
軸心に対し傾斜していた場合には、球状凸面と球状凹面
との係合に基づいて上記押し板が、上記摺動側環体に対
して揺動する。そして、この押し板を、対向する刃物或
はスペーサに、全周に亙って均等に当接させた状態のま
ま、上記刃物及びスペーサを軸方向に押圧する。従っ
て、刃物及びスペーサの端面が回転軸の軸心に対し傾斜
していた場合でも、各部に無理な力が加わる事はない。
【0018】
【実施例】図1〜2は、本考案の実施例を示している。
円輪状の刃物7a、7b及びスペーサ5、6(図3〜
4)を外嵌した状態で回転する回転軸21の先端部(図
1の右端部)外周面には、係止凹溝22を形成してい
る。又、上記回転軸21の先端部でこの係止凹溝22よ
りも基端寄り(図1の左寄り)部分には、固定側環体2
3と摺動側環体24とから成る、押圧リング25を外嵌
自在としている。この押圧リング25を構成する固定
側、摺動側両環体23、24のうち、固定側環体23
は、上記回転軸21に外嵌自在な円筒部26の外周面先
端寄り(図1の右寄り)部分に、外向きフランジ状の鍔
部27を形成する事により、断面L字形に形成してい
る。一方、摺動側環体24は、上記鍔部27に外嵌自在
な円筒部28の内周面基端寄り(図1の左寄り)部分
に、内向フランジ状の折れ曲がり部29を形成してい
る。そして、この折れ曲がり部29の内周縁を上記固定
側環体23の円筒部26外周面に外嵌自在としている。
【0019】上記固定側環体23と摺動側環体24と
は、図1に示す様に、摺動側環体24の円筒部28を固
定側環体23の鍔部27に、摺動側環体24の折れ曲が
り部29を固定側環体23の円筒部26に、それぞれ油
密に、且つ軸方向(図1の左右方向)に亙る変位自在に
外嵌する事により、後述する押し板33と共に、上記押
圧リング25を構成する。この様に、固定側、摺動側両
環体23、24を組み合わせた状態では、両環体23、
24同士の間で上記鍔部27と折れ曲がり部29とによ
り軸方向両側から挟まれる部分に、シリンダ部30が形
成される。そして、上記摺動側環体24の円筒部28の
一部でこのシリンダ部30に整合する部分に供給口31
を形成し、この供給口31を通じて上記シリンダ部30
内に、圧油を送り込み自在としている。
【0020】又、上記摺動側環体24の軸方向片面であ
る、上記折れ曲がり部29の外側面(図1の左側面)に
は、球状凹面32を形成している。そして、この球状凹
面32と、押し板33の軸方向片面に形成した球状凸面
34とを当接させている。この押し板33に形成した円
孔35、35には、結合部材である止めねじ36、36
を、緩く挿通している。そして、これら各止め螺子3
6、36の先端部(図1の右端部)を、上記球状凹面3
2に形成した螺子孔37、37に螺合させている。従っ
て、上記押し板33は上記摺動側環体24に、不離に、
且つ若干の変位自在に結合している。
【0021】即ち、上記各円孔35、35の内径を、上
記各止め螺子36、36の外径よりも少し大きくすると
共に、各止め螺子36、36の頭部36a、36aを、
上記各円孔35、35の開口部に形成した大径部38、
38内に、浮いた状態で位置させている。そして、この
頭部36a、36aが上記押し板33の外側面から突出
しない様にしている。この構成により、上記押し板33
を上記摺動側環体24に対して、若干の揺動自在に結合
している。
【0022】更に、前記係止凹溝22には、係止環39
を係脱自在としている。この係止環39は、連結片40
と、この連結片40にそれぞれの一端を枢支した、1対
の円弧片41、41とから構成している。即ち、上記連
結片40の両端部に設けた枢軸42、42には、それぞ
れ半円弧形に形成された円弧片41、41の一端(図2
の上端)を枢支している。これら両円弧片41、41の
他端(図2の下端)同士の間には引っ張りばね42を設
け、外力が働かない限り、上記他端同士が近付き合う様
にしている。又、上記両円弧片41、41の他端部外周
面には、それぞれハンドル43、43を固定し、必要に
応じて両ハンドル43、43を操作する事により、上記
引っ張りばね42の弾力に抗して、上記両円弧片41、
41の他端同士の間隔を広げられる様にしている。
【0023】上述の様に構成する係止環39の外径D
は、前記押圧リング25を構成する固定側環体23の内
径Rよりも大きく(D>R)して、上記押圧リング25
が係止環39を越えては移動できない様にしている。
又、外力を加えない状態、即ち、1対の円弧片41、4
1の他端同士の間隔が引っ張りばね42の弾力によって
縮まっている状態での、上記係止環39の内径rは、こ
の係止環39を係止すべき回転軸21の外径dよりも小
さく(r<d)して、係止凹溝22に係止した係止環3
9が、軸方向にずれ動く事がない様にしている。又、図
示の実施例の場合には、上記各円弧片41、41の内周
縁部に、傾斜面44、44を形成している。これら両傾
斜面44、44は合わさって擂鉢状の凹面を成し、上記
回転軸21の先端縁部(図1の右端部)に形成した傾斜
面45との係合により、上記係止環39を係止凹溝22
に係合させる作業の容易化を図る。
【0024】上述の様に構成される本考案のスリッタ用
刃物の押圧装置を用いて、円輪状の刃物7a、7b及び
スペーサ5、6(図3〜4参照)を、回転軸21の軸方
向に亙って押圧する作業は、次の様にして行なう。先
ず、回転軸21に刃物7a、7b及びスペーサ5、6を
着脱する際には、係止環39を係止凹溝22から外すと
共に、固定側環体23と摺動側環体24とから成る押圧
リング25を、回転軸21の先端部から抜き取ってお
く。
【0025】上記係止環39を係止凹溝22から外す場
合には、作業者が1対のハンドル43、43を握り、引
っ張りばね42の弾力に抗して、この1対のハンドル4
3、43同士の間隔を広げ、上記係止環39の内径を広
げる。そして、この内径を広げた状態のまま、この係止
環39の内周縁部を係止凹溝22から外し、上記回転軸
21の先端部から抜き取る。押圧リング25は、上記係
止環39を外した後、回転軸21の先端部から抜き取
る。
【0026】上記回転軸21から押圧リング25及び係
止環39を取り外した状態のまま、切断作業に使用する
所定数の刃物7a、7b及びスペーサ5、6を回転軸2
1に、所定の順番で外嵌する。そして、所定数の刃物7
a、7b及びスペーサ5、6を回転軸21に外嵌したな
らば、先ず固定側環体23と摺動側環体24とから成る
押圧リング25を、上記回転軸21の先端部に外嵌す
る。更に、この押圧リング25を、上記係止凹溝22よ
りも基端寄り部分(図1の左寄り部分)に移動させた
後、上記回転軸21先端部の係止凹溝22に係止環39
を係止する。
【0027】この係止作業は、回転軸21先端の傾斜面
45と係止環39を構成する各円弧片41、41の傾斜
面44、44とを対向させた状態から、係止環39を回
転軸21に押し付ける事により行なう。上記両傾斜面4
4、45の係合により係止環39の内径が、押し付けに
伴なって、上記引っ張りばね42の弾力に抗して広が
り、この係止環39が回転軸21に外嵌される。そし
て、係止環39の内周縁と上記係止凹溝22とが整合す
ると、上記係止環39の内径が、引っ張りばね42の弾
力によって縮まり、この係止環39の内周縁部と係止凹
溝22とが係合する。この状態で係止環39は、回転軸
21の軸方向に移動不能となる。
【0028】この様に係止環39を、回転軸21の先端
部に係止した後、供給口31を通じてシリンダ部30内
に圧油を送り込む。この結果、上記シリンダ部30の体
積が膨張し、上記押圧リング25を構成する固定側環体
23と摺動側環体24とが軸方向に離れる傾向となる。
但し、固定側環体23は上記係止環39に妨げられて、
回転軸21の先端部に向けて移動する事はない。この
為、上記摺動側環体24が回転軸21の基端部に向け
て、図1で左方に移動し、前記押し板33を介して刃物
7a、7b及びスペーサ5、6を軸方向に押圧する。
【0029】上記押し板33は摺動側環体24に対し、
若干の変位自在に支持している。この為、上述の様に刃
物7a、7b及びスペーサ5、6を軸方向に押圧する場
合に、この押し板33により押圧される刃物7a、7b
及びスペーサ5、6の端面が回転軸21の軸心に対し多
少傾斜していた場合でも、押し板33が摺動側環体24
に対し揺動する事によりこの傾斜を吸収する。この為、
押圧に伴なって各部に無理な力が加わる事がない。
【0030】尚、上記押し板33の揺動変位をより円滑
にする為に、上記球状凹面32と球状凸面34との間
に、ポリ四弗化エチレン(PTFE)やグラファイト等
の潤滑剤、或は多数のボールベアリングを介在させる事
もできる。
【0031】
【考案の効果】本考案のスリッタ用刃物の押圧装置は、
以上に述べた通り構成され作用する為、回転軸に外嵌し
た複数の刃物やスペーサを軸方向に亙って押圧する作業
を容易且つ迅速に行なう事ができ、段取り時間の短縮化
を図れる。又、刃物及びスペーサの端面が回転軸の軸心
に対し傾斜していた場合でも、押し板を揺動させる事に
より、この押し板を相手部材に全周に亙って倣わせる事
ができるので、各部に無理な力が加わる事がなく、各部
の損傷を防止できる。しかも、単一のシリンダ部で各部
に無理な力が加わる事を防止できるので、製造が容易
で、コストが嵩む事もない。又、油密を保持する部分が
少ないので、圧油漏れによる故障の発生も少なくでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図。
【図2】係止環を図1の左方から見た図。
【図3】従来のスリッタの第1例を示す側面図。
【図4】同じく第2例を示す部分縦断側面図。
【図5】上記第2例の部分詳細図。
【符号の説明】
1 上部回転軸 2 下部回転軸 3 フランジ 4 雄螺子 5 第一スペーサ 6 第二スペーサ 7、7a、7b 刃物 8 ナット 9 回転軸本体 10 小径部 11 大径部 12 螺旋溝 13 保持筒 14 皿螺子 15 凹溝 16 Oリング 17 通油路 18 間隙 19 固定側支持台 20 移動側支持台 21 回転軸 22 係止凹溝 23 固定側環体 24 摺動側環体 25 押圧リング 26 円筒部 27 鍔部 28 円筒部 29 折れ曲がり部 30 シリンダ部 31 供給口 32 球状凹面 33 押し板 34 球状凸面 35 円孔 36 止め螺子 36a 頭部 37 螺子孔 38 大径部 39 係止環 40 連結片 41 円弧片 42 引っ張りばね 43 ハンドル 44 傾斜面 45 傾斜面

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円輪状の刃物を外嵌した状態で回転する
    回転軸と、この回転軸の先端部外周面に形成された係止
    凹溝と、上記回転軸の先端部で、この係止凹溝よりも基
    端寄り部分に外嵌自在な固定側環体と、この固定側環体
    の周囲に、上記回転軸の軸方向に亙る変位を自在として
    外嵌された摺動側環体と、この摺動側環体の内周面と上
    記固定側環体の外周面との間に設けられたシリンダ部
    と、このシリンダ部内に圧油を送り込む為の供給口と、
    内径を弾性的に拡縮自在で、この内径を弾性に抗して拡
    大した状態で上記回転軸の外径よりも大きくし、上記内
    径を弾性に基づいて小さくした状態で上記回転軸の外径
    よりも小さくする事により、上記係止凹溝に係脱自在
    で、この係止凹溝に係合した状態で上記固定側環体の内
    径よりも大きな外径を有する係止環と、上記摺動側環体
    の軸方向片面で上記係止環と反対側の面に配置した押し
    板と、この押し板を上記摺動側環体に対して不離に、且
    つ若干の変位自在に結合する結合部材とから成り、上記
    押し板の軸方向片面で上記摺動側環体と対向する面とこ
    の摺動側環体の軸方向片面で上記押し板と対向する面と
    の係合状態を、互いに密接する球状凸面と球状凹面との
    係合として、上記押し板を上記摺動側環体に対して揺動
    変位自在としたスリッタ用刃物の押圧装置。
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