JP2553945B2 - 導電率および比抵抗測定装置 - Google Patents

導電率および比抵抗測定装置

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JP2553945B2
JP2553945B2 JP2036793A JP3679390A JP2553945B2 JP 2553945 B2 JP2553945 B2 JP 2553945B2 JP 2036793 A JP2036793 A JP 2036793A JP 3679390 A JP3679390 A JP 3679390A JP 2553945 B2 JP2553945 B2 JP 2553945B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、導電率と比抵抗とを同時に測定できる導
電率および比抵抗測定装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、1台の測定装置で測定対象液の導電率と比抵抗
を測定する場合、基準抵抗と測定対象液との接続関係を
切り換えるようにしていた。
すなわち、測定対象液の導電率を測定する場合には、
第2図に示すように、演算増幅器20の出力側の点21と演
算増幅器20の一方の入力端子22との間に基準抵抗(その
抵抗値をRとする)23を接続すると共に、測定対象液
(その抵抗値をRxとする)を収容した測定セル24を直列
に接続して、基準抵抗23と測定対象液とが直列になるよ
うにし、演算増幅器20の他方の入力端子25に所定の試験
電圧eを印加するようにしており、また、測定対象液の
比抵抗を測定する場合には、第3図に示すように、演算
増幅器20の出力側の点21と演算増幅器20の一方の入力端
子22との間に測定セル24を接続すると共に、この測定セ
ル24に基準抵抗Rを直列接続し、演算増幅器20の他方の
入力端子25に所定の試験電圧eを印加するようにしてい
た。
なお、前記両図において、V0は演算増幅器20の出力で
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、前記第2図および第3図に示す回路構成に
よって、それぞれ比抵抗および導電率を測定することが
できるが、その場合、次のような不都合が生ずる。
すなわち、第2図に示す回路によって比抵抗を測定す
る場合、演算増幅器20の出力V0は、 と表されるが、測定対象液の抵抗値(以下、測定液抵抗
という)Rxがほとんどどゼロの場合、V0がきわめて大き
くなる(無限大に近くなる)が、演算増幅器20の飽和電
圧には限界があるため、この場合、測定誤差が生じるこ
とになる。
また、第3図に示す回路によって導電率を測定する場
合、演算増幅器20の出力V0は、 と表されるが、測定液抵抗Rxが無限大に近い場合(導電
率がほとんどゼロの場合)、V0がきわめて大きくなる
(無限大に近くなる)、この場合も同様に測定誤差が生
ずることになる。
つまり、従来の回路構成によれば、演算増幅器20を介
して測定液に試験電圧eを印加していたので、Rx≒0や
Rx≒∞のときには、高精度に測定することができなかっ
た。
この発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、
その目的とするところは、測定液抵抗が如何なる場合に
も導電率や比抵抗を精度よく測定することができる導電
率および比抵抗測定装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的を達成するため、発振回路から出力される
交流電圧をその周波数や電圧を切換えて試験電圧として
出力する試験電圧出力部と、抵抗値を切り換えられるよ
うにした基準抵抗と測定セルとを直列接続し、これら両
者の接続点を演算増幅器の一方の入力端子に接続すると
共に、この演算増幅器の他方の入力端子を当該演算増幅
器の出力点に接続してなる測定主部と、この測定主部の
出力を、基準抵抗と測定セル内の測定対象液とからなる
直列回路の両端に印加された試験電圧のレベルに連動し
て増幅した後、A/D変換して導電率および比抵抗を求め
る信号処理部と、試験電圧出力部から出力される試験電
圧または測定主部の出力のいずれかを信号処理部に伝え
るための切換えスイッチとからなることを特徴とする。
〔作用〕
上記特徴的構成よりなるこの発明に係る導電率および
比抵抗測定装置によれば、試験電圧をe、演算増幅器の
出力exとするとき、導電率1/Rxおよび比抵抗Rxは、 とそれぞれ表される。
したがって、測定液抵抗が如何なる場合にも、導電率
や比抵抗を精度よく測定することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を第1図を参照しながら説
明する。
第1図は、この発明に係る導電率および比抵抗測定装
置の構成例を示し、この図において、12は試験電圧出力
部で、発振回路1および試験電圧切換え回路2よりな
り、例えば周波数が1KHz〜50KHz、電圧が10mV〜1Vの各
種の交流の試験電圧(その電圧値をeとする)を出力す
ることができる。
3は測定主部で、基準抵抗4(その抵抗値をRとす
る)と、測定対象液(その抵抗値をRxとする)を収容す
る測定セル5と、バッファとしての演算増幅器6とから
なり、次のように構成されている。
すなわち、基準抵抗4と測定セル5とが直列に接続さ
れ、これら両者4,5の接続点Aが演算増幅器6の一方の
入力端子6aに接続され、基準抵抗4の他端側に試験電圧
切換え回路2の出力側に接続されると共に、測定セル5
の他端側は接地されている。そして、演算増幅器6の他
方の入力端子6bは演算増幅器6の出力点6cに接続されて
いる。
7は前記測定主部3の出力側に設けられる切換えスイ
ッチで、一方の切換え端子7aは演算増幅器6の出力側に
接続されると共に、他方の切換え端子7bは試験電圧切換
え回路2の出力側に連なるようにしてあり、さらに、切
換え切片7dを備えた固定端子7cは後述するゲイン切換え
回路8に接続されている。なお、Bは基準抵抗4の他端
側と切換え端子7bとの接続点である。
8はゲイン切換え回路、9は同期整流回路、10はA/D
変換器、11はCPUで、これらによって信号処理部13が構
成されている。
上記構成の導電率および比抵抗測定装置において、切
換えスイッチ7の切換え切片7dが実線で示す位置にある
ものとする。この状態において、測定セル5内に測定対
象液を収容し、図外の電源スイッチをオンすると、発振
回路1において交流が発生し、この交流は試験電圧切換
え回路2において適宜の周波数と電圧に調整されて試験
電圧として出力され、試験電圧は基準抵抗4と測定セル
5内に収容された測定対象液との直列回路に印加され
る。
これによって、演算増幅器6の出力側には、次の
(1)式で示す出力exが表れる。
この出力exは切換えスイッチ7を介してゲイン切換え
回路8に入力されて適宜の増幅処理を受けた後、同期整
流回路9において直流レベルにされ、A/D変換器10にお
いてディジタル値に変換された後、CPU11に入力され
る。
そして、CPU11においては、前記出力exを下記に示す
式に代入して導電率1/Rx、比抵抗Rxが求められる。
上記(2),(3)式から理解されるように、この発
明に係る導電率および比抵抗測定装置においては、測定
対象液の抵抗が0または∞であっても、導電率1/Rxおよ
び比抵抗Rxをそれぞれ表す式になんら悪影響を及ぼされ
ることがない。したがって、測定対象液の抵抗が如何な
る値であっても、導電率1/Rxおよび比抵抗Rxを精度よく
測定することができる。
そして、測定主部3に対して、発振回路2から出力さ
れる交流電圧を、その周波数や電圧を切り換えて試験電
圧として印加するようにしているので、測定セル5にお
ける分極影響をなくすことができる。
また、測定主部3における基準抵抗4の抵抗値を切り
換えられるようにしているので、この抵抗値を測定デー
タに応じて適宜の大きさに設定することにより、広範囲
の測定を精度よく行うことができる。
さらに、測定主部3から出力された信号を処理する場
合、これを試験電圧に連動して増幅した後、A/D変換す
るようにしているので、より高精度な測定を行うことが
できる。
そしてさらに、上記(1)式でも明らかなように、試
験電圧eが安定しない場合測定誤差が生ずるが、このよ
うなおそれがあるときには、前記切換えスイッチ7の切
換え切片7dを仮想線で示す位置に切り換えることによっ
て試験電圧eを信号処理部13に入力して測定し、この測
定した試験電圧eを上記(2),(3)式に代入するこ
とにより、より精度よく広範囲に測定することができ
る。
なお、測定波形の前側の部分をカットするように同期
整流することにより、ケーブル容量による影響を少なく
することができ、このようにしても、より精度よく広範
囲に測定することができる。
〔発明の効果〕
この発明の導電率および比抵抗測定装置は、以上のよ
うに構成され、次のような効果を奏する。すなわち、切
換えスイッチを設けているので、測定に際しては、この
切換えスイッチを切り換え操作して、試験電圧出力部か
ら出力される試験電圧を測定主部に供給することによ
り、基準抵抗と測定セル内の測定対象液とからなる直列
回路の両端に試験電圧を印加することができる。
そして、測定に際しては、前記切換えスイッチを切り
換え操作して、試験電圧出力部から出力される試験電圧
を測定主部に供給することにより、基準抵抗と測定セル
内の測定対象液とからなる直列回路の両端に試験電圧を
印加することができる。この場合、試験電圧出力部にお
ける発振回路から出力される交流電圧を、その周波数や
電圧を切り換えて試験電圧として印加するようにしてい
るので、測定セルにおける分極影響をなくすことができ
る。
また、試験電圧が安定しない場合、測定誤差が生ずる
が、このようなおそれがあるときには、切換えスイッチ
を切り換え操作して、試験電圧を信号処理部に入力して
これを測定することにより、より精度よく広範囲に測定
することができる。
さらに、測定主部における標準抵抗の抵抗値を切り換
えられるようにしているので、この抵抗値を測定データ
に応じて適宜の大きさに設定することにより、広範囲の
測定を精度よく行うことができる。
そして、測定主部から出力された信号を処理する場
合、これを試験電圧のレベルに連動して増幅した後、A/
D変換するようにしているので、より高精度な測定を行
うことができる。
このように、この発明の導電率および比抵抗測定装置
においては、導電率および比抵抗を広範囲にわたって高
精度に測定することができる。
さらに加えて、上記導電率および比抵抗測定装置は、
その構成が簡単であると共に安価であり、測定操作もき
わめて簡単で使い易いといった利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の導電率および比抵抗測定装置の一例
を示す構成図である。 第2図および第3図は従来技術を示し、第2図は導電率
測定回路図、第3図は比抵抗測定回路図である。 1……発振回路、3……測定主部、4……基準抵抗、5
……測定セル、6……演算増幅器、6a,6b……入力端
子、6c……出力点、7……切換えスイッチ、8……ゲイ
ン切換え回路、10……A/D変換器、12……試験電圧出力
部、13……信号処理部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振回路から出力される交流電圧をその周
    波数や電圧を切換えて試験電圧として出力する試験電圧
    出力部と、抵抗値を切り換えられるようにした基準抵抗
    と測定セルとを直列接続し、これら両者の接続点を演算
    増幅器の一方の入力端子に接続すると共に、この演算増
    幅器の他方の入力端子を当該演算増幅器の出力点に接続
    してなる測定主部と、この測定主部の出力を、基準抵抗
    と測定セル内の測定対象液とからなる直列回路の両端に
    印加された試験電圧のレベルに連動して増幅した後、A/
    D変換して導電率および比抵抗を求める信号処理部と、
    試験電圧出力部から出力される試験電圧または測定主部
    の出力のいずれかを信号処理部に伝えるための切換えス
    イッチとからなることを特徴とする導電率および比抵抗
    測定装置。
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