JP2553681B2 - ファジィ空調制御装置 - Google Patents

ファジィ空調制御装置

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JP2553681B2 JP63334394A JP33439488A JP2553681B2 JP 2553681 B2 JP2553681 B2 JP 2553681B2 JP 63334394 A JP63334394 A JP 63334394A JP 33439488 A JP33439488 A JP 33439488A JP 2553681 B2 JP2553681 B2 JP 2553681B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、入力データから、快適度、居心地の良さを
考慮しながら空調機器を制御する操作量を決定するPMV
計算装置及び空調制御装置に関するものである。
従来技術 通常の冷暖房は、室温をある温度範囲に保つよう制御
されるが、本来はそこに居住する人間の温、冷感を快適
に保つようになされるべきである。
人間にとっての快適な状態は、人間の生理活動によっ
て発生する発熱量と人体から周囲環境に対する放熱量が
平衡状態にあるときと定義されている。放熱量は室温、
輻射温度、風速、湿度、衣類の断熱性等の測定量によっ
て計算可能であるが、発熱量は人体自身が外部環境に対
して放熱する量に対して平衡させる自己調整作用によっ
て広い範囲で変化する。そこで、快適と感ずる状態にお
ける発熱量を多くの被験者に対して実験的に求め、放熱
量は伝熱理論から計算する。この方式で快適環境が求め
られるが、個人差によって必ずしも快適とは感じられな
いことがある。
そこでPMV値が提案されている。PMVとはPredicted Me
an Voteの略字で、デンマーク工業大学のファンゲル(F
anger)教授によって提唱された快適性を表す快適性方
程式を意味する。そこで、第6図に示すようなPMV(Pre
dicted Mean Vote)、PPD(Predicted Percentage of D
issatisfied)を定義し、室内環境を−0.5<PMV<+0.5
(PPD<10%)にすれば居住者にとって快適であるとし
ている。PMVの値は下記の計算によって与えられる。
PMV=(0.303e−2.1M+0.028){58.15(M−W) −3.05*10-3[5733−406.7(M−W)−Pa] −24.42[(M−W)−1]−10-3*M(5867−Pa) −0.0814*M(34−ta)−3.96*10-8* fcl[(tcl+273)−(tr+273)]−fclhc(tcl−ta)}
(1)式 tcl=35.7−1.628(M−W) −0.155fcl{3.96*10-8fcl[(tcl+274)−(tr+27
3)] +fclhc(tcl−ta)} (2)式 hc=2.38(tcl−ta0.25 fcl=1.00+0.2*lcl lcl<0.5のとき fcl=1.05+0.1*lcl lcl>0.5のとき ここで、 M=代謝量 met表(第7図による) W=外部仕事大部分の代謝量に対して零 lcl=衣服の熱抵抗clo(1clo=0.155m2DEG/W) fcl=衣服で覆われた部分と裸の部分の面積比(第8図
による) ta=空気湿度℃ tr=平均輻射温度℃ Var=風速m/s Pa=水の蒸気圧 hc=対流熱伝達係数W/m2k tcl=衣服の表面温度℃ 典型的な冬季の事務所及び住宅の室内環境(1.0clo,
1.2met,風速<0.1m/s,湿度RH40%)で−0.5<PMV<+0.
5は、作用温度20℃〜24℃に相当する。また、夏季の室
内環境(0.5clo,1.2met,風速<0.1m/s,湿度RH60%)
は、作用温度23℃〜26℃に相当する。ここで作用温度
(Operative Temperature)はASHRAE Standar55−81に
示されるように、「実際の不均一な環境において、輻射
と対流の合計によって、居住者が交換する熱量と同等の
熱交換量をもたらす均一な空間の温度」と定義され、一
般表現式として、 to=Ata+(1−A)tr で与えられる。Aは風速の関数で0.1m/sのとき0.42、0.
5m/sのとき0.58である。
以上から空調制御をPMV値に基づいて行えば、作用温
度の上限と下限値の間には〜4deg(暖房)〜3deg(冷
房)の幅があり、それだけ室温を下降(暖房)、及び上
昇(冷房)させられ、省エネルギーの可能性もあり、空
調制御の手段として有効な方法である。
具体的な例として、上記(1)、(2)式を第9図
(a),(b),(c)の冬季及び夏季の住宅空調条件
に対して計算する。
(1)、(2)式に上記の値を入れ、平均trを23℃と
して展開し、met数1.0、1.2に対してそれぞれ下記
(3)(4)(5)、(6)(7)(8)式を得ること
ができる。
met=1.0 PMV=1.97+0.264*10-3Pa+5.30*10-3ta −fcl[0.267(tcl−tr)+0.0651hc(tcl−ta)] (3)式 tcl(冬季)=34.1−0.178[(4.108+hc)tcl −(4.108tr+hcta)] (4)式 tcl(夏季)=34.1−0.0853[(4.108+hc)tcl −(4.108tr+hcta)] (5)式 met=1.2 PMV=2.02+0.222*10-3Pa+5.12*10-3ta −0.0524fcl[4.108(tcl−tr)+hc(tcl−ta)] (6)式 tcl(冬季)=33.7−0.178[(4.108+hc)tcl −(4.108tr+hcta)] (7)式 tcl(夏季)=33.7−0.0853[(4.108+hc)tcl −(4.108tr+hcta)] (8)式 暖房、冷房された室内のPMV値を数種のtr,taに対して
計算した結果を第10図に示す。第10図より空調条件のパ
ラメータの快適性に対する効果が定量的にわかる。例え
ば風速の効果として暖房のとの比較から風速を0.1m
/sから0.5m/sにすると空気温度taを2deg以上下げられる
ことがわかる。特に代謝量(met)の数値はPMV値に非常
に大きい影響を与えていることがわかる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、この様な従来の方法では代謝量(me
t)及び、衣服で覆われた部分と裸の部分との面積比(c
lo)は確定値であり、PMVの方程式に代入する値が柔軟
性に欠け、計算によって得られるPMV値も正確さに欠け
ていた。その結果、誤ったPMV値から空調機器の制御パ
ラメータが誤って決定され、結局、不適当な空調機器制
御を行っていた。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、ファジィ推
論、又は拡張原理によって得られたファジィ数のマッチ
ング手法を用いて、最適なPMV値から最適制御パラメー
タが決定できるファジィ空調制御装置を提供することを
目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、室内環境の快適性の尺度であるPMV(Predi
cted Mean Vote)値を用いて最適な制御操作量を決定す
る空調制御装置であって、前記PMV値をファジィ推論に
より決定することを特徴とするファジィ空調制御装置で
ある。
また、室内空調状態と在室者の状態を入力する入力手
段と、入力された室内空調状態と在室者の状態からファ
ジィ推論によってPMV値を推定するPMV推定手段と、推定
したPMV値をもとに在室者の快適性を考慮した空調装置
の操作量を決定するコントローラを備えたファジィ空調
制御装置である。
また、室内空調状態と在室者の状態を入力する入力手
段と、入力された室内空調状態と在室者の状態からファ
ジィ数の拡張原理によってPMV値を演算するPMV演算手段
と、演算したPMV値をもとに在室者の快適性を考慮した
空調装置の操作量を決定するコントローラを備えたファ
ジィ空調制御装置である。
作用 本発明は前記した構成により、ファジィ推論によりPM
V値が決定され、最適な制御操作量で空調制御されるの
で、従来よりも最適性をより考慮した制御が可能とな
る。
また、ファジィ推論によりPMV値が推定されるので、
従来よりも在室者の快適性を考慮した制御が可能とな
る。
また、ファジィ数の拡張原理によってPMV値が演算さ
れるので、従来よりも最適性をより考慮することができ
る空調制御が可能となる。
実施例 以下に、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
第1図はファジィ推論を用いて最も快適度(PMV)が
高くなるように空調機器を調整する本発明にかかるファ
ジィ空調制御装置の構成図である。第1図において、1
は言語評価入力器で、空調操作者が現在の環境条件に対
する感覚量や心理量、例えば、「自分は暑がりであるの
で、室温を低めにしたい」や、「少し風邪気味であるの
で、室温を高めにしたい」等の「低め」や「高め」を入
力する。8はN/F変換器で自然言語(N)に該当するフ
ァジィ数(F)を求め、ファジィ数記憶器5からそのメ
ンバシップ関数を得て、ファジィ推論器3に入力する。
2は制御状況入力器で、プロセス制御、自動調整制御、
及び、サーボ機器制御での計測状況を入力する。5はフ
ァジィ数記憶器で、あいまいな評価量のファジィ数、例
えば、「良い」、「負で大きい」、「ゼロ」等を記憶し
ている。6はファジィ推論規則記憶器で、ファジィ推論
に用いる推論規則を多数用意している。ここで用いられ
る規則は「IF(前件部)THEN(後件部)」の形式で表現
されている。4は推論規則管理器で、前記ファジィ数記
憶部5からファジィ数を、又、前記ファジィ推論規則記
憶器6から推論規則を取り出す。3はファジィ推論器
で、前記制御状況入力器2の出力である制御入力と、前
記N/F変換器8の出力であるファジィ数を推論規則に適
応して、ファジィ推論を行い、met値、及びclo値の推論
結果を導出する。7は快適度計算器で、前記ファジィ推
論器3で得られたmet値、及びclo値の推論結果と、制御
状況入力器2を用いて、快適度(PMV)値を計算する。
9はコントローラで、前記快適度計算器7で得られたPM
V値から快適度が増加するように温度、湿度の上昇、下
降を計算し、空調機器への命令を与える。
前記のように構成された本発明のファジィ空調制御装
置について、以下に更に詳しい内容を説明する。
ファジィ推論器3を用いた場合のmet値とclo値とを得
る手法は次のように説明できる。
例えば、現在の温度をe、温度上昇率を△e、制御操
作者の温度に対する感覚度合をf(f=−1は暑がり、
f=+1は寒がりを意味する)、制御操作者の服装度合
をs(−1≦s≦1)とすると、これらの入力変数とcl
o値の出力値uとの関係は、次のIF〜THEN…規則として
記述できる。
<clo値> IF e is Positive Small and △e is Positive Small a
nd f is Negative Medium and s is Zero THEN u is Small. IF〜の部分を前件部、THEN…の部分を後件部と呼ぶ。
Zero,Positive Small,Negative Small,Negative Medium
等は規則の記述に用いる入力や出力のファジィ数を表す
ラベルであり、ファジィ変数である。第2図(a),
(b),(c)にその一例を示す。
いま、観測データe0、△e0、F0、s0が入力された場合
の推論結果は次の式を用いて計算する。
μ(u) =μPS(e0)∧μPS(△e0)∧μNM(F0)∧μZO(s0
∧ μ(u) (9)式 μNM(F0)=sup(μNM(f)∧μFO(f) (10)式 ただし、∧はmin演算を示す。また、F0は「とても暑
がり」などのファジィ入力を示す。第3図にファジィ推
論過程の一実施例を示す。
一般に規則は複数個存在するので、各規則の結果μi
(u),i=1,2,…,rを統合した結果Tはuのファジィ数
として、 μ(u)=μ(u)∨μ(u)∨…∨μ(u) と求められる。ここで、∨はmax演算を示す。
ファジィ数Tを操作量(実数値としてのclo値)にす
る方法として、重み付き重心を採用すると、 となる。met値についても同様にファジィ推論過程を適
応できる。
従来のPMVで用いられていたmet値、及びclo値を第7
図と第8図に示す。図から明らかなように、met値もclo
値もその実数値を設定する場合の根拠は明確ではなく、
あいまいな値であると言える。したがって、従来では第
7図、第8図を用いることによるPMVの誤差は避けられ
ないでいた。本手法の特徴はmet値、及びclo値をファジ
ィ推論を用いることにより、状況に応じたPMV値を得る
ことができ、PMVの誤差をずっと少なく推定できる点に
あると考えられる。
次に、ファジィ推論を用いたファジィ空調機器制御の
動作方法を説明する(第1図参照)。
(1)met値、及びclo値を得るためのファジィ推論規則
を次のように設定する。
ただし、Pijは前件部の各前件命題、Qjは後件部の後
件命題を表している。前記の推論規則はファジィ推論規
則記憶器6に、また、各命題のファジィ数はファジィ数
記憶器5に記憶されており、推論規則管理部4で推論規
則が管理されている。
(2)言語評価入力器1からのあいまいな自然言語(Na
tural Language)に該当するファジィ数(Fuzzy Numbe
r)例えば、「自分は暑がりであるので、室温を低めに
したい」等の「低め」をファジィ数記憶器5から抽出
し、N/F変換器8で交換する。
(3)上記(2)でのN/F変換器8からの出力、前記状
況入力器2での出力、及び前記推論規則管理器4からの
ファジィ変数、ファジィ推論規則を用いて、ファジィ推
論器3でmet値、及びclo値を推論する。
(4)前記のファジィ推論器3で得られたmet値、及びc
lo値を用いて、PMVの方程式にしたがって、PMV値を快適
度計算器7で計算する。
(5)PMV値の方程式(1)式を用いて、快適を示すPMV
の範囲(−0.5≦PMV≦+0.5)に前記の快適度計算器7
で得られた現在の空調環境のPMV値が包含されるように
コントローラ9で、湿度、温度等を上昇、下降させる。
前記のように、本実施例においては現在の制御状況、
及び制御量操作者のあいまいな言語の評価入力値を入力
して、現在のmet値、及びclo値をファジィ推論を用いて
計算し、そのmet値、clo値、及び制御状況入力値を用い
て現在のPMV値を求めることで、快適なPMV値に近づける
ような制御操作量(温度、湿度など)が決定できる。
なお、本実施例では、ファジィ推論の結果として得ら
れる制御操作量を(11)式による重み付き重心を採用し
たが、ファジイ数Tの中心値や最大値などを取る方法を
用いてもよい。また、本実施例では、ファジィ推論演算
の(9)式及び(10)式で、min演算、及びmax演算をそ
れぞれ用いたが、min演算の代わりに代数積、限界積、
激烈積などのt−norm演算を、またmax演算の代わりに
代数和、限界和、激烈和、などのt−conorm演算を用い
てもよい。
次に、第2の発明の一実施例について第4図とともに
説明する。第4図はファジィ数の拡張原理を用いて、フ
ァジィ数のマッチング手法から最もPMVが高くなるよう
に空調機器を調整する空調制御装置の構成図である。第
4図において、10は状況評価入力器で、制御操作者が現
在の自分の衣服に関するmet値、及びclo値、及びそのあ
いまい量(F)、例えば、clo=0.3(Shorts),met=0.
8(Lying down),F=「少し低い目に」等を入力する。1
2はファジィ数管理器で、ファジィ数の入出力を管理す
る。16はmet値、clo値管理器で、met値、及びclo値を各
環境条件に適合した実数値として管理している。このme
t値、及びclo値はファジィ数管理器12の管理にしたがっ
て、随時、ファジィ数記憶器14に入力される。14はファ
ジィ数記憶器で、前記met値、clo値管理器14からのmet
値、及びclo値と前記状況評価入力器10からのあいまい
量(ファジィ数の裾野の広がりに相当する)により生成
されるファジィ数を記憶している。13は評価式計算器
で、前記ファジィ数記憶器14からのmet値、及びclo値の
ファジィ数の出力値、あるいは前記制御状況入力器11か
らの出力値を入力として、ファジィ数の拡張原理を用い
て、快適度(PMV)のファジィ数を計算する。15は快適
度推定器で、前記評価式計算機13で、得られたPVMのフ
ァジィ数から快適度(PMV)の満足度合を計算する。17
はコントローラで、前記快適度推定器15で得られたPMV
の満足度合から快適度が増加するように、温度、湿度の
上昇、下降を計算し、空調機器への命令を与える。ここ
で、ファジィ数の拡張原理を用いたPMV決定手法につい
て説明する。PMVの入力値にはあいまいな量、例えば、m
et値、clo値、現在の空気温度、平均輻射温度などが含
まれている。本来、これらのあいまいな入力値は実数値
として一意に決定できない。従来のPMVでは、例えば、
これらの入力値に対して発生回数の平均を計算し、その
値としている。本実施例ではこれらのあいまいな量をそ
のままファジィ数として捕らえ、PMVの計算をファジィ
数の拡張原理によって計算する。
ファジィ数AとBが与えられた場合の加算C=A+B
を例に取ったファジィ数の拡張原理とは次のような計算
式をいう。
[μ(z)]=[μ(x)]+[μ(y)]
ここで、[]はα−cut集合を意味し、 [μ(x)]{xl μ(x)≧α} 0<α≦1 を表す。すなわち、任意のα(0<α≦1)に対して、
α−cut集合[μ(x)]を計算し、すべてのαに
対して、α−cut集合を計算することによってファジィ
数C=A+Bが計算できる。第5図にα−cut集合[μ
(x)]の一実施例を示す。
従来のPMV値の計算においては、あいまいな入力量で
あるmet値やclo値を確定値として計算するため、PMV値
の誤差の発生は避けられないでいた。本手法の特徴はme
t値やclo値をあいまいな量をファジィ数として捕らえる
ことにより、拡張原理を用いてPMV値をPMVの誤差を含め
たファジィ数として計算できる点にあると考えられる。
次に、ファジィ数の拡張原理を用いたファジィ空調制
御機器の動作方法について説明する(第4図参照)。
(1)言語評価入力器10からmet値、clo値、及びあいま
いな評価値(F)を入力する。例えば、「衣服の状態は
shortsなので、clo=0.3、体の状態は横になっているの
で、met=0.8、自分は暑がりなのでFの値として、少し
低い目に」等を入力する。
(2)ファジィ管理器12は前記言語評価入力器10の入力
に対して、前記met値、clo値管理器16、及びファジィ数
記憶器14を起動して、met値、clo値のファジィ数の裾野
の広がりを入力Fにより調整し、met値、clo値のファジ
ィ数を作成する。
(3)一方、前記制御状況入力器11からPMV値の方程式
(1)のmet値、及びclo値以外の入力値として、現在の
状況、例えば、空気温度、風速などが入力される。
(4)前記制御状況入力器11からの出力値である環境状
況値と前記ファジィ数管理器12からの出力値であるmet
値、clo値のファジィ数を用いてPMV方程式(1)のPMV
値をファジィ数として、拡張原理から計算する。
(5)前記評価式計算器13から得られる結果のファジィ
数Yが最適である状態を示すファジィ数Pにどの程度満
足できるかを示す評価指標として、前記快適度推定器15
で以下の可能性度合を計算する。
Poss(YIP)=sup(μ(x)∧μ(x)) この値はPoss(YIP)=1.0となるときにもっとも満足
する状態を示し、逆に、Poss(YIP)=0のときに不満
足を示す。Poss(YIP)の値を前記コントローラ17に出
力する。
(6)前記快適度推定器15から得られたPoss(YIP)が
1.0に近づくようにコントローラ17で、湿度、温度等を
上昇、下降させる。
前記のように、本実施例においては現在の制御状況、
met値、clo値、及びあいまいな評価値を入力して、met
値、及びclo値をファジィ数として取扱い、現在のPMV値
を拡張原理からファジィ数で求め、快適なPMV値のファ
ジィ数にどの程度満足できるかを示すPoss(YIP)の値
を計算することで最も快適性を得るような制御操作量
(温度、湿度など)が決定できる。
発明の効果 以上のように、ファジィ推論を用いた本発明によれ
ば、最適な制御操作量で空調制御されるので、従来より
も最適性をより考慮した制御が可能となる。また、ファ
ジィ推論によりPMV値が推定されるので、従来よりも在
室者の快適性を考慮した制御が可能となる。また、ファ
ジィ数の拡張原理によってPMV値が演算されるので、最
も快適性を得るような制御操作量(温度、湿度など)が
決定でき、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はファジィ推論の用いた第1の本発明における一
実施例のファジィ空調制御装置のブロック図、第2図は
ファジィ変数の一例を示す図、第3図はファジィ推論過
程の一例を示す図、第4図はファジィ数の拡張原理を用
いた本発明における一実施例のファジィ空調制御装置の
ブロック図、第5図はα−cut集合[μ(x)]
一例を示すグラフ、第6図はPMVとPPDとの一例の関係
図、第7図は従来の一実施例のmet値の表を示す図、第
8図は従来の一実施例のclo値の表を示す図、第9図は
冬季及び夏季の住宅空調条件の一例を示す図、第10図は
第9図の例題に対するPMV値の計算結果を示す図であ
る。 1……言語評価入力器、2……制御状況入力器、3……
ファジィ推論器、4……推論規則管理器、5……ファジ
ィ数記憶器、6……ファジィ推論規則記憶器、7……快
適度計算器、8……N/F変換器、9……コントローラ、1
0……状況評価入力器、11……制御状況入力器、12……
ファジィ数管理器、13……評価式計算器、14…ファジィ
数記憶器、15……快適度推定器、16……met値、clo値管
理器、17……コントローラ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内環境の快適性の尺度であるPMV(Predi
    cted Mean Vote)値を用いて最適な制御操作量を決定す
    る空調制御装置であって、 前記PMV値をファジィ推論により決定することを特徴と
    するファジィ空調制御装置。
  2. 【請求項2】室内空調状態と在室者の状態を入力する入
    力手段と、 入力された室内空調状態と在室者の状態からファジィ推
    論によってPMV値を推定するPMV推定手段と、 推定したPMV値をもとに在室者の快適性を考慮した空調
    装置の操作量を決定するコントローラを備えたファジィ
    空調制御装置。
  3. 【請求項3】室内空調状態と在室者の状態を入力する入
    力手段と、 入力された室内空調状態と在室者の状態からファジィ数
    の拡張原理によってPMV値を演算するPMV演算手段と、 演算したPMV値をもとに在室者の快適性を考慮した空調
    装置の操作量を決定するコントローラを備えたファジィ
    空調制御装置。
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