JP2553292Y2 - 出発材取り外し装置 - Google Patents

出発材取り外し装置

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JP2553292Y2
JP2553292Y2 JP567091U JP567091U JP2553292Y2 JP 2553292 Y2 JP2553292 Y2 JP 2553292Y2 JP 567091 U JP567091 U JP 567091U JP 567091 U JP567091 U JP 567091U JP 2553292 Y2 JP2553292 Y2 JP 2553292Y2
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真秀 斉藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はガラス母材形成用出発材
の周りにガラス微粒子を堆積させた後に、該出発材を出
発材支持棒より取り外す出発材取り外し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバ用のガラス母材の
製造法としては、例えばVAD法あるいはOVD法等の
方法が知られている。このガラス母材の製造方法の一例
を図4に示す。
【0003】図4に示すように、母材製造装置01は、
竪型の反応容器02と、該反応容器02内で酸水素炎中
に原料ガスを供給して石英ガラスのガラス母材形成用出
発母材(以下「出発材」という。)03の外周に多孔質
ガラス微粒子を堆積させて多孔質ガラス体04を形成す
るバーナ部05と、この多孔質ガラス体04の生成の度
合いに応じて該出発母材03を回転させながら鉛直軸方
向に引上げる引上げ装置06とからなる。
【0004】この引上げ装置06は図5に示すように出
発材03を鉛直軸回りに一定速度で回転する回転機構部
07と、この回転機構部07に鉛直方向に取付けられ上
記出発材03の一端03aを把持する出発母材支持棒
(以下「支持棒」という)08とから構成される。
【0005】この支持棒08の把持部となる下端部08
aには図5に示すように上記出発材03と同径の嵌合口
08bが形成されるとともにこの嵌合口08bに挿入さ
れる出発材03の上端部03aに設けられたピン係止孔
03bに対向するピン係止孔08cが設けられており、
出発材03を嵌合口08bに挿入してピン係止孔03b
とピン係止孔08cとを一致させて軸と直交する方向に
ピン09を挿入することにより出発材03を支持棒08
に対して固定するようになっている。
【0006】このようにして得られたガラス微粒子が堆
積した出発材03を製造装置の支持棒08より取り外す
方法としては、従来以下のような方式が知られている。
この従来の取り外し方法は図6(A),(B)に示すよ
うに、出発材03の胴部03cを作業者の手で把持した
後に上方へ少し持ち上げ、ピン係止孔03b,08c同
志を一致させピン09を抜き去る。その後、出発材03
を下げて支持棒08より抜去する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところが上述した従来
の取り外し方法では、作業者が出発材03胴部03cを
直接把持した上でガラス母材の全重量をささえるため
に、人間の手の表面にある脂分がガラス母材表面に付着
するという問題がある。この状態でガラス母材をファイ
バに線引きすると、ファイバの強度が低下するため、従
来では、支持棒08より抜去した後、酸や純水等によ
り、表面を洗浄する工程が必要となる。以上の理由か
ら、上記洗浄工程を省略するため、作業者に清浄な手袋
を着用の上、ガラス母材の取り外し作業を行なわせた
が、手袋で出発材を把持することによるガラス母材のす
べり落ち等が発生し、ハンドリングによる歩留低下が発
生するという問題がある。
【0008】本考案は上記問題に鑑み、歩留りが低下せ
ず且つ洗浄工程を経ずに良好な光ファイバを得ることが
できるために出発材を安定して取り外せる出発材取り外
し装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本考
案の出発材取り外し装置の構成は、出発材支持棒に鉛直
方向に取外し自在に支持されている出発材を取り外す出
発材取り外し装置であって、出発材の支持部側近傍に脱
着自在の軸と直交する係合ピンを設ける一方、鉛直方向
に昇降自在に設けられた昇降部と、この昇降部に対して
直交し且つ移動自在な第1スライド部と、この第1スラ
イド部及び上記昇降部に対して互いに直交し且つ移動自
在な第2スライド部と、この第2スライド部の先端部に
設けられ且つその先端部が二股のフォーク状部を有する
と共に、出発材を挾んだ際該出発材に設けられた係合ピ
ンと係合する凹部を該フォーク状部の上面にそれぞれ設
けた治具とを具備してなり、治具に設けた凹部内に出発
材に設けた係合ピンを係合した後に、昇降部を上方へ移
動して出発材の支持を解除し、出発材支持棒より該出発
材を取り外してなることを特徴とする。
【0010】
【作用】出発材にガラス微粒子を堆積させてガラス母材
を得た後に、互いに直交する三次元方向に移動自在な昇
降部、第1スライド部及び第2スライド部を所望位置へ
移動させ、出発材取り外し用治具のフォーク状部の間に
出発材を挾むように配置させる。次に出発材の上端部
に、軸と直交する係合ピンをその両端部が突出するよう
に設け、この係合ピンの突出した両端部と治具のフォー
ク状部に設けた凹部とを係合させる。両者が完全に係合
したことを確認した後に、昇降部を更に上昇させること
で治具を上昇せしめ、しかる後に、出発材を持ち上げ
る。このようにしてガラス母材の荷重を完全に治具で保
持した後に、出発材支持棒と出発材とを係止している例
えば係止ピン等の係止手段をピン係止孔より抜去する。
ここで治具を下方へ移動せしめることにより、出発材を
取り外すことが出来る。
【0011】
【実施例】以下、本考案の好適な一実施例を図面を参照
して詳細に説明する。図1は出発材取り外し装置の概略
図、図2は出発材の上部概略図、図3は出発材支持棒に
支持されている出発材を出発材取り外し装置を用いて取
り外す状態を表わす概略図である。
【0012】図1に示すように本実施例に係る取り外し
装置は、鉛直方向に昇降自在に設けられた昇降部11
と、この昇降部11に対して直交し且つ移動自在な第1
スライド部12と、この第1スライド部12及び上記昇
降部に対して互いに直交し且つ移動自在な第2スライド
部13と、この第2スライド部13の先端部13aに設
けられた出発材取り外し用治具14とを具備してなり、
これら互いに直交する三次元方向(X,Y,Z方向)に
移動自在な昇降部11、第1スライド部12及び第2ス
ライド部13より構成することで、所望位置への治具1
4の動作を可能としている。
【0013】また、本実施例では、上記昇降部11、第
1及び第2スライド部12,13はLMガイドとボール
軸とによって構成されており、該ボール軸を電動モータ
Mにより駆動することで昇降及び移動動作を行ってい
る。尚、この昇降動作はボール軸にギアとハンドルとを
取り付けることで、人力で昇降させたり、あるいは、L
Mガイドにエアシリンダを直結させて行うようにしても
よい。
【0014】一方、図2,3に示すように出発材15は
出発材支持棒16の嵌合口16a内に嵌合されており、
且つ支持棒16のピン係止孔16bと出発材のピン係止
孔15aとには、軸と直交する方向に係止ピン17が挿
入され支持している。また、この出発材15には、ピン
係止孔15aの下方近傍にピン係止孔15aと同方向に
脱着自在の係合ピン18係合用の小孔15bが突設され
ている。
【0015】この出発材15には、前述した従来技術で
述べたようにその下端側にはガラス微粒子を堆積させて
ガラス母材19を得るようにしている(図1(B)参
照)。
【0016】また、第2スライド部13の先端に設けら
れた上記出発材取り外し用治具14は、その先端部が二
股のフォーク形状としており、このフォーク状部14
a,14bの上面には、出発材15を挾んだ際に該出発
材15に設けられた係合ピン18と係合する凹部14c
がそれぞれ形成されている(図3参照)。
【0017】このような取り外し装置を用いての出発材
の取り外し作業について次に説明する。
【0018】出発材15にガラス微粒子を堆積させてガ
ラス母材19を得た後に、昇降部11を上昇させると共
に第1及び第2スライド部12,13をX,Y,Z方向
の任意の位置へ移動させ、出発材取り外し用治具14の
フォーク状部14a,14bの間に出発材15を挾むよ
うに配置させる。
【0019】次に出発材15の上端部に設けた係合用ピ
ン係合用の小孔15bにピンの両端部18a,18bが
突出するよう係合ピン18を挿通し、この18の突出し
た両端部18a,18bと治具14のフォーク部材14
a,14bに設けた凹部14cとを係合させる。
【0020】両者が完全に係合したことを確認した後
に、昇降部11を更に上昇させることで、治具14を上
昇せしめ、しかる後に、出発材15を持ち上げる。この
ようにしてガラス母材の荷重を完全に治具14で保持し
た後に、出発材支持棒16と出発材15とを係止してい
る係止ピン17をピン係止孔15aより抜去する。
【0021】ここで治具14を下方へ移動せしめること
により、出発材14を取り外すことが出来る。
【0022】以上の操作により、出発支持棒16より出
発材14の端部を作業者が直接接触することなく取り外
しを行うことができる。
【0023】更に、本実施例においては、取り外し装置
の第1及び第2スライド部12,13及び昇降部11を
例えばテフロン製のカバー20で覆い且つ治具14及び
ピン18の表面にテフロンコーティングを施しており、
これにより、該取り外し装置からの作動時における金属
粉の発生を防止している。
【0024】次に上記装置を使用して出発材を取り外し
た場合と、使用しないで従来通り手で取り外した場合に
ついて比較を行う。
【0025】 共通の条件 ・製造したファイバ:純シリカコアシングルモードファ
イバ ・弗酸、純水による洗浄:省略 線引条件 ・ヒーター温度:2120℃ ・線引速度:100m/分 ・破断テスト張力:2kgf
【0026】取り外し装置を用いて出発材15を出発材
支持棒16より取外した後に線引きを行った結果、光フ
ァイバの破断確率は100kmに1回であり、伝送損失
は0.18dB/km・cと良好なものが得られた。
【0027】一方、図5に示す従来方式の手によって取
り外し、線引きを行った結果、製造した光ファイバの破
断確率は40kmに1回であり、伝送損失は0.19d
B/km・cであった。また、図1〜図3に示す実施例
に於て、テフロン製のカバー20を省略し、且つ治具1
4、ピン18表面に何もコーティングを行わず金属面を
露出させた取り外し装置を使用した場合は、破断確率は
80kmに1回であり、伝送損失は0.20dB/km
であった。
【0028】なお従来の方式(図5に示した方法)によ
り得られたガラス母材について、例えば弗酸・純水によ
る洗浄を行ったものについても製造を行ったところ、破
断確率は100kmであり伝送損失は0.18dB/k
mであった。この時に使用した弗酸の濃度は1wt%水
溶液であり、洗浄時間は6時間であった。
【0029】よって本実施例の装置は洗浄することなく
従来の洗浄したのと同等の測定結果を示し、良好なファ
イバを得ることが確認された。
【0030】以上実施例に於て純シリカコアシングルモ
ードファイバを例にとって説明を行ったが、他のファイ
バ例えばGe−SMファイバ、分散シフトファイバ、G
e−GIファイバ等についても同様の効果が得られる。
【0031】
【考案の効果】以上実施例と共に詳しく述べたように、
本考案に係る出発母材取り外し装置を用いることによ
り、従来作業者の手を用いて取り外す必要がなくなり、
従来弗酸等を用いて洗浄していた洗浄工程を経ずに良好
なファイバ用母材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る出発取り外し装置の概
略図である。
【図2】出発材の上端部概略図である。
【図3】出発材支持棒に出発材が支持されている状態を
表わす概略図である。
【図4】光ファイバ母材製造装置の概略図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】出発材を取り外す様子を表わす概略図である。
【符号の説明】
11 昇降部 12 第1スライド部 13 第2スライド部 14 出発材取り外し治具 14a,14b フォーク状部 14c 凹部 15 出発材 16 出発材支持棒 17 係止ピン 18 係合ピン 19 ガラス母材 20 カバー

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出発材支持棒に鉛直方向に取外し自在に
    支持されている出発材を取り外す出発材取り外し装置で
    あって、出発材の支持部側近傍に脱着自在の軸と直交す
    る係合ピンを設ける一方、鉛直方向に昇降自在に設けら
    れた昇降部と、この昇降部に対して直交し且つ移動自在
    な第1スライド部と、この第1スライド部及び上記昇降
    部に対して互いに直交し且つ移動自在な第2スライド部
    と、この第2スライド部の先端部に設けられ且つその先
    端部が二股のフォーク状部を有すると共に、出発材を挾
    んだ際該出発材に設けられた係合ピンと係合する凹部を
    該フォーク状部の上面にそれぞれ設けた治具とを具備し
    てなり、治具に設けた凹部内に出発材に設けた係合ピン
    を係合した後に、昇降部を上方へ移動して出発材の支持
    を解除し、出発材支持棒より該出発材を取り外してなる
    ことを特徴とする出発材取り外し装置。
JP567091U 1991-02-13 1991-02-13 出発材取り外し装置 Expired - Lifetime JP2553292Y2 (ja)

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JPH04106329U JPH04106329U (ja) 1992-09-14
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