JP2552018Y2 - 水平引込みクレーン - Google Patents

水平引込みクレーン

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JP2552018Y2
JP2552018Y2 JP5886592U JP5886592U JP2552018Y2 JP 2552018 Y2 JP2552018 Y2 JP 2552018Y2 JP 5886592 U JP5886592 U JP 5886592U JP 5886592 U JP5886592 U JP 5886592U JP 2552018 Y2 JP2552018 Y2 JP 2552018Y2
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哲雄 磯島
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川鉄マシナリー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ダブルリンク式の水平
引込みクレーンに関するものであり、具体的には、クレ
ーン本体に連結されたメインブーム及びテンションブー
ムと、メインブーム及びテンションブームに連結され
て、先端に設けた第1シーブ及び第2シーブがメインブ
ームの揺動により水平移動されるトップブームと、メイ
ンブームとトップブームとの間に介装されたリンク機構
により支持されて、ブーム動作に拘わらず、第2シーブ
に対してそのクレーン本体側の略一定位置に保持される
第3シーブと、クレーン本体に設けた第1ドラムから第
1シーブを経てスプレッダに至る第1ワイヤロープと、
クレーン本体に設けた第2ドラムから第2シーブ更に第
3シーブを経てスプレッダに至る第2ワイヤロープとを
具備する水平引込みクレーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の引込みクレーンは、図
6及び図7に示す如く、走行体1上に旋回可能に支持さ
れたクレーン本体2と、クレーン本体2の下部及び上部
に夫々上下揺動自在に連結3a,4aされたメインブー
ム3及びテンションブーム4と、クレーン本体2とメイ
ンブーム3との間に介装された引込み装置5と、中央部
及び基端部をメインブーム3及びテンションブーム4に
連結6a,6bされたトップブーム6と、トップブーム
6の先端部に回転軸線を一致させて設けられた各一対の
第1及び第2シーブ7,8と、メインブーム3及びトッ
プブーム6にリンク機構9を介して支持された一対の第
3シーブ10と、テンションブーム4とトップブーム6
との連結部6bに軸線を一致させて設けられた各一対の
第4及び第5シーブ11,12と、クレーン本体2とテ
ンションブーム4との連結部4aに軸線を一致させて設
けられた各一対の第6及び第7シーブ13,14と、ク
レーン本体2に設けられた第1及び第2ドラム15,1
6と、第1ドラム15から第6シーブ13,第4シーブ
11更に第1シーブ7を経てスプレッダ19に至る一対
の第1ワイヤロープ17と、第2ドラム16から第7シ
ーブ14,第5シーブ12,第2シーブ8更に第3シー
ブ10を経てスプレッダ19に至る一対の第2ワイヤロ
ープ18とを具備してなる。
【0003】而して、この水平引込みクレーンにあって
は、引込み装置5によりメインブーム3を上下揺動させ
ると、ブーム3,4,6からなるリンク構造の機能によ
って、トップブーム3の旋回半径Rが、その先端シーブ
7,8を略一定高さに保持した状態で変化することにな
る。また、かかる旋回半径Rの変化に拘わらず、第3シ
ーブ10は、これを支持するリンク機構9の機能によ
り、トップブーム先端の第2シーブ8に対してクレーン
本体側の一定位置に保持せしめられることになる。した
がって、第1シーブ7からスプレッダ19に至る第1ワ
イヤロープ部分17aの鉛直方向距離L1 と第2シーブ
8から第3シーブ10を経てスプレッダ19に至る第2
ワイヤロープ部分18aの鉛直方向距離L2 とは同一に
維持されて、メインブーム3の揺動操作により、スプレ
ッダ19ないしコンテナ20を近似的な水平状態で移送
させうるのである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】かかる水平引込みクレ
ーンにあって、それがブーム3,4,6及びリンク機構
9からなるリンク構造物である以上、第3シーブ10の
第2シーブ8に対する相対位置(以下「両シーブ8,1
0の回転中心を通過する直線が鉛直線となす角度θ」を
もって特定することにする)を近似的に一定に維持して
おくことができるにすぎず、当該相対位置θが引込み装
置5による旋回半径Rの変更操作に伴って若干変化する
は止むを得ないところである。
【0005】しかし、かかる相対位置θが変化すると、
第1ワイヤロープ部分17aの鉛直方向距離L1 は変化
しないが、第2ワイヤロープ部分18aの鉛直方向距離
2が変化することから、両者L1 ,L2 間に差Δ(Δ
=L1 −L2 であり、以下「スプレッダ吊点差」とい
う)が生じ、このスプレッダ吊点差Δが旋回半径Rの変
化に伴い変動することになる。例えば、最大旋回半径の
ときにスプレッダ吊点差Δが零となるように設定した場
合、旋回半径Rの変化により、スプレッダ吊点差Δは図
5に示す如く変動することになり、スプレッダ吊点差Δ
が正の場合は図7に鎖線図示する如くスプレッダ19な
いしコンテナ20が傾斜し、負の場合は逆方向に傾斜す
ることになる。このようなスプレッダ吊点差Δの変動
は、第3シーブ10をリンク機構9で支持させている構
造上、不可避的且つ宿命的なものである。
【0006】このように、従来の水平引込みクレーンに
あっては、旋回半径Rの変化によってスプレッダ19な
いしコンテナ20が傾くため、スプレッダ19とコンテ
ナ20との脱着が極めて困難となるといった問題を生じ
ていた。また、傾きが大きい場合には、コンテナ20の
水平移送を円滑に行い難い。
【0007】本考案は、このような点に鑑みてなされた
もので、スプレッダ吊点差が生じた場合にもスプレッダ
姿勢を水平に自動的に修正することができる水平引き込
みクレーンを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の目的を
達成すべく、特に、第1ドラムから第1シーブに至る第
1ワイヤロープ経路及び第2ドラムから第2シーブに至
る第2ワイヤロープ経路に伸縮自在に設けられた第1迂
回経路及び第2迂回経路と、両迂回経路を相反して同一
量伸縮させる関係に連結する、シーソ状に揺動自在な連
結部材と、この連結部材を揺動操作する操作機構と、第
1シーブからスプレッダに至る第1ワイヤロープ部分の
鉛直方向距離と第2シーブから第3シーブを経てスプレ
ッダに至る第2ワイヤロープ部分の鉛直方向距離との差
を補正してスプレッダ姿勢を水平に修正すべく前記操作
機構を自動制御する制御装置と、を具備するスプレッダ
姿勢修正装置を設けおくことを提案する。
【0009】
【作用】操作機構により連結部材を揺動操作させると、
第1及び第2迂回経路の一方が伸長されると共に他方が
縮小されることになる。その結果、第1及び第2ワイヤ
ロープ部分の一方が伸長されると共に他方が縮小される
ことになる。したがって、連結部材の揺動操作により両
迂回経路の伸縮量を両ワイヤロープ部分間に生じたスプ
レッダ吊点差に応じて調整することによって、このスプ
レッダ吊点差を零に補正することができる。すなわち、
スプレッダ吊点差によりスプレッダ姿勢が傾いたときに
も、これを水平姿勢に修正することができる。ところ
で、両ワイヤロープ部分間に生じるスプレッダ吊点差
は、メインブームの引込み量つまり旋回半径との関係に
おいて一定であり、予め算出することができる。したが
って、制御装置により、予め算出されたスプレッダ吊点
差に基づき、旋回半径に応じて操作機構を制御すること
は容易であり、スプレッダ姿勢を水平に自動修正するこ
とができる。
【0010】かかるスプレッダ姿勢修正装置にあって
は、両迂回経路がシーソ状に揺動自在な連結部材により
相反して同一量伸縮されるように連結されていることか
ら、連結部材には、その揺動支点の両側において、両ワ
イヤロープの張力がバランスされて作用することにな
る。したがって、連結部材を揺動させるに必要な操作力
は極く僅かで済む。また、両迂回経路の伸縮による第1
ワイヤロープ部分の鉛直方向距離と第2ワイヤロープ部
分の鉛直方向距離との相対変化量は、一方の迂回経路に
おけるロープ長の伸長量と他方の迂回経路におけるロー
プ長の縮小量との合計となることから、スプレッダ吊点
差を零に補正するために必要とされる各迂回経路の伸縮
量は当該スプレッダ吊点差の数分の1となり、連結部材
の揺動操作量が僅かで済む。したがって、このことと上
記した如く大きな操作力を必要としないことから、操作
機構を極めて小形化することができ、延いては装置全体
の小形化を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本考案の構成を図1〜図5に示す実施
例に基づいて具体的に説明する。図1に示す水平引込み
クレーンにおいて、2は走行体1上に旋回可能に設けら
れたクレーン本体、3はクレーン本体2の下部に上下揺
動可能に連結3aされたメインブーム、4はクレーン本
体2の上部に上下揺動可能に連結4aされたテンション
ブーム、5はメインブーム3を揺動操作させる引込み装
置、6はメインブーム3及びテンションブーム4に中央
部及び基端部を連結6a,6bされたトップブーム、7
はトップブーム6の先端部に設けられた一対の第1シー
ブ、8はトップブーム6の先端部に第1シーブ7と回転
軸線を一致させて設けられた一対の第2シーブ、9はメ
インブーム3とトップブーム6との間に介装された一対
のリンク機構、10はリンク機構9により第2シーブ8
の後方且つ下方に支持された一対の第3シーブ、11は
テンションブーム4とトップブーム6との連結部6bに
設けられた一対の第4シーブ、12は該連結部6bに第
4シーブ11と回転軸線を一致させて設けられた一対の
第5シーブ、13はクレーン本体2とテンションブーム
4との連結部4aに設けられた一対の第6シーブ、14
は該連結部4aに第6シーブ13と回転軸線を一致させ
て設けられた一対の第7シーブ、15はクレーン本体2
に設けられた第1ドラム、16はクレーン本体2に設け
られた第2ドラム、17は第1ドラム15から第6シー
ブ13,第4シーブ11,第1シーブ7を経てスプレッ
ダ19に至る一対の第1ワイヤロープ、18は第2ドラ
ム16から第7シーブ14,第5シーブ12,第2シー
ブ8,第3シーブ10を経てスプレッダ19に至る一対
の第2ワイヤロープ、21はスプレッダ姿勢修正装置で
ある。
【0012】ブーム3,4,6の長さ及び連結構造は、
メインブーム3を引込み装置5により揺動操作すること
により、トップブーム6の先端シーブ7,8を一定高さ
位置に維持させた状態で水平移動させ、その旋回半径R
を所定の範囲(最大旋回半径をR0 とし、最小旋回半径
をRn とする)で変化させるように設定されている。
【0013】各リンク機構9は、図1及び図2に示す如
く、メインブーム3におけるトップブーム連結点6aの
近傍部位に枢着連結22aされた第1リンク22と、ト
ップブーム6の先端部と第1リンク22の自由端部との
間に枢着連結23a,23bされた第2リンク23と、
第2リンク23のトップブーム連結点23a寄りの部位
に回転自在に軸支24aされた第3リンク24とを具備
し、ブーム3,4,6の動作に拘わらず、第2リンク2
3の鉛直線に対する傾斜角度を略一定に保持させるよう
になっている。第3シーブ10は、第3リンク24の自
由端部に枢支10aされていて、第2シーブ8の後方位
置である4点吊り位置(図2における実線位置)とその
前方位置である2点吊り位置(図2における鎖線位置)
とに亘って揺動自在とされている。第2リンク23と第
3リンク24との間には、図示していないが、第3シー
ブ10を上記二位置の何れかに選択的に固定保持すべく
第3リンク24を揺動駆動させる手段及び第2リンク2
3にロックさせる手段が介装されている。例えば、リン
ク駆動手段は、第2リンク23に設けた遠隔操作のモー
タとこれに第3リンク24の支軸24aを連動連結させ
るベルト伝動機構,ギヤ伝動機構とからなり、ロック手
段は、4点吊り位置又は2点吊り位置の状態において第
3リンク24を第2リンク23にロックするロック体
と、これを上記モータによりロック解除位置とロック作
用位置とに亘って動作させる動作機構とからなる。した
がって、リンク機構9によれば、ブーム3,4,6の動
作に拘わらず、第3シーブ10が第2シーブ8に対して
選択された一定の相対位置(4点吊り位置又は2点吊り
位置)に保持されることになる。なお、2点吊り位置は
フック等を吊支させる場合に選択されるものであるが、
本考案を説明する上で直接関係しないことから、以下に
おいては、各第3シーブ10を4点吊り位置に保持させ
て、スプレッダ19を吊支させた場合に限定して説明す
ることとする。
【0014】ところで、この実施例では、ブーム3,
4,5及びリンク機構9のリンク比を最大旋回半径R0
においてスプレッダ吊点差Δが零となるように設定して
あり、旋回半径Rの変化に伴い、スプレッダ吊点差Δが
図5に示す如く変動するものとする。ここに、スプレッ
ダ吊点差とは、前述した如く、第1シーブ7からスプレ
ッダ19に至る第1ワイヤロープ部分17aの鉛直方向
距離L1 と第2シーブ8から第3シーブ10を経てスプ
レッダ19に至る第2ワイヤロープ部分18aの鉛直方
向距離L2 との差Δ(=L1 −L2 )をいう。
【0015】スプレッダ姿勢修正装置21は、図1〜図
5に示す如く、第1ドラム15から各第1シーブ7に至
る各第1ワイヤロープ経路17b及び第2ドラム16か
ら各第2シーブ8に至る各第2ワイヤロープ経路18b
に同一方向に伸縮自在に設けられた第1迂回経路17
c,17c及び第2迂回経路18c,18cと、各第1
及び第2迂回経路17c,18cを相反して同一量伸縮
される関係に連結するシーソ状の連結部材25,25
と、各連結部材25を揺動操作する操作機構26,26
と、操作機構26,26を自動制御する制御装置27と
を具備する。
【0016】各迂回経路17c,18cは、図1〜図4
に示す如く、クレーン本体2の上端部4aにシーブ1
3,14と回転軸線を一致させて固定シーブ28,29
を設けると共に、その直下位に配して可動シーブ30,
31を設けて、各ドラム15,16から導いたワイヤロ
ープ17,18を、第6又は第7シーブ13,14を経
て可動シーブ30,31に巻き回した上、更に固定シー
ブ28,29を経て第4又は第5シーブ11,12へと
導くことによって、形成されている。各可動シーブシー
ブ30,31は、その支軸30a,31aをクレーン本
体2に設けたガイド32,33に上下スライド自在に支
持させることによって、迂回経路17c,18cを上下
方向において伸縮させるべく移動自在とされている。し
たがって、各迂回経路17c,18cをhだけ伸長(又
は縮小)させると、その経路を構成するロープ部分の長
さが2h伸長(又は縮小)され、その結果、固定シーブ
28,29からトップブーム先端シーブ7,8を経てス
プレッダ19に至るロープ部分の長さが2h縮小(又は
伸長)されるようになっている。
【0017】各連結部材25は、図3及び図4に示す如
く、その中央部をクレーン本体2にシーソ状に揺動自在
に支持25aされた杆状のもので、その両端部は可動シ
ーブ30,31の支軸30a,31aに連結されてい
る。したがって、連結部材25を揺動させることによ
り、第1及び第2迂回経路17c,18cを相反して同
一量h伸縮させうるようになっている。
【0018】各操作機構26は、図1〜図4に示す如
く、連結部材25の一端部に連結したモートルシリンダ
(又は油圧シリンダ)で構成されており、シリンダの伸
縮により連結部材25を揺動操作させる。両シリンダ2
6,26は連動して作動されるようになっており、両第
1迂回経路17c,17c又は両第2迂回経路18c,
18cの伸縮量を同一とすべく、両連結部材25,25
を同期して揺動操作させうる。なお、最大旋回半径R0
(スプレッダ吊点差Δ=0)の場合においては、図3及
び図4(A)に示す如く、シリンダ26がストロークの
略中間点まで伸長されており、水平姿勢の連結部材25
により両迂回経路17c,18cが同一長Hに保持され
た状態(以下「基準状態」という)をとる。
【0019】したがって、シリンダ26をhだけ伸長
(又は縮小)させると、第1迂回経路17cがh伸長
(又は縮小)して(その構成ロープ部分が2h伸長(又
は縮小)して)、第1ロープ部分17aの鉛直方向距離
1 が2h縮小(又は伸長)されると共に、第2迂回経
路18cがh縮小(又は伸長)して(その構成ロープ部
分が2h縮小(又は伸長)して)、第2ロープ部分18
aの鉛直方向距離L2 が2h伸長(又は縮小)されるこ
とになる。すなわち、シリンダ26をhだけ伸縮させる
ことにより、両ロープ部分17a,18aの鉛直方向距
離差を4h増減調整させることができ、スプレッダ吊点
差を補正させるために必要なシリンダ26の伸縮量はそ
の補正量の1/4でよいことになる。例えば、旋回半径
が最大R0 の状態から変化して、L1 >L2 となって、
正のスプレッダ吊点差Δ1 (=L1 −L2 >0)が生じ
た場合、図4(B)に示す如く、同図(A)の基準状態
からシリンダ26をΔ1 /4だけ伸長させて、第1迂回
経路17cをΔ1 /4伸長させると共に第2迂回経路1
8cをΔ1 /4縮小させると、第1ワイヤロープ部分1
7aの鉛直方向距離L1 がΔ1 /2縮小され且つ第2ワ
イヤロープ部分18aの鉛直方向距離L2 がΔ1 /2伸
長されて、その間に生じたスプレッダ吊点差Δ1を零に
補正することができる。
【0020】制御装置27は、スプレッダ19の水平方
向位置つまり旋回半径Rを検出する位置検出器28とス
プレッダ19の水平移送方向つまり旋回半径Rの変化方
向を検出する方向検出器29とを具備し、両検出器2
8,29からの信号により、予め設定された旋回半径R
とスプレッダ吊点差Δとの関係に基づいて、シリンダ2
6,26を伸縮制御する。なお、位置検出器28は、例
えば引込み装置5に装備されるセルシンで兼用構成され
ており、メインブーム3の引込み量を旋回半径Rとして
検出する。方向検出器29は、例えば引込み装置5に装
備される引込みコントローラで兼用構成されており、メ
インブーム3の引込み方向を旋回半径Rの変化方向(旋
回半径Rの増減)として検出する。
【0021】この制御システムにあっては、図5に示す
如く、予め、旋回半径の変動区間R0 〜Rn をn等分し
て、n+1個の基準点R0 ,R1 ……Rn-1 ,Rn とn
個の基準区間A1 ,A2 ……An-1 ,An とを設定する
と共に、各基準点におけるスプレッダ吊点差Δ(最大旋
回半径R0 のときのスプレッダ吊点差Δを零とし、これ
を基準としてL1 >L2 の場合を正、L1 <L2 の場合
を負とする)を設定しておき、例えば、位置検出器28
により検出旋回半径Rx がスプレッダ吊点差Δが正であ
る基準区間Am にあること及び方向検出器29により検
出旋回半径Rxが減少変化すること(旋回半径Rx が基
準点Rm に向かう方向に変化すること)が検出された場
合には、基準点Rm-1 におけるスプレッダ吊点差+Δ
m-1 と基準点Rm におけるスプレッダ吊点差+Δm との
相対差−δx (=(+Δm )−(+Δm-1 ))の1/4
を補正必要量として演算し、シリンダ26,26をδx
/4だけ縮小させる。逆に、方向検出器29により検出
旋回半径Rx が増加変化すること(旋回半径Rx が基準
点Rm-1 に向かう方向に変化すること)が検出された場
合には、基準点Rm におけるスプレッダ吊点差+Δm
基準点Rm-1 におけるスプレッダ吊点差+Δm-1 の相対
差+δx (=(+Δm-1 )−(+Δm ))の1/4を補
正必要量として演算し、シリンダ26,26をδx /4
だけ伸長させる。また、位置検出器28により検出旋回
半径Ry がスプレッダ吊点差Δが負である基準区間A
n-1 にあること及び方向検出器29により検出旋回半径
y が減少変化すること(旋回半径Ry が基準点Rn-1
に向かう方向に変化すること)が検出された場合には、
基準点Rn-2 におけるスプレッダ吊点差−Δn-2 と基準
点Rn-1 におけるスプレッダ吊点差−Δn-1 の相対差−
δy (=(−Δn-1 )−(−Δn-2 ))の1/4を補正
必要量として演算し、シリンダ26,26をδy /4だ
け縮小させる。逆に、方向検出器29により検出旋回半
径Ry が増加変化すること(旋回半径Ry が基準点R
n-2 に向かう方向に変化すること)が検出された場合に
は、基準点Rn-1 におけるスプレッダ吊点差−Δn-1
基準点Rn-2 におけるスプレッダ吊点差−Δn-2 の相対
差+δx (=(−Δn-2 )−(−Δn-1 ))の1/4を
補正必要量として演算し、シリンダ26,26をδy
4だけ伸長させる。このような制御を各基準区間におい
て繰り返すことにより、旋回半径Rの変動に拘わらず、
スプレッダ姿勢を水平に修正,維持することができる。
【0022】なお、上記制御システムでは、シリンダ2
6,26の伸縮量を上記した相対差δに基づいて制御す
る、例えば基準点R1 を通過して基準点R2 に向かう場
合、基準点R1 におけるシリンダ26,26の伸縮状態
(例えば図4(B)に示す如く、図4(A)の基準状態
からΔ1 /4だけ伸長させた状態)を基準として、シリ
ンダ26,26を更にδz /4(=(Δ2 −Δ1 )/
4)だけ伸長制御させるようにしたが、シリンダ26,
26の伸縮量を最大旋回半径R0 を基準とした絶対的な
スプレッダ吊点差Δに基づいて制御するようにしてもよ
い。すなわち、例えば上記した如く基準点R1 を通過し
て基準点R2 に向かう場合には、シリンダ26,26
を、図4(A)の基準状態に対してΔ2 /4だけ伸長さ
れた状態となるまで、伸長或いは伸縮させるように制御
するのである。
【0023】また、制御装置27において、必要なシリ
ンダ伸縮量は演算器によって演算するようにしてもよい
が、予め基準点ないし基準区間毎に設定,記憶させてお
いてもよい。勿論、基準点ないし基準区間の数を無限大
として、スプレッダ姿勢を無段階的に修正制御するよう
にすることも可能である。
【0024】ところで、ブーム連結構造やリンク機構9
の構成によっては、鉛直方向距離L1 ,L2 に然程大き
な差が生じない場合がある。かかる場合、スプレッダ1
9ないしコンテナ20が僅かに傾く程度であることか
ら、その水平移送についてはスプレッダ姿勢を修正する
必要はない。しかし、スプレッダ19が僅かでも傾いて
いると、スプレッダ19のコンテナ20への脱着は困難
である。したがって、このように場合には、かかる脱着
を行なうときのみ、つまりメインブーム3を停止させて
スプレッダ19を昇降させるときのみ、上記制御を行な
うようにすることができる。この場合、方向検出器29
は特に必要としない。
【0025】また、操作機構26はシリンダ以外の機構
で構成することも可能であり、両連結部材25,25を
リンク機構等を介して一の操作機構26により操作させ
るように構成することも可能である。
【0026】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、スプレッダ姿勢の傾動による不都合を解消し
て、コンテナ荷役を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る水平引き込みクレーンの一実施例
を示す側面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す詳細図である。
【図3】スプレッダ姿勢矯正装置を示す斜視図である。
【図4】同装置の作用説明図である。
【図5】旋回半径とスプレッダ吊点差との関係を示すグ
ラフである。
【図6】従来の水平引込みクレーンを示す側面図であ
る。
【図7】図6の要部拡大図である。
【符号の説明】
2…クレーン本体、3…メインブーム、4…テンション
ブーム、5…引込み装置、6…トップブーム、7…第1
シーブ、8…第2シーブ、9…リンク機構、10…第3
シーブ、11…第4シーブ、12…第5シーブ、13…
第6シーブ、14…第7シーブ、15…第1ドラム、1
6…第2ドラム、17…第1ワイヤロープ、17a…第
1シーブからスプレッダに至る第1ワイヤロープ部分、
17b…第1ドラムから第1シーブに至る第1ワイヤロ
ープ経路、17c…第1迂回経路、18…第2ワイヤロ
ープ、18a…第2シーブから第3シーブを経てスプレ
ッダに至る第2ワイヤロープ部分、18b…第2ドラム
から第2シーブに至る第2ワイヤロープ経路、18c…
第2迂回経路、19…スプレッダ、20…コンテナ、2
1…スプレッダ姿勢修正装置、25…連結部材、26…
シリンダ(操作機構)、27…制御装置、L1 …第1ワ
イヤロープ部分の鉛直方向距離、L2 …第2ワイヤロー
プ部分の鉛直方向距離、R…旋回半径、Δ…スプレッダ
吊点差(第1ワイヤロープ部分の鉛直方向距離と第2ワ
イヤロープ部分の鉛直方向距離との差)。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン本体に連結されたメインブーム
    及びテンションブームと、メインブーム及びテンション
    ブームに連結されて、先端に設けた第1シーブ及び第2
    シーブがメインブームの揺動により水平移動されるトッ
    プブームと、メインブームとトップブームとの間に介装
    されたリンク機構により支持されて、ブーム動作に拘わ
    らず、第2シーブに対してそのクレーン本体側の略一定
    位置に保持される第3シーブと、クレーン本体に設けた
    第1ドラムから第1シーブを経てスプレッダに至る第1
    ワイヤロープと、クレーン本体に設けた第2ドラムから
    第2シーブ更に第3シーブを経てスプレッダに至る第2
    ワイヤロープとを具備する水平引込みクレーンにおい
    て、第1ドラムから第1シーブに至る第1ワイヤロープ
    経路及び第2ドラムから第2シーブに至る第2ワイヤロ
    ープ経路に伸縮自在に設けられた第1迂回経路及び第2
    迂回経路と、両迂回経路を相反して同一量伸縮させる関
    係に連結する、シーソ状に揺動自在な連結部材と、この
    連結部材を揺動操作する操作機構と、第1シーブからス
    プレッダに至る第1ワイヤロープ部分の鉛直方向距離と
    第2シーブから第3シーブを経てスプレッダに至る第2
    ワイヤロープ部分の鉛直方向距離との差を補正してスプ
    レッダ姿勢を水平に修正すべく前記操作機構を自動制御
    する制御装置と、を具備するスプレッダ姿勢修正装置を
    設けたことを特徴とする水平引込みクレーン。
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