JP2550929Y2 - 船尾管シール装置 - Google Patents

船尾管シール装置

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JP2550929Y2
JP2550929Y2 JP1990047289U JP4728990U JP2550929Y2 JP 2550929 Y2 JP2550929 Y2 JP 2550929Y2 JP 1990047289 U JP1990047289 U JP 1990047289U JP 4728990 U JP4728990 U JP 4728990U JP 2550929 Y2 JP2550929 Y2 JP 2550929Y2
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仁吾 宮崎
久志 吉田
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日本マリンテクノ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、加圧流体を用いて圧力調整する船尾管シー
ル装置に関する。
〔従来の技術〕
周知の如く小型船を除く船舶の船尾管シールには、油
潤滑式のシール装置が多く用いられている。例えば第2
図に示すように最船尾側シールリング4のリップを海水
側に向け、それ以外のシールリング5,6のリップを船内
側に向けて配列し、シールリング4,5の間に形成される
最船尾環状空間11に空気又は油を充填し、最船内側シー
ルリング6の正面環状空間12と背面環状空間13に送油管
17,19、及び返油管20,30を夫々接続し、且つ送返油管に
圧力調整バルブ21,22,23,24を設け、送返油管と船尾管
タンク25、及び循環ポンプ26からなる油循環機構にて、
正面環状空間12と背面環状空間13の圧力を調整する手段
が知られている。
〔考案が解決しようとする課題〕
前記船尾管シール装置にあっては、背面環状空間に接
続する返油管を船体船尾部材や船尾管軸受等の制約によ
り小径にしなければならないが、返油管を小径にすると
返流抵抗が大きくなるので、その分、循環圧力を高めな
ければならず、循環圧力を高くすると、中間シールリン
グの負荷も大きくなる問題点があった。
又油温の上下により油の粘度が変化する為、船の喫水
変化がなくとも正面環状空間と背面環状空間の差圧に変
化が生じた場合、循環ポンプと送返油管に設けた4ケの
圧力調整バルブを繁雑に操作して差圧を一定に保たなけ
ればならない問題点があった。
更に正面環状空間と背面環状空間に、送油管と返油管
を夫々接続する必要があるため、配管数が多くなる欠点
もあった。
本考案は、従来技術の有するこのような問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的とする所は、背面環状
空間への配管数を減らすと共に、環状空間内の圧力を低
くしてシールリングの負荷を小さくし、且つ圧力調整を
簡単にした船尾管シール装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本考案における船尾管シ
ール装置は、最船尾環状空間に流体を充填し、正面環状
空間と背面環状空間に油循環回路の船尾管タンクより送
油管を分岐配管する一方、正面環状空間に連通する船内
環状空間にのみ船尾管タンクより返油管を配管し、送油
管に循環ポンプを、返油管に圧力調整バルブを設け、こ
れらによって正背面環状空間を最船尾環状空間より高圧
にし得るようにしたものである。
〔作用〕
正面環状空間と背面環状空間に循環ポンプより分岐供
給された油の内、正面環状空間に供給された油は、船内
環状空間まで抵抗の少ない状態で達し、船内環状空間よ
り太い返油管で船尾管タンクに回収されるので、正面環
状空間の回収圧力は低くなる。
正面環状空間の回収圧力が低くなることにより、背面
環状空間との間に圧力差が生じ、その圧力差によって背
面環状空間より正面環状空間に油が漏れて、正面環状空
間に供給された油と共に船尾管タンクに回収され、最船
内側シールリングのリップが非接触状態となる。
〔実施例〕 以下、本考案における船尾管シール装置の構造を実施
例の図面に基づき説明する。
1は船尾管軸受14と15を介して船尾部材16に支承され
るプロペラ軸で、プロペラ軸1の船尾部材16より後方に
船外ライナー2を固定すると共に、船内側に船内ライナ
ー9を固定する。
10は船外ライナー2を覆うハウジング部材で、ハウジ
ング部材10は船尾部材16の船外側に取付けられ、船外ラ
イナー2に摺接する複数のシールリング4,5,6を固定
し、その内、最船尾側シールリング4のリップを海水側
に向け、それ以外のシールリング5,6のリップを船内27
に向けて配列し、最船尾側シールリング4と次に位置す
る中間シールリング5の間に最船尾環状空間11を形成
し、最船内側シールリング6と船尾管軸受14の間に正面
環状空間12を、中間シールリング5と最船内側シールリ
ング6の間に背面環状空間13を形成する。
そして正面環状空間12は、船尾管軸受14と15を取付け
ている船尾部材16の内部において船内環状空間18に連通
している。
7,8は船内ライナー9に摺接するシールリングで、該
シールリング7,8のリップを海水側に向けて配列し、シ
ールリング7の正面側に、前記正面環状空間12と連通す
る船内環状空間18を形成し、船内タンク28よりシールリ
ング7,8の間に油を供給する。
図中3は、ハウジング部材10の最船尾側に設ける漁網
侵入防止用リングである。
Hは船内27よりハウジング部材10の正面環状空間12と
背面環状空間13に油を供給し、その油を船内27に回収す
る油循環回路で、該回路Hは船内27に設ける船尾管タン
ク25と、該タンク25より正面環状空間12に配管する第一
送油管17、該送油管17より背面環状空間13に分岐配管す
る第二送油管19、船尾管タンク25より船内環状空間18に
のみ配管する返油管20から構成され、送油側に循環ポン
プ26を、且つ第二送油管19に開閉弁29を設けると共に、
返油管20に圧力調整バルブ21を設けている。
この油循環回路Hは循環ポンプ26、及び圧力調整バル
ブ21の開度調整により正面環状空間12と背面環状空間13
に、最船尾環状空間11に充填する空気や油等の流体圧よ
り高い圧力で油を循環供給するものである。
本考案の船尾管シール装置は上記構造であるから、正
面環状空間12に供給された油は、船尾管軸受14,15が取
付けられている船尾部材16とプロペラ軸1の間を通り、
船内環状空間18より太い返油管20を経て船尾管タンク25
に回収されるため、回収圧力は低くなる。
その結果、正面環状空間12と背面環状空間13の間に、
最船内側シールリング6自身の緊迫力に打勝つ、概ね0.
1kg/cm2程度の圧力差が生じる。
この圧力差によって最船内側シールリング6のリップ
が船外ライナー2に対して積極的に非接触状態となり、
背面環状空間13より正面環状空間12に油が漏れ、正面環
状空間12の油と共に船内環状空間18より船尾管タンク25
に回収される。
その結果、最船内側シールリング6はほとんど負荷が
ない状態で使用することができる。
又、背面環状空間13に供給された油は、背面環状空間
13より正面環状空間12に漏れ、正面環状空間12の油と共
に太い返油管20で船尾管タンク25に回収されるため、従
来小径返油管による背面環状空間13から船尾管タンク25
への返油に比べ、返流抵抗を低くすることが可能とな
る。
即ち、背面環状空間13の油圧を従来より低くし、中間
シールリング5にかかる負荷を軽減することができる。
万一、中間シールリング5が損傷した場合、第二送油
管19に設けた開閉弁29を閉め、背面環状空間13への送油
を停止すれば、正面環状空間12に供給されている油の圧
力により、最船内側シールリング6のリップが船外ライ
ナー2に摺接され、シールリング6がシールとしての役
割を果たす。
〔考案の効果〕
本考案の船尾管シール装置は、上記のとおり構成され
ているので、次に記載する効果を奏する。
正面環状空間と背面環状空間に油循環回路の送油管を
分岐配管し、正面環状空間に連通している船内環状空間
に返油管を配管するものであるから、船尾部材の内部に
返油管を配管するような制約も受けることがなく、任意
太さの返油管を簡単に配管して、返油抵抗を低くし、且
つ背面環状空間の圧力を小さくして、中間シールリング
の負荷を軽減し、該シールリングの寿命を延長し得る。
又循環ポンプ及び圧力調整バルブによってのみ正背面
環状空間を最船尾環状空間より高く設定するものである
から、正背面環状空間の圧力設定が極めて簡便になり、
一度圧力調整をすれば、以後、油温の変化があっても圧
力調整が不要となる。しかも背面環状空間の圧力は正面
環状空間より僅かに高くなり、背面環状空間より正面環
状空間に油を漏らし、正面環状空間の油と共に船尾管タ
ンクへ回収するものであるから、最船内側シールリング
を通常予備シールリングとしてほとんど無負荷状態で使
用することになり、該シールリングの寿命延長が可能と
なると共に、背面環状空間に対する返油管の配管を省略
することができる。
尚、中間シールリングが損傷した場合、送油管の開閉
弁を閉めることにより、最船内側シールリングを作動さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による船尾管シール装置の概略構造と油
循環回路を示す系統図、第2図は従来の系統図である。 1……プロペラ軸、2,9……ライナー、4,5,6,7,8……シ
ールリング、10……ハウジング部材、11,12,13,18……
環状空間、16……船尾部材、17,19……送油管、20,30…
…返油管、21……圧力調整バルブ、25,28……タンク、2
6……循環ポンプ、27……船内、29……開閉弁、H……
油循環回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】船体船尾部材(16)の船外側に設けるハウ
    ジング部材(10)に、プロペラ軸(1)の船外ライナー
    (2)に摺接するシールリング(4,5,6)が配列され、
    最船尾側シールリング(4)のリップが海水側に、他の
    シールリング(5,6)のリップが船内側に向けられ、最
    船尾側シールリング(4)と中間シールリング(5)の
    間に最船尾環状空間(11)を形成する一方、最船内側シ
    ールリング(6)の正面側に正面環状空間(12)を、又
    背面側に背面環状空間(13)を形成する船尾管シール装
    置において、正面環状空間(12)と背面環状空間(13)
    に油を供給し該油を船内(27)に回収する油循環回路
    (H)は、船尾管タンク(25)より正面環状空間(12)
    に配管する第一送油管(17)と、該送油管(17)より背
    面環状空間(13)に分岐配管する第二送油管(19)と、
    正面環状空間(12)に連通している船内環状空間(18)
    にのみ船尾管タンク(25)より配管する返油管(20)と
    から構成され、送油側に設ける循環ポンプ(26)及び返
    油管(20)に設ける圧力調整バルブ(21)によって、正
    面環状空間(12)及び背面環状空間(13)の各圧力を最
    船尾環状空間(11)よりも高圧にしてあることを特徴と
    する船尾管シール装置
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