JP2550729B2 - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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Description
信号の光源に用いられる、半導体レーザに関する。
もの大容量信号を伝送する必要が生じてくることが予想
される。そのため、その光源となる半導体レーザ、特に
分布帰還型(DFB)レーザにも、そのような高速で変調
が可能なものが強く求められてきている。
を増大させるとともに、素子容量を低下させることが必
要である。緩和振動周波数の増大には、活性層を多重量
子井戸構造(MQW)にすることや、活性層をp型にドー
ピングすることが行われている。また、素子容量の低下
には、パッド電極を用い、埋め込み構造も従来のpnpnサ
イリスタ構造でなく、高抵抗半導体やポリイミドなどの
樹脂で埋め込むことが行われている。
ザの構造を第2図(a)、(b)に示す。第2図(a)
では、表面にグレーティングが形成されたn型InP基板
1上に、n型InGaAsPガイド層2、InGaAsウエルおよびI
nGaAsPバリアからなるMQW活性層3、p型InPクラッド層
4、およびp型InGaAsPキャップ層5からなるMQW−DFB
構造が、幅約1.5μmのメサ状に形成され、両側がFeド
ープ高抵抗InP電流ブロック層6で埋め込まれ、表面にS
iO2膜11が形成され、メサストライプの上面のSiO2膜11
のみが除去されて、p側電極21がp型InGaAsPキャップ
層5と接触している。またn型InP基板1側にはn側電
極22が形成されている。
部にp型InPクラッド層7とp型InGaAsPキャップ層5が
全面に形成され、さらにp型InPクラッド層7と高抵抗I
nP電流ブロック層6の間にはn型InP層8が挿入されて
いる。n型InP層8は、p型InPクラッド層7から高抵抗
InP電流ブロック層6に流れるホール電流を抑制する役
目を持っている。
電流ブロック層、およびパッド電極の採用により、素子
容量が1pF以下と低い。そのため、RC時定数で決まる低
周波域でのロールオフがほとんどない。また、MQW−DFB
構造の採用により、緩和振動周波数がバルク活性層のも
のに比べ、3割程度増大している。これらの特徴によ
り、変調周波数帯域が15GHzの高速応答性が実現してい
る。
準位を形成して注入されたキャリアをトラップする。こ
うして半絶縁性を有するが、たとえばFeの場合は、注入
された電子はトラップするものの、ホールはトラップし
ない。そのため、p型Inpから流れ込んだホールはトラ
ップされている電子と再結合して、電流が流れることに
なる。この電流は活性層を通らない漏れ電流となるの
で、レーザの発振しきい値電流Ithが増大したり、効率
が低下したりする。従って高出力のものが得られずまた
変調時のバイアス電流や変調電流が増加してしまい、高
速変調ができなくなってしまう問題があった。
抵抗率埋め込みDFB−LDで30mW程度の最高光出力しか得
られず、共振器長を長くしても、もれ電流が増加するだ
げで光出力はあまり増加しなかった。本発明の目的は高
速でかつもれ電流が小さく光出力の大きいレーザを提供
することにある。
含むダブルヘテロ構造の両側を深い準位を形成する金属
を添加した半絶縁性半導体で埋め込んだ半導体レーザに
おいて、前記活性層が多重量子井戸構造により形成さ
れ、共振器長が400μm以上であることを特徴とする。
第3図に示す。p型InPクラッド層4から高抵抗InP電流
ブロック層6に流れる漏れ電流ILは接合部にかかる電圧
に対して指数関数的に増加する。このため、p型InPク
ラッド層4の抵抗Rmが高いと、接合部にかかる電圧も大
きくなり、漏れ電流ILが増加しやすくなる。従って、p
型InPクラッド層4の抵抗を下げることが、漏れ電流の
抑制に重要である。このことは、小泉らによって、1989
年9月に開催された第15回ヨーロッパ光通信国際会議
(ECOC89)テクニカル・ダイジェストTub10−2におい
て報告されている。
ピング濃度を高くして比抵抗を下げることが考えられ
る。しかし、ドーピング濃度には限度があると同時に、
あまりドーピング濃度が高いとドーパンド(一般にZn)
が活性層内に拡散して悪影響を及ぼしやすい。そのた
め、p型InPクラッド層4の幅、すなわち活性層幅を大
きくしたり、p型InPクラッド層4の長さ、すなわち共
振器長を長くすることによって低抵抗化することが考え
られる。第1図は第2図(b)の高抵抗埋め込み半導体
レーザの斜視図であるが、図中のLが共振器長にあた
る。しかし、そのようにして活性層の面積を大きくする
と、一般の高抵抗埋め込み半導体レーザでは、しきい値
電流が増加したり、効率が低下したり、高次の横モード
が発振するなど弊害が生じやすかった。
により活性層内部の吸収損失が小さくしている。そのた
め、活性層がバルクの半導体レーザに比べて、共振器長
を長くしてもしきい値電流の増加は非常に小さい。ま
た、効率の減少も小さい。さらに、活性層内への光の閉
じ込めが弱いため、活性層幅をバルク半導体レーザより
広くしても基本横モード発振を維持できる。そのため、
活性層の面積を大きくして高抵抗埋め込みレーザの素子
抵抗を下げることができる。従って上述の高抵抗埋め込
みLDにおけるもれ電流を減少させることができるので光
出力の飽和がなく最大光出力が高くなる。また高抵抗埋
め込みによる高速動作も同時に達成できる。
図(b)に示すような高抵抗埋め込みレーザを以下の手
順で作成した。結晶成長にはすべて有機金属気相成長法
(MOVPE)を用いた。
に、n型InGaAsPガイド層2(波長1.3μmの組成、キャ
リア濃度1×1018cm-3、厚さ0.1μm)、InGaAsウエル
(4層、厚さ70Å)およびInGaAsPバリア(波長1.3μm
組成、厚さ150Å)からなるMQW活性層3、p型InPクラ
ッド層4(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ0.5μm)
を成長した。比較のため、活性層がInGaAsPバルク(波
長1.55μm組成、厚さ1000Å)であるバルク−DFB構造
も作製した。次に、表面にSiO2ストライプを形成して、
活性層幅が2μmになるようにメサエッチングし、Feド
ープ高抵抗InP電流ブロック層6(Fe濃度5×1016c
m-3、厚さ3μm)電流ブロック層6およびn型InP層8
(キャリア濃度4×1018cm-3、厚さ0.7μm)で埋め込
んだ。SiO2ストライプをはく離した後、p型InPクラッ
ド層7(キャリア濃度1×1018cm-3、厚さ1.5μm)お
よびp型InGaAsPキャップ層5(キャリア濃度1×1019c
m-3、厚さ0.5μm)を全面に成長した。そしてSiO2膜を
形成し、メサ部の上面のみを幅7μmに除去し、p側電
極21を幅30μmのパッド状にp型InGaAsPキャップ層5
と接触するように形成した。またn型InP基板1側を研
磨し厚さ約100μmにし、n側電極22を形成した。こう
して作製した素子は共振器長Lを150μmから1500μm
の間で何点か変えてへき開し、両端面を高反射コーティ
ングし、Siヒートシンク上にp−side−upでマウントし
てp側電極に21にAuワイヤをボンディングした評価し
た。
(a)はMQW−DFB、(b)はバルクDFBの場合であり、
それぞれの図において(イ)L=300μm、(ロ)L=5
00μm、(ハ)L=1000μmの場合である。これから分
かるように、第4図(a)のMQW−DFBレーザは(b)の
バルクDFBレーザに比べ、共振器長Lを長くすることに
よる光出力の増加が著しく、最大光出力はL=500μm
の素子で40mW、L=1000μmの素子で60mWであった。一
方、(b)のバルクDFBレーザは共振器長Lを長くする
と(a)に比べてしきい値電流の上昇が大きく最大光出
力は(a)に比べて低かった。第5図(a)、(b)は
それぞれ外部微分量子効率の逆数としきい値電流Ithの
共振器長Lに対する依存性を示した図であり、実線がMQ
W−DFBレーザ、破線がバルクDFBレーザの結果である。
内部吸収損失aiはMQW−DFBで10cm-1、バルクDFBで20cm
-1となり、Lが長いほどMQW−DFBレーザの方が効率が高
くなり、Ithもあまり増加しないことがわかる。100mA動
作時でバルク活性層のDFBレーザではもれ電流が20mA程
度であったが、本発明のMQW−DFBレーザでは1mA程度に
減ったと考えられる。また、遠視野像を測定したとこ
ろ、活性層に水平な方向の半値全幅がMQW−DFBレーザで
は35゜であったのに対し、バルク−DFBレーザでは40゜
以上あり、キンクが多発した。ことことは、活性層幅が
多少広くなっても、MQWレーザの方が横モードの安定性
に優れることを表している。つまり基本横モードを維持
するための活性幅はMQWレーザの方が広くできることを
示している。さらにL=500μmのMQW−DFBレーザにつ
いて周波数応答特性を測定したところ、30mW光出力時で
17GHzの変調周波数帯域が得られた。L=1000μmでは5
0mW光出力時で15GHz程度の変調が可能である。このよう
に従来にない高出力高速特性が得られ、長距離大容量光
通信、FM変調用光源として利用できる。
型の高抵抗埋め込みレーザの活性層にMQW構造を採用す
ることにより、長共振器化による特性の低下が防止でき
たことを示している。また、第4図(a)から共振器長
が図の(イ)(ロ)の中間の400μmから光出力飽和を
抑制できると考えられる。つまり本発明の効果は共振器
長400μm以上で十分に現れる。以上の結果は第2図て
言えば(b)の構造についてのものであったが、(a)
のような構造でも何ら変わりはない。また、実施例では
DFBレーザの結果について述べたが、ファブリーペロー
レーザでも同様の効果がある。
出力が大きく高速変調可能な半導体レーザが得られる。
である。第2図は従来例および本発明の半導体レーザの
構造を説明する断面図である。第3図は従来の半導体レ
ーザ構造の課題を説明するための断面図および回路図で
ある。第4図(a)(b)は本発明の効果を説明する電
流−光出力特性図であり(a)は本発明、(b)は従来
の場合である。第5図(a)(b)はそれぞれ本発明の
効果を説明する、外部微分量子効率としきい値電流Ith
の共振器長依存性を示す図である。 図中、1……n型InP基板、2……n型InGaAsPガイド
層、3……MQW活性層、4……p型InPクラッド層、5…
…p型InGaAsPキャップ層、6……Feドープ高抵抗InP電
流ブロック層、7……p型InPクラッド層、8……n型I
nP、11……SiO2ストライプ、21……p側電極、22……n
側電極、である。
Claims (1)
- 【請求項1】活性層を含むダブルヘテロ構造の両側を深
い準位を形成する金属を添加した半絶縁性半導体で埋め
込んだ半導体レーザにおいて、前記活性層が多重量子井
戸構造により形成され、共振器長が400μm以上である
ことを特徴とする半導体レーザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1334338A JP2550729B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | 半導体レーザ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1334338A JP2550729B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | 半導体レーザ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03192789A JPH03192789A (ja) | 1991-08-22 |
JP2550729B2 true JP2550729B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=18276243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1334338A Expired - Lifetime JP2550729B2 (ja) | 1989-12-21 | 1989-12-21 | 半導体レーザ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2550729B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
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WO2000042685A1 (fr) * | 1999-01-11 | 2000-07-20 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Laser a semi-conducteur, a puits quantiques multiples, a dopage module de type n |
JP4786802B2 (ja) * | 2001-01-29 | 2011-10-05 | 三菱電機株式会社 | 半導体レーザの製造方法、光変調器の製造方法、および光変調器付半導体レーザの製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3174787U (ja) * | 2012-01-26 | 2012-04-05 | 久保田 厚子 | 鉛筆持ちで持っても筆先が紙面に垂直に立つよう、筆先と筆軸の間に角度を持たせて曲げた筆 |
-
1989
- 1989-12-21 JP JP1334338A patent/JP2550729B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03192789A (ja) | 1991-08-22 |
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