JP2550629B2 - 液晶光学素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶光学素子及びその製造方法

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JP2550629B2 JP62322703A JP32270387A JP2550629B2 JP 2550629 B2 JP2550629 B2 JP 2550629B2 JP 62322703 A JP62322703 A JP 62322703A JP 32270387 A JP32270387 A JP 32270387A JP 2550629 B2 JP2550629 B2 JP 2550629B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、透過散乱形液晶光学素子の素子構成及びそ
の製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、光散乱を動作原理とする液晶光学素子には動的
散乱(DS)及び相転移(PC)の2つのモードが知られて
いる。DSモードは水平もしくは垂直配向処理を行なった
透明電極付基板に、導電性物質を添加した誘電異方性が
負の液晶を封入したものであり、電圧を印加しない透過
状態と、しきい値電圧より高い電圧印加により動的散乱
を生じさせ、透過率を低下させた状態との二状態を制御
するものである。またPCモードは、必要に応じて配向処
理した透明電極付基板にコレステリック液晶封入し、電
圧印加の有無によりホメオトロピック配列のネマチック
相(透過)とフォーカルコニック配列もしくはプレーナ
配列のコレステリック相(散乱)の二状態を制御するも
のである。DSモード、PCモードのいずれも偏光板を使用
しないため、広い視角が得られる利点はあるものの、前
者は液晶中に導電性物質を添加した電流効果型であるた
め、消費電力が大きくなる、液晶の信頼性が低下すると
いった欠点を有している。
一方、後者においても動作電圧が、(電極間距離/液
晶のピッチ)に依存するため、大面積化しようとする場
合、高い精度で均一なギャップを必要とするといった困
難な問題を有している。一方H.G.CraigheadらがAppl.Ph
ys.Lett.,40(1)22(1982)に開示した方法は、液晶
が屈折率異方性を有する特徴をいかしたものであり、具
体的には液晶を多孔体に含浸させ、電界印加の有無によ
り、液晶の屈折率を変化させ、多孔体の屈折率を調節す
ることにより、透過と散乱とを制御するものである。こ
の方法は偏光板を用いることなく原理的DSモード、PCモ
ードがもつ欠点を克服することが可能であり有用な方法
である。同様の素子はJ.L.Fergasonらがポリビニルアル
コールを使ってマイクロカプセル化したネマチック液晶
により(特表昭58−501631号)、またK.N.Pearlmanらは
種々のラテックス取り込み液晶により(特開昭60−2526
87号)、またJ.W.Doaneらは、エポキシ樹脂中に液晶を
分散硬化させる方法(特表昭61−502128号)で作成して
いる。
[発明の解決しようとする問題点] H.G.Craigheadらの方法は多孔体への含浸といった手
段をとっているため、使用する液晶の孔や溝のサイズに
ばらつきがある、液晶の含浸が難しい、多孔体と液晶の
量比に自由度がないといった問題点から、透過率変化が
十分とれない、素子作成が困難であるといった欠点を有
していた。またJ.L.Fergasonら、K.N.Pearlmanらによる
素子は、素子作成の際、水溶性ポリマーを使ったり、水
に乳化分散したポリマーを使用するため、耐水性に劣
り、その結果、白濁化・膨潤し、物理的性質の低下をき
たすといった欠点を有していた。また、J.W.Doaneらの
方法にエポキシ樹脂を紫外線で硬化する方法が開示され
ているが、エポキシ樹脂はイオン重合はするがラジカル
重合はしないため、ルイス酸やプロトン酸の塩を紫外線
で分解させ生じた酸で重合を行なうものである。このた
め、塩の分解の際生じる副生物や、遊離の酸により、素
子の外観品位や信頼性に劣るといった欠点を有してい
た。
このような液晶光学素子は、通常の偏光膜を使用した
液晶表示素子に比して基板間隙の厳密さを要求されない
が、大面積化するに伴い、基板間隙のムラが光の透過率
ムラを生じるようになってきた。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の課題を解決すべくなされたものであ
り、一対の電極付基板間に液晶物質を含有させた層を挟
持してなる液晶光学素子において、アクリルオリゴマー
を含有する光硬化性アクリロイル系化合物と光硬化開始
剤及び液晶物質との溶解物と基板間隙制御用のスペーサ
ーとを一対の電極付基板間に保持し、光硬化性アクリロ
イル系化合物は得らえる硬化物の屈折率が液晶物質の常
光屈折率(no)または異常光屈折率(ne)と一致するよ
うに選ばれ、光によって光硬化性アクロイル系化合物を
硬化させ、液晶物質と硬化物との相分離を固定化したこ
とを特徴とする液晶光学素子を提供する。
また、一対の電極付基板間に液晶物質と硬化性化合物
を含有させた混合物を供給し、この混合物を硬化させる
液晶光学素子の製造方法において、アクリルオリゴマー
を含有する光硬化性アクリロイル系化合物と光硬化開始
剤及び液晶物質との溶解物と基板間隙制御用のスペーサ
ーとを一対の電極付基板間に保持し、光硬化性アクリロ
イル系化合物は得られる硬化物の屈折率が液晶物質の常
光屈折率(no)または異常光屈折率(ne)と一致するよ
うに選択し、光によって光硬化性アクロイル系化合物を
硬化させ、液晶物質と硬化物との相分離を固定化したこ
とを特徴とする液晶光学素子の製造方法を提供する。
本発明の素子は、液晶物質とアクリルオリゴマーを含
む光硬化性アクリロイル系化合物と基板間隙制御用のス
ペーサーとの混合物が、光露光により硬化性化合物を硬
化させる工程を経ることにより、液晶物質と硬化物との
相分離が固定化されるので、基板間隙がほぼ均一に制御
され、透過率のムラが少ない外観品位のよい素子が容易
に得られる。特に、硬化性化合物としてアクリルオリゴ
マーを含む光硬化性アクリロイル系化合物であって液晶
物質に溶解するものを使用することにより、液晶物質と
硬化物の分布が一様となり、外観品位、生産性に優れた
素子となる。
本発明では、電圧を印加していない状態又は印加して
いる状態のいずれか一方で、硬化させられた硬化物の屈
折率が、使用する液晶物質の常光屈折率(no)、異常光
屈折率(ne)または液晶物質がランダムに配向した場合
の屈折率(nx)のいずれかと一致するようにされる。
これにより、得られた硬化物の屈折率と液晶物質の屈
折率とが一致した時に光が透過し、一致しない時に光が
散乱(白濁)することになる。
この特性を生かして、本発明の液晶光学素子は調光体
に使用するとその効果が大きい。
また、本発明の素子は、得られる効果物の屈折率を液
晶物質の常光屈折率(no)または異常光屈折率(ne)と
一致するようにしておくことにより、電界が印加されて
いない場合は、配列していない液晶物質と、硬化物の屈
折率の違いにより、散乱状態(つまり白濁状態)を示
し、また電界を印加した場合は、液晶物質が配列し、液
晶の屈折率(noあるいはne)と硬化物の屈折率とが一致
することにより透過状態を示すものであり、可逆的な調
光機能をもつ素子となる。
特に、電界を印加した際の液晶の配向が、基板面に対
し垂直である方がヘーズむらが出ず、従って、透過率が
上昇するので、得られる硬化物の屈折率が、使用する液
晶物質のnoと一致するように選ばれた硬化性化合物と誘
電異方性が正のネマチック液晶物質とを組み合せて使用
した方が好ましい。
また、本発明の素子は、硬化させられた硬化物の屈折
率が、使用する液晶物質がランダムに配向した場合の屈
折率(nx)と一致するようにされることもできる。ここ
でいうランダムに配向しているとは、全ての液晶分子が
基板面に対して平行又は垂直に配列しているのでなく、
硬化物のマトリックスの影響を受け、液晶分子が種々の
方向を向いていることを表わす。この場合には、電界が
印加されていない場合は、配列していない液晶物質と、
硬化物の屈折率が一致しているため、透過状態を示す。
逆に、電界を印加した場合には、液晶物質が配列し、液
晶の屈折率(noあるいはne)と硬化物の屈折率とが一致
しなくなり、散乱状態(つまり白濁状態)を示すことと
なる。これにより電圧を印加しない状態で透明の素子が
得られるが、硬化により得られた硬化物が網目状に存在
するか、細かなマイクロカプセルを形成し、液晶がこの
硬化物の影響を受けランダムに配向しているのと同様の
状況にあるため、均一な状態とすることが難しいという
問題点がある。
これは、前者のように垂直または水平に配向させた場
合には、均一に配向させやすいが、ランダムに配向させ
るのは、マクロ的にみればランダムであっても、部分的
にみれば配向状態が微妙に異なり、屈折率の差を生じ、
これがムラとなって見え易いためである。
なお、本発明ではこの硬化物の屈折率と、使用する液
晶物質の屈折率(no、ne、nxのいずれか)とを一致させ
るものであるが、この一致とは完全に一致させることが
好ましいものであるが、透過状態に悪影響を与えない程
度に、ほぼ一致するようにしておけば良い。具体的に
は、屈折率の差を0.15程度以下にしておくことが好まし
い。これは、液晶物質により硬化物が膨潤して、硬化物
が本来持っていた屈折率よりも液晶物質の屈折率に近づ
くため、この程度の差があっても、光はほぼ透過するよ
うになる。
本発明で使用される硬化性化合物は、アクリルオリゴ
マーを含む光硬化性アクリロイル系化合物であることが
好ましい。これにより、短時間で硬化が可能になり、生
産性が良い。また、同時に使用する硬化性化合物が、使
用する液晶物質に溶解して溶液状になるものが好まし
い。これにより、他の溶媒を使用する必要がなくなり、
硬化に伴い溶媒を揮散させる必要がないので、基板間に
挟んだ後、硬化ができるという利点を有する。
本発明の硬化性化合物として、光硬化性ビニル系化合
物のなかでもアクリルオリゴマーを含む光硬化性アクリ
ロイル系化合物を使用することが好ましい。この場合、
硬化速度を速めたいなら、光硬化開始剤を加えるなどし
てよく、ラジカル種により光硬化可能なものであれば、
外観品位、信頼性にすぐれた素子を作成することができ
る。光硬化性ビニル系化合物は化合物自身が光反応性を
もつもの、光照射によって生成した物質により硬化が誘
起されるものである。大別すると、光照射によって分解
硬化するものと、重合硬化するものに分類される。
光硬化性ビニル系化合物のうちで重合硬化するもの
は、さらに光二量化するものと重合高分子化するものと
に分けられる。前者はビニル基の中でも、シンナモイル
基やシンナミリデン基をもつものが多く、たとえばポリ
ケイ皮酸ビニル、ポリシンナミリデン酢酸ビニル、フェ
ニレンジアクリル酸エステルなどが例示される。後者
は、モノマーやオリゴマーが光により活性化されて、相
互にあるいは他のポリマーやオリゴマー、モノマーと重
合硬化するものであり、ビニル基の中でもアクリロイル
系、アリル系、スピラン系、ビニルベンゼン系のモノマ
ー、オリゴマー、ポリマーなどがあげられる。具体的に
は、モノアクリレート、ジアクリレート、N−置換アク
リルアミド、N−ビニルピロリドン、スチレン及びその
誘導体、ポリオールアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレー
ト、シリコーンアクリレート、フロロアルキルアクリレ
ート、ポリブタジエン骨格を有するオリアクリレート、
イソシアヌル酸骨格を有するポリアクリレート、ヒダン
トイン骨格を有するアクリレート、不飽和シクロアセタ
ールなどに代表される単官能及び多官能ビニル基を有す
る化合物が例示される。
本発明では、これら種々の光硬化性ビニル系化合物の
なかのアクリロイル系化合物を使用することが、光露光
後の液晶と硬化物の相分離状態及びその均一性にすぐれ
ていること、また光露光による硬化速度が速く硬化物が
安定であることから好ましい。なお、ここでいうアクリ
ロイル系化合物のアクリロイル基は、α位、β位の水素
がフェニル基、アルキル基、ハロゲン、シアノ等で置換
されていてもよい。
本発明では、これらの光硬化性ビニル系化合物のなか
のアクリロイル系化合物の内、光照射によって重合硬化
するもの、特に重合高分子化するオリゴマーを含有する
ものが好ましい。
具体的には、光硬化性アクリロイル系化合物としてビ
ニル基を2個以上含有するアクリルオリゴマーを15〜70
wt%含有することが好ましく、光硬化後に硬化に伴う収
縮が少なく、液晶光学素子に微小なクラックが発生しに
くく、成形性が良好となる。この微小クラックが多くな
れば、光透過状態での光の透過率が低下する傾向とな
り、素子の性能が低下する。このアクリルオリゴマーの
粘度は高すぎても低すぎても成形性に悪影響を与えるの
で50℃で150〜500000cps程度とすることが好ましい。
光硬化性アクリロイル系化合物の残りの部分は、アク
リロイル系のモノマーが使用できる。特に、アクリル系
のモノマーがアクリルオリゴマーと相性が良く好まし
い。
本発明で使用することが好ましいアクリルオリゴマー
としては、以下に示す一般式(I)の構造を有する。
このXで表わされる部分は、ポリオール、ポリエステ
ル、エポキシ、ウレタン、ヒダントイン等の骨格から選
ばれれば良く、少なくとも両側にアクリル酸の構造(CH
2=CH−COO−)を持っていれば良い。具体的には、以下
のような構造がありうる。
CH2CH2O、C3H6O等のR−O (Rはアルキレン基、R′は水素またはアルキル基を表
わし、フェニレンで置換もしくはシクロヘキシレンで置
換されていてもよい。また、同一構造式中に複数のR、
R′等がある場合には、全てが同一の基でも良いし、夫
々異なっていてもよい。mとnは繰り返しの単位を表
す。) 尚、これらの骨格は単なる例示にすぎなく、素子の形
状、特性等を考慮して適宜選択すれば良い。
また、硬化性化合物は、単独もしくは複数混合で用い
てもよく、素子作成に必要な改質剤、作成した素子の改
質剤などを含んでいてもよい。具体的には、架橋剤、界
面活性剤、希釈剤、増粘剤、消泡剤、接着性付与剤、安
定剤、吸収剤、色素、重合促進剤、連鎖移動剤、重合禁
止剤などを含んでいてよい。
本発明の素子で使用する硬化性化合物は、前述の要件
を満たした種々の材料の中から、液晶の屈折率、液晶と
の溶解性等を勘案して選択すればよい。
また、光硬化開始剤は、ベンゾインエーテル系、ベン
ゾフェノン系、アセトフェノン系、チオキサントン系な
どが例示される。
本発明で使用される液晶物質は、ネマチック液晶やス
メクチック液晶が使用できる。これらは単独で用いても
組成物を用いても良いが、動作温度範囲、動作電圧など
種々の要求性能を満たすには組成物を用いた方が有利と
いえる。
また、使用される液晶物質は、使用される光硬化性ア
クリロイル系化合物に均一に溶解し、光露光後の硬化物
とは、溶解しない、もしくは困難なものが好ましい。組
成物を用いる場合は、個々の液晶物質の溶解度ができる
だけ近いものが望ましい。
本発明の素子を製造する際、硬化性化合物と液晶物質
とは5:95〜75:25程度の混合比とされれば良い。特に、
光硬化性アクリロイル系化合物を使用する場合には、光
硬化性アクリロイル系化合物と液晶物質とは5:95〜45:5
5程度の溶解混合物とされることが好ましい。
本発明の素子を製造する際、調製する硬化性化合物と
液晶物質との混合物は溶液状であっても、粘稠物であっ
ても、分散液であっても均一になっていれば良く、素子
の製造方法によって最適なものを選べば良い。
具体的には、In2O3−SnO2,SnO2等の透明電極付のガラ
ス基板が、相対向するように配して周辺をシールしたセ
ルには、液状で注入した方が一般に便利であり、透明電
極付のプラスチック、ガラス等の基板に塗布し、対向す
る基板を重ね合わせようとする場合には、一般に粘稠状
態の方が便利である。
基板間ギャップは、5〜100μmにて動作することが
できるが、印加電圧、オン・オフ時のコントラストを配
慮すれば、7〜40μmに設定することが適当である。こ
のようにして、基板に保持した混合物を、光露光または
加熱等により、液晶物質と硬化物との相分離状態で固定
化する。ここで言う光露光とは、一般に紫外線照射ある
いは、電子線照射を意味する。
得られる硬化物の屈折率を液晶物質の常光屈折率
(no)または異常光屈折率(ne)と一致させるようにし
た場合には、硬化前は、基板に保持された内容物は均一
に溶解していれば無色透明であるが、硬化後は配列して
いない液晶物質と硬化物による屈折率散乱のため白濁状
態となる。このようにして作成した本発明の素子は、電
圧印加することにより、液晶物質が配列し、硬化物と屈
折率が一致するため透過状態となる。
また、硬化物の屈折率を液晶物質の屈折率(nx)と一
致させた場合には、硬化前は、基板に保持された内容物
は均一に溶解していれば無色透明であり、硬化後は配列
していない液晶物質と硬化物による屈折率が一致するた
め透過状態となる。このようにして作成した本発明の素
子は、電圧印加することにより、液晶物質が配列し、硬
化物と屈折率がずれて散乱するため白濁状態となる。
本発明では、この液晶中に2色性色素や単なる色素、
顔料を添加したり、硬化性化合物として着色したものを
使用したり、基板に着色基板を使用したり、カラーフィ
ルターを積層したりして特定の色を付けることもでき
る。
本発明では、液晶物質を溶媒として使用し、液晶物質
に溶解する光硬化性アクリロイル系化合物を使用するこ
とにより、光露光により光硬化性アクリロイル系化合物
を硬化させるため、硬化時に不要となる単なる溶媒や水
を蒸発させる必要がない。
このため、密閉系で硬化できるため、信頼性が高く、
かつ、光硬化性化合物の硬化物で2枚の基板を接着する
効果も有するため、シール剤を不要とすることもでき
る。
このため、一方の電極付基板上に光効果性アクリロイ
ル系化合物及び液晶物質の溶解物を供給し、さらにその
上に他方の電極付基板を重ね合せ、その後、光を照射し
て硬化させて両電極付基板を接合するという生産性の良
い製造方法が採用できる。
特に、電極付基板にプラスチック基板を使用すること
により、連続プラスチックフィルムを使用した長尺の液
晶光学素子が容易に製造できる。
このような液晶と硬化性化合物のマトリックスによる
液晶を使用することにより、大面積にしても、上下の透
明電極が短絡する危険性が低く、かつ、通常のツイスト
ネマチック型の表示素子のように配向や基板間隙を厳密
に制御する必要もなく、大面積を有する液晶調光体を極
めて生産性良く製造できる。
本発明のような液晶光学素子は、前述の如く通常の液
晶表示素子に比しては基板間隙の制御は厳密でないが、
光の透過状態のムラを少なくするためには、基板間隙は
ある程度一定である方が良い。このため、本発明ではガ
ラス粒子、プラスチック粒子、セラミック粒子等の間隙
制御用のスペーサーを基板間隙に配置する。
具体的には、電極付基板上に硬化性化合物及び液晶物
質の混合物に基板間隙制御用のスペーサーを含有させて
供給する、即ち、スペーサーを混合した硬化性化合物と
液晶物質の混合液を供給すればよい。また、電極付基板
上に光硬化性アクリロイル系化合物と液晶物質の混合物
を供給前または後にスペーサーを供給して、その後、他
方の電極付基板を重ね合わせるようにすれば良い。この
場合、重ね合わせた後に加圧し、その後、硬化させるこ
とにより、より均一な間隙を得易い。
このスペーサーは、光硬化性アクリロイル系化合物と
液晶物質の混合液に対して、0.01〜10wt%程度混入すれ
ば良い。これは通常の液晶表示素子のように厳密な間隙
制御がされなくてもよいこと、及び、光硬化性アクリロ
イル系化合物が硬化して網目状のマトリックスやマイク
ロカプセルを形成することからスペーサーの量が多くな
ってもスペーサーが目立ちにくいことから通常の液晶表
示素子に比して添加許容範囲が広い。特に、スペーサー
として光硬化性アクリロイル系化合物が硬化した際の屈
折率とほぼ同じ屈折率を持つようなスペーサーを使用す
ることにより、極めて目立ちにくくすることができる。
また、重ね合せ法を使用する製造方法は前述の如く、
本発明の液晶光学素子を製造する場合に好適であるが、
この場合には注入法のようにスペーサーが注入の邪魔に
ならないため、生産性が極めて高い。即ち、通常の液晶
表示素子のように間隙制御用のスペーサーを散布した空
セルに液晶を注入する場合には、30cm角のような程度の
セルでも数時間の注入時間がかかってしまう。これに対
して本発明の重ね合せによる製造方法では前記液晶表示
素子よりも何倍も大きい面積の液晶光学素子でも数分程
度で重ね合せが可能であり、かつスペーサーを使用して
いるため、大面積であっても基板間隙をほぼ均一に保つ
ことができる。
このような液晶光学素子は、表示素子としても使用可
能であるが、大面積化が容易、例えば1m角の素子が容易
に得られること、及び後で切断して所望のサイズにでき
ること等から調光体として使用した場合に好適である。
調光体として使用される場合には、通常は透過型である
ため、電極は透明電極とされる。もちろん、その一部に
低抵抗化するための金属リード部を併設したりしてもよ
い。また、調光鏡として使用する場合には、一方の電極
を反射電極としてもよい。
この液晶光学素子は、基板がプラスチックや薄いガラ
スの場合にさらに保護のためにプラスチックやガラス等
の保護板を積層したり、基板を強化ガラス、合せガラ
ス、線入ガラス等にしてもよい等種々の応用が可能であ
る。
特に、電極付基板としてプラスチック基板を使用して
液晶光学素子とし、電極取り出し線を付けて、これを液
晶光学素子よりもやや大きい2枚のガラス板等の保護板
間にポリビニルブチラール等の接着性材料層を介して挟
持して、加熱又は光照射により、接着性材料層を硬化さ
せて、液晶光学素子と保護板とを一体化し合せガラス状
にして使用することが好ましい。中でも接着性材料をポ
リビニルブチラールとすることにより、通常の合わせガ
ラスと極めて類似した構造とすることができる。
この液晶光学素子を製造するには、所望の形状の基板
を2枚準備して、これを組合せて液晶光学素子を製造し
てもよいし、連続プラスチックフィルム基板を使用した
り、長尺ガラス基板を用いて製造して、後で切断する方
式で製造してもよい。
本発明の液晶光学素子を調光体としての用途としては
窓、天窓、間仕切り、扉等の建築材料、窓、ムーンルー
フ等の車両用材料、各種電気製品用のケース、ドア、蓋
等の材料に使用可能である。
本発明の液晶光学素子は、電圧を印加する時には、液
晶の配列が変化するような交流電圧を印加すればよい。
具体的には、5〜100Vで10〜1000Hz程度の交流電圧を印
加すればよい。
また、電圧を印加しない時には、電極間をオープンに
するか短絡すればよい。これらの内でも、電極間のイン
ピーダンス、即ち、電極のインピーダンス、端子部での
接続インピーダンス、回路インピーダンスの合計インピ
ーダンスが、ネマチック液晶物質と硬化物との層のイン
ピーダンスよりも低くなるようにすることにより、電圧
を切った時の液晶の応答が速い。
特に、電極間のインピーダンスが、液晶物質と硬化物
との層のインピーダンスの1/10以下になるようにするこ
とが好ましい。このため、電極のインピーダンス及び端
子部での接続インピーダンスが高い場合には、回路のイ
ンピーダンスを下げることが好ましい。
このように自己放電回路を形成することにより、通常
の液晶表示素子に比して素子自体の有するキャパシタン
スが非常に大きいものであっても、電極間に蓄積された
電荷が速やかに放電され、液晶がランダムな配向に戻る
運動を阻害しなく、通過と散乱との間の変化が速くな
る。
本発明の素子は、表示用素子、とりわけ従来の液晶表
示素子が困難であった、大面積表示素子、湾曲状での表
示素子等に利用できるほか、大面積の調光素子、光シャ
ッター等、数多くの利用が考えられる。また、電球等の
光源の前に設置して、例えばフォグランプと通常のラン
プの切替を電気的に行う用途等にも使用できる。
また、本発明では一方の電極を鏡面反射電極として鏡
として使用してもよく、この場合には裏側の基板は不透
明なガラス、プラスチック、セラミック、金属製とされ
てもよい。
また、カラーフィルターを併用したり、液晶中に二色
性色素を混入したりしてカラー化したり、他のディスプ
レーであるTN液晶表示素子、エレクトロクロミック表示
素子、エレクトロルミネッセンス表示素子等と積層して
使用してもよく、種々の応用が可能である。
[実施例] 以下、実施例及び参考例により、本発明を具体的に説
明する。
例1(参考例) n−ブチルアクリレート1部及び2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート5部に液晶(BDH社製「E−8」)を18
部、光硬化開始剤としてベンゾインイソプロピルエーテ
ル0.12部を均一に溶解し、ほぼ25μm径のスペーサーを
1mm2あたり約1個散布したITO付ガラス基板セルに注入
した。注入孔を封止した後、紫外線照射装置(東芝社製
「トスキュアー400」)により、約60秒光露光すると露
光面全面が白濁した素子がえられた。電圧印加前の透過
率は18.4%であったが、AC60V(50Hz)を印加すると58.
7%の透過率を示した。
(透過率計 朝日分光社製「M−304」) 例2 n−ブチルアクリレート1部及び2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート3部、アクリルオリゴマー(東亜合成化
学社製「M−1200」、粘度300000cps/50℃)4部、光硬
化開始剤としてメルク社製「ダロキュアー1116」0.16
部、液晶「E−8」4部を均一に溶解した。スペーサー
を約10μm径で1mm2あたり約5個散布した以外は、例1
と同様ににして素子を作成した。電圧印加(AC60V,50H
z)前後の透過率は夫々37.9%、76.8%であった。
例3 n−ブチルアクリレート3部、アクリルオリゴマー
(大阪有機化学工業社製「ビスコート#823」、粘度190
000cps/50℃)1部、液晶「E−8」3部、「ダロキュ
アー1116」0.1部を均一に混合し、ドクター・ブレード
を使い、ガラス板に仮接着したITO付ポリエステルフィ
ルム基板上に塗布した。スペーサーを1mm2あたり約3個
となるように散布した後、同様にガラス板に仮接着した
ITO付ポリエステルフィルム基板を重ね合せ、例1と同
様条件で光露光し、素子を作成した。電圧印加(AC60V,
50Hz)前後の透過率はそれぞれ42.8%、67.1%であっ
た。
重ね合せによる製造方法を採ることにより、例1、例
2に比して極めて製造に要する時間が短縮され、注入不
充分による泡残りのような現象も生じなかった。
例4 n−ブチルアクリレート1部、2−ヒドロキシエチル
アクリレート5部、アクリルオリゴマー(東亜合成化学
社製「M−6200」)3部、光硬化開始剤として「ダロキ
ュアー1173」0.20部、液晶「E−8」18部を均一に溶解
した。使用したセルのガラス板厚を3.0mmにし、光露光
時間を3分にした以外は、例1と同様にして素子を作製
した。電圧印加(AC60V,50Hz)前後の透過率はそれぞれ
8.2%、51.7%であった。
例5(参考例) N−(n−ブトキシメチル)−アクリルアミド1部、
n−ブチルアクリレート3部、「ダロキュア1116」0.2
部、液晶Roche社製「TN−623」、9.5部を均一に溶解し
た。セルギャップを10μmにした以外は、例2と同様に
素子を作成した。電圧印加(AC60V,50Hz)前後の透過率
はそれぞれ79.2%、85.2%であった。
例6 n−ブチルアクリレート12部、アクリルオリゴマー
(東亜合成化学社製「M−1200」)24部、「ダロキュア
ー1116」1.4部、液晶「E−8」64部を均一に溶解し
た。14μm径のスペーサーを加えてよく分散させた後、
ガラス板に仮接着したITO付きポリエステルフィルム間
にラミネート化し、紫外線照射装置(三菱電機社製「ネ
オルミスーパー(30W)」)使用により約90秒光露光し
て素子を作製した。
電圧を印加しない場合の透過率は10%、電圧印加後の
透過率は67%(AC15V,50Hz)、81%(AC100V,50Hz)で
あった。
さらに、これを2枚のガラス板の間に2枚のポリビニ
ルブチラール膜を介して挟持し、オートクレーブ内で加
熱加圧して一体化させた。
このようにして一体化された調光体は、外圧に対して
安全であり、信頼性も高いものであった。
例7 スペーサーを8μmにした以外は実施例6と同様にし
て素子を作製した。電圧を印加しない場合の透過率は20
%、電圧印加後の透過率は77%(AC15V,50Hz)、79%
(AC30V,50Hz)であった。
例8 例6の素子において、AC50Vの電圧を印加した状態か
ら回路を開放した場合の透過率変化の応答時間は1.2秒
であった。電圧を切った後で、素子の両電極を1kΩの抵
抗を介して短絡したところ、応答時間は0.02秒であっ
た。
例9 着色硬化物として、東華色素化学工業社製「ベストキ
ュア161」を1.5部加えて分散させた以外は、例6と同様
にして素子を作製した。
全面、均一に着色した素子が得られ、電圧印加しない
場合の透過率は7.5%、電圧印加後の透過率は65.8%(A
C100V,50Hz)であった。
例10 n−オクチルアクリレート、7部及び2−ヒドロキシ
エチルアクリレート15部、アクリルオリゴマー「M−12
00」14部、光硬化開始剤としてベンゾインイソプロピル
エーテル3部に液晶「E−8」64部を均一に溶解した。
この溶液をガラス板に仮接着したITO付ポリエステルフ
ィルム基板上に塗布し、14μm径のスペーサーを散布
し、次いで、同様に、ガラス板に仮接着したITO付ポリ
エステルフィルム基板を重ね合せた後、紫外線照射装置
「トスキュアー400」により約60秒光露光すると、露光
面が白濁した素子が得られた。電圧印加前の透過率は1
6.3%であったが、AC100V(50Hz)を印加すると78.2%
の透過率を示した。
この素子は、原料にアクリルオリゴマーを使用してお
り、例1の素子に比して、硬化後の微小クラックが少な
く、電圧印加による透過率の変化が大きいものであっ
た。
[発明の効果] 以上の如く、本発明は、新規な液晶光学素子を提供す
るものであり、得られる硬化物の屈折率が、使用する液
晶物質の常光屈折率(no)、異常屈折率(ne)または液
晶物質がランダムに配向した場合の屈折率(nx)のいず
れかと一致するように選ばれたアクリルオリゴマーを含
む光硬化性アクリロイル系化合物と液晶物質との溶解物
と基板間隙制御用のスペーサーとを一対の電極付基板間
に保持し、アクリルオリゴマーを含む光硬化性アクリロ
イル系化合物を硬化させ、液晶物質とを硬化物との相分
離を固定化して硬化物の網目状またはマイクロカプセル
状のマトリックスに液晶が保持されたような構成を有す
る素子およびその製造方法である。
従って、本発明の液晶光学素子は偏光板を必要とせ
ず、外観品位、生産性にすぐれた素子であり、表示用、
とりわけ大面積、湾曲状での表示に、また大面積での調
光、光シャッター等に広く利用することができる。
特に、ネマチック液晶物質とアクリルオリゴマーを含
む光硬化性アクリロイル系化合物を使用して、その光硬
化性ビニル系化合物がネマチック液晶物質に溶解した溶
液を用いることが、信頼性、耐久性、生産性のいずれの
点からみても好ましい。
本発明では、基板間隙制御用のスペーサーを使用して
いるため、大面積化しても基板間短絡を生じにくく、重
ね合せ法という生産性の良い製造方法を容易に採用でき
る。
本発明では光硬化性化合物を使用すれば、素子の信頼
性が高く、合せガラス様の構造を有する素子が容易に製
造でき、外圧による破損を生じにくく安全性が高い。
さらに、この基板の少なくとも一面に保護板を設ける
ことにより、安全性が向上し、特に、両面に保護板を設
けることにより破損を生じにくくなる。
特に、基板上に液晶物質、硬化性化合物、さらに必要
に応じて硬化開始剤との混合物とスペーサーとを供給
し、その上に他方の基板を載置することにより、大面積
の素子を極めて生産性良く製造できる。このため、ガラ
スの場合にもかなり長尺の基板が使用できるし、プラス
チックの基板では連続フィルムによる連続プロセスも可
能となる。
特に、基板にプラスチック基板を使用した場合には、
生産性は良い反面、強度が劣っているため、大面積化し
た際に、破損し易くなったり、湾曲したりする欠点を有
している。このため、両面に保護板を設ける効果が大き
い。中でも保護板としてガラス板を使用し、接着性材料
で接着することにより、合わせガラスと類似の構造とな
り、さらに安全で信頼性が高くなる。
又、本発明の液晶光学素子は、液晶物質は硬化した化
合物の網目状またはマイクロカプセル状のマトリックス
の隙間に分散しているため、素子を製造後所望の大きさ
に切断して使用することもできる。
特に、マイクロカプセル状や独立した液晶粒から構成
される素子と比べて、網目状のマトリックス中に液晶の
分散体が互いにつながっているものが好ましく、電圧印
加の際、液晶が均一に配列し易いため、透明状態でのヘ
ーズが小さく、駆動電圧が低くてすむ。また、これは白
濁状態の際、素子が赤っぽくなることを防ぐといった効
果もある。
本発明は、この外、本発明の効果を損しない範囲内で
種々の応用が可能である。

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極付基板間に液晶物質を含有させ
    た層を挟持してなる液晶光学素子において、アクリルオ
    リゴマーを含有する光硬化性アクリロイル系化合物と光
    硬化開始剤及び液晶物質との溶解物と基板間隙制御用の
    スペーサーとを一対の電極付基板間に保持し、光硬化性
    アクリロイル系化合物は得らえる硬化物の屈折率が液晶
    物質の常光屈折率(no)または異常光屈折率(ne)と一
    致するように選ばれ、光によって光硬化性アクロイル系
    化合物を硬化させ、液晶物質と硬化物との相分離を固定
    化したことを特徴とする液晶光学素子。
  2. 【請求項2】溶解物に複数の光硬化性アクリロイル系化
    合物を含む特許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子。
  3. 【請求項3】複数の光硬化性アクリロイル系化合物のう
    ちにアクリル系モノマーとアクリルオリゴマーとを含む
    特許請求の範囲第2項記載の液晶光学素子。
  4. 【請求項4】ウレタンアクリレート、ポリオールアクリ
    レート、またはポリエステルアクリレートのいずれかと
    アクリルオリゴマーとが組み合わせて用いられる特許請
    求の範囲第2項または第3項記載の液晶光学素子。
  5. 【請求項5】モノアクリレート、N−置換アクリルアミ
    ド、ポリオールアクリレート、ポリエステルアクリレー
    ト、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、シ
    リコーンアクリレート、ポリブタジエン骨格を有するポ
    リアクリレート、イソシアヌル酸骨格を有するポリアク
    リレート、ヒダントイン骨格を有するアクリレートから
    選ばれた光硬化性アクリロイル系化合物を含む特許請求
    の範囲第1項〜第4項のいずれか一項記載の液晶光学素
    子。
  6. 【請求項6】複数の液晶物質が用いられ、個々の液晶物
    質の溶解度が近い特許請求の範囲第1項〜第5項のいず
    れか一項記載の液晶光学素子。
  7. 【請求項7】光硬化性アクリロイル系化合物と液晶との
    溶解物が液状である特許請求の範囲第1項〜第6項のい
    ずれか一項記載の液晶光学素子。
  8. 【請求項8】光硬化性アクリロイル系化合物と液晶との
    溶解物が粘稠物である特許請求の範囲第1項〜第6項の
    いずれか一項記載の液晶光学素子。
  9. 【請求項9】硬化物がマイクロカプセル状のマトリック
    スである特許請求の範囲第1項〜第8項のいずれか一項
    記載の液晶光学素子。
  10. 【請求項10】硬化物が網目状のマトリックスである特
    許請求の範囲第1項〜第8項のいずれか一項記載の液晶
    光学素子。
  11. 【請求項11】得られる硬化物の屈折率が、使用する液
    晶物質の常光屈折率(no)と一致するように選ばれた硬
    化性化合物と誘電異方性が正の液晶物質とを使用する特
    許請求の範囲第1項〜第10項のいずれか一項記載の液晶
    光学素子。
  12. 【請求項12】電極付基板が透明電極付基板である特許
    請求の範囲第1項〜第11項のいずれか一項記載の液晶光
    学素子。
  13. 【請求項13】透明電極付基板が透明電極付プラスチッ
    ク基板である特許請求の範囲第12項記載の液晶光学素
    子。
  14. 【請求項14】一対の電極付基板間に液晶物質と硬化性
    化合物を含有させた混合物を供給し、この混合物を硬化
    させる液晶光学素子の製造方法において、アクリルオリ
    ゴマーを含有する光硬化性アクリロイル系化合物と光硬
    化開始剤及び液晶物質との溶解物と基板間隙制御用のス
    ペーサーとを一対の電極付基板間に保持し、光硬化性ア
    クリロイル系化合物は得られる硬化物の屈折率が液晶物
    質の常光屈折率(no)または異常光屈折率(ne)と一致
    するように選択し、光によって光硬化性アクロイル系化
    合物を硬化させ、液晶物質と硬化物との相分離を固定化
    したことを特徴とする液晶光学素子の製造方法。
  15. 【請求項15】得られる硬化物の屈折率が液晶物質の常
    光屈折率(no)と一致するように選ばれた光硬化性アク
    リロイル系化合物と誘電異方性が正のネマチック液晶物
    質とを使用する特許請求の範囲第14項記載の液晶光学素
    子の製造方法。
  16. 【請求項16】一方の電極付基板上に、溶解物を供給
    し、さらにその上に他方の電極付基板を重ね合せて後、
    硬化させる特許請求の範囲第14項または第15項記載の液
    晶光学素子の製造方法。
  17. 【請求項17】一方の電極付基板上に、溶解物に基板間
    隙制御用のスペーサーを含有させて供給し、さらにその
    上に他方の電極付基板を重ね合せて加圧し、その後、硬
    化させる特許請求の範囲第14項または第15項記載の液晶
    光学素子の製造方法。
  18. 【請求項18】一方の電極付基板上に溶解物を供給前ま
    たは後に基板間隙制御用スペーサーを供給し、さらにそ
    の上に他方の電極付基板を重ね合せて加圧し、その後、
    硬化させる特許請求の範囲第14項または第15項記載の液
    晶光学素子の製造方法。
  19. 【請求項19】使用する光硬化性アクリロイル系化合物
    がアクリル酸エステル系化合物である特許請求の範囲第
    14項〜第18項のいずれか一項記載の液晶光学素子の製造
    方法。
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