JP2550240B2 - コルゲ−トマシン用織物特殊ベルト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、引張力を吸収しかつ上
部のプライ及び下部のプライに挾まれている中間のプラ
イを有し、経糸は上下両側で少なくとも２本の緯糸に跨
って走っており、上部及び下部のプライでは経糸は一群
をなしてそれぞれ互いにずれて形成されており、すべて
のプライは結び糸によって互いに絡み合っており、緯糸
はプライ内で結ばれている、コルゲ−トマシン用織物特
殊ベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】上記種類のコルゲ−トマシン用織物特殊
ベルトは、例えば米国特許公報第３９５７０９０号に記
載されている。上部及び下部のプライは、吸湿性の高い
繊維材料好ましくはセルロ−ス繊維材料と混合された紡
績糸ブレンド、特にポリエステルにより構成される。中
間のプライは、靭性が高く伸び率が低い材料の１つ又は
それ以上の層により構成される。

【０００３】上記従来例では、下部のプライは上部のプ
ライと同様に形成されている。すなわち、経糸は上下両
側でそれぞれ少なくとも２本の緯糸に跨って走ってい
る。中間のプライでは、経糸は常にそれぞれ１本の緯糸
のみに跨って走っている。結び糸はそれぞれ上部でプラ
イの１本の緯糸に巻回し、次に下部のプライで１本の緯
糸に巻回している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、引張
力を吸収しかつ上部のプライ及び下部のプライに挾まれ
ている中間のプライを有し、経糸は上下両側で少なくと
も２本の緯糸に跨って走っており、上部及び下部のプラ
イでは経糸は一群をなしてそれぞれ互いにずれて形成さ
れており、すべてのプライは結び糸によって互いに絡み
合っており、緯糸はプライ内で結ばれている、コルゲ−
トマシン用織物特殊ベルトの静音走行を改善することで
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題は、中間のプラ
イでは経糸はそれぞれ２本の緯糸に跨って走っており、
下部のプライでは経糸は上側で１本の緯糸のみに跨っ
て、下側では３本の緯糸に跨って走っていることにより
解決される。

【０００６】

【作用及び効果】中間のプライが従来の技術ではＬ１／
１の組織で各々の緯糸に跨って交互の結合されず、本発
明では上部のプライと同様にそれぞれ２本の緯糸に跨っ
て結合されることにより、糸の交錯及び伸び率が減少さ
れる。

【０００７】本発明に基づいて経糸を下部のプライに案
内することによって、貫通横溝（Querrillen) を有しな
い織物表面組織が得られるが、上記従来の特殊ベルトで
は、群が単純にずれて配置されているにも拘らず、上部
プライの上面に貫通横溝がある。本発明の構成によっ
て、より優れた静音走行従って使用場所での雑音レベル
の所望の低下が達成される。

【０００８】本発明によれば、結び糸は２つの群に分け
られ、両者のうちの一方の群が上部のプライを中間のブ
ライに結び、他方の群が下部のプライを中間のプライに
結ぶことは好ましい。これにより、ベルトはより確実に
かつより高い寸法安定性をもって結合される。下部の群
が磨耗を受けないので、本発明の特殊ベルトは寿命が延
びる。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明を実施例に基づ
いて説明する。図示のベルトは上部のプライ１、中間の
プライ２及び下部のプライ３により構成される。該３つ
のプライ１，２，３では、緯糸にそれぞれ符号４が付さ
れている。

【００１０】上部のプライ１には、４本の互いにずれて
走っている経糸５，６，７，８が示されており、該経糸
５，６，７，８は上下両側でそれぞれ少なくとも２本の
緯糸に跨って走っている。中間のプライ２では、２本の
互いにずれて走っている経糸９，１０が示されており、
該経糸９，１０はそれぞれ２本の緯糸に跨って走ってい
る。

【００１１】下部のプライ３では、４本のそれぞれ互い
にずれて走る経糸１１，１２，１３，１４が示され、上
側で１本の緯糸４に跨って、下側では３本の緯糸４に跨
って走っている。

【００１２】３つのプライ１，２，３は結び糸１５，１
６，１７，１８によって互いに絡み合っている。該結び
糸１５，１６，１７，１８は２つの群１５，１６及び１
７，１８に分けられる。一方の群を形成する結び糸１
５，１６は互いにずれて走っており、上部のプライ１を
中間のブライ２に結ぶ。結び糸１５，１６は上部のプラ
イ１でそれぞれ１本の緯糸４（１０？）に交互に巻回
し、中間のプライ２で１本の緯糸４に巻回している。結
び糸１７，１８により構成される他方の群は、一方の群
と同様に、下部のプライ３を中間のプライ２に結ぶ。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明のコルゲ−トマシン用織物特殊ベ
ルトの縦断面図、

【図２】図２は図１に基づくコルゲ−トマシン用織物特
殊ベルトの平面図、

【図３】図３は図２に基づくコルゲ−トマシン用織物特
殊ベルトの下部プライの正面図である。

【符号の説明】

１、２，３…プライ、４…緯糸、５−１４…経糸、１５
−１８…結び糸。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 引張力を吸収しかつ上部のプライ（１）
   及び下部のプライ（３）に挾まれている中間のプライ
   （２）を有し、経糸（５−８）は上下両側で少なくとも
   ２本の緯糸に跨って走っており、上部及び下部のプライ
   （１，３）では経糸（５−８；１１−１４）は一群をな
   してそれぞれ互いにずれて形成されており、前記すべて
   のプライ（１，２，３）は結び糸（１５−１８）によっ
   て互いに絡み合っており、前記緯糸（４）は前記プライ
   （１，２，３）内で結ばれている、コルゲ−トマシン用
   織物特殊ベルトにおいて、 前記中間のプライ（２）では前記経糸（９，１０）はそ
   れぞれ前記２本の緯糸（４）に跨って走っており、前記
   下部のプライ（３）では前記経糸（１１−１４）は上側
   で１本の緯糸（４）のみに跨って、下側では３本の緯糸
   （４）に跨って走っていること、を特徴とするコルゲ−
   トマシン用織物特殊ベルト。
2. 【請求項２】 前記結び糸（１５−１８）は２つの群
   （１５，１６；１７，１８）に分けられ、両者のうちの
   一方の群（１５，１６）は前記上部のプライ（１）を前
   記中間のブライ（２）に結び、他方の群（１７，１８）
   は前記下部のプライ（３）を前記中間のプライ（２）に
   結ぶこと、を特徴とする請求項１に記載のコルゲ−トマ
   シン用織物特殊ベルト。