JP2550208B2

JP2550208B2 - ロケーション装置

Info

Publication number: JP2550208B2
Application number: JP15149890A
Authority: JP
Inventors: 寿夫田中; 博竹内; 辰男伊藤
Original assignee: Denso Ten Ltd
Current assignee: Denso Ten Ltd
Priority date: 1990-06-12
Filing date: 1990-06-12
Publication date: 1996-11-06
Anticipated expiration: 2011-11-06
Also published as: JPH0443913A

Description

【発明の詳細な説明】〔概要〕移動体内の距離センサおよび方位センサによりそれぞ
れ移動体の移動距離および現在方位を検知してその現在
位置を演算し、この演算された現在位置に応じて地図デ
ータ記憶部から選択される地図データを表示すると共に
その上に現在位置を表示し、この現在位置が上記地図デ
ータの所定の更新ラインまで達したときに新たな更新地
図データを選択する場合、上記地図データ記憶部に予め
記憶されている現在位置周辺の道路の道路方位データお
よび道路長データを用いて上記更新地図データを予測
し、この予測された地図データに更新することを指示し
てなるロケーション装置であって、ロケーション中に地
図データを更新する際に地図スクロールが一時停止する
のを防止すると共に今後使用予定の更新地図データを的
確に選択することが可能となる。

〔産業上の利用分野〕

本発明は移動体、例えば走行車の現在位置を表示する
ロケーション装置に関する。

さらに詳しく言えば、本発明は、上記走行車において
運転者を正しく道案内するために、CRT等の表示部を画
面に映し出される地図に合わせて現在位置を表示するロ
ケーション装置について言及するものである。

〔従来の技術〕

第11図は従来のロケーション装置を示すブロック図で
ある。ここでは、水域と陸地との境界線等を線分で示す
セグメントデータと、ガソリンスタンド名等の位置情報
を文字群で示す属性データと、予め設定された交差点等
の複数のノードとこれらのノード間をつなぐリンクとに
より表されるディジタル道路地図の道路リンクデータと
から構成される各種の地図データが、コンパクトディス
ク（以後、CDと略記する）の記憶媒体を有する地図デー
タ記憶部１に予め記憶されている。さらに詳しく説明す
ると、上記道路リンクデータには、各リンクに対応する
各道路の道路方位および道路長を示す道路方位データお
よび道路長データが含まれており、これらのデータは後
述のマップマッチング用として使用される。上記地図デ
ータはCRT等の表示部３の画面に表示できるような大き
さに分割されており、この分割された地図データの各々
は、セグメントデータと属性データと道路リンクデータ
とを重ね合わせて得られる１画面分の画像データに変換
されて表示部３に表示することができる。なお、上記地
図データおよび地図データ記憶部１のより具体的な構成
に関しては、実施例の項で述べることとする。

さらに、上記走行車の現在位置に関連したデータを検
知するセンサとして、車速センサ等の距離センサ８や、
地磁気センサおよび車輪速センサ等の方位センサ９が設
けられている。上記距離センサ８は、走行車における単
位時間内の車輪の回転数、すなわち走行速度を検知し、
この走行速度に走行時間を乗算して得られる移動距離
（走行距離）を移動距離データ信号Srとして出力する。
また一方で、方位センサ９は、磁北に対する走行車の現
在の方位を検知して現在方位データ信号Seとして出力す
る。これらの移動距離データ信号Srおよび現在方位デー
タ信号Seは、まとめて現在位置演算部２に入力される。
この現在位置演算部２では、上記移動距離データ信号Sr
および現在方位データ信号Seをもとにそれぞれ走行車の
移動距離および方位を求め、予めマニュアル操作で入力
した走行開始時の位置と比較することにより走行車の現
在位置を演算する。さらに、この演算された現在位置に
応じてその近傍の地図データに相当する画像データを地
図データ記憶部１から選択して表示部３に転送する。こ
のときに、上記地図データ中の道路リンクデータと上記
現在位置との照合、すなわちマップ・マッチングを行っ
て上記現在位置が必ず道路上に設定されるように補正す
る。なお、上記現在位置演算部２は、通常、マイコン等
のCPUにより実現される。その後、上記画像データが映
し出される表示部３の画面の中央に上記の補正された現
在位置を示すカーソルを合わせて表示し、上記走行車の
動きに対応して画像データを移動させれば（以後、地図
スクロールとよぶ）、運転者に現在位置を正確に知らせ
ることができる。

ただし、上記の地図スクロールを行う場合、第12図に
示すように、カーソルＣを常に表示部３の画面の中央に
固定しているので、画像データが１画面分しか表示され
ていないときには上記画像データの移動により画面上に
地図の区切りによる空白の部分が現れて画面が見にくく
なる。この不都合に対処するために、従来は、第13図に
示すように、現在位置近傍の中心画像データI₄と、その
周辺の８画面分の周辺画像データI₀〜I₃、I₅〜I₈とから
なる合計９画面分の画像データI₀〜I₈を地図データ記憶
部１から一度に読み出して表示部３に転送している。す
なわち、地図スクロールにより画像データが移動して
も、カーソルＣが周辺画像データI₀〜I₃、I₅〜I₈のほぼ
中心部に設定された所定の更新ラインＬの位置に達する
までは、上記９画面分の画像データI₀〜I₈のいずれかを
表示することによって表示部３の画面上に空白の部分が
生じないようにしている。さらに、上記カーソルＣが更
新ラインＬの位置まで達したときは、更新地図データ選
択部４により新たな地図データに相当する画像データを
地図データ記憶部１から読み出して地図データの更新を
行っている。例えば、カーソルＣが右側の周辺画像デー
タI₅の更新ラインＬまで達したときは、左側の３個の周
辺画像データI₀,I₃およびI₆に換えて新たに更新画像デ
ータI₉〜I₁₁を選択している。このようにすれば、走行
車の動きに伴って画面上に空白の部分が生じないように
９画面分の画像データの一部が次々と更新されるので、
運転者が常に現在位置を認識し易いようにロケーション
を行うことができる。なお、上記更新地図データ選択部
４も、通常、マイコン等のCPUにより実現される。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記のとおり、地図スクロールによりロケーションを
行う場合、従来は、マイコン等のCPUにより現在位置周
辺の９画面分の画像データを地図データ記憶部１から読
み出すと共に、予め設定された更新ラインの位置までカ
ーソルが達したときには新たに３画面分の画像データを
読み出して地図データ更新を行わなければならなかっ
た。このため、CPU内でデータの読み出し等に比較的多
くの時間が費やされ（例えば、３〜5sec）、地図データ
更新時に地図スクロールが一時的に停止してスムーズに
行われないという問題が生ずる。特に、走行車が高速道
路を移動している場合等は画面が頻繁に停止するので、
上記の問題はより深刻になってくる。また一方で、上記
地図更新が早めに行えるように更新ラインをかなり手前
の位置に設定し直す（例えば、地図の区切りの部分）こ
とも考えられる。しかし、この場合には、走行車が右方
向に移動して上記の設定変更後の更新ラインを越えた直
後に右折または左折をしたとき等に、第13図に示すよう
に、画像データI₉〜I₁₁を読み出した（１回目更新）直
後に画像データI₁₂〜I₁₄（この場合は左折）を新たに読
み出さなければならない（２回目更新）ので、更新の回
数が増加すると共に更新した画像データの一部（例え
ば、I₁₁）が一度も使用されることなく新しい画像デー
タに置き換えられてしまう。このため、使用予定のない
更新地図データの読み出しに余計な時間が費やされて地
図スクロールがスムーズに行われないという問題が依然
として残る。

本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、走
行車等の移動体のロケーション中に地図データの更新を
行う際に地図スクロールが一時的に停止するのを防止す
ると共に新たな更新地図データを的確に選択することが
可能なロケーション装置を提供することを目的とするも
のである。

〔課題を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理構成を示すブロック図である。
なお、前述した構成要素と同一のものについては、同一
の参考番号を付して表す。

ここでは、現在位置演算部２と更新地図データ選択部
４との間に更新地図データ予測部５を設けている。この
更新地図データ予測部５は、地図データ記憶部１内の道
路リンクデータに含まれる道路方位データおよび道路長
データの中で、現在位置演算部２により演算された現在
位置周辺の道路に関する道路方位データおよび道路長デ
ータを用いて新たな更新地図データを予測し、更新地図
データ選択部４に対しその予測された地図データに更新
することを指示するものである。

〔作用〕

本発明のロケーション装置においては、通常マップ・
マッチングに使用される道路リンクデータの道路方位デ
ータおよび道路長データを利用して移動体の将来の移動
方向を予測し、この予測結果に従って今後使用する予定
の更新地図データを前もって選択し、地図データ記憶部
１より読み出しておく。すなわち、現在位置を示すカー
ソルが更新ライン等に到達する前に更新地図データの読
み出しを完了させることにより更新時に地図スクロール
が一時的に停止するのを防止している。さらに、高速道
路のように道路がほぼ直線状に長く伸びている場合には
早めに更新を行い、道路上に交差点等がある場合にはそ
の交差点を通過するまで更新を保留しておくことにより
余計な更新地図データを選択しなくとも済むようにして
いる。

かくして、本発明では、ロケーション中に地図データ
を更新する際にスムーズな地図スクロールが可能になる
と共に今後使用予定の更新地図データを的確に選択する
ことが可能となる。

〔実施例〕

第２図は本発明の一実施例を示すハードウェア構成図
である。ここでは、更新地図データ選択部４および更新
地図データ予測部５をマイコン等のメインCPU6により実
現している。さらに、移動体、例えば走行車の現在位置
を演算する現在位置演算部２をサブCPU7により実現して
いる。さらに、このサブCPU7には、表示部３の画面上の
各点の座標データを記憶するROMやRAM等の座標データメ
モリ17が付設されている。距離センサ８および方位セン
サ９からの距離データ信号Srおよび現在方位データ信号
Seが、サブCPU7に入力されると、このサブCPU7により走
行車の現在位置が演算され、さらにこの現在位置に対応
する座標データを座標データメモリ17から読み出してメ
インCPU6に送り込んでいる。さらに、地図データ記憶部
１として、CDをメモリとして利用したCD装置10を設けて
いる。このCD装置10は、セグメントデータ、属性データ
および道路リンクデータから構成される各種の地図デー
タが予め書き込まれたCD−ROM11と、このCD−ROM11内の
地図データを再生するCD再生機構部12と、このCD再生機
構部12とメインCPU6との間で信号のやり取りを行うCDイ
ンタフェイス13とから構成される。さらに、メインCPU6
によりCD装置10から読み出されるシリアルの地図データ
を画面表示用の画面データに変換した後にこの画像デー
タを一時的に記憶しておくために、RAMの画像データメ
モリ16を上記メインCPU6に付設している。なお、この画
像データメモリ16として、メインCPU6に内蔵のRAMを用
いてもよい。上記画像データメモリ16には、現在の９画
面分の画像データがメモリブロックとして記憶されると
共にメインCPU6により予測される少なくとも３画面分の
予測更新画像データも記憶される。

第３図〜第７図はCD−ROMならびにこのCD−ROM内の地
図データの具体的な構成例を示す図であり、第３図はCD
−ROM内のファイル構成図、第４図は地図データのユニ
ット構成図、第５図〜第７図はユニット内の各レイヤの
構成図である。

ここで、CD−ROM11（第２図）は、第３図に示すよう
に、各種の地図データが分類して書き込まれた複数のフ
ァイルと、これらのファイルの種別や格納場所等を示す
ディレクトリとから構成される。さらに、上記地図デー
タを構成するセグメントデータ、属性データおよび道路
リンクデータとして、第４図に示すように、それぞれ背
景描画レイヤ、文字情報レイヤおよび道路情報レイヤが
CD−ROM11内の各ファイルに予め書き込まれている。な
お、拡張情報レイヤは、観光案内や買い物コース等のロ
ケーション以外の付加情報を示すものである。さらに、
上記背景描画レイヤには、第５図に示すように、海岸線
や山岳地域等の背景データが含まれており、例えば下記
の表１に示すようなクラスに区分されている。

さらに、文字情報レイヤには、第６図に示すように、
ガソリンスタンドや公園等の名称および位置座標を文字
群で示す文字情報が含まれており、例えば下記の表２に
示すようなクラスに区分されている。

さらに、道路情報レイヤには、第７図に示すように、
ディジタル道路地図における交差点等の各ノードの経度
／緯度データ等を示すノードテーブルと、上記ノード間
を結ぶ複数のリンクに対応する各道路の道路方位データ
および道路長データ等を示す道路リストとが含まれてい
る。ここで、第８図に示すようなディジタル道路地図に
おける各リンクL12,L23,L34およびL14の始点ノードおよ
び終点ノードは下記の表３のように表される。

これらの始点ノードn1〜n4および終点ノードn2〜n4,n
1の各々の経度／緯度データをノードテーブルから選択
した後に適当に演算して得られる道路方位データおよび
道路長データを予め道路リスト内に書き込んでいる。本
実施例（第２図）では、これらの道路方位データおよび
道路長データを用いてマイコン等のメインCPU6により走
行車の将来の走行方向を予測した上で更新地図データを
選択している。ついで、上記メインCPU6の動作を詳細に
述べることとする。

第９図は第２図における地図データ更新手順を説明す
るためのフローチャートである。走行中に現在位置を表
示したい場合は、走行車の動きに合わせて表示部３の画
面上で地図スクロールを行い、現在位置を示すカーソル
Ｃを相対的に移動させる（実際には画面上の画像データ
が移動する）。ここでは、画像データメモリ16には９画
面分の画像データが予め蓄えられており、これらの画像
データの一部がCPU6を介して表示部３にほぼ連続的に転
送される（ステップａ）。このときに、現在位置周辺の
道路リンクデータの道路方位データおよび道路長データ
をCD装置10内の道路情報レイヤ（第７図）から読み出し
て将来の走行方向を予測する（ステップｃ）。もし、走
行車が高速道路等のほぼ直線状の道路を走行していれ
ば、今後使用予定の更新地図データが容易に予測できる
ので、この更新地図データをCD装置10より早めに選択
し、メインCPU6内で対応する画像データに変換して画像
データメモリ17に蓄えておく（ステップd,ステップ
ｅ）。もし、道路上に交差点等があって走行車がこれか
ら右折するか左折するか不明であれば、上記交差点を通
過するまで更新地図データの選択を保留しておく。また
一方で、走行道路の道路方位、すなわち角度が地図の区
切りに対して斜めになっている場合にも、この角度より
将来の走行方向が確定されるまで更新地図データの選択
を保留しておく。ただし、ここでは、走行道路がどのよ
うな状態であっても、カーソルＣが更新ラインに達する
前に将来の走行方向の予測を完了させて画像データメモ
リ17の内容を書き換えておく必要がある（ステップ
ｆ）。このようにすれば、カーソルＣが更新ラインに達
して地図データを更新する際には既に更新すべき地図デ
ータが用意されているので、画面上の地図スクロールを
停止させることなくごく自然に画面の更新を行うことが
できる（ステップｇ）。この画面更新は、走行停止の状
態になるまで適宜行われる（ステップｈ）。

第10図は本実施例の画像データの更新の様子を説明す
るための図である。ただし、ここでは、走行車が右方向
に移動した後に交差点で右折または左折を行う場合を想
定して説明することとする。この場合、メインCPU6（第
２図）では走行車が交差点を通過するまで将来の走行方
向を確定することは不可能なので、上記走行車が交差点
を通過するまで更新地図データの選択を保留しておく。
その後、走行車が交差点を通過して走行方向がほぼ確定
した（例えば、左折した）時点で、５画面分の画像デー
タI₉〜I₁₀，I₁₂〜I₁₄をCD装置10から選択的に読み出し
ている。このようにすれば、将来（第13図）のように２
回の地図データ更新を行わなくとも済むので、地図デー
タ更新の回数が節減されると共に余計な画像データI₁₁
を誤って選択せずに済む。

なお、これまでは、現在位置表示用のカーソルを画面
の中央に固定して地図を移動させているが、その代わり
に、地図を固定した状態でカーソルを画面の端から端ま
で移動させることも可能である。

〔発明の効果〕以上説明したように本発明によれば、ロケーション中
に走行車等の移動体の移動方向を予測して今後使用予定
の更新地図データを前もって選択しているので、画面上
の地図データを更新する際に地図スクロールが一時停止
することなくスムーズに行える。さらに、更新地図デー
タを無駄なく的確に選択することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理構成を示すブロック図、第２図は本発明の一実施例を示すハードウェア構成図、第３図はCD−ROMのファイル構成図、第４図は地図データのユニット構成図、第５図は背景描画レイヤ構成図、第６図は文字情報レイヤ構成図、第７図は道路情報レイヤ構成図、第８図はディジタル道路地図の一例を示す図、第９図は第２図における地図データ更新手順を説明する
ためのフローチャート、第10図は本実施例の画像データ更新の様子を説明するた
めの図、第11図は将来のロケーション装置の一例を示す図、第12図は表示部に現在位置を表示している状態を示す
図、第13図は従来の画像データの更新の様子を説明するため
の図である。図において、１…地図データ記憶部、２…現在位置演算部、３…表示
部、４…更新地図データ選択部、５…更新地図データ予
測部、６…メインCPU、７…サブCPU、10…CD装置。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】予め設定された交差点等の複数のノードと
該ノード間をつなぐリンクとにより表されるディジタル
道路地図における各道路の道路方位データおよび道路長
データを含む地図データを記憶する地図データ記憶部
（１）と、移動体の移動距離を検知する距離センサ
（８）および前記移動体の現在方位を検知する方位セン
サ（９）により前記移動体の現在位置を演算する現在位
置演算部（２）と、該演算された現在位置に応じて前記
地図データ記憶部（１）から選択される地図データを表
示し、その上に前記現在位置を表示する表示部（３）
と、該現在位置が前記地図データの所定の更新ラインま
で達したときに新たな更新地図データを選択する更新地
図データ選択部（４）とを有するロケーション装置にお
いて、前記地図データ記憶部（１）内の前記道路方位データお
よび道路長データの中で、前記現在位置周辺の道路に関
する道路方位データおよび道路長データを用いて前記更
新地図データを予測し、前記更新地図データ選択部
（４）に対しその予測された地図データに更新すること
を指示する更新地図データ予測部（５）を備えることを
特徴とするロケーション装置。