JP2549957Y2 - 吸引ダクト - Google Patents

吸引ダクト

Info

Publication number
JP2549957Y2
JP2549957Y2 JP1991028400U JP2840091U JP2549957Y2 JP 2549957 Y2 JP2549957 Y2 JP 2549957Y2 JP 1991028400 U JP1991028400 U JP 1991028400U JP 2840091 U JP2840091 U JP 2840091U JP 2549957 Y2 JP2549957 Y2 JP 2549957Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
plate
duct
vacuum
degree
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1991028400U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04117273U (ja
Inventor
隆男 城崎
博安 平松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takiron Co Ltd filed Critical Takiron Co Ltd
Priority to JP1991028400U priority Critical patent/JP2549957Y2/ja
Publication of JPH04117273U publication Critical patent/JPH04117273U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2549957Y2 publication Critical patent/JP2549957Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Safety Valves (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、吸引ダクトの風道の内
部圧力の変動によって破壊する破壊板を用いた吸引ダク
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】IC製造工場やその関連分野の工場に設
置されている排気用の吸引ダクトでは、HCl,HNO
3 ,HF,H2 SO4 ,CH3 COOHなどの成分を含
む腐食性ガスが取り扱われることがある。また、この種
の吸引ダクトに防火ダンパー(FD)を取り付け、火災
発生によって吸引ダクトの内部通路である風道の温度が
上がったときに防火ダンパーの制御回路に接続されたヒ
ューズの溶断により防火ダンパーが閉じ、風道が自動的
に塞がれるようにすることもある。
【0003】このような吸引ダクトにおいて、防火ダン
パーが閉じたときに、その防火ダンパーの設置箇所より
も下流側の風道の真空度が急激に上昇してダクト壁やそ
の他の箇所に大きな衝撃荷重が加わり、その部分が損壊
することが多々ある。そこで、この種の損壊を防ぐた
め、一般的には防火ダンパーが設置されている風道にバ
イパス通路を具備させ、そのバイパス通路にチャッキダ
ンパー(CD)を設置し、防火ダンパーが閉じた後に風
道の真空度が一定以上に上昇するとチャッキダンパーが
開くようにしていることが多い。このように防火ダンパ
ーとチャッキダンパーとを並列に設置しておくと、防火
ダンパーが閉じた後に起こる真空度の異常上昇が、チャ
ッキダンパーが開くことによって未然に防止され、その
ことがダクト壁などの損壊を防ぐことに役立つ。
【0004】しかしながら、上述したIC工場などの腐
食性ガスを取り扱う吸引ダクトでは、防火ダンパーのヒ
ューズが腐食性ガスに侵されて痩せてしまっていること
もあり、そうなると温度が上がらくてもヒューズが切れ
て防火ダンパーが閉じるといった事態を引き起こすこと
がある。また、チャッキダンパーについては腐食性ガス
の接触に伴う発錆によって作動不良を起こしているおそ
れがあり、その場合には、防火ダンパーが閉じてもチャ
ッキダンパーが正常に作動せず、風道の真空度が異常に
上昇してダクト壁などが損壊するといった事態が生じ
る。通常、腐食性ガスを取り扱う吸引ダクトのダクト壁
は耐蝕性に優れたポリ塩化ビニル樹脂板が用いられてい
ることが多いため、真空度の異常上昇に伴う損壊は比較
的容易に起こる。そして、ダクト壁が一旦損壊すると、
修理して正常に復起させるのに多くの時間と人手が必要
になるばかりか、その期間内は吸引ダクト全体が使えな
くなって多大な損失を生じることになる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案は以上の事情に
鑑み、吸引ダクトにおける防火ダンパーよりも下流側の
ダクト壁の一部に開口を具備させ、その開口を、風道の
真空度の上昇に伴う内外の圧力差によって破壊する性質
を備えた破壊板で塞いでおけば、真空度の上昇に伴う破
壊板の破壊によってダクト壁の開口が開放され、その開
口から空気が風道に吸入されてダクト壁などの損壊を防
ぐことができるという点に着目してなされたものであ
る。すなわち、本考案は、風道の真空度の異常上昇に伴
うダクト壁などの損壊を未然に防止することのできる破
壊板を用いた吸引ダクトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案の吸引ダクトは、
吸引駆動源に接続されたダクト本体の風道にダンパーが
配備されていると共に、そのダクト本体における吸引駆
動源とダンパーとの間のダクト壁に外部に臨む開口が具
備され、この開口が、上記風道の真空度の上昇に伴う内
外の圧力差によって破壊する性質を備えた破壊板で塞が
れているものである。
【0007】
【0008】
【作用】本考案の吸引ダクトは、ダンパーが閉じてそれ
よりも下流側の風道の真空度が上昇して破壊板の内外に
一定以上の圧力差を生じると、その圧力差によって破壊
板が破断し、ダクト壁の開口が開放されて空気が吸入さ
れ、風道内の真空度の異常上昇が防止される。
【0009】
【0010】
【実施例】図1は本考案の実施例による吸引ダクト1の
説明図である。この吸引ダクト1は、始端部がIC工場
などのドラフトチャンバー(不図示)に接続されてお
り、終端部が吸引駆動源である排気ブロワー2の吸込口
に接続されている。また、吸引ダクト1のダクト本体3
の風道に防火用のダンパー4が配備されていると共に、
ダクト本体3における排気ブロワー2とダンパー4との
間に分岐筒5が設けられ、この分岐筒5によってダクト
壁3aに外部に臨む開口6が具備されている。さらに、
ダクト本体3の風道にはダンパー4を跨ぐようにバイパ
ス路7が付設され、このバイパス路7にチャッキダンパ
ー8が設けられている。防火用のダンパー4は通常は開
いており、火災発生時などに風道の内部温度が一定温度
以上に上昇してヒューズが溶断すると閉じるようになっ
ている。また、チャッキダンパー8は風道の真空度が一
定値以上に上昇したときに開き、一定値以下に下がると
閉じるようになっており、一般的には防火用のダンパー
4が閉じた後の風道の真空度の異常上昇を防止するため
に設けられる。
【0011】上記開口6は破壊板10で塞がれている。
すなわち、分岐筒6の端部のフランジ11と押えフラン
ジ12との間にパッキンなどの気密シール材を介して破
壊板10を挾み込み、それをボルト・ナットなどの締付
具(不図示)で締め付けてある。また、分岐筒5には破
壊板10が破壊したときに生じる破片を捕集するために
金属製または合成樹脂製のネット15が設けられてい
る。吸引ダクト1に腐食性ガスが流れされる場合には、
ネット15をポリ塩化ビニル樹脂などの耐蝕性に優れた
合成樹脂で作っておくとよい。また、ネット15の網目
の大きさは、破壊板10の破壊によって生じる破片より
も小さくしておくことが望ましい。ネット15としては
パンチングメタルと同様の形状の多数の孔を有する合成
樹脂製有孔板を用いてもよい。なお、Mは排気ブロワー
用駆動モータ、Nは駆動モータMの回転軸と排気ブロワ
ー2のインペラー軸とを連結している伝動機構である。
【0012】破壊板10は合成樹脂製の板体に線状の薄
肉部を所定パターンで形成したものであり、図2や図3
に示したように、線状の薄肉部14は破壊板10の片側
表面または片側および他側の両側表面に細溝13を形成
することによって板体に具備されている。細溝13の形
状は図示のようなVノッチ形状であっても、その他の形
状、たとえば円弧形やU形にえぐられた形状であっても
よい。また、合成樹脂製の板体は図2のような方形であ
る場合に限らず、円形であってもよい。そして、細溝1
3によって具備される上記薄肉部14のパターン形状
は、図2で類推できるような縦横の直線と対角方向の直
線とを交差させて組み合わせたパターン形状であって
も、縞模様あるいは格子模様状のパターン形状であって
も、さらには同心円状の複数の線や放射状の直線や、同
心円状の線と放射状の線とを交差させて組み合わせたパ
ターン形状であってもよい。このような薄肉部14を形
成すると、薄肉部14に沿って壊れるために破片があま
り小さくならず、ネット15で確実に捕集できる。
【0013】このような破壊板10において、その破壊
強度すなわち破壊板10に加える荷重を次第に増加させ
ていったときに破壊板10が非破壊状態を保ち得る最大
荷重に対応する強度は、薄肉部14の厚み寸法tや薄肉
部14のパターン形状などに大きく依存するほか、破壊
板10の輪郭形状や大きさ、硬度、材質、その他の要素
にも依存する。したがって、薄肉部14の厚み寸法tや
そのパターン形状を適切に選定することによって破壊強
度を高精度に設定することができる。なお、破壊板10
に薄肉部14を設ける代わりに、ダクト壁3aの厚みよ
り薄くて圧力差により容易に破壊する樹脂板を用いるこ
ともできる。しかし、このものは破壊箇所が特定されな
いので、破壊に伴って生じる破片が小さくなりネット1
5でそれを捕集できなくてその破片が排気ブロワー2を
破損するおそれがある。したがって、排気ブロワー2の
保護のためにも薄肉部14を設けることが好ましい。
【0014】この破壊板10を用いた上記吸引ダクト3
において、排気ブロワー2の運転中に防火用のダンパー
4が何らかの原因で閉じると、防火用のダンパー4と排
気ブロワー2との間の風道の真空度が上昇し始める。そ
して、その真空度が一定値に達すると、チャッキダンパ
ー8が開いて真空度の異常上昇を防止する。ここで、チ
ャッキダンパー8が何らかの原因で動作不良を起こして
いて正常の開動作がなされなかったりチャッキダンパー
8が開いたにもかかわらず真空度がさらに上昇を続けた
りした場合には、破壊板10の内外の圧力差が大きくな
り、それに伴って破壊板10に大きな荷重が加わるた
め、その荷重が破壊強度に達したときに破壊板10が薄
肉部14に沿って破断し、開口6を開放する。これによ
り、開口6から風道に空気が吸入され、風道の真空度の
異常上昇が防止される。また、破壊板10の破断で生じ
た破片はネット15により捕集される。そのため、破片
が風道内に飛散することはない。
【0015】ところで、吸引ダクト1の風道に冒頭に記
載したような腐食性ガスが流される場合、破壊板10に
はポリ塩化ビニル樹脂板やアクリル樹脂板のような耐蝕
性に優れた合成樹脂板を用いることが望まれ、そのよう
な材料を用いることによって破壊板10の信頼性が経時
によって低下することを防止できる。これら2つの材料
において、ポリ塩化ビニル樹脂板は温度上昇で軟化しや
すいため破壊強度が温度変化によって変わりやすいとい
う性質をもっている反面、アクリル樹脂板は温度変化に
伴う硬度変化が少ないので、防火用のダンパー4が設置
されるような吸引ダクト1ではアクリル樹脂板を破壊板
10の材料に採用しておくことが望まれ、そうすること
によって破壊板10の信頼性が一段と向上するという利
点がある。
【0016】図5は破壊板の破壊強度を調べるための装
置を示しており、21は容器、22は真空ポンプ、23
は圧力ゲージ、24はトランスミッタ、25は記録計、
26は圧力調整弁である。この装置に供試体である破壊
板10を取り付け、容器21の内部を吸引して破壊強度
を測定し、その結果を表1に示した。なお、供試体は5
mm厚のアクリル樹脂板を用い、この板に図2で示すよ
うな薄肉部のパターン形状を刻み込んだものを用いた。
そして、薄肉部の厚みtを異ならせた複数枚のものを用
意し、No1〜8に静圧破壊試験を実施し、No9〜1
5に衝撃破壊試験を実施した。静圧破壊試験とは、真空
ポンプ22を作動させて圧力調整弁26を徐々に閉じて
供試体が破壊するまで真空度を上げる試験であり、衝撃
破壊試験とは、圧力調整弁26を瞬間的(一気)に閉じ
て供試体を破壊させる試験である。
【0017】
【表1】
【0018】この表1をグラフにしたのが図6である。
これらより判るように、薄肉部の厚みtを1.0mm以
下にすると100mmHg以上の真空度で、また、薄肉
部の厚みtを0.5mmにすると50mmHg以上の真
空度で破壊されることが判る。
【0019】
【考案の効果】本考案の吸引ダクトは、ダンパーが閉じ
て風道の真空度が急激に上昇しても、その真空度が異常
に上昇する前に破壊板が破断してダクト壁の開口を開放
させるので、真空度の異常上昇に伴うダクト壁などの損
壊が未然に防止されるという効果がある。したがって、
IC工場などに設置されている吸引ダクトのように、防
火ダンパーを備えた吸引ダクトなどに好適に採用するこ
とができる。
【0020】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例による吸引ダクトの説明図であ
る。
【図2】本考案の実施例に用いた破壊板の平面図であ
る。
【図3】破壊板の要部拡大断面図である。
【図4】破壊板の変形例の要部拡大断面図である。
【図5】破壊板の破壊強度測定装置の構成図である。
【図6】破壊板と破壊強度測定結果を示す図面代用グラ
フである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸引駆動源に接続されたダクト本体の
    風道にダンパーが配備されていると共に、そのダクト本
    体における吸引駆動源とダンパーとの間のダクト壁に外
    部に臨む開口が具備され、この開口が、上記風道の真空
    度の上昇に伴う内外の圧力差によって破壊する性質を備
    えた破壊板で塞がれていることを特徴とする吸引ダク
    ト。
JP1991028400U 1991-03-30 1991-03-30 吸引ダクト Expired - Fee Related JP2549957Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991028400U JP2549957Y2 (ja) 1991-03-30 1991-03-30 吸引ダクト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991028400U JP2549957Y2 (ja) 1991-03-30 1991-03-30 吸引ダクト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04117273U JPH04117273U (ja) 1992-10-20
JP2549957Y2 true JP2549957Y2 (ja) 1997-10-08

Family

ID=31912506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991028400U Expired - Fee Related JP2549957Y2 (ja) 1991-03-30 1991-03-30 吸引ダクト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2549957Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2328266T3 (es) * 2004-09-20 2009-11-11 Medela Holding Ag Bomba de membrana con valvula de ventilacion.
JP5193014B2 (ja) * 2008-12-17 2013-05-08 株式会社朝日ラバー 過剰圧力開放弁及びそれを有する過剰圧力開放ユニット

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4746023A (en) * 1987-07-29 1988-05-24 Dana Corporation Puncturable oil seal

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04117273U (ja) 1992-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101585620B1 (ko) 처리 장치의 작동 감시 시스템
US20070012099A1 (en) Vacuum line and a method of monitoring such a line
JPH08304124A (ja) 被検体同定方法、装置およびシステム
US20040045729A1 (en) Control system for discontinuous power drive
JP2549957Y2 (ja) 吸引ダクト
JPH11511219A (ja) 循環送風機、真空ポンプ又はこれに類似するもの
JP4323321B2 (ja) 化学検出システムを診断する装置および方法
CN101322021B (zh) 气体管泄漏的排空和监测系统
JPH10115478A (ja) 空気調和機
JPH10133740A (ja) 音響法による空調用フアン及びポンプの異常検出方法
JP6174069B2 (ja) 環境試験装置
JPH0560645A (ja) 真空系多目的検査およびガス分析装置
JPS6183836A (ja) 空気調和設備の診断管理方法
JP2011021851A (ja) 冷凍サイクル
JP2021056014A5 (ja)
JP2006349139A (ja) 筐体の接合機構
JPS6183832A (ja) 空気調和装置の故障診断方法
CA2629986A1 (en) Methods, systems, and computer program products for performing structural screening
AU676942B2 (en) Improved pile driver
KR102004405B1 (ko) 라돈저감장치의 시공 환경 점검 방법
Piber Improving shipboard maintenance practices using non-intrusive load monitoring
JP7003218B2 (ja) ガスケット及び冷凍サイクル装置
TW201719062A (zh) 止逆閥及防止氣體回沖的系統
JP4112991B2 (ja) 真空排気設備の診断方法
JPH05172696A (ja) 弁機構の異常診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees