JP2549760Y2 - パネルシャッター装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、建物の出入口や窓等のシャッター開閉用
開口を昇降開閉するパネルシャッター装置に関するもの
である。

［従来の技術］ 第４図は従来のパネルシャッター装置を示す概略的な
斜視図、第５図は同要部を示す縦断面図、第６図は同要
部の分解斜視図であり、図において、１はパネルシャッ
ター装置であり、このパネルシャッター装置１は、上下
方向に隣合う複数のパネル２をローラチェーン３により
連結してシャッターカーテン４を形成し、そのローラチ
ェーン３を噛合させたパネル駆動用スプロケット５の回
転駆動により、前記シャッターカーテン４を、建物開口
部の両側に立設した左右のガイドレール6,6に沿って昇
降動作させるものである。

８はガイドレール6,6の上部に配置されたパネル収納
ボックスであり、パネル収納ボックス８の左右側板の内
側にはパネル駆動用スプロケット５の上部近傍に前端側
が位置する収納レール10,10が配設されている。

これらの収納レール10,10は、パネル駆動用スプロケ
ット５の回転駆動によるローラチェーン３の送り作動で
ガイドレール6,6間を上昇してパネル駆動用スプロケッ
ト５間を通過したパネル２のローラ７を支承することに
より、パネル２を並列状態に吊持収納するようになって
いる。

ここで、パネル２は左右のガイドレール6,6の対向面
間の間隔よりも幅狭く形成されている。

11はパネル２の両端部に螺着された端部金物であり、
この端部金物11は、箱状本体12の上板13の下面に垂設さ
れた取付板14と、この取付板14に装着され、箱状本体12
の一方の側板15を貫通してガイドレール６側に突出する
ローラ軸16とからなり、このローラ軸16の先端部に前記
ローラ７が取り付けられ、且つ、ローラ軸16の中間部に
は前記ローラチェーン３が連結されている。

また、箱状本体12の他方の側板17には取付孔18,18が
穿設され、これらの取付孔18、18に挿通したボルト19,1
9をパネル２の端面に設けた螺子孔20,20に螺合すること
により、ガイドレール6,6の対向面間の外部でパネル２
の両端面に端部金物11を着脱可能に取付固定している。

21はビス22によって箱状本体12の開口部分に装着され
る蓋体である。

次に動作について説明する。

図示しない開閉機によりパネル駆動用スプロケット５
を回転させると、これに噛合したローラチェーン３の送
り作動によって各パネル２がガイドレール6,6間を昇降
開閉する。

ここで、パネル２が破損した場合、まず、ビス22を抜
いて蓋体21を取り外した後、ボルト19,19を緩めること
により、ガイドレール６内に端部金物11を嵌入させたま
まパネル２のみを取り外し、これを新たなパネルと交換
することができる。

［考案が解決しようとする課題］ 従来のパネルシャッター装置は以上のように構成され
ているので、パネル２の交換に際しては、ボルト19,19
を緩めて端部金物（パネル取付具）11をガイドレール6,
6内に残存させた状態でパネル２を引き出すことにより
パネルの交換を行うことができるが、この場合、パネル
重量が相当に嵩んでパネル移動を敏捷に行えないため、
パネル２と端部金物11とが交換作業中に接触乃至衝突し
たり、端部金物11が不測にも損傷等するという課題があ
った。

特に、端部金物11が損傷等して交換する必要が生じた
場合、まずボルト19によるパネル２と端部金物11との締
結を解除し、次いで重量が嵩むパネル２を移動させた
後、端部金物11をガイドレール6,6内から抜き取らなけ
ればならず、このため、端部金物11の交換に多くの手数
がかかるという課題があった。

なお、ガイドレールを取り外すことなくパネル交換が
行えるようにした他の従来例として実開昭61-90987号公
報に開示されたものがある。

この従来例では、パネル両側の縦框を内側框材と外側
框材とに分割し、駆動スプロケットに噛合したチェーン
に前記外側框材を吊持させて該外側框材の外側部をガイ
ドレールに嵌入させると共に、その外側框材に対して前
記内側框材を、該内側框材の内側に開口する面板嵌込溝
を利用して緊締ボルトで着脱可能に締結している。

この従来例の場合、パネル交換に際して、まず、内側
框材から面板を取り外して内側框材の内側で面板嵌込溝
を開口させなければ、その面板嵌込溝を利用した緊締ボ
ルトの取り外しを行うことができないため、パネル交換
作業が非常に面倒になるという課題があった。

この考案は上記のような課題を解決するためになされ
たもので、パネルやパネル取付具の交換作業をガイドレ
ールの外部で簡単に手際よく行うことができるパネルシ
ャッター装置を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この考案に係るパネルシャッター装置は、左右一対の
パネル駆動用スプロケットに噛合したチェーンのそれぞ
れに複数のロングピンを直交方向に連結し、これらのロ
ングピンにはガイドレール内部に一部が昇降自在に嵌込
まれたパネル取付具を着脱可能に支持させると共に、該
パネル取付具をパネルの両側端面に対してガイドレール
の外部におけるパネル端面とガイドレールとの間で着脱
操作可能に締結し、該締結を解除することによりパネル
およびロングピンからパネル取付具を取り外すことがで
きるようにしたものである。

［作用］ この考案におけるパネルシャッター装置は、パネル駆
動用スプロケットに噛合するチェーンに連結されたロン
グピンに対してガイドレール内部に一部が昇降自在に嵌
込まれたパネル取付具を着脱可能に支持させ、この状態
のパネル取付具をパネルの両側端面に対してガイドレー
ルの外部におけるパネル端面とガイドレールとの間で着
脱操作可能に締結したので、該締結をガイドレールの外
部で解除するだけの頗る簡単な操作によってパネル取付
具のみをパネルおよびロングピンから容易に取り外すこ
とができる。従って、パネル交換の際、大重量のパネル
を移動させたり、面板を取り外したりすることなくパネ
ル取付具のみを単独で取り外すことができ、そのパネル
取付具の取り外しによってパネルの交換作業を容易に手
際よく行うことができ、その交換作業時にパネル取付具
を破損したり、新たなパネルを傷付けたりすることがな
く、万一、パネル取付具が損傷等した場合には、そのパ
ネル取付具のみを極めて容易に交換することができる。

［実施例］ 以下、この考案の実施例を図について説明する。

第１図はこの考案の一実施例によるパネルシャッター
装置の要部を示す斜視図、第２図は同パネルシャッター
装置のパネル取付具とガイドレールとの位置関係を示す
図、第３図はパネル取付要部を示す正面図であり、第４
図乃至第６図と同一または相当部分には同一符号を付し
て重複説明を省略する。

図において、23は各パネル２の左右両側端部をロング
ピン25に着脱可能に支持させるための上部のパネル取付
具であり、このパネル取付具23は第１のロングピン支持
部材261と第２のロングピン支持部材262とから成ってい
る。

さらに詳しく述べると、ロングピン25はチェーン24に
対して回動自在な貫通状態に連結されているもので、そ
のロングピン25には吊下げ用ローラ26dが回転自在に取
り付けられている。

第１のロングピン支持部材261は、上部の支持枠部26a
と、この支持枠部26aにおけるチェーン24側の下端面に
切欠形成された逆Ｕ字状のピン嵌合溝26a₁と、このピン
嵌合溝26a₁の反対側で支持枠部26aから垂下する取付片
部26a′とからなり、支持枠部26a上には上側凹状部材26
cが設けられている。

第２のロングピン支持部材262は、パネル２の上部両
側端面に対する取付片部26bと、この取付片部26bの上端
側に折曲形成された立上り片部26b′と、この立上り片
部26b′に切欠形成されたＵ字状のピン嵌合溝26b₁とか
ら成っている。

かかる第１および第２のロングピン支持部材261、262
は、チェーン24側の一部を両ガイドレール６の内部にガ
イド用の開口6a（第２図，第３図参照）を介して昇降自
在に嵌込み収納した状態でロングピン25に対して着脱可
能に取り付けられ、且つ、パネル２の上部両側端面に対
して着脱可能に締結されている。

即ち、第１のロングピン支持部材261は、そのピン嵌
合溝26a₁をロングピン25に上方から嵌め込んだ状態とな
るよう着脱可能に取り付けて取付片部26a′をパネル２
の両側端面に接合させると共に、第２のロングピン支持
部材26は、立上り片部26b′のピン嵌合溝26b₁をロング
ピン25に下方から嵌め込んで取付片部26bを第１のロン
グピン支持部材261の取付片部26a′の外側面に接合さ
せ、この状態において、第１のロングピン支持部材261
の取付片部26a′と第２のロングピン支持部材262の取付
片部26bとをボルト29で着脱可能に共締めている。

従って、ボルト29を取り外せば、パネル２からパネル
取付具23を分離させることができ、且つ、そのパネル取
付具23をロングピン25から取り外すことができる。

28はパネル２の下部両側端面に着脱可能に取り付けら
れたローラブラケットであり、このローラブラケット28
は、パネル２の下部両側端面にボルト30で着脱可能に締
結されたパネル側取付枠28aと、このパネル側取付枠28a
の外側面に着脱可能にネジ止めされたローラ側取付枠28
bとから成り、ローラ側取付枠28bには下部ガイドローラ
27が回転自在に取り付けられ、且つ、パネル側取付枠28
aの下部には下側凹状部材28cが設けられている。

かかるローラブラケット28は、ローラ側取付枠28bが
第２図に示すように両ガイドレール６の内部に昇降自在
に嵌込み収納され、ガイドレール６の外部でボルト30お
よびパネル側取付枠28aとローラ側取付枠28bとの止めネ
ジを取り外すことができるようになっている。

以上のように組み立てられたパネルシャッター装置の
使用過程において、パネル２の交換を行う場合、パネル
２の下部両側端面にローラブラケット28を締結している
ボルト30と、パネル２の上部両側端面にパネル取付具23
を締結しているボルト29とを、両ガイドレール６の外部
で順次取り外す。

これによって、パネル２から上部のパネル取付具23と
下部のローラブラケット28とが分離されるため、それら
のパネル取付具23とローラブラケット28の取り外し時に
パネル２を左右横方向に移動させることなく、しかも、
ガイドレール６側にロングピン25を残したままパネル２
を極めて容易に手際よく交換することができる。

またローラブラケット28のパネル側取付枠28aもしく
はローラ側取付枠28bが損傷した場合には、ボルト30も
しくはパネル側取付枠28aとローラ側取付枠28bとの止め
ネジを外すだけで、パネル２を左右方向に移動させたり
外したりすることなくパネル側取付枠28aまたはローラ
側取付枠28bを容易に交換することができる。

さらに、上述の如きパネル２の交換に際しては、先に
ローラブラケット28のパネル側取付枠28aやローラ側取
付枠28bを取り外さなければ、パネル２を取り外すこと
ができないので、パネル交換時にパネル取付具23を損傷
させたり新たなパネルを傷付けるようなことがなくな
る。

［考案の効果］ 以上のように、この考案によれば、ガイドレールの外
部でパネルとパネル取付具との締結を解除することがで
き、その締結解除によってパネル取付具のみをパネルお
よびロングピンから容易に取り外すことができる構成と
したので、パネル交換の際、大重量のパネルを移動させ
たり、面板を取り外したりすることなくパネル取付具の
みを単独で取り外すことができ、そのパネル取付具の取
り外しによってパネルの交換作業を容易に手際よく行う
ことができ、その交換作業時にパネル取付具を破損した
り、新たなパネルを傷付けたりすることがなく、万一、
パネル取付具が損傷等した場合には、そのパネル取付具
のみを極めて容易に交換することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例によるパネルシャッター装
置の要部を示す斜視図、第２図は同パネルシャッター装
置のパネル取付具とガイドレールとの位置関係を示す
図、第３図はパネル取付要部を示す正面図、第４図は従
来のパネルシャッター装置を示す概略的な斜視図、第５
図は同要部を示す縦断面図、第６図は同要部の分解斜視
図である。 ２……パネル、５……パネル駆動用スプロケット、６…
…ガイドレール、23……パネル取付具、24……チェー
ン、25……ロングピン。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シャッター開閉用開口の両側に配置された
   左右一対のガイドレールと、これらのガイドレールの上
   方に配置された左右一対のパネル駆動用スプロケット
   と、該パネル駆動用スプロケットに噛合した左右一対の
   チェーンと、これらのチェーンにロングピンを介して支
   持され、前記パネル駆動用スプロケットの回転駆動によ
   る前記チェーンの送り作動で前記ガイドレール間を昇降
   開閉する複数のパネルとを備えたパネルシャッター装置
   において、各チェーンのそれぞれに複数のロングピンを
   直交方向に連結し、これらのロングピンにはガイドレー
   ル内部に一部が昇降自在に嵌込まれたパネル取付具を着
   脱可能に支持させると共に、該パネル取付具を各パネル
   の両側端面に対してガイドレールの外部におけるパネル
   端面とガイドレールとの間で着脱操作可能に締結し、該
   締結を解除することによりパネルおよびロングピンから
   パネル取付具を取り外すことができるようにしたことを
   特徴とするパネルシャッター装置。