JP2549290B2 - 包装箱の組立て装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は包装箱の組立て装置に係り、とくに板状体に
よって直方体状に包装箱を組立てるとともに、その中に
仕切り板を取付けるようにした組立て装置に関する。

〔発明の概要〕

本発明は、所定の間隔を隔てて対向して配されたガイ
ドプレートの側方から折込み用ヘッドによって仕切り板
を押込むとともに、このときに仕切り板のフラップを折
曲げて上記ガイドプレートの条溝内に保持させ、移送用
ヘッドによって仕切り板をガイドプレートの長さ方向に
移動し、ガイドプレートの終端に配されているマンドレ
ルを通して仕切り板をマンドレルで受けられている包装
箱または包装箱を組立てる板紙原紙と組合わせるように
したものであって、簡潔な機構によって包装箱内に仕切
り板を組込むようにしたものである。

〔従来の技術〕

各種の物品を収納して物流に供するための包装箱の大
きさがあまり小さいと、物流の合理化を妨げる。ところ
が流通の末端段階における多様なニーズに対応するため
には、個装の大きさを小さくする方が好ましい。このよ
うな相矛盾する要求を満足するために、分割式包装箱が
用いられており、必要に応じて包装箱を分割できるよう
にしている。

このような分割式包装箱は、分割位置において一対の
仕切り板を背中合せに配するようにしており、分割位置
に設けられた切断誘導手段によって包装箱を分割するよ
うにしており、分割された際における開口が上記仕切り
板で閉じられるようになっている。このような包装箱を
組立てる場合には、別工程で仕切り板のフラップを折曲
げるとともに、糊を付け、折り癖をつけた後に真空吸着
しながらマンドレルまで移送するようにしており、この
マンドレルによって受けられている板紙原紙と組合わ
せ、これによって包装箱内に仕切り板を取付けるように
している。仕切り板の別の組立て方法は、仕切り板の両
側を可動ガイドで挾みながら輸送するものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

別工程で仕切り板のフラップを折曲げるとともに糊を
付けるようにした組立て装置は、構造が複雑になって機
械が大型化する欠点がある。さらに仕切り板の受渡し時
にトラブルが発生する問題がある。また仕切り板のフラ
ップの折り癖の戻り量が不安定であって接合が不確実に
なる欠点がある。また仕切り板の両側を可動ガイドで挾
んで供給する方式は、機械が複雑になり、包装箱の大き
さに応じて交換する部品が多くなる欠点がある。さらに
このような従来の装置は、２ケ所以上で分割できる多分
割ケースには応用できないという欠点がある。

本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
って、構造が簡潔で、確実に仕切り板が包装箱に接合さ
れるようにした包装箱の組立て装置を提供することを目
的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、板状体によって直方体状に包装箱を組立て
るとともに、その中に仕切り板を取付けるようにした装
置において、前記仕切り板のフラップを受入れる条溝を
有する一対のガイドプレートを所定の間隔を隔てて互い
に対向して配し、折込み用ヘッドによって仕切り板を前
記一対のガイドプレートの側方から押込むとともに、前
記仕切り板のフラップを前記ガイドプレートによって折
曲げ、折曲げられた前記フラップを前記ガイドプレート
の条溝内に保持させ、移送用ヘッドによって前記仕切り
板を前記ガイドプレートの長さ方向に移動し、前記ガイ
ドプレートの終端に配されているマンドレルのスリット
を通して前記仕切り板を該マンドレルで受けられている
包装箱または包装箱を組立てる板状体と組合わせるよう
にしたものである。

〔作用〕

従って本発明によれば、折込み用ヘッドによってガイ
ドプレートの側方から仕切り板を押込むと、ガイドプレ
ートのエッジによって仕切り板のフラップが折曲げられ
ることになる。そしてこのフラップはその反発力でガイ
ドプレートの条溝内に保持されることになる。従ってこ
の後から搬送用ヘッドによってガイドプレートの長さ方
向に沿って仕切り板を移動させ、マンドレルのスリット
を通して包装箱または包装箱を構成する板状体と組合わ
せることによって、包装箱に仕切り板を取付けることが
可能になる。

〔実施例〕

第１の実施例を第１図〜第４図によって説明する。第
１の実施例に係る組立て装置は、第２図および第３図に
示すように３分割される包装箱の組立て装置に関する。
包装箱10内には第２図に示すように、２枚ずつ２組の仕
切り板11が互いに背中合せの状態で２ケ所に取付けられ
るようになっている。仕切り板11の両側にはフラップ12
が連設されており、このフラップ12が包装箱10の内表面
に糊付けされて結合されるようになっている。さらに一
対の仕切り板11の接合位置であって包装箱10の分割位置
には、カットテープ13が接合されている。カットテープ
13は蓋板14およびフラップ15に延びている。さらにカッ
トテープ13の終端と対応して、包装箱10の側板あるいは
フラップ15のエッジの部分には切込み16が形成されるよ
うになっている。

従ってこのような包装箱は、上記切込み16およびカッ
トテープ13を利用して、第３図に示すように２ケ所で切
断できる。これによって包装箱10は３分割されるように
なり、しかも分割位置においてその側面の開口は互いに
背中合せに配した仕切り板11によって閉塞されることに
なる。従って流通の末端段階において、包装箱10を３分
割しても、内部の物品が脱落することがなく、これらの
物品を確実に保護できるようになる。これによって流通
の末端段階における多様なニーズに対応できるように、
個装あるいは１ロットの数を少なくすることが可能にな
る。

つぎにこのような包装箱10を組立てるための装置につ
いて第１図および第４図によって説明すると、この装置
は上下のガイドプレート23、24を備えている。ガイドプ
レート23、24の互いに対向する内表面にはそれぞれ２本
ずつの条溝25が形成されている。さらに上側のガイドプ
レート23には条溝25に臨んでスリット26が形成されてい
る。ガイドプレート23、24の両側には折込み用ヘッド27
が上下に配されており、連結板28を介して連結されると
ともに、連結板28がさらにシリンダ29のロッドと連結さ
れるようになっている。折込み用ヘッド27は段部30を備
えており、これによって複数枚の仕切り板11を同時に押
込みながら折込み得るようになっている。

上記ガイドプレート23、24の端部の間の部分には押圧
板33が配されており、一対のアーム34によって支持され
ている。アーム34は上記ガイドプレート23のスリット26
を挿通するとともに、連結板35を介してシリンダ36のピ
ストンロッドと連結されるようになっている。これに対
してガイドプレート23、24の反対側の端部にはマンドレ
ル37が配されているた。マンドレル37は上記仕切り板11
を通過させるためのスリット38を備えている。

以上のような構成において、折込み用ヘッド27の段部
30の両側の位置にそれぞれホッパを通して仕切り板11を
供給する。そしてシリンダ29によって第４図において左
右から中心側へ折込み用ヘッド27を前進させ、これによ
って仕切り板11を一対のガイドプレート23、24内に押込
むようにするとともに、このときにガイドプレート23、
24の側縁によってフラップ12を折曲げる。これによって
第４図において鎖線で示すように、仕切り板11が上下の
ガイドプレート23、24内に押込まれるとともに、そのフ
ラップ12がそれ自身の反発力によって条溝25内に保持さ
れることになる。

このように折込み用ヘッド27によってガイドプレート
23、24間に仕切り板11を押込んだならば、折込み用ヘッ
ド27をシリンダ29によって後退させる。そしてこれに同
期して、シリンダ36によって押圧板33をガイドプレート
23、24の長さ方向に移動させる。このときに押圧板33を
支持するアーム34はガイドプレート23のスリット26を通
過することになる。なおアーム34が十分な巾を有する場
合には、押圧板33を省略してアーム34によって仕切り板
11を直接押圧するようにしてもよい。このようにして仕
切り板11はガイドプレート23、24間を移動し、さらにマ
ンドレル37のスリット38内に押込まれることになる。

マンドレル37は包装箱10を組立てるための板紙原紙40
を受けている。しかもこの実施例においては、マンドレ
ル37の先端面が板紙原紙40の底板の部分を受けるように
なっている。そして板紙原紙40がマンドレル37上で折曲
げ線に沿って折曲げられることになり、これによって包
装箱10が組立てられるとともに、この包装箱10の側板の
部分に仕切り板11のフラップ12が糊付けされて接合され
るようになる。従ってこれによって、包装箱10内には第
２図に示すように、４枚の仕切り板11が組込まれること
になり、これによって分割仕切包装箱が組立てられるこ
とになる。

このような組立て装置によれば、仕切り板11を上下の
プレート23、24のみによってガイドするようにしている
ために、機構が簡単でトラブルも発生し難くなり、調整
もほとんど必要でなくなる。さらにこのような装置は、
型の交換が簡単にでき、これによって多品種の包装箱の
組立てに適用可能になる。また仕切り板11のフラップ12
の折込みと条溝25への固定とが折込み用ヘッド27の前進
動作のみによって１工程で達成できるようになり、この
ために仕切り板11の受渡し機構が不要になる。また折込
み用ヘッド27の段部30の数を増加することによって、包
装箱10内に配される仕切り板11の数を任意に増加するこ
とが可能になり、多分割ケースの組立てに適用可能であ
る。

つぎに本発明の第２の実施例を第５図〜第８図によっ
て説明する。この実施例に係る組立て装置は、第５図に
示す包装箱を組立てるためのものであって、包装箱10は
その切断誘導手段がミシン目19から構成されており、仕
切り板11の取付け位置にミシン目19が形成されている。
さらに仕切り板11は両側面のフラップ12のみならず、包
装箱10の底板と接合される底フラップ20を備えるように
なっている。

底フラップ20を有する仕切り板11を包装箱内に組込む
ための装置は第６図に示すようになっており、仕切り板
11の先端側に配されている底フラップ20を折曲げるため
の折曲げガイド43が上側のガイドプレート23の下面に取
付けられている。またこの装置においては、マンドレル
37のスリット38に連通するように、第８図に示すような
Ｖ字状の凹部44が形成されており、仕切り板11の底フラ
ップ20はＶ字状に折曲げられた状態でこの凹部44内を通
過するようになっている。またマンドレル37の先端部に
は凹部45が形成されている。

従ってこのような装置によって仕切り板11を包装箱内
に組込む場合には、折込み用ヘッド27によって両側から
仕切り板11を折込むとともに、この後に押圧板33によっ
てガイドプレート23、24の長さ方向に仕切り板11を移動
させる。するとこのときに折曲げガイド43によって底フ
ラップ20が折曲げられる。そしてこの底フラップ20はマ
ンドレル37内のＶ字状の凹部44によってＶ字状に折曲げ
られるとともに、底フラップ20はマンドレル37のスリッ
ト38の先端部に一旦飛出し、この後にマンドレル37の凹
部45に保持されるようになっており、この状態において
板紙原紙40と組合わされて包装箱内に組込まれるように
なっている。従ってこの装置によれば、仕切り板11をそ
の両側のフラップ12のみならず底フラップ20によって包
装箱10内に確実に接合することが可能になる。

〔応用例〕

以上本発明を図示の２つの実施例につき述べたが、本
発明は上記実施例によって限定されることなく、本発明
の技術的思想に基いて各種の変更が可能である。例えば
第９図に示すように、包装箱10内に２枚の仕切り板11を
互いに背中合せに配するようにしてもよく、あるいはま
た第10図に示すように、２枚の仕切り板11を１枚ずつ離
して配するようにしてもよい。この場合には包装箱10は
分割できず、単にその内部を仕切り板11によって仕切る
ことになる。あるいはまた第11図に示すように、中央に
２枚の仕切り板11を背中合せに配するとともに、その両
側にそれぞれ１枚ずつ仕切り板11を配するようにしても
よい。このような構造によれば、包装箱10はその中間の
位置においてのみ分割できるようになる。また仕切り板
11あるいは包装箱10を構成する板紙原紙40は段ボール紙
や板紙等の各種の板状体が利用可能である。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は、折込み用ヘッドによって仕切
り板をガイドプレートの側方から押込むとともに、この
ときに仕切り板のフラップを折曲げてガイドプレートの
条溝内に保持させ、移送用ヘッドによって仕切り板をガ
イドプレートの長さ方向に移動し、マンドレルのスリッ
トを通してこのマンドレルで受けられている包装箱また
は包装箱を組立てる板状体と組合わせるようにしたもの
である。従って仕切り板を有する包装箱を組立てるため
の装置を簡潔に構成することが可能になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係る組立て装置の外観
斜視図、第２図はこの装置で組立てられる包装箱の分解
斜視図、第３図は同分割された状態の斜視図、第４図は
組立て装置の縦断面図、第５図は第２の装置によって組
立てられる包装箱の分解斜視図、第６図は同装置の外観
斜視図、第７図はこの装置のマンドレルの要部正面図、
第８図は第７図におけるVIII〜VIII線断面図、第９図〜
第11図は変形例に係る包装箱の横断面図である。 なお図面に用いた符号において、 10……包装箱 11……仕切り板 12……フラップ 23、24……ガイドプレート 25……条溝 27……折込み用ヘッド 29、36……シリンダ 33……押圧板 37……マンドレル 38……スリット 40……板紙原紙 である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】板状体によって直方体状に包装箱を組立て
   るとともに、その中に仕切り板を取付けるようにした装
   置において、前記仕切り板のフラップを受入れる条溝を
   有する一対のガイドプレートを所定の間隔を隔てて互い
   に対向して配し、折込み用ヘッドによって仕切り板を前
   記一対のガイドプレートの側方から押込むとともに、前
   記仕切り板のフラップを前記ガイドプレートによって折
   曲げ、折曲げられた前記フラップを前記ガイドプレート
   の条溝内に保持させ、移送用ヘッドによって前記仕切り
   板を前記ガイドプレートの長さ方向に移動し、前記ガイ
   ドプレートの終端に配されているマンドレルのスリット
   を通して前記仕切り板を該マンドレルで受けられている
   包装箱または包装箱を組立てる板状体と組合わせるよう
   にしたことを特徴とする包装箱の組立て装置。