JP2548223Y2 - 車両用カーテン装置 - Google Patents

車両用カーテン装置

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JP2548223Y2
JP2548223Y2 JP1860392U JP1860392U JP2548223Y2 JP 2548223 Y2 JP2548223 Y2 JP 2548223Y2 JP 1860392 U JP1860392 U JP 1860392U JP 1860392 U JP1860392 U JP 1860392U JP 2548223 Y2 JP2548223 Y2 JP 2548223Y2
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curtain
stop lamp
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curtains
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信彦 長瀬
年弘 齋藤
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Asmo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、リヤウインドシールド
ガラスの車両室内側にストップランプが所定量突出した
状態で配置された車両に用いられ、前記リヤウインドシ
ールドガラスの周縁に沿って設けられたレールと、この
レールに案内されて開状態及び閉状態とされる一対のカ
ーテンと、を備えた車両用カーテン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車のリヤウインドシール
ドガラスの周縁に沿ってレールを配設し、このレールに
沿って一対のカーテンを開閉させる車両用カーテン装置
が既に用いられている(一例として、実開平1−114
883号公報参照)。
【0003】この公報に開示された構造によれば、台形
枠状のレール内に二本のループ状の牽引手段を設け、こ
の牽引手段を移動させることにより、これに固定された
上下各々一対の駆動ランナが移動して左右のカーテンを
開閉させるようになっている。また、この構造では、左
右のカーテンが開状態から閉状態になる場合、一対の下
駆動ランナが所定量先行して互いに接近する方向へ移動
した後、上下の各々一対の駆動ランナが同期して移動す
るようになっている。
【0004】ところで、近年、後部座席の上部後方のパ
ッケージトレイ上にハイマウントストップランプを配設
した自動車が普及しつつある。この種のハイマウントス
トップランプとしては、従来ではLED式の薄型のもの
が用いられていた。このようなLED式の薄型のストッ
プランプを用いた場合には、上述した車両用カーテン装
置を用いてカーテンを全閉することによりリヤウインド
シールドガラス全体を覆うことができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、最近で
は、LED式の薄型のストップランプに代えて、比較的
形状が大きいバルブ式のストップランプが用いられるよ
うになってきた。このようなストップランプを配置した
場合に上述した車両用カーテン装置を適用すると、常に
視認可能でなければならないというストップランプの基
本的機能を確保しなければならないことから、カーテン
の閉時に一対の下駆動ランナはストップランプの両側部
に当接する位置で停止し、これによって同期移動してい
る上駆動ランナも同じ位置で停止する。従って、ストッ
プランプの上方に上下に大きな長方形の隙間が生じるこ
とになる。
【0006】この隙間は、前記車両用カーテン装置にお
いて、下駆動ランナが先行移動する構成を除去し上下の
駆動ランナが共に最初から同期移動するように構成する
ことにより狭めることができるが、この場合においても
一対の下駆動ランナがストップランプの両側部に当接す
る位置(一対の上駆動ランナが出会う位置)で停止せざ
るを得ないので、結局ストップランプの上方に上下に大
きな二等辺三角形の隙間が生じることになる。従って、
車両の外観品質を低下させるという問題点が生じる。
【0007】本考案は上記事実を考慮し、バルブ式のス
トップランプがレールの下縁中央または上縁中央に配置
された場合においても、一対のカーテン閉状態における
車両の外観品質を向上させることができる車両用カーテ
ン装置を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本考案に
係る車両用カーテン装置は、リヤウインドシールドガラ
スの車両室内側にストップランプが所定量突出した状態
で配置された車両に用いられ、前記リヤウインドシール
ドガラスの周縁に沿って設けられたレールと、このレー
ルに案内されて開状態及び閉状態とされる一対のカーテ
ンと、を備えた車両用カーテン装置であって、前記一対
のカーテンの閉状態では、前記ストップランプの突出し
た部分の外周が各カーテンの合わせ側かつ裾側または反
裾側の部分によって非隠蔽状態で包囲されていることを
特徴としている。
【0009】請求項2記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周縁に
沿って設けられたレールと、このレールに案内されて開
状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備えた車
両用カーテン装置であって、前記一対のカーテンは、そ
の閉状態において、前記レールの上縁と下縁との略中間
部で斜めに交叉し、交叉した状態では、交叉位置を頂点
とする三角形状のカーテン重合部が前記レールの上縁側
または下縁側に形成されると共に前記交叉位置を頂点と
しかつ前記カーテン重合部と同一またはこれよりも小さ
い三角形状のカーテン開放部が前記レールの下縁側また
は上縁側に形成され、前記カーテン開放部内に前記スト
ップランプを配置したことを特徴としている。
【0010】請求項3記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周縁に
沿って設けられたレールと、このレールに案内されて開
状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備えた車
両用カーテン装置であって、前記ストップランプの外周
縁に沿って前記レールの上縁側または下縁側へ向けて凸
状に屈曲する屈曲部を前記レールの下縁または上縁に設
けたことを特徴としている。
【0011】請求項4記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、請求項3記載の本考案において、各カーテン
の合わせ側かつ裾側または反裾側の部分の前記屈曲部へ
の移動時に、前記屈曲部の屈曲高さに相当する前記レー
ルの上縁下縁間長の相違を吸収し前記各カーテンの合わ
せ側かつ裾側または反裾側の部分を非たるみ状態に支持
する支持手段を設けたことを特徴としている。
【0012】請求項5記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周縁に
沿って設けられたレールと、このレールに案内されて開
状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備えた車
両用カーテン装置であって、前記ストップランプの外周
縁に沿って切り欠かれた切欠部を各カーテンの合わせ側
かつ裾側または反裾側の部分に設け、前記一対のカーテ
ンの閉時に、前記各カーテンの合わせ側かつ裾側または
反裾側の部分を互いに接近する方向へ移動させ前記切欠
部内に前記ストップランプを位置させる移動手段を設け
たことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の本考案に係る車両用カーテン装
置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側にスト
ップランプが所定量突出した状態で配置された車両に用
いられる。そして、リヤウインドガラスの周縁に沿って
設けられたレールに案内されて、一対のカーテンが開状
態及び閉状態とされる。
【0014】ここで、本考案によれば、一対のカーテン
の閉状態では、ストップランプの突出した部分の外周が
各カーテンの合わせ側かつ裾側または反裾側の部分によ
って非隠蔽状態で包囲されているので、ストップランプ
の外周部に大きな開放部分が形成されることはなく、ま
たストップランプに対する視認性が阻害されることもな
い。従って、ストップランプがバルブ式のものであった
としても、一対のカーテンの閉状態における車両の外観
品質を向上させることができる。
【0015】請求項2記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられる。そして、リヤウインドガラスの周縁に沿
って設けられたレールに案内されて、一対のカーテンが
開状態及び閉状態とされる。
【0016】ここで、一対のカーテンは、その閉状態に
おいて、レールの上縁と下縁との略中間部で斜めに交叉
し、交叉した状態では交叉位置を頂点とする三角形状の
カーテン重合部がレールの上縁側または下縁側に形成さ
れると共に交叉位置を頂点としかつカーテン重合部と同
一またはこれよりも小さい三角形状のカーテン開放部が
レールの下縁側または上縁側に形成される。そして、本
考案では、このカーテン開放部内にストップランプを配
置したので、ストップランプの外周部に大きな開放部分
が形成されることはなく、またストップランプに対する
視認性が阻害されることもない。従って、ストップラン
プがバルブ式のものであったとしても、一対のカーテン
の閉状態における車両の外観品質を向上させることがで
きる。
【0017】請求項3記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられる。そして、リヤウインドガラスの周縁に沿
って設けられたレールに案内されて、一対のカーテンが
開状態及び閉状態とされる。
【0018】ここで、本考案では、ストップランプの外
周縁に沿ってレールの上縁側または下縁側へ向けて凸状
に屈曲する屈曲部をレールの下縁または上縁に設けたの
で、このレールに沿ってカーテンが閉状態となる。この
ため、ストップランプの外周部に大きな開放部分が形成
されることはなく、またストップランプに対する視認性
が阻害されることもない。従って、ストップランプがバ
ルブ式のものであったとしても、一対のカーテンの閉状
態における車両の外観品質を向上させることができる。
【0019】請求項4記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置によれば、請求項3記載の本考案において、各カ
ーテンの合わせ側かつ裾側または反裾側の部分の屈曲部
への移動時に、屈曲部の屈曲高さに相当する前記レール
の上縁下縁間長の相違を吸収し各カーテンの合わせ側か
つ裾側または反裾側の部分を非たるみ状態に支持する支
持手段を設けたので、レールの下縁または上縁に屈曲部
を設けた場合においてもカーテンの合わせ側かつ裾側の
部分が弛むのを防止することができる。
【0020】請求項5記載の本考案に係る車両用カーテ
ン装置は、リヤウインドシールドガラスの車両室内側に
ストップランプが所定量突出した状態で配置された車両
に用いられる。そして、リヤウインドガラスの周縁に沿
って設けられたレールに案内されて、一対のカーテンが
開状態及び閉状態とされる。
【0021】ここで、ストップランプの外周縁に沿って
切りかかれた切欠部を各カーテンの合わせ側かつ裾側ま
たは反裾側の部分に設けると共に、各カーテンの合わせ
側かつ裾側または反裾側の部分を互いに近接する方向へ
移動させ切欠部内にストップランプを位置させる移動手
段を設けたので、一対のカーテンの閉状態では、ストッ
プランプの外周部に大きな開放部分が形成されることは
なく、またストップランプに対する視認性が阻害される
こともない。従って、ストップランプがバルブ式のもの
であったとしても、一対のカーテンの閉状態における車
両の外観品質を向上させることができる。
【0022】
【実施例】〔第1実施例〕 以下、図1〜図8を用いて、本考案の第1実施例に係る
車両用カーテン装置10について説明する。なお、説明
に際して、次にどの部分について説明するのかを《 》
記号を付したタイトルによって適宜表示するものとす
る。
【0023】《案内レール12》 図1に示されるように、操作スイッチを操作することに
より駆動する車両用カーテン装置10は、上縁が下縁よ
り短い略台形の案内レール12を備えており、リヤウイ
ンドシールドガラス14(図5(A)、(B)参照)の
下縁に沿って配置されるロアレール16と、ロアレール
16と平行にリヤウインドシールドガラス14の上縁に
沿って配置されその長さがロアレール16よりも短いア
ッパレール18と、ロアレール16及びアッパレール1
8の長手方向両端部間をコーナピース20を介して接続
する一対のパイプ状のサイドレール22と、から成る。
【0024】この内、上述したアッパレール18は、図
4(A)に示されるように、長手直角断面が方形枠状と
された前部アッパレール18Aと後部アッパレール18
Bとから成り、両者密着した状態で配置されている。ま
た、前部アッパレール18A及び後部アッパレール18
Bの各々は、その下端面がスリット状に切り欠かれてい
る。
【0025】また、アッパレール18の長手方向中間部
には所定の間隔で、複数のブラケット24が嵌着されて
いる。ブラケット24は、コ字形状の基部24Aの一方
の端部からL字形状のフック部24Bを突出させた形に
なっている。この車両用カーテン装置10は、フック部
24Bと基部24Aの上端面との間へ図示しないルーフ
後端部付近が挿入係止されることにより取り付けられる
ようになっている。なお、案内レール12のロアレール
16にも、図示しないブラケット等の取付手段が配置さ
れ、車両への取付状態を補強している。また、これらの
ブラケット24の内、両サイドにあるブラケット24に
は、基部24Aの下端から一体的に延出されたストッパ
24Cが形成されており(図4(B)参照)、後述する
上駆動ランナ26の移動停止用とされている。なお、図
4(B)に示されるブラケット24は図1において右側
に配置されたブラケット24を示しているので、ストッ
パ24Cも後部アッパレール18Bに干渉するように延
出されているが、図1において左側に配置されたブラケ
ット24ではストッパ24Cが形成される位置は前部ア
ッパレール18Aに干渉する位置、つまり図4(B)の
状態と逆の関係にある。
【0026】また、ロアレール16は、図5(A)に示
されるように、全体としては長手直角断面が方形枠状と
されており、室内側の面に前記スリット状の切欠きが形
成されている。ロアレール16の長手方向中間部は、後
述するストップランプ28を配置させるべく、所定長さ
切りかかれている(図5(B)参照)。
【0027】上述した構成により、案内レール12の内
部通路は、略台形枠状に連通されている。
【0028】《ストップランプ28》 また、ロアレール16の長手方向中間部は上述したよう
に所定長さ矩形状に若干切り欠かれており、この部分に
はバルブ式のストップランプ28が車両後方側の面を発
光面として嵌合配置されている。嵌合配置された状態で
は、ストップランプ28はアッパレール18側へ所定量
突出している。
【0029】《外周ワイヤ30及び内周ワイヤ32》 また、図2及び図3に示されるように、案内レール12
の内部通路には、2本の外周ワイヤ30及び内周ワイヤ
32が収容されている。外周ワイヤ30及び内周ワイヤ
32は略同一長さとされ、アッパレール18内ではその
長手直角方向へ相前後して配置され(図4(A)、
(B)参照)、これに対応して一対のサイドレール22
内でも長手直角方向へ相前後して配置されている。しか
し、ロアレール16内では、上下に相前後して配置され
ている(図5(A)、(B)参照)。
【0030】また、これらの外周ワイヤ30、内周ワイ
ヤ32における各コーナピース20に対応する位置には
それぞれプーリ34が配置され、外周ワイヤ30、内周
ワイヤ32が巻き掛けられている。プーリ34の配置状
態は、アッパレール18の長手方向両端部では相前後し
て配置され、ロアレール16の長手方向両端部では上下
に配置されている。プーリ34に巻き掛けられた状態で
は、外周ワイヤ30、内周ワイヤ32は閉ループを構成
している。
【0031】上述した外周ワイヤ30及び内周ワイヤ3
2において、一方のサイドレール22側に収容配置され
た一部分は、螺旋状に形成されている。なお、これにつ
いては次のアクチュエータ36の項で説明する。
【0032】《アクチュエータ》 一方のサイドレール22の長手方向中間部には、アクチ
ュエータ36が配設されている。図6に示されるよう
に、アクチュエータ36には、その中央に図示しないモ
ータの駆動力を受けて駆動回転する駆動プーリ38が配
置されている。この駆動プーリ38には同軸上に係合用
プーリ40が固着されている。係合用プーリ40には、
その周方向に所定の間隔で外周ワイヤ30及び内周ワイ
ヤ32の螺旋状部分に係合する係合用切欠部40Aが形
成されており、この係合用切欠部40A内に螺旋状部分
が係合した状態で駆動プーリ38が駆動回転することに
より、外周ワイヤ30及び内周ワイヤ32が互いに反対
方向へ移動するようになっている。
【0033】また、アクチュエータ36内の四隅には、
外周ワイヤ30及び内周ワイヤ32の移動時にこれらを
ガイドするガイドプーリ42が配置されている。
【0034】《上駆動ランナ26》 一方、上述した前部アッパレール18A及び後部アッパ
レール18B内に位置する内周ワイヤ32及び外周ワイ
ヤ30には、上駆動ランナ26がそれぞれ配置されてい
る。左右の上駆動ランナ26は共に同一構成であるの
で、以下内周ワイヤ32に配置される上駆動ランナ26
についてのみ説明する。
【0035】図4(A)に示されるように、上駆動ラン
ナ26は樹脂製とされ、直方体の前後面に互いに平行と
された溝が形成されたスライダ26Aとこのスライダ2
6Aからアッパレール18の下方へ向けて二股の爪状と
されたフック26Bとから成る。この内、スライダ26
Aの溝内に後部アッパレール18Bの開口側両端が嵌入
され、これにより上駆動ランナ26は後部アッパレール
18Bに沿って滑動することが可能とされている。
【0036】また、フック26Bには、板状のカーテン
保持部44A及びこのカーテン保持部44Aから延出さ
れた延出部44Bから成る樹脂製の係止具44の延出部
44Bが係止されている。この係止具44のカーテン保
持部44Aには、後述する右側のカーテン62の上端縁
が縫着されている。
【0037】また、スライダ26Aの上端面には、平板
の一端を円筒形に屈曲させたプレート46(図7にも図
示されている)が配置されており、平板状の部分と上駆
動ランナ26のスライダ26Aとがピン48で連結され
ている。このプレート46の円筒形の部分には、内周ワ
イヤ32が挿通されている。
【0038】《上ランナ押動部材50》 図7に示されるように、外周ワイヤ30、内周ワイヤ3
2には、上駆動ランナ26が連結されたプレート46の
両側に一対の円筒形状の上ランナ押動部材50がかしめ
られて固定されている。従って、外周ワイヤ30、内周
ワイヤ32が移動すると上ランナ押動部材50が移動
し、いずれかの上ランナ押動部材50の内端面にプレー
ト46が押圧されながらプレート46及びこれに連結さ
れた上駆動ランナ26が移動するようになっている。
【0039】《上フリーランナ52》 また、前部アッパレール18A及び後部アッパレール1
8B内には、一方の上ランナ押動部材50に隣接して、
複数の上フリーランナ52が内周ワイヤ32及び外周ワ
イヤ30と非干渉状態で挿嵌されている。なお、図4
(A)には前部アッパレール18A内に挿嵌される上フ
リーランナ52は図示されないが、後部アッパレール1
8B内に挿嵌される上フリーランナ52が図示されてい
るので、参照されたい。
【0040】この上フリーランナ52も樹脂製とされて
おり、上駆動ランナ26と同一形状であると共に係止具
44を介して左右のカーテン60、62(図4(A)に
合わせて見た場合、左側のカーテン60)の上端縁が係
止されている。しかし、プレート46と連結されること
はなく、前部アッパレール18A、後部アッパレール1
8B内にフリーの状態で挿嵌されているだけである。従
って、上駆動ランナ26が移動すれば、これに追従して
左右のカーテン60、62の上端縁が移動し、この際上
フリーランナ52が前部アッパレール18A、後部アッ
パレール18B内をスライドすることによりカーテン6
0、62の移動をガイドしている。
【0041】《下駆動ランナ54、下ランナ押動部材5
6、下フリーランナ58》 一方、ロアレール16内に位置する外周ワイヤ30及び
内周ワイヤ32には、下駆動ランナ54がそれぞれ配置
されている。下駆動ランナ54は上駆動ランナ26と同
一形状とされているが横向きに配置されており(図5
(A)参照)、プレート46を介して外周ワイヤ30及
び内周ワイヤ32に移動自在に取り付けられている。ま
た、外周ワイヤ30、内周ワイヤ32には、ストップラ
ンプ28の両側に図示しないストッパが配設されてお
り、下駆動ランナ54の移動停止用とされている。
【0042】この下駆動ランナ54の両側にも上駆動ラ
ンナ26の場合と同様に一対の下ランナ押動部材56が
配置されている。しかしながら、図8に示されるよう
に、一対の下ランナ押動部材56間の距離は、上ランナ
押動部材50間の距離(プレート46の幅方向寸法)よ
りも大きいLに設定されている。従って、外周ワイヤ3
0、内周ワイヤ32が移動した場合、上駆動ランナ26
は下駆動ランナ54に対して距離Lだけ先行して移動す
るようになっている。また、下ランナ押動部材56に隣
接する位置には、上フリーランナ52と同一構成の複数
の下フリーランナ58が配置されている。
【0043】《左右のカーテン60、62》 上駆動ランナ26、上フリーランナ52及び下駆動ラン
ナ54、下フリーランナ58によって係止された左右の
カーテン60、62は、共に展張状態(図1に示される
全閉状態)で台形状とされている。
【0044】また、左右のカーテン60、62の全閉状
態では、左右のカーテン60、62の合わせ側の端縁6
0A、62Aがストップランプ28の真上付近で交叉し
ている。そして、この状態では、交叉位置Oを共有頂点
として、合わせ側の端縁かつ反裾側の端縁60A1 、6
2A1 及びカーテン60、62の上端縁によって三角形
状に囲まれたカーテン重合部64と、合わせ側の端縁か
つ裾側の端縁60A2、62A2 及びカーテン60、6
2の下端縁の延長線によって三角形状に囲まれたカーテ
ン開放部66と、が形成されている。カーテン開放部6
6はカーテン重合部64に対して十分に小さくなるよう
に左右のカーテン60、62の合わせ側の端縁60A、
62Aの傾斜角度が設定されている。そして、このカー
テン開放部66内に、ストップランプ28が略内接した
状態で配置されている。すなわち、この状態では、スト
ップランプ26の突出した部分の外周が、左右のカーテ
ン60、62の合わせ側かつ裾側の縁部60A2 、62
2 によって非隠蔽状態で包囲されている。なお、合わ
せ側かつ裾側の縁部60A2 、62A2 を含むカーテン
60、62の隅部が、請求項1記載の各カーテンの合わ
せ側かつ裾側の部分に相当する(以下の実施例について
も同じ)。
【0045】以下に、本実施例の作用を説明する。図2
に示されるカーテン60、62の全開状態から、図3に
示される全閉状態にする場合には、図示しない操作スイ
ッチを操作することにより、モータが正転しアクチュエ
ータ36の駆動プーリ38が図6の矢印A方向へ回転さ
れる。これにより、駆動プーリ38に同軸に固着された
係合用プーリ40が同方向へ回転し、外周ワイヤ30及
び内周ワイヤ32が相互に反対方向(図6の矢印方向と
反対方向)へ移動する。
【0046】このため、外周ワイヤ30及び内周ワイヤ
32に固着された一対の上ランナ押動部材50が互いに
接近する方向へ移動する。従って、これらの間に位置さ
れた上駆動ランナ26がプレート46を介して上ランナ
押動部材50に押されながら移動する。これに追従し
て、上フリーランナ58も移動する。この際、下ランナ
押動部材56も互いに接近する方向へ移動しこれに伴い
下駆動ランナ54も移動するが、一対の下ランナ押動部
材56間には距離Lの間隔が設けてあるので、下駆動ラ
ンナ54は上駆動ランナ26に距離Lだけ遅れて移動す
ることになる。
【0047】これらの移動は、上駆動ランナ26につい
てはこれがブラケット24のストッパ24Cに当接した
時点で停止し、下駆動ランナ54についてはこれがスト
ップランプ28の両サイドにあるストッパに当接した時
点で停止する。これにより、左右のカーテン60、62
は全開状態から全閉状態になる。
【0048】この全閉状態では、交叉位置Oを共有頂点
として三角形状のカーテン重合部64とこれよりも小さ
いカーテン開放部66とが形成される。そして、このカ
ーテン開放部66内にストップランプ28が略内接した
状態で配置される。従って、ストップランプ28が全閉
状態のカーテン60、62によって隠蔽されることはな
く、しかも全閉状態において開放されているのはストッ
プランプ28の上方の小さな三角形状の部分のみとな
る。
【0049】このように本実施例では、全閉状態におい
て、左右のカーテン60、62の合わせ側の端縁60
A、62Aが交叉位置Oで交叉するように構成し、これ
によって形成されるカーテン開放部66内にストップラ
ンプ28が配置されるようにしたので、左右のカーテン
60、62が全閉状態となった場合においても、ストッ
プランプ28の視認性を確保しつつ、車両の外観品質を
向上させることができる。
【0050】なお、本実施例では、カーテン開放部66
がカーテン重合部64よりも小さくなるように構成され
ているが、これに限らず、双方同一の大きさとなるよう
に構成してもよい。
【0051】また、本実施例では、カーテン重合部64
がアッパレール18側に形成され、カーテン開放部66
がロアレール16側に形成されているが、ストップラン
プ28がアッパレール18側に配置される場合には両者
の関係を逆にすればよい。この場合、ストップランプ2
8は合わせ側かつ反裾側の縁部60A1 、62A1 によ
って非隠蔽状態で包囲されることになる。
【0052】〔変形例1〕 次に、図9を用いて、上述した第1実施例の変形例につ
いて説明する。
【0053】この変形例では、案内レール12のロアレ
ール16の長手方向中間部(ストップランプ28が配置
される位置)にストップランプ28の幅方向分の開放部
70が形成されており、この開放部70内に外周ワイヤ
30及び内周ワイヤ32が露出される構成となってい
る。
【0054】この変形例によっても、前述した第1実施
例と同様の効果が得られることはもとよりである。
【0055】〔変形例2〕 次に、図10を用いて、二つ目の変形例について説明す
る。
【0056】この変形例では、ロアレール16の長手方
向中間部(ストップランプ28が配置される位置)にス
トップランプ28の幅方向分の開放部72が形成されて
おり、その開口側の両端部に折り返し用プーリ74を配
設している。従って、この変形例においては、閉ループ
を構成するワイヤ76が1本のみ使用されている。
【0057】この変形例によっても、前述した第1実施
例と同様の効果が得られることはもとよりであるが、更
に外周ワイヤ30、内周ワイヤ32といった2本のワイ
ヤを用いる必要がないので、部品点数の削減及びコスト
ダウンを図ることができるという効果もある。
【0058】〔変形例3〕 次に、図11を用いて、三つ目の変形例について説明す
る。
【0059】この変形例では、外周ワイヤ30、内周ワ
イヤ32を用いる代わりに、4本のフレキシブルラック
78を用いると共に、これらを移動させるべく2個のア
クチュエータ80が用いられている。すなわち、アクチ
ュエータ80には、ピニオン82が配設されており、こ
のピニオン82が駆動回転することによりフレキシブル
ラック78が相互に反対方向へ移動するようになってい
る。
【0060】この変形例によっても、前述した第1実施
例と同様の効果が得られることはもとよりであるが、ピ
ニオン82にフレキシブルラック78が噛み合う構成で
あるため、外周ワイヤ30、内周ワイヤ32に螺旋状部
分を設けてこれと噛み合う係合用プーリ40を用いた前
記構成よりも、寸法精度をラフにすることができるとい
う効果もある。 〔第2実施例〕 次に、図12〜図15を用いて、本考案の第2実施例に
係るカーテン装置100について説明する。なお、第1
実施例と同一構成部分については、同一番号を付してそ
の説明を省略する。
【0061】図12、図13に示されるように、この実
施例では、案内レール102、特にロアレール104に
特徴がある。すなわち、ロアレール104の長手方向中
間部には、アッパレール106側へ向けて略山型形に屈
曲された屈曲部104Aが形成されており、この屈曲部
104Aの内側にストップランプ28が配置されてい
る。別言すれば、ストップランプ28を迂回するように
ロアレール104に屈曲部104Aが形成されている。
【0062】また、左右のカーテン60、62の合わせ
側の端縁60A、62A側には、各々3組の支持手段1
08が設けられている。この支持手段108は、長尺板
材とされた樹脂プレート110と、この樹脂プレート1
10の下半分の位置に取り付けられた筒体112と、筒
体112内に進入及び退出可能に設けられた棒体114
と、から構成されている。
【0063】これら三部材は、いずれも透明とされて外
観品質に影響を及ぼさないように配慮されている。ま
た、樹脂プレート110のカーテン60、62への取付
及び樹脂プレート110への筒体112の取付は糸で行
われている。また、カーテン60、62の下端縁には係
止具44と同様の機能を有する複数の棒状の係止具11
6が用いられており、棒体114は係止具116として
の機能をも兼ね備えている。なお、棒体114の軸方向
の下端部付近は、カーテン60、62の下端部に糸で縫
着されている。
【0064】上記構成によれば、図12に示される左右
のカーテン60、62の全開状態では、この図及び図1
4に示されるように、棒体114が筒体112内から退
出した状態となる。この全開状態から図13に示される
全閉状態となる場合、合わせ側の端縁60A、62Aに
近い方の棒体114から順にロアレール104の屈曲部
104Aに沿って登っていくが、このとき棒体114が
徐々に筒体112内へ進入しながら屈曲部104Aの上
縁へ到達する。これに伴い、カーテン60、62の下端
部が持ち上げられながら、屈曲部104Aの上縁に到達
する。到達した状態では、図13及び図15に示される
ように、棒体114のほぼ全部が筒体112内へ進入す
る。また、この状態では、カーテン60、62の合わせ
側の端縁60A、62A付近が、樹脂プレート110
と、ロアレール104に一端が係止され樹脂プレート1
10に配設された筒体112内へ進入状態にある棒体1
14と、によって支持されることになる。
【0065】このように本実施例では、ロアレール10
4の長手方向中間部に屈曲部104Aを設け、この屈曲
部104Aの内側にストップランプ28を配置したの
で、カーテン60、62が全閉状態とされた場合におい
てもストップランプ28は常に露出された状態となりそ
の視認性を確保することができる。また、左右のカーテ
ン60、62が全閉状態となった場合、ストップランプ
28の上方に隙間ができることはないので、全閉状態に
おける車両の外観品質を向上させることができる。
【0066】さらに、本実施例では、ロアレール104
に屈曲部104Aを設けただけでなく、支持手段108
を設けたので、左右のカーテン60、62が全閉状態と
なった場合におけるカーテン60、62の合わせ側の端
縁60A、62A付近を樹脂プレート110と、ロアレ
ール104に一端が係止され樹脂プレート110に配設
された筒体112内へ進入状態にある棒体114と、に
よって支持することができる。従って、この部分のカー
テン60、62の弛みを防止することができる。
【0067】なお、本実施例では、ロアレール104に
屈曲部104Aが形成されているが、ストップランプ2
8がアッパレール106側に配置される場合には、前記
屈曲部をアッパレール106に形成すればよい。この場
合、ストップランプ28は合わせ側かつ反裾側の縁部6
0A1 、62A1 によって非隠蔽状態で包囲されること
になる。 〔第3実施例〕 次に、図16〜図19を用いて、本考案の第3実施例に
係るカーテン装置120について説明する。なお、第1
実施例と同一構成部分については、同一番号を付してそ
の説明を省略する。
【0068】図16及び図17に示されるように、この
実施例では、左右のカーテン60、62における合わせ
側かつ裾側の端縁60A2 、62A2 付近に矩形状の切
欠122、124を形成すると共に、所定のタイミング
で合わせ側かつ裾側の端縁60A2 、62A2 付近を互
いに接近及び離間する方向へ強制的に移動させるリンク
装置126を設けた点に特徴があり、以下に詳述する。
【0069】まず、このカーテン装置120の案内レー
ル128には、4つのフレキシブルラック130、13
2、134、136が配置されており、これに対応して
一対のサイドレール138にはアクチュエータ140、
142がそれぞれ配設されている。従って、アクチュエ
ータ140、142が作動するとピニオン144、14
6が駆動回転して、これに噛み合う一対のフレキシブル
ラック134、136及びフレキシブルラック130、
132が互いに離反する方向へ移動する。
【0070】ロアレール148側のフレキシブルラック
132、134には、それぞれ下駆動ランナ150及び
下フリーランナ152が配置されている。
【0071】そして、下駆動ランナ150及び下フリー
ランナ152を支持点として、リンク装置126が配設
されている。リンク装置126は、透明な樹脂プレート
で構成される複数のリンク154を備えており、これら
複数のリンク154が中空リベット156(図19
(B)参照)によって相互に回転自在に連結されてい
る。なお、リンク装置126の上下方向中間部に位置す
る中空リベット156は左右のカーテン60、62に縫
着されている。また、複数のリンク154の内、サイド
レール138側の一対のリンク154の下端部は、下駆
動ランナ150及び下フリーランナ152へフック15
8(図19(A)参照)で固定されている。このように
連結及び固定されたリンク装置126は、所謂平行リン
ク機構を構成している。
【0072】一方、左右のカーテン60、62における
リンク装置126の下方側には、切欠122、124が
それぞれ形成されている。各切欠122、124は、ス
トップランプ28の上縁の半分程度の切欠長さとされて
おり、左右のカーテン60、62の全閉状態では、双方
の切欠122、124内にストップランプ28の上端部
が収容配置されたかたちとなる。
【0073】なお、上述した構成において、ロアレール
148内に配置されるフレキシブルラック132、13
4の先端部には、歯二個分程度を形成しないことにより
所定長さの平坦部が形成されている(図18参照)。そ
して、この平坦部に下駆動ランナ150が摺動可能に載
置されている。下駆動ランナ150が平坦部上に載置さ
れた状態では、下駆動ランナ150の両サイドに隙間P
及びQが形成される。これらの隙間Pと隙間Qとを足し
た長さは、切欠122、124の切欠長さに設定されて
おり、第1実施例で説明した空走距離Lに相当する。
【0074】上記構成によれば、左右のカーテン60、
62が全開状態となっている場合には、下フリーランナ
152と下駆動ランナ150とが密着した状態でサイド
レール138側へ位置しており、このため複数のリンク
154も相互に折り畳まれた状態となっている。このた
め、左右のカーテン60、62の合わせ側の端縁60
A、62Aもサイドレール138側へ強制的に移動して
いる。従って、この状態では、カーテン60、62の開
放面積を大きくとることができる。一方、左右のカーテ
ン60、62を全開状態から図16に示されるように全
開状態にする場合、アクチュエータ140、142のピ
ニオン144、146が駆動回転することにより、フレ
キシブルラック130、136及びフレキシブルラック
132、134が相互に接近する方向へ移動する。これ
により、上駆動ランナ162及び下駆動ランナ150
も、それぞれ接近する方向へ移動する。なお、このと
き、上駆動ランナ162の方が、下駆動ランナ150よ
りも隙間P、Qを足した分だけ先行して移動する。
【0075】そして、下フリーナンナ152が図16図
示状態の位置に到達すると、下フリーランナ152はカ
ーテン60、62の張力によって停止される。しかし、
下駆動ランナ150はロアレール148の長手方向中間
部の切欠端部まで移動するので、この間にリンク装置1
26が折り畳み状態から伸び出し状態へと移行する。こ
れにより、左右のカーテン60、62の合わせ側かつ裾
側の端縁60A2 、62A2 が互いに接近する方向へ強
制的に移動される。移動後の状態では、左右のカーテン
60、62の切欠122、124内にストップランプ2
8の上端部が略緊密に収容配置された状態となる。
【0076】このように本実施例では、左右のカーテン
60、62にストップランプ28の上端部を収容配置す
るための切欠122、124を形成し、この部分を全閉
時に強制的に移動させるリンク装置を設けたので、スト
ップランプ28の視認性を確保しつつ、ストップランプ
28の上方に隙間ができるのを防止することができる。
【0077】なお、本実施例では、フレキシブルラック
130、132、134、136を用いているが、これ
に限らず、第1実施例で適用した外周ワイヤ32及び内
周ワイヤ32の螺旋状部分を適用してもよい。
【0078】また、本実施例では、左右のカーテン6
0、62における合わせ側かつ裾側の端縁60A2 、6
2A2 付近に矩形状の切欠122、124を形成すると
共に、所定のタイミングで合わせ側かつ裾側の端縁60
2 、62A2 付近を互いに接近及び離間する方向へ強
制的に移動させるリンク装置126を設けているが、ス
トップランプ28がアッパレール106側に配置される
場合には、切欠122、124を合わせ側かつ反裾側の
縁部60A1 、62A1 付近に形成すればよい。この場
合、ストップランプ28は合わせ側かつ反裾側の縁部6
0A1 、62A1によって非隠蔽状態で包囲されること
になる。
【0079】〔変形例〕 次に、図20を用いて、上述した第3実施例の変形例に
ついて説明する。
【0080】この変形例では、前記リンク装置126を
更に簡略化したリンク装置170を用いた点に特徴があ
る。すなわち、このリンク装置170は、支持リンク1
72、スライドリンク174、及び回動リンク176を
主要構成部品としており、以下各々の部品について簡単
に説明する。
【0081】支持リンク172は略T字形とされてお
り、その下端部172Aがロアレール148に挿嵌され
て下駆動ランナとして機能するようになっている。ま
た、支持リンク172の上端部172Bはロアレール1
48と平行に配置されており、左側のカーテン60に縫
着されている。
【0082】この支持リンク172の上端部172Bと
重合する位置には、その長手方向に沿ってスライドリン
ク174が配置されている。スライドリンク174の長
手方向中間部には長孔178が形成されており、支持リ
ンク172の上端部172Bに立設された2本のビス1
80が挿入配置されている。従って、スライドリンク1
74は、支持リンク172の2本のビス180にガイド
されながら、ロアレール148に沿ってスライド可能と
されている。そして、このスライドリンク174の長手
方向の一方の端部にはカーテン60の切欠122側の端
部が縫着されている。
【0083】また、支持リンク172の長手方向中間部
には回動リンク176がピン182で回動自在に軸支さ
れている。この回動リンク176の長手方向両端部には
各々長孔184、186が形成されており、一方の長孔
184へは支持リンク172の下端部172A(下駆動
ランナ)に隣接してロアレール148に挿嵌されたフリ
ーランナ150から立設するビス188が挿入配置され
ている。また、他方の長孔186へはスライドリンク1
74の長手方向の他方の端部に立設されたビス190が
挿入配置されている。さらに、支持リンク172と回動
リンク176とはその下端付近の位置で圧縮コイルバネ
192によって相互に離反する方向へ付勢されている。
従って、通常は、回動リンク176は図20の矢印H方
向へ回転付勢されている。
【0084】上記構成によれば、左右のカーテン60、
62が全開状態となっている場合には、回動リンク17
6が支持リンク172に対して図20の矢印H方向へ所
定量回動している(図20図示状態よりも更に矢印H方
向と反対方向へ回動した状態)。この状態から左右のカ
ーテン60、62が全閉状態になる場合、まずフリーラ
ンナ150がロアレール148の端部に当接して停止す
る。しかし、フリーランナ150が停止した後も支持リ
ンク172の下端部172A(下駆動ランナ)が移動す
るので、回動リンク176が圧縮コイルバネ192の付
勢力に抗して支持リンク172に対して図20の矢印H
方向と反対方向へと相対回転する。この際、ビス18
8、190は共に長孔184、186内をピン182側
へ向けて相対移動する(なお、図20は、該相対移動の
途中の状態を図示したものである)。そして、これによ
り、回動リンク176の長孔186の内周面にビス19
0が押されてスライドリンク174が図20の矢印W方
向へとスライドする。従って、カーテン60の切欠12
2側の端部が同方向へと強制的に移動し、カーテン62
についても同様の作動をし、図16図示状態と同様の状
態となる。
【0085】一方、左右のカーテン60、62が全閉状
態から全閉状態へと移行する場合には、前述した作動と
逆の作動をする。
【0086】この変形例によっても、前述した第3実施
例と同様の効果が得られる他、部品点数の削減、構成の
簡略化による作動の安定化等の効果が得られる。
【0087】なお、前述した第3実施例、変形例では、
リンク装置126、170を用いているが、これに限ら
ず、マグネット等を用いる構成であってもよい。例え
ば、カーテン60、62の合わせ側かつ裾側の端縁60
2 、62A2 に所定質量の第1のマグネットを全閉状
態で吸着するような向きで配置しておくと共に、カーテ
ン60、62のサイドレール138側にも第2のマグネ
ットを配設しておくことにより、全閉時には下駆動ラン
ナ150が停止した際の慣性力により第1のマグネット
が相互に接近する方向へ移動して吸着され、全開時には
下駆動ランナ150がサイドレール138側へ移動する
ことにより第1のマグネット同士が離間され、下駆動ラ
ンナ150がサイドレール138側への移動を完了する
とそのときの慣性力で第2のマグネットへ第1のマグネ
ットが吸着される。
【0088】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係る車両
用カーテン装置は、バルブ式のストップランプがレール
の下縁中央または上縁中央に配置された場合において
も、一対のカーテン閉状態における車両の外観品質を向
上させることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る車両用カーテン装置
を示す斜視図である。
【図2】図1の車両用カーテン装置の全開状態を示す概
略構成図である。
【図3】図1の車両用カーテン装置の全閉状態を示す概
略構成図である。
【図4】図4(A)は図1のアッパレールにおける4
(A)−4(A)線断面図、図4(B)は案内レールに
おける4(B)−4(B)線断面図である。
【図5】図5(A)は図1のロアレールにおける5
(A)−5(A)線断面図、図5(B)は案内レールに
おける5(B)−5(B)線断面図である。
【図6】図1のアクチュエータの内部構成を図1の矢印
G方向から見た正面図である。
【図7】上ランナ押動部材とプレートとの関係を示す図
4(A)の矢印J方向から見た斜視図である。
【図8】下ランナ押動部材とプレートとの関係を示す図
5(A)の矢印K方向から見た斜視図である。
【図9】第1実施例の一つ目の変形例を示す図3に対応
する概略構成図である。
【図10】第1実施例の二つ目の変形例を示す図3に対
応する概略構成図である。
【図11】第1実施例の三つ目の変形例を示す図3に対
応する概略構成図である。
【図12】本考案の第2実施例に係る車両用カーテン装
置を全開状態で示す斜視図である。
【図13】図12の車両用カーテン装置を全閉状態で示
す斜視図である。
【図14】図12の状態における支持手段の状態を示す
斜視図である。
【図15】図13の状態における支持手段の状態を示す
斜視図である。
【図16】本考案の第3実施例に係る車両用カーテン装
置を全閉状態で示す図3に対応する概略構成図である。
【図17】図16の一方のリンク装置を拡大して示す要
部拡大図である。
【図18】図16の下駆動ランナのフレキシブルラック
への載置状態を示す図16の18線矢視拡大斜視図であ
る。
【図19】図19(A)は図16の下駆動ランナの位置
で切断した断面図、図19(B)は図17の19(B)
−19(B)線断面図である。
【図20】図16のリンク装置の変形例を示す図17に
対応する要部拡大図である。
【符号の説明】
10 車両用カーテン装置 12 案内レール(レール) 14 リヤウインドシールドガラス 28 ストップランプ 60 カーテン 60A1 合わせ側かつ反裾側の縁部(合わせ側かつ
反裾側の部分) 60A2 合わせ側かつ裾側の縁部(合わせ側かつ裾
側の部分) 62 カーテン 62A1 合わせ側かつ反裾側の縁部(合わせ側かつ
反裾側の部分) 62A2 合わせ側かつ裾側の縁部(合わせ側かつ裾
側の部分) 64 カーテン重合部 66 カーテン開放部 100 車両用カーテン装置 102 案内レール(レール) 104A 屈曲部 108 支持手段 120 車両用カーテン装置 126 リンク装置(移動手段) 128 案内レール(レール) 170 リンク装置(移動手段)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リヤウインドシールドガラスの車両室内
    側にストップランプが所定量突出した状態で配置された
    車両に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周
    縁に沿って設けられたレールと、このレールに案内され
    て開状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備え
    た車両用カーテン装置であって、 前記一対のカーテンの閉状態では、前記ストップランプ
    の突出した部分の外周が各カーテンの合わせ側かつ裾側
    または反裾側の部分によって非隠蔽状態で包囲されてい
    ることを特徴とする車両用カーテン装置。
  2. 【請求項2】 リヤウインドシールドガラスの車両室内
    側にストップランプが所定量突出した状態で配置された
    車両に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周
    縁に沿って設けられたレールと、このレールに案内され
    て開状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備え
    た車両用カーテン装置であって、 前記一対のカーテンは、その閉状態において、前記レー
    ルの上縁と下縁との略中間部で斜めに交叉し、 交叉した状態では、交叉位置を頂点とする三角形状のカ
    ーテン重合部が前記レールの上縁側または下縁側に形成
    されると共に前記交叉位置を頂点としかつ前記カーテン
    重合部と同一またはこれよりも小さい三角形状のカーテ
    ン開放部が前記レールの下縁側または上縁側に形成さ
    れ、 前記カーテン開放部内に前記ストップランプを配置した
    ことを特徴とする車両用カーテン装置。
  3. 【請求項3】 リヤウインドシールドガラスの車両室内
    側にストップランプが所定量突出した状態で配置された
    車両に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周
    縁に沿って設けられたレールと、このレールに案内され
    て開状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備え
    た車両用カーテン装置であって、 前記ストップランプの外周縁に沿って前記レールの上縁
    側または下縁側へ向けて凸状に屈曲する屈曲部を前記レ
    ールの下縁または上縁に設けたことを特徴とする車両用
    カーテン装置。
  4. 【請求項4】 各カーテンの合わせ側かつ裾側または反
    裾側の部分の前記屈曲部への移動時に、前記屈曲部の屈
    曲高さに相当する前記レールの上縁下縁間長の相違を吸
    収し前記各カーテンの合わせ側かつ裾側または反裾側の
    部分を非たるみ状態に支持する支持手段を設けたことを
    特徴する請求項3記載の車両用カーテン装置。
  5. 【請求項5】 リヤウインドシールドガラスの車両室内
    側にストップランプが所定量突出した状態で配置された
    車両に用いられ、前記リヤウインドシールドガラスの周
    縁に沿って設けられたレールと、このレールに案内され
    て開状態及び閉状態とされる一対のカーテンと、を備え
    た車両用カーテン装置であって、 前記ストップランプの外周縁に沿って切り欠かれた切欠
    部を各カーテンの合わせ側かつ裾側または反裾側の部分
    に設け、 前記一対のカーテンの閉時に、前記各カーテンの合わせ
    側かつ裾側または反裾側の部分を互いに接近する方向へ
    移動させ前記切欠部内に前記ストップランプを位置させ
    る移動手段を設けたことを特徴とする車両用カーテン装
    置。
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