JP2006142892A - オーバーヘッドコンソール - Google Patents

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邦彦 沢田
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Abstract

【課題】 本発明は、従来のオーバーヘッドコンソールの外形を大幅に変更することなく同等の大きさで、後席を確認すること等に利用ができ、使用しない場合には収納できるバックミラーを備えたオーバーヘッドコンソールを提供することを目的とする。
【解決手段】 ハウジングボディ2の収納空間7を覆うリッドを分割し、第1リッド5と第2リッド6とし、それぞれにホルダー8とミラー10を設置する。このミラー10をリンク部材16によってハウジングボディ2に回転自在に組付け、使用できる状態とハウジングボディ2内に収納された状態との間で出入り自在とする。そして、ミラー10が使用できる状態にある時はリンク部材16とミラー10を連結するピン17をハウジングボディの溝2aに係止させ、収納した状態ではミラー側のストライカー20dとハウジング側のラッチ24を係合させて状態を保持する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両の天井に取り付けられ、サングラス等の小物を収容できるオーバーヘッドコンソールに関し、特に後席を確認できるミラーを一体に備えたオーバーヘッドコンソールに関する。
近年の車両においては、車室内の天井部分にサングラスや携帯電話等の小物を収容できる収納機構を備えたものや、車両内を照らすルームランプと前記のような収納機構を一体に設けたオーバーヘッドコンソールが設置されるようになってきており(例えば特許文献1参照。)、少しでも多くの収納や機能を備えるように工夫がされている。
また、車両に子供や幼児を乗車させる際には、チャイルドシートの装着が義務付けられており、車室内のスペースや利便性の面からチャイルドシートを後席に装着することが多い。このような後席にチャイルドシートを設けた場合等において後席の状況を確認しようとすると、バックミラーで確認することや、振り返って見る必要がある。
特開2002−293139号公報
しかしながら、後席にチャイルドシートを装着した状態で、例えば走行中に後席の状況を見るために、振り返って確認することは走行の安全を確保できない。また、バックミラーで確認するにも、バックミラーの通常の視界と異なるため、バックミラーの角度を後席の状況が見える位置に変更しなければならない。このようにすると、通常の位置に戻すために再び調整しなければならず、信号待ち等の短い時間では手間がかかる。そこで本発明は、従来のオーバーヘッドコンソールの外形を大幅に変更することなく同等の大きさで、後席を確認すること等に利用ができ、使用しない場合には収納できるミラーを備えたオーバーヘッドコンソールを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、車両の天井に配置されるオーバーヘッドコンソールであって、天井に固定され下向きに開口した収納空間を有するハウジングボディと、ハウジングボディの収納空間を覆うリッドと、を有し、前記リッドは分割され、車両前方側に配置される第1リッドは、前記収納空間側にホルダーが設けられるとともに、そのホルダーを車両後方から使用可能に開閉自在にハウジングボディに取り付けられていることと、車両後方側に配置される第2リッドは、収納空間側にミラーが設けられ、第2リッドとミラーの動作範囲が第1リッドとホルダーの動作範囲に干渉しないように出入り自在にハウジングボディに取り付けられていることと、前記ミラーを使用できる状態とハウジングボディ内に収納された状態との間で出入りさせる移動手段と、ミラーが使用できる状態または収納された状態を保持する保持手段と、を備えていることと、を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のオーバーヘッドコンソールであって、前記第2リッドが、第1リッドの回転中心よりも前方位置を中心とした円弧軌跡上を出入り自在にハウジングボディに取り付けられていることを特徴とする。
そして、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のオーバーヘッドコンソールであって、前記移動手段が、第2リッドおよびミラーをハウジングボディに対して回動自在に連結するリンク機構であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、後席を確認すること等に利用ができるミラーを、分割したリッドのハウジングボディ内にホルダーと並列に収納したので、従来のオーバーヘッドコンソールの外形を大幅に変更することなく同等の大きさにすることができ、また、このミラーを使用できる状態とハウジングボディ内に収納された状態との間で移動させる移動手段と、ミラーが前記使用できる状態または収納された状態を保持する保持手段とを備えたので、ミラーを使用しない場合には収納でき、省スペースを実現することができる。第2リッドとミラーの動作範囲が第1リッドとホルダーの動作範囲に干渉しないように設定されているので、第1リッドの開閉状態にかかわらずミラーを出し入れすることができる。
請求項2に記載の発明は、第1リッドとホルダーの動作範囲に干渉しないように出入りする第2リッドとミラーが、第1リッドの回転中心よりも前方位置を中心とした円弧軌跡上を出入り自在にハウジングボディに取り付けられているので、第1リッドと第2リッドは回転中心の位置が近接し、両方のリッドを閉じた際の意匠面をあわせ易い。
請求項3に記載の発明は、前記移動手段を、ウジングボディと第2リッドおよびミラーを回動自在に連結するリンク機構としたので、簡単な構成でミラーのハウジングボディへの出入りを実現することができ、コストや組み立て工数がかからない。
本発明の実施の形態について図面を参照し説明する。図1は下から見たオーバーヘッドコンソール1を示す斜視図である。オーバーヘッドコンソール1は主としてポリプロピレンからなる合成樹脂により形成され、そのハウジングボディ2と下から見える意匠面は車両の天井Tに沿うように滑らかな曲線で形成されている。
オーバーヘッドコンソール1の前方(車両の進行方向)には2つのマップランプ3,3と、そのマップランプ3,3の間にはマップランプ3,3のONとOFFを切換えるスライド式のスイッチ4が配設されている。スイッチ4の後方には、開閉自在の第1リッド5および第2リッド6が配設されている。前記第1リッド5と第2リッド6はハウジングボディ2に下向きに開口した収納空間7を覆うリッドが分割された状態になっている。
図2は第1リッド5が開いた状態を示す斜視図である。前記第1リッド5の収納空間7側には、第1リッド5の背面(意匠面の裏側)を底面とする箱状で、リッドが開いた時に下側に当たる一辺を収納物が落下しないように曲折した形状に形成されているホルダー8が備えられている。また、ホルダー8の一方の側辺には、ハウジングボディ2に取り付けられているダンパー14のピニオンギヤと噛合する外歯車部9が一体に形成されており、他方の側辺の隅にはハウジングボディ2に取り付けられているハートカム13と係合するピン12が固定されている。前記外歯車部9の歯車の中心は第1リッドの回転中心である軸11となっており、もう一方の側辺にも同様の軸11が形成されハウジングボディ2に軸支されている。
前記ピン12はホルダー8の側壁に水平方向に突出して固定され、ハートカム13に係合して係止されるようになっている。このピン12とハートカム13を主な構成要素とするプッシュプッシュ機構により、第1リッド5を閉じた位置に係止し保持することができ、係止した位置から手指で第1リッド5の一端を押し込むことによりピン12とハートカム13との係合を外し、第1リッド5を開くことができる。第1リッド5が開く時には、前記外歯車部9とダンパーにより、その開閉速度を一定に抑えられる。また、第2リッド6の収納空間7側にはミラー10が備えられており、第1リッド5と同様に従来のプッシュプッシュ機構によりハウジングボディ2に出入りするようになっている。
次に本発明の特徴であるミラー10とその移動手段であるリンク機構15の実施態様について図3〜図6を参照して説明する。ミラー10を移動させるリンク機構15は、リンク部材16,16とリンク部材16,16とミラーを接続するピン17,17とリンク部材16,16をミラー10がハウジングボディ2から外に出る方向に付勢する引張りコイルばね18,18、ミラー10の内歯車部20a,20a、ダンパー19,19から構成されている。
リンク部材16はミラー10をハウジングボディ2に対して回転自在に取り付け円軌跡上で移動させる板状部材で、一端に回転中心となりハウジングボディ2の対応する穴に挿入される円筒状の突起16aが設けられている。もう一方の端末にはミラー10を接続するピン17が植設され、前記突起16aに近い側には引張りコイルばね18を引掛ける引掛穴16が穿設された柱部16cを有する。
ミラー10は本実施態様においては、ハウジングボディ2からの出入りとは別に上下左右に可動とするため、第1ベース部材20、第2ベース部材21、第3ベース部材22を組み付けた構成となっており、前記ピン17,17には第1ベース部材20が連結される。第1ベース部材20は、おおよそ枠状の幅方向に長い四角形をしており、下辺にあたる部分は第2リッド6となっている。枠の側辺部分にはミラー10の移動速度を調節するダンパー19,19と噛合する内歯車部20a,20aが枠の上辺から上方に延出しつつ前記リンク部材16,16の回転中心と同心上に一体に形成されており、その端末には前記ピン17,17が挿入され、リンク部材16,16と接続している。
また、第1ベース部材20の上辺と下辺の幅方向略中間位置には後述する第2ベース部材21の突起21b、21bが回転自在に嵌め合わされる穴20b、20bが設けられている。穴20b,20bは穴が貫通しないように第2ベース部材の突起との設定が調整されている。そして上辺に設けられた穴20bの上側の面にはストライカー20dが設けられている。このストライカー20dは、ハウジングボディ2に固定されたラッチ24に係合してミラー10を引張りコイルばね18,18の付勢力抗して保持するもので、前記ホルダー8を収納空間7内に保持するプッシュプッシュ機構と同様な動作をする。
第1ベース部材20に対して垂直方向の軸に回転自在に組み付けられている第2ベース部材21は板状部材で両端を同方向に略直角に折り曲げた形状をしている。そして、折り曲げられた側部には第3ベース部材22の突起22a,22aが嵌入される穴21a,21aが穿設されている。また、前記第2ベース部材21の側部の穴21a,21aには第3ベース部材22の突起22a,22aが嵌め合わされるようになっている。第3ベース部材22は略長方形をした板状部材で、片側の面には鏡23が備え付けられている。第2ベース部材21に組み付けられることで水平方向の軸に回転自在で鏡23の角度を調節できるようになっている。こうして、第1ベース部材20、第2ベース部材21、第3ベース部材22はそれぞれ適当な抵抗をもって回転自在に組み付けられており、第3ベース部材22に備え付けられた鏡23の角度は第1ベース部材20に対して上下左右に調整し固定される。
次にミラー10の動作について説明する。ミラー10を収納している状態からミラー10を使用できる状態にミラー10を移動させる場合、第1ベース部材20の下辺である第2リッド6をミラー10を収納する方向に押し込んでいくと、ミラー10はリンク部材16の突起16aを回転中心に円弧状の軌跡で移動する。第1ベース部材20の上辺に設けられたストライカー20dがハウジングボディ2に固定されているラッチ24のより奥へと僅かに押し込まれると、ラッチ24とストライカー20dの係合が外れるため、ミラー10から手指を離すと、リンク部材16を回転付勢している引張りコイルばね18の付勢力により、ミラー10が収納空間7から出される。このとき、ミラー10は前記ピン17,17がハウジングボディ2に設けられたピン17,17の移動軌跡より幅の広い溝2a,2aに係止することによりハウジングボディ2から押し出される範囲を規制され保持される。
ミラー10を収納空間7内に収納する場合は、ミラー10を手指で収納する方向に収納空間7の中に押し込んでゆくと、ミラー10はリンク部材16の突起16aを回転中心に円弧状の軌跡で移動し、第2リッド6がハウジングボディ2に収まる。そこからさらに第2リッド6を収納する方向に押し込んでゆくと、第1ベース部材20の上辺に設けられたストライカー20dがハウジングボディ2に固定されているラッチ24に係合し、その状態で手指を離すと引張りコイルばね18の付勢力により、ミラー10が少し戻り第1リッド5と位置がそろった状態で保持される。
前述の実施態様では、移動手段がリンク機構である場合について説明したが、たとえば図7に示すように移動手段がハウジングボディまたは第2リッド(ミラー)の一方に設けられた突起部30がハウジングボディまたは第2リッド(ミラー)の他方に設けられた溝31に摺動可能に組付けられたスライド機構であってもよく、このように形成すると、前記リンク部材等の部品を必要とせず、同様の動作を部品点数を増やすことなく実現できるので、コストや組み立て工数を削減することができる。
下から見たオーバーヘッドコンソールを示す斜視図である。 第1リッドを開いた状態を示す下から見た斜視図である。 第2リッドを開いた状態を示す下から見た斜視図である。 図1のX−X線断面を示す要部縦断面図である。 ミラーとリンク機構の主な構成要素を示す分解斜視図である。 図4のY−Y線断面を示す要部断面図である。 別の実施態様を示す図4のY−Y線断面の要部断面図である。
符号の説明
1 オーバーヘッドコンソール
2 ハウジングボディ
3 マップランプ
4 スイッチ
5 第1リッド
6 第2リッド
7 収納空間
8 ホルダー
10 ミラー
11 軸
12 ピン
13 ハートカム
14 ダンパー
15 リンク機構
16 リンク部材
17 ピン
18 引張りコイルばね
19 ダンパー
20 第1ベース部材
21 第2ベース部材
22 第3ベース部材
23 鏡
24 ラッチ

Claims (3)

  1. 車両の天井に配置されるオーバーヘッドコンソールであって、天井に固定され下向きに開口した収納空間を有するハウジングボディと、ハウジングボディの収納空間を覆うリッドと、を有し、
    前記リッドは分割され、車両前方側に配置される第1リッドは、前記収納空間側にホルダーが設けられるとともに、そのホルダーを車両後方から使用可能に開閉自在にハウジングボディに取り付けられていることと、
    車両後方側に配置される第2リッドは、収納空間側にミラーが設けられ、第2リッドとミラーの動作範囲が第1リッドとホルダーの動作範囲に干渉しないように出入り自在にハウジングボディに取り付けられていることと、
    前記ミラーを使用できる状態とハウジングボディ内に収納された状態との間で出入りさせる移動手段と、ミラーが使用できる状態または収納された状態を保持する保持手段と、を備えていることと、を特徴とするオーバーヘッドコンソール。
  2. 前記第2リッドが、第1リッドの回転中心よりも前方位置を中心とした円弧軌跡上を出入り自在にハウジングボディに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール。
  3. 前記移動手段が、第2リッドおよびミラーをハウジングボディに対して回動自在に連結するリンク機構であることを特徴とする請求項2に記載のオーバーヘッドコンソール。
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