JP2547149Y2 - 画像形成装置の転写補助手段の制御装置 - Google Patents

画像形成装置の転写補助手段の制御装置

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JP2547149Y2
JP2547149Y2 JP1990107447U JP10744790U JP2547149Y2 JP 2547149 Y2 JP2547149 Y2 JP 2547149Y2 JP 1990107447 U JP1990107447 U JP 1990107447U JP 10744790 U JP10744790 U JP 10744790U JP 2547149 Y2 JP2547149 Y2 JP 2547149Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、電子写真複写機、ファクシミリ、プリンタ
ー等の、感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像
し、そのトナー像を用紙に転写する画像形成装置におい
て、転写を促進して確実にする転写補助手段の動作を制
御する制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、感光体上に形成された静電潜像を現像してトナ
ー像を形成し、そのトナー像を用紙に転写する際、転写
前に感光体上に除電光を当てることにより、感光体の除
電を行い、転写コロトロンによるトナー像の用紙上への
転写を容易にすることは転写前除電ランプとして良く知
られている。特に、用紙が薄い紙でコシのないものの場
合、及び、両面複写、多重複写、合成複写等において2
回目の複写の時に用紙がカールしている場合に、この転
写前除電ランプにより感光体を転写前に除電しておくこ
とは、一旦用紙上へ転写されたトナー像が感光体上へ再
転写して白抜けになる等の転写不良を防止する上で有効
なことである。さらに、上記のような転写前除電ランプ
の代わりに、AC+DC放電による転写前除電コロトロンを
用いて、ほぼ同様の作用を行わせることも知られてい
る。
また、従来、感光体と転写コロトロンとの間の転写位
置へ用紙を案内する用紙案内シュートに転写コロトロン
と同極性の電圧を印加することにより、特に水分を多く
含んだ用紙の転写帯電電荷のリークを防止し、トナー像
の転写を確実にすることが知られている(以下、シュー
トバイアス印加と言う。)。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、環境条件及び使用条件に適合するよう
に、このような転写前除電手段及びシュートバイアス印
加それぞれを単独で用いること、及び、両者を同時に使
用することは知られているが、転写前除電手段を使用す
る際に転写帯電器の帯電電圧を変化させないで一定のま
まにすると、転写効率が低下すること、及び、転写前除
電手段とシュートバイアス印加を同時に使用するとき、
シュートバイアス印加電圧を変化させないと、シュート
バイアス印加電圧を単独で行う場合に比較して転写効率
が低下することは知られていなかった。
本考案はこのような状況に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、転写前除電手段を使用する際に、転写
帯電器の帯電電圧を低下させて転写効率の低下を防止
し、また、転写前除電手段とシュートバイアス印加を同
時に使用するとき、シュートバイアス印加電圧を低下さ
せて、転写効率の低下を防止しするようにした転写補助
手段の制御装置を提供すことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本考案の画像形成装置の転写補助
手段の制御装置は、潜像担持体と、潜像担持体上に形成
されたトナー像を複写用紙上に転写するために複写用紙
の転写面とは反対の面に潜像担持体の帯電電荷と同一極
性の電荷を帯電させる転写帯電器と、転写工程後複写用
紙を潜像担持体から剥離すべく複写用紙の転写面とは反
対の面の帯電電荷を除去する剥離用除電器と、転写前に
トナー像が形成された潜像担持体を除電する転写前除電
器と、転写位置に複写用紙をガイドするシュートに電圧
を印加するシュートバイアス印加手段とを有する画像形
成装置の転写補助手段の制御装置において、転写前除電
器を動作すべきか否かを判断する手段と、シュートバイ
アス印加手段を動作させるべきか否かを判断する手段と
を備え、転写前除電器、シュートバイアス印加手段を共
に不動作にすべきと判断されたときに、転写時に転写摩
訶除電器、シュートバイアス印加手段を共に不動作にし
て転写帯電器に所定の転写帯電電圧を印加して転写せる
手段を備え、転写前除電器を不動作にしシュートバイア
ス印加手段を動作すべきと判断されたときに、転写時に
転写前除電器を不動作にすると共に、シュートバイアス
印加手段により所定のバイアス電圧を印加させ、転写帯
電器に前記所定の転写帯電電圧を印加して転写させる手
段を備え、転写前除電器を動作させシュートバイアス印
加手段を不動作にすべきと判断されたときに、転写時に
シュートバイアス印加手段を不動作にすると共に、転写
前除電器を動作させ、転写帯電器に前記所定の転写帯電
電圧より所定値だけ下げた電圧を印加して転写させる手
段を備え、また、転写前除電器、シュートバイアス印加
手段を共に動作すべきと判断されたときに、転写時に転
写前除電器を動作させると共に、シュートバイアス印加
手段により前記所定のバイアス電圧より所定値だけ下げ
た電圧を印加させ、転写帯電器に前記所定の転写帯電電
圧を印加して転写させる手段、又は、転写時に転写前除
電器を動作させ、シュートバイアス印加手段に前記所定
のバイアス電圧を印加させ、転写帯電器に前記所定の転
写帯電電圧より所定値だけ下げた電圧を印加して転写さ
せる手段の何れか一方の手段を備えていることを特徴と
するものである。
これらの場合、前記転写前除電器としては、除電ラン
プ又は除電コロナ放電を用いるのが一般的である。
〔作用〕
本考案においては、転写補助手段として転写前除電器
及びシュートバイアス印加手段を備えているので、コシ
の弱い薄い紙、カールしている紙、含水紙等に対処で
き、しかも、転写前除電器を動作させてコシの弱い薄い
紙、カールしている紙等に対応するとき、転写帯電器に
印加する転写帯電電圧を通常の値より所定値だけ下げる
ようにし、さらに、転写前除電器、シュートバイアス印
加手段を同時に動作させて含水しているコシの弱い薄い
紙、カールしている紙等に対応するとき、シュートバイ
アス印加手段がシュートに印加する電圧を通常の値より
所定値だけ下げか、転写帯電器に印加する転写帯電電圧
を通常の値より所定値だけ下げるようにしているので、
これらの場合にトナーの転写効率の低下を防止すること
ができ、何れの種類の用紙を如何なる環境下で用いても
質のよい画像形成が可能になる。
〔実施例〕
本考案の実施例の説明に先立って、まず、転写前除電
ランプの作用とシュートバイアス印加の作用を簡単に説
明する。第5図に示すように、例えばドラム状の感光体
上に形成されたマイナス電荷の静電潜像をプラスに帯電
したトナーで現像した場合、現像後の状態において
は、感光体表面の−電荷に+のトナーが静電的に付着し
た状態で転写帯電器上の転写位置に達する。ここで、
用紙の裏面に転写帯電器から−の帯電を受け、この帯電
電荷の静電力によって感光体上の+帯電のトナーが用紙
表面に転写される。次いで、剥離用除電器の位置にお
いて、用紙の裏面に帯電された−の転写電荷は殆ど除電
されるが、用紙は感光体表面から離れて行くので、その
離間した距離及び多少残っている−の転写電荷の静電力
のため、用紙表面に転写されたトナーは転写電荷の除電
後においてもそのままの状態で用紙表面にとどまり、
転写が完了する。
ところが、第6図に示すように、用紙がコシの弱いも
のであったり、上側にカールしているような場合、剥離
用除電器の位置において、用紙は感光体表面から離れ
ずにそれについて行くので、用紙の裏面の帯電電荷の除
電はより進み(図から明らかなように、用紙が感光体に
ついて行くと、除電幅が広くなるので除電はより進
む。)、殆ど電荷がなくなる。その上、用紙は感光体表
面に近接しているので、一旦用紙に転写されたトナーは
感光体上の−電荷に静電的に引っ張られ、転写電荷の除
電後には再度感光体へ転写され(再転写、リトランス
ファー)、用紙上には転写不良の白抜けとなってしま
う。
これに対して、第7図に示すように、転写位置より前
側に転写前除電ランプを配置し、現像されたトナー像を
通して除電光を照射するようにすると、感光体表面の−
電荷はトナーの間から入ってくる除電光によって相当部
分除電されるため、からの位置において、感光体表
面には−電荷は余り多く残っておらず、用紙がコシの弱
いものであったり、上側にカールしているような場合で
も、位置、において、トナーの再転写は起こらな
い。ところで、このような転写前除電ランプによる光除
電を常に行おうとすると、感光体に光疲労を起こし、好
ましくない。したがって、用紙としてコシの弱い薄い紙
を用いる場合、及び、両面複写、多重複写のように用紙
が一旦熱定着器を通過してカールしている場合にのみ、
転写前除電ランプを点灯するようにすることが望まし
い。
また、転写位置に用紙をガイドするためのシュート
は、第8図に示すように、通常アースされている。アー
スしておかないと、用紙との摩擦帯電により高電圧が発
生し、アーク放電が起こるなど、装置に好まし影響を与
えない。しかし、このようにシュートをアースすると、
図に示すように、用紙として水分の含有率が高い用紙
(含水紙)が搬送されてくるとき、転写用帯電器によっ
て用紙の裏側に帯電された−電荷は、用紙に含まれてい
る水を介してシュートからアースへ流れてしまう。その
ため、転写のための帯電が十分に行われないため、転写
は不良を起こす。そこで、第9図に示すように、シュー
トに転写電荷の極性と同じバイアス電位を印加すると、
この電荷の漏洩が起こらず、トナーの転写が正常に行わ
れる。しかしながら、シュートに印加される電位はトナ
ーの帯電極性と反対の極性であるから、シュートに常時
バイアス印加すると、シュートが汚れてしまう。そこ
で、用紙として水分含有率が高い含水紙を用いる場合に
のみ、シュートバイアス印加う行うようにすることが望
ましい。
このような転写前除電ランプとシュートバイアス印加
手段を有し、例えば、手差しモード可能、両面複写及び
像合成機能付き電子写真複写機に、用紙として標準紙、
コシの弱い薄い紙、含水紙を用いる場合、及び、両面複
写、合成複写の2面目の場合について、転写前除電ラン
プとシュートバイアス電源の動作、不動作の関係を例示
すると、次の表−1、表−2のようになる。なお、この
ようなON、OFF動作の組み合わせは、単なる例示であ
り、この通りに動作させる必要は必ずしもない。
ところで、転写前除電ランプ、転写前除電コロトロン
の不動作時と動作時における、転写帯電器(コロトロ
ン)に印加する転写帯電電圧を変えたときの転写効率の
変化を調べたところ、同一の転写帯電電圧においては、
転写前除電ランプ又は転写前除電コロトロンの不動作時
に比較して、これらを動作させると、転写効率が低下す
ること、最大転写効率を示す転写帯電電圧が低電圧側に
シフトすることが分かった。その結果を第10図と第11図
に示す。なお、ここで、転写効率は、[トナーの転写重
量]/[トナーの現像重量]×100%で定義されるもの
である。
第10図から明らかなように、転写前除電ランプをONに
すると、転写帯電電圧を転写前除電ランプOFF時の最大
転写効率を示す値5.2kVのままとすると、転写効率は落
ちる。しかし、帯電電圧を約200V(ΔV)下げると、転
写前除電ランプON時の最大転写効率を示し、この時の効
率は転写前除電ランプOFF時の最大転写効率に略等しい
ことが分かる。このように、転写前除電ランプをONにし
たときに最大転写効率を示す転写帯電電圧が低い方にシ
フトする理由を検討すると、以下のように考えられる。
すなわち、転写前除電ランプを点灯すると、感光体表面
の電荷が除電されて帯電電位が低下する。すると、用紙
の裏面に帯電された転写電荷と感光体表面の間の電位差
によって形成される電界が大きくなる。この電界が大き
くなると、転写位置の感光体と用紙の間の空気の絶縁破
壊がよい起きやすくなり、本来転写帯電器による帯電極
性と反対の極性に帯電されていた現像トナーの一部が本
来の帯電極性とは反対の極性、すなわち、転写帯電器に
よる帯電極性又は感光体の帯電極性と同じ極性に帯電さ
れ、転写が行われなくなる。そのため、転写前除電ラン
プをONにしたときに最大転写効率を示す転写帯電電圧が
低い方にシフトするものと考えられる。
転写前除電コロトロンの場合も、上記の転写前除電ラ
ンプの場合と同様である。すなわち、第11図に示すよう
に、転写前除電コロトロンをONにすると、転写帯電電圧
を転写前除電コロトンロOFF時の最大転写効率を示す値
5.2kVのままとすると、転写効率は落ちる。しかし、帯
電電圧を約180V(Δ′V)下げると、転写前除電コロト
ロンON時の最大転写効率を示し、この時の効率は転写前
除電コロトロンOFF時の最大転写効率に略等しい。この
ように作用する理由は、同様に以下のように考えられ
る。すなわち、転写前除電コロトロンを動作させると、
感光体表面の電荷が除電された帯電電位が低下する。す
ると、用紙の裏面に帯電された転写電荷と感光体表面の
間の電位差によって形成される電界が大きくなる。この
電界が大きくなると、転写前除電ランプの場合と同様
に、現像トナーの一部が反対の極性に帯電され、転写が
行われなくなる。そのため、転写前除電コロトロンをON
にしたときに最大転写効率を示す転写帯電電圧が低い方
にシフトするものと考えられる。
また、シュートバイアス印加と同時に転写前除電ラン
プ又は転写前除電コロトロンを動作させた場合について
も調べた。その結果、シュートバイアス印加のみの場合
に比較して、シュートバイアス印加電圧を一定のままに
すると転写効率が落ちること、及び、これらを同時に動
作させるときに、シュートバイアス印加電圧を所定の値
下げると、転写効率が最大になることが分かった。すな
わち、第12図から明らかなように、シュートバイアス印
加時に転写前除電ランプをONにすると、シュートバイア
スのみを印加しているときに比較して、その電圧を−13
00Vのまま変えない場合、転写効率は落ちる。しかし、
シュートバイアス印加電圧を約500V(δV)下げると最
大転写効率を示し、この時の効率はシュートバイアスの
みを印加しているときの最大転写効率より若干落ちた値
となる。このように作用する理由も、上記と同様と考え
られる。すなわち、シュートバイアス印加電圧の作用は
転写帯電電荷と同様の作用をするものであり、転写前除
電ランプを動作させると、感光体表面の電荷が除電され
て帯電電位が低下する。すると、用紙の裏面に帯電され
た転写電荷と感光体表面の間の電位差によって形成され
る電界が大きくなる。この電界が大きくなると、現像ト
ナーの一部が反対の極性に帯電され、転写が行われなく
なる。そのため、転写前除電コロトロンをONにしたとき
に最大転写効率を示すシュートバイアス印加電圧が低い
方にシフトするものと考えられる。なお、シュートバイ
アス印加と同時に転写前除電ランプ又は転写前除電コロ
トロンを動作させる場合に、最大転写効率を得るため
に、上記のようにシュートバイアス印加電圧をδV下げ
る代わりに、転写帯電電圧を下げるようにしてもよいこ
とは、その作用より明らかである。
以上のような知見のもとに、本考案においては、転写
補助手段として転写前除電ランプ又は転写前除電コロト
ロンのみを動作させるときに、転写帯電器に印加する転
写帯電電圧をそのときに最大転写効率を示す値近傍まで
下げるようにする。また、転写補助手段として転写前除
電ランプ又は転写前除電コロトロンとシュートバイアス
印加を同時に用いる場合には、シュートバイアス印加電
圧をそのときに最大転写効率を示す値近傍まで下げるよ
うにする。
以下、実施例をもとに本考案を説明する。
第1図は、手差しモード可能、自動原稿送り装置、両
面複写及び像合成機能付き電子写真複写機にこの考案に
係わる制御装置を適用したものの構成を示す図面であ
る。
同図において、11は感光ドラム等からなる潜像担持
体、12は潜像担持体11の表面を予め帯電するコロトロン
等の前帯電器、13は潜像担持体11上で潜形成領域以外の
領域に対して点灯するインタイメージランプ、14、プラ
テン22上の原稿21に照明光を照射する露光ランプ14a、
原稿21からの反射光を潜像担持体11へ導く光路を形成す
る複数のミラー14b及び原稿21からの光像を潜像担持体1
1位置へ結像させる結像レンズ14cで構成される露光光学
系、15は潜像担持体11上の潜像をトナー現像する現像
器、25は転写前除電ランプ、26は複写用紙16の潜像担持
体11に対する突入姿勢を保持し複写用紙16の変形等を矯
正するシュート、17は潜像担持体11上のトナー像を複写
用紙16に転写するコロトロン等の転写用帯電器、18は転
写工程後複写用紙16を潜像担持体11から剥離すべく複写
用紙16上の電荷を除去するコロトロン等の剥離用除電
器、19は剥離用除電器18による複写用紙16の剥離動作が
不完全な場合に潜像担持体11から複写用紙16を強制的に
剥離するフィンガ、20は潜像担持体11上の残留トナーを
除去するクリーナ、23は転写工程後に複写用紙16上にト
ナー像を定着させる定着器である。
また、この実施例においては、複写機の上部に自動原
稿送り装置(以下ADFと略す)30が設けられており、こ
のADF30は、プラテン22の近傍に配設される原稿セット
トレイ31と、この原稿セットトレイ31内のセットされた
原稿21を各複写サイクルのタイミングに応じてプラテン
22側へ供給する原稿送りロール32と、プラテンカバー24
内に組み込まれ、原稿セットトレイ31からプラテン22側
へ送出された原稿21をプラテン22のレジスト位置まで搬
送すると共に、複写サイクル終了後において原稿21をプ
ラテン22のレジスト位置から排出搬送する搬送ベルト33
と、上記プラテンカバー24に一体的に形成され、搬送ベ
ルト33で排出された原稿21を収容する原稿収容トレイ34
とで構成されている。
さらに、この実施例において、複写用紙16を搬送する
用紙搬送系40は、手差しモード、多重合成複写及び両面
複写動作が可能なように構成されている。すなわち、用
紙搬送系40は、例えば複数サイズの複写用紙16を夫々収
容する給紙カセット41、42と、多重合成複写時及び両面
複写時において最初の複写サイクルが終了した複写用紙
16を一旦収容する中間トレイ43と、給紙カセット41、42
及び中間トレイ43からの複写用紙16を送出する送りロー
ル44ないし46と、給紙カセット41、42及び中間トレイ43
からの複写用紙16を転写部位へ導くための供給側搬送路
47と、この供給搬送路47中の転写部位近傍に配設され、
供給側搬送路47又は手差し口56から送りロール57を経て
差し込まれた用紙の供給路58から供給されてきた転写用
紙16を一旦位置決めした後、所定のタイミングで転写部
位へ送出するレジストロールからなるレジゲート48と、
一連の複写動作が終了した複写用紙16を排出収容する排
出トレイ49と、転写部位を通過した複写用紙16を定着器
23を通過させた後前記排出トレイ49側へ導くための排出
側搬送路50と、定着器23を通過した複写用紙16を上記中
間トレイ43側へ導くUターン搬送路51と、上記排出側搬
送路50及びUターン搬送路51の交差部に配設されていず
れかの搬送路を選択する第一の切換ゲート52と、上記U
ターン搬送路51の中間トレイ43近傍部に設けられて複写
用紙16を反転する際に用いられる反転用搬送路53と、上
記Uターン搬送路51及び反転用搬送路53の交差部に配設
されていずれかの搬送路を選択する第二の切換ゲート54
とを備えている。なお、図中符号55は各搬送路内で複写
用紙16を搬送する搬送ロール、56は複写用紙16搬送用の
搬送ベルトである。
さらにまた、複写機の上部のコンソールパネルには、
複写動作を開始させるスタートスイッチ61のほかに、複
数の画像を1枚の複写用紙16に並列合成する際に押圧操
作する並列合成モードスイッチ62、両面複写の際に押圧
操作する両面複写モードスイッチ63、手差しモード時に
投入する手差しモードスイッチ64、転写前除電ランプ動
作スイッチ65、シュートバイアス電源動作スイッチ66等
の各種スイッチが配置されており、各スイッチからの入
力信号が制御ユニット70に入力されるようになってい
る。また、後記するシュート流れ込み電流測定装置67か
らの信号も制御ユニット70に入力されるようになってい
る。
この実施例において、上記制御ユニット70は第2図に
示すようなマイクロコンピュータシステムとして実現さ
れている。
同図において、スタートスイッチ61、並列合成モード
スイッチ62、両面複写モードスイッチ63及び手差しモー
ドスイッチ64、転写前除電ランプ動作スイッチ65、シュ
ートバイアス電源動作スイッチ66、シュート流れ込み電
流測定装置67からの信号は、入力インターフェース71を
介してCPU72に入力されるようになっている。このCPU72
は、入力データに基づいて、ROM73内に予め格納されて
いる並列合成モードプログラムを初めとする各種のプロ
グラムを実行し、不揮発性メモリー(NVM)を含むRAM74
との間でデータのやり取り行うようになっている。ま
た、ROM73内には、後記するコード番号に対応して、1
面目の転写時、手差しモードの転写時、合成又は両面複
写の2面目の転写時に、それぞれ転写前除電ランプ25及
びシュート26へのバイアス印加を動作させるか否かの情
報が記憶されている。そしてRAM74のNVMには、使用条件
及び環境条件に応じて例えばサービスマンによって入力
されたコード番号を記憶する領域が設定されている。そ
して、上記CPU72は、各種動作信号を出力インタフェー
ス75を介して出力し、光学系14の変倍部81、カセット選
択部82、潜像担持体11を回転駆動するメインモータ電源
83、ADF30、光学系14の露光ランプ14a、前帯電器12、転
写前除電ランプ25、シュートバイアス電源86、転写器1
7、剥離用除電器18、インタイメージランプ13、現像器
駆動制御系85及び用紙搬送系40を制御するようになって
いる。
前記したように、用紙としてコシの弱い薄い紙を用い
る場合、及び、両面複写、合成複写の2面目の場合に、
転写前除電ランプ25を点灯するようにすることが望まし
い。さらに、含水紙を用いる場合に、シュートバイアス
電源86を動作するようにすることが望ましい。この関係
を表に示すと先に示した表−1、表−2と同じ次のよう
な表になる。
上記表−1及び表−2に従って転写前除電ランプ25と
シュートバイアス電源86をオン、オフ制御しようとする
場合、転写前除電ランプ動作スイッチ65とシュートバイ
アス電源動作スイッチ66により、使用の度毎にどの状態
に該当するかを使用者が判断して、これらスイッチ65、
66を切り換えるようにして複写動作をさせることもでき
る。また、この複写機が設置される地域、使用目的等の
環境条件と使用条件を考慮して、上記表−1、表−2の
全ての組み合わせに対するコード番号を用意しておき、
そのコード番号を複写機の設置時又は移動時等に選択し
てサービスマンが予め装置に入力しておき、実際の複写
時には、複写機が各転写時の状態(用紙1面目転写時、
手差しモードの転写時、用紙2面目転写時)を検知し、
その状態に対応する転写前除電ランプ25とシュートバイ
アス電源86のオン、オフ制御信号を読み出し、実際にそ
の制御信号に従ってこれら25、86を制御するようにして
もよい。また、含水紙であるか否かの判断を、第3図に
示したような構成により、シュート26に流れ込む電流が
所定のスレッシュホールド値を越えたときに含水紙であ
ると自動的に判断してシュートバイアス電源をオンにす
るようにし、また、そのスレッシュホールド値以下の場
合に含水紙でないと判断してシュートバイアス電源をオ
フにするようにすることもできる。すなわち、転写用帯
電器17により用紙の裏面に帯電された電荷は、用紙が水
分を含有しているとき、シュート26、抵抗Rを経てアー
スに流れ込む。この電流は用紙の含水率に比例するの
で、この流れ込み電流を抵抗Rの両端に掛かる電圧とし
て電圧計67により測定し、その測定値を入力インターフ
ェース71を介してCPU72に入力することにより、上記の
ような判断を自動的にさせることができる。なお、シュ
ート26に流れ込む電流を測定する間は、シュートバイア
ス電源86の接続は切っておく必要があるので、CPU72に
より開閉制御されるスイッチ87をシュート26とシュート
バイアス電源86の間に配置する。
さて、本考案においては、上記のような手段により転
写前除電ランプ25とシュートバイアス電源86のオン、オ
フ動作指令信号を得て、第4図(a)に示すような手順
で転写帯電器17に印加する転写帯電電圧、及び、シュー
ト26にシュートバイアス印加電圧を印加する電源86の電
圧を制御する。すなわち、ST1において、転写前除電ラ
ンプ25をONさせるか否かを判断する。転写前除電ランプ
25をONさせる場合、次のST2でシュートバイアス印加を
行うか否かを判断する。シュートバイアス印加する場合
は、ST3において、転写動作時に、転写補助手段である
転写前除電ランプ25を点灯すると共に、シュートバイア
ス電源86を動作させるが、この場合にはシュート26に印
加する電圧を、第12図に示すように、シュートバイアス
印加を単独で行う場合に比較してδVだけ下げて印加す
るようにシュートバイアス電源86を制御する。この場
合、転写帯電器17には通常の帯電電圧を印加する。ST2
でシュートバイアス印加を行わないと判断した場合は、
ST4において、転写動作時に、転写補助手段である転写
前除電ランプ25を点灯すると共に、転写帯電用のコロト
ロン17に印加する転写帯電電圧を、第10図に示すよう
に、転写帯電器17のみを単独で動作させる場合に比較し
てδVだけ下げて印加するように制御する。また、ST1
において、転写前除電ランプ25をONさせないと判断した
場合は、ST5において、シュートバイアス印加を行うか
否かを判断する。シュートバイアス印加する場合は、ST
6において、転写動作時に、通常の転写帯電電圧とシュ
ートバイアス印加電圧をそれぞれ転写帯電器17及びシュ
ート26に印加するように制御する。また、ST5におい
て、シュートバイアス印加を行わないと判断した場合
は、ST7において、何ら転写補助手段を動作させない
で、通常の転写帯電電圧を転写帯電器17に印加するよう
に制御する。
以上の第4図(a)のST3の代わりに、同図(b)に
示したST4′のように、転写動作時に、転写前除電ラン
プ25を点灯すると共に、シュートバイアス電源86を単独
使用時の電圧を印加するように動作させる。そして、転
写帯電用のコロトロン17に印加する転写帯電電圧を、そ
の単独動作の場合に比較してΔ″Vだけ下げて印加する
ようにしても、同様の効果が得られる。
以上の例においては、転写前除電手段として転写前除
電ランプ25を用いているが、その代わりに転写前除電コ
ロナ放電器を用いて同様の構成できる。その場合は、転
写補助手段として転写前除電コロナ放電器のみを動作さ
せるときに、転写帯電用のコロトロン17に印加する転写
帯電電圧を、第11図に示すように、転写帯電器17のみを
単独で動作させる場合に比較してΔ′Vだけ下げて印加
するように制御する。また、本考案は転写前除電ランプ
又は転写前除電コロトロンのみを有し、シュートバイア
ス電源を有しないで、シュート26に電圧を印加しない画
像形成装置にも適用できる。この場合は、第4図におい
てST2、ST3、ST4′、ST5、ST6は必要ないことになる。
以上、本考案の画像形成装置の転写補助手段の制御装
置のいくつかの実施例について説明したが、本考案はこ
れらに限定されるものではなく、種々の変形が可能であ
ることは明らかであろう。
〔考案の効果〕
本考案の画像形成装置の転写補助手段の制御装置にお
いては、転写補助手段として転写前除電器及びシュート
バイアス印加手段を備えているので、コシの弱い薄い
紙、カールしている紙、含水紙等に対処でき、しかも、
転写前除電器を動作させてコシの弱い薄い紙、カールし
ている紙等に対応するとき、転写帯電器に印加する転写
帯電電圧を通常の値より所定値だけ下げるようにし、さ
らに、転写前除電器、シュートバイアス印加手段を同時
に動作させて含水しているコシの弱い薄い紙、カールし
ている紙等に対応するとき、シュートバイアス印加手段
がシュートに印加する電圧を通常の値より所定値だけ下
げるようにしているので、これらの場合にトナーの転写
効率の低下を防止することができ、何れの種類の用紙を
如何なる環境下で用いても質のよい画像形成が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の転写補助手段の制御装置を用いた電子
写真複写装置の1例の構成を説明するための図、第2図
は第1図の電子写真複写装置の制御系を示すブロック
図、第3図は含水紙であるか否かの判断を自動的に行う
ための構成を説明する図、第4図は本考案の1実施例に
よる転写補助手段の制御の手順を示すフローチャート、
第5図から第7図は転写前除電ランプの作用を説明する
ための図、第8図と第9図はシュートバイアス印加の作
用を説明するための図、第10図は転写前除電ランプの不
動作時と動作時における転写帯電器に印加する転写帯電
電圧を変えたときの転写効率の変化を示す図、第11図は
転写前除電コロトロンの不動作時と動作時における第10
図と同様な図、第12図はシュートバイアスのみを動作さ
せた場合とシュートバイアス印加と同時に転写前除電ラ
ンプを動作させた場合とについて、シュートバイアス印
加電圧を変えたときの転写効率の変化を示す図である。 11……潜像担持体、12……前帯電器、13……インタイメ
ージランプ、14……露光光学系、14a……露光ランプ、1
4b……ミラー、14c……結像レンズ、15……現像器、16
……複写用紙、17……転写器、18……剥離用除電器、19
……フィンガ、20……クリーナ、21……原稿、22……プ
ラテン、23……定着器、24……プラテンカバー、25……
転写前除電ランプ、26……シュート、30……自動原稿送
り装置、31……原稿セットトレイ、32……原稿送りロー
ル、33……搬送ベルト、34……原稿収容トレイ、40……
用紙搬送系、41、42……給紙カセット、43……中間トレ
イ、44、45、46……送りロール、47……供給側搬送路、
48……レジゲート、49……排出トレイ、50……排出側搬
送路、51……Uターン搬送路、52……第一の切換ゲー
ト、53……反転用搬送路、54……第二の切換ゲート、55
……搬送ロール、56……搬送ベルト、56……手差し口、
57……送りロール、58……手差し用紙供給路、61……ス
タートスイッチ、62……並列合成モードスイッチ、63…
…両面複写モードスイッチ、64……手差しモードスイッ
チ、65……転写前除電ランプ動作スイッチ、66……シュ
ートバイアス電源動作スイッチ、67……シュート流れ込
み電流測定装置、70……制御ユニット、71……入力イン
ターフェース、72……CPU、73……ROM、64……RAM、75
……出力インタフェース、81……光学系の変倍部、82…
…カセット選択部、83……メインモータ電源、85……現
像器駆動制御系、86……シュートバイアス電源、87……
スイッチ

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体と、潜像担持体上に形成された
    トナー像を複写用紙上に転写するために複写用紙の転写
    面とは反対の面に潜像担持体の帯電電荷と同一極性の電
    荷を帯電させる転写帯電器と、転写工程後複写用紙を潜
    像担持体から剥離すべく複写用紙の転写面とは反対の面
    の帯電電荷を除去する剥離用除電器と、転写前にトナー
    像が形成された潜像担持体を除電する転写前除電器と、
    転写位置に複写用紙をガイドするシュートに電圧を印加
    するシュートバイアス印加手段とを有する画像形成装置
    の転写補助手段の制御装置において、転写前除電器を動
    作すべきか否かを判断する手段と、シュートバイアス印
    加手段を動作させるべきか否かを判断する手段とを備
    え、転写前除電器、シュートバイアス印加手段を共に不
    動作にすべきと判断されたときに、転写時に転写前除電
    器、シュートバイアス印加手段を共に不動作にして転写
    帯電器に所定の転写帯電電圧を印加して転写させる手段
    を備え、転写前除電器を不動作にしシュートバイアス印
    加手段を動作すべきと判断されたときに、転写時に転写
    前除電器を不動作にすると共に、シュートバイアス印加
    手段により所定のバイアス電圧を印加させ、転写帯電器
    に前記所定の転写帯電電圧を印加して転写させる手段を
    備え、転写前除電器を動作させシュートバイアス印加手
    段を不動作にすべきと判断されたときに、転写時にシュ
    ートバイアス印加手段を不動作にすると共に、転写前除
    電器を動作させ、転写帯電器に前記所定の転写帯電電圧
    より所定値だけ下げた電圧を印加して転写させる手段を
    備え、また、転写前除電器、シュートバイアス印加手段
    を共に動作すべきと判断されたときに、転写時に転写前
    除電器を動作させると共に、シュートバイアス印加手段
    により前記所定のバイアス電圧より所定値だけ下げた電
    圧を印加させ、転写帯電器に前記所定の転写帯電電圧を
    印加して転写させる手段を備えていることを特徴とする
    画像形成装置の転写補助手段の制御装置。
  2. 【請求項2】前記転写前除電器として除電ランプを用い
    ることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の転写
    補助手段の制御装置。
  3. 【請求項3】前記転写前除電器として除電コロナ放電器
    を用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置
    の転写補助手段の制御装置。
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