JP2546230B2 - 内燃機関用ノツクコントロ−ル装置 - Google Patents

内燃機関用ノツクコントロ−ル装置

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JP2546230B2
JP2546230B2 JP61040572A JP4057286A JP2546230B2 JP 2546230 B2 JP2546230 B2 JP 2546230B2 JP 61040572 A JP61040572 A JP 61040572A JP 4057286 A JP4057286 A JP 4057286A JP 2546230 B2 JP2546230 B2 JP 2546230B2
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寛 原口
栄二 岩成
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
    • F02D41/1401Introducing closed-loop corrections characterised by the control or regulation method
    • F02D41/1406Introducing closed-loop corrections characterised by the control or regulation method with use of a optimisation method, e.g. iteration

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関のノックを検出して点火時期,空燃
比等を制御するノックコントロールシステム(KCS)に
関するもので、特に点火時期と空燃比との連動制御に関
するものである。
〔従来の技術〕
近年、点火時期のみを制御するKCSの他に点火時期と
空燃比を連動制御することにより排気温上昇を抑え、か
つトルク向上を目指したKCSがいくつか提案されてい
る。そのひとつに例えば特開昭58-5453号公報がある。
これは、ノックを検出すると点火時期を遅角させてい
き、ノックによる遅角量が所定値を超えると空燃比をリ
ッチにして排気温上昇を抑制するものである。すなわ
ち、排気温を低下させることが主眼となっている。ま
た、空燃比をリッチにし点火時期をその分進角させた方
がトルクが向上するという一般的な記載があるが、トル
クを最大限向上させる点火時期と空燃比の連動制御につ
いては十分に考慮されていない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
すなわち、この従来の方法では、点火時期と空燃比を
合理的に制御して常にトルクが最大限になるようなシス
テムを実現することはできない。そこで、本発明では、
点火時期と空燃比とを以下に述べる事実に基づいて制御
し、トルクを最大限向上させることができるようにする
ことを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のノックコントロール装置は、ノックの発生状
態に応じて点火時期を進角または遅角させると共に、点
火時期の最進角位置よりの遅角量がほぼ零になるように
空燃比を制御するようにしている。
ここで、上記空燃比の制御は、出力空燃比の近傍に設
定された第1目標値(リーン側制限値)と第1目標値よ
りもリッチ側に設定された第2目標値(リッチ側制限
値)との間で行なうようにすると共に、点火時期がほぼ
最進角位置の近傍で空燃比を極力前記第1目標値に近づ
けるように制御している。
また、空燃比を前記第2目標値(例えばA/F=9.5〜1
1.5)までリッチ化しても点火時期が最進角位置に近く
ならない場合は、それ以上のリッチ化を停止するように
している。この場合、遅角量が所定値を超えるときは排
気温度を優先してさらにリッチ化させるようにしてい
る。
ところで、本発明は本発明者が詳細な実験により発見
した次のような事実に基づいている。すなわち、ノック
が発生しにくい時には一般に言われるようにトルクは出
力空燃比(A/F=12〜13)付近で最大になるが、ノック
が発生しやすくなると最大トルクを得るための空燃比が
約9.5〜11.5くらいのA/Fにずれてくるという事実であ
る。
この事実を第1図を用いて詳しく説明する。第1図に
おいて、実線で示した2つの曲線,はノックコント
ロールシステムによって制御される点火時期範囲の上下
限(最進角と最遅角)における空燃比に対するトルクの
曲線である。
この2つのトルク曲線,で囲まれた範囲が任意の
空燃比と点火時期の組み合せによって取り出し得るトル
クの範囲である。この範囲で最大トルクとなる点は明ら
かに、P点(すなわちA/Fが出力空燃比でかつ点火時期
が最進角の状態)である。
しかしながら、いつでもエンジンがP点の空燃比と点
火時期で運転できるわけではない。なぜなら、燃料のガ
ソリン性状,エンジンの経時変化,環境条件等によって
ノックが発生しやすくなり、P点で運転すると過大なノ
ックが発生し、しいてはエンジン損傷につながる場合が
あるからである。
そこで、同じノック状態(たとえば、非常に軽いノッ
クであるトレースノック)になるような空燃比と点火時
期の組み合せを詳細に調査したところ、図中の点線,
,のような等ノック曲線を得ることができた。は
ノックが発生しにくい条件下での等ノック線、は比較
的ノックが発生しやすい条件下での等ノック線、は非
常にノックが発生しやすい条件下での等ノック線であ
る。そしてこの等ノック線上の最大トルク点は、出力空
燃比ではなく、それよりも濃い(リッチ)空燃比(約9.
5〜11.5)にずれていることが発見できた。
この等ノック線とトルク曲線を用いて本発明の制御の
概要を次に説明する。
今、ノックが発生しにくいとき(トレースノックの等
ノック線がの状態)には、P点で最大トルクを得るこ
とができる。すなわち点火時期は最進角、空燃比は出力
空燃比付近である。ところが、ノックから発生しやすく
なると(等ノック線がからに変化した場合)、P点
では過大なノックが発生してしまう。そこで従来のKCS
のように点火時期のみを遅角させてノックの発生を押え
るとトルクはQ点になる。
本発明では、このときノックの状態に応じて点火時期
を進角・遅角させることに加え、空燃比(A/F)を徐々
にリッチにしていき、点火時期の遅角量がそのA/Fでち
ょうど0近傍になるような値までリッチにし、最大トル
ク点Rを得るようにする。(これ以上空燃比をリッチに
してもトルクは最進角のトルク曲線に沿って低下して
しまう。) さらにノックが非常に発生しやすくなると(等ノック
線がに変化した場合)、空燃比をさらに遅角量が0に
なるまでリッチ側に移行させるが、約9.5〜11.5のA/F
(図中で表示)になってもまだ遅角量が0にならない
場合には、空燃比のリッチ化を停止し最大トルク(U
点)を得る。(今度は遅角量が0になるまでリッチにす
るとトルクがT点に低下してしまう。) 以上をまとめると次のようになる。ノックが発生しに
くい場合には点火時期を最進角位置とすると共に排気温
度等の制約条件を加味しながら、極力出力空燃比付近に
設定された第1の目標空燃比で運転し、ノックが発生し
やすくなるとノックの発生状況に応じて点火時期を進角
・遅角させると共に、第1の目標空燃比よりもリッチ側
に設定された第2の目標空燃比に向って空燃比をリッチ
にし、点火時期の遅角量がちょうどその空燃比でほぼ0
近傍になるような空燃比で運転する。さらに第2の目標
空燃比までリッチにしても点火時期の遅角量が0になら
ない場合には、空燃比を第2の目標空燃比に固定する。
〔実施例〕
以下、本発明を図に示す実施例により説明する。第2
図は本発明の一実施例を示す構成図である。図におい
て、1は4気筒4サイクルエンジン、2はエンジンの基
準クランク角度位置(たとえば上死点)を検出するため
の基準角センサとエンジンの一定クランク角度毎に出力
信号を発生するクランク角センサとを内蔵したディスト
リビュータ、3は制御回路10から出力させる点火時期制
御信号を受けてイグニッションコイルへの通電遮断を行
なうイグナイタ及びコイルである。
4はエンジンのノック現象に対応したエンジンブロッ
クの振動を圧電素子によって検出するためのノックセン
サ、5はエンジンの吸入空気量を検出しこれに応じた信
号を出力するエアフローメータ、6はスロットル角度セ
ンサに連結されたスロットル弁、7は制御回路10で決定
された燃料噴射時期及び燃料噴射時間に基づいて吸気マ
ニホールドに燃料を噴射するためのインジェクタ、8は
過給を行なうターボチャージャ、9は排気ガスの空燃比
が理論空燃比に比べて濃い(リッチ)か薄い(リーン)
かに応じて出力信号を発生するO2センサ、10は前記各セ
ンサからの入力信号状態に応じてエンジンの点火時期及
び空燃比を制御するための制御回路である。
次に制御回路10の詳細構成及び動作を第3図の構成図
に従って説明する。第3図において、10−1は点火時期
及び燃料噴射量を演算するための中央処理ユニット(CP
U)で8ビット構成のマイクロプロセッサを用いてい
る。10−2は制御プログラム及び演算に必要な制御定数
を記憶しておくための読出し専用の記憶ユニット(RO
M)、10−3はCPU10−1がプログラムに従って動作中演
算データを一時記憶するための一時記憶ユニット(RA
M)である。10−4及び10−5はディストリビュータ2
に内蔵された基準角センサ2−1及びクランク角度セン
サ2−2の出力信号(本実施例ではマグネットピックア
ップを用いている)を波形整形するための波形整形回路
である。
10−6は外部信号あるいは内部信号によってCPUに割
込処理を行なわせるための割込制御部、10−7はCPU動
作の基本周期となるクロック周期毎にひとつずつカウン
ト値が上がるように構成された16ビットのタイマであ
る。このタイマ10−7と割込制御部10−6によってエン
ジン回転数及びクランク角度位置が次のようにしてCPU
に取り込まれる。すなわち基準角センサ2−1の出力信
号により割込みが発生する毎にCPUはタイマのカウント
値を読み出す。タイマのカウント値はクロック周期(た
とえば1μs)毎に上がっていくため、今回の割込時の
カウント値と先回の割込時のカウント値との差を計算す
ることにより、基準角センサ信号の時間間隔すなわちエ
ンジン1回転に要する時間が計測できる。こうしてエン
ジン回転数が求められる。
またクランク角度位置は、クランク角センサ2−2の
信号が一定クランク角度(たとえば30°cA)毎に出力さ
れるので基準角センサ2−1の上死点信号を基準にして
そのときのクランク角度を30°cA単位で知ることができ
る。この30°cA毎のクランク角度信号は点火時期制御信
号発生のための基準点に使用される。
10−8は複数のアナログ信号を適時切替えてアナログ
−デジタル変換器(A/D変換器)10−9に導くためのマ
ルチプレクサであり、切替時期は出力ポート10−12から
出力される制御信号により制御される。本実施例におい
ては、アナログ信号としてエアフローメータ5からの吸
入空気量信号等が入力される(その他に水温センサ信
号,バッテリ電圧等が入力される。)10−9はアナログ
信号をデジタル信号に変換するためのA/D変換器であ
る。
10−10はノックセンサ4の信号を受けてノックを検出
するためのノック検出回路である。このノック検出回路
にはノック特有の周波数帯域(一般には6〜9KHz)だけ
を取り出すためのバンドパスフィルタ、このフィルタの
信号を整流・積分してセンサ信号の平均値をとり出すた
めの平均化回路、この平均値信号を基にノック判定レベ
ルを作成するための判定レベル作成回路、この判定レベ
ルとフィルタ通過後の出力を比較してノック検出するた
めのコンパレータ、このコンパレータ出力を一定時間引
きのばすための単安定マルチバイブレータが組み込まれ
ている。(ノック検出回路については公知なので詳細説
明は省略する。) そしてこのノック検出の結果はLow,High信号のデジタ
ル値として入力ポート10−11へ送られる。10−11はデジ
タル信号のための入力ポートであり、このポートにはノ
ック検出回路からのノック検出信号のほか、O2センサ9
からのリッチリーン信号、スロットルセンサ6からのア
イドル信号及びパワー信号等が入力される。
10−12はデジタル信号を出力するための出力ポートで
ある。この出力ポートからはイグナイタ3に対する点火
時期制御信号、インジェクタ7に対する燃料噴射制御信
号、マルチプレクサ10−8に対する制御信号が出力され
る。10−13はCPUバスであり、CPUはこのバス信号線に制
御信号及びデータ信号を乗せ、周辺回路の制御及びデー
タの送受を行なう。
次に、第4図と第5図のフローチャートを用いて点火
時期及び燃料噴射時間(この噴射時間によって空燃比が
制御される)の演算手順を説明する。
第4図のステップ100において、まず基準角センサと
エアフローメータの信号により回転数Nと負荷(Q/N)
を求める。ここでQはエアフローメータより出力される
吸入空気量であり、エンジンに加わる負荷はQをエンジ
ン回転数Nで割った値(Q/N)に比例する。また本実施
例においては回転数Nを基準角センサを用いて計測して
いるが、マイクロコンピュータ(マイコン)の処理能力
が充分高い場合にはクランク角センサを用いても良い。
次に、求めた回転数Nと負荷(Q/N)をもとに予めメモ
リ内に記憶しておいた基本点火時期及び基本噴射時間を
算出する(ステップ200)。この基本点火時期及び基本
噴射時間はNとQ/Nの2次元マップとしてメモリ内に記
憶されている。
次に、ステップ300において、ノックセンサ以外の各
種センサ信号による点火時期及び噴射時間の修正を行な
う。たとえば、A/Fによる噴射時間の修正,水温による
点火時期,噴射時間の修正あるいはバッテリー電圧によ
る噴射時間の修正(無効噴射時間の考慮)等である。
次に、ステップ400において現在の運転条件がノック
コントロール実行条件下であるかどうかを判別する。た
とえば、エンジンの負荷が軽い場合にはほとんどノック
はおこり得ず、しかもこの軽負荷で無理にノックコント
ロールすればかえって出力・燃費等が低下してしまうの
は一般的に知られていることである。本実施例において
は、エンジンの負荷(Q/Nで判断できる)が所定値以上
の場合のみノックコントロールを実行することにしてい
る。(その他にエンジン回転数による制限を受けること
も考えられる。) ノックコントロール実行条件下であると判断された場
合には、ステップ500においてノックコントロールによ
る点火時期及び噴射時間の修正を行なう。(この部分は
本発明の主眼となる部分であるため、後で詳細説明す
る。)そして次に最終点火時期及び最終噴射時間が計算
される(ステップ600)。
次に本発明の主眼となるステップ500の内容について
第5図を用いて詳細説明する。第5図において、ステッ
プ5−1はノック判定のステップである。すなわち、入
力ポート10−11を通して取込んだノック検出回路10−10
の出力結果(第3図参照)をみてノック判定するわけで
ある。ノック有りと判断された場合には点火時期を遅角
させるために、所定の最進角位置からの遅角補正量(単
に遅角量を記す)を所定角度(一般的には1°cA程度)
だけ増大する(ステップ5−2)。もし、ステップ5−
1においてノックなしと判断された場合には、ステップ
5−3においてノックなしが所定時間(一般的には0.5
〜1秒程度)続いたかどうかを判別し、続いたならば点
火時期を所定角度(1°cA程度)だけ進角させるために
遅角量をその角度だけ減少させる(ステップ5−4)。
また、ノックなしがまだ所定時間だけ続いていなかった
ならば遅角量をそのまま保持する(ステップ5−5)。
次にステップ5−6において遅角量の大小判別を行な
う。本実施例の場合には遅角量の大小を3段階に分けて
いる。すなわち、遅角量がほぼ0に近い場合(たとえば
遅角量が0〜2°cA)、0に近くはないが所定値以内の
場合(例えば2〜7°cA)、および所定値以上の場合
(たとえば7°cA)である。遅角量がほぼ0に近い場合
にはステップ5−7に進み、現在のA/Fを噴射時間より
調べる。現在のA/Fが第1目標値(すなわち極力、前記
出力空燃比付近に設定された目標値)よりもリッチであ
ったならば、より高トルクを得るためにステップ5−8
においてA/Fを第1目標値に向って少しだけリーンにす
る。(すなわち噴射時間の設定を所定時間だけ短くす
る。) もし、現在のA/Fが第1目標値に一致していたなら
ば、そのままこの値に保持する(ステップ5−9)。す
なわち、この場合には第1図におけるP点(A/Fが出力
空燃比で点火時期が最進角)で運転していることにな
る。また,現在のA/Fが第1目標値よりもリーンであっ
たならば、ステップ5−9においてA/Fを第1目標値に
向かってリッチにする。
ステップ5−6において遅角量が0°cAに近くないが
所定値以内(たとえば2〜7°cAの場合)と判明した場
合には、同様にステップ5−11において現在のA/Fを噴
射時間により調べる。そして、もし第2目標値(第1目
標値よりもリッチ側に設定された目標値でA/F=9.5〜1
1.5程度が良い)よりもリーンならば、噴射時間を所定
量だけ長くすることによりA/Fを第2目標値に向ってリ
ッチ化する(ステップ5−12)。すなわち、第1図にお
いてQ点からR点に向って移動させるわけである。(A/
Fをリッチにすることにより同じ遅角量ではノックの発
生が減るためステップ5−3及び5−4によって点火時
期は徐々に進角方向に修正され結局等ノック線上に沿っ
てQ点からR点に向って移動することになる。) もし、現在のA/Fが第2目標値に一致していたならば
第1図におけるU点で運転していることになるためその
ままのA/Fに保持する(ステップ5−13)。次のステッ
プ5−14については後述する。
次にステップ5−6において遅角量が非常に大きいと
判定された場合(例えば7°cA以上)には、A/Fがたと
え第2目標値までリッチ化されていたとしてもそれを超
えてよりリッチにする(ステップ5−15)。これは非常
にノックが起こりやすい条件下でおきる現象である。こ
の場合、点火時期をこのまま遅角させておくと排気温が
異常に上昇してしまう。この場合には、すでにA/Fは第
2目標値までリッチ化されているわけだから(5−13及
び5−13のステップ)、この時点で最大トルクの獲得を
断念し、A/Fをよりリッチにして排気温上昇防止を優先
させるわけである。
その後ノックの発生が減ってきて点火時期が進角方向
に修正されてきて遅角量が所定値以内におさまってきた
場合には、排気温が優先する必要がなくなるため、再び
最大トルクを獲得すべくA/Fをリーン化するステップが
5−14である。
以上に述べた処理により、ノックがほとんど発生しな
い条件下ではP点(出力空燃比及び最進角)。ノックが
やや発生しやすくなった条件下ではR点(ちょうどその
A/Fで遅角量がほぼ0になるところ)、ノックが発生し
やすくなった条件ではU点(A/Fが9.5〜11.5近傍)とい
うように常にノックを避けつつ、最大トルクの点で運転
することが可能になる。また、ノックが異常に発生しや
すくなった場合には最大トルクの獲得を断念してA/Fを
よりリッチにすることにより排気温上昇を防ぐことがで
きるという効果も併せ持っている。
本実施例では空燃比の第2目標値としてA/Fが約9.5〜
11.5の範囲の固定値を規定しているが、エンジンの運転
条件(たとえばエンジン回転数、負荷あるいはマニホー
ルド圧力等)によって第2目標値を変化させることも考
えられる。本発明者が調べた範囲では、エンジン条件に
よって最適な第2目標値はA/F=9.5〜11.5くらいの範囲
を変化している。ただし、ほとんどの場合10.5前後の値
をとるため、実用上は固定値でもさしつかえない。エン
ジン条件によって第2目標値を変化させる場合には、た
とえばエンジン回転数と負荷(あるいはマニホールド圧
力)の関数あるいは2次元マップとして所望のA/Fにな
るような噴射時間をプログラム上に記憶させておけば良
い。
また、噴射時間と実際のA/Fは、インジェクタ等の製
作公差あるいは経時変化等によってズレてくることも考
えられるが、現在では空燃比の学習制御も一般的になっ
ているため、第2目標値として設定した噴射時間が実際
の所望A/Fになるように噴射時間を学習的に修正するこ
とも可能である。
また、本実施例では点火時期の進遅角制御をノック検
出状態に応じてのみ実行させているが、A/Fをリッチ化
するときに同時に点火時期の進角方向への補正を加えて
も良い。(すなわち、A/Fを所定量だけリッチにした場
合には遅角量をノックなしが所定時間継続するのを待つ
ことなしに強制的に少しだけ減少させる。)このように
することにより、さらに精度良く等ノック線上の最高ト
ルク点に追従することができる。ただし、本実施例のと
おりでも実用上の性能は充分に得られる。
また、本実施例では排気温が問題になりそうかどうか
を遅角量の大小によって判断しているが、最も良い方法
は、充分な精度を持った排気温センサを用いることであ
る。しかしながら、現在、排気温センサは精度が十分で
はないので本実施例の方がより実際的であると言える。
もちろん、将来的に排気温センサが改良されれば、その
場合には排気温センサを用いた方が良い。また、予め排
気温が問題になりそうな運転条件が予測できるならば、
そのような条件下においては第2目標値をこえてリッチ
にすることを許可しておくか、第2目標値自体をよりリ
ッチ側に設定しておけば良い。
また、本実施例では遅角量によるA/F修正をノックコ
ントロールのプログラムルーチンの中で実行している
が、いわゆるメインルーチン(ベースルーチン)で比較
的ゆっくりと実行させるようにしても良い。
また、急加速時のような過渡運転状態では一時的にノ
ックが多発し、従って点火時期の遅角量が急激に増大す
る場合がある。この場合、遅角量に応じてA/Fを変化さ
せるとA/Fが必要以上にリッチになりすぎ、運転性能が
悪化することも考えられる。従って、このような過渡条
件下では、遅角量によるA/F補正を停止するか、あるい
は定常状態に比べて少な目にした方が良い。
また、本実施例ではA/Fの判別を噴射時間により行な
っていたが、理論空燃比よりもリッチ側を検出可能なセ
ンサにより検出することもできる。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明は、本発明者が見出した事実
に基づき、ノックの発生状態に応じて点火時期を進角ま
たは遅角させると共に、点火時期制御手段により点火時
期が最進角位置近傍に制御されている時には理論空燃比
よりリッチ側の第1の目標値に空燃比が設定されて、点
火時期がほぼ最進角位置の状態で空燃比が極力第1目標
値に近づくように修正され、点火時期の遅角が抑えられ
て、常に機関のトルクを最大限に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御原理を説明するための特性図、第
2図は本発明の一実施例を示す全体構成図、第3図は第
2図中の制御回路の詳細構成図、第4図及び第5図は制
御回路における処理手段を示すフローチャートである。 1……エンジン,3……イグナイタ及びコイル,4……ノッ
クセンサ,5……エアフロメータ,7……インジェクタ,9…
…O2センサ,10……制御回路,10−1……CPU,10−10……
ノック検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02P 5/153

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のノックの発生状態を検出するノ
    ックセンサと、このノックセンサよりのノックの検出結
    果に応じて点火時期及び空燃比を制御する制御手段とを
    備える内燃機関用ノックコントロール装置において、 前記制御手段は、機関負荷が所定値以上の時にノックの
    発生状態に応じて点火時期を進角・遅角させる点火時期
    制御手段と、空燃比を、理論空燃比よりリッチ側の所定
    の空燃比に設定された第1目標値とこの第1目標値より
    もリッチ側に設定された第2の目標値とに制御する空燃
    比制御手段とを有し、この空燃比制御手段は、前記点火
    時期制御手段により点火時期が最進角位置の近傍に制御
    されている時に空燃比を前記第1目標値に近づくように
    制御すると共に、前記点火時期制御手段により前記点火
    時期が最進角位置近傍を越えて遅角制御される時には空
    燃比を前記第2目標値に近づくように制御することを特
    徴とする内燃機関用ノックコントロール装置。
  2. 【請求項2】前記第1目標値が、トルクが最大になる出
    力空燃比に近接した空燃比12〜13の範囲に設定されてい
    る特許請求の範囲第1項記載の内燃機関用ノックコント
    ロール装置。
  3. 【請求項3】前記第2目標値を、空燃比9.5〜11.5の範
    囲に設定すると共に、この空燃比までリッチ化しても点
    火時期がまだ最進角に近くならないような場合にはそれ
    以上のリッチ化を停止させるようにした特許請求の範囲
    第2項記載の内燃機関用ノックコントロール装置。
  4. 【請求項4】前記空燃比の修正制御を機関の過渡運転状
    態では停止するか、もしくは定常状態に比べてその補正
    量を少なくするようにした特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の内燃機関用ノックコントロール
    装置。
  5. 【請求項5】機関の排気温が過上昇するような運転条件
    下では、前記空燃比の修正制御を停止させる特許請求の
    範囲第1項又は第2項記載の内燃機関用ノックコントロ
    ール装置。
  6. 【請求項6】前記第2目標値まで空燃比をリッチ化して
    も前記点火時期の遅角量が所定値を越える場合には、こ
    の第2目標値をこえてリッチ化することを可能とするよ
    うにした特許請求の範囲第1項又は第2項記載の内燃機
    関用ノックコントロール装置。
  7. 【請求項7】前記空燃比をリッチ側に修正した場合に
    は、強制的に前記点火時期を所定量だけ進角方向に修正
    するようにした特許請求の範囲第1項乃至第3項のいず
    れかに記載の内燃機関用ノックコントロール装置。
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