JP2546210Y2 - 液体充填バルブ - Google Patents

液体充填バルブ

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JP2546210Y2
JP2546210Y2 JP1991024194U JP2419491U JP2546210Y2 JP 2546210 Y2 JP2546210 Y2 JP 2546210Y2 JP 1991024194 U JP1991024194 U JP 1991024194U JP 2419491 U JP2419491 U JP 2419491U JP 2546210 Y2 JP2546210 Y2 JP 2546210Y2
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Japan
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outer cylinder
vent tube
centering bell
container
inner cylinder
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浩伸 藤掛
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Filling Of Jars Or Cans And Processes For Cleaning And Sealing Jars (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ガラスびんやプラスチ
ックボトルなどの容器内に飲料水やその他の液体を無圧
で充填する際に使用する液体充填バルブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の容器内に液体を無圧で充填する液
体充填バルブの1例を図4に示した。図4は液体充填直
前の状態を示す縦断面図で、同液体充填バルブは、貯液
タンク50の底部タンク壁を貫通して下方に延びるとと
もに貯液タンク50の液相部に開口した液体流路60近
くの上部を同底部タンク壁に固定した上方外筒1と、上
方外筒1に一体の中間外筒3と、中間外筒3の内周面に
摺動可能に接触した中間内筒2と、中間内筒2の下端部
に取付けたパイプ4と、上方外筒1の外周面に摺動可能
に接触したブッシュ5と、ブッシュ5に一体の下方外筒
6と、下方筒6の下端部に取付けたセンタリングベル7
と、上方外筒1と中間内筒2とパイプ4との内部の偏心
位置を縦方向に貫通してパイプ4との間に液流入口11
を形成するとともに貯液タンク50内の気相部に開口し
た開口部近くの上部を上方外筒1の上端部に固定したベ
ントチューブ8とを有している。
【0003】上方外筒1の下端部には、つば突起31が
設けられ、中間内筒2には、ばね受け32が設けられ、
ばね受け32と上方外筒1との間には、ばね40が介装
されており、中間内筒2がばね40により押し下げら
れ、つば突起31に当接して、中間内筒2の下限位置が
決められる。ブッシュ5も、つば突起31に当接して、
下方外筒6の下限位置が決められる。
【0004】ベントチューブ8の下端部には、チップ9
が設けられ、チップ9には、ベントチューブ孔10が設
けられ、センタリングベル7には、容器51の口部をシ
ールするパッキング23が設けられている。中間内筒2
のパイプ4には、入味調整用スペーサ22が着脱自在に
装着されており、同入味調整用のスペーサ22によりベ
ントチューブ孔10と容器51との位置関係が調整され
る。
【0005】20、21、24がOリング(シール部
材)で、これらOリングのうち、ベントチューブ8のチ
ップ9に取付けたOリング20は、チップ9とパイプ4
との間をシールして充填液や空気の流れを遮断する。ま
た中間内筒2に取付けたOリング21は、上方外筒1と
中間内筒2との間をシールして充填液の漏れを防ぐ。ま
た入味調整用スペーサ22に取付けたOリング24は、
パイプ4とセンタリングベル7との間をシールして空気
の流れを遮断する。
【0006】図4において、容器51を容器昇降装置
(図示せず)により上昇させると、容器51の口部がセ
ンタリングベル7に当接し、これにより容器51のセン
タが確保されながら容器51の口部がパッキング23に
接触して、容器51の口部がシールされる。容器51を
さらに上昇させると、センタリングベル7が押し上げら
れ、下方外筒6がブッシュ5を介して上方外筒1に案内
されながら上昇して、ベントチューブ8のチップ9が容
器51内に挿し込まれる。
【0007】容器51がさらに上昇すると、センタリン
グベル7が入味調整スペーサ22に当接し、それから
は、センタリングベル7がばね40を圧縮しながら入味
調整用スペーサ22と中間内筒2とを押し上げ、これに
より、パイプ4が押し上げられて、ベントチューブ8の
下端部に設けたベントチューブ孔10及び液流入口11
が開き、貯液タンク50内の充填液が自重で液体流路6
0→上方外筒1内→中間内筒2内→液流入口11を経て
容器51内へ流入する。同時に容器51内の空気がベン
トチューブ孔10→ベントチューブ8内を経て貯液タン
ク50内の気相部へ排出される。
【0008】充填液が容器51内へ流入し、容器51の
入味線がパイプ4の下端部に達して、ベントチューブ孔
10が塞がれると、容器51内の空気のベントチューブ
孔10への排出が阻止され、容器51内空間部の圧力が
上昇して、入味線がそれ以上上昇しない。この状態にな
っても、貯液タンク50から容器51への液の流入は続
けられており、液流入口11とベントチューブ8との水
頭がバランスすると、中間内筒2及びパイプ4がばね4
0のばね力により下降し、ベントチューブ孔10と液流
入口11とがパイプ4により閉じるられるまでの間、充
填液がベントチューブ孔10からベントチューブ8内へ
流入して、ベントチューブ8内を上昇し、その結果、充
填液がベントチューブ8内に残留することになる。
【0009】充填液が容器51内に流入して、入味線が
安定してから所定時間経過した後に容器51が下降し、
ベントチューブ孔10と液流入口11とがパイプ4によ
り閉じられて、充填が完了する。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】通常、液体充填バルブ
は、所定の時間間隔をおいて充填液を連続的に充填する
ことが多いが、前記図4に示す従来の充填バルブでは、
充填開始時に、前の充填工程の充填液がベントチューブ
8内に残留している。この状態から新たな容器51に対
して充填液の充填を開始すると、ベントチューブ孔10
と液流入口11とが同時に開いて、ベントチューブ8内
に残留している残留液がベントチューブ8→ベントチュ
ーブ孔10→容器51内へ排出され始めるとともに、貯
液タンク50に貯えられている充填液が液体流路60→
液流入口11→容器51内へ充填され始めるが、充填液
の容器51への充填が開始されても、残留液の容器51
への排出は終わっていないので、排出途中の残留液が容
器51内からベントチューブ8内へ排出される空気の流
れを妨害し、容器51の内圧が上昇して、正常な充填液
が行われない。この状態は、残留液が容器51内に完全
に排出されて、ベントチューブ8のベントチューブ孔1
0が容器51内の空気層に通じるまで続く。
【0011】この現象を俗に“息つき”と称する。この
“息つき”現象のため、充填がしばらくの間行われなく
て、充填時間が長引くという問題があった。本考案は前
記の問題点に鑑み提案するものであり、その目的とする
処は、液体充填時に発生していた“息つき”現象を解消
できて、充填時間を短縮できる液体充填バルブを提供し
ようとする点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本考案は、貯液タンク50の底部タンク壁を貫通
して下方に延びるとともに貯液タンク50の液相部に開
口した液体流路60近くの上部を同底部タンク壁に固定
した上方外筒1と、上方外筒1の内周面に対して気密状
態を保って摺動可能に接触するとともに下端部にパイプ
4を取付けた中間内筒2と、上方外筒1の外周面に対し
て気密状態を保って摺動可能に接触するとともに下端部
にセンタリングベル7を取付けた下方外筒6と、上方外
筒1の下端部に設けて中間内筒2及び下方外筒6の下限
位置を決めるつば突起31と、上方外筒1と中間内筒2
との間に介装したばね40とを有する伸縮可能な中空体
部と、上方外筒1と中間内筒2とパイプ4との内部偏心
位置を縦方向に貫通してパイプ4との間の下部に液流入
口11を形成するとともに貯液タンク50内の気相部に
開口した開口部近くの上部を上方外筒1の上端部に固定
したベントチューブ8と、ベントチューブ8の下端部に
取付けてパイプ4の内周面に対して気密状態を保って摺
動可能に接触するとともに半径方向にベントチューブ孔
10を設けたチップ9とを有するベントチューブ部と、
を具え、容器51の上昇運動に連動してセンタリングベ
ル7及び下方外筒6を上昇させて、センタリングベル7
が中間内筒2に当接してからは、センタリングベル7及
び下方外筒6と中間内筒2及びパイプ4とをばね40に
抗し上昇させて、ベントチューブ孔10を開き、それと
は逆に容器51の下降運動に連動してセンタリングベル
7及び下方外筒6と中間内筒2及びパイプ4とを下降さ
せて、下方外筒6がつば突起31に当接してからは、中
間内筒2及びパイプ4をばね40により下降させて、ベ
ントチューブ孔10を閉じる液体充填バルブにおいて、
補助ベントチューブ孔12をベントチューブ孔10より
も下方のチップ9部分に設け、下方外筒6の内部と容器
51の内部とを連通する空気抜き孔13をセンタリング
ベル7に設け、ばね40よりもばね力の小さいばね41
を中間内筒2とセンタリングベル7との間に介装し、パ
イプ4とセンタリングベル7との間をシールして空気の
流れを遮断するシール部材24、及びセンタリングベル
7の上昇によりばね41が密着状態になるまで圧縮され
てセンタリングベル7が中間内筒2に当接したときにセ
ンタリングベル7と中間内筒2との間をシールして空気
の流れを遮断するシール部材25を中間内筒2の下端部
側に取付けている。
【0013】
【作用】容器51は容器昇降装置(カムによる容器昇降
自動調節装置を内蔵した容器昇降装置)により昇降し、
センタリングベル7は容器51の昇降に伴って図3に示
すように「a;第1段階上昇」と「b;第1段階上昇停
止」と「c;第2段階上昇」と「d;第2段階上昇継
続」と「e;第2段階上昇停止」と「f;降下」との順
に昇降し、その際、ばね41とばね40とはセンタリン
グベル7の上昇量に対応してたわむ。即ち、「a;第1
段階上昇」には、容器昇降装置により容器51が上昇し
て、容器51の口部がセンタリングベル7によりガイド
されながらセンタリングベル7のパッキング23に当接
し、それからは、容器51とセンタリングベル7と下方
外筒6とがばね41を圧縮しながら上昇する。このと
き、容器51内の空気がセンタリングベル7の空気抜き
孔13を経て排出される。そして容器51とセンタリン
グベル7と下方外筒6とがばね41を圧縮しながら上昇
を続けると、センタリングベル7が中間内筒2の下端部
(ばね押え26)に当接して、中間内筒2及びパイプ4
も押し上げられる。以上のセンタリングベル7の「a;
第1段階上昇」中は、容器51内の空気がセンタリング
ベル7の空気抜き孔13から排出される。このとき、ば
ね41は大きくたわみ、ばね40は小さくたわむ。
「b;第1段階上昇停止」時には、中間内筒2とパイプ
4とが上昇するので、補助ベントチューブ孔12が開口
して、ベントチューブ8内に残留している残留液が容器
51内へ排出される。この状態になっても、センタリン
グベル7は中間内筒2の下端部(ばね押え26)に当接
していないので、容器51内の空気がセンタリングベル
7の空気抜き孔13を経て排出される。ベントチューブ
8内に残留している残留液が容器51内に排出される
と、「c;第2段階上昇」及び「d;第2段階上昇継
続」が開始される。この「第2段階上昇」時には、容器
51が再び上昇し、この上昇に伴いセンタリングベル7
と下方外筒6とが上昇し、中間内筒2とパイプ4とが同
時に上昇して、ばね41及びばね40が圧縮される。こ
のとき、ばね41は十分にたわんで、センタリングベル
7が中間内筒2の下端部(ばね押え26)に当接し、セ
ンタリングベル7とばね押え26との間がシール部材2
5によりシールされる。またパイプ4とばね押え26と
の間がシール部材24により始めからシールされてお
り、容器51内から空気抜き孔13を経た空気の流れが
遮断される一方、上昇したパイプ4によりベントチュー
ブ孔10と液流入口11と補助ベントチューブ孔12と
が開口して、貯液タンク50の充填液が自重で流体流路
60→上方外筒1内→中間内筒2内の液流入口11→容
器51内へ流入し、それと同時に容器51内の空気がベ
ントチューブ孔10及び補助ベントチューブ孔12→ベ
ントチューブ8内→貯液タンク50内の気相部へ排出さ
れる。また「e;第2段階上昇停止」時には、充填液が
容器51内へ流入する。そして容器51内の充填液がパ
イプ4の下端部に達すると、ベントチューブ孔10及び
補助ベントチューブ孔12が容器51内の充填液に水没
し、容器51内からの空気の排出が阻止されて、入味線
がそれ以上上昇しない。入味線が安定すると、所定の時
間をおいて容器51の降下が開始される。この「f;降
下」時には、容器51の下降に伴いセンタリングベル7
と下方外筒6とが下降し、中間内筒2とパイプ4とが同
時に下降して、下降したパイプ4によりベントチューブ
孔10と液流入口11と補助ベントチューブ孔12とが
閉じられて、充填が完了する。
【0014】
【実施例】次に本考案の液体充填バルブを図1〜図3に
示す一実施例により説明する。同液体充填バルブは、中
空体部と、べントチューブ部とを具えている。上記中空
体部は、図1に示すように貯液タンク50の底部タンク
壁を貫通して下方に延びるとともに貯液タンク50の液
相部に開口した液体流路60近くの上部を同底部タンク
壁に固定した上方外筒1と、上方外筒1の内周面に対し
気密状態を保って摺動可能に接触するとともに下端部に
パイプ4を取付けた中間内筒2と、上方外筒1の外周面
に対し気密状態を保って摺動可能に接触するとともに下
端部にセンタリングベル7を取付けた下方外筒6と、上
方外筒1の下端部に設けて中間内筒2及び下方外筒6の
下限位置を規制するつば突起31と、上方外筒1と中間
内筒2との間に介装したばね40とを有している。
【0015】上記べントチューブ部は、図1に示すよう
に上方外筒1と中間内筒2とパイプ4との内部偏心位置
を縦方向に貫通してパイプ4との間の下部に液流入口1
1を形成するとともに貯液タンク50内の気相部に開口
した開口部近くの上部を上方外筒1の上端部に固定した
ベントチューブ8と、ベントチューブ8の下端部に取付
けてパイプ4の内周面に対し気密状態を保って摺動可能
に接触するとともに半径方向にベントチューブ孔10を
設けたチップ9とを有している。
【0016】12が補助ベントチューブ孔で、同補助ベ
ントチューブ孔12がベントチューブ孔10よりも下方
のチップ9部分に設けられている。13が空気抜き孔
で、同空気抜き孔13がセンタリングベル7に設けられ
ている。22が中間内筒2のパイプ4に着脱自在に取付
けた入味調整用スペーサ22、26が同入味調整用スペ
ーサ22の下端部に取付けたばね押え、33が同ばね押
え26の下面に設けた環状溝、34がセンタリングベル
7の上面に設けた環状溝、41がばね40よりもばね力
の小さいばねで、同ばね41が環状溝33、34の間に
介装されている。
【0017】20、21、24、25、27がOリング
(シール部材)で、これらOリングのうち、ベントチュ
ーブ8のチップ9に取付けたOリング20、27は、チ
ップ9とパイプ4との間をシールして充填液と空気の流
れを遮断する。また中間内筒2に取付けたOリング21
は、上方外筒1と中間内筒2との間をシールする。また
中間内筒2のばね押え26に取付けたOリング24、2
5のうち、Oリング24は、パイプ4とセンタリングベ
ル7との間をシールして空気の流れを遮断し、Oリング
25は、センタリングベル7の上昇により、ばね41が
密着状態になるまで圧縮されて、センタリングベル7が
中間内筒2のばね押え26に当接したときに、センタリ
ングベル7とばね押え26との間をシールして空気の流
れを遮断するようになっている。
【0018】次に前記液体充填バルブの作用を具体的に
説明する。容器51は容器昇降装置(カムによる容器昇
降自動調節装置を内蔵した容器昇降装置)により昇降
し、センタリングベル7は容器51の昇降に伴って図3
に示すように「a;第1段階上昇」と「b;第1段階上
昇停止」と「c;第2段階上昇」と「d;第2段階上昇
継続」と「e;第2段階上昇停止」と「f;降下」との
順に昇降し、その際、ばね41とばね40とはセンタリ
ングベル7の上昇量に対応してたわむ。
【0019】図3のAはセンタリングベル7の上昇量L
sbと容器昇降作動時間との関係を示し、図3のBはば
ね41のたわみδ1 と容器昇降作動時間との関係を示
し、図3のCはばね40のたわみδ2 と容器昇降作動時
間との関係を示している。図3の「a;第1段階上昇」
時には、容器昇降装置により容器51が上昇して、容器
51の口部がセンタリングベル7によりガイドされなが
らセンタリングベル7のパッキング23に当接し、それ
からは、容器51とセンタリングベル7と下方外筒6と
がばね41を圧縮しながら上昇する。このとき、容器5
1内の空気がセンタリングベル7の空気抜き孔13を経
て排出される。
【0020】そして容器51とセンタリングベル7と下
方外筒6とがばね41を圧縮しながら上昇を続けると、
センタリングベル7が中間内筒2のばね押え26に当接
して、ばね押え26が押し上げられ、入味調整用スペー
サ22を介して中間内筒2及びパイプ4も押し上げられ
る。以上のセンタリングベル7の「a;第1段階上昇」
中は、容器51内の空気がセンタリングベル7の空気抜
き孔13から排出される。このとき、ばね41は大きく
たわみ、ばね40は小さくたわむ。
【0021】図3の「b;第1段階上昇停止」時には、
ばね押え26と入味調整用スペーサ22と中間内筒2と
パイプ4とが上昇するので、補助ベントチューブ孔12
が開口して、ベントチューブ8内に残留している残留液
が容器51内へ排出される。この状態になっても、セン
タリングベル7は中間内筒2のばね押え26に当接して
いないので、容器51内の空気がセンタリングベル7の
空気抜き孔13から排出される。
【0022】図2のA〜Cは中間内筒2のパイプ4とベ
ントチューブ8のチップ9との作用説明図で、このう
ち、図2のAは容器51に対して充填が開始される直前
の状態を示し、図2のBはベントチューブ8内に残留し
ている残留液が容器51に排出されるときの状態を示
し、図2のCは充填液が正常に充填されているときの状
態を示しており、図2のBの残留液排出中の状態は、図
3の「b;第1段階上昇停止」時の状態に対応してい
る。
【0023】ベントチューブ8内に残留している残留液
が容器51内に排出されると、図3の「c;第2段階上
昇」及び「d;第2段階上昇継続」が開始される。この
「第2段階上昇」時には、容器51が再び上昇し、この
上昇に伴いセンタリングベル7と下方外筒6とが上昇
し、ばね押え26と入味調整用スペーサ22と中間内筒
2とパイプ4とが同時に上昇して、ばね41及びばね4
0が圧縮される。このとき、ばね41は十分にたわん
で、センタリングベル7が中間内筒2のばね押え26に
当接し(図3のBのc参照)、センタリングベル7とば
ね押え26との間がOリング(シール部材)25により
シールされる。またパイプ4とばね押え26との間がO
リング(シール部材)24により始めからシールされて
おり、容器51内から空気抜き孔13を経た空気の流れ
が遮断される一方、上昇したパイプ4によりベントチュ
ーブ孔10と液流入口11と補助ベントチューブ孔12
とが図2のCのように開口して、貯液タンク50の充填
液が自重で流体流路60→上方外筒1内→中間内筒2内
の液流入口11→容器51内へ流入し、それと同時に容
器51内の空気がベントチューブ孔10及び補助ベント
チューブ孔12→ベントチューブ8内→貯液タンク50
内の気相部へ排出される。
【0024】図3の「e;第2段階上昇停止」時は、図
2のCの状態、即ち、充填液を正常に充填しているとき
の状態に対応している。このときには、充填液が容器5
1内へ流入する。そして容器51内の充填液がパイプ4
の下端部に達すると、ベントチューブ孔10及び補助ベ
ントチューブ孔12が容器51内の充填液に水没し、容
器51内からの空気の排出が阻止されて、入味線がそれ
以上上昇しない。入味線が安定すると、所定の時間をお
いて容器51の降下が開始される。
【0025】図3の「f;降下」時には、容器51の下
降に伴いセンタリングベル7と下方外筒6とが下降し、
ばね押え26と入味調整用スペーサ22と中間内筒2と
パイプ4とが同時に下降して、下降したパイプ4により
ベントチューブ孔10と液流入口11と補助ベントチュ
ーブ孔12とが閉じられて、充填が完了する。
【0026】
【考案の効果】本考案の液体充填バルブは前記のように
「a;第1段階上昇」時には、容器昇降装置により容器
51が上昇して、容器51の口部がセンタリングベル7
によりガイドされながらセンタリングベル7のパッキン
グ23に当接し、それからは、容器51とセンタリング
ベル7と下方外筒6とがばね41を圧縮しながら上昇す
る。このとき、容器51内の空気がセンタリングベル7
の空気抜き孔13を経て排出される。そして容器51と
センタリングベル7と下方外筒6とがばね41を圧縮し
ながら上昇を続けると、センタリングベル7が中間内筒
2の下端部(ばね押え26)に当接して、中間内筒2及
びパイプ4も押し上げられる。以上のセンタリングベル
7の「a;第1段階上昇」中は、容器51内の空気がセ
ンタリングベル7の空気抜き孔13から排出される。こ
のとき、ばね41は大きくたわみ、ばね40は小さくた
わむ。「b;第1段階上昇停止」時には、中間内筒2と
パイプ4とが上昇するので、補助ベントチューブ孔12
が開口して、ベントチューブ8内に残留している残留液
が容器51内へ排出される。この状態になっても、セン
タリングベル7は中間内筒2の下端部(ばね押え26)
に当接していないので、容器51内の空気がセンタリン
グベル7の空気抜き孔13を経て排出される。ベントチ
ューブ8内に残留している残留液が容器51内に排出さ
れると、「c;第2段階上昇」及び「d;第2段階上昇
継続」が開始される。この「第2段階上昇」時には、容
器51が再び上昇し、この上昇に伴いセンタリングベル
7と下方外筒6とが上昇し、中間内筒2とパイプ4とが
同時に上昇して、ばね41及びばね40が圧縮される。
このとき、ばね41は十分にたわんで、センタリングベ
ル7が中間内筒2の下端部(ばね押え26)に当接し、
センタリングベル7とばね押え26との間がシール部材
25によりシールされる。またパイプ4とばね押え26
との間がシール部材24により始めからシールされてお
り、容器51内から空気抜き孔13を経た空気の流れが
遮断される一方、上昇したパイプ4によりベントチュー
ブ孔10と液流入口11と補助ベントチューブ孔12と
が開口して、貯液タンク50の充填液が自重で流体流路
60→上方外筒1内→中間内筒2内の液流入口11→容
器51内へ流入し、それと同時に容器51内の空気がベ
ントチューブ孔10及び補助ベントチューブ孔12→ベ
ントチューブ8内→貯液タンク50内の気相部へ排出さ
れる。また「e;第2段階上昇停止」時には、充填液が
容器51内へ流入する。そして容器51内の充填液がパ
イプ4の下端部に達すると、ベントチューブ孔10及び
補助ベントチューブ孔12が容器51内の充填液に水没
し、容器51内からの空気の排出が阻止されて、入味線
がそれ以上上昇しない。入味線が安定すると、所定の時
間をおいて容器51の降下が開始される。この「f;降
下」時には、容器51の下降に伴いセンタリングベル7
と下方外筒6とが下降し、中間内筒2とパイプ4とが同
時に下降して、下降したパイプ4によりベントチューブ
孔10と液流入口11と補助ベントチューブ孔12とが
閉じられて、充填が完了するので、前記従来の液体充填
バルブのようにベントチューブ8内から容器51内へ排
出される残留液により、容器51内からベントチューブ
8内へ排出される空気の流れが妨害されることがなく、
液体充填時に発生していた“息つき”現象が解消され
て、充填時間が短縮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の液体充填バルブの一実施例を示す縦断
側面図である。
【図2】中間内筒のパイプとベントチューブのチップと
の作用説明図で、Aは充填開始直前の状態を示す作用説
明図、Bは残留液排出中の状態を示す作用説明図、Cは
液体充填中の状態を示す作用説明図である。
【図3】センタリングベルと2つのばねとの経時的な作
用説明図で、Aはセンタリングベルの上昇量を示す作用
説明図、Bはばね41のたわみ量示す作用説明図、Cは
ばね40のたわみ量を示す作用説明図である。
【図4】従来の液体充填バルブを示す縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 上方外筒 2 中間内筒 4 パイプ 6 下方外筒 7 センタリングベル 8 ベントチューブ 9 チップ 10 ベントチューブ孔 11 液流入口 12 補助ベントチューブ孔 13 空気抜き孔 22 中間内筒2の入味調整用スペーサ 24 シール部材(Oリング) 25 シール部材(Oリング) 26 中間内筒2下端部側のばね押え 31 つば突起 40 ばね 41 ばね 50 貯液タンク 51 容器 60 液体流路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯液タンク50の底部タンク壁を貫通し
    て下方に延びるとともに貯液タンク50の液相部に開口
    した液体流路60近くの上部を同底部タンク壁に固定し
    た上方外筒1と、上方外筒1の内周面に対して気密状態
    を保って摺動可能に接触するとともに下端部にパイプ4
    を取付けた中間内筒2と、上方外筒1の外周面に対して
    気密状態を保って摺動可能に接触するとともに下端部に
    センタリングベル7を取付けた下方外筒6と、上方外筒
    1の下端部に設けて中間内筒2及び下方外筒6の下限位
    置を決めるつば突起31と、上方外筒1と中間内筒2と
    の間に介装したばね40とを有する伸縮可能な中空体部
    と、 上方外筒1と中間内筒2とパイプ4との内部偏心位置を
    縦方向に貫通してパイプ4との間の下部に液流入口11
    を形成するとともに貯液タンク50内の気相部に開口し
    た開口部近くの上部を上方外筒1の上端部に固定したベ
    ントチューブ8と、ベントチューブ8の下端部に取付け
    てパイプ4の内周面に対して気密状態を保って摺動可能
    に接触するとともに半径方向にベントチューブ孔10を
    設けたチップ9とを有するベントチューブ部と、 を具え、容器51の上昇運動に連動してセンタリングベ
    ル7及び下方外筒6を上昇させて、センタリングベル7
    が中間内筒2に当接してからは、センタリングベル7及
    び下方外筒6と中間内筒2及びパイプ4とをばね40に
    抗し上昇させて、ベントチューブ孔10を開き、それと
    は逆に容器51の下降運動に連動してセンタリングベル
    7及び下方外筒6と中間内筒2及びパイプ4とを下降さ
    せて、下方外筒6がつば突起31に当接してからは、中
    間内筒2及びパイプ4をばね40により下降させて、ベ
    ントチューブ孔10を閉じる液体充填バルブにおいて、 補助ベントチューブ孔12をベントチューブ孔10より
    も下方のチップ9部分に設け、下方外筒6の内部と容器
    51の内部とを連通する空気抜き孔13をセンタリング
    ベル7に設け、ばね40よりもばね力の小さいばね41
    を中間内筒2とセンタリングベル7との間に介装し、パ
    イプ4とセンタリングベル7との間をシールして空気の
    流れを遮断するシール部材24、及びセンタリングベル
    7の上昇によりばね41が密着状態になるまで圧縮され
    てセンタリングベル7が中間内筒2に当接したときにセ
    ンタリングベル7と中間内筒2との間をシールして空気
    の流れを遮断するシール部材25を中間内筒2の下端部
    側に取付けたことを特徴とする液体充填バルブ。
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