JP2545988C - - Google Patents

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JP2545988C
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sheet
synthetic resin
resin film
foam sheet
laminated
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばインスタント麺等を収容するカップを作成するための表面に
ラミネート層を有する容器成形用積層シートの製造法に関する。 〔従来の技術〕 インスタント麺等を収容するカップは、一般的に表面の高度な印刷加工並びに
内部に入れた湯の急激な温度低下を防止するのを目的として表面に一層又は複数
層の合成樹脂製フィルムからなるラミネート層を有するポリスチレン系発泡シー
トから作成されている。 そして、従来、この合成樹脂製フィルムによるラミネート層を表面に有するポ
リスチレン系発泡シートは、まず押出機からシート状に押出してロール状に巻取
り、所要期間(時間)、この発泡シート中に包含される発泡ガス等のガスの飛散
と発泡シート中への空気の流入を目的として養生させ、次いでこの発泡シートと
別途作成された合成樹脂製フィルムを一層又は複数層積層させて、例えば熱溶着
させる等して製造している。 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、こうしてラミネート層を表面に有するポリスチレン系発泡シー
トを製造するときには、ロール状に巻取った発泡シートを他の合成樹脂 製フィルムをラミネートさせる工程に移動させる等のハンドリングの手間を要し
、又工程が複数になる等の問題がある。 一方、発泡シートを押出して巻取るまでの間に合成樹脂製フィルムをラミネー
トする製造法もあるが、この方法では発泡シート中に包含された発泡ガス等のガ
スが合成樹脂製フィルムのラミネート時の加熱により又は時間経過とともにこの
発泡シートと合成樹脂製フィルムの境界面に現出して両者の接着強度が低下し、
例えばラミネート層にふくれが生じる問題もある。 そして、この発泡シートとラミネート層の間の接着強度が低い場合には、例え
ばカップ状に成形加工する際に低温で短時間の加熱しか行えず、これにより成形
品に損傷が生じたり、又は成形加工できたとしても部材内部の歪が大きくなって
内部に湯を入れたときに変形を生じるおそれが残され、しかもカップ開口側の外
方への折り返し部等においてラミネート層が発泡シートから剥離して商品価値を
低下させるおそれもある。 そこで本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、ハンドリングの手間を省略するとともに、工程を複数に分割させる
ことなく連続的なものとし、更にはラミネート層の接着強度も良好となる容器成
形用積層シートの製造法を提供することにある。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者は前述の課題解決のために鋭意研究を行った結果、押出機から巻取る
ことなくシート状に押出されたポリスチレン系発泡シートを、該発泡シートの巻
取りライン適所に設けたTダイから押出し供給される加温状態にある合成樹脂製
フィルムと積層させる前に接着表面に対して表面温度で70〜115℃の範囲内
に設定し得るように非接触でオーブンにより加熱し、前記発泡シート表面に包含
されるガスを重量比で0.05〜0.4%飛散させた後、前記合成樹脂製フィル
ムをラミネートすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明の
容器成形用積層シートの製造法を提供するものである。 〔作用〕 而して、まず押出機からポリスチレン系発泡シートをシート状に押出し、 次いでその発泡シートのラミネート層を設ける側の表面に対して適宜な加熱手段
等で加熱することによってこの発泡シート表面に包含されるガスを飛散させた後
、この発泡シートの接着表面に一層又は複数層の合成樹脂製フィルムを積層させ
て、例えば熱溶着させる等して容器成形用積層シートが製造されるのである。 〔実施例〕 本発明に係る容器成形用積層シートの製造法の詳細を添付の図面にもとづき更
に説明する。 この容器成形用積層シートは、ポリスチレン系発泡シートの一表面に一層又は
複数層の合成樹脂製フィルムよりなるラミネート層を設けたものであって、例え
ば第1図に示すようにインスタント麺等を収容するカップ1を作成する場合に用
いられ、このカップ1表面側に位置するラミネート層を形成する合成樹脂製フィ
ルムに、例えば高度な印刷加工をして商品価値を向上させると同時に内面側に位
置する発泡シートの気孔中に蓄えた空気層によって内部に入れた湯の急激な温度
低下を防止するものである。 そして、この容器成形用積層シートは、具体的には第2図中2として示される
ポリスチレン系発泡シートの一表面に図中3として示される合成樹脂製フィルム
を、例えば一層ラミネートしたものである。 この発泡シート2は厚み0.5〜3.0mm程度のものであり、又合成樹脂製
フィルム3は厚み25〜200μm程度のものである。 そして、このポリスチレン系発泡シート2としては、例えば発泡倍率1.5〜
13倍の範囲内のものが好適である。 このポリスチレン系発泡シートとしては、ポリスチレン単独重合体樹脂、ポリ
スチレン、ビニルトルエン、イソプロピルスチレン、α−メチルスチレン、核メ
チルスチレン、フロロスチレン、第三ブチルスチレン等のビニル芳香族モノマー
との共重合によりえられるポリスチレン共重合体樹脂又はスチレンモノマーと、
1−3−ブタジエン、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、アタリル酸2−エ
チルヘキシル等のアクリル酸アルキル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタク ルリ酸アルキル、アクリロニトリル、ビニルアセテート、α−メチルエチレン、
ジビニルベンゼン、ジメチルマレエート、ジエチルマレエートとの共重合体樹脂
の発泡シートが利用できる。又、こうしたものの他、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィン系樹脂を核にして、スチレン系モノマーをグラフト重合
した樹脂の発泡シート又はポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂を混合し
た樹脂の発泡シートが利用可能である。 更に、合う成樹脂製フィルムとしては、ハイインパクトポリスチレン、オリエ
ンテッドポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、その他の樹脂からなる
非発泡フィルムを一層で用いた又は複数層に積層したものが利用できる。 次に、こうした容器成形用積層シートの製造法の詳細を第3図に示す装置をも
とにした概略工程図にもとづき説明する。 図中4として示されるのはポリスチレン系発泡シートの押出機であって、この
押出機4から所要幅並びに所要厚みの長尺のシート状物として発泡シート2が押
出される。 そして、この発泡シート2の巻取りライン適所に設けたTダイ5から220〜
230℃程度の加温状態で押出し供給される合成樹脂製フィルム3をその発泡シ
ート2の片面に積層させて加圧ローラ6,7間を通過させることで熱溶着させる
。 この合成樹脂製フィルム3を発泡シート2の一表面にラミネートさせた積層シ
ートは、その後図中8として示される巻取軸の周囲にロール状物として巻取られ
る。 ここで、押出された発泡シート2に直に合成樹脂製フィルム3を積層させて加
圧ローラ6,7間を通過させたときには、発泡シート2中に、例えば発泡ガスと
して包含されるガスが通過を阻害される合成樹脂製フィルム3の内面側、即ち発
泡シート2と合成樹脂製フィルム3の境界面に現出して両者の接着強度が低下し
、例えば薄膜のラミネート層にふくれが生じたりするおそれがある。 このため、本発明では、発泡シート2に合成樹脂製フィルム3をラミネー トする前、即ち加圧ローラ6,7間通過前の発泡シート2の巻取りラインにおけ
る合成樹脂製フィルム3の接着表面の通過側にオーブン等の適宜な加熱手段9を
設けてこの加熱手段9前を通過直後、ガス飛散温度をこの発泡シート2表面温度
で70〜115℃、好ましくは85〜100℃の範囲内に設定して、この発泡シ
ート2表面に包含される発泡ガス等のガスを飛散させるものである。 ここで、発泡シート2の表面温度が115℃を越える場合にはポリスチレン系
発泡シート2中のガスの飛散が促進される結果、表面が溶融する。又、70℃以
下の場合には所望のガスの飛散効果がえられない。この加熱手段9前を通過した
発泡シート2は加圧ローラ6の直前ではほぼ常温にまで冷却されるように発泡シ
ート2の巻取りラインの長さが設定されてもよい。 又、図示した実施例では、場合によってはあらかじめ印刷加工がされて巻取ら
れているハイインパクトポリスチレンフィルムやオリエンテッドポリスチレンフ
ィルム等の合成樹脂製フィルム10を、Tダイ5から供給される合成樹脂製フィ
ルム3の発泡シート2と反対側に位置させて加圧ローラ6,7間に供給可能にし
ている。Tダイ5から合成樹脂製フィルム3を加圧ローラ6,7間に押出し供給
するとともに、このあらかじめ印刷加工をした合成樹脂製フィルム10を加圧ロ
ーラ6,7間に供給したときには、積層シートの合成樹脂製フィルムは結果とし
て複数層のものとなるのである。 このように、合成樹脂製フィルム3,10の供給ラインを二系統設けたときに
は、Tダイ5からの合成樹脂製フィルム3の加圧ローラ6,7間への供給を停止
し、あらかじめ印刷加工された合成樹脂製フィルム10のみを加圧ローラ6,7
間に供給することもできる。このときには、加圧ローラ7を150〜200℃に
加熱しておく必要性がある。 又、発泡シート2表面のガスは重量比で0.05〜0.4%飛散させるのが好
適である。このガス飛散量が多すぎるということは、表面温度が高くなりすぎて
結果として表面が溶融することであり、この場合にはセルの破壊が進行して発泡
シート2の厚みが薄くなってしまう。 又、ガス飛散量が少ないときには、所望のガスの飛散効果がなく、ラミネ ートしたときにおける発泡シート2と合成樹脂製フィルム3の接着強度が低下す
る。 具体的には、発泡ガスとしてジクロロジフロロメタンを利用したときには発泡
シート2全体の重量比で5〜6%包含されるが、このうち0.2〜0.3%飛散
させ、又ブタンを利用したときには2〜3%包含されるが、このうち0.1〜0
.2%飛散させればよい。このガスの重量比の測定は、発泡シート2を加熱する
ことで、その減重量を計測して行っている。 次に、本発明の製造法により同一線速で表面温度を変えてえられた積層シート
について、単発成形機でオーブンの温度を170℃に設定して加熱し、ラミネー
ト層にふくれが生じる時間を測定した。このふくれが発生するまでの加熱時間が
長い程良好な接着状態がえられている。試験体は、発泡シートの厚みを2.4
5mm、目付を219g/m2、又合成樹脂製フィルムの厚みを150μmにし
たものである。この試験体について実験した結果を次の表1に示す。 又、試験体は、発泡シートの厚みを2.35mm、目付を183g/m2
又合成樹脂製フィルムの厚みを150μmにしたものである。この実験体につ
いて実験した結果を次の表2に示す。 これらの結果からわかるように、単発成形機でのラミネート層にふくれが生じ
る時間は加熱温度が高くなるにつれて長くなっている。又、本発明の製造法によ
りえられた積層シートを実際の連続成形機で用いても良好な結果がえられた。 〔発明の効果〕 以上のようになる本発明に係る容器成形用積層シートの製造法にあっては、発
泡シートの押出し加工に連続して合成樹脂製フィルムのラミネート加工を行える
から、従来のようにロール状に巻取った発泡シートの原反を他の工程に移動させ
る等のハンドリングの手間が不要になるばかりでなく、一工程、即ちワンライン
で積層シートの製造が可能となって、製造効率が著しく向上する。 また従来では一本の発泡シートの原反が終われば、次の発泡シートの原反と合
成樹脂製フィルムとを接着させてからラインに流すため、その接着部分がロスと
なっていたが、本発明ではロスがなく、コスト的にも非常に有利である。 更に従来のように、発泡シートの原反を置くスペースを確保する在庫場所が不
必要となるとともに、原反にごみが付着するのを回避するためのポリ袋等の包装
材料も不必要となる。 加えて、上記製造法によって得られた積層シートにあっては、発泡シートの合
成樹脂製フィルムの接着表面に包含されるガスをあらかじめ飛散させているから
、ラミネート時の加熱により又は時間経過とともにこの発泡シートと合成樹脂製
フィルムの境界面にガスが現出して両者の接着強度が低下することがなく、例え
ばカップ状に成形加工する際に高温成形が可能となって部材内部に歪を残すおそ
れがなく、更には印刷加工した合成樹脂製フィルムを美麗にラミネートしうると
ともに、表面に剥離のない商品価値の高いものをうることが可能となる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の製造法によって製造された積層シートで成形されたインスタ
ント麺を内部に収容するカップの斜視図、第2図はこの積層シートの断 面図、第3図は製造装置をもとにした概略工程図である。 1:カップ、2:発泡シート、3:合成樹脂製フィルム、4:押出機、5:T
ダイ、6:加圧ローラ、7:加圧ローラ、8:巻取軸、9:加熱手段、10:合
成樹脂製フィルム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)押出機から巻取ることなくシート状に押出されたポリスチレン系発泡シー
    トを、該発泡シートの巻取りライン適所に設けたTダイから押出し供給される
    温状態にある合成樹脂製フィルムと積層させる前に接着表面に対して表面温度で
    70〜115℃の範囲内に設定し得るように非接触でオーブンにより加熱し、前
    記発泡シート表面に包含されるガスを重量比で0.05〜0.4%飛散させた後
    、前記合成樹脂製フィルムをラミネートすることを特徴とする容器成形用積層シ
    ートの製造法。

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