JP2545891B2 - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御装置

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば車両に搭載されるエンジンの燃料噴
射制御装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より車両に搭載される燃料噴射装置付エンジンに
おいては、エンジン停止後において燃料温度の上昇した
状態でエンジンを再始動させようとすると、この高温時
に発生した燃料蒸気の存在により、始動不良や始動困難
を生じることがある。このような高温時の燃料蒸気によ
る始動不良を改善するための燃料圧力制御装置が種々提
案されている。
例えば実開昭59−75562号公報には、エンジンの吸気
管内に燃料を噴射するインジェクタへ供給する燃料の圧
力を吸気管負圧に関係して調整する燃料圧力の調整器の
操作圧力室への操作圧力通路に、温度に応じてこの通路
を選択的に吸気管または大気へ接続する温度応動圧力切
換弁を設け、所定値以下の燃料温度では吸気管負圧を、
また所定値以上の燃料温度では大気圧を、燃料圧力調整
器の操作圧力室へ選択的に供給するようにした燃料圧力
制御装置が示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上記公報に示されるような装置では、高温
再始動時の燃料圧力は通常時に吸気管負圧がほぼ大気圧
状態になった時の燃料圧力とほぼ同じ程度にしかならな
い。そのため燃料圧力上昇による始動性向上の効果が小
さく、従って車両が極めて過酷な運転をした後、例えば
比較的長い時間登板した後等においてエンジンを停止し
たような場合には、燃料が極めて高温となるために、そ
のような燃料が超高温に達している状態で再始動しよう
とした場合には、上記公報の装置で燃料圧力を高めるよ
うにしたとしても始動困難になる場合が多い。
従って、本発明の目的は、高温再始動時の燃料圧力を
エンジンの通常運転時に吸気管内の圧力がほぼ大気圧状
態となった時の燃料圧力よりも高い圧力に調整し得て、
燃料が上述の如く超高温となっているような状態での始
動であっても、良好な始動性が得られる燃料圧力制御機
構を備えた燃料噴射制御装置を提供することである。
〔手段〕
本発明は、プレッシャレギュレータとして2段式ダイ
ヤフラムを採用し、1段目の負圧室に大気を導入すると
ともに2段目の負圧室には吸気管負圧を導入すること
で、大気だけを導入したときの圧力よりも燃料圧力を大
きく高めるとともに、さらに第1のダイヤフラムの有効
受圧面積を第2のダイヤフラムの有効受圧面積よりも大
きく形成することで、リターン燃料口を開閉する調節弁
の閉弁方向に作用する最大圧力を一層向上させることを
可能にしたものである。
そして特に超高温状態での始動時には、1段目の負圧
室には吸気管負圧を導入せずに大気圧のみを導入するこ
とにより、燃料圧力を大きく高め、始動性を向上させる
ことが可能となる。
〔実施例〕
本発明の実施例について図面を参照して以下に説明す
る。
第1図は車両前部に搭載されるエンジン100及びエン
ジン100に関係する機器の構成を示している。
第1図において1は燃料タンクであり、車両後部のエ
ンジン100とは離れた位置に設けられており、該燃料タ
ンク1からはパイプ1aが導出され、パイプ1aは燃料タン
ク1近くに設けられた燃料ポンプ2の吸入側に連結され
ている。そして燃料ポンプ2の吐出側にはパイプを介し
て車両前部のエンジン100の近くに設けられた燃料フィ
ルタ3が接続されており、燃料フィルタ3からは燃料供
給パイプ10が導出され、プレッシャレギュレータ5に接
続されている。
また、このパイプ10の中間には図示の如く、エンジン
100の吸気バルブ付近に燃料を噴射供給するインジェク
タ4が設けられている。従って、燃料タンク1内に貯え
られた燃料が燃料ポンプ2によりフィルタ3を介してイ
ンジェクタ4へと供給される。また、インジェクタ4に
供給された燃料でインジェクタ4から噴射されなかった
燃料はパイプ10を介してプレッシヤレギュレータ5へと
送られる。
前記プレッシャレギュレータ5内には第1及び第2の
2枚のダイヤフラム12,13が設けられ、プレッシャレギ
ュレータ5のハウジング5a内は第1のダイヤフラム12と
第2のダイヤフラム13によって上方から第1の負圧室A,
第2の負圧室B,燃料室Cに隔離されている。尚、第1の
ダイヤフラム12の有効受圧面積は第2のダイヤフラム13
の有効受圧面積より大きく形成されている。
燃料室Cのハウジング5aには燃料室Cに燃料を導入さ
せるための燃料流入口部14をなすパイプ14aと燃料室C
から燃料を排出する燃料リターン口部15をなすパイプ15
aが設けられており、パイプ14aには前記パイプ10を介し
てインジェクタ4が接続され、パイプ15aには燃料リタ
ーンパイプ11が接続され、燃料リターンパイプ11のもう
一方の端部は燃料タンク1内に開口している。また第2
図に示すように燃料室C内には、第2のダイヤフラム13
に固定された剛体52,燃料リターン口15に固定された剛
体54によって調節弁50が構成されている。
また第1の負圧室Aおよび第2の負圧室Bの間の第1
のダイヤフラム12には伝達板51が固定されており、伝達
板51は前記剛体52と剛体でできた伝達棒53で連結されて
いる。即ち伝達板51と剛体52は一体となって可動する。
第1の負圧室A内に設けられたスプリング55は第1のダ
イヤフラム12を第2の負圧室B側に付勢しており、従っ
て、スプリング55の付勢力は伝達板51,伝達板53,剛体52
を介して第2のダイヤフラム13に伝えられ、前記調節弁
50を閉じる方向に作用する。
第1の負圧室のハウジング5aには第1の導圧部7aをな
すパイプ7bが設けられており、このパイプ7bを介して第
1の負圧室Aは制御圧力可変手段をなす電磁制御弁7に
接続されている。電磁制御弁7は公知のデューティ制御
弁であり、コントロールユニット(制御装置)6の信号
によって第1の負圧室Aに導入する制御圧力を吸気管負
圧から大気圧の間まで連続的に可変する。
第3図に電磁制御弁7の構成を示す。電磁制御弁7に
は3つの導圧孔74,75,76があり、導圧孔74は常にプレッ
シャレギュレータ5の第1の負圧室Aと連通しており、
電磁コイル72の非通電時には弁71はスプリング73によ
り、大気に連通する導圧孔76を閉塞する方向で付勢さ
れ、導圧孔74,75は連通する。そして導圧孔75はサージ
タンク111に接続されている。またコイル72の通電時に
は弁71は図において右方へ吸引され、導圧孔74と大気連
通導圧孔76が連通し、導圧孔74と75の間の通路は弁71で
遮断される。
この場合、コイル72に印加する電圧を第4図に示すよ
うな一定周期Tに対するON時間TONの比率(デューティT
ON/T)を制御する、いわゆるパルス幅変調PWMを行なう
ことで制御されている。デューティ=0%のときは導圧
孔74,75が連通したままとなり、プレッシャレギュレー
タ5の第1負圧室Aには吸気管負圧がそのまま供給され
る。デューティ=100%のときは導圧孔74と76が連通し
たままとなり第1負圧室Aには大気圧がそのまま供給さ
れる。すなわちデューティを0〜100%の間で変化させ
ることによって、第1負圧室Aに供給される制御圧力は
第5図に示すように変化する。
コントロールユニット6にはエンジンに吸入される吸
入空気の吸気温を検出する吸気温センサ61と、エンジン
水温を検出する水温センサ62と、スロットル弁120の全
閉状態でオンするアイドルスイッチ63と、変速機がニュ
ートラル位置にあるかクラッチが切られているとオンす
るニュートラルスイッチ64と、スタータが作動中である
とオンするスタータスイッチ65と、エンジン回転数を検
出する回転数センサ66とが接続され、これらセンサ61〜
66の検出信号がコントロールユニット6に入力されるよ
うになっている。
このコントロールユニット6はマイクロコンピュータ
を中心として構成されており、周知の如く演算を実行す
るセントラルプロセッシングユニット(CPU)6aと、一
時的にデータを記憶する読み書き可能なランダムアクセ
スメモリ(RAM)6bと、CPU6aで使われるプログラムやデ
ータが記憶されている読み出し専用のリードオンリーメ
モリ(ROM)6cと、各センサ61〜66からの信号を入力す
る入力ポート6dと、CPU6aで実行された演算結果に応じ
た駆動信号を出力する出力ポート6eと、CPU6a,RAM6b,RO
M6c,入力ポート6d,出力ポート6eを相互に電気的に接続
するバス6fとから構成されている。
次に、上記構成における作動をCPU6aで実行される処
理プログラムに基づいて説明する。
第6図に示すフスーチャートはエンジンの温度状態を
判定するプログラムルーチンであって、このルーチンは
一定期間毎に実行される。
第6図のルーチンによれば、水温センサ62で検出され
る水温が第1の所定水温TWH(例えば110℃)以上でしか
も吸気温センサ61で検出される吸気温が第1の所定吸気
温TAH(例えば55℃)以上の時(ステップ601,603)、ス
テップ607にてエンジン温度が極めて高い状態にあると
判断されて、TE=2とされる。また、水温が第1の所定
水温TWH以上で、吸気温が第1の所定吸気温TAHより低
く、第2の所定吸気温TAL(例えば45℃)以上の時(ス
テップ601,603,604)、あるいは水温が第1の所定水温T
WHより低く、第2の所定水温TWL(例えば90℃)以上
で、吸気温が第2の所定吸気温TAL以上の時(ステップ6
01,602,604)、エンジン温度が高い状態にあると判断さ
れて、TE=1とされる。さらに、水温が第2の所定水温
TWLより低いか、吸気温が第2の所定吸気温より低い時
(ステップ602,604)、エンジン温度が通常域にあると
判断されて、TE=0とされる。そして以上の処理が終了
すると本ルーチンを終了する。なお、上記のTEの状態は
RAM6bに記憶される。
第7図に示すフローチャートは電磁制御弁に与えるデ
ューティ:Dutyを設定する為の第1のプログラムルーチ
ンであり、本ルーチンは図示しないイグニッションスイ
ッチがONされると、一定期間毎に実行される。
まずステップ701では第6図に示されるプログラムル
ーチンで求められ、RAM6bに記憶されているTEが0か、
1か、2かが確かめられる。そして、TE=2のときはス
テップ702へ、TE=1のときはステップ709へ、TE=0の
ときはステップ721へ進む。
ステップ702に進むと、エンジン1が始動中であるか
が判定される。なおこの判定はスタータスイッチ65がオ
ンで、回転数センサ66で検出されるエンジン回転数が所
定回転数(例えば500rpm)以下のとき、始動中であると
判定される。始動中と判定された場合は、ステップ723
でDuty=100%とした後、ステップ706でデューティ計算
用フラグFP=2として本ルーチンを終了する。
またエンジン1が始動中でなければ、ステップ703に
進んで、始動後の経過時間がT1(例えば120秒)以内か
を判定し、T1以内ならばステップ704に、T1を上回って
いるならばステップ705に進む。ステップ704では車両が
走行中であるかが判定される。なお、この判定はニュー
トラルスイッチ64がオフで、アイドルスイッチ63がオフ
であるとき、走行中と判定する。走行中と判定されれ
ば、ステップ707に進み、FP=1として本ルーチンを終
了し、非走行中と判定されれば、ステップ706に進み、F
P=2として、本ルーチンを終了する。
またステップ705に進んだ場合は、始動後の経過時間
がT2(例えば180秒)以内かを判定し、T2以内ならばス
テップ707に進んで前述の通り、FP=1として本ルーチ
ンを終了し、T2を上回っているならばステップ708に進
んで、FP=0として本ルーチンを終了する。
ところで、TE=1でステップ701からステップ709に進
んだ場合は、ステップ702と同様にして、始動中かが判
定され、始動中と判定されれば、ステップ724でDuty=4
0%とした後、ステップ711に進んで、FP=1として本ル
ーチンを終了する。また始動中でないと判定されれば、
ステップ711に進んで始動後の経過時間がT3(例えば150
秒)以内かが判定され、T3以内であればステップ711に
進み、FP=1として、本ルーチを終了し、T3を上回って
いれば、ステップ712に進んでFP=0として本ルーチン
を終了する。
さらにTE=0でステップ701からステップ721へ進んだ
場合は、ステップ702と同様にして始動中かが判定さ
れ、始動中と判定されればステップ722でDuty=0%と
した後ステップ713でFP=0とし本ルーチンを終了す
る。またステップ721で始動中でないと判定されれば、
ステップ713に進み、FP=0として本ルーチンを終了す
る。なお、上述のFPの状態はRAM6bに記憶される。
第8図に示すフローチャートは電磁制御弁7に与える
デューティを設定する為の第2のプログラムルーチであ
り、本ルーチンは一定時間毎に実行される。
まずステップ801では第7図に示されるプログラムル
ーチンで求められ、RAM6bに記憶されているFPが0か、
1か、2かが確かめられる。FP=0のときはステップ80
2へ、FP=1のときはステップ808へ、FP=2のときはス
テップ805へ進む。ステップ802では前回本ルーチンを処
理したときのデューティDuty(i−1)を4%減少させ
て今回のデューティDuty(i)を求める。次にステップ
803でDuty(i)が0%より小さくなっていないか確認
し、小さくなった場合はステップ804でDuty(i)=0
%に修正する。つまり、ステップ802〜804でデューティ
が0%になるまで徐減させ、その後ホールドすることに
なる。そして本ルーチンを終了する。
また、ステップ805ではDuty(i−1)を10%増加さ
せて、Duty(i)を求める。次にステップ806でDuty
(i)が100%より大きくなっていないか確認し、大き
くなった場合はステップ807でDuty(i)=100%に修正
する。つまり、ステップ805〜807でデューティが100%
になるまで徐増させ、その後ホールドすることになる。
そして本ルーチンを終了する。
また、ステップ808ではDuty(i−1)が40%より小
さいか、等しいか、大きいかを比較し、小さければステ
ップ810に進み、等しければ本ルーチンを終了し、大き
ければステップ809に進む。
ステップ810ではDuty(i−1)を10%増加させてDut
y(i)を求める。
次にステップ812でDuty(i)が40%より大きくなっ
ていないか確認し、大きくなった場合はステップ814でD
uty(i)=40%に修正する。そして本ルーチンを終了
する。ステップ809ではDuty(i−1)を4%減少させ
てDuty(i)を求める。次にステップ811ではDuty
(i)が40%より小さくなっていないか確認し、小さく
なった場合はステップ813でDuty(i)=40%に修正す
る。そして本ルーチンを終了する。つまり、ステップ80
8〜814ではデューティが40%になるよう増減させ、40%
でホールドすることになる。
以上のルーチンにより求めたデューティと燃料圧力の
設定について述べる。
デューティ:0%の場合はコントロールユニット6は電
磁制御弁7を非通電状態にする。そのためプレッシャレ
ギュレータ5の第1の負圧室Aに導入される制御圧力は
吸気管負圧となる。そして第2負圧室Bには吸気管負圧
が導入されているので、その結果、プレッシャレギュレ
ータ5はスプリング55と吸気管負圧との相互作用により
調節弁50が作動し、インジェクタ4から噴射されずに燃
料流入口部14から燃料室C内に流入した燃料を適宜燃料
リターン口部15を通して燃料タンク1内に戻し、燃料圧
力を吸気管負圧に対してスプリング55の付勢力に応じた
一定の圧力差だけ高くなるよう調節する。
デューティ:100%の場合はコントロールユニット6は
電磁制御弁7を完全に通電状態にする。そのためプレッ
シャレギュレータ5の第1の負圧室Aに導入される制御
圧力は大気圧となる。また第2の負圧室Bは吸気管負圧
が導入されているので、その結果第1の負圧室A内の圧
力が第2の負圧室B内の圧力より充分に高くなるため、
両室の差圧に従ってダイヤフラムには第2の負圧室B側
に大きな力を受ける。従って調節弁50にはスプリング55
の力と両室の差圧に応じた力とが伝達棒53を介して伝え
られることになり、そのため燃料圧力はデューティ:0%
のときよりも充分に高い圧力に高められる。なお、この
ときの燃料圧力は例えば第1,第2の負圧室A,Bの双方に
大気圧を導入した場合の制御圧力よりも両室の差圧に従
って生じる第2の負圧室B側への力の分だけ高い圧力に
調節されるようになる。従って既述の従来の構成よりも
高い燃料圧力を得られるようになる。
デューティが0%と100%の間にある場合、例えば40
%の場合、電磁制御弁7によってプレッシャレギュレー
タ5の第1の負圧室Aに導入される制御圧力は大気圧と
吸気管負圧の間の第5図の点の圧力となる。そして第
2の負圧室には吸気管負圧が導入されているので、その
結果調節弁50はスプリング55の力と制御圧力(圧力)
と吸気管負圧との差圧に応じた力の相互作用により、燃
料圧力は第9図の点で示されるデューティ:0%のとき
よりは高く、デューティ:100%のときよりは低い圧力と
なる。
従って、上記実施例によれば、エンジン1の温度が極
めて高温である時の始動時、つまりインジェクタ4近傍
の燃料がエンジン1の熱で超高温となっていると考えら
れる始動時においては、燃料の圧力が充分に高い圧力に
調整されるので、始動性を向上でき、またその直後のア
イドル運転時においてもしばらくその高圧状態を維持し
ているので、アイドル運転が充分に安定するようにな
る。
また、始動後、所定時間T1を経過した後や始動直後に
車両が走行状態となった場合、インジェクタ4に供給さ
れる燃料は燃料タンク1内の温められていない燃料が送
られてくるので、高い燃料圧力を維持する必要はなくな
るため、燃料圧力を低下させるのであるが、その際デュ
ーティを徐々に小さくしていくことで、燃料圧力を徐々
に低下させている。
従って、高温再始動時用の高い燃料圧力から通常の低
い燃料圧力へと戻す際に燃料圧力の急変が防止され、空
燃比の変動を充分に防止できるようになる。
なお上記実施例ではエンジン負荷により、吸気管負圧
が変化すると燃料圧力の絶対値も変化する。そこで、吸
気管負圧を直接測定するか他のエンジン負荷状態のパラ
メータから計算し、燃料圧力の絶対値変化を補正するよ
うにしてもよい。
また、上記実施例ではエンジン1の冷却水温や吸気温
に基づいて始動時の燃料温度を推定していたが、燃料温
度、特にインジェクタ4近傍の燃料温度を直接検知する
ようにしてもよい。
また上記実施例では、アイドルスイッチ63やニュート
ラルスイッチ64でエンジン1のアイドル運転時と負荷運
転時とを判別して燃料圧力が切り換えるようにしていた
が、さらにエンジン1の負荷の程度を示すパラメータ、
例えばスロットル開度,エンジン回転数,吸入空気量,
吸気管負圧,噴射基本パルス等により、燃料圧力を切り
換えるようにしてもよく、例えば、エンジン始動時の燃
料温度が超高温のときには、始動直後の所定時間内のエ
ンジン負荷が上記負荷パラメータにより低負荷と判断さ
れれば、デューティ:100%で得られる燃料圧力に維持さ
せるようにしておくようにし、負荷が高負荷に移れば、
デューティを徐々に小さくしていって燃料圧力を徐減さ
せるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、燃料温度又は燃
料温度に関連する温度が高い状態で始動が行われても、
制御手段が第1の負圧室に導かれる制御圧力は大気圧又
は吸気管内の圧力より高い大気圧と吸気管内の圧力との
間の圧力になるよう制御圧力可変手段を制御するので、
第1の負圧室内の圧力と第2の負圧室内の圧力との間に
差圧が生じ、この差圧により第1のダイヤフラムが第2
の負圧室側に力を受け、この力が伝達部材を介して第2
のダイヤフラムに係わるため、燃料圧力が充分に高い圧
力に調節されるようになり、従ってエンジンの始動性を
充分に高めることができる。
さらに、本発明では、第1のダイヤフラムの有効受圧
面積を第2のダイヤフラムの有効受圧面積よりも大きく
形成してあるので伝達部材を介して第2のダイヤフラム
に伝達された圧力以上の力で第2のダイヤフラムは調節
弁を駆動するため、一層燃料圧力を高めることが可能と
なる。また、超高温始動時のみ第1の負圧室を大気圧に
設定し、さほど温度の高くない始動時では大気圧と吸気
圧との間に第1の負圧室の圧力を設定することで、必要
な時にのみ燃圧を急増させ、燃料ポンプや配管等に対し
て負荷の少ないシステムが実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例が適用されるエンジン、及び
エンジンに関係する機器の構成を示す全体構成図、第2
図は第1図図示のプレッシャレギュレータの断面図、第
3図は第1図図示の電磁制御弁の断面図、第4図は電磁
制御弁に入力されるデューティ信号の波形図、第5図は
第4図図示のデューティ信号のデューティと制御圧力と
の関係を示す特性図、第6図,第7図及び第8図は第1
図図示のコントロールユニットで実行されるプログラム
のフローチャート、第9図は第4図図示のデューティ信
号のデューティと燃料圧力との関係を示す特性図、第10
図は本発明の概略構成図である。 1……燃料タンク,2……燃料ポンプ,4……インジェク
タ,5……プレッシャレギュレータ,6……制御装置,7……
電磁制御弁,12……第1のダイヤフラム,13……第2のダ
イヤフラム,14……燃料流入口部,15……燃料リターン口
部,50……調節弁,55……スプリング,61……吸気温セン
サ,62……水温センサ,63……アイドルスイッチ,64……
ニュートラルスイッチ,65……スタータスイッチ,66……
回転数センサ,A……第1の負圧室,B……第2の負圧室,C
……燃料室。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの吸気管内に燃料を噴射供給する
    インジェクタと、 前記インジェクタに供給される燃料を貯えた燃料タンク
    と、 前記燃料タンク内の燃料を前記インジェクタに供給する
    燃料ポンプと、 ハウジングと、前記ハウジングの内部を第1の負圧室と
    第2の負圧室とに隔離する第1のダイヤフラムと、前記
    ハウジングの内部を第2の負圧室と燃料室とに隔離する
    第2のダイヤフラムと、前記第1の負圧室に設けられ前
    記第1のダイヤフラムを前記第2の負圧室側に付勢する
    スプリングと、前記スプリングの付勢力と前記第1の負
    圧室内の圧力とを前記第2のダイヤフラムに伝達する前
    記第2の負圧室に設けられた伝達部材と、前記インジェ
    クタに供給される燃料の一部を前記燃料室に導入するた
    めに前記ハウジングに設けられた燃料流入口部と、前記
    燃料室に導入された燃料を前記燃料タンクに戻すために
    前記ハウジングに設けられた燃料リターン口部と、前記
    燃料リターン口部を介して前記燃料タンクに戻される燃
    料量を調節するために前記燃料室に設けられ前記第2の
    ダイヤフラムと協動してリターン口部を開閉する調節弁
    と、前記第1の負圧室に制御圧力を導くために前記ハウ
    ジングに設けられた第1の導圧部と、前記第2の負圧室
    に前記吸気管内の圧力を導くために前記ハウジングに設
    けられた第2の導圧部とを有し、前記インジェクタに供
    給される燃料の圧力を調節するプレッシャレギュレータ
    と、 前記プレッシャレギュレータの前記第1の負圧室に導か
    れる前記制御圧力を、大気圧力と前記吸気管内の圧力と
    の間で可変とする制御圧力可変手段と、 エンジンの始動を検出する始動検出手段と、 前記インジェクタに供給される燃料の温度または燃料温
    度に関連する温度を検出する温度検出手段と を備え、 前記プレッシャレギュレータにおける第1のダイヤフラ
    ムの有効受圧面積は第2のダイヤフラムの有効受圧面積
    よりも大きく形成されており、 前記制御圧力可変手段は、前記始動検出手段にてエンジ
    ンの始動が検出されたとき、前記温度検出手段により検
    出される前記温度が所定値以上である場合、前記制御圧
    力を大気圧力に設定する一方、前記検出される温度が前
    記所定値よりも低い場合、前記制御圧力を大気圧力と前
    記吸気管内圧力との間の圧力に設定することを特徴とす
    るエンジンの燃料噴射制御装置。
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